JPH0813253A - シリカアルミナ繊維の製造方法 - Google Patents
シリカアルミナ繊維の製造方法Info
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- JPH0813253A JPH0813253A JP14792594A JP14792594A JPH0813253A JP H0813253 A JPH0813253 A JP H0813253A JP 14792594 A JP14792594 A JP 14792594A JP 14792594 A JP14792594 A JP 14792594A JP H0813253 A JPH0813253 A JP H0813253A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 アルミニウムアルコキシド1モルに対し0.
03モル以上、0.2モル未満の活性水素を有する化合
物を混合した溶液を、水の含有率が0.2〜2.0重量
%である有機溶媒を用いて加水分解し、次いで得られた
加水分解物(ポリアルミノキサン)にケイ素を含む化合
物を混合し、これを紡糸して前駆体繊維を得た後、該前
駆体繊維を焼成することを特徴とするシリカアルミナ繊
維の製造方法。 【効果】 紡糸安定性に優れ、且つ機械的強度に優れた
シリカアルミナ繊維が得られる。
03モル以上、0.2モル未満の活性水素を有する化合
物を混合した溶液を、水の含有率が0.2〜2.0重量
%である有機溶媒を用いて加水分解し、次いで得られた
加水分解物(ポリアルミノキサン)にケイ素を含む化合
物を混合し、これを紡糸して前駆体繊維を得た後、該前
駆体繊維を焼成することを特徴とするシリカアルミナ繊
維の製造方法。 【効果】 紡糸安定性に優れ、且つ機械的強度に優れた
シリカアルミナ繊維が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリカアルミナ繊維の
製造方法に関するものであり、更に詳しくは紡糸安定性
に優れ、且つ機械的強度等の物性に優れたシリカアルミ
ナ繊維の製造方法に関連するものである。
製造方法に関するものであり、更に詳しくは紡糸安定性
に優れ、且つ機械的強度等の物性に優れたシリカアルミ
ナ繊維の製造方法に関連するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、シリカアルミナ繊維の製造法の一
つとして前駆ポリマー法が知られている。例えば、特公
昭51−13768号公報においては、ポリアルミノキ
サンとケイ素を含む化合物を混合し、ポリアルミノキサ
ンの濃度が50〜60重量%に濃縮した紡糸液を紡糸、
焼成して繊維を得ている。特開昭60−215815号
公報は、ポリメタロキサンを85重量%以上含有した紡
糸液を加熱して1〜3000ポアズに調製して紡糸、焼
成する無機質繊維の製造方法を示している。これら公報
はポリアルミノキサン或いはポリメタロキサンを起点と
する発明であり、これらポリアルミノキサン或いはポリ
メタロキサンの製法について詳細には言及されていな
い。
つとして前駆ポリマー法が知られている。例えば、特公
昭51−13768号公報においては、ポリアルミノキ
サンとケイ素を含む化合物を混合し、ポリアルミノキサ
ンの濃度が50〜60重量%に濃縮した紡糸液を紡糸、
焼成して繊維を得ている。特開昭60−215815号
公報は、ポリメタロキサンを85重量%以上含有した紡
糸液を加熱して1〜3000ポアズに調製して紡糸、焼
成する無機質繊維の製造方法を示している。これら公報
はポリアルミノキサン或いはポリメタロキサンを起点と
する発明であり、これらポリアルミノキサン或いはポリ
メタロキサンの製法について詳細には言及されていな
い。
【0003】ところで、ある種の有機アルミニウム化合
物を加水分解しポリアルミノキサンを得る場合、例えば
アルミニウムアルコキシドの水での加水分解時には白色
粉末状の沈澱物(水酸化アルミニウム)が析出する場合
があり、このものを用いる場合には紡糸安定性が悪いと
の欠点を有していた。特開平3−104925号公報に
おいては、アルミニウムアルコキシドと活性水素を有す
る化合物を反応させ、これにシリコンアルコキシドを混
合したものを加水分解してゾルを形成し、このゾルを紡
糸、水蒸気処理、焼成することでシリカアルミナ繊維が
得られることを示している。特に活性水素を有する化合
物としてアルカノールアミン化合物、グリコール化合
物、有機酸、フェノール、チオール、アミン類等はアル
ミニウムアルコキシド1モルに対して活性水素のモル数
で0.6〜2.7モルの範囲、β−ジケトン化合物は
0.2〜1.5モルの範囲で使用することにより、アル
ミニウムアルコキシドの加水分解速度が調整でき、紡糸
操作に適したゾルが得られることを示している。該方法
は加水分解時、白色沈殿物の生成は実質的にないもの
の、焼成繊維の機械的強度が発現し難いという問題があ
った。
物を加水分解しポリアルミノキサンを得る場合、例えば
アルミニウムアルコキシドの水での加水分解時には白色
粉末状の沈澱物(水酸化アルミニウム)が析出する場合
があり、このものを用いる場合には紡糸安定性が悪いと
の欠点を有していた。特開平3−104925号公報に
おいては、アルミニウムアルコキシドと活性水素を有す
る化合物を反応させ、これにシリコンアルコキシドを混
合したものを加水分解してゾルを形成し、このゾルを紡
糸、水蒸気処理、焼成することでシリカアルミナ繊維が
得られることを示している。特に活性水素を有する化合
物としてアルカノールアミン化合物、グリコール化合
物、有機酸、フェノール、チオール、アミン類等はアル
ミニウムアルコキシド1モルに対して活性水素のモル数
で0.6〜2.7モルの範囲、β−ジケトン化合物は
0.2〜1.5モルの範囲で使用することにより、アル
ミニウムアルコキシドの加水分解速度が調整でき、紡糸
操作に適したゾルが得られることを示している。該方法
は加水分解時、白色沈殿物の生成は実質的にないもの
の、焼成繊維の機械的強度が発現し難いという問題があ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況に鑑み、本
発明者等は、紡糸安定性に優れ、且つ機械的強度等の物
性に優れたシリカアルミナ繊維を得ることを目的として
鋭意検討した結果、アルミニウムアルコキシドを加水分
解する際に、特定の安定化剤を特定量添加し、これを特
定条件で加水分解する場合には、上記目的を全て満足す
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
発明者等は、紡糸安定性に優れ、且つ機械的強度等の物
性に優れたシリカアルミナ繊維を得ることを目的として
鋭意検討した結果、アルミニウムアルコキシドを加水分
解する際に、特定の安定化剤を特定量添加し、これを特
定条件で加水分解する場合には、上記目的を全て満足す
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、アルミニ
ウムアルコキシド1モルに対し0.03モル以上、0.
2モル未満の活性水素を有する化合物と、ケイ素を含む
化合物を混合した溶液を、水の含有率が0.2〜2.0
重量%である有機溶媒を用いて加水分解し、次いで得ら
れた加水分解物を紡糸して前駆体繊維を得た後、該前駆
体繊維を焼成することを特徴とするシリカアルミナ繊維
の製造方法を提供するにある。
ウムアルコキシド1モルに対し0.03モル以上、0.
2モル未満の活性水素を有する化合物と、ケイ素を含む
化合物を混合した溶液を、水の含有率が0.2〜2.0
重量%である有機溶媒を用いて加水分解し、次いで得ら
れた加水分解物を紡糸して前駆体繊維を得た後、該前駆
体繊維を焼成することを特徴とするシリカアルミナ繊維
の製造方法を提供するにある。
【0006】更に本発明は、アルミニウムアルコキシド
1モルに対し0.03モル以上、0.2モル未満の活性
水素を有する化合物を混合した溶液を、水の含有率が
0.2〜2.0重量%である有機溶媒を用いて加水分解
し、次いで得られた加水分解物にケイ素を含む化合物を
混合し、これを紡糸して前駆体繊維を得た後、該前駆体
繊維を焼成することを特徴とするシリカアルミナ繊維の
製造方法を提供するにある。
1モルに対し0.03モル以上、0.2モル未満の活性
水素を有する化合物を混合した溶液を、水の含有率が
0.2〜2.0重量%である有機溶媒を用いて加水分解
し、次いで得られた加水分解物にケイ素を含む化合物を
混合し、これを紡糸して前駆体繊維を得た後、該前駆体
繊維を焼成することを特徴とするシリカアルミナ繊維の
製造方法を提供するにある。
【0007】以下、本発明方法を更に詳細に説明する。
本発明方法に於いて用いられるアルミニウムアルコキシ
ドは、 一般式 Al(OR)3 で表されるものであり、Rはメチル基、エチル基、n−
プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、is
o−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基
等のアルキル基を示し、就中、iso−プロピル基より
なるアルミニウムイソプロポキシドが挙げられる。
本発明方法に於いて用いられるアルミニウムアルコキシ
ドは、 一般式 Al(OR)3 で表されるものであり、Rはメチル基、エチル基、n−
プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、is
o−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基
等のアルキル基を示し、就中、iso−プロピル基より
なるアルミニウムイソプロポキシドが挙げられる。
【0008】本発明に於いてアルミニウムアルコキシド
は加水分解に際し、予め活性水素を有する化合物と混合
する。該混合割合はアルミニウムアルコキシド1モルに
対し活性水素を有する化合物が0.03モル以上、0.
2モル未満、好ましくは0.05モル〜0.18モルの
範囲である。アルミニウムアルコキシドに対する活性水
素を有する化合物の量が0.03モル未満の場合には加
水分解時に白色物質が析出し紡糸安定性が悪くなる。他
方、0.2モル以上の場合には得られるシリカアルミナ
繊維の機械的強度が低下する。
は加水分解に際し、予め活性水素を有する化合物と混合
する。該混合割合はアルミニウムアルコキシド1モルに
対し活性水素を有する化合物が0.03モル以上、0.
2モル未満、好ましくは0.05モル〜0.18モルの
範囲である。アルミニウムアルコキシドに対する活性水
素を有する化合物の量が0.03モル未満の場合には加
水分解時に白色物質が析出し紡糸安定性が悪くなる。他
方、0.2モル以上の場合には得られるシリカアルミナ
繊維の機械的強度が低下する。
【0009】アルミニウムアルコキシドに混合する活性
水素を有する化合物としては、n−酪酸、iso−酪
酸、吉草酸、ピバル酸、ヘキサン酸、オクタン酸、デカ
ン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸などの飽和脂肪族モノ
カルボン酸;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
オレイン酸などの不飽和脂肪族モノカルボン酸;シクロ
ヘキサンカルボン酸などの脂環式カルボン酸;コハク
酸、グルタル酸、フタル酸などの芳香族モノカルボン酸
などに代表される有機酸、モノメタノールアミン、モノ
エタノールアミン、ジメタノールアミン、ジエタノール
アミン、トリメタノールアミン、トリエタノールアミン
などのアルカノールアミン化合物に代表されるアミン
類、エチレングリコール、ジエチレングリコールに代表
されるグリコール化合物、フェノール;クレゾール、エ
チルフェノール、ブチルフェノールなどのアルキルフェ
ノール;フェニルフェノール、トリルフェノールなどの
アリルフェノール;ベンジルフェノール、フェニチルフ
ェノールなどのアラルキルフェノール;トリクロロフェ
ノール、ブロムフェノールなどのハロゲン化フェノー
ル;ナフトール、ビスフェノールA;などに代表される
フェノール類、アセチルアセトン、アセト酢酸メチル、
アセト酢酸エチルなどのβ−ジケトン化合物に代表され
るケトン類等が挙げられ、就中、iso−酪酸、アセト
酢酸エチル等が好適である。
水素を有する化合物としては、n−酪酸、iso−酪
酸、吉草酸、ピバル酸、ヘキサン酸、オクタン酸、デカ
ン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸などの飽和脂肪族モノ
カルボン酸;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
オレイン酸などの不飽和脂肪族モノカルボン酸;シクロ
ヘキサンカルボン酸などの脂環式カルボン酸;コハク
酸、グルタル酸、フタル酸などの芳香族モノカルボン酸
などに代表される有機酸、モノメタノールアミン、モノ
エタノールアミン、ジメタノールアミン、ジエタノール
アミン、トリメタノールアミン、トリエタノールアミン
などのアルカノールアミン化合物に代表されるアミン
類、エチレングリコール、ジエチレングリコールに代表
されるグリコール化合物、フェノール;クレゾール、エ
チルフェノール、ブチルフェノールなどのアルキルフェ
ノール;フェニルフェノール、トリルフェノールなどの
アリルフェノール;ベンジルフェノール、フェニチルフ
ェノールなどのアラルキルフェノール;トリクロロフェ
ノール、ブロムフェノールなどのハロゲン化フェノー
ル;ナフトール、ビスフェノールA;などに代表される
フェノール類、アセチルアセトン、アセト酢酸メチル、
アセト酢酸エチルなどのβ−ジケトン化合物に代表され
るケトン類等が挙げられ、就中、iso−酪酸、アセト
酢酸エチル等が好適である。
【0010】アルミニウムアルコキシドと活性水素を有
する化合物の混合は、常温或いは加温下の何れでもよ
く、また必要に応じてアルミニウムアルコキシドを溶解
し得る有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、プロ
パノール、iso−プロパノール、sec−ブタノール
等のアルコール類、エチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素等の存在下に混合してもよ
い。
する化合物の混合は、常温或いは加温下の何れでもよ
く、また必要に応じてアルミニウムアルコキシドを溶解
し得る有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、プロ
パノール、iso−プロパノール、sec−ブタノール
等のアルコール類、エチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素等の存在下に混合してもよ
い。
【0011】このようにして混合したアルミニウムアル
コキシドと活性水素を有する化合物の混合物は、ケイ素
を含む化合物と混合し、或いは混合せずして、加水分解
するが、本発明に於いては該混合物の加水分解に際し用
いる水として、有機溶媒により濃度が0.2〜2.0重
量%、好ましくは0.3〜1.5重量%に希釈された水
を用いることを必須とする。水の濃度が2.0重量%を
越える場合、加水分解時にアルミナ水和物の析出が生
じ、得られる紡糸液は、紡糸安定性が悪く、また、焼成
して得られるシリカアルミナ繊維は機械的強度が低いと
いう欠陥を有する。水の濃度が0.2重量%未満では用
いる有機溶媒の量が著しく多くなる。加水分解に際し、
該混合物に対する有機溶媒で希釈した水の添加は攪拌下
で行うことが好ましい。かかる攪拌は混合物と水が瞬時
に混合されることが好ましく、通常レイノルズ数で10
3 以上、好ましくは2×103 以上の状態が推奨され
る。
コキシドと活性水素を有する化合物の混合物は、ケイ素
を含む化合物と混合し、或いは混合せずして、加水分解
するが、本発明に於いては該混合物の加水分解に際し用
いる水として、有機溶媒により濃度が0.2〜2.0重
量%、好ましくは0.3〜1.5重量%に希釈された水
を用いることを必須とする。水の濃度が2.0重量%を
越える場合、加水分解時にアルミナ水和物の析出が生
じ、得られる紡糸液は、紡糸安定性が悪く、また、焼成
して得られるシリカアルミナ繊維は機械的強度が低いと
いう欠陥を有する。水の濃度が0.2重量%未満では用
いる有機溶媒の量が著しく多くなる。加水分解に際し、
該混合物に対する有機溶媒で希釈した水の添加は攪拌下
で行うことが好ましい。かかる攪拌は混合物と水が瞬時
に混合されることが好ましく、通常レイノルズ数で10
3 以上、好ましくは2×103 以上の状態が推奨され
る。
【0012】希釈剤として使用される有機溶媒溶液は、
メタノール、エタノール、プロパノール、iso−プロ
パノール、sec−ブタノール等のアルコール類、エチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエー
テル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素等が挙げられる。
メタノール、エタノール、プロパノール、iso−プロ
パノール、sec−ブタノール等のアルコール類、エチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエー
テル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素等が挙げられる。
【0013】得られた加水分解物は、通常加水分解に供
する混合溶液にケイ素を含む化合物が存在しない場合は
ポリアルミノキサン、また存在する場合はポリアルミノ
キサンとシロキサンよりなる混合物である。ポリアルミ
ノキサンは、一般式 で表される構造単位を有する重合物であって、式中、Y
はメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso
−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ
基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等のア
ルコキシ基、iso−ブチル酸基等のカルボキシル基、
アセト酢酸エチル基等のケトン酸基、アミノ基、グリコ
ール基、フェノキシ基、水酸基等の一種または二種以上
からなる。就中、iso−プロポキシ基、iso−ブチ
ル酸基、アセト酢酸エチル基、水酸基等が好適である。
また本発明に於いては、これらポリアルミノキサンはア
ルミナ含有率が10%以上、好ましくは20%以上のも
のが用いられる。ここにいうアルミナ含有率とは〔51
/(構造単位の分子量)〕×100(%)で与えられ、
Yが二種以上の基からなる場合にはその平均値が用いら
れる。
する混合溶液にケイ素を含む化合物が存在しない場合は
ポリアルミノキサン、また存在する場合はポリアルミノ
キサンとシロキサンよりなる混合物である。ポリアルミ
ノキサンは、一般式 で表される構造単位を有する重合物であって、式中、Y
はメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso
−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ
基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等のア
ルコキシ基、iso−ブチル酸基等のカルボキシル基、
アセト酢酸エチル基等のケトン酸基、アミノ基、グリコ
ール基、フェノキシ基、水酸基等の一種または二種以上
からなる。就中、iso−プロポキシ基、iso−ブチ
ル酸基、アセト酢酸エチル基、水酸基等が好適である。
また本発明に於いては、これらポリアルミノキサンはア
ルミナ含有率が10%以上、好ましくは20%以上のも
のが用いられる。ここにいうアルミナ含有率とは〔51
/(構造単位の分子量)〕×100(%)で与えられ、
Yが二種以上の基からなる場合にはその平均値が用いら
れる。
【0014】ポリアルミノキサンの重合度は2以上あれ
ば充分であり、特に上限はないが重合反応の容易さか
ら、一般に重合度1000以下のものが用いられる。ポ
リアルミノキサンは一般にエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ベンゼン、トルエン等の有機溶媒に可溶であ
り、適当な濃度では曳糸性に富む粘稠液となる。ポリア
ルミノキサンの濃度とその溶液の曳糸性の関係は用いる
アルミニウムアルコキシドの種類、その重合度、溶媒及
び混合するケイ素を含む化合物の種類とその混合量によ
って異なり一義的に述べることはきないが、一般に紡糸
温度(40℃〜250℃)での粘度が1ポイズ以上30
00ポイズ以下の溶液が紡糸には適当である。
ば充分であり、特に上限はないが重合反応の容易さか
ら、一般に重合度1000以下のものが用いられる。ポ
リアルミノキサンは一般にエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ベンゼン、トルエン等の有機溶媒に可溶であ
り、適当な濃度では曳糸性に富む粘稠液となる。ポリア
ルミノキサンの濃度とその溶液の曳糸性の関係は用いる
アルミニウムアルコキシドの種類、その重合度、溶媒及
び混合するケイ素を含む化合物の種類とその混合量によ
って異なり一義的に述べることはきないが、一般に紡糸
温度(40℃〜250℃)での粘度が1ポイズ以上30
00ポイズ以下の溶液が紡糸には適当である。
【0015】本発明に於いて用いるケイ素を含む化合物
としては、 の構造単位を有するポリケイ酸エステル(R1 およびR
2 は有機原子団)が適当なものであるが、RnSiX4
−nの構造を有するオルガノシラン(XはOH、ORな
どであり、Rは有機原子団、nは4以下の整数)、Si
(OR)4 の構造を有するケイ酸エステル(Rは有機原
子団)、その他のケイ素を含む化合物を用いることがで
きる。就中、高強度の糸が得られる点よりポリケイ酸エ
ステルの適用が推奨される。
としては、 の構造単位を有するポリケイ酸エステル(R1 およびR
2 は有機原子団)が適当なものであるが、RnSiX4
−nの構造を有するオルガノシラン(XはOH、ORな
どであり、Rは有機原子団、nは4以下の整数)、Si
(OR)4 の構造を有するケイ酸エステル(Rは有機原
子団)、その他のケイ素を含む化合物を用いることがで
きる。就中、高強度の糸が得られる点よりポリケイ酸エ
ステルの適用が推奨される。
【0016】本発明に使用されるケイ素を含む化合物
は、加水分解により生成するポリアルミノキサンに均一
に溶解混合するものが曳糸性が改善されるので望ましい
が、溶解せずに分散して混合するものであっても使用で
きる。 ケイ素を含む化合物の混合量は、使用するアル
ミニウムアルコキシドの種類、ケイ素を含む化合物の種
類にもよるが、通常、あまり多くなると得られるシリカ
アルミナ繊維の耐熱性、機械的強度が低下するので、焼
成後得られるシリカアルミナ繊維中のシリカ含有量が4
0重量%以下、好ましくは約1重量%〜30重量%の範
囲に混合する。
は、加水分解により生成するポリアルミノキサンに均一
に溶解混合するものが曳糸性が改善されるので望ましい
が、溶解せずに分散して混合するものであっても使用で
きる。 ケイ素を含む化合物の混合量は、使用するアル
ミニウムアルコキシドの種類、ケイ素を含む化合物の種
類にもよるが、通常、あまり多くなると得られるシリカ
アルミナ繊維の耐熱性、機械的強度が低下するので、焼
成後得られるシリカアルミナ繊維中のシリカ含有量が4
0重量%以下、好ましくは約1重量%〜30重量%の範
囲に混合する。
【0017】ケイ素を含有する加水分解物または加水分
解物にケイ素を含有する化合物を添加、混合してなる溶
液は、次いで公知の方法により紡糸される。曳糸性を向
上させる目的より該混合液(以下、紡糸液という)にポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポ
リメチルメタアクリレート等の有機高分子を添加するこ
とも可能である。
解物にケイ素を含有する化合物を添加、混合してなる溶
液は、次いで公知の方法により紡糸される。曳糸性を向
上させる目的より該混合液(以下、紡糸液という)にポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポ
リメチルメタアクリレート等の有機高分子を添加するこ
とも可能である。
【0018】紡糸液の紡糸温度は加水分解により得られ
るポリアルミノキサンの熱安定性の面から約40℃〜2
50℃、普通には約50℃〜約200℃の温度が用いら
れる。紡糸に際し、紡糸液の粘度は目的とする繊維径、
使用紡糸機器、ポリアルミノキサンの種類、その重合
度、溶媒及び混合するケイ素を含む化合物の種類とその
使用量等により一義的ではないが、通常、加熱後の温度
で約1ポイズ〜約3000ポイズ、好ましくは約10ポ
イズ〜約2000ポイズの範囲で実施される。加熱によ
り粘度調整された紡糸液は、紡糸して前駆体繊維とす
る。紡糸方法としては、ノズル押出し紡糸、遠心紡糸、
吹き出し紡糸など公知の紡糸方法が適用できる。紡糸ヘ
ッドとしては、紡糸液滞留部に加熱機構を有するものが
紡糸の安定性から好ましく用いられる。紡糸に際し前駆
体繊維を回転するローラーや高速の空気流等により延伸
することも可能である。また、紡糸に当たり、紡糸雰囲
気や、吹き出し空気の温度や湿度を調整することは安定
して良好な繊維を得るのに望ましい方法である。
るポリアルミノキサンの熱安定性の面から約40℃〜2
50℃、普通には約50℃〜約200℃の温度が用いら
れる。紡糸に際し、紡糸液の粘度は目的とする繊維径、
使用紡糸機器、ポリアルミノキサンの種類、その重合
度、溶媒及び混合するケイ素を含む化合物の種類とその
使用量等により一義的ではないが、通常、加熱後の温度
で約1ポイズ〜約3000ポイズ、好ましくは約10ポ
イズ〜約2000ポイズの範囲で実施される。加熱によ
り粘度調整された紡糸液は、紡糸して前駆体繊維とす
る。紡糸方法としては、ノズル押出し紡糸、遠心紡糸、
吹き出し紡糸など公知の紡糸方法が適用できる。紡糸ヘ
ッドとしては、紡糸液滞留部に加熱機構を有するものが
紡糸の安定性から好ましく用いられる。紡糸に際し前駆
体繊維を回転するローラーや高速の空気流等により延伸
することも可能である。また、紡糸に当たり、紡糸雰囲
気や、吹き出し空気の温度や湿度を調整することは安定
して良好な繊維を得るのに望ましい方法である。
【0019】このようにして紡糸された前駆体繊維は、
次いで必要に応じ、水蒸気処理、熱水処理、酸処理、或
いはこれらを組み合わせて前処理した後、焼成される。
焼成方法は特に制限されるものではなく、例えば前駆体
繊維を空気雰囲気中で焼成する、或いは窒素のような不
活性雰囲気或いは真空中で焼成した後、酸素雰囲気中で
焼成してもよい。また、得られたシリカアルミナ繊維を
水素のような還元雰囲気中でさらに焼成してもよい。ま
た、焼成工程中、前駆体繊維、或いはシリカアルミナ繊
維に張力をかけて焼成してもよい。前駆体繊維の焼成温
度は焼成方法、前駆体繊維の組成等により一義的ではな
いが、通常約900℃〜約1500℃、好ましくは約1
000℃〜約1350℃の温度が採用される。このよう
な方法により、焼成繊維径で約5μm〜約25μm、好
ましくは約7μm〜約20μmの連続繊維を得ることが
できる。
次いで必要に応じ、水蒸気処理、熱水処理、酸処理、或
いはこれらを組み合わせて前処理した後、焼成される。
焼成方法は特に制限されるものではなく、例えば前駆体
繊維を空気雰囲気中で焼成する、或いは窒素のような不
活性雰囲気或いは真空中で焼成した後、酸素雰囲気中で
焼成してもよい。また、得られたシリカアルミナ繊維を
水素のような還元雰囲気中でさらに焼成してもよい。ま
た、焼成工程中、前駆体繊維、或いはシリカアルミナ繊
維に張力をかけて焼成してもよい。前駆体繊維の焼成温
度は焼成方法、前駆体繊維の組成等により一義的ではな
いが、通常約900℃〜約1500℃、好ましくは約1
000℃〜約1350℃の温度が採用される。このよう
な方法により、焼成繊維径で約5μm〜約25μm、好
ましくは約7μm〜約20μmの連続繊維を得ることが
できる。
【0020】
【発明の効果】以上詳述した本発明方法によれば、アル
ミニウムアルコキシドに混合する活性水素を有する化合
物の添加量と、加水分解に用いる水の濃度を特定化する
という極めて簡単な方法により、紡糸安定性に優れ且つ
機械的強度等の物性に優れたシリカアルミナ繊維が得ら
れるもので、その工業的価値は頗る大なるものである。
ミニウムアルコキシドに混合する活性水素を有する化合
物の添加量と、加水分解に用いる水の濃度を特定化する
という極めて簡単な方法により、紡糸安定性に優れ且つ
機械的強度等の物性に優れたシリカアルミナ繊維が得ら
れるもので、その工業的価値は頗る大なるものである。
【0021】
【実施例】以下実施例により本発明方法をさらに詳しく
説明するが、本発明はかかる実施例により制限を受ける
ものではない。尚、本発明に於いて得られた繊維の直径
と引張強度は以下の方法により測定した。 繊維径;試料を光学顕微鏡で観察し、視野中に存在する
繊維20本を無作為に選択して繊維径を測定し、この平
均値を算出し繊維径とした。 引張強度;繊維を引張試験機(東洋ボールドウィン株式
会社 モデルUTM−II−20R)を用い、測定長25
mm、引張速度1mm/分で引張り、繊維が破断する強
度を引張強度とした。
説明するが、本発明はかかる実施例により制限を受ける
ものではない。尚、本発明に於いて得られた繊維の直径
と引張強度は以下の方法により測定した。 繊維径;試料を光学顕微鏡で観察し、視野中に存在する
繊維20本を無作為に選択して繊維径を測定し、この平
均値を算出し繊維径とした。 引張強度;繊維を引張試験機(東洋ボールドウィン株式
会社 モデルUTM−II−20R)を用い、測定長25
mm、引張速度1mm/分で引張り、繊維が破断する強
度を引張強度とした。
【0022】実施例1 iso−プロポキシアルミニウム1モルをイソプロピル
アルコール100mlに溶解し、これに0.1モルのi
so−酪酸を混合した後、この溶液に1モルの水を4.
5kgのイソプロピルアルコールで0.4重量%に希釈
した溶液をレイノルズ数で104 の撹拌状態下で添加し
て加水分解を行いポリアルミノキサンを含有する透明な
溶液を得た。次に、この液に構造式 で与えられるポリケイ酸エチル(商品名:エチルシリケ
ート40、多摩化学工業株式会社製)を焼成後のシリカ
含有量が15重量%となるように混合した。この液を紡
糸温度での未揮発分が99重量%以上になるように濃縮
し、紡糸原液とした。これを120℃に加熱して粘度3
00ポイズとしたものを孔径50μm、孔数6の紡糸口
金より吐出圧35kg/cm2 で押し出したところ、安
定して紡糸ができ、均質な前駆体繊維が得られた。この
前駆体繊維を70℃、相対湿度90%の雰囲気中に90
分間放置後、管状炉にて大気中、昇温速度400℃/h
rで1210℃まで焼成したところ、無色透明なシリカ
アルミナ繊維が得られた。この繊維の平均直径は10μ
m、引張強度210kg/mm2 であった。
アルコール100mlに溶解し、これに0.1モルのi
so−酪酸を混合した後、この溶液に1モルの水を4.
5kgのイソプロピルアルコールで0.4重量%に希釈
した溶液をレイノルズ数で104 の撹拌状態下で添加し
て加水分解を行いポリアルミノキサンを含有する透明な
溶液を得た。次に、この液に構造式 で与えられるポリケイ酸エチル(商品名:エチルシリケ
ート40、多摩化学工業株式会社製)を焼成後のシリカ
含有量が15重量%となるように混合した。この液を紡
糸温度での未揮発分が99重量%以上になるように濃縮
し、紡糸原液とした。これを120℃に加熱して粘度3
00ポイズとしたものを孔径50μm、孔数6の紡糸口
金より吐出圧35kg/cm2 で押し出したところ、安
定して紡糸ができ、均質な前駆体繊維が得られた。この
前駆体繊維を70℃、相対湿度90%の雰囲気中に90
分間放置後、管状炉にて大気中、昇温速度400℃/h
rで1210℃まで焼成したところ、無色透明なシリカ
アルミナ繊維が得られた。この繊維の平均直径は10μ
m、引張強度210kg/mm2 であった。
【0023】実施例2〜実施例4及び比較例1〜2 実施例1の方法に於いて活性水素含有物質の種類及び添
加量を表1に記載のものに代えた他は実施例1と同様の
方法で紡糸原液を得た後、実施例1と同一方法で紡糸
し、水蒸気処理し、焼成してシリカアルミナ繊維を得
た。その結果を表1に示す。
加量を表1に記載のものに代えた他は実施例1と同様の
方法で紡糸原液を得た後、実施例1と同一方法で紡糸
し、水蒸気処理し、焼成してシリカアルミナ繊維を得
た。その結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】実施例5 iso−プロポキシアルミニウム1モルをイソプロピル
アルコール100mlに溶解し、これに0.1モルのi
so−酪酸と実施例1に示したポリシロキサンを、焼成
後のシリカ含有量が15重量%となるように混合した
後、実施例1と同様の操作により、加水分解して紡糸原
液を得た。次いで実施例1と同一方法で紡糸、水蒸気処
理、焼成したところ、無色透明なシリカアルミナ繊維が
得られた。紡糸時、糸切れは無く、また得られたプレカ
ーサの安定性も良好であった。得られた繊維の平均直径
は10μm、引張強度210kg/mm2 であった。
アルコール100mlに溶解し、これに0.1モルのi
so−酪酸と実施例1に示したポリシロキサンを、焼成
後のシリカ含有量が15重量%となるように混合した
後、実施例1と同様の操作により、加水分解して紡糸原
液を得た。次いで実施例1と同一方法で紡糸、水蒸気処
理、焼成したところ、無色透明なシリカアルミナ繊維が
得られた。紡糸時、糸切れは無く、また得られたプレカ
ーサの安定性も良好であった。得られた繊維の平均直径
は10μm、引張強度210kg/mm2 であった。
【0026】実施例6 iso−プロポキシアルミニウム1モルをイソプロピル
アルコール100mlに溶解し、これに実施例1と同様
にイソ酪酸を混合した後、この溶液に1モルの水を1.
8kgのイソプロピルアルコールで1.0重量%に希釈
した溶液をレイノルズ数で104 の攪拌下で添加して加
水分解を行いポリアルミノキサンを含有する透明な溶液
を得た。実施例1と同様の操作により、ポリシロキサン
を混合し紡糸原液を得た後、紡糸、水蒸気処理、焼成し
たところ、無色透明なシリカアルミナ繊維が得られた。
紡糸時、糸切れは無く、また得られたプレカーサの安定
性も良好であった。得られた繊維の平均直径は10μ
m、引張強度190kg/mm2 であった。
アルコール100mlに溶解し、これに実施例1と同様
にイソ酪酸を混合した後、この溶液に1モルの水を1.
8kgのイソプロピルアルコールで1.0重量%に希釈
した溶液をレイノルズ数で104 の攪拌下で添加して加
水分解を行いポリアルミノキサンを含有する透明な溶液
を得た。実施例1と同様の操作により、ポリシロキサン
を混合し紡糸原液を得た後、紡糸、水蒸気処理、焼成し
たところ、無色透明なシリカアルミナ繊維が得られた。
紡糸時、糸切れは無く、また得られたプレカーサの安定
性も良好であった。得られた繊維の平均直径は10μ
m、引張強度190kg/mm2 であった。
【0027】実施例7 iso−プロポキシアルミニウム1モルをイソプロピル
アルコール100mlに溶解し、これに実施例1と同様
にイソ酪酸を混合した後、この溶液に、1モルの水を
1.0kgのイソプロピルアルコールで1.8重量%に
希釈した溶液をレイノルズ数で104 の撹拌状態下で添
加して加水分解を行いポリアルミノキサンを含有する透
明な溶液を得た。実施例1と同様の操作により、ポリシ
ロキサンを混合し紡糸原液を得た後、紡糸、水蒸気処
理、焼成したところ、無色透明なシリカアルミナ繊維が
得られた。紡糸時、糸切れは無く、また得られたプレカ
ーサの安定性も良好であった。得られた繊維の平均直径
は10μm、引張強度160kg/mm2 であった。
アルコール100mlに溶解し、これに実施例1と同様
にイソ酪酸を混合した後、この溶液に、1モルの水を
1.0kgのイソプロピルアルコールで1.8重量%に
希釈した溶液をレイノルズ数で104 の撹拌状態下で添
加して加水分解を行いポリアルミノキサンを含有する透
明な溶液を得た。実施例1と同様の操作により、ポリシ
ロキサンを混合し紡糸原液を得た後、紡糸、水蒸気処
理、焼成したところ、無色透明なシリカアルミナ繊維が
得られた。紡糸時、糸切れは無く、また得られたプレカ
ーサの安定性も良好であった。得られた繊維の平均直径
は10μm、引張強度160kg/mm2 であった。
【0028】比較例3 実施例1に於いて、加水分解に用いる水濃度を0.4重
量%から、2.5重量%(1モルの水を700gのイソ
プロピルアルコールで2.6重量%に希釈)溶液に代え
た他は実施例1と同様の方法で紡糸原液を得た後、実施
例1と同一方法で紡糸し、水蒸気処理し、焼成して、シ
リカアルミナ繊維を得た。この紡糸原液は白濁しており
紡糸時、糸切れが激しく、また得られたプレカーサは毛
羽が多く、収縮が大きかった。得られた繊維の平均直径
は13μm、引張強度110kg/mm2 であった。
量%から、2.5重量%(1モルの水を700gのイソ
プロピルアルコールで2.6重量%に希釈)溶液に代え
た他は実施例1と同様の方法で紡糸原液を得た後、実施
例1と同一方法で紡糸し、水蒸気処理し、焼成して、シ
リカアルミナ繊維を得た。この紡糸原液は白濁しており
紡糸時、糸切れが激しく、また得られたプレカーサは毛
羽が多く、収縮が大きかった。得られた繊維の平均直径
は13μm、引張強度110kg/mm2 であった。
Claims (7)
- 【請求項1】 アルミニウムアルコキシド1モルに対し
0.03モル以上、0.2モル未満の活性水素を有する
化合物と、ケイ素を含む化合物を混合した溶液を、水の
含有率が0.2〜2.0重量%である有機溶媒を用いて
加水分解し、次いで得られた加水分解物を紡糸して前駆
体繊維を得た後、該前駆体繊維を焼成することを特徴と
するシリカアルミナ繊維の製造方法。 - 【請求項2】 アルミニウムアルコキシド1モルに対し
0.03モル以上、0.2モル未満の活性水素を有する
化合物を混合した溶液を、水の含有率が0.2〜2.0
重量%である有機溶媒を用いて加水分解し、次いで得ら
れた加水分解物にケイ素を含む化合物を混合し、これを
紡糸して前駆体繊維を得た後、該前駆体繊維を焼成する
ことを特徴とするシリカアルミナ繊維の製造方法。 - 【請求項3】 加水分解に用いる水の濃度が0.3〜
1.5重量%であることを特徴とする請求項1または2
記載のシリカアルミナ繊維の製造方法。 - 【請求項4】 アルミニウムアルコキシド1モルに対す
る活性水素を有する化合物の混合量が0.05モル〜
0.18モルであることを特徴とする請求項1または2
記載のシリカアルミナ繊維の製造方法。 - 【請求項5】 ケイ素を含む化合物の混合量が、焼成し
て得られた繊維中のシリカに換算して40重量%以下で
ある請求項1または2記載のシリカアルミナ繊維の製造
方法。 - 【請求項6】 活性水素を有する化合物がイソ酪酸であ
ることを特徴とする請求項1または2記載のシリカアル
ミナ繊維の製造方法。 - 【請求項7】 活性水素を有する化合物がアセト酢酸エ
チルであることを特徴とする請求項1または2記載のシ
リカアルミナ繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14792594A JPH0813253A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | シリカアルミナ繊維の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14792594A JPH0813253A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | シリカアルミナ繊維の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0813253A true JPH0813253A (ja) | 1996-01-16 |
Family
ID=15441191
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14792594A Pending JPH0813253A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | シリカアルミナ繊維の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0813253A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015078702A (ja) * | 2015-01-28 | 2015-04-23 | イビデン株式会社 | 触媒コンバータ用保持シール材の製造方法 |
-
1994
- 1994-06-29 JP JP14792594A patent/JPH0813253A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015078702A (ja) * | 2015-01-28 | 2015-04-23 | イビデン株式会社 | 触媒コンバータ用保持シール材の製造方法 |
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