JPH0813253A - シリカアルミナ繊維の製造方法 - Google Patents

シリカアルミナ繊維の製造方法

Info

Publication number
JPH0813253A
JPH0813253A JP14792594A JP14792594A JPH0813253A JP H0813253 A JPH0813253 A JP H0813253A JP 14792594 A JP14792594 A JP 14792594A JP 14792594 A JP14792594 A JP 14792594A JP H0813253 A JPH0813253 A JP H0813253A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mol
silica
fiber
spinning
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14792594A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuyuki Oki
泰行 沖
Hiroshi Umezaki
博 梅崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP14792594A priority Critical patent/JPH0813253A/ja
Publication of JPH0813253A publication Critical patent/JPH0813253A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silicon Compounds (AREA)
  • Inorganic Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 アルミニウムアルコキシド1モルに対し0.
03モル以上、0.2モル未満の活性水素を有する化合
物を混合した溶液を、水の含有率が0.2〜2.0重量
%である有機溶媒を用いて加水分解し、次いで得られた
加水分解物(ポリアルミノキサン)にケイ素を含む化合
物を混合し、これを紡糸して前駆体繊維を得た後、該前
駆体繊維を焼成することを特徴とするシリカアルミナ繊
維の製造方法。 【効果】 紡糸安定性に優れ、且つ機械的強度に優れた
シリカアルミナ繊維が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリカアルミナ繊維の
製造方法に関するものであり、更に詳しくは紡糸安定性
に優れ、且つ機械的強度等の物性に優れたシリカアルミ
ナ繊維の製造方法に関連するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、シリカアルミナ繊維の製造法の一
つとして前駆ポリマー法が知られている。例えば、特公
昭51−13768号公報においては、ポリアルミノキ
サンとケイ素を含む化合物を混合し、ポリアルミノキサ
ンの濃度が50〜60重量%に濃縮した紡糸液を紡糸、
焼成して繊維を得ている。特開昭60−215815号
公報は、ポリメタロキサンを85重量%以上含有した紡
糸液を加熱して1〜3000ポアズに調製して紡糸、焼
成する無機質繊維の製造方法を示している。これら公報
はポリアルミノキサン或いはポリメタロキサンを起点と
する発明であり、これらポリアルミノキサン或いはポリ
メタロキサンの製法について詳細には言及されていな
い。
【0003】ところで、ある種の有機アルミニウム化合
物を加水分解しポリアルミノキサンを得る場合、例えば
アルミニウムアルコキシドの水での加水分解時には白色
粉末状の沈澱物(水酸化アルミニウム)が析出する場合
があり、このものを用いる場合には紡糸安定性が悪いと
の欠点を有していた。特開平3−104925号公報に
おいては、アルミニウムアルコキシドと活性水素を有す
る化合物を反応させ、これにシリコンアルコキシドを混
合したものを加水分解してゾルを形成し、このゾルを紡
糸、水蒸気処理、焼成することでシリカアルミナ繊維が
得られることを示している。特に活性水素を有する化合
物としてアルカノールアミン化合物、グリコール化合
物、有機酸、フェノール、チオール、アミン類等はアル
ミニウムアルコキシド1モルに対して活性水素のモル数
で0.6〜2.7モルの範囲、β−ジケトン化合物は
0.2〜1.5モルの範囲で使用することにより、アル
ミニウムアルコキシドの加水分解速度が調整でき、紡糸
操作に適したゾルが得られることを示している。該方法
は加水分解時、白色沈殿物の生成は実質的にないもの
の、焼成繊維の機械的強度が発現し難いという問題があ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況に鑑み、本
発明者等は、紡糸安定性に優れ、且つ機械的強度等の物
性に優れたシリカアルミナ繊維を得ることを目的として
鋭意検討した結果、アルミニウムアルコキシドを加水分
解する際に、特定の安定化剤を特定量添加し、これを特
定条件で加水分解する場合には、上記目的を全て満足す
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、アルミニ
ウムアルコキシド1モルに対し0.03モル以上、0.
2モル未満の活性水素を有する化合物と、ケイ素を含む
化合物を混合した溶液を、水の含有率が0.2〜2.0
重量%である有機溶媒を用いて加水分解し、次いで得ら
れた加水分解物を紡糸して前駆体繊維を得た後、該前駆
体繊維を焼成することを特徴とするシリカアルミナ繊維
の製造方法を提供するにある。
【0006】更に本発明は、アルミニウムアルコキシド
1モルに対し0.03モル以上、0.2モル未満の活性
水素を有する化合物を混合した溶液を、水の含有率が
0.2〜2.0重量%である有機溶媒を用いて加水分解
し、次いで得られた加水分解物にケイ素を含む化合物を
混合し、これを紡糸して前駆体繊維を得た後、該前駆体
繊維を焼成することを特徴とするシリカアルミナ繊維の
製造方法を提供するにある。
【0007】以下、本発明方法を更に詳細に説明する。
本発明方法に於いて用いられるアルミニウムアルコキシ
ドは、 一般式 Al(OR)3 で表されるものであり、Rはメチル基、エチル基、n−
プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、is
o−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基
等のアルキル基を示し、就中、iso−プロピル基より
なるアルミニウムイソプロポキシドが挙げられる。
【0008】本発明に於いてアルミニウムアルコキシド
は加水分解に際し、予め活性水素を有する化合物と混合
する。該混合割合はアルミニウムアルコキシド1モルに
対し活性水素を有する化合物が0.03モル以上、0.
2モル未満、好ましくは0.05モル〜0.18モルの
範囲である。アルミニウムアルコキシドに対する活性水
素を有する化合物の量が0.03モル未満の場合には加
水分解時に白色物質が析出し紡糸安定性が悪くなる。他
方、0.2モル以上の場合には得られるシリカアルミナ
繊維の機械的強度が低下する。
【0009】アルミニウムアルコキシドに混合する活性
水素を有する化合物としては、n−酪酸、iso−酪
酸、吉草酸、ピバル酸、ヘキサン酸、オクタン酸、デカ
ン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸などの飽和脂肪族モノ
カルボン酸;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
オレイン酸などの不飽和脂肪族モノカルボン酸;シクロ
ヘキサンカルボン酸などの脂環式カルボン酸;コハク
酸、グルタル酸、フタル酸などの芳香族モノカルボン酸
などに代表される有機酸、モノメタノールアミン、モノ
エタノールアミン、ジメタノールアミン、ジエタノール
アミン、トリメタノールアミン、トリエタノールアミン
などのアルカノールアミン化合物に代表されるアミン
類、エチレングリコール、ジエチレングリコールに代表
されるグリコール化合物、フェノール;クレゾール、エ
チルフェノール、ブチルフェノールなどのアルキルフェ
ノール;フェニルフェノール、トリルフェノールなどの
アリルフェノール;ベンジルフェノール、フェニチルフ
ェノールなどのアラルキルフェノール;トリクロロフェ
ノール、ブロムフェノールなどのハロゲン化フェノー
ル;ナフトール、ビスフェノールA;などに代表される
フェノール類、アセチルアセトン、アセト酢酸メチル、
アセト酢酸エチルなどのβ−ジケトン化合物に代表され
るケトン類等が挙げられ、就中、iso−酪酸、アセト
酢酸エチル等が好適である。
【0010】アルミニウムアルコキシドと活性水素を有
する化合物の混合は、常温或いは加温下の何れでもよ
く、また必要に応じてアルミニウムアルコキシドを溶解
し得る有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、プロ
パノール、iso−プロパノール、sec−ブタノール
等のアルコール類、エチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素等の存在下に混合してもよ
い。
【0011】このようにして混合したアルミニウムアル
コキシドと活性水素を有する化合物の混合物は、ケイ素
を含む化合物と混合し、或いは混合せずして、加水分解
するが、本発明に於いては該混合物の加水分解に際し用
いる水として、有機溶媒により濃度が0.2〜2.0重
量%、好ましくは0.3〜1.5重量%に希釈された水
を用いることを必須とする。水の濃度が2.0重量%を
越える場合、加水分解時にアルミナ水和物の析出が生
じ、得られる紡糸液は、紡糸安定性が悪く、また、焼成
して得られるシリカアルミナ繊維は機械的強度が低いと
いう欠陥を有する。水の濃度が0.2重量%未満では用
いる有機溶媒の量が著しく多くなる。加水分解に際し、
該混合物に対する有機溶媒で希釈した水の添加は攪拌下
で行うことが好ましい。かかる攪拌は混合物と水が瞬時
に混合されることが好ましく、通常レイノルズ数で10
3 以上、好ましくは2×103 以上の状態が推奨され
る。
【0012】希釈剤として使用される有機溶媒溶液は、
メタノール、エタノール、プロパノール、iso−プロ
パノール、sec−ブタノール等のアルコール類、エチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエー
テル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素等が挙げられる。
【0013】得られた加水分解物は、通常加水分解に供
する混合溶液にケイ素を含む化合物が存在しない場合は
ポリアルミノキサン、また存在する場合はポリアルミノ
キサンとシロキサンよりなる混合物である。ポリアルミ
ノキサンは、一般式 で表される構造単位を有する重合物であって、式中、Y
はメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso
−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ
基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等のア
ルコキシ基、iso−ブチル酸基等のカルボキシル基、
アセト酢酸エチル基等のケトン酸基、アミノ基、グリコ
ール基、フェノキシ基、水酸基等の一種または二種以上
からなる。就中、iso−プロポキシ基、iso−ブチ
ル酸基、アセト酢酸エチル基、水酸基等が好適である。
また本発明に於いては、これらポリアルミノキサンはア
ルミナ含有率が10%以上、好ましくは20%以上のも
のが用いられる。ここにいうアルミナ含有率とは〔51
/(構造単位の分子量)〕×100(%)で与えられ、
Yが二種以上の基からなる場合にはその平均値が用いら
れる。
【0014】ポリアルミノキサンの重合度は2以上あれ
ば充分であり、特に上限はないが重合反応の容易さか
ら、一般に重合度1000以下のものが用いられる。ポ
リアルミノキサンは一般にエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ベンゼン、トルエン等の有機溶媒に可溶であ
り、適当な濃度では曳糸性に富む粘稠液となる。ポリア
ルミノキサンの濃度とその溶液の曳糸性の関係は用いる
アルミニウムアルコキシドの種類、その重合度、溶媒及
び混合するケイ素を含む化合物の種類とその混合量によ
って異なり一義的に述べることはきないが、一般に紡糸
温度(40℃〜250℃)での粘度が1ポイズ以上30
00ポイズ以下の溶液が紡糸には適当である。
【0015】本発明に於いて用いるケイ素を含む化合物
としては、 の構造単位を有するポリケイ酸エステル(R1 およびR
2 は有機原子団)が適当なものであるが、RnSiX4
−nの構造を有するオルガノシラン(XはOH、ORな
どであり、Rは有機原子団、nは4以下の整数)、Si
(OR)4 の構造を有するケイ酸エステル(Rは有機原
子団)、その他のケイ素を含む化合物を用いることがで
きる。就中、高強度の糸が得られる点よりポリケイ酸エ
ステルの適用が推奨される。
【0016】本発明に使用されるケイ素を含む化合物
は、加水分解により生成するポリアルミノキサンに均一
に溶解混合するものが曳糸性が改善されるので望ましい
が、溶解せずに分散して混合するものであっても使用で
きる。 ケイ素を含む化合物の混合量は、使用するアル
ミニウムアルコキシドの種類、ケイ素を含む化合物の種
類にもよるが、通常、あまり多くなると得られるシリカ
アルミナ繊維の耐熱性、機械的強度が低下するので、焼
成後得られるシリカアルミナ繊維中のシリカ含有量が4
0重量%以下、好ましくは約1重量%〜30重量%の範
囲に混合する。
【0017】ケイ素を含有する加水分解物または加水分
解物にケイ素を含有する化合物を添加、混合してなる溶
液は、次いで公知の方法により紡糸される。曳糸性を向
上させる目的より該混合液(以下、紡糸液という)にポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポ
リメチルメタアクリレート等の有機高分子を添加するこ
とも可能である。
【0018】紡糸液の紡糸温度は加水分解により得られ
るポリアルミノキサンの熱安定性の面から約40℃〜2
50℃、普通には約50℃〜約200℃の温度が用いら
れる。紡糸に際し、紡糸液の粘度は目的とする繊維径、
使用紡糸機器、ポリアルミノキサンの種類、その重合
度、溶媒及び混合するケイ素を含む化合物の種類とその
使用量等により一義的ではないが、通常、加熱後の温度
で約1ポイズ〜約3000ポイズ、好ましくは約10ポ
イズ〜約2000ポイズの範囲で実施される。加熱によ
り粘度調整された紡糸液は、紡糸して前駆体繊維とす
る。紡糸方法としては、ノズル押出し紡糸、遠心紡糸、
吹き出し紡糸など公知の紡糸方法が適用できる。紡糸ヘ
ッドとしては、紡糸液滞留部に加熱機構を有するものが
紡糸の安定性から好ましく用いられる。紡糸に際し前駆
体繊維を回転するローラーや高速の空気流等により延伸
することも可能である。また、紡糸に当たり、紡糸雰囲
気や、吹き出し空気の温度や湿度を調整することは安定
して良好な繊維を得るのに望ましい方法である。
【0019】このようにして紡糸された前駆体繊維は、
次いで必要に応じ、水蒸気処理、熱水処理、酸処理、或
いはこれらを組み合わせて前処理した後、焼成される。
焼成方法は特に制限されるものではなく、例えば前駆体
繊維を空気雰囲気中で焼成する、或いは窒素のような不
活性雰囲気或いは真空中で焼成した後、酸素雰囲気中で
焼成してもよい。また、得られたシリカアルミナ繊維を
水素のような還元雰囲気中でさらに焼成してもよい。ま
た、焼成工程中、前駆体繊維、或いはシリカアルミナ繊
維に張力をかけて焼成してもよい。前駆体繊維の焼成温
度は焼成方法、前駆体繊維の組成等により一義的ではな
いが、通常約900℃〜約1500℃、好ましくは約1
000℃〜約1350℃の温度が採用される。このよう
な方法により、焼成繊維径で約5μm〜約25μm、好
ましくは約7μm〜約20μmの連続繊維を得ることが
できる。
【0020】
【発明の効果】以上詳述した本発明方法によれば、アル
ミニウムアルコキシドに混合する活性水素を有する化合
物の添加量と、加水分解に用いる水の濃度を特定化する
という極めて簡単な方法により、紡糸安定性に優れ且つ
機械的強度等の物性に優れたシリカアルミナ繊維が得ら
れるもので、その工業的価値は頗る大なるものである。
【0021】
【実施例】以下実施例により本発明方法をさらに詳しく
説明するが、本発明はかかる実施例により制限を受ける
ものではない。尚、本発明に於いて得られた繊維の直径
と引張強度は以下の方法により測定した。 繊維径;試料を光学顕微鏡で観察し、視野中に存在する
繊維20本を無作為に選択して繊維径を測定し、この平
均値を算出し繊維径とした。 引張強度;繊維を引張試験機(東洋ボールドウィン株式
会社 モデルUTM−II−20R)を用い、測定長25
mm、引張速度1mm/分で引張り、繊維が破断する強
度を引張強度とした。
【0022】実施例1 iso−プロポキシアルミニウム1モルをイソプロピル
アルコール100mlに溶解し、これに0.1モルのi
so−酪酸を混合した後、この溶液に1モルの水を4.
5kgのイソプロピルアルコールで0.4重量%に希釈
した溶液をレイノルズ数で104 の撹拌状態下で添加し
て加水分解を行いポリアルミノキサンを含有する透明な
溶液を得た。次に、この液に構造式 で与えられるポリケイ酸エチル(商品名:エチルシリケ
ート40、多摩化学工業株式会社製)を焼成後のシリカ
含有量が15重量%となるように混合した。この液を紡
糸温度での未揮発分が99重量%以上になるように濃縮
し、紡糸原液とした。これを120℃に加熱して粘度3
00ポイズとしたものを孔径50μm、孔数6の紡糸口
金より吐出圧35kg/cm2 で押し出したところ、安
定して紡糸ができ、均質な前駆体繊維が得られた。この
前駆体繊維を70℃、相対湿度90%の雰囲気中に90
分間放置後、管状炉にて大気中、昇温速度400℃/h
rで1210℃まで焼成したところ、無色透明なシリカ
アルミナ繊維が得られた。この繊維の平均直径は10μ
m、引張強度210kg/mm2 であった。
【0023】実施例2〜実施例4及び比較例1〜2 実施例1の方法に於いて活性水素含有物質の種類及び添
加量を表1に記載のものに代えた他は実施例1と同様の
方法で紡糸原液を得た後、実施例1と同一方法で紡糸
し、水蒸気処理し、焼成してシリカアルミナ繊維を得
た。その結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】実施例5 iso−プロポキシアルミニウム1モルをイソプロピル
アルコール100mlに溶解し、これに0.1モルのi
so−酪酸と実施例1に示したポリシロキサンを、焼成
後のシリカ含有量が15重量%となるように混合した
後、実施例1と同様の操作により、加水分解して紡糸原
液を得た。次いで実施例1と同一方法で紡糸、水蒸気処
理、焼成したところ、無色透明なシリカアルミナ繊維が
得られた。紡糸時、糸切れは無く、また得られたプレカ
ーサの安定性も良好であった。得られた繊維の平均直径
は10μm、引張強度210kg/mm2 であった。
【0026】実施例6 iso−プロポキシアルミニウム1モルをイソプロピル
アルコール100mlに溶解し、これに実施例1と同様
にイソ酪酸を混合した後、この溶液に1モルの水を1.
8kgのイソプロピルアルコールで1.0重量%に希釈
した溶液をレイノルズ数で104 の攪拌下で添加して加
水分解を行いポリアルミノキサンを含有する透明な溶液
を得た。実施例1と同様の操作により、ポリシロキサン
を混合し紡糸原液を得た後、紡糸、水蒸気処理、焼成し
たところ、無色透明なシリカアルミナ繊維が得られた。
紡糸時、糸切れは無く、また得られたプレカーサの安定
性も良好であった。得られた繊維の平均直径は10μ
m、引張強度190kg/mm2 であった。
【0027】実施例7 iso−プロポキシアルミニウム1モルをイソプロピル
アルコール100mlに溶解し、これに実施例1と同様
にイソ酪酸を混合した後、この溶液に、1モルの水を
1.0kgのイソプロピルアルコールで1.8重量%に
希釈した溶液をレイノルズ数で104 の撹拌状態下で添
加して加水分解を行いポリアルミノキサンを含有する透
明な溶液を得た。実施例1と同様の操作により、ポリシ
ロキサンを混合し紡糸原液を得た後、紡糸、水蒸気処
理、焼成したところ、無色透明なシリカアルミナ繊維が
得られた。紡糸時、糸切れは無く、また得られたプレカ
ーサの安定性も良好であった。得られた繊維の平均直径
は10μm、引張強度160kg/mm2 であった。
【0028】比較例3 実施例1に於いて、加水分解に用いる水濃度を0.4重
量%から、2.5重量%(1モルの水を700gのイソ
プロピルアルコールで2.6重量%に希釈)溶液に代え
た他は実施例1と同様の方法で紡糸原液を得た後、実施
例1と同一方法で紡糸し、水蒸気処理し、焼成して、シ
リカアルミナ繊維を得た。この紡糸原液は白濁しており
紡糸時、糸切れが激しく、また得られたプレカーサは毛
羽が多く、収縮が大きかった。得られた繊維の平均直径
は13μm、引張強度110kg/mm2 であった。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムアルコキシド1モルに対し
    0.03モル以上、0.2モル未満の活性水素を有する
    化合物と、ケイ素を含む化合物を混合した溶液を、水の
    含有率が0.2〜2.0重量%である有機溶媒を用いて
    加水分解し、次いで得られた加水分解物を紡糸して前駆
    体繊維を得た後、該前駆体繊維を焼成することを特徴と
    するシリカアルミナ繊維の製造方法。
  2. 【請求項2】 アルミニウムアルコキシド1モルに対し
    0.03モル以上、0.2モル未満の活性水素を有する
    化合物を混合した溶液を、水の含有率が0.2〜2.0
    重量%である有機溶媒を用いて加水分解し、次いで得ら
    れた加水分解物にケイ素を含む化合物を混合し、これを
    紡糸して前駆体繊維を得た後、該前駆体繊維を焼成する
    ことを特徴とするシリカアルミナ繊維の製造方法。
  3. 【請求項3】 加水分解に用いる水の濃度が0.3〜
    1.5重量%であることを特徴とする請求項1または2
    記載のシリカアルミナ繊維の製造方法。
  4. 【請求項4】 アルミニウムアルコキシド1モルに対す
    る活性水素を有する化合物の混合量が0.05モル〜
    0.18モルであることを特徴とする請求項1または2
    記載のシリカアルミナ繊維の製造方法。
  5. 【請求項5】 ケイ素を含む化合物の混合量が、焼成し
    て得られた繊維中のシリカに換算して40重量%以下で
    ある請求項1または2記載のシリカアルミナ繊維の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 活性水素を有する化合物がイソ酪酸であ
    ることを特徴とする請求項1または2記載のシリカアル
    ミナ繊維の製造方法。
  7. 【請求項7】 活性水素を有する化合物がアセト酢酸エ
    チルであることを特徴とする請求項1または2記載のシ
    リカアルミナ繊維の製造方法。
JP14792594A 1994-06-29 1994-06-29 シリカアルミナ繊維の製造方法 Pending JPH0813253A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14792594A JPH0813253A (ja) 1994-06-29 1994-06-29 シリカアルミナ繊維の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14792594A JPH0813253A (ja) 1994-06-29 1994-06-29 シリカアルミナ繊維の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0813253A true JPH0813253A (ja) 1996-01-16

Family

ID=15441191

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14792594A Pending JPH0813253A (ja) 1994-06-29 1994-06-29 シリカアルミナ繊維の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0813253A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015078702A (ja) * 2015-01-28 2015-04-23 イビデン株式会社 触媒コンバータ用保持シール材の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015078702A (ja) * 2015-01-28 2015-04-23 イビデン株式会社 触媒コンバータ用保持シール材の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1099871A (en) Process for producing polycrystalline oxide fibers
JP7264048B2 (ja) 金属酸化物繊維の製造方法
CN110172180B (zh) 无机纤维/二氧化硅纳米材料及其制备方法和应用
US3821070A (en) Producing novel silicon dioxide fibers
WO1991000140A1 (en) Use of hydrogen peroxide in preparing magnesium containing silicate sols for coating and fiber formation
EP0181403B1 (en) Process for preparing inorganic fibers
JP3259458B2 (ja) シリカアルミナ繊維の製造方法
JP6315645B1 (ja) 炭素繊維前駆体用処理剤及び炭素繊維前駆体
JPH0813253A (ja) シリカアルミナ繊維の製造方法
TW201242902A (en) Stabilized monomer dispersion containing inorganic oxide nanoparticles of high refractive index and its preparation
US4919871A (en) Forming glass fibers from sol-gel compositions
US5089188A (en) Spinning of sol gel siliceous-containing fibers with wet coagulation
US5153031A (en) Use of hydrogen peroxide in preparing magnesium containing silicate sols for coating and fiber formation
US4495121A (en) Process for producing inorganic fiber
CN1709944A (zh) 采用多面体低聚倍半硅氧烷提高有机硅树脂耐热性的方法
JPH08209454A (ja) シリカアルミナ繊維の製造方法
JPH04263615A (ja) アルミノシリケート系粘性ゾルの製造方法
JPH0610264A (ja) 炭素繊維のサイジング方法
JP2005264384A (ja) 合成繊維処理油剤および炭素繊維製造用前駆体繊維の製造方法。
JP2018090926A (ja) 繊維状物を製造する方法
CN113880442B (zh) 一种纳米级玻璃纤维的制备方法及其产品
JPS63165522A (ja) アルミナ系繊維の製造方法
CN115852528B (zh) 一种规模化生产连续钇铝石榴石长丝的方法
CN116986823A (zh) 一种憎水型玻璃棉及其制备方法
WO2023234176A1 (ja) 炭素繊維前駆体用処理剤及び炭素繊維前駆体