JPH08132506A - 射出成形用金型の熱伝達係数算出方法 - Google Patents

射出成形用金型の熱伝達係数算出方法

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JPH08132506A
JPH08132506A JP27200394A JP27200394A JPH08132506A JP H08132506 A JPH08132506 A JP H08132506A JP 27200394 A JP27200394 A JP 27200394A JP 27200394 A JP27200394 A JP 27200394A JP H08132506 A JPH08132506 A JP H08132506A
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JP
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heat transfer
transfer coefficient
value
mold
temperature distribution
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Application number
JP27200394A
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Tetsuya Sonoda
徹也 園田
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 実験的手法による測定値と数値解析値が一致
する適当な各熱伝達係数を求めることができ、各熱伝達
係数の精度を向上させることができる。 【構成】 樹脂の射出成形用金型の金型温調配管内で行
われる熱交換による熱伝達係数を算出する方法におい
て、予め実験的手法により測定した金型内温度分布と数
値解析した金型内温度分布とを比較して測定値と数値解
析値の誤差が所定の誤差許容値内にあるかを判定し、測
定値と数値解析値の誤差が許容値内にない場合、数値解
析により各熱伝達係数の変化に対する金型内温度分布の
変化を求め、求めた各熱伝達係数の変化に対する金型内
温度分布の変化に基づいて非線形代数方程式により各熱
伝達係数を算出し、この一連の計算を反復計算すること
により各熱伝達係数を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形用金型の熱伝
達係数算出方法に係り、詳しくは、数値解析と実験的手
法を用いた金型温調配管内で行われる熱交換の熱伝達係
数算出方法において、実験値に数値解析値を一致させる
熱伝達係数変更方法に適用することができる他、樹脂の
射出成形加工技術に応用することができ、特に、実験的
手法による測定値と数値解析値が一致する適当な各熱伝
達係数を求めることができ、各熱伝達係数の精度を向上
させることができる射出成形用金型の熱伝達係数算出方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱伝達係数を求めたい物体間にお
いて、その両側の物体間の温度差を計測し、所定の式よ
り算出することができる熱伝達率測定方法については、
例えば特開平1−66552号公報で報告されたものが
ある。この従来の熱伝達率測定方法では、物体表面に貼
り付けまたは印刷焼成したヒータ回路のみで、その電気
加熱量及びヒータ温度を測定することにより、熱伝達率
を求めるように構成しているため、コスト低減と計測法
の簡略化を図ることができるという利点を有する。
【0003】また、射出成形用金型の熱伝達係数を算出
することができる熱伝達係数算出方法については、例え
ば特願平4−123990号公報で報告されたものがあ
る。この従来の熱伝達係数算出方法では、金型温調配管
内で行われる熱交換を金型外壁からの放熱現象を考慮し
た数値解析と実験的手法により金型の熱伝達係数を算出
するように構成している。
【0004】このため、実験的手法により得られた測定
データに基づいて有限要素法等の数値解析による熱伝導
解析を行うことにより、局所的に違う熱伝達係数を決定
することができるという利点を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た特開平1−66552号公報で報告されている従来の
射出成形用金型の熱伝達係数算出方法では、熱伝達係数
を求めたい物体間において、その両側の物体の温度差を
計測し、熱伝達係数を所定の式より算出しており、表面
からの放熱の影響を考慮した数値解析を用いた方法を取
っているため、温度と熱伝達係数の関係を表わす定式化
が困難になっている。このため、実験的手法による測定
値と一致するような各熱伝達係数を算出することができ
ないので、各熱伝達係数の精度の点で問題があった。
【0006】次に、例えば特願平4−123990号公
報で記載されている従来の射出成形用金型の熱伝達係数
算出方法では、実験的手法により得られた測定データに
基づいて有限要素法等の数値解析により熱伝導解析を行
うことにより、局所的に違う熱伝達係数を求めているた
め、実験的手法による測定値と数値解析値を一致させる
手法を取っていないため、上記と同様、各熱伝達係数の
精度の点で問題があった。
【0007】そこで、本発明は、実験的手法による測定
値と数値解析値が一致する適当な各熱伝達係数を求める
ことができ、各熱伝達係数の精度を向上させることがで
きる射出成形用金型の熱伝達係数算出方法を提供するこ
とを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
樹脂の射出成形用金型の金型温調配管内で行われる熱交
換による熱伝達係数を算出する方法において、予め実験
的手法により測定した金型内温度分布と数値解析した金
型内温度分布とを比較して測定値と数値解析値の誤差が
所定の誤差許容値内にあるかを判定し、測定値と数値解
析値の誤差が許容値内にない場合、数値解析により各熱
伝達係数の変化に対する金型内温度分布の変化を求め、
求めた各熱伝達係数の変化に対する金型内温度分布の変
化に基づいて非線形代数方程式により各熱伝達係数を算
出し、この一連の計算を反復計算することにより各熱伝
達係数を算出することを特徴とするものである。
【0009】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の発明において、各熱伝達係数の上限値と下限値を各々
設定し、測定値と数値解析値の誤差が許容値内にない場
合、各熱伝達係数の上限値及び下限値を各々組み合わせ
て数値解析し、最も測定値と一致する組み合わせを求め
た値を中心に計算前より狭い範囲で新たな上限値と下限
値を設定し、この一連の計算を反復計算することにより
各熱伝達係数を算出することを特徴とするものである。
【0010】請求項3記載の発明は、上記請求項1,2
記載の発明において、金型温度分布の測定装置より送信
されてくる測定データを受信して取り込むことを特徴と
するものである。請求項4記載の発明は、上記請求項1
乃至3記載の発明において、熱伝達係数を算出している
時に、実験による金型温度分布測定値と数値解析値との
2乗残差を求め、求めた2乗残差を測定点全体で合計し
た値をリアルタイムでモニタすることを特徴とするもの
である。
【0011】請求項5記載の発明は、上記請求項4記載
の発明において、熱伝達係数を算出している時に、反復
計算前の熱伝達係数と反復計算後の熱伝達係数の差をリ
アルタイムでモニタすることを特徴とするものである。
請求項6記載の発明は、上記請求項5記載の発明におい
て、熱伝達係数を算出している時に、熱伝達係数の上限
値と下限値をリアルタイムでモニタすることを特徴とす
るものである。
【0012】
【作用】まず、請求項1記載の発明の作用を説明する。
数値解析においては、各熱伝達係数をパラメータと考え
ると、各熱伝達係数は、金型温度分布に対して独立した
値ではない。このため、各熱伝達係数と金型温度分布と
は非線形な関係になる。また、数値解析により金型温度
分布を求めていることから、各熱伝達係数と金型温度分
布とは定式化することができない。そこで、後述する実
施例の如く、各熱伝達係数と金型温度分布とを近似式よ
り定式化し、その式から実験的手法による測定値と一致
するような各熱伝達係数を算出する。この値は、上記の
非線形性及び近似式の誤差より一度では求められないの
で、反復計算を行うように構成する。
【0013】すなわち、請求項1記載の発明では、予め
実験的手法により測定した金型内温度分布と数値解析し
た金型内温度分布とを比較して測定値と数値解析値の誤
差が所定の誤差許容値内にあるかを判定し、測定値と数
値解析値の誤差が許容値内にない場合、数値解析により
各熱伝達係数の変化に対する金型内温度分布の変化を求
め、求めた各熱伝達係数の変化に対する金型内温度分布
の変化に基づいて非線形代数方程式により各熱伝達係数
を算出し、この一連の計算を反復計算することにより各
熱伝達係数を算出するように構成する。
【0014】このため、各熱伝達係数と金型温度分布と
を近似式より定式化し、この式から実験的手法による測
定値と一致するような各熱伝達係数を反復計算により算
出することができる。従って、実験的手法による測定値
と数値解析値が一致する適当な各熱伝達係数を求めるこ
とができるため、各熱伝達係数の精度を向上させること
ができる。
【0015】次に、請求項2記載の発明の作用を説明す
る。前述したように、各熱伝達係数と金型温度分布は、
非線形な関係にある。そこで、各熱伝達係数の上限と下
限の幅を徐々に狭くするように構成する。すなわち、請
求項2記載の発明では、各熱伝達係数の上限値と下限値
を各々設定し、測定値と数値解析値の誤差が許容値内に
ない場合、各熱伝達係数の上限値及び下限値を各々組み
合わせて数値解析し、最も測定値と一致する組み合わせ
を求めた値を中心に計算前より狭い範囲で新たな上限値
と下限値を設定し、この一連の計算を反復計算すること
により各熱伝達係数を算出するように構成する。
【0016】このため、各熱伝達係数の上限と下限の幅
を徐々に狭くすることができるので、その範囲内に求め
ようとしている熱伝達係数を収めながらその精度を向上
させることができる。次に、請求項3記載の発明の作用
を説明する。各熱伝達係数と金型温度分布の非線形関係
から算出する熱伝達係数の精度向上を狙うためには、測
定点数を増やす他、測定時間間隔を小さくして金型温度
分布のデータ数を多くしなければならない。これを、手
入力で行ってしまうと、コストがかかる他、人為的な誤
差も増えてしまい好ましくない。そこで、測定装置より
得られた測定データを通信回線を用いて、送り込むよう
に構成する。
【0017】すなわち、請求項3記載の発明では、金型
温度分布の測定装置より送信されてくる測定データを受
信して取り込むように構成する。このため、金型温度分
布の測定装置より得られた測定データを取り込むことが
できるので、手入力によるコスト増加や人為的な誤差を
防ぐことができる。次に、請求項4記載の発明の作用を
説明する。
【0018】実験データの測定誤差や非線形性が強い
と、各熱伝達係数の任意に定めた精度内、例えば、温度
分布の測定値と解析値の誤差が全体で±0.1℃以内に
落ち着かない時がある。この時、誤差の推移を把握する
ことができないと、計算を続行するか否かを判断するこ
とができず好ましくない。すなわち、請求項4記載の発
明では、熱伝達係数を算出している時に、実験による金
型温度分布測定値と数値解析値との2乗残差を求め、求
めた2乗残差を測定点全体で合計した値をリアルタイム
でモニタするように構成する。
【0019】このため、この評価値をリアルタイムでモ
ニタすることができるので、誤差の推移を把握すること
ができる。従って、計算を続行するか否かを判断するこ
とができる。次に、請求項5記載の発明の作用を説明す
る。通常、金型温度分布の数値解析値が測定値に近づく
と、各熱伝達係数の反復計算前の値と反復計算後の値の
差が小さくなり、最も近くなった時にこの差の変動がな
くなるか、若しくは大きくなったりする。この時、反復
計算前後の熱伝達係数の差の推移を把握することができ
ないと、計算を続行するか否かを判断することができず
好ましくない。そこで、この性質を利用して、この値を
リアルタイムでモニタするように構成する。
【0020】すなわち、請求項5記載の発明では、熱伝
達係数を算出している時に、反復計算前の熱伝達係数と
反復計算後の熱伝達係数の差をリアルタイムでモニタす
るように構成する。このため、反復計算前後の熱伝達係
数の差をリアルタイムでモニタすることができるので、
反復計算前後の熱伝達係数の差の推移を把握することが
できる。従って、計算を続行するか否かを判断すること
ができる。
【0021】次に、請求項6記載の発明の作用を説明す
る。熱伝達係数の上限値と下限値の差は、各熱伝達係数
の算出値の精度を表わすものである。このため、熱伝達
係数の上限値と下限値の推移を把握することができない
と、各熱伝達係数の算出値の精度を把握することができ
ず、計算を続行するか否かを判断することができず好ま
しくない。
【0022】そこで、請求項6記載の発明では、熱伝達
係数を算出している時に、熱伝達係数の上限値と下限値
をリアルタイムでモニタするように構成する。このた
め、熱伝達係数の上限値と下限値の差をリアルタイムで
モニタすることができるので、各熱伝達係数の算出値の
精度を把握することができる。従って、計算を続行する
か否かを判断することができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明に係る一実施例の射出成形用金型の
熱伝達係数算出方法の処理フローを示すフローチャート
である。反復計算による各熱伝達係数の算出方法につい
て説明する。本実施例では、まず、初めに各熱伝達係数
の初期値を設定する(ステップS1)。次に、数値解析
を行い、金型内の温度分布を解析する(ステップS
2)。次に、予め実験的手法により測定した金型温度分
布と数値解析した金型内温度分布の解析値を比較し(ス
テップS3)、測定値と数値解析値の誤差が任意に定め
た所定の誤差の許容値内にあるかを判定する(ステップ
S5)。
【0024】そして、測定値と数値解析値の誤差が許容
値内にない場合(ステップS4)は、数値解析により各
熱伝達係数の変化に対する金型内温度分布の変化(各熱
伝達係数に対する金型温度分布の感度)を求め、求めた
各熱伝達係数の変化に対する金型内温度分布の変化を基
に、ニュートン法に代表される非線形代数方程式を解く
方法を用いて、測定値により近い解析値を出すと考えら
れる各熱伝達係数を算出する。この一連の計算を反復計
算することにより、許容値内に誤差を減少させて各熱伝
達係数を算出する。ここで、一例として、k回目の反復
計算値より各熱伝達係数を修正する計算式を次の(1)
式に示す。
【0025】
【数1】
【0026】但し、反復計算k回目の数値解析で得られ
た温度ベクトルは、次の(2)式で表わすことができ
る。なお、この温度ベクトルは、各測定点の各測定時間
の温度を全て含んでいる。
【0027】
【数2】
【0028】実験的手法により得られた温度ベクトル
は、次の(3)式で表わすことができる。
【0029】
【数3】
【0030】反復計算k回目に求めた各熱伝達係数によ
るベクトルは、次の(4)式で表わすことができる。
【0031】
【数4】
【0032】修正された各熱伝達係数によるベクトル
は、次の(5)式で表わすことができる。
【0033】
【数5】
【0034】反復計算k回目時の各熱伝達係数に対する
温度の感度マトリックスは、次の(6)式で表わすこと
ができる。
【0035】
【数6】
【0036】このように、本実施例(請求項1)では、
予め実験的手法により測定した金型内温度分布と数値解
析した金型内温度分布とを比較して測定値と数値解析値
の誤差が所定の誤差許容値内にあるかを判定し、測定値
と数値解析値の誤差が許容値内にない場合、数値解析に
より各熱伝達係数の変化に対する金型内温度分布の変化
を求め、求めた各熱伝達係数の変化に対する金型内温度
分布の変化に基づいて非線形代数方程式により各熱伝達
係数を算出し、この一連の計算を反復計算することによ
り各熱伝達係数を算出するように構成している。
【0037】このため、各熱伝達係数と金型温度分布と
を近似式より定式化し、この式から実験的手法による測
定値と一致するような各熱伝達係数を反復計算により算
出することができる。従って、実験的手法による測定値
と数値解析値が一致する適当な各熱伝達係数を求めるこ
とができるため、各熱伝達係数の精度を向上させること
ができる。
【0038】次に、請求項2の発明に係る実施例につい
て説明する。基本的な処理フローは、前述した請求項1
の実施例と同じである。本実施例では、まず、初めに各
熱伝達係数が必ず存在する上限値と下限値を各々設定す
る。次に、測定値と数値解析値の誤差が任意の許容値内
にない場合は、各熱伝達係数の上限値及び下限値を各々
組み合わせて数値解析し、最も測定値と一致する組み合
わせを求める。
【0039】次に、この求めた値(上限値または下限
値)を中心に計算前より狭い範囲で新たな上限値と下限
値を設定する。そして、この一連の計算を繰り返して反
復計算することにより、許容値内に誤差を減少させて各
熱伝達係数を算出する。この算出方法は、例えば2元配
置による方法等が挙げられる。また、上限値と下限値の
組み合わせ方法は、直交表を用いれば、理論的に熱伝達
係数を特定できる最も少ない組み合わせが判り、効率良
く各熱伝達係数を求めることもできる。
【0040】このように、本実施例(請求項2)では、
各熱伝達係数の上限値と下限値を各々設定し、測定値と
数値解析値の誤差が許容値内にない場合、各熱伝達係数
の上限値及び下限値を各々組み合わせて数値解析し、最
も測定値と一致する組み合わせを求めた値を中心に計算
前より狭い範囲で新たな上限値と下限値を設定し、この
一連の計算を反復計算することにより各熱伝達係数を算
出するように構成している。
【0041】このため、各熱伝達係数の上限と下限の幅
を徐々に狭くすることができるので、その範囲内に求め
ようとしている熱伝達係数を収めながらその精度を向上
させることができる。次に、請求項3の発明に係る実施
例について説明する。本実施例では、前述した請求項
1,2の装置に通信回線のインターフェイス等を設け、
金型温度分布の測定装置より送信されてくる測定データ
を取り込むように構成する。この時、転送されるデータ
は測定点、計測した時間、及びその時の温度の情報であ
る。
【0042】このように、本実施例(請求項3)では、
金型温度分布の測定装置より送信されてくる測定データ
を受信して取り込むように構成している。このため、金
型温度分布の測定装置より得られた測定データを取り込
むことができるので、手入力によるコスト増加や人為的
な誤差を防ぐことができる。次に、請求項4の発明に係
る実施例について説明する。
【0043】本実施例では、前述した請求項1〜3の実
施例において、熱伝達係数を算出している途中で、任意
の測定時間間隔で金型温度分布の測定値と計算途中の熱
伝達係数を用いた時の数値解析値との2乗残差を求め、
求めた2乗残差を各測定点毎の全体の測定時間で合計
し、更に測定点全体で合計し、全体の誤差の評価値とし
てこれをリアルタイムでモニタするように構成する。
【0044】このように、本実施例(請求項4)では、
熱伝達係数を算出している時に、実験による金型温度分
布測定値と数値解析値との2乗残差を求め、求めた2乗
残差を測定点全体で合計した値をリアルタイムでモニタ
するように構成している。このため、この評価値をリア
ルタイムでモニタすることができるので、誤差の推移を
把握することができる。従って、計算を続行するか否か
を判断することができる。
【0045】次に、請求項5の発明に係る実施例につい
て説明する。本実施例では、前述した請求項4の実施例
において、熱伝達係数を算出している途中で、反復計算
前の熱伝達係数と反復計算後の熱伝達係数との差を求
め、これをリアルタイムでモニタするように構成する。
このため、反復計算前後の熱伝達係数の差をリアルタイ
ムでモニタすることができるので、反復計算前後の熱伝
達係数の差の推移を把握することができる。従って、計
算を続行するか否かを判断することができる。
【0046】次に、請求項6の発明に係る実施例につい
て説明する。本実施例では、前述した請求項5の実施例
において、熱伝達係数を算出している途中で、熱伝達係
数の上限値と下限値との差を求め、これをリアルタイム
でモニタするように構成する。このため、熱伝達係数の
上限値と下限値の差をリアルタイムでモニタすることが
できるので、各熱伝達係数の算出値の精度を把握するこ
とができる。従って、計算を続行するか否かを判断する
ことができる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、実験的手法による測定
値と数値解析値が一致する適当な各熱伝達係数を求める
ことができ、各熱伝達係数の精度を向上させることがで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の射出成形用金型の熱伝
達係数算出方法の処理フローを示すフローチャートであ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂の射出成形用金型の金型温調配管内で
    行われる熱交換による熱伝達係数を算出する方法におい
    て、予め実験的手法により測定した金型内温度分布と数
    値解析した金型内温度分布とを比較して測定値と数値解
    析値の誤差が所定の誤差許容値内にあるかを判定し、測
    定値と数値解析値の誤差が許容値内にない場合、数値解
    析により各熱伝達係数の変化に対する金型内温度分布の
    変化を求め、求めた各熱伝達係数の変化に対する金型内
    温度分布の変化に基づいて非線形代数方程式により各熱
    伝達係数を算出し、この一連の計算を反復計算すること
    により各熱伝達係数を算出することを特徴とする射出成
    形用金型の熱伝達係数算出方法。
  2. 【請求項2】各熱伝達係数の上限値と下限値を各々設定
    し、測定値と数値解析値の誤差が許容値内にない場合、
    各熱伝達係数の上限値及び下限値を各々組み合わせて数
    値解析し、最も測定値と一致する組み合わせを求めた値
    を中心に計算前より狭い範囲で新たな上限値と下限値を
    設定し、この一連の計算を反復計算することにより各熱
    伝達係数を算出することを特徴とする請求項1記載の射
    出成形用金型の熱伝達係数算出方法。
  3. 【請求項3】金型温度分布の測定装置より送信されてく
    る測定データを受信して取り込むことを特徴とする請求
    項1,2記載の射出成形用金型の熱伝達係数算出方法。
  4. 【請求項4】熱伝達係数を算出している時に、実験によ
    る金型温度分布測定値と数値解析値との2乗残差を求
    め、求めた2乗残差を測定点全体で合計した値をリアル
    タイムでモニタすることを特徴とする請求項1乃至3記
    載の射出成形用金型の熱伝達係数算出方法。
  5. 【請求項5】熱伝達係数を算出している時に、反復計算
    前の熱伝達係数と反復計算後の熱伝達係数の差をリアル
    タイムでモニタすることを特徴とする請求項4記載の射
    出成形用金型の熱伝達係数算出方法。
  6. 【請求項6】熱伝達係数を算出している時に、熱伝達係
    数の上限値と下限値をリアルタイムでモニタすることを
    特徴とする請求項5記載の射出成形用金型の熱伝達係数
    算出方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009264776A (ja) * 2008-04-22 2009-11-12 Toyota Motor Corp 熱伝達係数算出方法
JP2010227976A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Toyota Motor Corp 金型の熱解析方法、および金型の熱解析プログラム
CN105081256A (zh) * 2015-08-31 2015-11-25 宝山钢铁股份有限公司 一种测量薄带连铸界面热流/换热系数的装置和测量方法
US20210389010A1 (en) * 2018-10-05 2021-12-16 Redbarn Group Limited Heat loss coefficient validation

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