JPH0813231A - ヤシ繊維およびその製造方法 - Google Patents

ヤシ繊維およびその製造方法

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JPH0813231A
JPH0813231A JP13720994A JP13720994A JPH0813231A JP H0813231 A JPH0813231 A JP H0813231A JP 13720994 A JP13720994 A JP 13720994A JP 13720994 A JP13720994 A JP 13720994A JP H0813231 A JPH0813231 A JP H0813231A
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JP
Japan
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palm
residue
coconut
fiber
cut
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JP13720994A
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English (en)
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Shigeru Nakao
繁 中尾
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KOBE RECYCLE TEC KK
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KOBE RECYCLE TEC KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 原料ヤシから果実と房部分を切断・分離して
得られるヤシ残渣に由来する、家畜用の粗飼料用途に好
適なヤシ繊維およびその製造方法を提供する。 【構成】 原料ヤシの果実と房を分離・除去して得られ
たヤシ残渣を回収および乾燥した上で、ヤシ残渣を物理
的に破砕した後、破砕したヤシ残渣を分級して粉末画分
を除去して、ヤシ繊維を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヤシ繊維、特に、肥育
牛用の粗飼料用途に好適なヤシ繊維ならびにその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、収穫されたヤシは、パームヤシ油
工場にて、採油のために必要なパーム実と房部分が切断
・分離された後に残ったヤシ残渣は、焼却炉にて焼却す
るなどして廃棄処分されるのが通常であった。 また、
従来技術において、ヤシ繊維の応用品が多数紹介されて
いるが、収穫したヤシから有用なその繊維部分だけを得
るためには、まず第一に、パーム果実脱果後のヤシ残渣
に含まれる繊維の強靱さが故に、ヤシ残渣用の裁断装置
〔例えば、特開平4−284860号を参照〕などの別途の装
置による加工が必要とされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した通り、ヤシ残
渣に関する従来の取扱は、専ら焼却などによる廃棄処分
に依存しており、従って、パームヤシの加工工程におい
て、ヤシ残渣の焼却という労力(人的)負担と負の経済
的負担だけを、採油業者ならびに産業廃棄物処理業者に
強いる恰好となっているのが実情である。
【0004】すなわち、従来のヤシ残渣の処理方法で
は、焼却処分に伴う人的・経済的負担に加え、大気汚染
を含めた環境汚染なども懸念されるものであり、経済性
ならびに公衆衛生上の問題点があったのである。
【0005】このように、従来のヤシ残渣の処理態様に
よると、具体的なヤシ残渣の用途に関する指標は何ら示
唆されておらず、前述した諸問題にも鑑み、当該技術分
野では、その有効・有益な用途が熱望されていたのであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述した従来
技術が抱えていた課題に鑑みて発明されたものであり、
その要旨とするところは、収穫された原料ヤシの果実と
房を分離・除去して得られるヤシ残渣に含まれる繊維質
を含有することを特徴とするヤシ繊維であって、特に、
下記の製造工程、すなわち; (1) 原料ヤシの果実と房を分離・除去して得られたヤシ
残渣を回収し、(2) 回収したヤシ残渣を切断し、(3) 切
断したヤシ残渣を乾燥し、(4) 乾燥したヤシ残渣を破砕
し、および(5) 破砕したヤシ残渣を分級して粉末画分を
除去する、工程を含む製造方法によって得られるヤシ繊
維である。
【0007】本発明のヤシ繊維の製造方法としては、図
1を参照すると、まず、収穫したヤシから採油のために
必要なパーム実と房部分を切断・採取し、残ったヤシ残
渣を回収する。
【0008】そして、水分を多く含んだこのヤシ残渣は
腐敗が早く進行するので、パーム実と房部分を切断・採
取した後に速やかに、好ましくは、20分以内に概ね10mm
幅に切断する。
【0009】次いで、この切断したヤシ残渣でのカビ・
大腸菌などの細菌の付着・繁殖を防ぐために、天日乾燥
を含めた風乾処理によって一昼夜程度乾燥を継続して、
ヤシ残渣の水分量を10%以下に抑える。
【0010】この乾燥工程を経たヤシ残渣を、ヤシ残渣
に不随した房の先端にある鋭利なトゲを除去するため
に、ハンマークラッシャー(商品名)等の破砕器具によ
って、そのトゲに物理的圧力を負荷することで破砕し
た。 なお、この破砕工程にて生じるトゲの粉末状の破
砕断片は、本願発明のヤシ繊維を家畜飼料材料として使
用した場合に、家畜の呼吸器官に吸入されると気管支炎
などの疾患を招く恐れがあるので、粉末画分を除去すべ
く、破砕工程の次工程に分級工程を設けた。 具体的に
は、この分級工程は、粉末破砕画分を繊維画分から分離
・除去する手段であればいずれも適用可能であるが、特
に、篩(分離基準:1〜2mm画分)による分級が、所望
の大きさの画分を容易に分別できるので好ましい。
【0011】そして、これら工程を経て製造された本発
明のヤシ繊維は、所定量目ごとに密封梱包(包装)され
て、市場に流通するのである。
【0012】上記した一連の工程によると、後述するよ
うな粗飼料として優れた栄養配分を有する均質のヤシ繊
維が提供されると共に、ヤシ残渣に経済的価値が付与さ
れ、その有効利用〔資源再生〕の途が開かれるのであ
る。
【0013】
【実施例】以下に、本発明の一実施例を説明する。
【0014】実施例1:ヤシ繊維の製造 収穫したヤシ(1000トン:マレーシア、南インド、タ
イ、インドネシア産)から採油のために必要なパーム実
と房部分を切断・採取し、そして残ったヤシ残渣(800ト
ン)を回収した。
【0015】そして、パーム実と房部分を切断・採取し
て、20分以内に、切断機(商品名「フォレージハーベス
ター」;スター農機社製)で10mm幅で切断した。
【0016】次いで、この切断したヤシ残渣を、天日乾
燥を含めた風乾処理によって一昼夜(20時間)乾燥を行
い、ヤシ残渣の水分量を10%以下に抑えた。
【0017】そして、乾燥させたヤシ残渣に、ハンマー
クラッシャー(商品名;北浜産業社製)を用いて物理的
圧力を負荷することで、ヤシ残渣に不随した房の先端に
ある鋭利なトゲを破砕して、除去した。
【0018】さらに、破砕したヤシ残渣を篩(分離基
準:1〜2mm画分)に適用して、破砕工程にて生じたト
ゲの粉末状の破砕断片を分別・除去して、所望の本願発
明のヤシ繊維を得た。
【0019】実施例2:ヤシ繊維の栄養評価 実施例1にて製造した本願発明のヤシ繊維の栄養評価
を、加藤秋男編著、「パーム油・パーム核油の利用」、
株式会社幸書房発行、1990年7月、に記載の飼料分析基
準に基づく検査方法に従って行い、以下の分析結果を得
た。
【0020】
【表1】
【0021】上記表1に示した通り、本願発明のヤシ繊
維は、消化促進を助ける繊維質と、家畜の嗜好性(食
欲)を増進させる糖質が豊富に含まれているため、家
畜、特に肥育牛用の粗飼料として好適な栄養組成を備え
た飼料の提供を可能ならしめるものである。
【0022】
【発明の効果】このように、原料ヤシからパーム実と房
部分を切断・分離して得たヤシ残渣から製造される本願
発明のヤシ繊維によって、家畜用の粗飼料用途に好適な
栄養組成を備えた良質の飼料要素が提供されるのであ
る。
【0023】また、従来、廃棄処分に供せざるを得なか
ったヤシ残渣に対して飼料用途が開かれ、ヤシ残渣の資
源再生が実現できたことで、ヤシ残渣の焼却・廃棄処分
に従来要していた人的・経済的負担が解消されると共
に、その焼却処分工程にて生じる大気汚染を含めた環境
汚染などの、経済性ならびに公衆衛生上の問題点をも解
決するなど、経済性・環境面の観点からして、極めて顕
著でかつ優れた作用効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法を説明する工程図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料ヤシの果実と房を分離・除去して得
    られるヤシ残渣に含まれる繊維質を含有することを特徴
    とするヤシ繊維。
  2. 【請求項2】 前記ヤシ繊維が、下記の製造工程、すな
    わち、(1) 原料ヤシの果実と房を分離・除去して得られ
    たヤシ残渣を回収し、(2) 回収したヤシ残渣を切断し、
    (3) 切断したヤシ残渣を乾燥し、(4) 乾燥したヤシ残渣
    を破砕し、および(5) 破砕したヤシ残渣を分級して粉末
    画分を除去する、 工程を含む製造方法によって得られる請求項1に記載の
    ヤシ繊維。
  3. 【請求項3】 切断工程を経たヤシ残渣を、ヤシ残渣の
    水分含量が10%以下になるまで乾燥する請求項2に記載
    のヤシ繊維。
  4. 【請求項4】 破砕工程を経たヤシ残渣を、篩によって
    分級する請求項2もしくは3に記載のヤシ繊維。
  5. 【請求項5】 ヤシ繊維の製造方法であって、下記の工
    程、すなわち、(1) 原料ヤシの果実と房を分離・除去し
    て得られたヤシ残渣を回収し、(2) 回収したヤシ残渣を
    切断し、(3) 切断したヤシ残渣を乾燥し、(4) 乾燥した
    ヤシ残渣を破砕し、および(5) 破砕したヤシ残渣を分級
    して粉末画分を除去する、 工程を含むことを特徴とする、ヤシ残渣に含まれる繊維
    質を含有することを特徴とするヤシ繊維の製造方法。
  6. 【請求項6】 切断工程を経たヤシ残渣を、ヤシ残渣の
    水分含量が10%以下になるまで乾燥する請求項5に記載
    のヤシ繊維の製造方法。
  7. 【請求項7】 破砕工程を経たヤシ残渣を、篩によって
    分級する請求項5もしくは6に記載のヤシ繊維の製造方
    法。
JP13720994A 1994-06-20 1994-06-20 ヤシ繊維およびその製造方法 Pending JPH0813231A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016093790A (ja) * 2014-11-14 2016-05-26 株式会社トクヤマ パーム椰子種子殻の取扱方法
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