JPH08131859A - 粉体処理装置及びそのためのスリット部材の製造方法 - Google Patents
粉体処理装置及びそのためのスリット部材の製造方法Info
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- JPH08131859A JPH08131859A JP30431594A JP30431594A JPH08131859A JP H08131859 A JPH08131859 A JP H08131859A JP 30431594 A JP30431594 A JP 30431594A JP 30431594 A JP30431594 A JP 30431594A JP H08131859 A JPH08131859 A JP H08131859A
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- slit
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- powder processing
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 粉砕媒体の摩耗及び割れが少なく、長時間連
続運転が可能であり、またスリット部材や粉砕媒体の摩
耗片や破片が処理物中に混入することがなく、効率的に
かつ均一に粉砕処理が可能な粉体処理装置を提供するこ
と。 【構成】 軸線を垂直にして配置された円筒ハウジング
と、粉砕媒体が通過しない大きさのスリットを設け該円
筒ハウジングの底部に配置されたスリット部材と、該円
筒ハウジングの軸線上に配置された回転軸と、該回転軸
に複数段をなして取り付けられた撹拌羽根とを有する粉
体処理装置において、上記スリットを平面円板に設け、
該スリットの放射方向の幅が上記粉砕媒体が通過しない
寸法であり、円周方向の幅が上記放射方向の幅より大き
い粉体処理装置。
続運転が可能であり、またスリット部材や粉砕媒体の摩
耗片や破片が処理物中に混入することがなく、効率的に
かつ均一に粉砕処理が可能な粉体処理装置を提供するこ
と。 【構成】 軸線を垂直にして配置された円筒ハウジング
と、粉砕媒体が通過しない大きさのスリットを設け該円
筒ハウジングの底部に配置されたスリット部材と、該円
筒ハウジングの軸線上に配置された回転軸と、該回転軸
に複数段をなして取り付けられた撹拌羽根とを有する粉
体処理装置において、上記スリットを平面円板に設け、
該スリットの放射方向の幅が上記粉砕媒体が通過しない
寸法であり、円周方向の幅が上記放射方向の幅より大き
い粉体処理装置。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉体処理装置及びその
ためのスリット部材の製造方法に係り、超微粉砕、粉体
の複合化、粉体の改質、粉体の混合、粉体の形状制御等
を行うことによって、粉体に各種の機能を賦与し、新素
材を精製するために使用する粉体処理装置に関する。
ためのスリット部材の製造方法に係り、超微粉砕、粉体
の複合化、粉体の改質、粉体の混合、粉体の形状制御等
を行うことによって、粉体に各種の機能を賦与し、新素
材を精製するために使用する粉体処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の粉体処理技術においては、乾式に
よっても湿式によっても、超微粉の製造と粉体の複合
化、改質、混合、形状制御等の操作は、エネルギー消費
量が過多であり、生産量が少なく、製造コストが高く
て、工業的規模の生産には適しておらず、僅かに実験室
規模で生産されるのみであった。この問題を解決するた
めに、特開平5−253509号において開示された流
通式媒体撹拌超微粉砕機等においては、本発明のスリッ
ト部材に対応する網部材としてウエッジワイヤステンレ
ススクリーンを使用していた。このウエッジワイヤステ
ンレススクリーンは、断面が楔形のステンレスワイヤー
を、ワイヤー間に形成される空間が下側が広くなるよう
な向きで格子状に重ねられて溶接されて形成される。し
かし、この流通式媒体撹拌超微粉砕機おいては、網部材
の表面が平面でなく、また網部材の目が矩形であること
から、長時間の使用において粉砕媒体の摩耗および割れ
が生じ、長時間連続運転ができず、摩耗片および破片が
処理物中に混入すると、処理物の品質を悪化させるとい
う問題が生じた。
よっても湿式によっても、超微粉の製造と粉体の複合
化、改質、混合、形状制御等の操作は、エネルギー消費
量が過多であり、生産量が少なく、製造コストが高く
て、工業的規模の生産には適しておらず、僅かに実験室
規模で生産されるのみであった。この問題を解決するた
めに、特開平5−253509号において開示された流
通式媒体撹拌超微粉砕機等においては、本発明のスリッ
ト部材に対応する網部材としてウエッジワイヤステンレ
ススクリーンを使用していた。このウエッジワイヤステ
ンレススクリーンは、断面が楔形のステンレスワイヤー
を、ワイヤー間に形成される空間が下側が広くなるよう
な向きで格子状に重ねられて溶接されて形成される。し
かし、この流通式媒体撹拌超微粉砕機おいては、網部材
の表面が平面でなく、また網部材の目が矩形であること
から、長時間の使用において粉砕媒体の摩耗および割れ
が生じ、長時間連続運転ができず、摩耗片および破片が
処理物中に混入すると、処理物の品質を悪化させるとい
う問題が生じた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の粉体
処理装置の上述した問題点に鑑みてなされたものであっ
て、粉砕媒体の摩耗及び割れが少なく、長時間連続運転
が可能であり、またスリット部材や粉砕媒体の摩耗片や
破片が処理物中に混入することがなく、効率的にかつ均
一に粉砕処理が可能な粉体処理装置を提供することを目
的とする。
処理装置の上述した問題点に鑑みてなされたものであっ
て、粉砕媒体の摩耗及び割れが少なく、長時間連続運転
が可能であり、またスリット部材や粉砕媒体の摩耗片や
破片が処理物中に混入することがなく、効率的にかつ均
一に粉砕処理が可能な粉体処理装置を提供することを目
的とする。
【0004】
【発明の構成】本発明は、垂直に配置された円筒ハウジ
ングと、粉砕媒体が通過しない大きさのスリットを設け
該円筒ハウジングの底部に配置されたスリット部材と、
該円筒ハウジングの軸線上に配置された回転軸と、該回
転軸に複数段をなして取り付けられた撹拌羽根とを有す
る粉体処理装置において、上記スリットを平面円板に設
け、該スリットの放射方向の幅が上記粉砕媒体が通過し
ない寸法であり、円周方向の幅が上記放射方向の幅より
大きいことを特徴とする粉体処理装置である。本発明の
実施態様は、上記スリット部材のスリットが、円周方向
の幅をほぼ360°に及ぶように構成したことを特徴と
する。本発明の他の実施態様は、上記スリット部材のス
リットが、複数の同心円を形成していることを特徴とす
る。本発明の他の実施態様は、上記スリット部材のスリ
ットが、螺旋溝を形成していることを特徴とする。本発
明の他の実施態様は、上記スリット部材のスリットが、
断面を下側が拡大した台形となるようにしたことを特徴
とする。本発明の他の実施態様は、上記スリット部材
が、下面に放射方向に延びた補強部材を有することを特
徴とする。
ングと、粉砕媒体が通過しない大きさのスリットを設け
該円筒ハウジングの底部に配置されたスリット部材と、
該円筒ハウジングの軸線上に配置された回転軸と、該回
転軸に複数段をなして取り付けられた撹拌羽根とを有す
る粉体処理装置において、上記スリットを平面円板に設
け、該スリットの放射方向の幅が上記粉砕媒体が通過し
ない寸法であり、円周方向の幅が上記放射方向の幅より
大きいことを特徴とする粉体処理装置である。本発明の
実施態様は、上記スリット部材のスリットが、円周方向
の幅をほぼ360°に及ぶように構成したことを特徴と
する。本発明の他の実施態様は、上記スリット部材のス
リットが、複数の同心円を形成していることを特徴とす
る。本発明の他の実施態様は、上記スリット部材のスリ
ットが、螺旋溝を形成していることを特徴とする。本発
明の他の実施態様は、上記スリット部材のスリットが、
断面を下側が拡大した台形となるようにしたことを特徴
とする。本発明の他の実施態様は、上記スリット部材
が、下面に放射方向に延びた補強部材を有することを特
徴とする。
【0005】本発明はまた、粉砕媒体が通過しない大き
さのスリットを設け、粉砕ハウジングの底部に配置され
るスリット部材の製造方法において、平面板に、ウオー
タジェットでスリット加工することを特徴とするスリッ
ト部材の製造方法である。本発明の実施態様は、上記ウ
オータジェットは、液体あるいは液体と研磨剤の混合物
を噴射するノズルを包含することを特徴とする。本発明
の他の実施態様は、上記平面板が、連続回転させられて
螺旋状スリットが形成されることを特徴とする。本発明
の他の実施態様は、上記平面板が、回転させられて同心
円スリットが形成されることを特徴とする。
さのスリットを設け、粉砕ハウジングの底部に配置され
るスリット部材の製造方法において、平面板に、ウオー
タジェットでスリット加工することを特徴とするスリッ
ト部材の製造方法である。本発明の実施態様は、上記ウ
オータジェットは、液体あるいは液体と研磨剤の混合物
を噴射するノズルを包含することを特徴とする。本発明
の他の実施態様は、上記平面板が、連続回転させられて
螺旋状スリットが形成されることを特徴とする。本発明
の他の実施態様は、上記平面板が、回転させられて同心
円スリットが形成されることを特徴とする。
【0006】
【発明の効果】本発明の粉体処理装置によれば、粉砕媒
体の摩耗及び割れが少なく、長時間連続運転が可能であ
り、またスリット部材や粉砕媒体の摩耗片や破片が処理
物中に混入することがなく、効率的にかつ均一に粉砕処
理が可能である効果を有する。
体の摩耗及び割れが少なく、長時間連続運転が可能であ
り、またスリット部材や粉砕媒体の摩耗片や破片が処理
物中に混入することがなく、効率的にかつ均一に粉砕処
理が可能である効果を有する。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例の粉体処理装置を図に
基づいて説明する。 〔装置の構成〕粉体処理装置1は、図1に示すように、
軸線を垂直にして配置された円筒ハウジング2の軸線位
置に回転軸4が設けられる。円筒ハウジング2の側壁は
二重構造であって、冷却用液体6または加熱用液体が入
口管8から供給され、壁間を循環し、出口管10から排
出される。円筒ハウジング2の上部は、処理原料Mを供
給するための供給口12を有する蓋部材14によって蓋
されている。円筒ハウジング2の底部には、粉砕媒体2
1が通過しない大きさのスリットを設けたスリット部材
16が取り付けられている。円筒ハウジング2内の回転
軸4には、複数の垂直撹拌羽根18、傾斜撹拌羽根20
が各々5段ずつ取り付けられている。垂直撹拌羽根18
は、円筒ハウジング2の軸線と平行すなわち垂直に取り
付けられ、傾斜撹拌羽根20は該軸線に対し傾斜して取
付けられている。上から第1段および第3段等の奇数段
目の撹拌羽根は、等間隔に放射方向に複数本例えば5本
の垂直撹拌羽根18が取付けられ、また第2段および第
4段等の偶数段目の撹拌羽根は、等間隔に放射方向に複
数本例えば5本の傾斜撹拌羽根20が取付けられてい
る。傾斜撹拌羽根20の傾斜方向は、回転軸4の駆動回
転によって傾斜撹拌羽根20が処理原料Mを掻き上げる
方向である。
基づいて説明する。 〔装置の構成〕粉体処理装置1は、図1に示すように、
軸線を垂直にして配置された円筒ハウジング2の軸線位
置に回転軸4が設けられる。円筒ハウジング2の側壁は
二重構造であって、冷却用液体6または加熱用液体が入
口管8から供給され、壁間を循環し、出口管10から排
出される。円筒ハウジング2の上部は、処理原料Mを供
給するための供給口12を有する蓋部材14によって蓋
されている。円筒ハウジング2の底部には、粉砕媒体2
1が通過しない大きさのスリットを設けたスリット部材
16が取り付けられている。円筒ハウジング2内の回転
軸4には、複数の垂直撹拌羽根18、傾斜撹拌羽根20
が各々5段ずつ取り付けられている。垂直撹拌羽根18
は、円筒ハウジング2の軸線と平行すなわち垂直に取り
付けられ、傾斜撹拌羽根20は該軸線に対し傾斜して取
付けられている。上から第1段および第3段等の奇数段
目の撹拌羽根は、等間隔に放射方向に複数本例えば5本
の垂直撹拌羽根18が取付けられ、また第2段および第
4段等の偶数段目の撹拌羽根は、等間隔に放射方向に複
数本例えば5本の傾斜撹拌羽根20が取付けられてい
る。傾斜撹拌羽根20の傾斜方向は、回転軸4の駆動回
転によって傾斜撹拌羽根20が処理原料Mを掻き上げる
方向である。
【0008】複数の垂直撹拌羽根18、傾斜撹拌羽根2
0は、互いに入替えられて、すなわち、上から第1段お
よび第3段等の奇数段目の撹拌羽根が、等間隔に放射方
向に複数本例えば5本の傾斜撹拌羽根20が取付けら
れ、また第2段および第4段等の偶数段目の撹拌羽根
は、等間隔に放射方向に複数本例えば5本の垂直撹拌羽
根18が取付けられるように構成してもよい。撹拌羽根
18、20の先端と円筒ハウジング2の内壁との間隔
は、粉砕媒体21がここに詰まることを防ぐため、室温
において粉砕媒体21の直径の2倍ないし16倍とす
る。最下段の撹拌羽根18または20の下端縁部とその
下端縁部がスリット部材16の上面に対し室温において
粉砕媒体21の直径の1.5倍ないし8倍の間隔を置く
ように定められる。すなわち、撹拌羽根18または20
の先端と円筒ハウジング2の内壁との間隔wh mm、及び
最下段の撹拌羽根18、20の下端縁部とスリット部材
16の上面との間隔をwb mm、粉砕媒体の直径をDbmm
とするとき、wh /Db 及びwb /Db を無次元クリア
ランス数と定義すると、無次元クリアランス数wh /D
b は2ないし16、wb /Db は1.5ないし8とす
る。 後述する〔成果1〕によっても明らかなように、
無次元クリアランス数w/Db をこの範囲よりも小さく
すると、粉体処理装置1を長時間作動させた時、撹拌羽
根18、20の先端と円筒ハウジング2の内壁との間、
及び最下段の撹拌羽根18、20の下端縁部とスリット
部材16との間に粉砕媒体21を噛み込む頻度が高くな
り、逆に、無次元クリアランス数wh /Db 及びwb /
Dbをこの範囲よりも小さくすると粉砕効率が著しく低
下する問題がある。
0は、互いに入替えられて、すなわち、上から第1段お
よび第3段等の奇数段目の撹拌羽根が、等間隔に放射方
向に複数本例えば5本の傾斜撹拌羽根20が取付けら
れ、また第2段および第4段等の偶数段目の撹拌羽根
は、等間隔に放射方向に複数本例えば5本の垂直撹拌羽
根18が取付けられるように構成してもよい。撹拌羽根
18、20の先端と円筒ハウジング2の内壁との間隔
は、粉砕媒体21がここに詰まることを防ぐため、室温
において粉砕媒体21の直径の2倍ないし16倍とす
る。最下段の撹拌羽根18または20の下端縁部とその
下端縁部がスリット部材16の上面に対し室温において
粉砕媒体21の直径の1.5倍ないし8倍の間隔を置く
ように定められる。すなわち、撹拌羽根18または20
の先端と円筒ハウジング2の内壁との間隔wh mm、及び
最下段の撹拌羽根18、20の下端縁部とスリット部材
16の上面との間隔をwb mm、粉砕媒体の直径をDbmm
とするとき、wh /Db 及びwb /Db を無次元クリア
ランス数と定義すると、無次元クリアランス数wh /D
b は2ないし16、wb /Db は1.5ないし8とす
る。 後述する〔成果1〕によっても明らかなように、
無次元クリアランス数w/Db をこの範囲よりも小さく
すると、粉体処理装置1を長時間作動させた時、撹拌羽
根18、20の先端と円筒ハウジング2の内壁との間、
及び最下段の撹拌羽根18、20の下端縁部とスリット
部材16との間に粉砕媒体21を噛み込む頻度が高くな
り、逆に、無次元クリアランス数wh /Db 及びwb /
Dbをこの範囲よりも小さくすると粉砕効率が著しく低
下する問題がある。
【0009】スリット部材16の下方には、砕成物シュ
ート24が取付けられている。粉砕処理産物すなわち砕
成物32はこの砕成物シュート24を通じて装置外に排
出される。スリット部材16は、図2に示すように、厚
さ8mmのステンレススチール製円板に螺旋状スリット5
0を設けてなる。スリット50は、スリット部材16の
中心寄りの始点52から、円周寄りの終点54まで、回
転軸4の回転方向と同一方向へ進む螺旋状をなす。スリ
ット50の断面は、図3に示す形状であり、上側スリッ
ト幅Wt(mm)、下側スリット幅Wl (mm)の値を下表
に示す。スリット部材16を補強するため、その裏面に
十字状のステンレススチール製補強材60を溶接する。
スリット50の始点52及び終点54は、補強材60上
にあることが強度の点で好ましい。スリット部材16
は、裏面からウオータジェットでスリット加工し、その
後に補強材60を溶接する。ウオータジェットは、圧力
が数百ないし数千kgf/cm2 の細い水噴流(ウオータージ
ェット)を所定角度で加工表面に向けて噴射し、その衝
撃によって加工物を開孔及び切断する工作機械である。
ート24が取付けられている。粉砕処理産物すなわち砕
成物32はこの砕成物シュート24を通じて装置外に排
出される。スリット部材16は、図2に示すように、厚
さ8mmのステンレススチール製円板に螺旋状スリット5
0を設けてなる。スリット50は、スリット部材16の
中心寄りの始点52から、円周寄りの終点54まで、回
転軸4の回転方向と同一方向へ進む螺旋状をなす。スリ
ット50の断面は、図3に示す形状であり、上側スリッ
ト幅Wt(mm)、下側スリット幅Wl (mm)の値を下表
に示す。スリット部材16を補強するため、その裏面に
十字状のステンレススチール製補強材60を溶接する。
スリット50の始点52及び終点54は、補強材60上
にあることが強度の点で好ましい。スリット部材16
は、裏面からウオータジェットでスリット加工し、その
後に補強材60を溶接する。ウオータジェットは、圧力
が数百ないし数千kgf/cm2 の細い水噴流(ウオータージ
ェット)を所定角度で加工表面に向けて噴射し、その衝
撃によって加工物を開孔及び切断する工作機械である。
【0010】粉体処理装置1を包含しこれを有効に作動
させる粉体処理システム100は、図4に示すように、
処理原料Mを収容する処理原料容器105の底部にロー
タリバルブ102を取付け、そこから排出される処理原
料Mを計量機能を有するフィーダ103で貯留し、定量
供給するように構成される。フィーダ103は、上述し
た粉体処理装置1に連結される。粉体処理装置1の砕成
物シュート24は、第1空気搬送部104を介して乾式
強制渦流式空気分級機106に接続される。乾式強制渦
流式空気分級機106の微粉排出口108は、第2空気
搬送部110を介してバグフイルター112に連結され
る。バグフイルター112においては、空気搬送された
砕成物32中の微粉が採取され、清浄空気がブロア11
3によって大気に放出される。乾式強制渦流式空気分級
機106の粗粉排出口120は、第3空気搬送部122
を介して処理原料容器105に連結される。粉体処理装
置1の構成データは次のとうりである。 (1)円筒ハウジング2の寸法 内径: 200mm 内側深さ: 770mm (2)スリット50の寸法 上側スリット幅Wt: 0.5mm 下側スリット幅Wl : 1.0mm (3)撹拌羽根18、20の寸法 垂直方向の幅(高さ):垂直撹拌羽根18・・・42mm 傾斜撹拌羽根20・・・37mm 隣接段の撹拌羽根の中心間隔: 65mm (4)撹拌羽根18、20の回転速度 70〜700rpm (5)粉砕媒体 アルミナ小径ボール、直径1mm、2mm、3mm、10mmの
アルミナ小径ボール アルミナ小径ボールの真比重: 3.60 〔作動〕上述した粉体処理装置1は、水道水を冷却用液
体6として入口管8から供給して円筒ハウジング2の壁
間を循環させ、出口管10から排出させることによっ
て、円筒ハウジング2内の温度制御を行う。一方、粉砕
媒体21を供給口12から供給した後、処理原料Mを同
じく供給口12から供給し、回転軸4を連続的に回転さ
せる。処理原料Mと粉砕媒体21は、円筒ハウジング2
内で撹拌されながら、処理原料Mは粉砕媒体21によっ
て粉砕され、砕成物32だけがスリット部材16のスリ
ット50を通過して砕成物シュート24を通じて装置外
に排出される。必要により、円筒ハウジング2内の温度
を制御するため冷却用液体6の代わりに加熱用液体を使
用する。より効果的に温度制御を行うために、円筒ハウ
ジング2内に冷却ガスまたは加熱ガスを圧入又は吸引す
ることもある。 〔成果1〕上述した粉体処理装置1の一般的特性を調べ
るため、500回の試験を行った。処理原料Mと処理産
物すなわち砕成物の粒度分布測定は、粒度が粗い場合は
乾式フルイを使用し、粒度が細かい場合はレーザ回折式
粒度分布測定装置すなわち株式会社日機装製のマイクロ
トラックSRAまたはSPAを使用した。処理原料M
は、8号けい砂と石灰石の2種類である。処理原料Mの
供給速度は、8号けい砂と石灰石ともに6kg/hであ
る。
させる粉体処理システム100は、図4に示すように、
処理原料Mを収容する処理原料容器105の底部にロー
タリバルブ102を取付け、そこから排出される処理原
料Mを計量機能を有するフィーダ103で貯留し、定量
供給するように構成される。フィーダ103は、上述し
た粉体処理装置1に連結される。粉体処理装置1の砕成
物シュート24は、第1空気搬送部104を介して乾式
強制渦流式空気分級機106に接続される。乾式強制渦
流式空気分級機106の微粉排出口108は、第2空気
搬送部110を介してバグフイルター112に連結され
る。バグフイルター112においては、空気搬送された
砕成物32中の微粉が採取され、清浄空気がブロア11
3によって大気に放出される。乾式強制渦流式空気分級
機106の粗粉排出口120は、第3空気搬送部122
を介して処理原料容器105に連結される。粉体処理装
置1の構成データは次のとうりである。 (1)円筒ハウジング2の寸法 内径: 200mm 内側深さ: 770mm (2)スリット50の寸法 上側スリット幅Wt: 0.5mm 下側スリット幅Wl : 1.0mm (3)撹拌羽根18、20の寸法 垂直方向の幅(高さ):垂直撹拌羽根18・・・42mm 傾斜撹拌羽根20・・・37mm 隣接段の撹拌羽根の中心間隔: 65mm (4)撹拌羽根18、20の回転速度 70〜700rpm (5)粉砕媒体 アルミナ小径ボール、直径1mm、2mm、3mm、10mmの
アルミナ小径ボール アルミナ小径ボールの真比重: 3.60 〔作動〕上述した粉体処理装置1は、水道水を冷却用液
体6として入口管8から供給して円筒ハウジング2の壁
間を循環させ、出口管10から排出させることによっ
て、円筒ハウジング2内の温度制御を行う。一方、粉砕
媒体21を供給口12から供給した後、処理原料Mを同
じく供給口12から供給し、回転軸4を連続的に回転さ
せる。処理原料Mと粉砕媒体21は、円筒ハウジング2
内で撹拌されながら、処理原料Mは粉砕媒体21によっ
て粉砕され、砕成物32だけがスリット部材16のスリ
ット50を通過して砕成物シュート24を通じて装置外
に排出される。必要により、円筒ハウジング2内の温度
を制御するため冷却用液体6の代わりに加熱用液体を使
用する。より効果的に温度制御を行うために、円筒ハウ
ジング2内に冷却ガスまたは加熱ガスを圧入又は吸引す
ることもある。 〔成果1〕上述した粉体処理装置1の一般的特性を調べ
るため、500回の試験を行った。処理原料Mと処理産
物すなわち砕成物の粒度分布測定は、粒度が粗い場合は
乾式フルイを使用し、粒度が細かい場合はレーザ回折式
粒度分布測定装置すなわち株式会社日機装製のマイクロ
トラックSRAまたはSPAを使用した。処理原料M
は、8号けい砂と石灰石の2種類である。処理原料Mの
供給速度は、8号けい砂と石灰石ともに6kg/hであ
る。
【0011】横軸に上述した撹拌羽根18、20の先端
と円筒ハウジング2の内壁との間の無次元クリアランス
数wh /Db を取り、縦軸に砕成物32の平均粒子径X
50及び比粉砕エネルギーE(kWh/kg)を取って、
これら上記三者の関係を図5に示す。ここで、比粉砕エ
ネルギーE(kWh/kg)は、処理原料M1kgを所
定の平均粒子径X50に粉砕するために必要な粉体処理装
置の1時間当たりに消費する動力(kWh/kg)と定
義される。図5から明らかなように、wh /Db =10
付近までは、砕成物の平均径X50=1.95μmであ
る。wh /Db がこれ以上に大きくなると、砕成物の平
均径X50も次第に粗くなる。この傾向は比粉砕エネルギ
ーEについても見られるところで、wh /Db =10付
近まではE=0.95kWh/kgの値を保つ。すなわ
ち、粉砕処理のことのみを考えれば、wh /Db =16
以下が好ましい。また、それほど平均径X50の値の小さ
な製品を必要としない場合には、言うまでもなく比粉砕
エネルギーEの値が低い状態で運転を行っても十分に目
的を達する。また、横軸に無次元クリアランス数wh /
Db を取り、縦軸に撹拌羽根回転完全度ε(無次元)を
取って、両者の関係を図6に示す。ここで、撹拌羽根回
転完全度εは、攪拌羽根の先端と円筒ハウジングの内面
との間に粉砕媒体が噛み込み、攪拌羽根がまったく回転
しない場合を0とし、噛み込みがなく円滑に回転する場
合を1.0とする。図6から明らかなように、なお、無
次元クリアランス数wh /Db がおおよそ0.8〜2の
範囲では、粉砕媒体が撹拌羽根先端と円筒ハウジング内
壁との間に噛み込まれて回転が不完全になる場合があ
る。wh /Db が約4以上になると回転も完全になる。
すなわち、粉体処理装置1の作動のみを考慮すれば、w
h /Db =2以上である。無次元クリアランス数wh /
Db =40.3では、撹拌羽根の長さが零である。
と円筒ハウジング2の内壁との間の無次元クリアランス
数wh /Db を取り、縦軸に砕成物32の平均粒子径X
50及び比粉砕エネルギーE(kWh/kg)を取って、
これら上記三者の関係を図5に示す。ここで、比粉砕エ
ネルギーE(kWh/kg)は、処理原料M1kgを所
定の平均粒子径X50に粉砕するために必要な粉体処理装
置の1時間当たりに消費する動力(kWh/kg)と定
義される。図5から明らかなように、wh /Db =10
付近までは、砕成物の平均径X50=1.95μmであ
る。wh /Db がこれ以上に大きくなると、砕成物の平
均径X50も次第に粗くなる。この傾向は比粉砕エネルギ
ーEについても見られるところで、wh /Db =10付
近まではE=0.95kWh/kgの値を保つ。すなわ
ち、粉砕処理のことのみを考えれば、wh /Db =16
以下が好ましい。また、それほど平均径X50の値の小さ
な製品を必要としない場合には、言うまでもなく比粉砕
エネルギーEの値が低い状態で運転を行っても十分に目
的を達する。また、横軸に無次元クリアランス数wh /
Db を取り、縦軸に撹拌羽根回転完全度ε(無次元)を
取って、両者の関係を図6に示す。ここで、撹拌羽根回
転完全度εは、攪拌羽根の先端と円筒ハウジングの内面
との間に粉砕媒体が噛み込み、攪拌羽根がまったく回転
しない場合を0とし、噛み込みがなく円滑に回転する場
合を1.0とする。図6から明らかなように、なお、無
次元クリアランス数wh /Db がおおよそ0.8〜2の
範囲では、粉砕媒体が撹拌羽根先端と円筒ハウジング内
壁との間に噛み込まれて回転が不完全になる場合があ
る。wh /Db が約4以上になると回転も完全になる。
すなわち、粉体処理装置1の作動のみを考慮すれば、w
h /Db =2以上である。無次元クリアランス数wh /
Db =40.3では、撹拌羽根の長さが零である。
【0012】一方、最下段の攪拌羽根の下端縁部とスリ
ット部材16上面との無次元クリアランス数wb /Db
については、攪拌羽根の下端縁部とスリット部16上面
との間の粉砕媒体が、攪拌羽根の回転とともに遠心効果
によって外周方向すなわち円筒ハウジング2の内壁側へ
移動し、従って粉砕媒体は、噛み込まれようとしても円
筒ハウジング2の内壁側へ逃げることができるため、粉
砕媒体が噛み込まれ難い。従って、無次元クリアランス
数wb /Db =1.5以上になると円滑に回転するよう
になり、粉砕媒体もスリット部材上を活発に移動し、ス
リット部材の粉砕物による目詰まりを防止する。しか
し、無次元クリアランス数wb /Db が8以上になる
と、スリット部材16上面の摩擦抵抗及び攪拌羽根の回
転力が粉砕媒体に伝達され難くなり、スリット部材の上
面に接している粉砕媒体が殆ど移動しなくなり、スリッ
トが目詰まりし、作動不能となる。 〔成果2〕8号けい砂を6kg/hで供給・粉砕した時
の砕成物の粒度は次のとおりであった。 平均径X50 = 1.61μm 最大径X100 =10.55μm 〔成果3〕8号けい砂を超微粉砕後、乾式強制渦流式空
気分級機で分級し超微粉を生産した例として、8号けい
砂の砕成物を図4に示す乾式強制渦流式空気分級機10
6によって分級した微粉製品の粒度は次のとおりであっ
た。
ット部材16上面との無次元クリアランス数wb /Db
については、攪拌羽根の下端縁部とスリット部16上面
との間の粉砕媒体が、攪拌羽根の回転とともに遠心効果
によって外周方向すなわち円筒ハウジング2の内壁側へ
移動し、従って粉砕媒体は、噛み込まれようとしても円
筒ハウジング2の内壁側へ逃げることができるため、粉
砕媒体が噛み込まれ難い。従って、無次元クリアランス
数wb /Db =1.5以上になると円滑に回転するよう
になり、粉砕媒体もスリット部材上を活発に移動し、ス
リット部材の粉砕物による目詰まりを防止する。しか
し、無次元クリアランス数wb /Db が8以上になる
と、スリット部材16上面の摩擦抵抗及び攪拌羽根の回
転力が粉砕媒体に伝達され難くなり、スリット部材の上
面に接している粉砕媒体が殆ど移動しなくなり、スリッ
トが目詰まりし、作動不能となる。 〔成果2〕8号けい砂を6kg/hで供給・粉砕した時
の砕成物の粒度は次のとおりであった。 平均径X50 = 1.61μm 最大径X100 =10.55μm 〔成果3〕8号けい砂を超微粉砕後、乾式強制渦流式空
気分級機で分級し超微粉を生産した例として、8号けい
砂の砕成物を図4に示す乾式強制渦流式空気分級機10
6によって分級した微粉製品の粒度は次のとおりであっ
た。
【0013】平均径X50 = 0.64μm 最大径X100 = 2.63μm この時の処理原料供給量は6kg/hで、微粉製品の生
産量は1.4kg/hであった。 〔成果4〕JSM−T100(JEOL製)およびS−
2500(日立製作所製)の走査式電子顕微鏡による微
粉砕前後の粒子の電子顕微鏡写真を図7に示す。微粉砕
前の粒子は角ばった形状であるが、本発明の粉体処理装
置により粉砕処理すると、図8に示すように、砕成物は
一般に角のない丸みを帯びた形状になり、このような粒
子形状を希望する粉体の生産に最適である。 〔成果5〕本発明の装置は、粉体の複合化にも有効に適
用できる。 (1) 石灰石と二酸化チタンの複合化例 石灰石を母粒子に、二酸化チタンを子粒子にした場合の
複合化は、 母粒子…石灰石(粒度2μm以下)、配合率80% 子粒子…二酸化チタン(株式会社テイカの製品、製品
名JA−1、平均径X50=0.2〜0.3μm)、配合
率20% 複合化の状態…図9に複合化した粒子の走査式電子顕
微鏡の写真を示す。同図から母粒子の石灰石表面に子粒
子の二酸化チタンが均質に付着し、複合化していること
が分る。 (2) 8号けい砂と二酸化チタンの複合化例 8号けい砂を母粒子に、二酸化チタンを子粒子にした場
合の複合化例は、 母粒子…8号けい砂(平均粒子径X50=83μm)、
配合率80% 子粒子…二酸化チタン(株式会社テイカの製品、製品
名JA−1、平均粒子径X50=0.2〜0.3μm)、
配合率20% 複合化の状態…母粒子の8号けい砂表面に子粒子の二
酸化チタンが図9の場合と同様に均質に付着し、複合化
していた。 〔成果6〕本発明の装置は、粉体の改質のためにも有効
に適用できる。カオリン粉を2kg/hで1パス(1回
通し)および2パス(2回通し)処理した時の処理産物
を、理学電気株式会社製のX線回折装置CN4037A
1[2kW用]による回折の結果を図10に示す。図1
0において、横軸は回折角度2θ〔°〕を示し、縦軸は
X線強度〔CPS〕を示す。図10に示すように、原料
のX線回折線には鋭いピークがあり、整った結晶構造で
あることを示している。一方、処理産物のX線回折線の
ピーク値が低くなり、非晶質(アモルファス)化が進行
している。この傾向は1パス(1回通し)より2パス
(2回通し)の処理産物の方が顕著で、パス回数が増加
するほど非晶質(アモルファス)化が進行している。
産量は1.4kg/hであった。 〔成果4〕JSM−T100(JEOL製)およびS−
2500(日立製作所製)の走査式電子顕微鏡による微
粉砕前後の粒子の電子顕微鏡写真を図7に示す。微粉砕
前の粒子は角ばった形状であるが、本発明の粉体処理装
置により粉砕処理すると、図8に示すように、砕成物は
一般に角のない丸みを帯びた形状になり、このような粒
子形状を希望する粉体の生産に最適である。 〔成果5〕本発明の装置は、粉体の複合化にも有効に適
用できる。 (1) 石灰石と二酸化チタンの複合化例 石灰石を母粒子に、二酸化チタンを子粒子にした場合の
複合化は、 母粒子…石灰石(粒度2μm以下)、配合率80% 子粒子…二酸化チタン(株式会社テイカの製品、製品
名JA−1、平均径X50=0.2〜0.3μm)、配合
率20% 複合化の状態…図9に複合化した粒子の走査式電子顕
微鏡の写真を示す。同図から母粒子の石灰石表面に子粒
子の二酸化チタンが均質に付着し、複合化していること
が分る。 (2) 8号けい砂と二酸化チタンの複合化例 8号けい砂を母粒子に、二酸化チタンを子粒子にした場
合の複合化例は、 母粒子…8号けい砂(平均粒子径X50=83μm)、
配合率80% 子粒子…二酸化チタン(株式会社テイカの製品、製品
名JA−1、平均粒子径X50=0.2〜0.3μm)、
配合率20% 複合化の状態…母粒子の8号けい砂表面に子粒子の二
酸化チタンが図9の場合と同様に均質に付着し、複合化
していた。 〔成果6〕本発明の装置は、粉体の改質のためにも有効
に適用できる。カオリン粉を2kg/hで1パス(1回
通し)および2パス(2回通し)処理した時の処理産物
を、理学電気株式会社製のX線回折装置CN4037A
1[2kW用]による回折の結果を図10に示す。図1
0において、横軸は回折角度2θ〔°〕を示し、縦軸は
X線強度〔CPS〕を示す。図10に示すように、原料
のX線回折線には鋭いピークがあり、整った結晶構造で
あることを示している。一方、処理産物のX線回折線の
ピーク値が低くなり、非晶質(アモルファス)化が進行
している。この傾向は1パス(1回通し)より2パス
(2回通し)の処理産物の方が顕著で、パス回数が増加
するほど非晶質(アモルファス)化が進行している。
【0014】カオリンの場合非晶質(アモルファス)化
が進行すると溶解性が高くなる、耐候性が良くなるなど
品質が向上する。この現象は非晶質(アモルファス)化
だけに依存するのではなく、処理中生じるメカノケミカ
ル効果も寄与していると考えられる。いずれにしても、
カオリン粉を本発明の粉体処理装置で処理することによ
って、品質が向上するなどの改質することができ、その
改質進行度合をX線回折結果で判断している。粉体処理
装置による粉体の改質例はカオリン粉だけに止まらず、
各種粉体を同様に処理し、パス回数は異なるが非晶質
(アモルファス)化が進行する、粉体の反応性が良くな
る、吸着性が向上するなど同様の効果を得ている。
が進行すると溶解性が高くなる、耐候性が良くなるなど
品質が向上する。この現象は非晶質(アモルファス)化
だけに依存するのではなく、処理中生じるメカノケミカ
ル効果も寄与していると考えられる。いずれにしても、
カオリン粉を本発明の粉体処理装置で処理することによ
って、品質が向上するなどの改質することができ、その
改質進行度合をX線回折結果で判断している。粉体処理
装置による粉体の改質例はカオリン粉だけに止まらず、
各種粉体を同様に処理し、パス回数は異なるが非晶質
(アモルファス)化が進行する、粉体の反応性が良くな
る、吸着性が向上するなど同様の効果を得ている。
【図1】本発明の実施例の粉体処理装置の断面図であ
る。
る。
【図2】本発明の実施例のスリット部材の平面図であ
る。
る。
【図3】本発明の実施例のスリット部材の部分断面図で
ある。
ある。
【図4】本発明の実施例の粉体処理装置を包含する粉体
処理システムの構成図である。
処理システムの構成図である。
【図5】本発明の粉体処理装置による粉砕の成果を示す
グラフ図である。
グラフ図である。
【図6】本発明の粉体処理装置における攪拌羽根回転完
全度を示すグラフ図である。
全度を示すグラフ図である。
【図7】処理原料の8号けい砂の粒子形状を示す200
倍の電子顕微鏡写真である。
倍の電子顕微鏡写真である。
【図8】本発明の粉体処理装置によって粉砕した8号け
い砂の粒子形状を示す20000倍の電子顕微鏡写真で
ある。
い砂の粒子形状を示す20000倍の電子顕微鏡写真で
ある。
【図9】石灰石を母粒子、二酸化チタンを子粒子として
本発明の粉体処理装置によって複合化した砕成物の構造
を示す10000倍の電子顕微鏡写真である。
本発明の粉体処理装置によって複合化した砕成物の構造
を示す10000倍の電子顕微鏡写真である。
【図10】カオリン粉を本発明の粉体処理装置によって
改質処理した砕成物のX線回折結果を示すグラフ図であ
る。
改質処理した砕成物のX線回折結果を示すグラフ図であ
る。
M 処理原料 1 粉体処理装置 2 円筒ハウジング 4 回転軸 6 冷却用液体 8 入口管 10 出口管 12 供給口 14 蓋部材 16 スリット部材 18 垂直撹拌羽根 20 傾斜撹拌羽根 21 粉砕媒体 24 砕成物シュート 32 砕成物 50 螺旋状スリット 52 始点 54 終点 60 ステンレススチール製補強材 100 粉体処理システム 106 乾式強制渦流式空気分級機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 学 東京都港区新橋3丁目4番5号 新橋フロ ンティアビル5階 株式会社ファイマテッ ク内 (72)発明者 上田 勝己 東京都港区新橋3丁目4番5号 新橋フロ ンティアビル5階 株式会社ファイマテッ ク内 (72)発明者 金子 貫太郎 大阪府大阪市西区北堀江1丁目12番19号 株式会社栗本鉄工所内
Claims (10)
- 【請求項1】 軸線を垂直にして配置された円筒ハウジ
ングと、粉砕媒体が通過しない大きさのスリットを設け
該円筒ハウジングの底部に配置されたスリット部材と、
該円筒ハウジングの軸線上に配置された回転軸と、該回
転軸に複数段をなして取り付けられた撹拌羽根とを有す
る粉体処理装置において、 上記スリットを平面円板に設け、該スリットの放射方向
の幅が上記粉砕媒体が通過しない寸法であり、円周方向
の幅が上記放射方向の幅より大きいことを特徴とする粉
体処理装置。 - 【請求項2】 上記スリット部材のスリットが、円周方
向の幅をほぼ360°に及ぶように構成したことを特徴
とする請求項1記載の粉体処理装置。 - 【請求項3】 上記スリット部材のスリットが、複数の
同心円を形成していることを特徴とする請求項1記載の
粉体処理装置。 - 【請求項4】 上記スリット部材のスリットが、螺旋溝
を形成していることを特徴とする請求項1記載の粉体処
理装置。 - 【請求項5】 上記スリット部材のスリットが、断面を
下側が拡大した台形となるようにしたことを特徴とする
請求項1記載の粉体処理装置。 - 【請求項6】 上記スリット部材が、下面に放射方向に
延びた補強部材を有することを特徴とする請求項1記載
の粉体処理装置。 - 【請求項7】 粉砕媒体が通過しない大きさのスリット
を設け、粉砕ハウジングの底部に配置されるスリット部
材の製造方法において、 平面板に、ウオータジェットでスリット加工することを
特徴とするスリット部材の製造方法。 - 【請求項8】 上記ウオータジェットは、液体あるいは
液体と研磨剤の混合物を噴射するノズルを包含すること
を特徴とする請求項7記載のスリット部材の製造方法。 - 【請求項9】 上記平面板は、連続回転させられて螺旋
状スリットが形成されることを特徴とする請求項7記載
のスリット部材の製造方法。 - 【請求項10】 上記平面板は、回転させられて同心円
スリットを形成することを特徴とする請求項7記載のス
リット部材の製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30431594A JPH08131859A (ja) | 1994-11-14 | 1994-11-14 | 粉体処理装置及びそのためのスリット部材の製造方法 |
KR1019950041116A KR960016970A (ko) | 1994-11-14 | 1995-11-13 | 분말체 처리장치 및 그 장치에 이용되는 슬릿부재의 제조방법 |
US08/555,838 US5769338A (en) | 1994-11-14 | 1995-11-13 | Pulverulent body processing apparatus and method of manufacturing a slit member to be used for the same |
EP95117951A EP0711605A3 (en) | 1994-11-14 | 1995-11-14 | Apparatus for treating powdery material and method for producing a slotted member therefor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30431594A JPH08131859A (ja) | 1994-11-14 | 1994-11-14 | 粉体処理装置及びそのためのスリット部材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08131859A true JPH08131859A (ja) | 1996-05-28 |
Family
ID=17931553
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30431594A Pending JPH08131859A (ja) | 1994-11-14 | 1994-11-14 | 粉体処理装置及びそのためのスリット部材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08131859A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112203755A (zh) * | 2019-04-15 | 2021-01-08 | M技术株式会社 | 搅拌机 |
-
1994
- 1994-11-14 JP JP30431594A patent/JPH08131859A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112203755A (zh) * | 2019-04-15 | 2021-01-08 | M技术株式会社 | 搅拌机 |
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