JPH08131291A - シートのリクライニング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 リクライニング装置の片側の簡易ロック機構
を簡易な構成で得る。衝撃荷重が作用した際の簡易ロッ
ク機能を確保する。 【構成】 シートクッション側のベース２に対しシート
バック側のアーム５を軸支する。左、右軸支部４の一方
にシートバックの傾動をロックする主ロック機構６を付
設する。軸支部の他方に、衝撃荷重が作用した時にアー
ムをベースに対してロックするための簡易ロック機構７
を設ける。簡易ロック機構は、シートバックフレーム中
央部を回転中心とする左、右両側部１１，１１でのねじ
れ変形により選択的に係合するアーム、ベース間に設け
られた係合歯部１２，１３を有する。係合歯部は、常時
は非係合状態に保たれてフリーヒンジとされる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は例えば車両用シート等に
おいてシートクッション後端部にシートバックを傾動可
能に支持するリクライニング装置に関し、特にシートク
ッションの左、右両側でシートバックを傾動自在に軸支
する軸支部においてシートバックを任意の傾動角度でロ
ックする主ロック機構の付設側とは反対側に設けられる
簡易ロック機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば車両用シート等において、シート
クッションとシートバックとの間にリクライニング装置
を設け、シートバックをシートクッションに対し傾動可
能に構成することが一般に行なわれている。

【０００３】この種のリクライニング装置１は、図７か
ら明らかなように、シートクッション（図示せず）の後
端部で左、右両側に設けられるベースプレート（以下ベ
ースという）２，２と、シートバック（シートバックフ
レーム３を示す）の下端部で左、右両側に設けられて前
記ベース２，２と回動軸４ａ，４ａを介して回動可能に
軸支されるアームプレート（以下アームという）５，５
と、これらベース２，２及びアーム５，５間の回動軸４
ａ，４ａによる軸支部４，４の少なくとも一方に介在し
て設けられ、これらを所要の傾動角度位置でロックし得
る主ロック機構としてのロック機構６等によって構成さ
れるもので、従来から種々の構成を有するものが周知で
ある。

【０００４】ここで、この種のリクライニング装置１に
おいて主ロック機構６としては、遊星歯車機構等による
常時噛合い式のものを用いたものが、例えば特開昭６１
−４８３１１号公報や実開昭６０−１８７６４５号公
報、更には特開昭５９−２８９１１号公報等によって種
々提案されるようになっており、従来のラチェット式等
によるものに比べ、無段階で傾動角度を調整でき、然も
その調整操作も簡単で、また着座者による荷重に抗して
適切且つ充分な係止状態を維持し得る等の利点を備えて
いる。

【０００５】ところで、上述した車両用シートのリクラ
イニング装置１において、シートの一方の軸支部４に付
設される主ロック機構６と反対側である他方の軸支部４
は、一般には単純な回動軸４ａにより軸支されたフリー
ヒンジとして構成されている。然し乍ら、このようなフ
リーヒンジによる軸支部４において問題となることは、
車両に急激な加速または減速によって異常な加速度を生
じ、シートバックに作用する過大な荷重によって前方ま
たは背面側に傾動動作するという不具合を生じることで
ある。

【０００６】即ち、このような過大な荷重が作用する
と、シートバックを、上述した主ロック機構６のみで保
持できず、前方または背面側に傾動してしまう虞れがあ
る。このため、このようなシートバックをその傾動角度
位置で確実にロックすることにより、緊急時の安全性を
高い信頼性を以て確保できるようにする慣性力を利用し
た緊急ロック機構としての簡易ロック機構７を、図８の
（ａ），（ｂ）から明らかなように、上述したフリーヒ
ンジ側に付設することが従来から行われている。

【０００７】これを簡単に説明すると、図中５ａはアー
ム５の下端部に形成されたラチェット歯等による係合歯
部で、このフリーヒンジ側のアーム５は下端をシートバ
ック側部において下方に延設して設けている。また、こ
れに対向してシートクッションの側部には、前記係合歯
部５ａに係合するラチェット歯による爪８ａを有し、車
両の急激な加速または減速によって生じる慣性力によ
り、前記爪８ａが係合歯部５ａに係合するロック位置に
回動させる振子状の係合部材８が支軸８ｂにより軸支さ
れている。この係合部材８の回動端には、前記慣性力等
の荷重を検知することにより該係合部材８をロック方向
に回動させるための重り９が設けられている。尚、図中
８ｃは振子状の係合部材８を常時はロックしない状態に
維持するためのばね部材である。

【０００８】このような緊急時のための簡易ロック機構
７は、常時は図８の（ａ）で示すフリーヒンジ状態に保
たれ、主ロック機構６による所定傾動角度位置でのロッ
クが行われ、シートバックの傾動状態が制御される。一
方、過大な慣性力等の荷重を受けて振子状の係合部材８
がばね部材８ｃの付勢に抗して回動されると、その爪８
ａがアーム５下端の係合歯部５ａに噛合うことでロック
し、これによりシートは左、右の軸支部４，４でのロッ
クによって所定の傾動角度位置でのロック状態が確保さ
れることになる。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな車両用シート等でのリクライニング装置１では、主
ロック機構６と対向して反対側のフリーヒンジ側に付設
される簡易ロック機構７として上述した慣性ロックタイ
プのものを用いていることから、以下のような不具合を
生じていた。

【００１０】即ち、このような従来構造では、ベース２
やこれに軸支されるアーム５に加えて、振子状の係合部
材８等を付設することが必要であり、構成部品点数が多
く、構造が複雑で、然も慣性力が作用した時に確実な係
合によるロック状態が得られるように各部の部品精度が
要求されると言う不具合があった。

【００１１】また、車両用シート等にあっては、その使
用状況下において問題を生じる場合がある。例えば坂道
等を走行したりすると、上述した振子状係合部材８がこ
れを感知して揺動し、ロック状態を生じてシートバック
のリクライニング作動ができなくなる虞れがあり、この
ような点に配慮し、前述した問題点を一掃できるような
何らかの対策を講じることが望まれている。

【００１２】特に、上述したリクライニング装置１で
は、衝撃等による異常な荷重が作用する際において、シ
ートバックを、シートクッションに対し所要の状態で適
切且つ確実にロックして揺動動作等を生じないように保
持し、シートとしての機能を確保できることが必要であ
り、このような点を考慮しなければならない。

【００１３】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、必要最小限の構成部品点数による簡単な構
成によって、過大な荷重等が作用した際にもシートクッ
ションに対してのシートバックの傾動角度位置を所要の
状態にロックして維持することが可能で、然も各部の精
度も要求されず、一般的な加工精度でよく、また所要の
リクライニング動作を発揮でき、且つロック必要時にの
みその状況を感知してロック状態を得ることができる簡
易ロック機構を備えたシートのリクライニング装置を得
ることを目的としている。

【００１４】

【課題を解決するための手段】このような要請に応える
ために本発明に係るシートのリクライニング装置は、シ
ートクッション後端の左、右両側に設けたベースに対し
シートバック下端の左、右両側に設けたアームを軸支す
ると共に、その一方の軸支部にシートバックを任意の傾
動角度位置でロックする主ロック機構を付設することに
より、シートバックをシートクッションに傾動調整可能
に支持するにあたって、主ロック機構とは反対側である
他方の軸支部に設けられ、シートに過大な荷重が作用し
た時にアームをベースに対してロックする簡易ロック機
構を備え、この簡易ロック機構を、シートバックフレー
ムの中央部を回転中心として左、右両側部にねじれ変形
により選択的に係合するように前記アーム、ベース間に
設けられた係合歯部を有し、且つこの係合歯部は常時は
非係合状態に保たれると共に、シートバック中央部に着
座者を介して過大な荷重が作用し、シートバックフレー
ムの左、右両側部がねじれ変形することにより、係合歯
部の係合によってロック状態となるように構成したもの
である。

【００１５】

【作用】本発明によれば、例えば車両用シートにおいて
着座者が着座した状態でシート背面側等から衝撃等によ
る慣性力が加わると、シートバックフレームの中央部に
着座者を介して負荷が作用する。すると、この負荷を利
用してシートバックフレームは、その中央部を回転中心
として左右方向でねじれが発生することになり、これに
よりシートバックの左右両側フレーム部にねじれ変形を
生じる。その結果、このシートバックの左右両側フレー
ム部でのねじれ変形により、リクライニング装置のフリ
ーヒンジ側においてアームとベースとの間に設けた係合
歯部が瞬時に噛合い係合し、アームをベースに対し迅速
にロックすることでシートバックの倒れ等が生じること
なく、所定の傾動角度位置でロックすることができる。
勿論、本発明によれば、上述したような衝撃が作用しな
い通常時は、係合歯部は非ロック状態とされ、フリーヒ
ンジとしての所要の機能を発揮できる。

【００１６】

【実施例】図１乃至図４は本発明に係るシートのリクラ
イニング装置の一実施例を示すものであり、これらの図
において、前述した図７や図８の（ａ），（ｂ）と同一
または相当する部分には同一番号を付して詳細な説明は
省略する。

【００１７】さて、本発明によれば、上述した構成によ
るシートのリクライニング装置１において、シートクッ
ション後端の左、右両側に設けたベース２，２に対しシ
ートバック下端の左、右両側に設けたアーム５，５を軸
支すると共に、その一方の軸支部４にシートバックを任
意の傾動角度位置でロックする主ロック機構６を付設す
ることにより、シートバックをシートクッションに傾動
調整可能に支持するにあたって、主ロック機構６とは反
対側である他方の軸支部４に設けられ、シートに過大な
荷重が作用した時にアーム５をベース２に対してロック
する簡易ロック機構７を備えている。

【００１８】そして、この簡易ロック機構７は、図１乃
至図３から明らかなように、シートバックフレーム３の
中央部を回転中心として左、右両側部１１，１１にねじ
れ変形により選択的に係合するように前記アーム５、ベ
ース２の対向する平面間に設けられた係合歯部１２，１
３を有し、且つこの係合歯部１２，１３は常時は非係合
状態に保たれると共に、シートバック中央部に着座者Ｔ
を介して過大な荷重Ｆが作用し、シートバックフレーム
３の左、右両側部１１，１１が、図１中矢印で示すよう
にねじれ変形することにより、図２の（ｂ）に示したよ
うな係合歯部１２，１３の係合によってロック状態とな
るように構成されている。

【００１９】前記簡易ロック機構７を構成する係合歯部
１２，１３は、シートクッション側のベース２とシート
バック側のアーム５との間で、両部材の軸支部４よりも
下方において各部材の対向面の平面部分等に形成された
ラッチ式歯部によって構成している。尚、このような平
面部への係合歯部１２，１３の形成では、形成面積を大
きく取れ、係合部分をより一層拡大して形成できると言
う利点を奏する。

【００２０】そして、このような構成によれば、例えば
車両用シートにおいて着座者Ｔが着座した状態でシート
背面側等から衝撃等による慣性力が加わると、シートバ
ックフレーム３の中央部に着座者Ｔを介して負荷Ｆが作
用する。すると、この負荷を利用してシートバックフレ
ーム３は、その中央部を回転中心として左右方向でねじ
れが発生することになり、これによりシートバックの左
右両側フレーム部１１，１１にねじれ変形を生じる。

【００２１】つまり、急激な加速、減速や衝撃等を受け
た過大な荷重Ｆが作用する緊急時には、簡易ロック機構
７側においても、シートバックフレーム３が中央部にお
いて内側方向に押されて両側部１１，１１が回動する力
を受けることにより、主ロック側とは反対のフリーヒン
ジ側においても、適切且つ確実なロック状態を迅速に得
られるものである。

【００２２】その結果、このシートバックフレーム３の
左右両側部１１，１１でのねじれ変形により、リクライ
ニング装置１のフリーヒンジ側においてもアーム５とベ
ース２との間に設けた係合歯部１２，１３が瞬時に噛合
い係合し、アーム５をベース２に対しロックすることで
シートバックを倒れ等を生じることなく、所定の傾動角
度位置でロックすることができる。勿論、このような構
成では、上述したような衝撃が作用しない通常時は、係
合歯部１２，１３は非ロック状態とされ、軸支部４はフ
リーヒンジ側としての所要の機能を発揮できる。

【００２３】尚、この簡易ロック機構７側のベース２、
アーム５間の軸支部４としては、図４から明らかなよう
に、シートバック左、右両側部１１，１１のねじれ変形
によるアーム５のねじれを許容できるように、アーム５
の軸支部分を湾曲形成することで、変形隙間を設けた軸
支構造とするとよい。このようにすれば、アーム５、つ
まりシートバックフレーム３の両側部１１，１１でのね
じれ変形を余裕をもって吸収できるものである。

【００２４】また、この実施例では、シートバックフレ
ーム３として、図３の（ａ），（ｂ）から明らかなよう
に、シートバック着座面に沿って着座者Ｔを弾性的に保
持するブラケット１４等を設けるとよい。

【００２５】そして、このような構成では、必要最小限
の構成部品点数による簡単な構成によって、過大な荷重
等が作用した際にもシートクッションに対してのシート
バックの傾動角度位置を所要の状態にロックして維持す
ることが可能で、然も各部の精度も要求されず、一般的
な加工精度でよく、また所要のリクライニング動作を発
揮でき、且つロック必要時にのみその状況を感知してロ
ック状態を迅速に得ることができる簡易ロック機構７を
備えたリクライニング装置１が得られる。

【００２６】これにより、着座者の安全性を保て、然も
必要時における確実なロック状態が迅速に得られると共
に、安価な構成とすることが可能で、またリクライニン
グ装置１として、主ロック機構６を設けた軸支部４と協
働してシートの左、右両側でのロック状態を確実に同期
して得ることができ、その軽量化も可能であると言う利
点もある。

【００２７】図５は本発明の異なる実施例を示し、この
例では、シートクッションの簡易ロック機構７が設けら
れるベース２に、シートバック側のアーム５下端部が差
し込まれて背面側に臨むような円弧溝２０を形成し、且
つこの円弧溝２０を介してベース２の背面側に臨むアー
ム先端２１との対向する平面間に、係合歯部２２，２３
を形成した場合を示している。

【００２８】このような構成とすれば、アーム５のベー
ス２に対しての傾動角度範囲を規制できると共に、係合
歯部による確実なロック係合状態が、より一層確実に得
られると言う利点を奏する。

【００２９】図６（ａ），（ｂ）は更に、本発明の別の
実施例を示し、この例では、シートバックフレーム３を
樹脂モールド等による一体型構成とした場合を示すが、
この場合にも前述した実施例と同等の作用効果が得られ
ることは言うまでもない。

【００３０】尚、本発明は上述した実施例構造には限定
されず、各部の形状、構造等を適宜変形、変更し得るこ
とは言うまでもない。例えば上述した実施例では、リク
ライニング装置１において一方の軸支部４での主ロック
機構６として詳細な図示や説明等は省略したが、例えば
遊星歯車機構を利用した常時噛合い式のロック機構を始
め、ラチェット機構によるもの等、従来から周知の構造
を有するロック機構を用いることは自由である。

【００３１】また、本発明によるシートのリクライニン
グ装置１は、上述した実施例における車両用シートに限
定されないことも勿論である。

【００３２】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係るシート
のリクライニング装置によれば、シートの左、右両側で
シートクッション側のベースとシートバック側のアーム
を軸支する軸支部の一方に、シートバックを所定の傾動
角度位置でロックする主ロック機構が付設され、これと
は反対側である他方の軸支部に、シートに過大な荷重が
作用した時にアームをベースに対しロックする簡易ロッ
ク機構が設けられており、この簡易ロック機構を、シー
トバックフレームの中央部を回転中心として左、右両側
部にねじれ変形により選択的に係合するようにアーム、
ベース間に設けられた係合歯部を有し、且つこの係合歯
部は常時は非係合状態に保たれると共に、シートバック
中央部に着座者を介して過大な荷重が作用しシートバッ
クフレームの左、右両側部がねじれ変形することで、係
合歯部が係合してロック状態が迅速に得られるように構
成したので、必要最小限の部品点数による簡単な構成で
あるにもかかわらず、以下に述べる種々優れた効果を奏
する。

【００３３】即ち、上述した構成では、最小限の部品点
数によって軽量化が図れ、コスト的にも安価なリクライ
ニング装置を、着座者の安全性を含めて簡単に得ること
ができる。更に、シートへの着座者を介しての荷重変化
によって、フリーヒンジ側の簡易ロックをロックした
り、非ロックとしたりするようにしているので、シート
両側での同期性等を図れ、構造上や動作上での信頼性の
面で優れている。

【００３４】特に、このような構成では、各部の加工精
度が要求されず、一般的な加工精度で簡単に然も適切に
迅速なロック状態が得られる簡易ロックを得ることがで
きる。また、本発明によれば、係合歯部としての構造に
改良を施すことにより、簡単な構成によって、所要の簡
易ロック状態を、適切且つ確実に発揮でき、緊急時の信
頼性を向上させ得るリクライニング装置を得ることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るシートのリクライニング装置の一
実施例を示すシートの要部構成の概略斜視図。

【図２】本発明に係るリクライニング装置において、簡
易ロック機構を示すもので（ａ）は側面図、（ｂ）は
（ａ）のII−II線断面図。

【図３】本発明による動作を説明するためのもので、
（ａ）はシートバックの概略斜視図、（ｂ）は（ａ）の
III −III 線断面図。

【図４】本発明に係るフリーヒンジ側の軸支部の要部断
面図。

【図５】本発明の別の実施例を示す概略斜視図。

【図６】本発明の更に別の実施例を示し、（ａ）は概略
図、（ｂ）は（ａ）のVI−VI線断面図。

【図７】従来例のシートのリクライニング装置の概略斜
視図。

【図８】従来の簡易ロック機構を示し、（ａ）はその概
略側面図、（ｂ）はその動作状態を説明する側面図。

【符号の説明】

１ リクライニング装置 ２ シートクッション側のベース ３ シートバック側のシートバックフレーム ４ 軸支部 ４ａ 回動軸 ５ アーム ６ 主ロック機構 ７ 簡易ロック機構 １１ シートバック左、右両側部 １２ 係合歯部 １３ 係合歯部 ２０ 円弧溝 ２１ アーム先端 ２２ 係合歯部 ２３ 係合歯部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 シートクッション後端の左、右両側に設
   けたベースプレートに対しシートバック下端の左、右両
   側に設けたアームプレートを軸支すると共に、その一方
   の軸支部にシートバックを任意の傾動角度位置でロック
   する主ロック機構を付設することにより、シートバック
   をシートクッションに傾動調整可能に支持しているシー
   トのリクライニング装置において、 前記主ロック機構とは反対側である他方の軸支部に設け
   られ、シートに過大な荷重が作用した時にアームプレー
   トをベースプレートに対してロックする簡易ロック機構
   を備え、 前記簡易ロック機構は、シートバックフレームの中央部
   を回転中心として左、右両側部にねじれ変形により選択
   的に係合するように前記アームプレート、ベースプレー
   ト間に設けられた係合歯部を有し、 この係合歯部は常時は非係合状態に保たれると共に、 前記シートバック中央部に着座者を介して過大な荷重が
   作用し、シートバックフレームの左、右両側部がねじれ
   変形することにより、前記係合歯部の係合によってロッ
   ク状態となるように構成されていることを特徴とするシ
   ートのリクライニング装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載のシートのリクライニング
   装置において、 簡易ロック機構を構成する係合歯部は、シートクッショ
   ン側のベースプレートとシートバック側のアームプレー
   トとの間で、両プレートの軸支部よりも下方において各
   プレートの対向面に形成されたラッチ式歯部によって構
   成されていることを特徴とするシートのリクライニング
   装置。
3. 【請求項３】 請求項１または請求項２記載のシートの
   リクライニング装置において、 シートクッションの簡易ロック機構が設けられるベース
   プレートには、シートバック側のアームプレートの下端
   部が差し込まれて背面側に臨むような円弧溝が形成さ
   れ、 且つこの円弧溝を介してベースプレートの背面側に臨む
   アームプレートとの対向面に、係合歯部が形成されてい
   ることを特徴とするシートのリクライニング装置。
4. 【請求項４】 請求項１、請求項２または請求項３記載
   のシートのリクライニング装置において、 シートクッション側のベースプレートとシートバック側
   のアームプレートを軸支する簡易ロック機構側の軸支部
   は、シートバック左、右両側部のねじれ変形によるアー
   ムプレートのねじれを許容できる軸支構造とされている
   ことを特徴とするシートのリクライニング装置。