JPH08129735A - 浮上型磁気ヘッド製造装置 - Google Patents

浮上型磁気ヘッド製造装置

Info

Publication number
JPH08129735A
JPH08129735A JP26784594A JP26784594A JPH08129735A JP H08129735 A JPH08129735 A JP H08129735A JP 26784594 A JP26784594 A JP 26784594A JP 26784594 A JP26784594 A JP 26784594A JP H08129735 A JPH08129735 A JP H08129735A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slider
magnetic head
suspension
flying
supporting member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP26784594A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyotaka Kuroda
清隆 黒田
Isao Takahashi
高橋  功
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP26784594A priority Critical patent/JPH08129735A/ja
Publication of JPH08129735A publication Critical patent/JPH08129735A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
  • Supporting Of Heads In Record-Carrier Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スライダの小型化に対応したスライダとサス
ペンションとの高い位置合わせ精度を確保する。 【構成】 表面に複数本の互いに略々平行な帯状の突条
部38aが形成されてなる支持ガラス38を設けて上記
製造装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばハードディスク
に対して、情報信号の書込み或は読出しを行うのに好適
な浮上型磁気ヘッドの製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ等に組み込まれ、情報の記
録及び再生を行うハードディスクドライブ装置は、当然
のことながら、情報の記録媒体である磁気ディスクと、
これに情報の記録及び再生を行う磁気ヘッドより構成さ
れている。
【0003】このとき、磁気ヘッド素子としては、磁気
ディスク表面との接触による摩耗損傷を避けるために、
起動時及び停止時には磁気ヘッド素子が磁気ディスク表
面に接した状態にあり、当該磁気ディスクの高速回転時
に磁気ディスク表面に発生する空気流によって磁気ヘッ
ド素子を磁気ディスク面より微小間隔(いわゆるフライ
ングハイト)を有して浮上走行させるように構成したい
わゆるコンタクト・スタート・ストップ(CSS)型の
浮上型磁気ヘッドが用いられている。
【0004】上記浮上型磁気ヘッド装置は、磁気ヘッド
素子の装着されたスライダと、このスライダに固着され
ている可撓性を有する板バネ状のジンバルバネと、この
ジンバルバネに一端が取り付けられている板バネ状の支
持部材であるサスペンションと、更にこのサスペンショ
ンの他端にベースプレートを介して取り付けられている
アームとを有して構成されている。なお、上記ジンバル
バネのスライダ固着部には、磁気ヘッド素子の装着され
たスライダのディスク表面からの浮上距離を規定する突
起であるディンプルが設けられている。
【0005】上記スライダは、例えばAl2 3 −Ti
O等よりなる基板からなり、通常砥石による機械加工で
形成され、磁気ディスクに対してスライダを微小間隙を
もって安定した浮上姿勢で浮上させるための空気流入溝
と、この空気流入溝の両側に形成されたスライダレール
と、空気流入端側の端面上のスライダレール側に真空薄
膜形成技術によって作製された磁気ヘッド素子とを有し
て構成されている。
【0006】上記各スライダレール上にはそれぞれ空気
潤滑面が形成され、これら空気潤滑面の空気流入端側に
は、角度1゜以下のごく緩やかな傾斜面であるテーパ部
が形成されている。上記各空気潤滑面に発生する空気圧
によって上記スライダは浮上せしめられる。
【0007】また、上記磁気ヘッド素子は、基板上に下
層コアが形成され、この上に絶縁膜を介して導体コイル
及び上層コアが形成され構成されている。そして、上記
上層及び下層コアは、導体コイルを中央部に挟んでバッ
クギャップ及び磁気ギャップを介して磁気的に結合さ
れ、磁気回路部を形成する。
【0008】上記の如き構造を有する浮上型磁気ヘッド
を作製するに際して、スライダとサスペンションの貼り
付けを行うときには、スライダとサスペンションの中心
位置をそれぞれ測定した後に、その測定結果に基づいて
両者を所定の治具上にて重ね合わせて貼り付ける。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】近時ではハードディス
クの高記録密度化への要請が高まり、この要請に答える
ために浮上型磁気ヘッドのスライダの小型化が進められ
ており、縦×横が2.0mm×1.6mmサイズのいわ
ゆるナノスライダが提案されている。
【0010】ところがこの場合、小型化に伴って浮上量
特性のばらつき精度の許容範囲が狭くなり、スライダと
サスペンションの貼り付け精度も非常に厳しいものとな
る。そのため、スライダの中心位置測定、サスペンショ
ンの中心位置測定、及び両者の貼り合わせをそれぞれ別
に行う場合では、スライダ及びサスペンションの中心位
置測定と両者の貼り合わせとの間にメカ的な移動を行う
ため、それに伴って必然的に両者の間に相対的な位置ず
れが生じることになる。また、両者の貼り付けの際には
中心位置測定を行うことが不可能であるため、貼り付け
時にも必然的に両者の間に相対的な位置ずれが生じる。
これらの位置ずれを補正することは極めて困難であり、
上記ナノスライダではスライダとサスペンションとの位
置合わせ精度は±12μm以内であるにもかかわらず、
上記の方法では最大±30μmが限界である。
【0011】このように、スライダの小型化に対応した
スライダとサスペンションとの位置合わせ精度を確保す
るための好適な手法は存在しないというのが現状であ
る。
【0012】本発明は、上述の課題に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、スライダの小型化
に対応したスライダとサスペンションとの高い位置合わ
せ精度を確実に確保することを可能とする浮上型磁気ヘ
ッド製造装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の対象となるもの
は、磁気ヘッド素子が設けられたスライダが支持部材に
より支持され、起動時及び停止時には磁気ヘッドが磁気
ディスク表面に接した状態にあり、当該磁気ディスクの
高速回転時に磁気ディスク表面に発生する空気流によっ
て磁気ヘッドを磁気ディスク面より微小間隔を有して浮
上走行させるように構成した浮上型磁気ヘッドの製造装
置である。
【0014】本発明の上記製造装置は、スライダと支持
部材とを重ね合わせるための治具を有し、当該治具には
両者が重ね合わせられた状態で載置固定されるガラス材
等を材料とする透明な支持手段が設けられ、上記支持手
段の表面に複数本の互いに略々平行な帯状の突条部が形
成されてなることを特徴とするものである。すなわち、
上記重畳部のスライダが当該支持手段の突条部上に載置
固定されることになる。
【0015】このとき、スライダと支持部材とが載置固
定された支持手段を下方から観察して位置測定を行う際
に、上記突条部の測定に与える影響を軽減させることを
考慮して、上記突条部を支持手段に載置固定されたスラ
イダに対して斜方向に形成することが望ましい。この場
合、具体的には、スライダ外形の1辺に対して45゜±
15゜以内の角度に各突条部を形成することが好まし
い。
【0016】上記突条部について、具体的には、その
幅、高さ、及び各突条部間の距離をそれぞれ12μm以
下、10μm以下、及び200μm以下とすることが好
ましい。なお、上記重畳部を観察してスライダと支持部
材との位置測定の精度としては±12μm程度が要求さ
れているため、位置測定を行う際の画像処理の分解能は
±12μm程度としている。したがって、突条部の幅
(及び高さ、各突条部間の距離)が上記各値より大であ
ると、位置測定に悪影響を及ぼす虞れがある。
【0017】またこのとき、上記支持手段の耐久性及び
突条部の作製上の容易さを考慮して、突条部の幅、高
さ、及び各突条部間の距離をそれぞれ20〜50μm、
10〜50μm以下、及び150μm以上としてもよ
い。ここで、上記重畳部において、実際に支持手段表面
と接触するのはスライダのスライダレール表面(空気潤
滑面)である。したがって、上記位置測定を行う際に各
スライダレールの輪郭線を測定する必要上、後述の光学
手段の視野内で左右それぞれにおいて、上記突条部が交
差することのない輪郭線が少なくとも1本存在すること
が必須である。この輪郭線を用いて要求精度を保ちなが
ら各視野内における当該スライダの縦辺を直線化するこ
とが可能となる。したがって、この条件を満たすように
上記突条部の幅、高さ、及び各突条部間の距離及び突条
部の傾斜角を設定することが必要である。
【0018】さらに、本発明においては、上記治具上の
スライダ及び/又は支持部材を所定方向に微動させて両
者の相対的な位置合わせを行うための位置合わせ手段
と、支持手段を通してスライダと支持部材との位置合わ
せ箇所を測定するための光学手段とを有してなり、前記
光学手段によりスライダと支持部材との位置合わせを同
一視野内にて行って両者を貼り合わせることを特徴とす
るものである。
【0019】この場合、スライダと支持部材との位置合
わせ箇所を複数設けることが望ましい。
【0020】それに伴って、スライダと支持部材との位
置合わせのための視野を複数設けることが好ましい。
【0021】ここで、上記の手法によるスライダと支持
部材との位置合わせについて、1回の作業では所定の位
置合わせ精度の範囲内に収まらないときは、両者の位置
合わせ精度が所定の範囲内となるまで複数回位置合わせ
を行うようにすればよい。
【0022】
【作用】本発明に係る浮上型磁気ヘッド製造装置におい
ては、スライダと支持部材とが重ね合わせられた重畳部
が透明な支持手段に載置固定され、当該支持手段の表面
に複数本の互いに略々平行な帯状の突条部が形成されて
いる。スライダのスライダレール表面(空気潤滑面)は
支持手段表面の突条部に接触する。このとき、当該空気
潤滑面全体に亘って各突条部が略々均一に接触すること
になり、安定にスライダが載置固定されるとともに、当
該突条部によって表面状態が極めて良好な上記空気潤滑
面と支持手段表面との間に間隙が形成されて光の干渉の
発生が防止されることになる。なおこの場合、各突条部
の幅、高さ、及び各突条部間の距離を適宜に設定する
(例えば、各突条部の幅を位置測定を行う際の画像処理
の分解能以下とする)ことにより、画像処理時に突条部
による影響を実質的に無視することが可能となる。
【0023】さらに、治具上にて重ね合わせられたスラ
イダ及び支持部材に対して、光学手段によりスライダと
支持部材との位置合わせ箇所を同一視野内にて捉えなが
ら、位置合わせ手段により上記治具上のスライダ及び/
又は支持部材を所定方向に微動させて両者の相対的な位
置合わせを行って両者を貼り付ける。このように、スラ
イダと支持部材との位置合わせ作業と両者の貼り付け作
業とを上記光学手段において光の干渉作用を受けずに観
測しながら同一の治具上にて行うこととなるので、両者
の貼り付け状態を明確に確認することができるために所
望の位置合わせ精度の範囲内にて正確な貼り付けが可能
となる。
【0024】なおこのとき、スライダと支持部材との位
置合わせ箇所を複数設け、それに伴い位置合わせのため
の光学手段における視野を複数設けることにより、測定
の際の分解能が向上し、より正確に両者の貼り付けが可
能となる。
【0025】
【実施例】以下、本発明に係る浮上型磁気ヘッド製造装
置の実施例を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0026】本実施例に係る浮上型磁気ヘッドは、図1
に示すように、磁気ヘッド素子1が設けられたスライダ
2と、このスライダ2に取り付けられ、外部から加わる
外力を緩衝させるジンバルバネ3と、このジンバルバネ
3を介してスライダ2を支持する支持部材であるサスペ
ンション4と、サスペンション4の端部と接続されて当
該サスペンション4を回動駆動させるアクチュエータ1
4とから構成されている。
【0027】上記スライダ2は、図2に示すように、例
えばAl2 3 −TiO等の非磁性且つ導電性を有する
材料からなり、スライダ2の磁気ディスク5の対向面に
は、このスライダ2を磁気ディスク5に対して微小間隙
(いわゆるフライングハイト)をもって安定した浮上姿
勢で浮上させるための空気流入溝6が設けられている。
この空気流入溝6は、溝の深さ0.5〜100μm程で
スライダ2の長手方向に形成されており、当該空気流入
溝6の左右長手方向にそれぞれスライダレール7a,7
bが突出形成されている。
【0028】上記各スライダレール7a,7b上にはそ
れぞれ空気潤滑面aが形成され、これら空気潤滑面の空
気流入端10a側には、角度1゜以下のごく緩やかな傾
斜面であるテーパ部8a,8bが形成されている。上記
各空気潤滑面aに発生する空気圧によって上記スライダ
2は浮上せしめられる。
【0029】上記磁気ヘッド素子1は、基板上に下層コ
アが形成され、この上に絶縁膜を介して導体コイル及び
上層コアが形成され構成されている。そして、上記上層
及び下層コアは、導体コイルを中央部に挟んでバックギ
ャップ及び磁気ギャップを介して磁気的に結合され、磁
気回路部を形成する。
【0030】上記の如き構造を有する浮上型磁気ヘッド
を作製するに際して、特にスライダ2とサスペンション
4の貼り付けを行うときには、図3に示すような製造装
置を用いてスライダ2とサスペンション4との位置合わ
せ及び貼り付けを行う。
【0031】この製造装置は、スライダ2とサスペンシ
ョン4を重ね合わせるための治具21と、当該治具21
を所定方向に微動させてスライダ2及びサスペンション
4の相対的な位置合わせを行うための位置合わせ手段2
2と、スライダ2とサスペンション4との位置合わせ箇
所を測定するための光学手段23と、位置合わせ手段2
2の制御及び光学手段23による画像の処理を行うため
の制御及び処理手段24とが設けられ構成されている。
【0032】上記治具21は、基台31と、この基台3
1上に設けられてなるサスペンション固定部32と、基
台31上に後述のXYΘ軸ステージ41を介して設けら
れてなるスライダ固定部33とから構成されている。サ
スペンション固定部32にはその押え部32aにてサス
ペンション4が固定され、スライダ固定部33にはスラ
イダ2がその端部にて固定されており、サスペンション
固定部32が位置合わせの際に微動するときにスライダ
2を固定する役割をする。ここで、スライダ2とサスペ
ンション4との重畳部34は、サスペンション固定部3
2に設けられた透明なガラス材よりなる支持手段である
支持ガラス37上に載置固定される。そして、支持ガラ
ス37の下部及び当該下部の鉛直下に相当する上記基台
31の部分はそれぞれ空洞35,36が形成されてお
り、上記光学手段23によりこれら空洞35,36を通
して支持ガラス37上の重畳部34が観察できるように
なされている。
【0033】ところで、重畳部34のスライダ2は、上
記支持ガラス37の表面上にはスライダレール7a,7
bの各空気潤滑面aが接触する。これら空気潤滑面aは
表面状態が非常に滑らかに形成されているために、上記
の如く光学手段23により空洞35,36を通して支持
ガラス37上の重畳部34を観察し位置合わせを行う際
に支持ガラス37の表面と各空気潤滑面aとの接触部位
に光の干渉が生じ、この干渉作用により正確な測定が困
難となる。そこで、支持ガラス37の表面を粗したり、
図4及び図5(図4中、線分a−a’による断面図)に
示すように支持ガラス37の表面中央部にエッチング乃
至はコーティングにより1本の帯状の載置部37aを形
成することが考えられる。
【0034】しかしながら、支持ガラス37の表面粗度
を増大させる場合は当然ながら位置測定の際の画像解像
度に大きなダメージを及ぼすために不都合が生じ、また
上記載置部37aを設ける場合は、スライダ2の各空気
潤滑面aにおける載置部37aとの平衡度を保つことが
非常に困難であり、位置合わせの際に多くの工程を費や
すために値具21が非常に高価なものとなる。また、載
置部37aをコーティング技術により形成する場合は耐
久性に欠けるという問題がある。
【0035】そこで、本実施例においては、支持ガラス
37に代わって、図6及び図7に示すように、表面に複
数本の互いに略々平行な帯状の突条部38aが形成され
てなる支持ガラス38を設けて上記製造装置を構成す
る。なお、図6(及び後述の図12)においては、便宜
上、支持ガラス38上に載置固定された上記重畳部34
のうちスライダ2のみを示す。
【0036】ここで、各突条部38aは、スライダ2と
サスペンション4とが載置固定された支持ガラス38を
下方から観察して位置測定を行う際に、上記突条部38
aの測定に与える影響を軽減させることを考慮して、上
記突条部38aは支持ガラス38に載置固定されたスラ
イダ2に対して斜方向に形成されており、具体的には、
スライダ2の輪郭線の1辺に対して45゜±15゜以内
の角度に各突条部38aが形成される必要がある。
【0037】各突条部38aは、幅w、高さh、及び各
突条部38a間の距離dがそれぞれ12μm以下、10
μm以下、及び200μm以下とされることが好まし
く、ここでは、上記の各値として、それぞれ10μm、
5μm、及び100μmとなるようにエッチングによっ
て各突条部38aを形成する。ここで、上記重畳部34
を観察してスライダ2とサスペンション4との位置測定
の精度としては±12μm程度が要求されているため、
位置測定を行う際の画像処理の分解能は±12μm程度
としている。したがって、各突条部38aの各値を上記
の如く設定することにより、画像処理時に突条部38a
の画像がぼやけて当該突条部38aによる影響を実質的
に無視することが可能となる。
【0038】上記位置合わせ手段22は、サスペンショ
ン4が固定されたサスペンション固定部32の下部に設
けられ、図8に示すように当該サスペンション固定部3
2をX軸,Y軸,Θ角方向にそれぞれ独立に微動させる
ためのXYΘ軸ステージ41と、このXYΘ軸ステージ
41を介してサスペンション固定部32を各方向に所定
量だけ微動駆動させるためのモータ駆動回路42とから
構成されている。
【0039】上記光学手段23は、一眼二視野の顕微鏡
43と、この顕微鏡43の焦点調整をするためのフォー
カスステージ44と、顕微鏡43の画像取り込みのため
の2台の固体撮像(CCD)カメラ45,46とから構
成されている。ここで、顕微鏡43に設けられたレンズ
43aを上記基台31の空洞35に向けて設置する。
【0040】上記制御及び処理手段24は、制御及び処
理部51と、この制御及び処理部51において処理した
画像をCCDカメラ45,46に対応してリアルタイム
に表示する2台のモニタ52,53とから構成されてい
る。
【0041】上記製造装置を用いてサスペンション4と
スライダ2との貼り付けを行うには、先ず、サスペンシ
ョン4をサスペンション固定部32の押え部32aによ
りサスペンション固定部32上に固定する。そして、ス
ライダ2をスライダ固定部33上に固定し、図9に示す
ように、当該スライダ2の表面2aに熱硬化型の接着剤
を塗布した後、このスライダ固定部33によりサスペン
ション4と支持ガラス37間にスライダ2を差し込み図
10に示すように両者の各中心位置A,Bがほぼ一致す
るように両者を重ね合わせる。
【0042】次いで、光学手段23の構成要素である顕
微鏡43に設けられたレンズ43aを基台31の上記空
洞35に向けて設置し、フォーカスステージ44を動か
して焦点をサスペンション4に合わせ、当該サスペンシ
ョン4の位置測定を行う。ここで、位置測定を行う際に
は、図11に示すように、CCDカメラ45,46の各
視野L,R内の画像を見ながらサスペンション4の所定
位置SL,SRの位置(座標)測定を行う。このときの
座標の取り方としては、各視野の左上の隅を原点して横
方向をX軸、鉛直下方をY軸とする。そして同様に、フ
ォーカスステージ44を動かして焦点をスライダ2に合
わせ、CCDカメラ45,46の各視野L,R内の画像
を見ながらスライダ2の所定位置CL,CRの位置測定
を行う。
【0043】このとき、測定した所定位置SL,SR及
びCL,CRを基にして以下に示す各補正量dX,d
Y,dΘを規定する。
【0044】 (dXL,dYL)=((SL−CL)X ,(SL−CL)Y ) ・・・(1) (dXR,dYR)=((SR−CR)X ,(SR−CR)Y ) ・・・(2) (1),(2)式から、 dX=(dXL+dXR)/2 ・・・(3) dY=(dYL+dYR)/2 ・・・(4) dΘ=(dYL−dYR)/2 ・・・(5) そして、位置合わせ手段22によりXYΘ軸ステージ4
1を駆動させて(3)〜(5)式に示す各補正量の分だ
け各方向に動かして位置補正を行う。このとき、位置補
正の結果、スライダ2とサスペンション4との位置合わ
せが±12μmの精度内に入らない場合は、当該精度内
に収まるまで再度上記の位置補正を行う。
【0045】その後、上記図3に示すスライダ2及びサ
スペンション4の押え部32bにより双方が動かないよ
うに固定してスライダ固定部33を除去し、両者が載置
固定されたサスペンション固定部32を恒温槽に入れて
接着剤を硬化させることにより、両者の貼り付け作業が
完了する。
【0046】このように、本実施例の上記製造装置にお
いては、スライダ2とサスペンション4とが重ね合わせ
られた重畳部34がガラス材よりなる支持ガラス38に
載置固定され、当該支持ガラス38の表面に複数本の互
いに略々平行な帯状の突条部38aが所定の斜方向に形
成されている。スライダのスライダレール7a,7bの
表面(空気潤滑面a)は支持ガラス38の表面の突条部
38aに接触する。このとき、当該空気潤滑面aの全体
に亘って各突条部38aが略々均一に接触することにな
り、安定にスライダ2が載置固定されるとともに、当該
突条部38aによって表面状態が極めて良好な上記空気
潤滑面aと支持ガラス38の表面との間に突条部38a
の高さ分の間隙が形成されて光の干渉の発生が防止され
ることになる。
【0047】さらに、治具21上にて重ね合わせられた
スライダ2及びサスペンション4に対して、光学手段2
3によりスライダ2とサスペンション4との位置合わせ
箇所を同一視野内(ここでは2視野)にて捉えながら、
位置合わせ手段22により上記治具21のサスペンショ
ン固定部32を所定方向に微動させてスライダ2及びサ
スペンション4の相対的な位置合わせを行って両者を貼
り付ける。このように、スライダ2とサスペンション4
との位置合わせ作業と両者の貼り付け作業とを上記光学
手段23において観測しながら同一の治具上にて行うこ
ととなるので、両者の貼り付け状態を明確に確認するこ
とができるために所望の位置合わせ精度の範囲内、ここ
では±12μm以内の精度にて正確な貼り付けが可能と
なる。
【0048】ここで、本実施例に係る上記製造装置の変
形例について説明する。この変形例の製造装置は、上記
実施例のそれと略々同様の構成を有するが、各突条部の
幅w、高さh、及び各突条部間の距離dが異なる点で相
違する。この場合、支持ガラス38に代わって図12に
示す支持ガラス39を設けて上記製造装置を構成する。
なお、上記変形例の製造装置において、上記実施例のそ
れと対応する部材等については同符号を記して説明を省
略する。
【0049】すなわち、この変形例の上記製造装置は、
支持ガラス39の耐久性及び突条部の作製上の容易さを
考慮して、各突条部39aの上記各値がそれぞれ20〜
50μm、10〜50μm、及び150μm以上、ここ
ではそれぞれ30μm、10μm、及び200μmとな
るようにエッチングにより形成されている。
【0050】ここで、上記重畳部において、実際に支持
手段表面と接触するのはスライダ2のスライダレール7
a,7b表面(空気潤滑面a)である。したがって、上
記位置測定を行う際に各スライダレール7a,7bの輪
郭線61及び63、62及び64を測定する必要上、光
学手段23の視野L,Rそれぞれにおいて、上記突条部
39aが交差することのない輪郭線が少なくとも1本存
在することが必須である。これらの輪郭線(ここでは輪
郭線62、63)を用いて要求精度を保ちながら各視野
L,R内における当該スライダ2の縦辺を直線化するこ
とが可能となる。したがって、この条件を満たすように
上記突条部39aの幅、高さ、及び各突条部39a間の
距離及び突条部の傾斜角を設定することが必要である。
【0051】またこの場合、より正確且つ容易に位置測
定を行うために、画像処理による前処理において、各突
条部39aの形成方向である斜方向から微分効果のある
フィルタリング処理を行うことが望ましい。
【0052】上記変形例の製造装置においても、上記実
施例のそれと同様に、スライダ2とサスペンション4と
が重ね合わせられた重畳部34がガラス材よりなる支持
ガラス38に載置固定され、当該支持ガラス39の表面
に複数本の互いに略々平行な帯状の突条部38aが所定
の斜方向に形成されている。スライダのスライダレール
7a,7bの表面(空気潤滑面a)は支持ガラス39の
表面の突条部39aに接触する。このとき、当該空気潤
滑面aの全体に亘って各突条部39aが略々均一に接触
することになり、安定にスライダ2が載置固定されると
ともに、当該突条部38aによって表面状態が極めて良
好な上記空気潤滑面aと支持ガラス39の表面との間に
突条部39aの高さ分の間隙が形成されて光の干渉の発
生が防止されることになる。
【0053】しかも、本例の製造装置においては、上記
実施例のそれと比較して突条部の幅及び各突条部間の距
離が大きい設定としているために作製が容易であり、ま
た耐久性の点でも優れ、取り扱いも極めて容易となる。
【0054】さらに、治具21上にて重ね合わせられた
スライダ2及びサスペンション4に対して、光学手段2
3によりスライダ2とサスペンション4との位置合わせ
箇所を同一視野内(ここでは2視野)にて捉えながら、
位置合わせ手段22により上記治具21のサスペンショ
ン固定部32を所定方向に微動させてスライダ2及びサ
スペンション4の相対的な位置合わせを行って両者を貼
り付ける。このように、スライダ2とサスペンション4
との位置合わせ作業と両者の貼り付け作業とを上記光学
手段23において観測しながら同一の治具上にて行うこ
ととなるので、両者の貼り付け状態を明確に確認するこ
とができるために所望の位置合わせ精度の範囲内、ここ
では±12μm以内の精度にて正確な貼り付けが可能と
なる。
【0055】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
となく、支持手段である支持ガラスの材質としては、可
視光の透過率に優れた透明のものであればガラス材でな
くとも使用可能である。また、更に位置合わせ精度を向
上させるために測定位置の数を増やしてCCDカメラを
3台以上設けるようにしてもよく、また、それほど高い
貼り付け精度が要求されない場合ではCCDカメラを1
台として1視野内で測定してもよい。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、スライダの小型化に対
応したスライダとサスペンションとの高い位置合わせ精
度を確実に確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】浮上型磁気ヘッドを模式的に示す斜視図であ
る。
【図2】浮上型磁気ヘッドの構成要素であるスライダを
模式的に示す斜視図である。
【図3】本実施例の浮上型磁気ヘッドの製造装置を示す
模式図である。
【図4】本実施例の比較例としての支持ガラス表面の状
態を模式的に示す平面図である。
【図5】図4中、線分a−a’による断面図である。
【図6】本実施例における支持ガラス表面の状態を模式
的に示す平面図である。
【図7】図6中、線分b−b’による断面図である。
【図8】サスペンションが固定されたサスペンション固
定部を微動させて位置合わせを行う際の移動方向(3方
向)を模式的に示す斜視図である。
【図9】スライダの表面に熱硬化型の接着剤を塗布する
様子を模式的に示す斜視図である。
【図10】スライダとサスペンションとを貼り合わせる
際の、各々の貼り合わせ位置を模式的に示す平面図であ
る。
【図11】スライダ及びサスペンションの位置測定を行
う様子を模式的に示す平面図である。
【図12】本実施例の変形例における支持ガラス表面の
状態を模式的に示す平面図である。
【符号の説明】
1 磁気ヘッド素子 2 スライダ 3 ジンバルバネ 4 サスペンション 5 磁気ディスク 21 治具 22 位置合わせ手段 23 光学手段 24 制御及び処理手段 34 重畳部 38,39 支持ガラス 38a,39a 突条部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッド素子が設けられたスライダが
    支持部材により支持されてなる浮上型磁気ヘッドを作製
    するための浮上型磁気ヘッド製造装置において、 スライダと支持部材とを重ね合わせるための治具を有
    し、当該治具には両者が重ね合わせられた状態で載置固
    定される透明な支持手段が設けられ、 上記支持手段の表面に複数本の互いに略々平行な帯状の
    突条部が形成されてなることを特徴とする浮上型磁気ヘ
    ッド製造装置。
  2. 【請求項2】 突条部が支持手段に載置固定されたスラ
    イダに対して斜方向に形成されていることを特徴とする
    請求項1記載の浮上型磁気ヘッド製造装置。
  3. 【請求項3】 支持手段がガラス材よりなることを特徴
    とする請求項1記載の浮上型磁気ヘッド製造装置。
  4. 【請求項4】 突条部の幅、高さ、及び各突条部間の距
    離がそれぞれ12μm以下、10μm以下、及び200
    μm以下であることを特徴とする請求項1記載の浮上型
    磁気ヘッド製造装置。
  5. 【請求項5】 突条部の幅、高さ、及び各突条部間の距
    離がそれぞれ20〜50μm以下、10〜50μm、及
    び150μm以上であることを特徴とする請求項1記載
    の浮上型磁気ヘッド製造装置。
  6. 【請求項6】 治具上のスライダ及び/又は支持部材を
    所定方向に微動させて両者の相対的な位置合わせを行う
    ための位置合わせ手段と、支持手段を通してスライダと
    支持部材との位置合わせ箇所を測定するための光学手段
    とを有し、 前記光学手段によりスライダと支持部材との位置合わせ
    を同一視野内にて行って両者を貼り合わせることを特徴
    とする請求項1記載の浮上型磁気ヘッド製造装置。
  7. 【請求項7】 スライダと支持部材との位置合わせ箇所
    が複数設けられていることを特徴とする請求項1記載の
    浮上型磁気ヘッド製造装置。
  8. 【請求項8】 スライダと支持部材との位置合わせのた
    めの視野が複数設けられていることを特徴とする請求項
    7記載の浮上型磁気ヘッド製造装置。
  9. 【請求項9】 スライダと支持部材との位置合わせ精度
    が所定の範囲内となるまで複数回位置合わせを行うこと
    を特徴とする請求項1記載の浮上型磁気ヘッド製造装
    置。
JP26784594A 1994-10-31 1994-10-31 浮上型磁気ヘッド製造装置 Withdrawn JPH08129735A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26784594A JPH08129735A (ja) 1994-10-31 1994-10-31 浮上型磁気ヘッド製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26784594A JPH08129735A (ja) 1994-10-31 1994-10-31 浮上型磁気ヘッド製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08129735A true JPH08129735A (ja) 1996-05-21

Family

ID=17450431

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26784594A Withdrawn JPH08129735A (ja) 1994-10-31 1994-10-31 浮上型磁気ヘッド製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08129735A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5539596A (en) Integrated suspension, actuator arm and coil assembly with common structural support layer
US5873159A (en) Method of manufacturing a transducer suspension system
US20010046108A1 (en) Fly height control slider with crown and cross curve de-coupling
US7023663B2 (en) Method and apparatus for improved attachment of a micro-actuator to a slider device
US20030039069A1 (en) Method and apparatus for providing tape head assemblies for very high density recording
JP2005302070A (ja) 薄膜磁気ヘッドおよびヘッド・ジンバル・アセンブリ
US6807722B2 (en) Thin-film magnetic head material and method of manufacturing same and method of manufacturing thin-film magnetic head
US6552878B2 (en) Magnetic disk apparatus
US5146378A (en) Multi-track head
US6731462B1 (en) Slider and head assembly
US6892445B2 (en) Tape head module assembly system
JPH08161843A (ja) 浮上型磁気ヘッド装置及びその製造方法
JPH08129735A (ja) 浮上型磁気ヘッド製造装置
US20040074879A1 (en) SBB machine and method for HGA mass production
US20050144776A1 (en) Method of manufacturing thin-film magnetic head and method of manufacturing slider
JPH08129843A (ja) 浮上型磁気ヘッド製造装置
US7596859B2 (en) Method for maintaining alignment of a hard disk micro-actuator and magnetic head with respect to a drive arm's suspension during the curing process of a bonding agent used in their coupling
US3764756A (en) Magnetic head assembly with irregularly shaped aperture structure
JP6226204B2 (ja) ヘッドスタックアセンブリ製造装置
JP6311561B2 (ja) ヘッドスタックアセンブリの製造装置
JP2006294097A (ja) 薄膜磁気ヘッドの研磨方法及び装置、並びに薄膜磁気ヘッドの製造方法
JP2000003569A (ja) ヘッド機構及びその製造方法
JP4209580B2 (ja) ヘッドスライダ加工方法
JPH11242806A (ja) 薄膜磁気ヘッド、磁気ディスク装置及び研磨加工方法並びにその測定方法
JP2009076122A (ja) 磁気ヘッドおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020115