JPH08129172A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JPH08129172A
JPH08129172A JP6290457A JP29045794A JPH08129172A JP H08129172 A JPH08129172 A JP H08129172A JP 6290457 A JP6290457 A JP 6290457A JP 29045794 A JP29045794 A JP 29045794A JP H08129172 A JPH08129172 A JP H08129172A
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JP
Japan
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wave
polarizing plate
light
observer
quarter
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JP6290457A
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English (en)
Inventor
Yoshiki Shirochi
義樹 城地
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 LCD表示面の輝度を観察者から見て低下さ
せることなく、有効に外光反射を防止する。 【構成】 観察者14と表示素子の画面との間にレンズ
13を設ける。偏光板11で表示素子の画面からの光を
直線偏波に変換する。第1の偏光板11とレンズ13と
の間に第1の1/4波長板21を設け、第1の偏光板1
1からの直線偏波を円偏波に変換する。レンズ13と観
察者との間に第2の1/4波長板23を設け、第1の1
/4波長板21からの円偏波を直線偏波に変換する。こ
の第2の1/4波長板23と観察者との間に、第2の1
/4波長板23からの直線偏波を通過させるための第2
の偏光板を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、カメラ一体
型VTRの電子式ビューファインダに用いられる表示装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】カメラ一体型VTRの電子式ビューファ
インダの表示素子にLCD(液晶ディスプレイ)を用い
たものがよく使われる。
【0003】図4は、このLCDを用いた電子式ビュー
ファインダの一例を示すものである。図4において、1
0はLCDパネルであって、このLCDパネル10の観
察者14側の面には、このLCDパネル10の表示面か
らの光を直線偏波にするための偏光板11が貼り付けら
れて設けられている。通常、観察者14とLCDパネル
10との間には、接眼レンズ13が設けられて、LCD
パネル10の表示面の表示画像を、観察者が拡大して観
察できるようになっている。また、LCDパネル10の
観察者から見て後ろ側には、バックライト部材12が設
けられ、LCDパネル10の表示画面が適当な明るさと
なるように構成されている。
【0004】ところで、この種の電子式ビューファイン
ダにおいては、観察者側から混入する外光の、レンズ1
3の表面や、LCDパネル10の表示面(図4では偏光
板11の面となる)での反射光のため、表示画像が見辛
くなる問題がある。このため、従来から、この外光の、
レンズ表面やLCDパネル10の表示面からの反射光
が、観察者の目に入らないようにする工夫が成されてい
る。
【0005】図5は、従来の外光反射防止のための例を
示すものである。この図4の例では、LCDパネル10
の表示面と観察者14との間に、2枚のレンズ13Aお
よび13Bが挿入されているが、これらのレンズ13
A、13Bの表面には、反射防止膜として、多層膜コー
ト(ARコーティング)15Aおよび15Bが、それぞ
れ付与されている。
【0006】この図5の例においては、LCDパネル1
0の表示面からの光(以下LCD光という)Rtは、偏
光板11によって直線偏波とされ、レンズ13Aおよび
レンズ13Bを介し観察者14の目に到達する。一方、
観察者近傍から入射する外光Rfは、レンズ13A、1
3Bに対して入射するが、前述した多層膜コート15
A、15Bによってその反射はほとんど生じない。
【0007】しかしながら、図5の例の場合には、複数
枚のレンズのすべてに多層膜コートを施さなければなら
ず、また、斜め方向からの外光やビューファインダー筐
体の内面での反射による光が観察者の目に入り、レンズ
表面からの反射光は防止できるものの、画面が全体とし
て見づらくなる欠点がある。
【0008】図6は、このようなレンズ表面からの反射
だけではなく、筐体内面での反射なども観察者の目に入
らないように工夫した場合の従来例である。
【0009】すなわち、この例においては、レンズ13
と観察者14との間に、偏光板17と1/4波長板(こ
の場合の1/4波長板は非常に薄いため、1/4波長フ
ィルムと以下称する)18とを貼り合わせた円偏波変換
フィルタ16を設ける。このように、円偏波変換フィル
タ16は、偏光板17と1/4波長フィルム18とが貼
り合わされて構成されているので、その張り合わされ面
での表面反射はない。この場合、円偏波変換フィルタ1
6のうち偏光板17を観察者側に設ける。
【0010】この図6の例の外光反射防止作用について
次に説明する。LCDパネル10の表示面からのLCD
光Rtは前述したように、偏光板11によって直線偏
波、例えば垂直偏波とされ、レンズ13に入射する。そ
して、レンズ13を透過した直線偏波は、円偏波変換フ
ィルタ16の1/4波長フィルム18によって、円偏波
に変換される。この場合、1/4波長フィルム18の遅
相軸18aが図示のような場合には、この円偏波は右円
偏波となる。そして、この円偏波は、偏光板17に入射
することにより、この円偏波の成分のうち、偏光板17
の偏光軸方向と一致する、例えば垂直偏波成分のみが、
観察者14の目に入るようになる。
【0011】一方、観察者側からの外光Rfは、円偏波
変換フィルタの偏光板17によって、この偏光板17の
偏光軸方向と一致する垂直直線偏波のみが透過する。そ
して、この偏光板17を透過した垂直直線偏波は、1/
4波長フィルム18によって円偏波に変換される。この
場合には、左円偏波に変換されることになる。この外光
の左円偏波は、レンズ13の表面で反射されると共に、
レンズ13を透過してLCD偏光板11面に入射して、
反射する。
【0012】レンズ13の表面で反射されると、外光の
左円偏波は、右円偏波に変わり、この右円偏波が、再び
1/4波長フィルム18を通ることにより、この1/4
波長フィルム18で水平直線偏波に変換される。すなわ
ち、外光Rfは、1/4波長フィルム18に対して、偏
光板17により垂直直線偏波とされて入射するが、レン
ズ13からの外光の反射光は、1/4波長フィルム18
により水平直線偏波とされて偏光板17に入射する。こ
のため、この外光の反射光は偏光板18を通過すること
ができず、観察者の目には入らないことになる。
【0013】また、レンズ13を透過した1/4波長フ
ィルム18からの外光の左円偏波は、LCDパネル10
の表面(偏光板11の面)に入射して、反射されること
により、右円偏波に変換され、再びレンズ13を通り1
/4波長フィルム18に入射する。したがって、レンズ
13の表面での反射光と同様にして、この1/4波長フ
ィルム18で水平直線偏波に変換され、偏光板17は通
過することができず、観察者の目には入らない。こうし
て、LCDパネル10の表面で反射された外光成分も偏
光板17を通過することができず、観察者の目に入るこ
とはない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述したようにして、
図6の例によれば、円偏波変換フィルタ16によって、
外光Rfのレンズ表面での反射光、およびLCDパネル
表示面での反射光を観察者の目に到達しないようにする
ことができ、反射による影響を除去することができる。
【0015】ところが、図6の従来例の場合には、1/
4波長フィルム18によってLCDパネル10の表示画
像によるLCD光は、前述したように、円偏波に変換さ
れるため、その円偏波成分のうちの偏光板17を透過す
る分だけしか、観察者の目に到達しないことになる。円
偏波は、たとえば垂直偏波とこれよりも遅れた位相の水
平偏波からなっているものと考えられることができ、そ
のうち、この例では垂直偏波のみが観察者の目に到達す
る。つまり、LCDパネル10の表示面からの光は、そ
の光量が1/2に減衰した状態で観察者の目に届くこと
になり、画像が観察者にとっては半分の光量として観察
されることになってしまう。
【0016】この発明は以上の点に鑑み、外光によるレ
ンズ表面や、LCDパネルなどの表示素子表面からの反
射を有効に除去できるとともに、表示素子の表示面から
の光が減衰することなく、観察者の目に到達することが
できるようにした表示装置を提供することを目的とす
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明による表示装置は、後述の実施例の参照符
号を対応させると、画面に画像を表示する表示素子10
と、観察者14と表示素子10の画面との間に設けられ
るレンズ13と、表示素子10の画面からの光を直線偏
波に変換する第1の偏光板11と、この第1の偏光板1
1とレンズ13との間に設けられ、第1の偏光板11か
らの直線偏波を円偏波に変換するための第1の1/4波
長板21と、レンズ13と観察者14との間に設けら
れ、上記円偏波を直線偏波に変換するための第2の1/
4波長板23とこの第2の1/4波長板23と観察者1
4との間に設けられ、第2の1/4波長板23からの直
線偏波を通過させるための第2の偏光板22とを備える
ことを特徴とする。
【0018】
【作用】上記の構成のこの発明においては、レンズ13
と観察者14の間に、図6の例で示したのと同様に、第
2の偏光板22と第2の1/4波長板23からなる円偏
波変換フィルタが設けられるとともに、レンズ13と表
示素子10との間に、第1の1/4波長板21と、偏光
板11とからなる円偏波変換フィルタがさらに設けられ
る構成となっている。
【0019】このため、表示素子10からの光は、第1
の1/4波長板21によって円偏波に変換され、その変
換された円偏波がレンズ13を通過した後、第2の1/
4波長板23によって直線偏波に変換され、この直線偏
波が第2の偏光板23をそのまま通過して観察者の目に
入る。このため、表示素子10の表示面からの光は減衰
することなく、観察者の目に入ることになる。
【0020】一方、観察者側から入射する外光は、第2
の1/4波長板23によって円偏波に変換され、レンズ
13面で反射されることにより、その円偏波の方向が逆
転し、それが再び第2の1/4波長板23に入射するこ
とから、図6の例で説明したのと同様にして、この第2
の1/4波長板の入射時の偏向軸に対して直交する直線
偏波に変換される。このため第2の偏光板22を通過す
ることはできず、この反射光が観察者の目に届くことは
ない。
【0021】また、レンズ13を通過した円偏波は、第
1の1/4波長板21によって直線偏波に変換された
後、LCDパネルの画像表示面に到達する。そして、そ
の直線偏波は、反射された後、再び第1の1/4波長板
21に入射して、円偏波に変換されるが、その円偏波の
方向は入射時と逆転するものとなり、レンズ面での反射
の場合と同様にして、第2の1/4波長板によって、そ
の入射時と直交する方向の直線偏波に変換される。した
がって、第2の偏光板22を通過することはできず、こ
の反射光も観察者の目に届くことはない。
【0022】
【実施例】以下、この発明による表示装置の一実施例
を、前述した液晶ディスプレイを用いた電子式ビューフ
ァインダに適用した場合を例にとって、図を参照しなが
ら説明する。図1はこの実施例の原理的構成を示す図で
ある。この図1の実施例においても、図4に説明したL
CDパネル10と全く同様に、その後ろ側にバックライ
ト部材を有するとともに、観察者側の面にLCDパネル
面からの光を直線偏波に変換するための偏光板11が設
けられているが、説明の簡単のため、図1では、偏光板
11の面のみを示してある。この例は、前述と同様に、
垂直直線偏波が出力光として偏光板11より出射する場
合の例である。
【0023】この例の場合においては、レンズ13と、
この偏光板11との間に、1/4波長フィルム21が設
けられる。この1/4波長フィルム21は、入射する直
線偏波を円偏波に変換し、あるいは入射する円偏波を直
線偏波に変換する。
【0024】図1では、偏光板11と1/4波長フィル
ムとは、所定の間隔を離して示したが、実際上は、偏光
板11はLCDパネル表示面に貼り付けられており、こ
の偏光板11の上に1/4波長フィルム21が貼り付け
られる構成となっている。このように、1/4波長フィ
ルム21が偏光板11に貼り付けられることにより、1
/4波長フィルム21と偏光板11との両者が対抗する
面は接合面となり、これらの面での表面反射は考えなく
てよくなる。
【0025】また、図1に示すように、レンズ13と観
察者14との間には、図6の例で示したのと同様の円偏
波変換フィルタが設けられる。すなわち、観察者側に偏
光板22が設けられると共に、この偏光板22に1/4
波長フィルム23が貼り合わされて、円偏波変換フィル
タ24が構成される。この場合、1/4波長フィルム2
3の遅相軸と1/4波長フィルム21の遅相軸とは、互
いに90度異なるように設けられる。偏光板22と1/
4波長フィルム23とは、前述したように貼り合わされ
ているため、これらの張り合わされる対抗面も同様にし
て表面反射を生ずることはない。
【0026】そして、特に、この例においては、偏光板
22の観察者側の面は、斜線を付して示すように、反射
防止膜としてのARコーティング処理が施されている。
このARコーティング処理により、観察者の目の近傍か
ら入る外光が、この表面で反射して観察者の目に入るこ
とが少なくなる。
【0027】以上のように構成されているので、LCD
パネルの表示面からのLCD光Rtは、偏光板11によ
り垂直直線偏波とされて出力することになる。そして、
この偏光板11から出た垂直直線偏波は、1/4波長フ
ィルム21により、左円偏波に変換される。この左円偏
波はレンズ13を通過し、1/4波長フィルム23によ
り再び垂直直線偏波に変換される。すなわち、1/4波
長フィルム23の遅相軸は、1/4波長フィルム21の
遅相軸に対して90度ずれているため、1/4波長フィ
ルム23からの直線偏波は、元のLCDパネル10の表
面の偏光板11による垂直偏波と同じ偏波軸を持つ直線
偏波とされるものである。
【0028】そして、この垂直直線偏波が、偏光板22
を通って観察者14の目に入る。この場合には、1/4
波長フィルム23によって、直線偏波とされた後、偏光
板22に入るため、LCDパネル面からの光Rtが減衰
することなく、観察者の目に入ることになる。つまり、
観察者から見てLCDパネル表示面の輝度が低下するこ
とはない。
【0029】一方、観察者側から入る外光Rfは、偏光
板22によって垂直偏波のみが透過する。そして、この
外光の垂直偏波は、1/4波長フィルム23によって右
円偏波に変換され、レンズ13の表面で反射されること
により、左円偏波に変換される。そして、この左円偏波
が再び1/4波長フィルム23を通ることにより、水平
直線偏波に変換される。この水平直線偏波は、偏光板2
2を通過することはできず、観察者の目には到達しな
い。
【0030】また、1/4波長フィルム23によって左
円偏波にされた外光は、レンズ13を通過した後、1/
4波長フィルム21によって垂直偏波に変換される。そ
して、この垂直偏波がLCD表示面の偏光板11により
反射され、再び1/4波長フィルム21に入射すること
によって、再び左円偏波に変換される。このため、この
左円偏波は、偏光板11の表面からの画像の光と同様
に、観察者の目に到達することとなってしまうが、この
例の場合には、1/4波長フィルム21と偏光板11が
貼り合わされているため、この偏光板11の表面での反
射は考える必要がない。
【0031】しかし、1/4波長フィルム21での反射
が問題となる。すなわち、1/4波長フィルム23によ
って左円偏波にされた外光は、レンズ13を通過した
後、1/4波長フィルム21の表面で反射されることに
より、右円偏波になる。この右円偏波はレンズ13の表
面の反射光と同様のものである。したがって、前述した
のと同様に、この右円偏波は1/4波長フィルム23で
水平直線偏波に変換され、偏光板22を透過することが
できず、観察者の目に到達しない。
【0032】以上のようにして、LCDパネルの表示面
からの光は、減衰することなく観察者の目に到達し、か
つ、外光は観察者の目に反射光として到達しないように
される。しかもこの実施例の場合には、偏光板22の観
察者との対面側は、ARコーティングが施されているた
め、この面での反射もほとんどない。よって、この実施
例においては、より有効に外光反射を防止できる構成と
なっている。
【0033】また、偏光板22は平面板のため、カメラ
一体型VTRのように電子式ビューファインダを覗く形
式では、斜め方向から到来する外光は、偏光板22のA
Rコーティングによって反射されず目に入らない。ま
た、斜め方向から入る外光は、直接目に入ることはな
い。さらに、観察者の真後ろからの外光は観察者の陰に
なって目に入らないので、より有効に外光反射を防止で
きる。
【0034】なお、図1の実施例では、レンズは一枚の
構成としたが、これは複合レンズの構成であっても、も
ちろんよい。そしてこのレンズにはARコーティングは
施さなかったが、ARコーティングを施せばさらに良好
な効果が得られる。
【0035】また、図1で説明したように、1/4波長
フィルム21を通過する外光は、偏光板11の表面で
は、この偏光板11を通過できる垂直直線偏波になって
いるため、この偏光板11で吸収されることがなく焼き
付きが防止される。
【0036】なお、1/4波長フィルムの遅相軸に応じ
て円偏波の方向が定まり、偏光板11あるいは偏光板2
2から偏向軸を垂直に見て、右下がりになる場合は、外
光あるいは液晶表示パネルからの光の両方とも、左円偏
波(進行方向に向かって偏波面が左回りの波)が通過す
ることになる。
【0037】なお、1/4波長フィルム21、23の位
相特性が悪く、観察者が観視する画像に特定の色が付い
てしまうような場合には、偏光板22の偏向軸22aと
偏光板11の偏光軸の方向を、若干回転する方向に調整
することにより、その着色を防止することができる。こ
の場合に偏光板22と1/4波長フィルム23との関係
を保ったまま偏光板11に対して回転する。このように
することにより、前述のこの発明の効果は、全く変わら
ない。なぜならば、円偏波の回転方向は変化しないから
である。
【0038】図2は、この発明による表示装置の他の実
施例を示すものである。この例も前述と同様に、電子式
ビューファインダの場合である。図1の例と異なる点
は、レンズ13と偏光板11との間に1/4波長フィル
ム21を設ける代わりに、複屈折性を有する光学部材3
0が実装された場合である。このような複屈折性を持っ
た光学部材30は、いわゆるディフューザの役割をし、
LCD表示面の画素パターンがモザイク状画素パターン
の時に、画素拡散を行ない、見掛上、実効的に画素数を
増やすような効果を期待することができる。
【0039】そして、この例の場合、この複屈折性のあ
る光学部材30自体に、前述した1/4波長フィルム2
1と同様に、1/4波長の位相差特性を入射光に対して
与えるような特性を持つように構成する。すなわち、図
2の例では、1/4波長フィルム31と、複屈折板32
とを貼り合わせて、ディフューザ30を構成する。この
ディフューザ30による画素拡散の原理について、図3
を参照して以下に説明する。
【0040】図3において、10はLCDパネルで、1
0Aはその画像表示面(画素面)である。LCDパネル
1の画像表示面からの光は、偏光板11により直線偏波
(垂直偏波)とされる。この偏光板11から出射する直
線偏波は、1/4波長フィルム31により円偏波に変換
される。
【0041】この場合、1/4波長フィルム31は、そ
の遅相軸が、偏光板11から出射する直線偏波の偏波軸
と45度の角度をなすようにされている。1/4波長フ
ィルム31から出射する円偏波は、複屈折板32に入射
する。
【0042】複屈折板32は、この例では、ニオブ酸リ
チウム(LiNbO3 )あるいはルチル(TiO2 )か
らなる。この複屈折板32は、LCDパネル1からの光
の観察者への光路(光軸)方向に対して、複屈折板32
の光軸の方向が角度βだけ傾いた状態となるように設置
される。この複屈折板32に入射した円偏波は、この複
屈折板32により、正常光と異常光とに分離される。
【0043】ここで、複屈折板32の、その光軸方向に
平行な電界に対する屈折率をne、その光軸方向に垂直な
電界に対する屈折率をnoとすると、tanβ=ne/noの
とき、最大分離角θとなり、 tanθ=(ne2 −no2 )×tanβ/(ne2 +(no×tanβ)2 )…(1) となる。
【0044】そして、複屈折板32の厚さをtとする
と、正常光と、異常光との間の光路シフト量dは、 d=t×tanθ…(2) となる。この結果、図3に示すように、ある1画素Px
oからの光は、その画素Pxoからの光と、その画素P
xoからシフト量dだけシフトした位置の拡散像の画素
Pxsからの光とが、観察者により観察されるようにな
る。つまり、LCDパネル10の各1画素が2画素に拡
散されて観察されるものである。
【0045】この場合、式(2) から明らかなように、複
屈折板32の実装位置に関係なく、複屈折板32の厚さ
tのみにより、画素シフト量dが決まる。
【0046】複屈折板は、周期性の刻みや格子等がな
い。したがって、上記の構成においては、画素拡散のた
めに、この複屈折板を用いるので、いわゆるピンぼけで
直視してもモアレはまったく発生しない。
【0047】また、ニオブ酸リチウムやルチルは、屈折
率の異方性が水晶に比べて10倍ないし30倍以上も大
きいので、同じシフト量dを得るのに、厚さの薄い複屈
折板を用いることができる。因みに、同じシフト量dを
得るのに、水晶の複屈折板では、例えば厚さが4.17
mm、必要である場合に、ニオブ酸リチウムの複屈折板
の場合には、その約1/6.5の0.65mmの厚さで
よく、また、ルチルの複屈折板の場合には、水晶の場合
の1/18の0.23mmの厚さでよい。
【0048】以上のようにして、この例の場合には、デ
ィフューザ30を設けることで、1/4波長フィルム2
1を設けることなく、画素数の見かけ上の拡大と共に、
この例の外光の反射防止の役割を合わせ持たせることが
できる。この場合に、ニオブ酸リチウムやルチルは、水
晶に比べて表面反射が大きいが、これらの材料からなる
複屈折板32の表面で反射された外光成分は、前述した
ようにして、観察者の目には入らないので、この複屈折
板32の表面にARコーティングを施さなくても、画像
観察について、外光の反射光の影響を除去することがで
きる。
【0049】なお、以上の例は、表示素子としてLCD
を用いた場合の例であるが、表示素子としてはLCDに
限らず、プラズマディスプレイや、陰極線管などを用い
る場合にも、この発明は適用することができる。
【0050】また、この発明は、電子式ビューファイン
ダーに限らず、その他の観視型の表示装置のすべてに適
用することができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、レンズと観察者との間に円偏波変換フィルタを設け
るだけでなく、レンズと表示素子と表示面との間に、1
/4波長の位相差を持たせる光学手段を設けたことによ
り、表示素子の表示面の輝度を観察者から見て低下させ
ることなく、有効に外光反射の観視者に対する影響を防
止することができる。また、外光による表示素子の表示
面での焼き付きの防止の効果も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による表示装置の一実施例の原理的構
成を示す図である。
【図2】この発明による表示装置の他の実施例の原理的
構成を示す図である。
【図3】図2の例のディフューザによる画素拡散を説明
するための図である。
【図4】この発明の対象となる表示装置の例の概要を示
す図である。
【図5】従来のこの種の表示装置の一例を説明するため
の図である。
【図6】従来のこの種の表示装置の他の例を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
10 LCDパネル 11 偏光板 13 レンズ 14 観察者 21 第1の1/4波長フィルム 22 第2の偏光板 23 第2の1/4波長フィルム 24 円偏波変換フィルタ 30 ディフューザー 31 1/4波長フィルム 32 複屈折板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画面に画像を表示する表示素子と、 観察者と上記表示素子の画面との間に設けられるレンズ
    と、 上記表示素子の画面からの光を直線偏波に変換する第1
    の偏光板と、 この第1の偏光板と上記レンズとの間に設けられ、上記
    第1の偏光板からの直線偏波を円偏波に変換するための
    第1の1/4波長板と、 上記レンズと上記観察者との間に設けられ、上記円偏波
    を直線偏波に変換するための第2の1/4波長板とこの
    第2の1/4波長板と上記観察者との間に設けられ、上
    記第2の1/4波長板からの直線偏波を通過させるため
    の第2の偏光板とを備える表示装置。
  2. 【請求項2】上記第1の偏光板は上記表示素子の画面に
    貼り付けられており、この第1の偏光板上に上記第1の
    1/4波長板が貼り付けられてなる請求項1に記載の表
    示装置。
  3. 【請求項3】上記第2の1/4波長板と上記第2の偏光
    板とが貼り合わされてなる上記請求項1または請求項2
    に記載の表示装置。
JP6290457A 1994-10-31 1994-10-31 表示装置 Pending JPH08129172A (ja)

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