JPH08128982A - 熱依存性検出器および製造方法 - Google Patents

熱依存性検出器および製造方法

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JPH08128982A
JPH08128982A JP26931994A JP26931994A JPH08128982A JP H08128982 A JPH08128982 A JP H08128982A JP 26931994 A JP26931994 A JP 26931994A JP 26931994 A JP26931994 A JP 26931994A JP H08128982 A JPH08128982 A JP H08128982A
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重樹 高野
Kazuhisa Nagai
一寿 永井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 正確な雰囲気温度で検出信号が得られる熱依
存性検出器とし、これを歩留りよく作る。 【構成】 (100)面のSi基板2の絶縁膜3上に、
フレームへの固着部2aから離間した位置に、異方性エ
ッチングによる(111)面で区切られた空洞部11を
設けて、基板2のない熱依存性検出素子4と、該熱依存
性検出素子4を保護するための保護外框13とを作る。
保護外框13には、切り離し溝12が設けられ、熱依存
性検出素子4と保護外框13の加工が完了した基板2を
フレームに固着後、保護外框13を切り離し、絶縁膜3
上に抵抗パターン5を有する熱依存性検出素子4とし熱
容量の小さい、応答性が優れ、フレームからの熱伝導影
響の小さい熱依存性検出器とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱依存性検出器および
製造方法、より詳細には、温度、湿度、ガス、赤外線、
圧力、真空度、加速度、流量・流速等、測定値が熱(温
度)に依存する被測定対象物理を測定する検出器および
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の検出器の一例を説明する
ための構成図で、図6(a)は平面図、図6(b)は図
6(a)のB−B線断面図を示し、図中、21は、例え
ば、Si基板、22は該Si基板に21に設けられた空
洞で、周知のように、該空洞22の上部には、例えば、
SiO2,Ta25等のような絶縁膜子からなる橋23
が架けられ、該橋23の上には、例えば、Pt,NiC
r等からなる抵抗体パターン24が配設され、更に、該
抵抗体パターン24の上には、SiO2,Ta25等か
らなる保護膜25が設けられ、ボンデングワイヤ26を
通して前記抵抗体パターン24に電流が流され、該抵抗
体パターン24は、その発熱部もしくは感温(熱)部A
が加熱される。
【0003】上述のごとき検出器を用いて、例えば、湿
度を測定する場合を例に説明すると、抵抗24の抵抗値
が周囲の温度及び湿度に依存するため、例えば、最初に
湿度感度が0になるような微少電流を流して周囲温度に
関する抵抗値を測定し、次いで、湿度感度を有する電流
を流して周囲温度及び湿度に関する抵抗値を測定し、次
いで、この温度及び湿度に関する測定値から前記温度に
関する測定値を差し引いて、周囲の湿度を測定するよう
にしている。
【0004】上述のごとき検出装置は、半導体及び集積
回路の微細加工技術を用いて、基板21と空間を隔てて
(基板21に空洞22を設けて基板21との熱伝導を避
けて)発熱又は感温部Aを形成しているが、チップは半
導体製造技術の通常の程度からして、そのサイズは厚さ
0.1〜2mm、広さ0.5×0.5mm〜10×10m
mである。この寸法内に上述の空洞22を設けると、発
熱部又は感温部Aと空洞壁22bの距離が、特に空洞底
部22aに対して50〜300μmと接近してしまい、
大きな間隔をとれない。この距離が近いと、発熱部Aよ
りはるかに熱容量の大きい基板21の温度状態により発
熱部が影響を受けてしまい、せっかくの空洞部による熱
絶縁の効果がなくなってしまう。すなわち、基板21か
らの熱輻射および空洞22内の雰囲気の熱伝導が距離が
近いため、このような熱絶縁の効果がなくなってしまう
という欠点を生ずる。
【0005】図7は、従来の検出装置の他の例を説明す
るための要部構成図で、図中、21は基板、22は空
洞、23は絶縁膜からなる橋、24は発熱又は感温材
料、24aは該発熱又は感温材料24に対するリードパ
ターン、26はボンデングワイヤ、27はリードワイ
ヤ、28はパッケージベース、29はパッケージキャッ
プで、基板21乃至ボンデングワイヤ26よりなる検出
部は、図4の場合と同様にして、周囲の温度、湿度、そ
の他の物理量を測定する。
【0006】上述のごとき検出装置において、基板上の
感温材料24が受ける熱の影響として、周辺基板21か
らの熱輻射(a1)、外部パッケージ29からの熱輻射
(a2)、ブリッジのサスペション23からの熱伝導
(b1)、パッケージベース28からの熱伝導(b2)、
周辺の対流(b3)の熱伝導等がある。この感温材料2
4の周囲温度の変化に対する応答時間は、周囲温度が8
0℃である状態を20℃にした場合、感温材料24が2
0℃になるまでに約20minを要する。感温材料24
は、基板21の空洞部22を介しているため、パッケー
ジ28,29や基板21と接触しておらず、しかも、微
小熱容量であることもあり、もっと急速に周囲雰囲気の
温度になじんでも良いものと考えられるが、実際は、上
述のように多大な時間を要してしまう。因に、パッケー
ジベースの応答時間も約20minである。従って、感温
材料は空洞部が有っても無くても応答時間は短くならな
い。
【0007】上述のごとき検出装置においては、発熱又
は感温部の材料及びその配置をアレンジすることによ
り、例えば、温度、湿度、ガス、赤外線、圧力、真空
度、加速度、流量・流速度を被測定対象の物理現象とし
て、以下の1〜7の原理、すなわち、 1.電気抵抗体の抵抗値変化として、 2.雰囲気を脱吸着させる感応膜を有し、該感応膜の電
気抵抗値が変化するものとして、 3.雰囲気を脱吸着させる感応膜を有し、該感応膜の静
電容量が変化するものとして、 4.雰囲気を脱吸着させる感応膜を有し、該感応膜の重
量変化を共振周波数変化として、 5.雰囲気を脱吸着させる感応膜を有し、該感応膜の化
学反応により反応熱を生じ、この熱を別の抵抗体の抵抗
値変化として、 6.温度変化を熱電対膜の出力電圧変化として、 7.たわみ量をピエゾ抵抗効果の出力電圧変化として、 利用することにより測定される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記1乃至7の測定原
理を用いて被測定対象の物理量を測定する場合、その測
定値は、温度により影響を受けるものであるから、被測
定対象の温度が正確に分っていないと、意味のない測定
結果になってしまう。例えば、気体の圧力をピエゾ抵抗
によって検出する際に、その気体の温度が分っていない
と、正確な圧力は分らない。気体の温度とピエゾ抵抗の
温度(ピエゾ抵抗に温度依存性がある)が、ある知られ
た関係にあれば良いが、そうでない場合には、温度補償
なる手段により解決しようとする。しかし、温度平衡に
なるまでピエゾ抵抗を気体中に放置すれば別であるが、
実際には、気体の温度変動とピエゾ抵抗の温度変化がピ
エゾ抵抗の多大なる熱容量が原因で追従できない。その
結果、温度補償が不完全になってしまう。
【0009】本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなさ
れたもので、特に、基板上に感温又は感湿材料等の熱依
存性検出素子が設けられた検出器において、フレームに
固着される熱依存性検出素子を、熱容量が大きく雰囲気
温度の変化に対して熱応答の遅いフレームから離間した
位置に設け、しかも、検出感度を低下させることなく熱
容量を小さくすることにより、正しい雰囲気温度におい
ての被測定対象の物理量を検知して基準温度における物
理量に補正可能にすることを第1の目的とし、更には、
熱依存性検出素子を製造する際、要部の熱依存性検出素
子を痛めることがないように熱依存性検出素子のまわり
に半導体基板による保護外框を設け、該保護外框を熱依
存性検出素子がフレームに固着された後に取り除くこと
により、該熱依存性検出素子の歩留りを向上させること
を他の目的としてなされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、(1)表面に絶縁膜を有する基板と、該
基板を一端側で固着支持するフレームと、前記絶縁膜上
に設けられた被測定対象の物理量を検出するための熱依
存性検出素子を有し、該熱依存性検出素子は、前記フレ
ームに固着された前記基板の自由端側に設けられ、該熱
依存性検出素子が設けられた部分には前記基板を有しな
いようにしたこと、更には、(2)表面に絶縁膜を有す
る基板と、前記絶縁膜上に設けられた被測定対象の物理
量を検出するための熱依存性検出素子と、該熱依存性検
出素子に接続され、前記基板が一端側で絶縁固着支持さ
れるリードを有し、前記熱依存性検出素子が設けられた
部分には前記基板を有しないようにしたこと、或いは、
(3)前記熱依存性検出素子の形成時に、前記フレーム
に固着される前記基板の固着側から、前記自由端側に、
切り離し溝により支持され、前記熱依存性検出素子を保
護するための保護外框を設け、前記フレームに前記熱依
存性検出素子を固着した後に、該保護外框を切り離すよ
うにすること、更には、(4)表面に絶縁膜を有する基
板上に、複数の前記熱依存性検出素子を直線的に形成
し、形成された複数の熱依存性検出素子間に生じる間隙
を充填材で埋めて固化後、個々の前記熱依存性検出素子
を切り離して前記フレーム又はリードに絶縁固着して、
前記充填材を除去することを特徴としたものである。
【0011】
【作用】半導体集積回路の微細加工技術により、基板面
の絶縁膜上の一端側に熱依存性検出素子を、他端側に該
熱依存性検出素子のリードパッドを設け、更に熱依存性
検出素子が設けられた基板部を取り除くことにより熱容
量を小さくし熱応答性を高め、基板の他端側を熱容量の
大きいリードが設けられたフレーム又はリードに固着
し、フレームの温度に影響されない雰囲気温度における
被測定対象の物理量を求めることを可能にする。更に
は、上記熱依存性検出素子を製造するための一つの方法
は、熱依存性検出素子を痛めることないように基板に切
り離し溝を有する保護外框を設け、該基板をリードパッ
ド側でフレームに固着し、保護外框を、フレームに固着
後切り離し溝から切り離すもので、他方の方法は、微細
加工技術により複数の熱依存性検出素子が造られた基板
の空洞部に樹脂を埋め込み、これを各別の熱依存性検出
素子に切断後樹脂を溶解するものである。
【0012】
【実施例】
〔実施例1〕(請求項1に対応) 図1は、本発明による熱依存性検出器の要部構造の一例
を説明するための図であり、図1(a)は熱依存性検出
器の部分平面図、図1(b)は図1(a)の矢視B−
B′線断面図であり、図中、1はフレーム、2は基板、
3は絶縁膜、4は熱依存性検出素子、5は抵抗体パター
ン、6はリード、7はボンデングワイヤ、8は保護膜で
ある。
【0013】図1(a)に示した熱依存性検出器は、熱
依存性検出素子4を感温素子とした場合の例である。基
板2は、例えば、N型のSi(100)の矩形状基板
で、表面にSiO2,Ta25等の絶縁膜3が形成され
ている。基板2上の絶縁膜3の上には、ホトリソグラフ
ィ技術、成膜技術およびエッチング技術等の半導体集積
回路の微細加工方法により抵抗体パターン5が基板2の
一端側に形成される。
【0014】抵抗体パターン5は、被測定対象の物理量
(図示の場合、温度)を検知するためのもので、Pt、
NiCr等からなる抵抗薄膜による同心円状のパターン
が直列接続され高抵抗値とした感温センサであり、端部
には、同一抵抗薄膜からなる平行な幅広のリードパター
ン5a、およびリードパッド5bが接続されている。
【0015】基板2は、熱依存性検出素子4の熱容量を
小さくするために、熱依存性検出素子4をフレーム1に
固着する部分以外と、リードパターン5aおよび抵抗体
パターン5の外周部分を異方性エッチングにより(11
1)面に従って取り除かれている。更に、抵抗体パター
ン5の部分は、抵抗体パターン5より僅かに大きい円形
部分の絶縁膜3を残して基板部分は異方性エッチングに
より取り除かれる。取り除かれた基板はアンダーカット
とならないように上下面からエッチングされ、図1
(b)に示すように、断面“く”の字形になっている。
なお、絶縁膜3の中央には孔3aが設けられ、熱依存性
検出素子4部分の熱容量を更に小さくしている。
【0016】以上の如く形成された熱依存性検出素子4
は、基板固着部2aの部分でフレーム1に接着剤等によ
り片持梁状に固着され、リード6とリードパッド5bと
の間をボンデングワイヤ7で接続される。
【0017】上述した構造の熱依存性検出器は、熱依存
性検出素子4が熱容量の大きいフレーム1から離間した
位置に配置され、リードパターン5a部分で片持梁状に
支持されているので、熱依存性検出素子4に対するフレ
ーム1側からの熱影響が小さく、しかも、熱依存性検出
素子4に基板2を有しないので熱容量は小さく、熱依存
性検出素子4により環境温度に従って温度検出をするこ
とが可能となる。
【0018】図1に示した熱依存性検出器を、例えば、
気体の流速,流量センサとして用いる場合、熱依存性検
出素子4は抵抗パターン5に所定の電流を印加して発熱
して生ずる熱量が気体の流れにより放熱し、温度変化に
よる抵抗値の変化として流速が検知される。このときの
気体の流れは、矢印で示す(紙面に平行な)面に対して
垂直なZ方向,Y,X方向のいずれかの流れの中に設置
することができる。しかし、X方向としては、フレーム
1等の熱影響を受けることがないように、熱依存性検出
素子4が上流側となるように限定する必要がある。
【0019】なお、図1に示した熱依存性検出素子4
は、一端側でフレーム1に固着されているが、フレーム
1を省いてリード6に直接固着することも可能である。
【0020】〔実施例2〕(請求項2に対応) 図2は、熱依存性検出素子をリードに直接固着支持され
た例を説明するための図であり、図2(a)は平面図、
図2(b)は図2(a)の矢視B−B′線断面図、図2
(c1),(c2),(c3)は図2(a)の矢視C−C′
線断面図で、図中、9は絶縁層、10は接着材であり、
図1と同様の作用をする部分には、図1の場合と同じ参
照番号が付してある。
【0021】図1に示した基板2表面の絶縁膜3上に
は、熱依存性検出素子4が設けられ、裏面にはフレーム
1が直接固着されているが、図2に示した熱依存性検出
器の基板2の裏面には、熱酸化,PVD(Physcal Vapo
r Deposition)又はCVD(Chemical Vapor Depositio
n)等による薄膜状のSiO2等による絶縁層9が形成さ
れており、一対のリード6に接着材10により絶縁固着
されている。
【0022】図2に示すように、基板2を有しない絶縁
膜3上に設けられた熱依存性検出素子4の基板2の下面
に絶縁層9を形成して、該基板2を直接リード6に固着
することにより、フレーム1が不要となりコスト低減さ
れる。図1(c1)はリード6が金属(メタル)の場
合、図1(c2)はリード6が絶縁体(ポリイミド,ガ
ラエボ等)で表面全体にCuやAuの導電材6aが接着
されている場合、図1(c3)はリード6が絶縁体で表
面に部分的にCuやAuの導電材6aが接着されている
場合の基板2とリード6の固着方法を、基板2に絶縁層
9がある場合は、導電性リードに直接固着可能であり、
絶縁層9がない場合は、絶縁性リードに固着する。
【0023】なお、熱依存性検出素子4は、抵抗体によ
る感温センサだけでなく、抵抗パターン5の一部を削除
し、この部分に、TiO2,V25等の多孔質燒結体、
スチレン重合体等の合成樹脂等の感湿導電材料等を接続
することにより感湿センサやその他の熱依存性検出素子
とすることもできる。
【0024】しかし、このように構成され熱依存性検出
素子4は薄型であり、微細構造物を扱う上で機械的強度
が低いから、直接加工治工具等が構造物に接触しないよ
うに保護する必要がある。そのために、構造物周辺に
は、その保護となる外框を設置することが有効である。
以下、保護外框を有する熱依存性検出器の製造方法を述
べる。
【0025】〔実施例3〕(請求項3に対応) 図3は、本発明による熱依存性検出器の製造方法を説明
するための平面図であり、図4は、図3の各部断面の形
状を説明するための図であり、図4(a)に図2の矢視
A−A′線断面図、図4(b)は、図2の矢視B−B′
線断面図、図4(c)は、図3の矢視C−C′断面図
で、図中、11は空洞部、12は切り離し溝、13は保
護外框であり、図1と同様の作用をする部分には、図1
の場合と同じ参照番号を付してある。
【0026】次に、熱依存性検出器の製造方法を、図3
に従って説明する。 (1)Si基板に切離し溝を有する保護外框を設ける。
表面に、TiO3,Ta25等の絶縁膜3を有する矩形
状のSi基板(100)に、図1(a)に示した熱依存
性検出素子4を、ホトリソグラフィ技術、成膜技術及び
エッチング技術によりパターン形成して成膜し、抵抗パ
ターン5を形成し、更に、異方性エッチングにより、基
板2に固着部2a、リード部2b、検出部2cを形成す
る工程と同一工程で保護外框13を作る。
【0027】保護外框13は、矩形状の基板2の一辺側
の固着部2aを除いた他の三辺の外周により構成された
U字状で、両端が基板2の固着部2aに、切り離し溝1
2によって接続されている。切り離し溝12は、(11
1)面によるV字状で、図3の矢視A−A線において、
図4(a)−(1)に示す、表側のみの溝12aの場
合、図4(a)−(2)に示す、裏側のみの溝12b、
更に図4(a)−(3)に示す、表面両面からの溝12
a,12bの溝入れを行う場合がある。
【0028】保護外框13を設けるため、熱依存性検出
素子4、リード部2bとの間に空洞部11を設ける。空
洞部11は、基板2の表裏側から異方性エッチングによ
り形成するので熱依存性検出素子4の部分では、図4
(b)に示すように絶縁膜3上に抵抗パターン5が形成
され保護膜8で覆われた部分だけが残る。
【0029】図4(c)に示す矢視C−C′線の空洞部
11は、基板2の固着部2aと保護外框13を残すだけ
である。 (2)基板をフレームに固着する。図3に示す熱依存性
検出素子4、および切り離し溝12で支持される保護外
框13を有する基板2は、接着剤等により一端側の固着
部2a部分でフレーム1に固着する。 (3)保護外框を切り離す。保護外框13は、熱依存性
検出素子4等の構造物が完成すると、保護の目的は完了
し、しかも熱容量が大きいため熱依存性検出素子4に熱
影響を及ぼすので、切り離し溝12の部分から切り離
す。 (4)ワイヤボンディングを行う。フレーム1のリード
6と、基板2の熱依存性検出素子4のリードパターン5
aとは、該リードパターン5aのリードパッド5bにお
いてボンディングワイヤ7により接続される。なお、
(3)の保護外框を切り離す工程と、 (4)のワ
イヤボンディングを行う工程とを逆にしてもよい。 (5)パッケージ封止する。フレーム1に固着された熱
依存性検出素子4は、例えば、フレーム1を介してリー
ドワイヤ(図示せず)を有するパッケージベース(図示
せず)に固着されて前記リードワイヤと熱依存性検出素
子4とが接続されてから、パッケージでキャップ(図示
せず)により封止され熱依存性検出器が完成する。
【0030】以上の工程に示すように、基板2に熱依存
性検出素子4を半導体集積回路の微細加工技術により作
るとき、同時に、基板2に保護外框13を設け、フレー
ム1に固着してから保護外框13を切り離し溝12より
切り離すので熱依存性検出素子を痛めることがなく歩留
りが向上する。
【0031】上述のように、薄膜状の熱依存性検出素子
4を加工治工具等により、痛めないために熱依存性検出
素子4の周りに保護外框13を設ける熱依存性検出器の
製造方法について述べたが、保護外框13を設けず、熱
依存性検出素子4を保護することも可能である。
【0032】〔実施例4〕(請求項4に対応) 図5は、熱依存性検出器の他の製造方法の工程を説明す
るための図であり、図5(a)は第1工程による基板の
平面図、図5(b1)は切り離した熱依存性検出素子の
状態、図5(b2)は図5(b1)の矢視B1−B1線断面
図、図5(c1)はフレームに接着した状態、図5
(c2)は図5(c1)の矢視C1−C1線断面図、図5
(d1)は完成図を示す図、図5(d2)は図5(d1
の矢視D1−D1線断面図であり、図中、14は単一の基
板、15は間隙部、16は樹脂で、図1,3と同様の作
用をする部分には、図1,3の場合と同様の参照番号が
付してある。
【0033】次に、熱依存性検出器の他の製造方法を図
5に従って説明する。 (1)Si等の単一の基板上に複数の熱依存性検出素子
を作成し(図5(a)に斜線にて示す)、各熱依存性検
出素子間に生じる間隙部15に樹脂を埋める。図3に従
って説明したと同様に、熱依存性検出素子4をホトリソ
グラフィ技術,成膜技術およびエッチング技術によりパ
ターン形成して成膜し、複数の熱依存性検出素子4をX
方向,Y方向に直線的に形成する(図5(a)の斜線
部)。このため、各々の薄膜状の熱検出素子4および隣
接する熱検出素子4間の間隙部(図5(a)の白抜き
部)15が生ずる。この間隙部15にアクリル等の樹脂
等の充填材を埋め込み、固化する(図5(a))。 (2)各々の熱依存性検出素子を切り離す。間隙部15
内にアクリル等の樹脂16が埋め込まれた単一の基板1
4は、ダイシング等により縦,横方向に線X1−X1,X
2−X2,…,Xn−Xn,Y1−Y1,Y2−Y2,Y3−Y3
に従って樹脂16を有する個別の熱依存性検出素子4を
切り離す(図5(b1)(b2))。 (3)フレームに接着する。樹脂16を固着した状態の
まま熱依存性検出素子4をリードバッド側でフレーム1
に接着材で固着する(図5(c1)(c2))。 (4)樹脂を溶かして取り除く。図5(c)に示すフレ
ーム1に固着した熱依存性検出素子4を、フレーム1と
の接着材を溶解することなくアクリルの樹脂16だけを
溶かす有機溶剤により、樹脂16を溶かして取り除き
(図5(d1)(d2))、フレーム1に固着された熱依
存性検出素子4を得る。
【0034】この製造方法によると、間隙部15内に樹
脂16を埋め込み固着してから樹脂16部分とともに、
各々の熱依存性検出素子4を切り離すので、切削時間が
短縮され、外力を加えることなく樹脂を溶かすので、熱
依存性検出素子4は保護外框13を設けた場合と同様の
保護がなされ、しかも、ローコストに製造することがで
きる。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によると、以下のような効果がある。 (1)請求項1に対応する効果:熱依存性検出素子を熱
容量の大きいフレームに固着支持される基板の一端側か
ら遠い位置の自由端側に設け、しかも熱依存性検出素子
の部分の基板を取り除き絶縁膜のみとしたので熱容量は
小さく環境温度に従った被測定対象の物理量を応答よく
検知することができる。 (2)請求項2に対応する効果:請求項1と同様の効果
を有し、しかも、フレームを省き、熱依存性検出素子を
直接リードに絶縁固着したので、ローコストの熱依存性
検出器が得られる。 (3)請求項3に対応する効果:熱依存性検出素子と、
該熱依存性検出素子を保護するための切り離し溝を有す
る保護外框を、同時に加工し、加工完了後、フレームに
固着してから保護外框を切り離すので熱依存性検出素子
を痛めることがなく歩留りが向上する。 (4)請求項4に対応する効果:請求項3と同様の効果
を有し、複数の熱依存性検出素子が設けられ、基板の各
々の熱依存性検出素子の間の隙間部に樹脂を埋め込み固
化してから個々の熱依存性検出素子を樹脂部を含んで切
り離すので、切削工数が短かくでき、ローコストの熱依
存性検出器が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による熱依存性検出器の要部構造の一
例を説明するための図である。
【図2】 熱依存性検出素子をリードに直接固着支持さ
れた例を説明するための図である。
【図3】 本発明による熱依存性検出器の製造方法を説
明するための平面図である。
【図4】 図3の各部断面の形状を説明するための図で
ある。
【図5】 熱依存性検出器の他の製造方法の工程を説明
するための図である。
【図6】 従来の検出器の一例を説明するための構成図
である。
【図7】 従来の検出装置の他の例を説明するための要
部構成図である。
【符号の説明】
1…フレーム、2…基板、3…絶縁膜、4…熱依存性検
出素子、5…抵抗体パターン、6…リード、7…ボンデ
ングワイヤ、8…保護膜、9…絶縁層、10…接着材、
11…空洞部、12…切り離し溝、13…保護外框、1
4…単一の基板、15…間隙部、16…樹脂。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01P 5/10 H 15/12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に絶縁膜を有する基板と、該基板を
    一端側で固着支持するフレームと、前記絶縁膜上に設け
    られた被測定対象の物理量を検出するための熱依存性検
    出素子を有し、該熱依存性検出素子は、前記フレームに
    固着された前記基板の自由端側に設けられ、該熱依存性
    検出素子が設けられた部分には前記基板を有しないよう
    にしたことを特徴とする熱依存性検出器。
  2. 【請求項2】 表面に絶縁膜を有する基板と、前記絶縁
    膜上に設けられた被測定対象の物理量を検出するための
    熱依存性検出素子と、該熱依存性検出素子に接続され、
    前記基板が一端側で絶縁固着支持されるリードを有し、
    前記熱依存性検出素子が設けられた部分には前記基板を
    有しないようにしたことを特徴とする熱依存性検出器。
  3. 【請求項3】 前記熱依存性検出素子の形成時に、前記
    フレームに固着される前記基板の固着側から、前記自由
    端側に、切り離し溝により支持され、前記熱依存性検出
    素子を保護するための保護外框を設け、前記フレームに
    前記熱依存性検出素子を固着した後に、該保護外框を切
    り離すようにすることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の熱依存性検出素子を製造する方法。
  4. 【請求項4】 表面に絶縁膜を有する基板上に、複数の
    前記熱依存性検出素子を直線的に形成し、形成された複
    数の熱依存性検出素子間に生じる間隙を充填材で埋めて
    固化後、個々の前記熱依存性検出素子を切り離して前記
    フレーム又はリードに絶縁固着して、前記充填材を除去
    することを特徴とする請求項1又は2に記載の熱依存性
    検出器の製造方法。
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JP2014178137A (ja) * 2013-03-13 2014-09-25 Mitsubishi Materials Corp 湿度センサ

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