JPH0812687A - アミドチオリン酸エステル誘導体、それを有効成分とする殺虫、殺線虫、殺ダニ剤およびその製造中間体 - Google Patents

アミドチオリン酸エステル誘導体、それを有効成分とする殺虫、殺線虫、殺ダニ剤およびその製造中間体

Info

Publication number
JPH0812687A
JPH0812687A JP14367794A JP14367794A JPH0812687A JP H0812687 A JPH0812687 A JP H0812687A JP 14367794 A JP14367794 A JP 14367794A JP 14367794 A JP14367794 A JP 14367794A JP H0812687 A JPH0812687 A JP H0812687A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
methyl
group
compound
general formula
active ingredient
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14367794A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Yoshii
豊 吉井
Toru Tsuchiya
亨 土屋
Mitsuru Sasaki
満 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP14367794A priority Critical patent/JPH0812687A/ja
Publication of JPH0812687A publication Critical patent/JPH0812687A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】一般式 化1 【化1】 〔式中、R1 はメチル基等を表わし、R2 はn−プロピ
ル基等を表わし、R3 は水素原子等を表わし、R4 はC
1 −C4 アルキル基を表わし、R5 はC1〜C4アルコ
キシ基等を表わす。〕で示されるアミドチオリン酸エス
テル誘導体、それを有効成分とする殺虫、殺線虫、殺ダ
ニ剤およびその製造中間体。 【効果】 一般式 化1のアミドチオリン酸エステル誘
導体は優れた殺虫、殺線虫、殺ダニ効果を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】本発明はアミドチオリン酸エステル誘導
体、それを有効成分とする殺虫、殺線虫、殺ダニ剤およ
びその製造中間体に関する。
【0002】
【発明の構成】本発明者らは優れた殺虫、殺線虫、殺ダ
ニ剤を見い出すべく鋭意検討した結果、一般式 化3
【化3】 〔式中、R1 はメチル基またはエチル基を表わし、R2
はn−プロピル基又はsec −ブチル基を表わし、R3
水素原子またはメチル基を表わし、R4 はC1−C4ア
ルキル基(例えば、メチル基、エチル基等)を表わし、
5 はC1−C4アルコキシ基(例えば、メトキシ基、
エトキシ基等)、フェニル基またはフェノキシ基を表わ
す。で示されるアミドチオリン酸エステル誘導体が、優
れた殺虫、殺線虫、殺ダニ効力を有することを見出し、
さらに、該誘導体を製造する上で一般式 化4
【化4】 〔式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は請求項1記載の
意味を表わす。〕で示されるアミドチオリン酸エステル
化合物が、有用な中間体となることを見出し本発明に至
った。即ち、本発明は一般式 化3で示されるアミドチ
オリン酸エステル誘導体(以下、本発明化合物と称す
る。)、それを有効成分とする殺虫、殺線虫、殺ダニ剤
およびその製造中間体を提供する。本発明化合物は、例
えば、ニカメイチュウ、ハスモンヨトウ等の鱗翅目害
虫、アカイエカ、イエバエなどの双翅目害虫、サツマイ
モネコブセンチュウ等の線虫類、ニセナミハダニ等のダ
ニ類等に対し、優れた殺虫、殺線虫、殺ダニ効力を有す
るが、中でも、土壌中に棲息し、各種作物、花弁、芝生
等を食害する土壌害虫や線虫に対して優れた、殺虫、殺
線虫効果を示すものである。
【0003】本発明化合物の例を表1〜表3に示す(一
般式 化3で示される化合物の置換基を示す。)
【表1】
【0004】
【表2】
【0005】
【表3】 表1〜3において、nPrはn−プロピル基を、iPr
はイソプロピル基を、sec Buは sec−ブチル基を各々
表わす。
【0006】本発明化合物は、例えば下記製造法Aや製
造法Bによって製造することができる。 (製造法A) 一般式 化5
【化5】 〔式中、R1 およびR2 は前記と同じ意味を表わす。〕
で示されるリン酸クロリドと、一般式 化6
【化6】R4 OOCR3 HNHCOR5 〔式中、R3 、R4 およびR5 は前記と同じ意味を表わ
す。〕で示されるアミノ酸誘導体とを、塩基の存在下に
反応させる方法。反応は通常溶媒中で行ない、用いられ
る溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン等の芳
香族炭化水素類等があげられる。用いられる塩基として
は、例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの
アルカリ金属の水素化物等があげられる。反応は、通
常、−70℃〜溶媒の還流温度または100℃の温度範
囲で、通常1〜10時間行なう。用いられる試剤の量比
は、一般式 化6で示されるアミノ酸誘導体1モルに対
し、一般式 化5で示されるリン酸クロリドは通常1.0
〜1.2モルの割合、塩基は通常1〜1.2モルの割合であ
る。一般式 化5で示されるリン酸クロリドは、例え
ば、Houben-Weyl, Methodender Organischen chemie, B
and E2, 542〜543 ページ (1982年)に記載されている
方法により、製造することができる。一般式 化6で示
されるアミノ酸誘導体は、例えば、グリシンまたはアラ
ニンのC1〜C4アルキルエステル塩酸塩から通常の方
法により製造することができる。
【0007】(製造法B) 一般式 化7
【化7】 〔式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は前記と同じ意味
を表わす。〕で示されるアミドチオリン酸エステル化合
物と一般式 化8
【化8】R5 COCl 〔式中、R5 は前記と同じ意味を表わす。〕で示される
酸クロリドとを塩基の存在下に反応させる方法。反応は
通常有機溶媒中で行ない、用いられる溶媒としては、例
えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテ
ル類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類等があ
げられる。用いられる塩基としては、例えば、水素化ナ
トリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属の水素化物
等があげられる。反応は、通常−70℃〜溶媒の還流温
度または100℃の温度範囲で、通常1〜10時間行な
う。用いられる試剤の量比は、一般式 化7で示される
アミドチオリン酸エステル化合物1モルに対し、一般式
化8で示される酸クロリドは通常1.0〜1.2モルの割
合、塩基は通常1〜1.2モルの割合である。
【0008】一般式 化7で示されるアミドチオリン酸
エステル化合物は、一般式 化5で示されるリン酸クロ
リドとグリシンまたはアラニンのC1−C4アルキルエ
ステル〔もしくはその塩(例えば、塩酸塩、硫酸塩など
の無機酸塩)〕とを、塩基存在下、有機溶媒、水または
両者の混合溶媒中で反応させることにより製造すること
ができる。用いられる有機溶媒としては、例えば、ジエ
チルエーテル、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル
類、塩化メチレン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化
水素類、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類等
が挙げられる。用いられる塩基としては例えばピリジ
ン、トリエチルアミンなどの第3級アミン類、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム等が挙げられる。用いられる試剤の量比は、グリシ
ンまたはアラニンのC1−C4アルキルエステル(もし
くはその塩)1モルに対して、一般式 化5で示される
リン酸クロリドは通常1.0〜1.2モルの割合、塩基は、
通常1〜1.2モルの割合である。
【0009】製造法Aおよび製造法Bにおいて、反応終
了後は有機溶媒抽出、濃縮などの通常の後処理をするこ
とにより、目的とする化合物を単離することができる
が、必要に応じて、カラムクロマトグラフィー、蒸留等
によりさらに精製することも可能である。
【0010】一般式 化7で示されるアミドチオリン酸
エステル化合物の例を表4に示す(一般式 化7で示さ
れる化合物の置換基を示す。)
【表4】
【0011】本発明化合物が防除効力を示す害虫、線
虫、有害ダニ類としては、例えば下記のものがあげられ
る。 半翅目害虫 ヒメトビウンカ(Laodelphax striatellus ) 、トビイ
ロウンカ (Nilaparvata lugens) 、セジロウンカ(So
gatella furcifera ) などのウンカ類、ツマグロヨコ
バイ (Nephotettix cincticeps) 、タイワンツマグロ
ヨコバイ(Nephotettix virescens ) などのヨコバイ
類、アブラムシ類、カメムシ類、コナジラミ類、カイガ
ラムシ類、グンバイムシ類、キジラミ類など 鱗翅目害虫 ニカメイガ(Chilo suppressalis) 、コブノメイガ
Cnaphalocrocis medinalis )、ヨーロッピアンコー
ンボーラー(Ostrinia nubilalis)、シバツトガ(Para
pediasia teterrella) 、ワタノメイガ (Notarcha de
rogata)、ノシメマダラメイガ(Plodia interpunctel
la) などのメイガ類、ハスモンヨトウ(Spodoptera li
tura) 、アワヨトウ(Pseudaletia separata) 、ヨト
ウガ(Mamestra brassicae ) 、タマナヤガ (Agrotis
ipsilon ) 、トリコプルシア属、ヘリオティス属、ヘ
リコベルパ属などのヤガ類、モンシロチョウ(Pieris
rapae crucivora ) などのシロチョウ類、アドキソフィ
エス属、ナシヒメシンクイ(Grapholita molesta ) 、
コドリングモス (Cydia pomonella ) などのハマキガ
類、モモシンクイガ (Carposina niponensis) などの
シンクイガ類、リオネティア属などのハモグリガ類、リ
マントリア属、ユープロクティス属などのドクガ類、コ
ナガ (Plutella xylostella) などのスガ類、ワタアカ
ミムシ (Pectinophora gossypiella ) などのキバガ
類、アメリカシロヒトリ (Hyphantria cunea ) などの
ヒトリガ類、イガ (Tinea translucens ) 、コイガ
(Tineola bisselliella) などのヒロズコガ類など 双翅目害虫 アカイエカ(Culex pipiens pallens ) 、コガタア
カイエカ (Culex tritaeniorhynchus ) などのイエカ
類、Aedes aegypti Aedes albopictusなどのエー
デス属、Anopheles sinensisなどのアノフェレス属、
ユスリカ類、イエバエ (Musca domestica ) 、オオイ
エバエ (Muscina stabulans ) などのイエバエ類、ク
ロバエ類、ニクバエ類、ヒメイエバエ類、タネバエ (De
lia platura ) 、タマネギバエ (Delia antiqua )
などのハナバエ類、ミバエ類、ショウジョウバエ類、チ
ョウバエ類、ブユ類、アブ類、サシバエ類、ハモグリバ
エ類など 鞘翅目害虫 ウエスタンコーンルームワーム(Diabrotica virgifer
a virgifera ) 、サザンコーンルートワーム (Diabroti
ca undecimpunctata howardi ) などのコーンルートワ
ーム類、ドウガネブイブイ (Anomala cuprea) 、ヒメ
コガネ (Anomala rufocuprea) などのコガネムシ類、
メイズウィービル (Sitophilus zeamais ) 、イネミズ
ゾウムシ (Lissorhoptrus oryzophilus ) 、アルファ
ルファタコゾウムシ (Hypera pastica ) 、アズキゾウ
ムシ (Callosobruchuys chienensis )などのゾウムシ
類、チャイロコメノゴミムシダマシ (Tenebrio molito
r) 、コクヌストモドキ (Tribolium castaneum ) な
どのゴミムシダマシ類、ウリハムシ (Aulacophora fe
moralis ) 、キスジノミハムシ (Phyllotreta striol
ata ) 、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineat
a) などのハムシ類、シバンムシ類、ニジュウヤホシテ
ントウ (Epilachna vigintioctopunctata )などのエ
ピラクナ類、ヒラタキクイムシ類、ナガシンクイムシ
類、カミキリムシ類、アオバアリガタハネカクシ (Paed
erus fuscipes)など 直翅目網翅類害虫 チャバネゴキブリ(Blattella germanica ) 、クロゴ
キブリ (Periplaneta fuliginosa) 、ワモンゴキブリ (P
eriplaneta americana ) 、トビイロゴキブリ (Perip
laneta brunnea ) 、トウヨウゴキブリ (Blatta ori
entalis) など アザミウマ目害虫 ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi ) 、ネギアザ
ミウマ (Thrips tabaci) 、ハナアザミウマ (Thrips
hawaiiensis ) など 膜翅目害虫 アリ類、スズメバチ類、アリガタバチ類、ニホンカブラ
バチ(Athalia japonica) などのハバチ類など 直翅目害虫 ケラ類、バッタ類等 隠翅目害虫 ヒトノミ(Pulex irritans) 等 シラミ目害虫 コロモジラミ(Pediculus humanus corporis、ケジ
ラミ (Phthirus pubis ) など シロアリ目害虫 ヤマトシロアリ(Reticulitermes speratus )、イエシ
ロアリ (Coptotermesformosanus)など ダニ類 ナミハダニ(Tetranychus uriticae) 、ニセナミハダ
ニ (Tetranychus cinnabarinus) 、カンザワハダニ
(Tetranychus kanzawai) 、ミカンハダニ (Panonychu
s citri ) 、リンゴハダニ (Panonychus ulmi) 、オ
リゴニカス属などのハダニ類、ミカンサビダニ (Aculop
s pelekassi) 、チャノサビダニ (Calacarus cari
natus ) などのフシダニ類、チャノホコリダニ (Polyph
agotarsonemus latus ) などのホコリダニ類、ヒメハ
ダニ類、ケナガハダニ類、Boophilus microplus など
のマダニ類、コナダニ類、Pyroglyphidae 、ツメダニ
類、ワクモ類などの室内塵性ダニ類など 線虫類 ハリセンチュウ目(Tylenchida) プラティレンクス科 (Pratylenchidae) ミナミネグサレセンチュウ(Pratylenchus coffeae ) キタネグサレセンチュウ(Pratylenchus fallax ) チャネグサレセンチュウ(Pratylenchus loosi ) クルミネグサレセンチュウ(Pratylenchus vulnus) ヘテロデラ科(Heteroderidae) ダイズシストセンチュウ(Heterodera glycines) ジャガイモシストセンチュウ(Globodera rostochien
sis ) メロイドギネ科(Meloidogynidae) キタネコブセンチュウ(Meloidogyne hapla ) サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognit
a )
【0012】本発明化合物を殺虫、殺線虫、殺ダニ剤の
有効成分として用いる場合は、他の何らの成分を加え
ず、そのまま使用してもよいが、通常は、固体担体、液
体担体、ガス状担体、餅等と混合し、必要あれば界面活
性剤、その他の製剤用補助剤を添加して、油剤、乳剤、
水和剤、水中懸濁剤・水中乳濁剤等のフロアブル剤、粒
剤、粉剤、エアゾール、自己燃焼型燻煙剤・化学反応型
燻煙剤・多孔セラミック板燻煙剤等の加熱燻煙剤、UL
V剤、毒餌等に製剤して使用する。これらの製剤には、
有効成分として本発明化合物を、通常、重量比で0.01%
〜95%含有する。製剤化の際に用いられる固体担体と
しては、たとえば粘土類(カオリンクレー、珪藻土、合
成含水酸化珪素、ベントナイト、フバサミクレー、酸性
白土等)、タルク類、セラミック、その他の無機鉱物
(セリサイト、石英、硫黄、活性炭、炭酸カルシウム、
水和シリカ等)、化学肥料(硫安、燐安、硝安、尿素、
塩安等)等の微粉末あるいは粒状物等があげられ、液体
担体としては、たとえば水、アルコール類(メタノー
ル、エタノール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチ
ルケトン等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン、メチルナフタレン
等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、シクロヘキサン、
灯油、軽油等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル
等)、ニトリル類(アセトニトリル、イソブチロニトリ
ル等)、エーテル類(ジイソプロピルエーテル、ジオキ
サン等)、酸アミド類(N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、ハロゲン化炭
化水素類(ジクロロメタン、トリクロロエタン、四塩化
炭素等)、ジメチルスルホキシド、大豆油、綿実油等の
植物油等があげられ、ガス状担体、すなわち噴射剤とし
ては、たとえばフロンガス、ブタンガス、LPG(液化
石油ガス)、ジメチルエーテル、炭酸ガス等があげられ
る。界面活性剤としては、たとえばアルキル硫酸エステ
ル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホ
ン酸塩、アルキルアリールエーテル類およびそのポリオ
キシエチレン化物、ポリエチレングリコールエーテル
類、多価アルコールエステル類、糖アルコール誘導体等
があげられる。固着剤や分散剤等の製剤用補助剤として
は、たとえばカゼイン、ゼラチン、多糖類(でんぷん
粉、アラビアガム、セルロース誘導体、アルギン酸
等)、リグニン誘導体、ベントナイト、糖類、合成水溶
性高分子(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリル酸類等)等があげられ、安定剤として
は、たとえばPAP(酸性りん酸イソプロピル)、BH
T(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノー
ル)、BHA(2−tert−ブチル−4−メトキシフェノ
ールと3−tert−ブチル−4−メトキシフェノールとの
混合物)、植物油、鉱物油、界面活性剤、脂肪酸または
そのエステル等があげられる。自己燃焼型燻煙剤の基材
としては、たとえば硝酸塩、亜硝酸塩、グアニジン塩、
塩素酸カリウム、ニトロセルロース、エチルセルロー
ス、木粉などの燃焼発熱剤、アルカリ金属塩、アルカリ
土類金属塩、重クロム酸塩、クロム酸塩などの熱分解刺
激剤、硝酸カリウムなどの酸素供給剤、メラミン、小麦
デンプンなどの支燃剤、硅藻土などの増量剤、合成糊料
などの結合剤等があげられる。化学反応型燻煙剤の基材
としては、たとえばアルカリ金属の硫化物、多硫化物、
水硫化物、含水塩、酸化カルシウム等の発熱剤、炭素質
物質、炭化鉄、活性白土などの触媒剤、アゾジカルボン
アミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ジニトロソペ
ンタメチレンテトラミン、ポリスチレン、ポリウレタン
等の有機発泡材、天然繊維片、合成繊維片等の充填剤等
があげられる。毒餌の基材としては、たとえば穀物粉、
植物油、糖、結晶セルロース等の餌成分、ジブチルヒド
ロキシトルエン、ノルジヒドログアイアレチン酸等の酸
化防止剤、デヒドロ酢酸等の保存料、トウガラシ粉末等
の誤食防止剤、チーズ香料、タマネギ香料、ピーナッツ
オイルなどの誘引剤等があげられる。フロアブル剤(水
中懸濁剤または水中乳濁剤)の製剤は、一般に1〜75
%の本発明化合物を0.5〜15%の分散剤、0.1〜10
%の懸濁助剤(たとえば、保護コロイドやチクソトロピ
ー性を付与する化合物)、0〜10%の適当な補助剤
(たとえば、消泡剤、防錆剤、安定化剤、展着剤、浸透
助剤、凍結防止剤、防菌剤、防黴剤等)を含む水中で微
小に分散させることによって得られる。水の代わりに化
合物がほとんど溶解しない油を用いて油中懸濁剤とする
ことも可能である。保護コロイドとしては、たとえばゼ
ラチン、カゼイン、ガム類、セルロースエーテル、ポリ
ビニルアルコール等が用いられる。チクソトロピー性を
付与する化合物としては、たとえばベントナイト、アル
ミニウムマグネシウムシリケート、キサンタンガム、ポ
リアクリル酸等があげられる。このようにして得られる
製剤は、そのままであるいは水等で希釈して用いる。ま
た、他の殺虫剤、殺線虫剤、殺ダニ剤、殺菌剤、除草
剤、植物生長成調節剤、共力剤、肥料、土壌改良剤、動
物用飼料と混合して、または混合せずに同時に用いるこ
ともできる。
【0013】用いられる殺虫剤および/または殺ダニ剤
および/または殺線虫剤としては、例えばフェニトロチ
オン〔O,O−ジメチル O−(3−メチル−4−ニト
ロフェニル)ホスホロチオエート〕、フェニチオン
〔O,O−ジメチル O−(3−メチル−4−(メチル
チオ)フェニル)ホスホロチオエート〕、ダイアジノン
〔O,O−ジエチル−O−2−イソプロピル−6−メチ
ルピリミジン−4−イルホスホロチオエート〕、クロル
ピリホス〔O,O−ジエチル−O−3,5,6−トリク
ロロ−2−ピリジルホスホロチオエート〕、アセフェー
ト〔O,S−ジメチルアセチルホスホラミドチオエー
ト〕、メチダチオン〔S−2,3−ジヒドロ−5−メト
キシ−2−オキソ−1,3,4−チアジアゾール−3−
イルメチル O,O−ジメチルホスホロジチオエー
ト〕、ジスルホトン〔O,O−ジエチル S−2−エチ
ルチオエチルホスホロチオエート〕、DDVP〔2,2
−ジクロロビニルジメチルホスフェート〕、スルプロホ
ス〔O−エチル O−4−(メチルチオ)フェニル S
−プロピルホスホロジチオエート〕、シアノホス〔O−
4−シアノフェニル O,O−ジメチルホスホロチオエ
ート〕、ジオキサベンゾホス〔2−メトキシ−4H−
1,3,2−ベンゾジオキサホスフィニン−2−スルフ
ィド〕、ジメトエート〔O,O−ジメチル−S−(N−
メチルカルバモイルメチル)ジチオホスフェート〕、フ
ェントエート〔エチル 2−ジメトキシホスフィノチオ
イルチオ(フェニル)アセテート〕、マラチオン〔ジエ
チル(ジメトキシホスフィノチオイルチオ)サクシネー
ト〕、トリクロルホン〔ジメチル 2,2,2−トリク
ロロ−1−ヒドロキシエチルホスホネート〕、アジンホ
スメチル〔S−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,
2,3−ベンゾトリアジン−3−イルメチル O,O−
ジメチルホスホロジチオエート〕、モノクロトホス〔ジ
メチル(E)−1−メチル−2−(メチルカルバモイ
ル)ビニルホスフェート〕、エチオン〔O,O,O’,
O’−テトラエチル S,S’−メチレンビス(ホスホ
ロジチオエート)〕ホスチアゼート〔N−(O−メチル
−S−sec −ブチル)ホスホリルチアゾリンジ−2−オ
ン〕等の有機リン系化合物、BPMC(2−sec −ブチ
ルフェニルメチルカルバメート〕、ベンフラカルブ〔エ
チル N−(2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベン
ゾフラン−7−イルオキシカルボニル(メチル)アミノ
チオ〕−N−イソプロピル−β−アラニネート〕、プロ
ポキスル〔2−イソプロポキシフェニル N−メチルカ
ルバメート〕、カルボスルファン〔2,3−ジヒドロ−
2,2−ジメチル−7−ベンゾ〔b〕フラニル N−ジ
ブチルアミノチオ−N−メチルカーバメート〕、カルバ
リル〔1−ナフチル−N−メチルカーバメート〕、メソ
ミル〔S−メチル−N−〔(メチルカルバモイル)オキ
シ〕チオアセトイミデート〕、エチオフェンカルブ〔2
−(エチルチオメチル)フェニルメチルカーバメー
ト〕、アルジカルブ〔2−メチル−2−(メチルチオ)
プロピオンアルデヒド O−メチルカルバモイルオキ
シ〕、オキサミル〔N,N−ジメチル−2−メチルカル
バモイルオキシイミノ−2−(メチルチオ)アセタミ
ド〕、フェノチオカルブ〔S−4−フェノキシブチル)
−N,N−ジメチルチオカーバメート等のカーバメート
系化合物、エトフェンプロックス〔2−(4−エトキシ
フェニル)−2−メチルプロピル−3−フェノキシベン
ジルエーテル〕、フェンバレレート〔(RS)−α−シ
アノ−3−フェノキシベンジル(RS)−2−(4−ク
ロロフェニル)−3−メチルブチレート〕、エスフェン
バレレート〔(S)−α−シアノ−3−フェノキシベン
ジル(S)−2−(4−クロロフェニル)−3−メチル
ブチレート〕、フェンプロパトリン〔(RS)−α−シ
アノ−3−フェノキシベンジル2,2,3,3−テトラ
メチルシクロプロパンカルボキシレート〕、シペルメト
リン〔(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル
(1RS,3RS)−(1RS,3RS)−3−(2,
2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパ
ンカルボキシレート〕、ペルメトリン〔3−フェノキシ
ベンジル(1RS,3RS)−(1RS,3RS)−3
−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−メチルシクロ
プロパンカルボキシレート〕、シハロトリン〔(RS)
−α−シアノ−3−フェノキシベンジル(Z)−(1R
S,3RS)−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフ
ロオロプロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパン
カルボキシレート〕、デルタメトリン〔(S)−α−シ
アノ−m−フェノキシベンジル(1R,3R)−3−
(2,2−ジブロモビニル)−2,2−ジメチルシクロ
プロパンカルボキシレート〕、シクロプロスリン〔(R
S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル(RS)−
2,2−ジクロロ−1−(4−エトキシフェニル)シク
ロプロパンカルボキシレート〕、フルバリネート(α−
シアノ−3−フェノキシベンジル N−(2−クロロ−
α,α,α−トリフルオロ−p−トリル)−D−バリネ
ート)、ビフェンスリン(2−メチルビフェニル−3−
イルメチル)(Z)−(1RS)−cis −3−(2−ク
ロロ−3,3,3−トリフルオロプロプ−1−エニル)
−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、
アクリナスリン〔(1R−{1α(S* ),3α
(Z)}〕−2,2−ジメチル−3−〔3−オキソ−3
−(2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメ
チル)エトキシ−1−プロペニル〕シクロプロパンカル
ボン酸シアノ(3−フェノキシフェノル)メチルエステ
ル)、2−メチル−2−(4−ブロモジフルオロメトキ
シフェニル)プロピル(3−フェノキシベンジル)エー
テル、トラロメスリン〔(1R,3S)3〔(1’R
S)(1’,1’,2’,2’−テトラブロモエチ
ル)〕−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸
(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジルエステ
ル、シラフルオフェン〔4−エトキシフェニル(3−
(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)プロピル〕
ジメチルシラン等のピレスロイド化合物、ブプロフェジ
ン(2−tert−ブチルイミノ−3−イソプロピル−5−
フェニル−1,3,5−トリアジアジナン−4−オン)
等のチアジアジン誘導体、イミダクロプリド(1−(6
−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−ニトロイミダゾ
リジン−2−インデンアミン〕等のニトロイミダゾリジ
ン誘導体、カルタップ(S,S’−(2−ジメチルアミ
ノトリメチレン)ビス(チオカーバメート)〕、チオシ
クラム〔N,N−ジメチル−1,2,3−トリチアン−
5−イルアミン〕、ベンスルタップ〔S,S’−2−ジ
メチルアミノトリメチレン ジ(ベンゼンチオサルフォ
ネート)〕等のネライストキシン誘導体、N−シアノ−
N’−メチル−N’−(6−クロロ−3−ピリジルメチ
ル)アセトアミジン等のN−シアノアミジン誘導体、エ
ンドスルファン〔6,7,8,9,10,10−ヘキサ
クロロ−1,5,5a,6,9,9a−ヘキサヒドロ−
6,9−メタノ−2,4,3−ベンゾジオキサチエピン
オキサイド〕、γ−BHC(1,2,3,4,5,6−
ヘキサクロロシクロヘキサン〕、1,1−ビス(クロロ
フェニル)−2,2,2−トリクロロエタノール等の塩
素化炭化水素化合物、クロルフルアズロン〔1−(3,
5−ジクロロ−4−(3−クロロ−5−トリフルオロメ
チルピリジン−2−イルオキシ)フェニル)−3−
(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレア〕、テフルベ
ンズロン〔1−(3,5−ジクロロ−2,4−ジフルオ
ロフェニル)−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)
ウレア〕、フルフェノクスロン〔1−(4−(2−クロ
ロ−4−トリフルオロメチルフェノキシ)−2−フルオ
ロフェニル〕−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)
ウレア〕等のベンゾイルフェニルウレア系化合物、アミ
トラズ〔N,N’〔(メチルイミノ)ジメチリジン〕ジ
−2,4−キシリジン〕、クロルジメホルム〔N’−
(4−クロロ−2−メチルフェニル)−N,N−ジメチ
ルメチニミダミド〕等のホルムアミジン誘導体、ジアフ
ェンチウロン〔N−(2,6−ジイソプロピル−4−フ
ェノキシフェニル)−N’−tert−ブチルカルボジイミ
ド〕等のチオ尿素誘導体、フィプロニル〔5−アミノ−
1−(2,6−ジクロロ−α,α,α−トリフルオロ−
p−トリル)−4−トリフルオロメチルスルフィニルピ
ラゾール−3−カルボニトライト〕、テブフェノジド
〔N−tert−ブチル−N’−(4−エチルベンゾイル)
−3,5−ジメチルベンゾヒドラジド〕、4−ブロモ−
2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5
−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリル、
ブロモプロピレート〔イソプロピル4,4’−ジブロモ
ベンジレート〕、テトラジホン〔4−クロロフェニル
2,4,5−トリクロロフェニルスルホン〕、キノメチ
オネート〔S,S−6−メチルキノキサリン−2,3−
ジイルジチオカルボネート〕、プロパルゲイト〔2−
(4−tert−ブチルフェノキシ)シクロヘキシル プロ
プ−2−イル スルファイト〕、フェンブタティン オ
キシド〔ビス〔トリス(2−メチル−2−フェニルプロ
ピル)ティン〕オキシド〕、ヘキシチアゾクス〔(4R
S,5RS)−5−(4−クロロフェニル)−N−クロ
ロヘキシル−4−メチル−2−オキソ−1,3−チアゾ
リジン−3−カルボキサミド〕、クロフェンテジン
〔3,6−ビス(2−クロロフェニル)−1,2,4,
5−テトラジン、ピリダチオベン〔2−tert−ブチル−
5−(4−tert−ブチルベンジルチオ)−4−クロロピ
リダジン−3(2H)−オン〕,フェンピロキシメート
〔tert−ブチル(E)−4−〔(1,3−ジメチル−5
−フェノキシピラゾール−4−イル)メチレンアミノオ
キシメチル〕ベンゾエート〕、テブフェンピラド〔N−
4−tert−ブチルベンジル)−4−クロロ−3−エチル
−1−メチル−5−ピラゾールカルボキサミド〕、ポリ
ナクチンコンプレックス〔テトラナクチン、ジナクチ
ン、トリナクチン〕、ミルベメクチン、アベルメクチ
ン、イバーメクチン、アザジラクチン〔AZAD〕、ピ
リミジフェン〔5−クロロ−N−〔2−{4−(2−エ
トキシエチル)−2,3−ジメチルフェノキシ}エチ
ル〕−6−エチルピリミジン−4−アミン、ピメトロジ
ン〔2,3,4,5−テトラヒドロ−3−オキソ−4−
〔(ピリジン−3−イル)−メチレンアミノ〕−6−メ
チル−1,2,4−トリアジン等があげられる。
【0014】本発明化合物を農業用殺虫、殺線虫、殺ダ
ニ剤として用いる場合、その施用量は、10アールあた
り、通常1gから1000gであり、好ましくは10gから
100gである。乳剤、水和剤、フロアブル剤等を水で
希釈して用いる場合は、その施用濃度は通常、10ppm
〜1000ppm であり、粒剤、粉剤等は何ら希釈することな
く製剤のままで施用する。また、防疫用殺虫、殺ダニ剤
として用いる場合には、乳剤、水和剤、フロアブル剤等
は、通常水で0.01ppm 〜10000ppmに希釈して施用し、油
剤、エアゾール、燻煙剤、ULV剤、毒餌等については
そのまま施用する。これらの施用量、施用濃度は、いず
れも製剤の種類、施用時期、施用場所、施用方法、害虫
の種類、被害程度等の状況によって異なり、上記の範囲
にかかわることなく増加させたり、減少させたりするこ
とができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を製造例、製剤例および試験例
により、さらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実
施例に限定されるものではない。まず、本発明化合物の
製造例を示す。 製造例1 水素化ナトリウム220mg(60%W/Wオイルディス
パーション)のテトラヒドロフラン(50ml)混合液に
室温攪拌下、メチルN−メトキシカルボニルメチルカー
バメート0.74gを加えた。水素ガスの発生が止んだの
ち、これにO−メチル−S−n−プロピルクロロホスフ
ァート1.0gのテトラヒドロフラン(5ml)溶液を加
え、2時間加熱還流した。テトラヒドロフランを減圧下
留去し、残分をクロロホルムで抽出した。クロロホルム
層を水洗したのち、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
硫酸マグネシウムを濾別し、濾液を濃縮した。残分をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、O−メチル
S−n−プロピル N−メトキシカルボニルメチル
N−メトキシカルボニルホスホロアミドチオレート(本
発明化合物1)0.58gを得た。1 H−NMR(CDCl3 /TMS),δ(ppm):1.01
(3H,t,J=7.2Hz)、1.45−1.94(2H,
m)、2.94(2H,td,J=6.6Hz,15.6Hz)、
3.73(3H,s)、3.79(3H,s),3.84(3H,
d,J=13.2Hz),4.31(2H,d,J=10.8Hz)
【0016】製造例2 水素化ナトリウム0.22g(60%W/Wオイルディスパー
ジョン)のテトラヒドロフラン(50ml)混合液に、室
温攪拌下、O−エチル−S−sec −ブチル N−メトキ
シカルボニルメチルホスホロアミドチオレート1.4gを
加えた。水素ガスの発生が止んだのち、ベンゾイルクロ
リド0.7gを加え、1時間加熱還流した。製造例1と同
様に後処理し、O−エチル S−sec −ブチル N−メ
トキシカルボニルメチル N−ベンゾイルホスホロアミ
ドチオレート(本発明化合物14)0.67gを得た。1 H−NMR(CDCl3 /TMS),δ(ppm):0.98
(3H,t,J=6.6Hz)、1.27(3H,t,J=6.
0Hz)、1.32(3H,d,J=3Hz)、1.57−1.81
(2H,m)、3.18−3.64(1H,m)、3.76(3H,
s)、3.94〜4.32(2H,m)、4.41(2H,d,J=
5.4Hz)、7.30〜7.68(5H,m)
【0017】本発明化合物の例を化合物番号および物性
値と共に表5に示す。(一般式 化3で示される化合物
の置換基を示す。)
【表5】 化合物13: 1H−NMR(CDCl3 /TMS),δ
(ppm):0.90(3H,t,J=4.8Hz)、1.30(3
H,t,J=2.1Hz)、1.45〜1.81(2H,m)、3.
76(3H,s)、3.82(3H,d,J=6.6Hz)、4.
43(2H,d,J=6Hz)、7.30〜7.66(5H,m)
【0018】次に一般式 化7で示されるアミドチオリ
ン酸エステル化合物の製造例を示す。 中間体の製造例 グリシンメチルエステル塩酸塩2.5gおよびトリエチ
ルアミンのクロロホルム(200ml)混合液に、室温攪
拌下、O−エチル−S−sec −ブチル クロロホスファ
ート4.3 gを加え、2時間室温で攪拌した。反応液を水
洗したのち、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マ
グネシウムを濾別し、濾液を濃縮した。残分をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付し、O−エチル S−
sec −ブチル N−メトキシカルボニルメチルホスホロ
アミドチオレート3.1 gを得た。 nD 23 1.47951 H−NMR(CDCl3 /TMS),δ(ppm):1.01
(3H,t,J=7.8 Hz)、1.37(3H,t,d,J=
1.2,7.8 Hz)、1.42(3H,d,J=3.3Hz)、1.
57−1.85(2H,m)、3.03−3.56(1H,m)、3.78
(3H,s)、3.79( 2H,d,J=5.4Hz)、4.02
〜4.41(2 H,m)
【0019】次に製剤例を示す。なお、部は重量部を表
わす。 製剤例1 乳剤 本発明化合物1〜14の各々10部をキシレン35部お
よびジメチルホルムアミド35部に溶解し、ポリオキシ
エチレンスチリルフェニルエーテル14部およびドデシ
ルベンゼンスルホン酸カルシウム6部を加え、よく攪拌
混合して各々の10%乳剤を得る。 製剤例2 水和剤 本発明化合物1〜14の各々20部をラウリル硫酸ナト
リウム4部、リグニンスルホン酸カルシウム2部、合成
含水酸化珪素微粉末20部および珪藻土54部を混合し
た中に加え、ジュースミキサーで攪拌混合して各々の2
0%水和剤を得る。 製剤例3 粒剤 本発明化合物1〜14の各々5部にドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム5部、ベントナイト30部およびク
レー60部を加え、充分攪拌混合する。次いで、これら
の混合物に適量の水を加え、さらに攪拌し、造粒機で製
粒し、通風乾燥して各々の5%粒剤を得る。 製剤例4 粉剤 本発明化合物1〜14の各々の1部を適当量のアセトン
に溶解し、これに合成含水酸化珪素微粉末5部、PAP
0.3部およびクレー93.7部を加え、ジュースミキサーで
攪拌混合し、アセトンを蒸発除去して各々の1%粉剤を
得る。 製剤例5 フロアブル剤(水中乳濁剤) 本発明化合物1〜14の各々の10部をポリビニルアル
コール6部を含む水溶液40部中に加え、ミキサーで攪
拌し、分散剤を得る。この中に、キサンタンガム0.05部
およびアルミニウムマグネシウムシリケート0.1部を含
む水溶液40部を加え、さらに、プロピレングリコール
10部を加えて緩やかに攪拌混合して各々の10%水中
乳濁剤を得る。 製剤例6 油剤 本発明化合物1〜14の各々の0.1部をキシレン5部お
よびトリクロロエタン5部に溶解し、これを脱臭灯油8
9.9部に混合して各々の0.1%油剤を得る。 製剤例7 油性エアゾール 本発明化合物1〜14の各々の0.1部、テトラメスリン
0.2部、d−フェノスリン0.1部、トリクロロエタン1
0部および脱臭灯油59.6部を混合溶解し、エアゾール容
器に充填し、バルブ部分を取り付けた後、該バルブ部分
を通じて噴射剤(液化石油ガス)30部を加圧充填して
各々の油性エアゾールを得る。 製剤例8 水性エアゾール 本発明化合物1〜14の各々の0.2部、d−アレスリン
0.2部、d−フマノスリン0.2部、キシレン5部、脱臭
灯油3.4部および乳化剤{アトモス300(アトラスケ
ミカル社登録商標名)}1部を混合溶解したものと、純
粋50部とをエアゾール容器に充填し、バルブ部分を取
り付け、該バルブ部分を通じて噴射剤(液化石油ガス)
40部を加圧充填して各々の水性エアゾールを得る。 製剤例9 毒餌 本発明化合物1〜14の各々10mgをアセトン0.5mlに
溶解し、この溶液を動物用固型飼料粉末(飼育繁殖用固
型飼料粉末CE−2,日本クレア株式会社商品名)5g
に処理し、均一に混合する。ついでアセトンを風乾し、
各々の0.5%毒餌を得る。
【0020】次に本発明化合物が殺虫剤、殺線虫剤、殺
ダニ剤の有効成分として有用であることを試験例により
示す。なお本発明化合物は表5に記載の化合物番号で示
し、本願発明の特徴を明確にするために比較対照に用い
た化合物は表6に記載の化合物記号で示す。
【表6】
【0021】試験例1 ハスモンヨトウ幼虫に対する殺
虫試験 製剤例1に準じて得られた供試化合物の乳剤の、水によ
る希釈液(500ppm)2mlを直径11cmのポリエチレン
カップ内に調製した13gのハスモンヨトウ用人工飼料
にしみ込ませた。その中にハスモンヨトウ4令幼虫、1
0頭を放ち、6日後にその生死を調査し、死虫率を求め
た。その結果を表7に示す。
【表7】 試験例2 トビイロウンカ幼虫に対する殺虫試験 製剤例1に準じて得られた供試化合物の乳剤の、水によ
る希釈液(500ppm)に、イネ茎(長さ約5cm)を1分
間浸漬した。風乾後、水1mlに含ませた直径5.5cmの濾
紙を敷いた、直径5.5cmのポリエチレンカップにイネ茎
を入れ、その中に、トビイロウンカ幼虫を約30頭放
ち、6日後にその生死を調査した。効果判定基準は a:生存虫が認められない。 b:生存虫が5頭以下認められる。 c: 〃 6頭以上認められる。 とした。その結果を表8に示す。
【表8】
【0022】試験例3 チャバネゴキブリに対する殺虫
試験 直径5.5cmのポリエチレンカップの底に同大の濾紙を敷
き、製剤例1に準じて得られた供試化合物の乳剤の、水
による希釈液(500ppm)0.7mlを濾紙上に滴下し、餌
としてショ糖約30mgを均一に入れた。その中に、チャ
バネゴキブリ雄成虫2頭を放ち、蓋をして6日後にその
生死を調査し、死虫率を求めた。その結果を表9に示
す。
【表9】 試験例4 イエバエに対する殺虫試験 直径5.5cmのポリエチレンカップの底に同大の濾紙を敷
き、製剤例1に準じて得られた供試化合物の乳剤の、水
による希釈液(500ppm)0.7mlを濾紙上に滴下し、餌
としてショ糖約30mgを均一に入れた。その中に、イエ
バエ雄成虫10頭を放ち、蓋をして1日後にその生死を
調査し、死虫率を求めた。その結果を表10に示す。
【表10】
【0023】試験例5 サザンコーンルートワーム幼虫
に対する殺虫試験 直径5.5cmのポリエチレンカップの底に同大の濾紙を敷
き、製剤例1に準じて得られた供試化合物の乳剤の、水
による希釈液(50ppm)1mlを濾紙上に滴下した。この
濾紙上にサザンコーンルートワームの卵約30個を置
き、餌としてトウモロコシの芽出し1個を入れた。8日
後にフ化幼虫の生死を調査した。効果判定基準は a:死虫率100% b:死虫率99〜90% c:死虫率90%未満 とした。その結果を表11に示す。
【表11】 試験例6 ネコブセンチュウに対する効力試験 製剤例1に準じて得られた供試化合物の、乳剤の水によ
る希釈液(500ppm)1mlをネコブセンチュウ汚染土1
9gに処理、混和し、27℃で24時間保存した(土壌
中有効成分濃度25ppm)。その後、カップ植えのトマト
植物(発芽後約2週)の根元に、その土をのせて軽く散
水した。約4週間後、トマト植物の根の被害度を調査し
た。効果判定基準は −:ほとんど根こぶがみられない。 +:根こぶが数個から十数個ついている。 ++:根こぶが無処理なみにみられる。(+より被害が大
きい) とした。その結果を表12に示す。
【表12】
【0024】試験例7 アカイエカに対する殺虫試験 製剤例1に準じて供試化合物を乳剤にし、その500p
pm乳化希釈液0.7mlを100mlのイオン交換水に加え
た(有効成分濃度3.5ppm)。その中にアカイエカ終令幼
虫20頭を放ち、1日後の死虫率を調査した。効果判定
基準は a:死虫率90%以上 b:死虫率10%以上90%未満 c:死虫率10%未満 とした。その結果を表13に示す。
【表13】 試験例8 ニセナミハダニに対する試験 播種7日後の鉢植ツルナシインゲン(初生葉期)に、一
葉当り10頭のニセナミハダニの雌成虫を寄生させ、2
5℃の恒温室に置いた。6日後、製剤例1に準じて供試
化合物を乳剤にし、それを水で有効成分500ppm に希
釈した薬液をターンテーブル上で1鉢当り15ml散布
し、同時に同液2mlを土壌灌注した。8日後にそれぞれ
の植物のハダニによる被害程度を調査した。効果判定基
準は −:ほとんど被害が認められない。 +:少し被害が認められる。 ++:無処理区と同様の被害が認められる。 とした。その結果を表14に示す。
【表14】
【0025】試験例9 ワタアブラムシに対する殺虫試
験 製剤例1に準じて得られた供試化合物の乳剤を、水で有
効成分500ppm に希釈した。ポリエチレンカップ植え
のキュウリの株元に、該希釈液を10cc/1ポットの割
合でかん注した。薬剤処理3日後に、アブラムシ成虫を
5頭本葉上に放飼し、放飼6日後に式数1により防除価
を求めた。
【数1】 ここで、 Cb:無処理区の処理前の虫数 Cai:無処理区の観察時の虫数 Tb:実験区の処理前の虫数 Tai:実験区の観察時の虫数 効果判定基準は a:防除価90%以上 b:防除価80%以上90%未満 c:防除価80%未満 とした。その結果を表15に示す。
【表15】
【0026】
【発明の効果】本発明化合物は優れた殺虫、殺線虫、殺
ダニ効果を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 化1 【化1】 〔式中、R1 はメチル基またはエチル基を表わし、R2
    はn−プロピル基またはsec −ブチル基を表わし、R3
    は水素原子またはメチル基を表わし、R4 はC1−C4
    アルキル基を表わし、R5 はC1−C4アルコキシ基、
    フェニル基またはフェノキシ基を表わす。〕で示される
    アミドチオリン酸エステル誘導体。
  2. 【請求項2】請求項1記載のアミドチオリン酸エステル
    誘導体を有効成分として含有することを特徴とする殺
    虫、殺線虫、殺ダニ剤。
  3. 【請求項3】一般式 化2 【化2】 〔式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は請求項1記載の
    意味を表わす。〕で示されるアミドチオリン酸エステル
    化合物。
JP14367794A 1994-06-24 1994-06-24 アミドチオリン酸エステル誘導体、それを有効成分とする殺虫、殺線虫、殺ダニ剤およびその製造中間体 Pending JPH0812687A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14367794A JPH0812687A (ja) 1994-06-24 1994-06-24 アミドチオリン酸エステル誘導体、それを有効成分とする殺虫、殺線虫、殺ダニ剤およびその製造中間体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14367794A JPH0812687A (ja) 1994-06-24 1994-06-24 アミドチオリン酸エステル誘導体、それを有効成分とする殺虫、殺線虫、殺ダニ剤およびその製造中間体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0812687A true JPH0812687A (ja) 1996-01-16

Family

ID=15344377

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14367794A Pending JPH0812687A (ja) 1994-06-24 1994-06-24 アミドチオリン酸エステル誘導体、それを有効成分とする殺虫、殺線虫、殺ダニ剤およびその製造中間体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0812687A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1147705B1 (en) Insecticidal compositions and insecticidal methods
JPH10195072A (ja) ピリジン−3−カルボキサミド化合物またはその塩およびその用途
KR100247217B1 (ko) 옥사졸린 유도체, 이의 제조방법 및 용도
KR100327273B1 (ko) 에테르화합물,그의용도및그의제조에유용한중간체
KR20010099731A (ko) 절지동물 방제제
JPH11180957A (ja) アミジン誘導体、その製造法及びそれを有効成分とする有害動物防除剤
JPH0812687A (ja) アミドチオリン酸エステル誘導体、それを有効成分とする殺虫、殺線虫、殺ダニ剤およびその製造中間体
RU2205182C2 (ru) Сложноэфирное соединение, композиция для уничтожения вредных насекомых на его основе, способ уничтожения вредных насекомых
CA2510559A1 (en) A pesticidal composition comprising an ester compound and an oxazoline compound
KR19990088485A (ko) 피레트로이드화합물및유효성분으로상기화합물을함유하는해충방제제
JPH07206880A (ja) アミドチオリン酸エステル誘導体およびそれを有効成分とする殺虫、殺線虫、殺ダニ剤
JPH07101968A (ja) アミドチオリン酸エステル誘導体およびそれを有効成分とする殺虫、殺線虫、殺ダニ剤
AU673745B2 (en) Amidothiophosphate derivative and insecticide, nematocide and acaricide containing the same as active ingredient
JP3595862B2 (ja) エーテル化合物、その用途およびその製造中間体
US6509299B2 (en) Pyrone compounds and there use
US5536748A (en) Hydrazone compound and insecticide containing the same as active ingredient
KR20000005937A (ko) 에스테르화합물
JP3239508B2 (ja) オキサゾリン系化合物、その中間体およびそれを有効成分として含有する殺虫、殺ダニ剤
US5563174A (en) Hydrazone compound and insecticide containing said compound as active ingredient
JP2823376B2 (ja) フェニルチオウレア誘導体およびそれを有効成分とする殺虫、殺ダニ組成物
JP2002356460A (ja) ジフェニルエーテル化合物及びそれを有効成分として含有する有害節足動物防除剤
JP2823368B2 (ja) 4−ハロフェニルチオ尿素誘導体およびそれを有効成分とする殺虫、殺ダニ組成物
JPH0841013A (ja) ヒドラゾン化合物およびそれを有効成分とする殺虫剤
JP2000239262A (ja) トリアゾール化合物およびその用途
JPH07247261A (ja) ヒドラゾン化合物およびそれを有効成分とする殺虫剤