JPH0812611A - 2,6−ジ−アルキルフェノールの製造方法 - Google Patents
2,6−ジ−アルキルフェノールの製造方法Info
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- JPH0812611A JPH0812611A JP6149465A JP14946594A JPH0812611A JP H0812611 A JPH0812611 A JP H0812611A JP 6149465 A JP6149465 A JP 6149465A JP 14946594 A JP14946594 A JP 14946594A JP H0812611 A JPH0812611 A JP H0812611A
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- phenol
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 アルミニウム塩系触媒、例えばアルミニウム
トリスフェノキシド)の存在下に、オレフィン、例えば
イソブチレンとフェノールとを42〜85℃の温度条件
で第1段階目の反応をさせた後、88〜140℃に昇温
して第2段階目の反応をさせる、若しくは同様の条件で
第1段階目の反応をさせた後、88〜140℃に昇温し
て第2段階目の反応をさせ、次いで30〜90℃に降温
して第3段目の反応をさせる2,6−ジ−アルキルフェ
ノールの製造方法。 【効果】 通常の2,6−ジ−アルキルフェノールの製
造設備を用い、特別な付帯設備をなしに、単純に反応温
度を2段階または3段階とするという簡便な方法で2,
6−ジ−アルキルフェノールの選択率が高めることがで
き、しかも別途処理しなければならないパラ−アルキル
化物の副生が少ない。
トリスフェノキシド)の存在下に、オレフィン、例えば
イソブチレンとフェノールとを42〜85℃の温度条件
で第1段階目の反応をさせた後、88〜140℃に昇温
して第2段階目の反応をさせる、若しくは同様の条件で
第1段階目の反応をさせた後、88〜140℃に昇温し
て第2段階目の反応をさせ、次いで30〜90℃に降温
して第3段目の反応をさせる2,6−ジ−アルキルフェ
ノールの製造方法。 【効果】 通常の2,6−ジ−アルキルフェノールの製
造設備を用い、特別な付帯設備をなしに、単純に反応温
度を2段階または3段階とするという簡便な方法で2,
6−ジ−アルキルフェノールの選択率が高めることがで
き、しかも別途処理しなければならないパラ−アルキル
化物の副生が少ない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は2,6−ジ−アルキルフ
ェノール類の製造方法に関し、特に酸化防止剤として有
用な2,6−ジ−ターシャリ−ブチルフェノール類を製
造する方法に関する。
ェノール類の製造方法に関し、特に酸化防止剤として有
用な2,6−ジ−ターシャリ−ブチルフェノール類を製
造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2,6−ジ−アルキルフェノール類を製
造する方法として、オルソ−アルキル化触媒にアルミニ
ウム塩、例えばアルミニウムトリス(フェノキシド)を
用い、フェノールとイソブチレンとを反応させる方法が
よく知られている(特開昭57−95928号公報)。
この方法はフェノールと少量の金属アルミニウムとを1
50〜180℃で反応させて触媒溶液を調製し、100
〜120℃に冷却してからオレフィンを供給し、フェノ
ールと反応させて2,6−ジ−アルキルフェノール類を
製造する方法である。このとき仕込フェノールに対する
2,6−ジ−アルキルフェノール類の選択率は必ずしも
十分でなく、例えばフェノールとイソブチレンを原料と
した2,6−ジ−tert−ブチルフェノールの製造で
は71〜76モル%にしか達しない。
造する方法として、オルソ−アルキル化触媒にアルミニ
ウム塩、例えばアルミニウムトリス(フェノキシド)を
用い、フェノールとイソブチレンとを反応させる方法が
よく知られている(特開昭57−95928号公報)。
この方法はフェノールと少量の金属アルミニウムとを1
50〜180℃で反応させて触媒溶液を調製し、100
〜120℃に冷却してからオレフィンを供給し、フェノ
ールと反応させて2,6−ジ−アルキルフェノール類を
製造する方法である。このとき仕込フェノールに対する
2,6−ジ−アルキルフェノール類の選択率は必ずしも
十分でなく、例えばフェノールとイソブチレンを原料と
した2,6−ジ−tert−ブチルフェノールの製造で
は71〜76モル%にしか達しない。
【0003】また、反応後期の温度を50〜70℃に下
げて反応させる方法も報告されており(特開平2−45
437号公報)、これによって2,6−ジ−tert−
ブチルフェノールの選択率を80モル%程度に向上させ
ている。
げて反応させる方法も報告されており(特開平2−45
437号公報)、これによって2,6−ジ−tert−
ブチルフェノールの選択率を80モル%程度に向上させ
ている。
【0004】更に、別法として液化イソブチレン中に同
触媒とフェノールとの混合物を逆供給する方法(特開平
2−45438号公報)があり、最も高い2,6−ジ−
tert−ブチルフェノールの選択率を実現している。
触媒とフェノールとの混合物を逆供給する方法(特開平
2−45438号公報)があり、最も高い2,6−ジ−
tert−ブチルフェノールの選択率を実現している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開昭57−95928号公報および特開平2−4543
7号公報に記載の2,6−ジ−アルキルフェノールの製
法では、他のアルキル化物の副生が目的とする2,6−
ジ−アルキルフェノール類の収率低下の原因となってお
り、副生成物のうち、2−モノ−アルキルフェノールは
回収し反応にリサイクルされているが、2,4−ジ−ア
ルキルフェノール、2,4,6−トリ−アルキルフェノ
ールといったパラ位がアルキル化されたフェノール(以
下、パラ−アルキル化物と略す)の反応へのリサイクル
は好ましくないため別途処理しなければならないという
課題がある。
開昭57−95928号公報および特開平2−4543
7号公報に記載の2,6−ジ−アルキルフェノールの製
法では、他のアルキル化物の副生が目的とする2,6−
ジ−アルキルフェノール類の収率低下の原因となってお
り、副生成物のうち、2−モノ−アルキルフェノールは
回収し反応にリサイクルされているが、2,4−ジ−ア
ルキルフェノール、2,4,6−トリ−アルキルフェノ
ールといったパラ位がアルキル化されたフェノール(以
下、パラ−アルキル化物と略す)の反応へのリサイクル
は好ましくないため別途処理しなければならないという
課題がある。
【0006】また、上記特開平2−45438号公報に
記載の製法では、アルキル化用反応以外に触媒調製のた
めの加圧反応器が別途必要なだけでなく、触媒とフェノ
ールとの混合液をイソブチレンにより加圧されたアルキ
ル化反応器へ仕込むための移送設備が必要であり、その
操作も極めて煩雑であるため実用的でないという課題が
ある。
記載の製法では、アルキル化用反応以外に触媒調製のた
めの加圧反応器が別途必要なだけでなく、触媒とフェノ
ールとの混合液をイソブチレンにより加圧されたアルキ
ル化反応器へ仕込むための移送設備が必要であり、その
操作も極めて煩雑であるため実用的でないという課題が
ある。
【0007】よって、本発明の課題は、上記特開昭57
−95928号公報および特開平2−45437号公報
に記載の製法と同様の通常の設備を用いて、容易に、高
い選択率で2,6−ジ−アルキルフェノールを製造する
ことでき、しかもパラ−アルキル化物の副生の少ない実
用的な2,6−ジ−アルキルフェノールの製造方法を確
立することにある。
−95928号公報および特開平2−45437号公報
に記載の製法と同様の通常の設備を用いて、容易に、高
い選択率で2,6−ジ−アルキルフェノールを製造する
ことでき、しかもパラ−アルキル化物の副生の少ない実
用的な2,6−ジ−アルキルフェノールの製造方法を確
立することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するため鋭意検討した結果、上記特開昭57−95
928号公報および特開平2−45437号公報に記載
の製法と同様の通常の設備を用い、アルミニウム塩系触
媒の存在下にフェノール類とオレフィンを反応させる
2,6−ジ−アルキルフェノール類の製造方法におい
て、はじめのオレフィンの供給を42〜85℃で行って
第1段目の反応をさせた後、反応温度を88〜140℃
に昇温して第2段目の反応をさせる反応温度2段階法を
とることにより、2,6−ジ−アルキルフェノール選択
率が向上し、しかもパラ−アルキル化物の副生が少ない
こと、更に該第2段目の反応の後期を30〜90℃に降
温して、この温度で第3段目の反応をさせる反応温度3
段階法をとると、より高い2,6−ジ−アルキルフェノ
ール選択率が得られることを見い出し、本発明を完成す
るに至った。
解決するため鋭意検討した結果、上記特開昭57−95
928号公報および特開平2−45437号公報に記載
の製法と同様の通常の設備を用い、アルミニウム塩系触
媒の存在下にフェノール類とオレフィンを反応させる
2,6−ジ−アルキルフェノール類の製造方法におい
て、はじめのオレフィンの供給を42〜85℃で行って
第1段目の反応をさせた後、反応温度を88〜140℃
に昇温して第2段目の反応をさせる反応温度2段階法を
とることにより、2,6−ジ−アルキルフェノール選択
率が向上し、しかもパラ−アルキル化物の副生が少ない
こと、更に該第2段目の反応の後期を30〜90℃に降
温して、この温度で第3段目の反応をさせる反応温度3
段階法をとると、より高い2,6−ジ−アルキルフェノ
ール選択率が得られることを見い出し、本発明を完成す
るに至った。
【0009】即ち、本発明は、アルミニウム塩系触媒の
存在下に、オレフィンとフェノールとを42〜85℃の
温度条件で第1段階目の反応をさせた後、88〜140
℃に昇温して第2段階目の反応をさせることを特徴とす
る2,6−ジ−アルキルフェノールの製造方法、および
アルミニウム塩系触媒の存在下に、オレフィンとフェノ
ールとを42〜85℃の温度条件で第1段階目の反応を
させた後、88〜140℃に昇温して第2段階目の反応
をさせ、次いで30〜90℃に降温して第3段目の反応
をさせることを特徴とする2,6−ジ−アルキルフェノ
ールの製造方法を提供するものである。
存在下に、オレフィンとフェノールとを42〜85℃の
温度条件で第1段階目の反応をさせた後、88〜140
℃に昇温して第2段階目の反応をさせることを特徴とす
る2,6−ジ−アルキルフェノールの製造方法、および
アルミニウム塩系触媒の存在下に、オレフィンとフェノ
ールとを42〜85℃の温度条件で第1段階目の反応を
させた後、88〜140℃に昇温して第2段階目の反応
をさせ、次いで30〜90℃に降温して第3段目の反応
をさせることを特徴とする2,6−ジ−アルキルフェノ
ールの製造方法を提供するものである。
【0010】本発明において、アルミニウム塩系触媒と
しては、例えば電子吸引基を有するアルミニウム化合物
が挙げられ、その代表例として下記一般式(1) AlR1R2R3 ・・・(1) (式中、R1〜R3は水素、ハロゲン、アリールオキシル
基またはカルボキシレート基であり、それぞれ独立に選
択されうる。)で示されるアルミニウム化合物、例えば
アルミニウムトリス(フェノキシド)、アルミニウムト
リス(o−t−ブチルフェノキシド)、アルミニウムト
リス(o−メチルフェノキシド)、アルミニウムアルミ
ニウムトリクロライド、アルミニウムトリブロマイド、
アルミニウムトリイオジド、ジフェノキシアルミニウム
クロライド、フェノキシアルミニウムジクロライド、ア
ルミニウムトリス(アセテート)、アルミニウムトリス
(ベンゾエート)等が挙げられ、なかでも2,6−ジ−
アルキルフェノールの選択率が高く、触媒調製が容易
で、且つ後処理も容易な点でアルミニウムトリス(フェ
ノキシド)が好ましい。
しては、例えば電子吸引基を有するアルミニウム化合物
が挙げられ、その代表例として下記一般式(1) AlR1R2R3 ・・・(1) (式中、R1〜R3は水素、ハロゲン、アリールオキシル
基またはカルボキシレート基であり、それぞれ独立に選
択されうる。)で示されるアルミニウム化合物、例えば
アルミニウムトリス(フェノキシド)、アルミニウムト
リス(o−t−ブチルフェノキシド)、アルミニウムト
リス(o−メチルフェノキシド)、アルミニウムアルミ
ニウムトリクロライド、アルミニウムトリブロマイド、
アルミニウムトリイオジド、ジフェノキシアルミニウム
クロライド、フェノキシアルミニウムジクロライド、ア
ルミニウムトリス(アセテート)、アルミニウムトリス
(ベンゾエート)等が挙げられ、なかでも2,6−ジ−
アルキルフェノールの選択率が高く、触媒調製が容易
で、且つ後処理も容易な点でアルミニウムトリス(フェ
ノキシド)が好ましい。
【0011】なお、上記アルミニウムトリフェノキシド
は、フェノールと金属アルミニウムとを反応させること
により容易に得られる。例えば、フェノール1モルに対
し金属アルミニウム0.001〜10モルの割合で、反
応温度110〜200℃、好ましくは130〜170℃
で、反応時間5〜120分間反応させることにより容易
に得られる。
は、フェノールと金属アルミニウムとを反応させること
により容易に得られる。例えば、フェノール1モルに対
し金属アルミニウム0.001〜10モルの割合で、反
応温度110〜200℃、好ましくは130〜170℃
で、反応時間5〜120分間反応させることにより容易
に得られる。
【0012】本発明で用いるフェノールとしては、水分
を含有するものも使用できるが、通常の触媒濃度で高い
反応速度が得られる点で水分の含有量の少ないものや水
分を除去したもの、例えば含水量が500ppm以下、
なかでも200ppm以下のものが好ましい。
を含有するものも使用できるが、通常の触媒濃度で高い
反応速度が得られる点で水分の含有量の少ないものや水
分を除去したもの、例えば含水量が500ppm以下、
なかでも200ppm以下のものが好ましい。
【0013】本発明で用いるオレフィンは、フェノール
をアルキル化できるいずれかのオレフィン、例えばエチ
レン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、2−ペ
ンテン、2−エチレン−1−ヘキセン、1−ドデセン、
シクロペンテン、シクロヘキセンなどが挙げられる。な
かでも、イソブチレンはオルソ選択性が高く、且つ反応
が極めて速い点で特に好ましい。
をアルキル化できるいずれかのオレフィン、例えばエチ
レン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、2−ペ
ンテン、2−エチレン−1−ヘキセン、1−ドデセン、
シクロペンテン、シクロヘキセンなどが挙げられる。な
かでも、イソブチレンはオルソ選択性が高く、且つ反応
が極めて速い点で特に好ましい。
【0014】本発明において用いるオレフィンの仕込総
量は、フェノール1モルに対し1.6〜3.0モル、好
ましくは1.8〜2.5である。反応は2段階ないし3
段階の反応温度で行うが、オレフィンは1段階目にて一
括して加えることが最も好ましい。ただし、1段階目に
て部分量を加えた後に2段目および/または3段目にお
いて適宜加えることもできる。
量は、フェノール1モルに対し1.6〜3.0モル、好
ましくは1.8〜2.5である。反応は2段階ないし3
段階の反応温度で行うが、オレフィンは1段階目にて一
括して加えることが最も好ましい。ただし、1段階目に
て部分量を加えた後に2段目および/または3段目にお
いて適宜加えることもできる。
【0015】第一段階目の反応における反応温度は42
〜85℃、好ましくは45〜75℃である。温度は低す
ぎるとフェノールの局部的な凝固の可能性があるため好
ましくなく、高すぎるとパラ−アルキル化物の生成を抑
制する効果が弱められるため好ましくない。この段階に
おいて仕込むオレフィンの量は、フェノール1モルに対
して通常0.2〜3.0モルであるが、なかでも反応途
中のパラ−アルキル化物の生成を抑制する効果が高い点
で0.3〜2.5モルが好ましい。ただし、一括仕込場
合は1.8〜2.5モルが好ましい。
〜85℃、好ましくは45〜75℃である。温度は低す
ぎるとフェノールの局部的な凝固の可能性があるため好
ましくなく、高すぎるとパラ−アルキル化物の生成を抑
制する効果が弱められるため好ましくない。この段階に
おいて仕込むオレフィンの量は、フェノール1モルに対
して通常0.2〜3.0モルであるが、なかでも反応途
中のパラ−アルキル化物の生成を抑制する効果が高い点
で0.3〜2.5モルが好ましい。ただし、一括仕込場
合は1.8〜2.5モルが好ましい。
【0016】第1段階目の反応は、始め発熱を伴う反応
が急速進み、その後反応進行が急激に遅くなる反応であ
り、通常全フェノール類(反応系内に含まれている未反
応フェノールとアルキル化されたフェノールの総量。以
下、同様)中に占める未反応フェノールの割合が85モ
ル%以下となるまで反応させるが、反応途中のパラ−ア
ルキル化物の生成を抑制する効果が高く、反応時間のロ
スが少ない点で全フェノール類中に占める未反応フェノ
ールの割合が40モル%以下となるまで反応させるのが
好ましく、反応時間は通常3〜60分、好ましくは5〜
40分である。
が急速進み、その後反応進行が急激に遅くなる反応であ
り、通常全フェノール類(反応系内に含まれている未反
応フェノールとアルキル化されたフェノールの総量。以
下、同様)中に占める未反応フェノールの割合が85モ
ル%以下となるまで反応させるが、反応途中のパラ−ア
ルキル化物の生成を抑制する効果が高く、反応時間のロ
スが少ない点で全フェノール類中に占める未反応フェノ
ールの割合が40モル%以下となるまで反応させるのが
好ましく、反応時間は通常3〜60分、好ましくは5〜
40分である。
【0017】次いで第二段階目の反応へ移行する。この
段階において反応温度は88〜140℃、好ましくは1
00〜120℃である。このとき温度が低すぎると反応
時間を必要以上に要し、高すぎると好まざる副生物、す
なわちパラ−アルキル化物を増加させてしまう。
段階において反応温度は88〜140℃、好ましくは1
00〜120℃である。このとき温度が低すぎると反応
時間を必要以上に要し、高すぎると好まざる副生物、す
なわちパラ−アルキル化物を増加させてしまう。
【0018】オレフィンは、一段階目の反応において加
えた量が部分量である場合は、所望の仕込量に至るまで
適宜追加して反応を継続する。2段階目にて反応を完結
させる場合の反応時間は、通常2〜10時間である。
えた量が部分量である場合は、所望の仕込量に至るまで
適宜追加して反応を継続する。2段階目にて反応を完結
させる場合の反応時間は、通常2〜10時間である。
【0019】この2段階目において反応を完結させても
本発明の効果は示されるが、さらに該第2段目の反応の
後期を30〜90℃に降温して、この温度で第3段階目
の反応をさせる反応温度3段階法をとることこれによ
り、2,6−ジ−アルキルフェノール選択率をより高い
水準にすることができる。
本発明の効果は示されるが、さらに該第2段目の反応の
後期を30〜90℃に降温して、この温度で第3段階目
の反応をさせる反応温度3段階法をとることこれによ
り、2,6−ジ−アルキルフェノール選択率をより高い
水準にすることができる。
【0020】この反応温度3段階法の場合、通常、2段
階目の反応において全フェノール類中に占める未反応フ
ェノールの割合が1〜3モル%の範囲となった時点で温
度を下げ、第3段階目の反応に移行する。反応液中の全
フェノール類中に占める未反応フェノールの割合を1〜
3モル%に到達させるために必要なオレフィンの総量
(第1段階と第2段階の反応で加えたオレフィンの総
量)は、通常フェノール1モルに対し少なくとも1.4
モル以上であり、1.5モル以上であればより好まし
い。この反応温度3段階法の場合、第2段階目にて要す
る反応時間は通常1〜4時間、第3段階目にて要する反
応時間は通常1〜6時間であり、第3段階目にの反応温
度は30〜90℃、好ましくは45〜85℃である。
階目の反応において全フェノール類中に占める未反応フ
ェノールの割合が1〜3モル%の範囲となった時点で温
度を下げ、第3段階目の反応に移行する。反応液中の全
フェノール類中に占める未反応フェノールの割合を1〜
3モル%に到達させるために必要なオレフィンの総量
(第1段階と第2段階の反応で加えたオレフィンの総
量)は、通常フェノール1モルに対し少なくとも1.4
モル以上であり、1.5モル以上であればより好まし
い。この反応温度3段階法の場合、第2段階目にて要す
る反応時間は通常1〜4時間、第3段階目にて要する反
応時間は通常1〜6時間であり、第3段階目にの反応温
度は30〜90℃、好ましくは45〜85℃である。
【0021】本発明において、反応終了後の触媒は公知
の方法によって除去できる。例えば反応液に水を加えて
触媒を水酸化アルミニウムにしたのち分離する方法、水
酸化ナトリウム水溶液等によって洗浄する方法、アルコ
ール、アミンや高級脂肪酸を加えて蒸留する方法等によ
り触媒を除去することができる。
の方法によって除去できる。例えば反応液に水を加えて
触媒を水酸化アルミニウムにしたのち分離する方法、水
酸化ナトリウム水溶液等によって洗浄する方法、アルコ
ール、アミンや高級脂肪酸を加えて蒸留する方法等によ
り触媒を除去することができる。
【0022】主生成物である2,6−ジ−アルキルフェ
ノールの精製方法は、特に限定されないが、一般的には
蒸留による。分離される低沸点成分(例えば、フェノー
ル、2−アルキルフェノール)は反応工程にリサイクル
でき、高沸点成分(例えば、2,4−ジ−アルキルフェ
ノール、2,4,6−トリ−アルキルフェノール)は脱
アルキル化し、フェノールおよびイソブチレンとして回
収するできるが、他のアルキルフェノール(例えば4−
アルキルフェノール、2,4−アルキルフェノール)を
製造するための原料とすることもできる。
ノールの精製方法は、特に限定されないが、一般的には
蒸留による。分離される低沸点成分(例えば、フェノー
ル、2−アルキルフェノール)は反応工程にリサイクル
でき、高沸点成分(例えば、2,4−ジ−アルキルフェ
ノール、2,4,6−トリ−アルキルフェノール)は脱
アルキル化し、フェノールおよびイソブチレンとして回
収するできるが、他のアルキルフェノール(例えば4−
アルキルフェノール、2,4−アルキルフェノール)を
製造するための原料とすることもできる。
【0023】
【実施例】以下、本発明について、実施例を用いて具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限
されるものではない。なお、実施例中の%表示はいずれ
もモル%を意味する。
的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限
されるものではない。なお、実施例中の%表示はいずれ
もモル%を意味する。
【0024】実施例1 容量1000mlのオートクレーブに279gのフェノ
ールと0.54gの金属アルミニウム片とを仕込んで攪
拌を開始し、窒素パージした後、160℃として30分
間反応させてアルミニウムトリス(フェノキシド)のフ
ェノール溶液を調製した。冷却して50℃にし、348
gのイソブチレンを20分間で加え、さらに50℃に1
0分間維持した。この時の全フェノール類中に占める未
反応フェノールの割合は78.6%であった。次いで3
0分間かけて110℃に昇温し、6.5時間反応を継続
させて反応を終了させた。この反応では、昇温終了時に
圧力が最高に達し、16.0kg/cm2であった。
ールと0.54gの金属アルミニウム片とを仕込んで攪
拌を開始し、窒素パージした後、160℃として30分
間反応させてアルミニウムトリス(フェノキシド)のフ
ェノール溶液を調製した。冷却して50℃にし、348
gのイソブチレンを20分間で加え、さらに50℃に1
0分間維持した。この時の全フェノール類中に占める未
反応フェノールの割合は78.6%であった。次いで3
0分間かけて110℃に昇温し、6.5時間反応を継続
させて反応を終了させた。この反応では、昇温終了時に
圧力が最高に達し、16.0kg/cm2であった。
【0025】反応終了後、ガスクロマトグラフィーによ
り反応液中のフェノール類の組成を分析した結果、 フェノール 1.2% 2−t−ブチルフェノール 9.7% 4−t−ブチルフェノール 0.2% 2−t−ブチルフェノール−t−ブチルエーテル 0.4% 2,6−ジ−t−ブチルフェノール 80.6% 2,4−ジ−t−ブチルフェノール 1.7% 2,5−ジ−t−ブチルフェノール 0.4% 2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール 5.8% であった。
り反応液中のフェノール類の組成を分析した結果、 フェノール 1.2% 2−t−ブチルフェノール 9.7% 4−t−ブチルフェノール 0.2% 2−t−ブチルフェノール−t−ブチルエーテル 0.4% 2,6−ジ−t−ブチルフェノール 80.6% 2,4−ジ−t−ブチルフェノール 1.7% 2,5−ジ−t−ブチルフェノール 0.4% 2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール 5.8% であった。
【0026】この結果から目的物である2,6−ジ−t
−ブチルフェノールの仕込フェノールに対する選択率は
80.6%と高く、しかもリサイクルしにくいパラ−ア
ルキル化物(4−t−ブチルフェノールと2,4−ジ−
t−ブチルフェノールと2,4,6−トリ−t−ブチル
フェノール)の副生量は合計で7.7%と低いことがわ
かる。
−ブチルフェノールの仕込フェノールに対する選択率は
80.6%と高く、しかもリサイクルしにくいパラ−ア
ルキル化物(4−t−ブチルフェノールと2,4−ジ−
t−ブチルフェノールと2,4,6−トリ−t−ブチル
フェノール)の副生量は合計で7.7%と低いことがわ
かる。
【0027】実施例2 実施例1と同量の仕込量でアルミニウムトリス(フェノ
キシド)のフェノール溶液を調製した後、冷却して70
℃にし、348gのイソブチレンを10分間で加えた。
この時点で全フェノール類中に占める未反応フェノール
の割合は63.1%であった。次いで直ちに昇温を開始
して30分間かけて100℃にし、9.0時間反応を継
続させて反応を終了させた。この反応では、昇温終了時
に圧力が最高に達し、14.0kg/cm2であった。
キシド)のフェノール溶液を調製した後、冷却して70
℃にし、348gのイソブチレンを10分間で加えた。
この時点で全フェノール類中に占める未反応フェノール
の割合は63.1%であった。次いで直ちに昇温を開始
して30分間かけて100℃にし、9.0時間反応を継
続させて反応を終了させた。この反応では、昇温終了時
に圧力が最高に達し、14.0kg/cm2であった。
【0028】反応終了後、ガスクロマトグラフィーによ
り反応液中のフェノール類の組成を分析した結果、 フェノール 1.2% 2−t−ブチルフェノール 11.0% 4−t−ブチルフェノール 0.0% 2−t−ブチルフェノール−t−ブチルエーテル 0.4% 2,6−ジ−t−ブチルフェノール 79.7% 2,4−ジ−t−ブチルフェノール 1.4% 2,5−ジ−t−ブチルフェノール 0.4% 2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール 5.9% であった。
り反応液中のフェノール類の組成を分析した結果、 フェノール 1.2% 2−t−ブチルフェノール 11.0% 4−t−ブチルフェノール 0.0% 2−t−ブチルフェノール−t−ブチルエーテル 0.4% 2,6−ジ−t−ブチルフェノール 79.7% 2,4−ジ−t−ブチルフェノール 1.4% 2,5−ジ−t−ブチルフェノール 0.4% 2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール 5.9% であった。
【0029】この結果から目的物である2,6−ジ−t
−ブチルフェノールの仕込フェノールに対する選択率は
79.7%と高く、しかもリサイクルしにくいパラ−ア
ルキル化物の副生量は合計で7.3%と低いことがわか
る。
−ブチルフェノールの仕込フェノールに対する選択率は
79.7%と高く、しかもリサイクルしにくいパラ−ア
ルキル化物の副生量は合計で7.3%と低いことがわか
る。
【0030】比較例1 実施例1と同量の仕込量でアルミニウムトリス(フェノ
キシド)のフェノール溶液を調製した後、100℃に冷
却し、348gのイソブチレンを4.5時間で加え、さ
らに100℃にて3時間反応を継続させて反応を終了さ
せた。反応中での最高圧力は9.5kg/cm2 であっ
た。
キシド)のフェノール溶液を調製した後、100℃に冷
却し、348gのイソブチレンを4.5時間で加え、さ
らに100℃にて3時間反応を継続させて反応を終了さ
せた。反応中での最高圧力は9.5kg/cm2 であっ
た。
【0031】反応終了後、ガスクロマトグラフィーによ
り反応液中のフェノール類の組成を分析した結果、 フェノール 0.0% 2−t−ブチルフェノール 12.4% 4−t−ブチルフェノール 0.0% 2−t−ブチルフェノール−t−ブチルエーテル 0.3% 2,6−ジ−t−ブチルフェノール 74.5% 2,4−ジ−t−ブチルフェノール 2.4% 2,5−ジ−t−ブチルフェノール 0.6% 2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール 9.8% であった。
り反応液中のフェノール類の組成を分析した結果、 フェノール 0.0% 2−t−ブチルフェノール 12.4% 4−t−ブチルフェノール 0.0% 2−t−ブチルフェノール−t−ブチルエーテル 0.3% 2,6−ジ−t−ブチルフェノール 74.5% 2,4−ジ−t−ブチルフェノール 2.4% 2,5−ジ−t−ブチルフェノール 0.6% 2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール 9.8% であった。
【0032】この結果から目的物である2,6−ジ−t
−ブチルフェノールの仕込フェノールに対する選択率は
74.5%と低く、しかもリサイクルしにくいパラ−ア
ルキル化物の副生量は合計で12.2%と極めて高いこ
とがわかる。
−ブチルフェノールの仕込フェノールに対する選択率は
74.5%と低く、しかもリサイクルしにくいパラ−ア
ルキル化物の副生量は合計で12.2%と極めて高いこ
とがわかる。
【0033】実施例3 実施例1と同量の仕込量でアルミニウムトリス(フェノ
キシド)のフェノール溶液を調製した後、50℃に冷却
し、348gのイソブチレンを20分間で加え、さらに
50℃にて10分間維持した。この時の全フェノール類
中に占める未反応フェノールの割合は72.4%であっ
た。次いで30分間かけて115℃に昇温し、2.5時
間維持して全フェノール類中に占める未反応フェノール
の割合は2.4%となった後、30分間かけて70℃に
冷却して5時間反応を継続させて反応を終了させた。反
応中での最高圧力は16.0kg/cm2であった。
キシド)のフェノール溶液を調製した後、50℃に冷却
し、348gのイソブチレンを20分間で加え、さらに
50℃にて10分間維持した。この時の全フェノール類
中に占める未反応フェノールの割合は72.4%であっ
た。次いで30分間かけて115℃に昇温し、2.5時
間維持して全フェノール類中に占める未反応フェノール
の割合は2.4%となった後、30分間かけて70℃に
冷却して5時間反応を継続させて反応を終了させた。反
応中での最高圧力は16.0kg/cm2であった。
【0034】反応終了後、ガスクロマトグラフィーによ
り反応液中のフェノール類の組成を分析した結果、 フェノール 1.2% 2−t−ブチルフェノール 2.8% 4−t−ブチルフェノール 0.0% 2−t−ブチルフェノール−t−ブチルエーテル 0.8% 2,6−ジ−t−ブチルフェノール 88.7% 2,4−ジ−t−ブチルフェノール 0.2% 2,5−ジ−t−ブチルフェノール 0.4% 2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール 5.9% であった。
り反応液中のフェノール類の組成を分析した結果、 フェノール 1.2% 2−t−ブチルフェノール 2.8% 4−t−ブチルフェノール 0.0% 2−t−ブチルフェノール−t−ブチルエーテル 0.8% 2,6−ジ−t−ブチルフェノール 88.7% 2,4−ジ−t−ブチルフェノール 0.2% 2,5−ジ−t−ブチルフェノール 0.4% 2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール 5.9% であった。
【0035】この結果から目的物である2,6−ジ−t
−ブチルフェノールの仕込フェノールに対する選択率は
88.7%と極めて高く、しかもリサイクルしにくいパ
ラ−アルキル化物の副生量は合計で6.1%と低いこと
がわかる。
−ブチルフェノールの仕込フェノールに対する選択率は
88.7%と極めて高く、しかもリサイクルしにくいパ
ラ−アルキル化物の副生量は合計で6.1%と低いこと
がわかる。
【0036】実施例4 実施例1と同量の仕込量でアルミニウムトリス(フェノ
キシド)のフェノール溶液を調製した後、50℃に冷却
し、268gのイソブチレンを20分間で加え、さらに
50℃にて10分間維持した。この時の全フェノール類
中に占める未反応フェノールの割合は74.8%であっ
た。次いで30分間かけて115℃に昇温し、3.0時
間維持して全フェノール類中に占める未反応フェノール
の割合が2.2%となった後、30分間かけて80℃に
冷却し、次いで80gのイソブチレンを30分間で仕込
み、さらに3時間反応を継続させて反応を終了させた。
反応中での最高圧力は13.6kg/cm2 であった。
キシド)のフェノール溶液を調製した後、50℃に冷却
し、268gのイソブチレンを20分間で加え、さらに
50℃にて10分間維持した。この時の全フェノール類
中に占める未反応フェノールの割合は74.8%であっ
た。次いで30分間かけて115℃に昇温し、3.0時
間維持して全フェノール類中に占める未反応フェノール
の割合が2.2%となった後、30分間かけて80℃に
冷却し、次いで80gのイソブチレンを30分間で仕込
み、さらに3時間反応を継続させて反応を終了させた。
反応中での最高圧力は13.6kg/cm2 であった。
【0037】反応終了後、ガスクロマトグラフィーによ
り反応液中のフェノール類の組成を分析した結果、 フェノール 0.6% 2−t−ブチルフェノール 4.1% 4−t−ブチルフェノール 0.0% 2−t−ブチルフェノール−t−ブチルエーテル 0.3% 2,6−ジ−t−ブチルフェノール 86.1% 2,4−ジ−t−ブチルフェノール 0.5% 2,5−ジ−t−ブチルフェノール 0.6% 2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール 7.8% であった。
り反応液中のフェノール類の組成を分析した結果、 フェノール 0.6% 2−t−ブチルフェノール 4.1% 4−t−ブチルフェノール 0.0% 2−t−ブチルフェノール−t−ブチルエーテル 0.3% 2,6−ジ−t−ブチルフェノール 86.1% 2,4−ジ−t−ブチルフェノール 0.5% 2,5−ジ−t−ブチルフェノール 0.6% 2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール 7.8% であった。
【0038】この結果から目的物である2,6−ジ−t
−ブチルフェノールの仕込フェノールに対する選択率は
86.1%と極めて高く、しかもリサイクルしにくいパ
ラ−アルキル化物の副生量は合計で8.3%と低いこと
がわかる。
−ブチルフェノールの仕込フェノールに対する選択率は
86.1%と極めて高く、しかもリサイクルしにくいパ
ラ−アルキル化物の副生量は合計で8.3%と低いこと
がわかる。
【0039】実施例5 実施例1と同量の仕込量でアルミニウムトリス(フェノ
キシド)のフェノール溶液を調製した後、50℃に冷却
し、244gのイソブチレンを20分間で加え、さらに
50℃にて10分間維持した。この時の全フェノール類
中に占める未反応フェノールの割合は69.3%であっ
た。次いで30分間かけて110℃に昇温し、2.5時
間維持して全フェノール類中に占める未反応フェノール
の割合が2.2%となった後、30分間かけて50℃に
冷却し、次いで104gのイソブチレンを30分間で仕
込み、さらに3時間反応を継続させて反応を終了させ
た。反応中での最高圧力は13.0kg/cm2 であっ
た。
キシド)のフェノール溶液を調製した後、50℃に冷却
し、244gのイソブチレンを20分間で加え、さらに
50℃にて10分間維持した。この時の全フェノール類
中に占める未反応フェノールの割合は69.3%であっ
た。次いで30分間かけて110℃に昇温し、2.5時
間維持して全フェノール類中に占める未反応フェノール
の割合が2.2%となった後、30分間かけて50℃に
冷却し、次いで104gのイソブチレンを30分間で仕
込み、さらに3時間反応を継続させて反応を終了させ
た。反応中での最高圧力は13.0kg/cm2 であっ
た。
【0040】反応終了後、ガスクロマトグラフィーによ
り反応液中のフェノール類の組成を分析した結果、 フェノール 1.2% 2−t−ブチルフェノール 2.9% 4−t−ブチルフェノール 0.1% 2−t−ブチルフェノール−t−ブチルエーテル 0.2% 2,6−ジ−t−ブチルフェノール 88.1% 2,4−ジ−t−ブチルフェノール 0.2% 2,5−ジ−t−ブチルフェノール 0.4% 2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール 6.9% であった。
り反応液中のフェノール類の組成を分析した結果、 フェノール 1.2% 2−t−ブチルフェノール 2.9% 4−t−ブチルフェノール 0.1% 2−t−ブチルフェノール−t−ブチルエーテル 0.2% 2,6−ジ−t−ブチルフェノール 88.1% 2,4−ジ−t−ブチルフェノール 0.2% 2,5−ジ−t−ブチルフェノール 0.4% 2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール 6.9% であった。
【0041】この結果から目的物である2,6−ジ−t
−ブチルフェノールの仕込フェノールに対する選択率は
88.1%と極めて高く、しかもリサイクルしにくいパ
ラ−アルキル化物の副生量は合計で7.1%と低いこと
がわかる。
−ブチルフェノールの仕込フェノールに対する選択率は
88.1%と極めて高く、しかもリサイクルしにくいパ
ラ−アルキル化物の副生量は合計で7.1%と低いこと
がわかる。
【0042】実施例6 実施例1と同量の仕込量でアルミニウムトリス(フェノ
キしド)のフェノール溶液を調製した後、65℃に冷却
し、348gのイソブチレンを20分間で加え、さらに
65℃にて10分間維持した。この時の全フェノール類
中に占める未反応フェノールの割合は35.3%であっ
た。次いで30分間かけて115℃に昇温し、2.5時
間維持して全フェノール類中に占める未反応フェノール
の割合は1.6%となった後、30分間かけて70℃に
冷却して3時間反応を継続させて反応を終了させた。反
応中での最高圧力は18.0kg/cm2 であった。
キしド)のフェノール溶液を調製した後、65℃に冷却
し、348gのイソブチレンを20分間で加え、さらに
65℃にて10分間維持した。この時の全フェノール類
中に占める未反応フェノールの割合は35.3%であっ
た。次いで30分間かけて115℃に昇温し、2.5時
間維持して全フェノール類中に占める未反応フェノール
の割合は1.6%となった後、30分間かけて70℃に
冷却して3時間反応を継続させて反応を終了させた。反
応中での最高圧力は18.0kg/cm2 であった。
【0043】反応終了後、ガスクロマトグラフィーによ
り反応液中のフェノール類の組成を分析した結果、 フェノール 0.2% 2−t−ブチルフェノール 2.5% 4−t−ブチルフェノール 0.0% 2−t−ブチルフェノール−t−ブチルエーテル 0.8% 2,6−ジ−t−ブチルフェノール 87.8% 2,4−ジ−t−ブチルフェノール 0.4% 2,5−ジ−t−ブチルフェノール 0.5% 2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール 7.8% であった。
り反応液中のフェノール類の組成を分析した結果、 フェノール 0.2% 2−t−ブチルフェノール 2.5% 4−t−ブチルフェノール 0.0% 2−t−ブチルフェノール−t−ブチルエーテル 0.8% 2,6−ジ−t−ブチルフェノール 87.8% 2,4−ジ−t−ブチルフェノール 0.4% 2,5−ジ−t−ブチルフェノール 0.5% 2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール 7.8% であった。
【0044】この結果から目的物である2,6−ジ−t
−ブチルフェノールの仕込フェノールに対する選択率は
87.8%と極めて高く、しかもリサイクルしにくいパ
ラ−アルキル化物の副生量は合計で8.2%と低いこと
がわかる。
−ブチルフェノールの仕込フェノールに対する選択率は
87.8%と極めて高く、しかもリサイクルしにくいパ
ラ−アルキル化物の副生量は合計で8.2%と低いこと
がわかる。
【0045】比較例2 実施例1と同量の仕込量でアルミニウムトリス(フェノ
キシド)のフェノール溶液を調製した後、100℃に冷
却し、268gのイソブチレンを3時間で加え、さらに
100℃にて1時間維持して全フェノール類中に占める
未反応フェノールの割合が2.9%となった後、30分
間かけて80℃に冷却し、次いで80gのイソブチレン
を30分間で仕込み、さらに3時間反応を継続させて反
応を終了させた。反応中での最高圧力は8.5kg/c
m2 であった。
キシド)のフェノール溶液を調製した後、100℃に冷
却し、268gのイソブチレンを3時間で加え、さらに
100℃にて1時間維持して全フェノール類中に占める
未反応フェノールの割合が2.9%となった後、30分
間かけて80℃に冷却し、次いで80gのイソブチレン
を30分間で仕込み、さらに3時間反応を継続させて反
応を終了させた。反応中での最高圧力は8.5kg/c
m2 であった。
【0046】反応終了後、ガスクロマトグラフィーによ
り反応液中のフェノール類の組成を分析した結果、 フェノール 0.8% 2−t−ブチルフェノール 6.5% 4−t−ブチルフェノール 0.0% 2−t−ブチルフェノール−t−ブチルエーテル 0.4% 2,6−ジ−t−ブチルフェノール 80.7% 2,4−ジ−t−ブチルフェノール 1.0% 2,5−ジ−t−ブチルフェノール 0.6% 2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール 10.0% であった。
り反応液中のフェノール類の組成を分析した結果、 フェノール 0.8% 2−t−ブチルフェノール 6.5% 4−t−ブチルフェノール 0.0% 2−t−ブチルフェノール−t−ブチルエーテル 0.4% 2,6−ジ−t−ブチルフェノール 80.7% 2,4−ジ−t−ブチルフェノール 1.0% 2,5−ジ−t−ブチルフェノール 0.6% 2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール 10.0% であった。
【0047】この結果から目的物である2,6−ジ−t
−ブチルフェノールの仕込フェノールに対する選択率は
80.7%と高いが、リサイクルしにくいパラ−アルキ
ル化物の副生量が合計で11.0%と極めて高いことが
わかる。
−ブチルフェノールの仕込フェノールに対する選択率は
80.7%と高いが、リサイクルしにくいパラ−アルキ
ル化物の副生量が合計で11.0%と極めて高いことが
わかる。
【0048】
【発明の効果】本発明方法によれば、前記特開昭57−
95928号公報および特開平2−45437号公報に
記載の製法と同様の通常の設備を用い、特別な付帯設備
をなしに、単純に反応温度を2段階または3段階とする
という簡便な方法で2,6−ジ−アルキルフェノールの
選択率が高めることができ、しかも別途処理しなければ
ならないパラ−アルキル化物の副生が少ないという利点
がある。
95928号公報および特開平2−45437号公報に
記載の製法と同様の通常の設備を用い、特別な付帯設備
をなしに、単純に反応温度を2段階または3段階とする
という簡便な方法で2,6−ジ−アルキルフェノールの
選択率が高めることができ、しかも別途処理しなければ
ならないパラ−アルキル化物の副生が少ないという利点
がある。
Claims (12)
- 【請求項1】 アルミニウム塩系触媒の存在下に、オレ
フィンとフェノールとを42〜85℃の温度条件で第1
段階目の反応をさせた後、88〜140℃に昇温して第
2段階目の反応をさせることを特徴とする2,6−ジ−
アルキルフェノールの製造方法。 - 【請求項2】 第1段階目の反応で全フェノール類中に
占める未反応フェノールの割合が85モル%以下となっ
た後、88〜140℃に昇温する請求項1記載の製造方
法。 - 【請求項3】 オレフィンとフェノールの仕込割合が、
モル比でオレフィン/フェノール=1.6〜3.0であ
る請求項2記載の製造方法。 - 【請求項4】 第1段階目の反応の温度が45〜75℃
で、かつ第2段階目の反応の温度が100〜120℃で
ある請求項1、2または3記載の製造方法。 - 【請求項5】 オレフィンがイソブチレンである請求項
4記載の製造方法。 - 【請求項6】 アルミニウム塩系触媒が、アルミニウム
トリス(フェノキシド)である請求項1〜5のいずれか
1つに記載の製造方法。 - 【請求項7】 アルミニウム塩系触媒の存在下に、オレ
フィンとフェノールとを42〜85℃の温度条件で第1
段階目の反応をさせた後、88〜140℃に昇温して第
2段階目の反応をさせ、次いで30〜90℃に降温して
第3段目の反応をさせることを特徴とする2,6−ジ−
アルキルフェノールの製造方法。 - 【請求項8】 第1段階目の反応で全フェノール類中に
占める未反応フェノールの割合が85モル%以下となっ
た後、88〜140℃に昇温して第2段階目の反応をさ
せ、次いで全フェノール類中に占める未反応フェノール
の割合が1〜3モル%の範囲となった時点で、30〜9
0℃に降温する請求項7記載の製造方法。 - 【請求項9】 オレフィンとフェノールの仕込割合が、
モル比でオレフィン/フェノール=1.6〜3.0であ
る請求項8記載の製造方法。 - 【請求項10】 第1段階目の反応の温度範囲が45〜
75℃で、かつ第2段階目の反応の温度範囲が100〜
120℃で、第3段階目の反応の温度範囲が45〜85
℃である請求項7、8または9記載の製造方法。 - 【請求項11】 オレフィンがイソブチレンである請求
項9記載の製造方法。 - 【請求項12】 アルミニウム塩系触媒が、アルミニウ
ムトリス(フェノキシド)である請求項7〜11のいず
れか1つに記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6149465A JPH0812611A (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | 2,6−ジ−アルキルフェノールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6149465A JPH0812611A (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | 2,6−ジ−アルキルフェノールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0812611A true JPH0812611A (ja) | 1996-01-16 |
Family
ID=15475736
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6149465A Pending JPH0812611A (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | 2,6−ジ−アルキルフェノールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0812611A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018526425A (ja) * | 2015-09-11 | 2018-09-13 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se | フェノールをアルキル化する方法 |
CN114181052A (zh) * | 2021-12-20 | 2022-03-15 | 宁夏清研高分子新材料有限公司 | 一种高纯度4,4’-联苯二酚的制备方法 |
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1994
- 1994-06-30 JP JP6149465A patent/JPH0812611A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018526425A (ja) * | 2015-09-11 | 2018-09-13 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se | フェノールをアルキル化する方法 |
CN114181052A (zh) * | 2021-12-20 | 2022-03-15 | 宁夏清研高分子新材料有限公司 | 一种高纯度4,4’-联苯二酚的制备方法 |
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