JPH08124820A - 露光量制御方法および装置 - Google Patents

露光量制御方法および装置

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JPH08124820A
JPH08124820A JP6253854A JP25385494A JPH08124820A JP H08124820 A JPH08124820 A JP H08124820A JP 6253854 A JP6253854 A JP 6253854A JP 25385494 A JP25385494 A JP 25385494A JP H08124820 A JPH08124820 A JP H08124820A
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pulse
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Lasers (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ランニングコストを上げることなく、露光量
の誤差を低減させる。 【構成】 一回の露光に所望の総エネルギから現在まで
に前記パルス光源から出力された光パルスの露光エネル
ギを引いた残りのエネルギを、総パルス数から現在まで
に出力されたパルス数を引いた残りのパルス数で割った
値を次回に前記パルス光源から出力される光パルスのエ
ネルギとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エキシマレーザ等のパ
ルス光源を用いた露光プロセスにおける露光量制御方法
および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、露光装置では、パルス光源から
の出射光をレチクルに照射することによって、そのレチ
クル上のパターンを基板上に塗られたレジストに縮小転
写する等の露光プロセスが行われる。そして、この露光
プロセスでは、一回の露光ごとのパルス光源から照射さ
れる露光用光の総エネルギを正確に制御する必要があ
る。特に、近年、超LSI等の分野で回路パターンの微
細化が進むにつれ、正確な形状を基板上に転写するため
に、パルス光源から照射される露光用光の総エネルギを
極めて正確に制御することが必要不可欠となっている。
ここで、一回の露光とは、基板全面に対して露光を行う
場合には、この基板全面露光を行うのに必要な総露光エ
ネルギがパルス光源により照射される露光プロセスのこ
とを示し、また、基板の各チップごとに露光を行う場
合、所謂、ステップ・アンド・リピート方式の場合に
は、その一チップを露光するのに十分なエネルギがパル
ス光源により照射される露光プロセスのことを示す。
【0003】水銀ランプ等の連続発光光源により露光を
行う場合には、露光エネルギをモニタしながらシャッタ
の開閉を行うことにより露光用光の総エネルギを正確に
制御することができる。しかしながら、基板上に転写さ
れる回路パターンの解像線幅は照射光源の波長に比例す
るため、この水銀ランプ等の連続発光光源では、近年の
回路パターンの微細化傾向に対処できない。そこで、近
年、遠紫外領域の波長の光源、つまり、エキシマレーザ
等のパルス光源が露光用の光源として用いられるように
なった。
【0004】ここで、エキシマレーザの基本的な構成お
よび動作について図5を参照して説明しておく。
【0005】レーザ管9内にはハロゲンガスおよび希ガ
ス等のレーザガスがガス供給部11から注入されてお
り、そして、このレーザガスをレーザ管9内に備えられ
るフラッシュランプ等の励起手段に励起回路10からの
出力を印加することによって励起させる。そして、レー
ザガスが励起されることにより、レーザ管9からパルス
レーザが出力される。ここで、励起回路10は、コンデ
ンサバンクに充電される電圧を高速スイッチの切替によ
り出力を制御しながら励起手段に電圧を印加するもので
ある。また、レーザ管9内に注入されたレーザガスはパ
ルスレーザが出力されるにつれて徐々に劣化していき、
レーザ出力を低下させていく。そこで、通常、所定のパ
ルス出力がなされると、ガス供給部11から新たにレー
ザガスを注入することによってレーザ管9内のレーザガ
スを交換するようにしている。
【0006】このエキシマレーザ等のパルスレーザをパ
ルス光源として用いる場合には、原理的にはパルス出力
のエネルギを極めて正確に制御することができる光源が
あればそれに越したことはないが、現実にはパルス出力
エネルギの正確な制御は非常に困難である。
【0007】そこで、一回の露光を複数のパルスで行う
ことによって露光の総エネルギを制御する露光量制御方
法が特開昭61−162051号公報に開示されてい
る。この露光制御方法によれば、1回の露光を1パルス
出力で行う場合と比べて、露光の総エネルギの誤差を低
減させることができる。
【0008】また、複数のパルスで露光したとしても、
依然として、露光総エネルギのバラツキが残るので、1
パルス当りのエネルギを減光フィルタ等で減少させ、誤
差の影響を少なくする露光量制御方法が特開昭60−1
69136号公報や特開昭63−81882号公報に開
示されている。
【0009】また、一般に、露光用の光源としてパルス
レーザを用いた場合に、光パルスエネルギの制御は、レ
ーザ媒体を励起させるための励起回路への充電電圧を制
御することによって行われる。さらに、レーザ媒体内部
の温度変化や劣化等により、所望の光パルスエネルギを
得るための充電電圧が変化することもあるが、その充電
電圧を補正するために、実際に露光を行う前にパイロッ
ト露光と呼ばれる予備露光を行い、その予備露光におけ
る光パルスエネルギに基づいて励起回路への充電電圧を
補正している。そして、露光におけるエネルギの検出結
果に基づいて次の露光の際の励起回路への充電電圧を補
正するという方法が用いられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の露光
量制御方法では、それぞれ以下に示すような問題点があ
るが、ここで、その問題点を明確化するために、光パル
スのエネルギの統計的な平均値をmとし、1パルスのエ
ネルギは、平均値mを中心に標準偏差σの正規分布に従
った誤差を持つものと仮定する。また、1回の露光にお
ける総パルス数をn、所望の総エネルギをD、iパルス
目のエネルギをe(i)として表すものとする。
【0011】まず、特開昭61−162051号公報に
開示されている露光量制御方法、つまり、n回のパルス
出力で1回の露光を行う場合では、標準偏差σの事象が
n回独立して発生することに相当する。したがって、総
露光量はn回の事象の重畳であり、露光エネルギの総和
は平均値n×mを中心に標準偏差はσをnの平方根で割
った値の誤差を有する。しかしながら、この露光量制御
方法であっても、例えば、平均10mJ/パルスで誤差
0.5mJ(5%)のバラツキを持つパルス光源で25
パルスの露光を行った場合、総露光エネルギは統計的に
250mJを中心に2.5mJ(1%)の誤差が生じて
しまい、依然として誤差の低減が不十分であるという問
題点があった。
【0012】また、特開昭60−169136号公報や
特開昭63−81882号公報に開示されている露光量
制御方法、つまり、1パルス当りのエネルギを減光フィ
ルタ等で減少させ、誤差の影響を少なくする露光量制御
方法では、1パルスあたりのエネルギを例えば、上記1
0mJ/パルスの半分の平均5mJ/パルスに減少させ
た場合、上記と同様の露光量を得るためには50パルス
の露光が必要となる。このとき、総露光エネルギは統計
的に250mJを中心とし、誤差が1.77mJ(0.
7%)に減少している。しかし、この方法では光源のエ
ネルギの半分を無駄にするために、ランニングコストが
増加するという問題点があった。
【0013】また、上記の統計的な考察においては次回
に照射するパルスのエネルギを平均値mに制御できると
いうことを前提にした。しかしながら、露光用光源がパ
ルスレーザの場合には前述の従来技術の欄で説明したよ
うに、基本的には励起回路への充電電圧を一定に保ち、
事前の露光結果を統計的に処理してパルスエネルギの平
均値を求め、充電電圧を補正するという平均出力の安定
化しか行われていない。したがって、パルス毎にパルス
エネルギを任意の値に制御することはできないという問
題点があった。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明は、パルス光源から出力される複数の光パ
ルスによって露光プロセスを行う露光装置において、前
記パルス光源から出力される光パルスのエネルギを検出
するエネルギ検出手段と、前記エネルギ検出手段によっ
て検出される光パルスのエネルギを積算する積算手段
と、予め設定される前記露光プロセスに必要な総露光エ
ネルギと前記積算手段で算出される光パルスエネルギの
積算値との差に基づいて、次回に出力される光パルスの
エネルギを規定する手段とを備えている。
【0015】そして、前記露光プロセスに必要な露光総
エネルギから現在までに出力された光パルスのエネルギ
を引いた残りのエネルギに応じて、次回に出力される光
パルスのエネルギを規定している。
【0016】さらに、本発明では、パルスレーザから出
力される複数の光パルスによって行われる露光の露光量
を制御する方法において、前記パルスレーザの励起回路
への充電電圧とそのパルスレーザから出力される光パル
スのエネルギとを所望の近似式によって関係づけ、所定
のパルスエネルギが与えられるときに、前記近似式を逆
算することによって、対応する前記励起回路への充電電
圧を算出し、そして、前記励起回路への充電電圧を算出
された前記充電電圧になるように制御することによって
1パルスごとのパルスエネルギを制御し、結果として、
露光総エネルギを高精度に制御している。
【0017】
【実施例】次に、本発明の一実施例について図面を参照
して詳細に説明する。
【0018】図1は、本発明による露光量制御方法によ
り露光プロセスを行う露光装置の一実施例の構成を示す
模式図である。光源2はCPU1から出力される制御信
号にしたがって出力制御されて光パルスを出射する。光
源から出射される光パルスは照明光学系3を経てレチク
ル4を照射する。縮小光学系5は光パルスによって照射
されたレチクルの像をウェハ6に結像し、レチクル4上
のパターンをウェハ6上に塗られたレジストに縮小転写
する。ここで、ウェハ6に露光されたパルスエネルギは
レチクル4の端に設けられたエネルギモニタ7によって
検出することができ、CPUはエネルギモニタにおいて
測定されたパルスエネルギ量に基づいて光源の出力を可
変する帰還制御を行う。ウェハ6上の露光領域はウェハ
ステージ8によって移動することができ、装置全体とし
て1つの露光領域に複数パルス(数十〜百パルス程度)
の露光を行っては次の露光領域に移動するというステッ
プ&リピート動作を行う。以下の実施例においては、こ
の露光装置の上でエネルギモニタの信号に基づいてCP
Uが光源の出力を制御することによる露光量制御方法で
ある。
【0019】次に、本発明の露光量制御方法の第1の実
施例について図2を参照して説明する。
【0020】本実施例における露光量制御方法では、ま
ず、1パルス目の照射時には、パルスエネルギが、一回
の露光における所望の総露光エネルギを総パルス数で割
った値となるように制御する。そして、2回目以降の光
パルス照射時には、パルスエネルギが、前述の所望の総
露光エネルギと1パルス目から現在までの露光エネルギ
の積算値との差を残りのパルス数で割った値となるよう
に逐次制御するというものである。
【0021】図2は、本実施例の露光量制御方法の制御
手順を示すフローチャートであり、以下の説明中、一回
の露光における所望の総露光エネルギをD、光源から照
射する総パルス数をN、パルス数を積算したカウント値
をn、カウント値nがiの時に露光すべきパルスエネル
ギの期待値をm(i)、実際に露光されたパルスエネル
ギの測定値をd(i)とする。
【0022】まず、カウント値nを0に初期化し(S2
01)、1パルス目に露光すべきパルスエネルギの期待
値m(0)を、次式から求める(S202)。
【0023】
【0024】この式は、パルス光源から照射される光パ
ルスの1パルス目のエネルギの期待値m(0)を、一回
の露光における所望の総エネルギDを前記パルス光源か
ら照射される総パルス数Nで割ったエネルギとして算出
するものである。
【0025】そして、光源から照射される光パルスのパ
ルスエネルギがm(0)となるようにCPUにより光源
を制御し(S203)、その後、実際に光パルスを照射
する。このレチクルに対して照射された光パルスのパル
スエネルギd(n)(1パルス目の照射時にはd
(0))をエネルギモニタによって測定する(S20
4)。
【0026】次に、カウント値nを1加算して(S20
5)、総パルス数Nとカウント値nとを比較する(S2
06)。そして、総パルス数Nとカウント値nとが等し
くなければ、次のパルス出力にて照射すべきパルスエネ
ルギの期待値m(n)(1パルス目の照射後ではm
(1))を次式から求める。
【0027】
【0028】この式は、パルス光源から照射される光パ
ルスの2パルス目以降のエネルギの期待値m(n)を、
1パルス目の光パルスから現在の光パルスまでに照射さ
れた露光エネルギを前記総エネルギDから引いた残りの
エネルギを、前記総パルス数Nから現在までに照射され
たパルス数nを引いた残りのパルス数N−nで割ったエ
ネルギとして算出するものである。
【0029】パルスエネルギの期待値m(n)(1回目
のパルス照射後ではm(1))を求めた後に、前述のS
203に戻り、光源から照射される光パルスのパルスエ
ネルギが期待値m(n)(2回目のパルス照射時ではm
(1))となるようにCPUにより光源を制御する(S
3)。以下、同様の手順により光パルス照射による露光
を繰り返し、前述のS206において総パルス数Nとカ
ウント値nとが等しくなった時点で一回の露光を終了す
る。
【0030】このように、本実施例における露光量制御
方法では、各々のパルスの照射時に実際に照射されたパ
ルスエネルギに基づいて残りの露光量を算出し、その残
りの露光量から次のパルス出力におけるパルスエネルギ
を求めているために総露光エネルギの誤差は最終パルス
の期待値m(N−1)に対する誤差のみとなる。
【0031】例えば、平均エネルギ10mJ/パルスで
誤差0.5mJ(5%)のバラツキを持つ光源を用い
て、25回のパルスにより一回の露光を行う場合には、
総露光エネルギは統計的に250mJを中心とし、誤差
は最終パルスの期待値に対する誤差と同様に0.5mJ
(0.2%)となる。
【0032】また、本実施例において、理論的には、総
パルス数の1パルス手前まで無制御で露光を行い、最終
パルス照射時に、その最終パルスにおけるパルスエネル
ギを上記と同様に残りの露光エネルギに近づくように制
御することにより同様の効果が得ることができる。しか
しながら、実際には、パルスエネルギを制御できる範囲
が狭く、また事前のパルスエネルギから大きく離れた値
に次のパルスエネルギを制御しようとすると制御誤差も
増大するので、本実施例のごとく各パルス毎にパルスエ
ネルギの制御を行った方が好ましい。
【0033】次に、本発明の露光量制御方法の第2の実
施例について図1および図3を参照して説明する。
【0034】前述の従来技術の欄で説明したように、光
源がパルスレーザの場合には、パルスエネルギを任意の
値に制御することが非常に困難であるため、パルス毎の
出力を制御することによって総露光量を制御する方法を
採用することができなかった。ここで、本実施例の露光
量制御方法は、光源にパルスレーザを用い、このパルス
レーザにおける励起回路への充電電圧と光パルスのエネ
ルギとを算術的に関係づけることにより、1パルス毎の
出力を制御することによって総露光量を制御するという
ものである。
【0035】本実施例においては、図1に示す構成のう
ち、光源にエキシマレーザを用いるものとし、図3は、
エキシマレーザにおける励起回路への充電電圧と出力パ
ルスエネルギとの関係を示す特性図であり、白丸はレー
ザガスをレーザ管内に充填した直後における特性を示
し、黒丸は、レーザを所定時間発振させた後、つまり、
レーザガスが劣化した後の特性を示す。
【0036】パルス充放電回路においては、レーザ媒質
への注入エネルギは充電電圧の二乗に比例するため、注
入した電気エネルギに対する光への変換効率が一定であ
れば、出力パルスエネルギも充電電圧の二乗に比例する
はずである。しかしながら、実際には、図3に示すよう
に全く異なる特性を示す。さらに、図3に示す黒丸およ
び白丸の相違のごとく、一旦測定して求めた充電電圧に
対する出力パルスエネルギの特性もレーザ管内の温度変
化やレーザガスの劣化にともなって徐々に変動してしま
う。つまり、これらが、1パルス毎に出力パルスエネル
ギを制御できない要因となっていた。
【0037】そこで、本実施例では、まず、充電電圧と
出力パルスエネルギとの関係を所定範囲内で簡単な二次
関数にて近似する。つまり、図3で実線で示す曲線は、
白丸の測定点を二次関数に最小二乗法にて関数近似した
曲線であり、その近似式は、
【0038】
【0039】となる。ただし、eはパルスエネルギ、v
は充電電圧である。理論的には容易に求められない充電
電圧と出力パルスエネルギとの関係も、図3に示すよう
な限られた範囲内では簡単な二次関数に近似することが
できる。
【0040】そして、ある時刻において、例えば、12
mJの出力パルスエネルギのパルスを出力したい場合に
は、前述の近似式の逆関数、つまり、
【0041】
【0042】に基づいて、励起回路への充電電圧を1
4.3kVに制御すればよいことになる。このように、
パルスレーザにおける励起回路への充電電圧と光パルス
のエネルギとを算術的に関係づけることにより、1パル
ス毎の出力エネルギを容易に制御することができる。
【0043】ここで、式3では、測定点(白丸)を二次
関数に近似したが、他の多項式や指数関数、対数関数に
近似してもよく、また、スプライン補間法等を用いても
よい。さらに、式3から式4を解析的に逆算して求めた
が、解析的に解けない場合には、ニュートン法等の数値
解析により解を求めてもよい。
【0044】次に、本発明の露光量制御方法の第3の実
施例について図3および図4を参照して説明する。
【0045】本実施例においても、前述の第2の実施例
と同様に、光源にエキシマレーザを用いる。したがっ
て、図3に示すように、レーザ管内の温度変化やレーザ
ガスの劣化にともなって、一旦測定して求めた充電電圧
に対する出力パルスエネルギの特性も徐々に変動してし
まうことは先に述べたとおりである。そこで、本実施例
の露光量制御方法は、前述の第2の実施例におけるパル
スレーザの励起回路への充電電圧と光パルスエネルギと
の算術的な関係を実際の出力結果にしたがって補正する
というものである。
【0046】図3に破線で示される曲線は、レーザガス
が劣化した後の励起回路への充電電圧に対する出力パル
スエネルギの測定値(黒丸)の関係を、所定の関数で近
似した曲線であり、その近似式は、
【0047】
【0048】によって表される。この近似式は、前述の
式3とは異なり、実測値から最小二乗法によって求めた
ものではなく、単に、式3の右辺に0.73を乗じたも
のであるが、図3に示すような限られた範囲内では黒丸
の測定点を近似した曲線を表す式とみなすことができ
る。このように、レーザガスの劣化等による出力パルス
エネルギ特性の変動は、「式3の右辺に所定の較正係数
を乗じる」という簡単な演算により容易に補正すること
ができる。ただし、この際、統計的な処理によって、1
パルスごとの出力変動の影響を除去する必要がある。
【0049】ここで、本実施例における充電電圧と光パ
ルスエネルギとの間の算術的な関係を実際の出力結果に
したがって補正する処理手順を図に示すフローチャート
を参照して説明する。以下の説明において、パルス数の
カウント値をj、カウント値jがiのときの励起回路へ
の充電電圧をV(i)、実際に出力した光パルスエネル
ギの測定値をd(i)、露光すべきパルスエネルギの期
待値をm(i)、前述の式3の右辺に乗じる較正係数を
k、1パルスごとの出力変動の平均化を行うべきパルス
数をMパルスとすると、このときの式5の近似曲線は、
【0050】
【0051】と表すことができる。ただし、f(V
(i))は前述の式3の右辺を示す。
【0052】そして、本実施例においては、パルスレー
ザが照射されるごとにS401に割り込み入力し、充電
電圧V(j)とパルスエネルギd(j)を保存する(S
401)。次いで、カウント値jを1加算し(S40
2)、その後、カウント値jと平均化パルス数Mとを比
較する(S403)。ここで、カウント値jが平均化パ
ルス数Mよりも小さい場合には、この割り込み処理から
元のプロセスに復帰する。また、カウント値jが平均化
パルス数M以上であれば、次式にしたがって二乗誤差を
最小にする較正係数kを求める。
【0053】
【0054】次回のパルス出力からは、求められた較正
係数kを用い、式6にしたがって励起回路への充電電圧
を算出するように較正係数kの値を補正する(S40
4)。その後、カウント値jを0にクリアして(S40
5)、この割り込み処理から元のプロセスに復帰する。
【0055】以上説明した較正係数kの補正方法を用い
てパルスエネルギの変動を補償する場合、まず、レーザ
ガス交換の直後に励起回路への充電電圧をパラメータに
してパイロット露光を行うことによって、式3の関数を
求めるとともに、較正係数kをk=1に初期化する。そ
して、次のレーザガス交換時までの間は、例えば、平均
化パルス数M=16パルス程度の間隔で図のフローチャ
ートに示す手順で較正係数kの補正を繰り返すことによ
って、次のレーザガス交換までの間のパルス出力特性の
変動を補償する。
【0056】このようなパルス出力特性の変動の補償を
行いながら、前述の第2の実施例による1パルスごとの
出力エネルギの制御を行えば、レーザガスの劣化等にか
かわらず、長時間、安定して露光量を制御することがで
きる。
【0057】さらに、図2におけるS3のパルスエネル
ギが期待値m(i)となるように光源からの出力を制御
する過程で、式6の近似式の逆関数により光源の励起回
路への充電電圧V(i)を制御することによって、1パ
ルスごとのパルスエネルギを制御しながら、かつ、1回
の総露光エネルギを制御することができる。
【0058】なお、エキシマレーザの発振開始時の初期
段階ではレーザガスの温度等の関係で出力過多が生じる
が、その出力過多を抑えるように初期段階での励起回路
への充電電圧を低めに設定するという予測制御を本発明
に組み合わせることもできる。例えば、開始iパルス目
の実際の充電電圧Vr(i)を次式により予測すること
ができる。
【0059】
【0060】ただし、本発明における露光量制御方法に
用いる励起回路への充電電圧としては、実際の充電電圧
Vr(i)を用いるのではなく、予測制御前の充電電圧
V(i)を用いなければ、例えば、式3等の近似が成り
立たなくたってしまう。
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、エキ
シマレーザ等のパルス光源を用いた露光装置において、
ランニングコストを増加させることなく、露光量の誤差
を大幅に減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による露光量制御方法を適用する露光装
置の一実施例の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施例の制御手順を示すフロー
チャートである。
【図3】エキシマレーザの励起回路への充電電圧に対す
る出力パルスエネルギの特性図である。
【図4】本発明の第2の実施例の制御手順を示すフロー
チャートである。
【図5】一般的なエキシマレーザの構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 CPU 2 光源 3 照明光学系 4 レチクル 5 縮小光学系 6 ウェハ 7 エネルギモニタ 8 ウェハステージ 9 レーザ管 10 励起回路 11 ガス供給部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01S 3/225 H01S 3/223 E

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルス光源からシーケンシャルに出力さ
    れる複数の光パルスによって行われる露光プロセスの露
    光量を制御する方法において、 前記露光プロセスに必要な露光総エネルギから現在まで
    に出力された光パルスのエネルギを引いた残りのエネル
    ギに応じて、次回に出力される光パルスのエネルギを規
    定することを特徴とする露光量制御方法。
  2. 【請求項2】 前記露光プロセスに必要な露光総エネル
    ギから現在までに出力された光パルスのエネルギを引い
    た残りのエネルギを、前記露光プロセスに用いられる総
    パルス数から現在までに出力されたパルス数を引いた残
    りのパルス数で割った値を次回に出力される光パルスの
    エネルギとすることを特徴とする前記請求項1に記載の
    露光量制御方法。
  3. 【請求項3】 パルスレーザから出力される複数の光パ
    ルスによって行われる露光の露光量を制御する方法にお
    いて、 前記パルスレーザの励起回路への充電電圧とそのパルス
    レーザから出力される光パルスのエネルギとを所望の近
    似式によって関係づけ、 所定のパルスエネルギが与えられるときに、前記近似式
    にしたがって、対応する前記励起回路への充電電圧を算
    出し、 前記励起回路への充電電圧を算出された前記充電電圧に
    なるように前記パルスレーザを制御することを特徴とす
    る露光量制御方法。
  4. 【請求項4】 前記近似式の逆演算により算出される充
    電電圧で前記パルスレーザから出力されたパルスエネル
    ギを測定し、 測定されたパルスエネルギに対して統計処理によってパ
    ルス毎の変動分を除去した後、その測定結果に基づいて
    前記充電電圧と前記パルスエネルギとの間の前記近似式
    による関係を補正することを特徴とする前記請求項2に
    記載の露光量制御方法。
  5. 【請求項5】 前記近似式は、前記パルスレーザの励起
    回路への充電電圧とそのパルスレーザから出力される光
    パルスのエネルギとを二次関数または多項式または指数
    関数または対数関数に近似したものであることを特徴と
    する前記請求項2に記載の露光量制御方法。
  6. 【請求項6】 パルス光源から出力される複数の光パル
    スによって露光プロセスを行う露光装置において、 前記パルス光源から出力される光パルスのエネルギを検
    出するエネルギ検出手段と、 前記エネルギ検出手段によって検出される光パルスのエ
    ネルギを積算する積算手段と、 予め設定される前記露光プロセスに必要な総露光エネル
    ギと前記積算手段で算出される光パルスエネルギの積算
    値との差に基づいて、次回に出力される光パルスのエネ
    ルギを規定する手段とを備えることを特徴とする露光装
    置。
  7. 【請求項7】 前記パルス光源から出力される光パルス
    数を計数する計数手段と、 予め設定される前記露光プロセスに必要な総露光エネル
    ギと前記積算手段で算出される光パルスエネルギの積算
    値との差を第1の値として算出するとともに、前記総パ
    ルス数と前記計数手段で計数されたパルス数との差を第
    2の値として算出し、前記第1の値を前記第2の値で割
    った値を第3の値として算出する手段と、 前記第3の値を次回に出力される光パルスのエネルギと
    するように制御する手段とを備えることを特徴とする前
    記請求項6に記載の露光装置。
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