JPH08124512A - 反射電子検出器を備えた粒子線装置 - Google Patents

反射電子検出器を備えた粒子線装置

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JPH08124512A
JPH08124512A JP25654594A JP25654594A JPH08124512A JP H08124512 A JPH08124512 A JP H08124512A JP 25654594 A JP25654594 A JP 25654594A JP 25654594 A JP25654594 A JP 25654594A JP H08124512 A JPH08124512 A JP H08124512A
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JP
Japan
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sample
particle beam
electron detector
backscattered electron
reflected electron
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JP25654594A
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Inventor
Miyuki Matsutani
幸 松谷
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Jeol Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 試料からの蒸発物で汚染されることなく、検
出効率の低下を防ぐ。 【構成】 対物レンズ2、3の内部であって試料1又は
粒子線照射位置を見込まない位置に反射電子検出器4を
配置し、さらには、試料1又は粒子線照射位置を直接見
込む位置に配置した反射電子検出器を有し、これらの反
射電子検出器を同時または単独で使用可能にした。この
構成により、反射電子検出器の表面が試料からの蒸発物
で汚染されるのを防ぐことができ、比較的低エネルギー
の反射電子に対しても検出効率の低下を防ぐことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粒子線を対物レンズに
よって集束し、試料に該粒子線を照射する反射電子検出
器を備えた粒子線装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は反射電子検出器を装着した粒子線
装置の従来例を示す図であり、21は試料、22は対物
レンズ、23は反射電子検出器、24は反射電子を示
す。粒子線を試料に照射し、試料から発生するX線やカ
ソードルミネッセンスを検出する装置、例えば電子プロ
ーブマイクロアナライザでは、試料から発生する反射電
子の信号を得るための反射電子検出器も装着可能になっ
ている。従来の粒子線装置において、図4に示すように
このような反射電子検出器23は、対物レンズ22の下
面のような試料21を直接見込む位置に、単体又は分割
して複数個設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来装置において、大
型の試料の組成や濃度分布を調べる、つまり面分析を行
う場合、短時間で分析を終了させるため、比較的大きな
プローブ電流を利用する場合が多い。その結果、プロー
ブの照射に弱い試料では、試料の微弱な蒸発が発生す
る。また、試料自身は問題ない場合でも、試料を抱埋し
ている樹脂などの部分もプローブの照射によって微弱な
蒸発をする。
【0004】反射電子検出器が試料を直接見込む位置に
装着されている従来装置では、上記のような分析を行う
と、長い年月の間には、反射電子検出器の表面がこれら
の蒸発物で汚染され、比較的低エネルギーの反射電子の
検出効率が劣化するという問題があった。
【0005】また、近年の装置では、工業用テレビカメ
ラの発達により、光学顕微鏡像は、テレビモニタ上で観
察できるようになっている。このため、従来のように接
眼レンズを覗く必要がなく、光学顕微鏡像は、2次電子
像や反射電子像と同時に観察が可能である。光学顕微鏡
像を観察する場合には、光を試料に照射する必要がある
が、試料で反射した光の一部は、光の入射方向以外にも
散乱される。特に光を乱反射し易い試料、例えば粉体で
は、観察しやすいように光量を増すため、光の入射方向
以外への散乱光が増大する。
【0006】反射電子検出器が試料を直接見込む位置に
付いている従来装置では、この散乱光が反射電子検出器
の検出信号に直接影響する。この結果、照明光のオン/
オフで反射電子信号が変化し、操作性が良くなかった
り、光の散乱度が試料位置によって異なる試料を動かし
て、反射電子信号も同時に収集を行う場合、正しい信号
が得られないという問題があった。特に、試料位置を正
しく合わせるための光学顕微鏡の自動焦点追随機能を有
する装置では、照明光を切ることができない。
【0007】本発明は、上記の課題を解決するものであ
って、試料からの蒸発物で汚染されることなく、検出効
率の低下を防ぐことができる反射電子検出器を提供する
ことを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、粒
子線を対物レンズによって集束し、試料に該粒子線を照
射する粒子線装置において、対物レンズの内部であって
試料又は粒子線照射位置を見込まない位置に反射電子検
出器を配置したことを特徴とし、さらには、試料又は粒
子線照射位置を直接見込む位置に配置した反射電子検出
器を有し、これらの反射電子検出器を同時または単独で
使用可能にしたことを特徴とするものである。
【0009】
【作用】本発明の反射電子検出器を備えた粒子線装置で
は、対物レンズの内部であって試料又は粒子線照射位置
を見込まない位置に反射電子検出器を配置したので、反
射電子検出器の表面が試料からの蒸発物で汚染されるの
を防ぐことができ、比較的低エネルギーの反射電子に対
しても検出効率の低下を防ぐことができる。また、試料
からの反射光又は反射光の変化の影響を軽減できる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1は本発明に係る反射電子検出器を備えた粒
子線装置の1実施例を示す図、図2は本発明に係る反射
電子検出器を備えた粒子線装置の反射電子軌道のエネル
ギー依存性を説明するための図である。(a)は横から
見た垂直断面図、(b)は下部ポールピースの上から見
た水平断面図、1は試料、2は下部ポールピース、3は
上部ポールピース、4は反射電子検出器、5は反射電
子、6はX線通過孔、7はX線通過方向を示す。
【0011】図1において、下部ポールピース2にX線
通過孔6が設けられ、点線で示すようなX線通過方向7
を有するとすると、反射電子検出器4は、このX線通過
方向7から外れた上部ポールピース3の下面に設けたも
のである。反射電子5は25kV励磁、θ=30〜50
°の反射電子の軌跡を示している。これらの反射電子6
のうち、34〜46°の範囲のものが、図1に示すよう
に下部ポールピース2にX線通過孔6を通りX線通過方
向7から外れた上部ポールピース3の下面に設けた反射
電子検出器4に入射する。
【0012】粒子線装置には、粒子線を集束して試料に
照射するための対物レンズを有している。対物レンズが
磁界型の場合、試料から発生するX線やカソードルミネ
ッセンスを検出するための取り出し孔が対物レンズに設
けられている場合がある。本発明に係る反射電子検出器
を備えた粒子線装置は、対物レンズの一部に設けられた
このようなX線通過孔またはカソードルミネッセンス通
過孔を利用し、或いは反射電子通過孔を設け、この孔に
入射してくる反射電子を検出するため、対物レンズの上
部のポールピース(またはヨーク)の一部であってしか
も試料を見込まない位置に、反射電子検出器を配置する
ことができる。
【0013】電磁界中を通過する荷電粒子の動きをシミ
レーションによって調べてみると、粒子線を集束して試
料に照射できる程度に励磁した対物レンズでは、図1に
示すように対物レンズのポールピース間に入射した反射
電子は、前記の取り出し孔等を通過できずにポールピー
スの一部に衝突することがわかる。また、様々なエネル
ギーを持つ反射電子の中で、所定の位置に集めることが
できるものを調べてみると、例えば加速電圧25KVの
時、反射電子のエネルギーは25KeV以下であるが、
実際には25KeVの電子ビームを集束させる磁場で、
図2に示すように少なくとも2KeV〜50KeVのー
広い範囲のエネルギーの電子を所定の領域に集めること
ができることもわかる。
【0014】したがって、本発明に係る反射電子検出器
を備えた粒子線装置は、このような反射電子が集まる位
置であって、しかも試料又は粒子線照射位置を直接見込
まないような位置に反射電子検出器を配置すれば良いと
いうことを見出したものである。
【0015】図3は遮蔽板を用いた本発明に係る反射電
子検出器を備えた粒子線装置の他の実施例を示す図であ
り、反射電子が集まる所に反射電子検出器を配置し、反
射電子検出器が直接試料を見込まないように、反射電子
検出器11の前方に遮蔽板12を配置するように構成し
てもよい。
【0016】また、試料又は粒子線照射位置を直接見込
む位置に設けた反射電子検出器と試料又は粒子線照射位
置を直接見込まない位置に設けた反射電子検出器を同時
に用いることにより、反射電子検出器の取り込み立体角
を大きくすることができる。さらに、プローブ電流が大
きいときは、試料を直接見込まない位置に設けた反射電
子検出器を用い、プローブ電流が小さい時は従来型の反
射電子検出器を試料に直接見込む位置に挿入するように
してもよい。
【0017】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、対物レンズ内で、試料又は粒子線照射位置を
見込まない位置に反射電子検出器を配置したので、反射
電子検出器の表面が試料からの蒸発物で汚染されること
がなく、比較的低エネルギーの反射電子に対しても検出
効率の低下を防止することができる。また、照明光のオ
ン/オフでも反射電子信号の変化が少なく、操作性が向
上する。さらに光の散乱度が試料位置によって異なる試
料でも、照明光を切ることなく反射電子信号も同時に収
集できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る反射電子検出器を備えた粒子線
装置の1実施例を示す図である。
【図2】 本発明に係る反射電子検出器を備えた粒子線
装置の反射電子軌道のエネルギー依存性を説明するため
の図である。
【図3】 遮蔽板を用いた本発明に係る反射電子検出器
を備えた粒子線装置の他の実施例を示す図である。
【図4】 反射電子検出器を装着した粒子線装置の従来
例を示す図である。
【符号の説明】
1…試料、2…下部ポールピース、3…上部ポールピー
ス、4…反射電子検出器、5…反射電子、6…X線通過
孔、7…X線通過方向

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子線を対物レンズによって集束し、試
    料に該粒子線を照射する粒子線装置において、対物レン
    ズの内部であって試料又は粒子線照射位置を見込まない
    位置に反射電子検出器を配置したことを特徴とする粒子
    線装置。
  2. 【請求項2】 前記試料又は粒子線照射位置を見込まな
    い位置に配置した反射電子検出器と共に試料又は粒子線
    照射位置を直接見込む位置に配置した反射電子検出器を
    有し、これらの反射電子検出器を同時または単独で使用
    可能にしたことを特徴とする請求項1記載の粒子線装
    置。
JP25654594A 1994-10-21 1994-10-21 反射電子検出器を備えた粒子線装置 Withdrawn JPH08124512A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6555816B1 (en) 1999-09-17 2003-04-29 Hitachi, Ltd. Scanning electron microscope and sample observation method using the same
JP2007227382A (ja) * 2006-02-23 2007-09-06 Ict Integrated Circuit Testing Ges Fuer Halbleiterprueftechnik Mbh 荷電粒子ビーム装置
JP2016534537A (ja) * 2013-09-23 2016-11-04 ケーエルエー−テンカー コーポレイション Semにおける向上した試料アクセスのためのノッチ付き磁気レンズ

Cited By (5)

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US6740877B2 (en) 1999-09-17 2004-05-25 Hitachi, Ltd. Scanning electron microscope and sample observation method using the same
US6855931B2 (en) 1999-09-17 2005-02-15 Hitachi, Ltd. Scanning electron microscope and sample observation method using the same
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