JPH08124389A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置

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JPH08124389A
JPH08124389A JP26262894A JP26262894A JPH08124389A JP H08124389 A JPH08124389 A JP H08124389A JP 26262894 A JP26262894 A JP 26262894A JP 26262894 A JP26262894 A JP 26262894A JP H08124389 A JPH08124389 A JP H08124389A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワード線5に複数種類の電源電圧を切り替え
て印加する必要をなくすことができるようにする。ま
た、ビット線3の電圧を1種類の参照電圧Vrefと比較
するだけでよくなるようにする。 【構成】 セルトランジスタ2のしきい値電圧Vth等を
3種類以上に変化させることによりI−V特性を変えて
多値データを記憶させ、このセルトランジスタ2が導通
してからビット線3の電圧が参照電圧Vrefよりも低く
なるまで時間をカウンタ10で計時することにより、こ
のI−V特性の相違を検出し多値データを読み出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1個のメモリセルに3
値以上の多値データを記憶することができるEEPRO
MやEPROM又はマスクROM等の不揮発性半導体記
憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】データの書き換えが可能な不揮発性半導
体記憶装置としては、EPROM[Erasable Programmab
le Read-Only Memory]やEEPROM[Electrically EP
ROM]等がある。EPROMは、アバランシェ効果を利用
したFAMOS[Floating gateAvalanche injection MO
S]構造のメモリセルが一般的であり、EEPROMは、
トンネル効果を利用したFLOTOX[Floating gate T
unnel OXide]構造のメモリセルが一般的である。FAM
OS構造とFLOTOX構造は、共にMIS[Metal Ins
ulator Semiconductor](MOS[Metal Oxide Semicond
uctor]ともいう)・FET[Field Effect Transistor]
のゲート絶縁物中にフローティングゲートを設けたもの
であり、このフローティングゲートに電荷を注入するこ
とによりMIS・FETのしきい値電圧を変化させてデ
ータの記憶を行う。但し、FAMOS構造のMIS・F
ETは、紫外線照射等の非電気的方法によってフローテ
ィングゲートの電荷を放出させるのに対して、FLOT
OX構造のMIS・FETは、高電圧の印加によるトン
ネル効果によってフローティングゲートの電荷を放出さ
せる。また、EEPROMは、DRAM[Dynamic Rando
m Access Memory]と組み合わせてNVDRAM[[Non-Vo
latile DRAM]として用いる場合もある。なお、ここでは
読み出し専用のマスクROM等も不揮発性半導体記憶装
置として取り扱う。
【0003】上記不揮発性半導体記憶装置のうちで、2
値データの記憶を行うEEPROMの読み出し部の回路
を図12に基づいて説明する。
【0004】このEEPROMのメモリセル1を構成す
るセルトランジスタ2は、MIS・FETのゲート絶縁
物中にフローティングゲート2aが設けられている。そ
して、このセルトランジスタ2のゲート−ドレイン間に
正の高電圧を印加すると、フローティングゲート2aに
電子が注入されセルトランジスタ2のしきい値電圧が変
化する。従って、このフローティングゲート2aに電子
が注入されているかどうかにより、各メモリセル1に2
値(1ビット)のデータを記憶することができる。ま
た、ゲート−ドレイン間に負の高電圧を印加すると、こ
のフローティングゲート2aの電子が基板に放出されデ
ータが消去されるので、データの書き換えが可能とな
る。
【0005】上記セルトランジスタ2は、ドレインがビ
ット線3に接続され、ソースがソース線4に接続され、
ゲートがワード線5に接続されている。なお、実際のE
EPROM上には、多数本のビット線3とこれに直交し
て多数本ずつのソース線4とワード線5が設けられ、こ
れらの各交差部にメモリセル1がマトリクス状に多数個
配置されるが、ここでは1個のメモリセル1と1本ずつ
のビット線3、ソース線4及びワード線5のみを示して
いる。また、以降の説明においても同様である。
【0006】上記ビット線3は、このビット線3を選択
するYデコーダ6を介してデータ線7に接続されてい
る。データ線7には、プリチャージ信号PSに基づいて
ビット線3をプリチャージするためのプリチャージ回路
8が接続されている。また、このデータ線7は、センス
アンプ9の一方の入力にも接続されている。センスアン
プ9の他方の入力には、図示しないダミーセルが接続さ
れたビット線が接続され、このビット線の電圧である参
照電圧Vrefが入力されるようになっている。このセン
スアンプ9は、データ線7とYデコーダ6を介してビッ
ト線3の電圧を入力し、これを参照電圧Vrefに対して
差動増幅する差動増幅器である。そして、このセンスア
ンプ9から出力されるセンス出力信号STPはラッチ回
路やバッファ等を介して外部に出力される。上記ワード
線5は、このワード線5を選択してゲート電圧を印加す
るXデコーダ12に接続されている。
【0007】上記構成のEEPROMの読み出し動作を
説明する。
【0008】まず、読み出し動作の開始時にプリチャー
ジ信号PSがアクティブになると、プリチャージ回路8
がビット線3を1〜2V程度の電圧にプリチャージする
(次に説明する図13では1.4Vの電圧としてい
る)。また、この読み出し動作時には、ソース線4が接
地される。
【0009】かかるプリチャージが完了すると、図13
に示すように、Xデコーダ12がワード線5に5Vのゲ
ート電圧を印加する。すると、メモリセル1のセルトラ
ンジスタ2が導通して、ビット線3の電荷がソース線4
に放電され電圧が徐々に低下する。もっとも、図示のよ
うに、このセルトランジスタ2のフローティングゲート
2aに電子が注入されず低電圧のしきい値電圧Vth1が
設定されている場合には、ビット線3の電圧が急峻に低
下するのに対して、フローティングゲート2aに電子が
注入されて高電圧のしきい値電圧Vth2が設定されてい
る場合には、ビット線3の電圧が徐々に低下する。ま
た、図示しないダミーセルは、このセルトランジスタ2
の2種類のしきい値電圧Vth1,Vth2の中間のしきい値
電圧に設定されているので、このダミーセルに接続され
るビット線の電圧、即ち参照電圧Vrefは、これらの中
間の速さで電圧が低下する。従って、センスアンプ9
は、これらビット線3の電圧と参照電圧Vrefとを比較
し差動増幅することにより、セルトランジスタ2のしき
い値電圧Vth1,Vth2に応じたセンス出力信号STPを
出力することができ、このセルトランジスタ2に記憶さ
れた2値(1ビット)のデータを読み出すことができ
る。
【0010】しかし、上記EEPROMの構成では、1
個のメモリセル1に2値のデータしか記憶させることが
できないため、記憶容量の大容量化に限度がある。そこ
で、1個のメモリセル1に3値以上の多値データを記憶
させることができる不揮発性半導体記憶装置が従来から
種々提案されている。
【0011】このような多値データを記憶させる発明と
しては、例えば図14に示すような不揮発性半導体記憶
装置が従来から提案されている(特開昭56−1535
82号)。なお、図12に示した従来例と同様の機能を
有する構成部材には同じ番号を付記して説明を省略す
る。また、この提案の不揮発性半導体記憶装置は、読み
出し専用のROMに多値データを記憶させる場合につい
てのものであるが、ここでは図12に示したものと同様
のEEPROMに多値データを記憶させる場合について
説明する。
【0012】このEEPROMのメモリセル1は、図1
2に示したものと同じ構成であるが、セルトランジスタ
2のフローティングゲート2aに注入する電子の量を調
整することにより、4種類のしきい値電圧Vth1〜Vth4
が設定可能となっている。また、このEEPROMは、
図示しない電源回路によって3種類の電源電圧V1〜V3
を発生し、発振器11からのクロック信号CLKに基づ
いて電源切替回路21がこれらの電源電圧V1〜V3を順
に切り替えてXデコーダ12に供給するようになってい
る。これら3種類の電源電圧V1〜V3は、4種類のしき
い値電圧Vth1〜Vth4のそれぞれの中間の電圧となるよ
うに定められている。
【0013】このEEPROMでは、センスアンプ9が
差動増幅の比較対象とする参照電圧Vrefが所定の一定
電圧となっている。また、このセンスアンプ9から出力
されるセンス出力信号STPは、クロック信号CLKに
基づいて3段のシフト動作を行うシフトレジスタ22に
入力されるようになっている。そして、このシフトレジ
スタ22の3ビットのパラレル出力は、エンコーダ23
に入力され、このエンコーダ23から上位ビットHBと
下位ビットLBの2ビットによる4値のデータが出力さ
れる。
【0014】上記構成のEEPROMの読み出し動作を
説明する。
【0015】まず、読み出し動作の開始時に、図13の
場合と同様に、プリチャージ回路8がビット線3をプリ
チャージする。かかるプリチャージが完了すると、図1
5に示すように、Xデコード信号XSがHレベルとなっ
て、発振器11がクロック信号CLKの発振出力を開始
すると共に、Xデコーダ12がワード線5の駆動動作を
開始する。ただし、Xデコーダ12は、クロック信号C
LKの立ち上がりごとに電源切替回路21から順に供給
される電源電圧V1〜V3をワード線5に印加するので、
ゲート電圧は図示のように段階的に上昇する。
【0016】ここで、セルトランジスタ2のフローティ
ングゲート2aに電子が注入されず最低のしきい値電圧
Vth1に設定されている場合には、ゲート電圧が最初の
電源電圧V1となった段階でビット線3の電圧が低下し
始め、時刻t21に参照電圧Vrefよりも低電圧となって
センスアンプ9から出力されるセンス出力信号STPが
反転しLレベルとなる。また、フローティングゲート2
aに少し電子が注入されて2番目に低いしきい値電圧V
th2に設定されている場合には、ゲート電圧が2番目の
電源電圧V2となった段階でビット線3の電圧が低下し
始め、時刻t22にセンス出力信号STPがLレベルとな
り、さらに、フローティングゲート2aにもう少し多く
の電子が注入されて3番目に低いしきい値電圧Vth3に
設定されている場合には、ゲート電圧が3番目の電源電
圧V3となった段階でビット線3の電圧が低下し始め、
時刻t23にセンス出力信号STPがLレベルとなる。そ
して、フローティングゲート2aに最も多くの電子が注
入されて最大のしきい値電圧Vth4に設定されている場
合には、時刻t24になってもビット線の電圧が低下せず
センス出力信号STPもHレベルのままとなる。
【0017】従って、クロック信号CLKの立ち上がり
ごとに上記センス出力信号STPを順次ラッチしてシフ
トするシフトレジスタ22の時刻t24における3ビット
のパラレル出力は、しきい値電圧Vth1の場合にはLレ
ベルを3回シフトするので[L,L,L]となり、しき
い値電圧Vth2の場合にはLレベルを2回シフトするの
で[L,L,H]となり、しきい値電圧Vth3の場合に
はLレベルを1回だけシフトするので[L,H,H]と
なり、また、しきい値電圧Vth4の場合には入力が全て
Hレベルになるので[H,H,H]となる。そして、こ
の時のパラレル出力をエンコーダ23が表1に基づいて
エンコードすれば、このエンコーダ23から上位ビット
HBと下位ビットLBの2ビットのデータとして、セル
トランジスタ2のしきい値電圧Vthに応じた4値のデー
タが出力される。
【0018】
【表1】
【0019】また、上記多値データを記憶させるものと
しては、以下に説明するような不揮発性半導体記憶装置
も従来から提案されている(特開昭55−80888
号)。この不揮発性半導体記憶装置は、セルトランジス
タであるMIS・FETのI−V特性を変化させると、
ゲートに一定のゲート電圧を印加した場合にも、このI
−V特性の相違によりセルトランジスタのドレイン電流
が変わるため、ビット線の電圧低下の速度が異なるよう
になるという現象を利用するものである。具体的には、
セルトランジスタのゲートにゲート電圧を印加した後の
特定の時点で、ビット線の電圧を例えば3種類の参照電
圧と比較することにより、この比較結果に基づいてI−
V特性の相違に応じた4値のデータを得るものである。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記図14
に示した従来のEEPROMでは、ゲート電圧を段階的
に変化させるために複数種類の電源電圧が必要となり、
しかも、これらの電源電圧がワード線5を駆動するため
の電流供給能力を要求されるので、電源回路が複雑にな
ってチップ面積が増大すると共に、消費電力も増加する
という問題があった。また、これらの電源がワード線5
に電圧を印加してゲート電圧を各段階ごとに安定させる
までに時間を要するので、アクセス速度の高速化の障害
になるというおそれもあった。さらに、Xデコーダ12
にこれらの電源電圧を切り替えて供給するための電源切
替回路21も必要となり、これによってチップ面積がよ
り一層増大するという問題もあった。
【0021】また、ビット線の電圧を特定の時点で参照
電圧と比較する不揮発性半導体記憶装置の場合には、ゲ
ート電圧を変化させる必要はないが、ビット線の電圧と
比較するための複数の参照電圧が必要となり、しかも、
それぞれの参照電圧が電圧変動のない高精度な一定電圧
でなければならないために、このような参照電圧を発生
させるための回路がチップ面積を増大させるという問題
があった。
【0022】本発明は、このような従来技術の課題を解
決すべくなされたものであり、ワード線に単一の電圧を
印加するだけでMIS・FETのI−V特性又はしきい
値電圧の相違を検出し、これに応じた多値データを出力
することができる不揮発性半導体記憶装置を提供するこ
とを目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る不揮発性
半導体記憶装置は、複数種類のI−V特性のいずれかに
設定されるMIS・FETのソース又はドレインの一方
の端子が読み出し動作の開始時にプリチャージされるビ
ット線に接続されると共に、他方の端子が読み出し動作
時にプリチャージ電圧とは異なる電圧の電源に接続され
るメモリセルと、該ビット線の電圧を参照電圧と比較す
る比較回路とを備えた半導体記憶装置において、該ビッ
ト線のプリチャージ後に該メモリセルのMIS・FET
のゲートに所定のゲート電圧を印加するワード線駆動手
段と、読み出し動作の開始後の所定時から該比較回路の
比較結果が変化するまで、又は、該比較回路の比較結果
が変化してから読み出し動作の終了前の所定時までの時
間を計時するタイマ手段と、該タイマ手段の計時結果に
応じた多値データを出力する多値データ出力手段とを具
備し、そのことにより上記目的を達成できる。
【0024】請求項2に係る不揮発性半導体記憶装置
は、複数種類のしきい値電圧のいずれかに設定されるM
IS・FETのソース又はドレインの一方の端子が読み
出し動作の開始時にプリチャージされるビット線に接続
されると共に、他方の端子が読み出し動作時にプリチャ
ージ電圧とは異なる電圧の電源に接続されるメモリセル
と、該ビット線の電圧を参照電圧と比較する比較回路と
を備えた半導体記憶装置において、該ビット線のプリチ
ャージ後に、単一の電源電圧に基づいてこの電源電圧に
漸近的に変化するゲート電圧を該メモリセルのMIS・
FETのゲートに印加するワード線駆動手段と、読み出
し動作の開始後の所定時から該比較回路の比較結果が変
化するまで、又は、該比較回路の比較結果が変化してか
ら読み出し動作の終了前の所定時までの時間を計時する
タイマ手段と、該タイマ手段の計時結果に応じた多値デ
ータを出力する多値データ出力手段とを具備し、そのこ
とにより上記目的を達成できる。
【0025】請求項3に係る不揮発性半導体記憶装置
は、複数種類のしきい値電圧のいずれかに設定されるM
IS・FETのソース又はドレインの一方の端子が読み
出し動作の開始時にプリチャージされるビット線に接続
されると共に、他方の端子が読み出し動作時にプリチャ
ージ電圧とは異なる電圧の電源に接続されるメモリセル
と、該ビット線の電圧を参照電圧と比較する比較回路と
を備えた半導体記憶装置において、該ビット線のプリチ
ャージ後に、単一の電源電圧に基づいてこの電源電圧に
漸近的に変化するゲート電圧を該メモリセルのMIS・
FETのゲートに印加するワード線駆動手段と、該比較
回路の比較結果が変化した際のゲート電圧を量子化する
量子化手段と、該量子化手段の量子化結果に応じた多値
データを出力する多値データ出力手段とを具備し、その
ことにより上記目的を達成できる。請求項4の発明は、
本発明の不揮発性半導体記憶装置において、前記多値デ
ータ出力手段が、読み出し動作の終了前の所定時までに
前記比較回路の比較結果が変化しなかった場合に、該比
較結果が変化した場合の前記タイマ手段の計時結果又は
前記量子化手段の量子化結果に応じた多値データのいず
れとも異なる多値データを出力する構成とすることを特
徴とする。
【0026】請求項5の発明は、本発明の不揮発性半導
体記憶装置において、前記メモリセルのMIS・FET
はフローティングゲートを備えたものであり、該フロー
ティングゲートに電荷を蓄積することによりFETのし
きい値電圧を変化させて複数種類のI−V特性又は複数
種類のしきい値電圧のいずれかに設定される構成とする
ことを特徴とする。
【0027】請求項6の発明は、本発明の不揮発性半導
体記憶装置において、前記メモリセルのMIS・FET
は製造過程において諸定数を変化させことにより複数種
類のI−V特性又は複数種類のしきい値電圧のいずれか
に設定される構成とすることを特徴とする。
【0028】
【作用】本発明のメモリセルにおけるMIS・FET
は、エンハンスメント型のNチャンネルFETである場
合には、通常はドレインが正の電圧にプリチャージされ
たビット線に接続されると共にソースが接地され、ワー
ド線駆動手段はゲートに正のゲート電圧を印加する。そ
して、このMIS・FETがゲート電圧の印加によって
導通した場合には、ビット線の正電荷がソースを介して
放電されプリチャージされた電圧が低下することにな
る。
【0029】請求項1の発明では、MIS・FETのI
−V特性を変化させることにより、メモリセルに多値デ
ータを記憶させる。MIS・FETのI−V特性とは、
図16に示すような、ドレイン電圧VDに対するドレイ
ン電流IDの静特性をいう。このI−V特性において、
ドレイン電圧VDが飽和電圧VDsatよりも低い線形領域
では、数1で定義されるチャンネルコンダクタンスgd
の値が高いほどドレイン電流IDの上昇率が急激とな
り、I−V特性の曲線の傾斜が大きくなる。
【0030】
【数1】
【0031】このチャンネルコンダクタンスgdの値
は、ゲート電圧VGとしきい値電圧Vthとの差(VG−V
th)やチャンネル幅Wに比例し、チャンネル長に反比例
する。従って、例えばEEPROMに用いるFLOTO
X構造のMIS・FETやEPROMに用いるFAMO
S構造のMIS・FETの場合には、フローティングゲ
ートに注入する電荷量を調整してしきい値電圧Vthを変
化させれば、チャンネルコンダクタンスgdの特性が変
わり、異なるI−V特性に設定することができる。ま
た、例えばマスクROMに用いるMIS・FETであれ
ば、製造過程で、基板表面の不純物濃度等を変えてしき
い値電圧Vthを変化させる他、チャンネル幅Wやチャン
ネル長又はその他の定数を変えることにより、しきい値
電圧Vthを変化させることなく、チャンネルコンダクタ
ンスgdの特性を調整して異なるI−V特性に設定する
こともできる。なお、ドレイン電圧VDが飽和電圧VDsa
tよりも高い飽和領域においても、相互コンダクタンス
gmが同様に変化するので、これによってもI−V特性
が影響を受ける。
【0032】また、図17に示すように、電圧Vに充電
されたコンデンサCをゲート電圧VGが印加されたMI
S・FETを介して放電する場合、このMIS・FET
を抵抗Rmとみなすと、コンデンサCの端子電圧vは、
数2に示すように時間tの経過と共に過渡的に低下す
る。
【0033】
【数2】
【0034】このMIS・FETの抵抗Rmは、チャン
ネルコンダクタンスgdの逆数によって表されるもので
あるため、チャンネルコンダクタンスgdの値が異なれ
ば抵抗Rmの値も変わり、図18に示すように、放電の
際の時定数RmCがそれぞれ変化するので、端子電圧v
の低下の速度も異なるようになる。つまり、メモリセル
のMIS・FETのI−V特性が異なれば、ワード線駆
動手段が所定のゲート電圧を印加しこのMIS・FET
を導通させた際に、予めプリチャージされたビット線の
電圧が低下する速度もこの図18に示したようにそれぞ
れ異なるようにすることができる。
【0035】比較回路は、上記ビット線の電圧を参照電
圧と比較する回路であり、半導体記憶装置のセンスアン
プに用いられる差動増幅器等によって構成される。ただ
し、この比較回路は、時間の経過と共にこれらの電圧を
随時比較するものでなければならないので、ある時点で
のビット線の電圧と参照電圧とを比較して、その比較結
果に応じてビット線自体の電圧を変化させるフリップフ
ロップタイプのセンスアンプを用いることはできない。
比較回路がこのような比較を行うと、ビット線の電圧が
参照電圧よりも低くなった時点で比較結果が変化する。
そして、図18に示したように、MIS・FETのI−
V特性が異なれば、ビット線の電圧が参照電圧よりも低
くなる時点も変化する。
【0036】タイマ手段は、読み出し動作の開始後の所
定時からこの比較回路の比較結果が変化する時点までの
時間を計時して、上記MIS・FETのI−V特性の相
違を検出する。また、比較回路の比較結果が変化する時
点から読み出し動作の終了前の所定時までの時間を計時
した場合にも、計時結果の長短の関係が逆になるだけ
で、同様にMIS・FETのI−V特性の相違を検出す
ることができる。
【0037】多値データ出力手段は、このタイマ手段の
計時結果に応じた適宜の形式の多値データを出力する。
この多値データ出力手段は、タイマ手段が2進カウンタ
によって構成され、かつ、I−V特性の各種類に対して
それぞれ1種類ずつのカウント結果を出力する場合に
は、このカウント結果の2ビット以上の2進値をそのま
ま多値データとして出力することができる。しかし、タ
イマ手段が1種類のI−V特性のMIS・FETに対し
て複数種類のカウント結果を出力する可能性があるよう
な場合には、適宜最小のビット数に変換してから多値デ
ータとして出力する。また、タイマ手段が、比較回路の
比較結果をシフトレジスタでシフトさせて、このシフト
数で計時を行うようなものの場合には、2進値にエンコ
ードしてから多値データとして出力する。多値データ
は、このように通常は2進値にエンコードされた形式で
出力されるが、他の形式で出力することを排除するもの
ではない。
【0038】この結果、請求項1の発明によれば、ビッ
ト線の電圧を1種類の参照電圧と比較しこの比較結果が
変化する時点を計時することにより、MIS・FETの
I−V特性の相違を検出してこれに応じた多値データを
出力することができる。よって、ワード線駆動手段が複
数種類のゲート電圧を段階的に出力したり、複数の参照
電圧に基づいてビット線の電圧をそれぞれ比較するよう
な必要がなくなる。
【0039】請求項2の発明では、MIS・FETのし
きい値電圧を変化させることにより、メモリセルに多値
データを記憶させる。また、ワード線駆動手段は、この
MIS・FETのゲートに漸近的に変化するゲート電圧
を印加する。この際、複数の電圧の電源を順次切り替え
たり、電源電圧自体を変化させるのではなく、ゲート電
圧の印加のための電源電圧は単一のものを用いる。単一
の電源電圧を印加しても、ワード線等の配線の分布容量
を充電する必要があるため、MIS・FETのゲートに
は従来から漸近的に変化するゲート電圧を印加されてい
る。ただし、従来は、このゲート電圧が速やかに所定電
圧に達するようにドライバの電流駆動能力をできるだけ
高めていた。これに対して、請求項2の発明では、ドラ
イバの出力トランジスタの電流駆動能力を制限したり、
このドライバの出力に抵抗を挿入する等の方法により、
MIS・FETのゲートに印加されるゲート電圧の変化
がより緩やかになるようにする。このようにしてゲート
電圧を緩やかに変化させると、設定されたしきい値電圧
に応じてこのMIS・FETがそれぞれ異なる時点で導
通するようになる。これにより、プリチャージされたビ
ット線の電圧が低下し参照電圧よりも低くなる時点も変
化する。
【0040】比較回路とタイマ手段と多値データ出力手
段は、請求項1の発明と同じ構成である。従って、比較
回路は上記MIS・FETの導通によりビット線の電圧
が参照電圧よりも低くなると出力を変化させ、タイマ手
段はこの比較回路の比較結果が変化する時点を計時する
ことにより、MIS・FETのしきい値電圧の相違を検
出し、多値データ出力手段はこのタイマ手段の計時結果
に応じた適宜の形式の多値データを出力する。
【0041】この結果、請求項2の発明の場合にも、ビ
ット線の電圧を1種類の参照電圧と比較しこの比較結果
が変化する時点を計時することにより、MIS・FET
のしきい値電圧の相違を検出してこれに応じた多値デー
タを出力することができる。よって、ワード線駆動手段
が複数種類のゲート電圧を段階的に出力したり、複数の
参照電圧に基づいてビット線の電圧をそれぞれ比較する
ような必要がなくなる。
【0042】請求項3の発明は、請求項2の発明のタイ
マ手段を量子化手段に代えたものである。量子化手段
は、比較回路の比較結果が変化した際のゲート電圧を量
子化する。量子化は、アナログ値であるゲート電圧を複
数段階のいずれかのディジタル値に丸める操作をいい、
このゲート電圧を複数の参照電圧と比較することにより
このようなディジタル値に変換することができる。ここ
で、ゲート電圧がMIS・FETの設定されたしきい値
電圧に達すると、ビット線の電圧が低下して比較回路の
比較結果が変化するので、この比較回路の比較結果が変
化した際のゲート電圧は、MIS・FETの設定された
しきい値電圧に近い、このしきい値電圧とほぼ一定の関
係を有する電圧となる。従って、この比較結果が変化し
た際のゲート電圧を複数の参照電圧と比較して量子化す
れば、MIS・FETのしきい値電圧を検出することが
できる。そして、多値データ出力手段は、この量子化結
果を適宜の形式の多値データに変換して出力する。な
お、量子化手段が2進値のディジタル値を出力する場合
には、多値データ出力手段は、この量子化結果をそのま
ま出力すれば足りる。
【0043】この結果、請求項3の発明の場合には、量
子化の際にゲート電圧と比較するために複数の参照電圧
を必要とするが、ワード線駆動手段は単一の電源電圧を
出力するだけで、MIS・FETのしきい値電圧に応じ
た多値データを出力することができるので、このワード
線駆動手段が複数種類のゲート電圧を段階的に出力する
ような必要がなくなる。
【0044】請求項4の発明は、比較回路の比較結果が
変化しなかった場合に多値データ出力手段が異なる多値
データを出力する場合を示すものであり、これによって
出力可能な多値データの値を1つ増加させたり、オーバ
ープログラムの発生を検出することが可能となる。
【0045】請求項5の発明は、フローティングゲート
を備えたFLOTOX構造のMIS・FETを用いるE
EPROMや、FAMOS構造のMIS・FETを用い
るEPROM等に適用する場合を示すものであり、請求
項6の発明は、マスクROM等に適用する場合を示すも
のである。
【0046】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面を参照しつつ
説明する。
【0047】(第1実施例)図1乃至図5は本発明の第
1実施例を示すものであって、図1はEEPROMの読
み出し部の回路構成を示すブロック図、図2はセンスア
ンプの構成を示すブロック図、図3はカウンタの構成を
示すブロック図、図4は発振器の構成を示すブロック
図、図5はEEPROMの読み出し動作を示すタイムチ
ャートである。なお、図12及び図14に示した従来例
と同様の機能を有する構成部材には同じ番号を付記す
る。
【0048】本実施例は、FLOTOX構造のMIS・
FETを備えたEEPROMの読み出し部の回路につい
て説明する。図1に示すように、このEEPROMのメ
モリセル1を構成するセルトランジスタ2は、MIS・
FETのゲート絶縁物中にフローティングゲート2aを
設けたものであり、このフローティングゲート2aに適
宜量の電子を注入してしきい値電圧Vthを変化させるこ
とにより、複数種類のI−V特性のうちのいずれかに設
定できるようになっている。そして、ここでは、フロー
ティングゲート2aの電子が完全に放出された状態も含
めて、この電子の量に応じて4種類のしきい値電圧Vth
1〜Vth4に設定可能とする。このフローティングゲート
2aへの電子の注入や放出は、電気的に繰り返し行うこ
とができ、データの書き込み消去が可能となる。このセ
ルトランジスタ2は、ドレインがビット線3に接続さ
れ、ソースがソース線4に接続され、ゲートがワード線
5に接続されている。
【0049】上記ビット線3は、Yデコーダ6を介して
データ線7に接続されている。Yデコーダ6は、EEP
ROMに入力されたアドレスをデコードすることによ
り、複数本のビット線3からいずれかを選択して、これ
をデータ線7に接続する回路である。そして、ここで
は、図示のビット線3がYデコーダ6を介してデータ線
7に接続されているものとする。このデータ線7には、
プリチャージ回路8が接続されている。プリチャージ回
路8は、読み出し動作の開始時にプリチャージ信号PS
がアクティブになると、データ線7とYデコーダ6を介
してビット線3を所定電圧にプリチャージする回路であ
る。
【0050】データ線7は、センスアンプ9の一方の入
力にも接続されている。センスアンプ9は、図2に示す
ように、PチャンネルFET9a,9bとNチャンネル
FET9c,9dとで構成される差動増幅器を備え、こ
の差動増幅器の出力をPチャンネルFET9aのドレイ
ンからインバータ9eを介して、センス出力信号STP
として外部に送り出すようになっている。そして、デー
タ線7は、一方のPチャンネルFET9aのゲートに接
続されている。また、他方のPチャンネルFET9bの
ゲートにはプリチャージ電圧よりも低電圧の参照電圧V
refが入力されている。従って、このセンスアンプ9
は、データ線7とYデコーダ6を介したビット線3の電
圧が参照電圧Vrefよりも高い場合にはセンス出力信号
STPをHレベルとし、ビット線3の電圧の方が低くな
った場合にはセンス出力信号STPをLレベルとする。
なお、このセンスアンプ9の差動増幅器は、Pチャンネ
ルFET9fとNチャンネルFET9gを介して電源に
接続されているので、読み出し動作時にセンス動作信号
SSがアクティブになった場合にのみセンス動作を行
う。
【0051】上記センスアンプ9から出力されるセンス
出力信号STPは、カウンタ10に送られる。また、こ
のカウンタ10には、発振器11からのクロック信号C
LKも入力される。カウンタ10は、図3に示すよう
に、2段のT型フリップフロップ10a,10bによっ
て構成される2進2桁のカウンタ回路を備え、クロック
信号CLKの立ち上がりを順次カウントし、このカウン
ト結果をT型フリップフロップ10a,10bの出力か
らそれぞれ下位ビットLBと上位ビットHBとして外部
に送り出すようになっている。ただし、このクロック信
号CLKは、2個の3ステートバッファ10c,10d
を介して1段目のT型フリップフロップ10aに入力さ
れる。そして、一方の3ステートバッファ10cの制御
入力には、センス出力信号STPが入力される。従っ
て、このカウンタ10は、センス出力信号STPがLレ
ベルになると、クロック信号CLKのカウントを停止す
る。また、T型フリップフロップ10a,10bから出
力される上位ビットHBと下位ビットLBは、NAND
ゲート10eに入力され、このNANDゲート10eの
出力が他方の3ステートバッファ10dの制御入力に入
力される。従って、このカウンタ10は、2段のT型フ
リップフロップ10a,10bがカウントを終了し上位
ビットHBと下位ビットLBが共にHレベルになると、
クロック信号CLKのカンウトを停止する。なお、これ
ら3ステートバッファ10c,10dは、制御入力がL
レベルの場合にハイインピーダンス状態を出力するの
で、必要に応じてこの出力をプルダウンしておく。
【0052】上記発振器11には、Xデコード信号XS
が入力される。この発振器11は、図4に示すように、
遅延時間の長い1個のNANDゲート11aと2個のイ
ンバータ11b,11cをループ状に接続したロジカル
オシレータを備え、このロジカルオシレータの出力をさ
らに別のインバータ11dを介してH/Lレベルを確定
させてからクロック信号CLKとして外部に送り出すよ
うになっている。そして、Xデコード信号XSは、この
NANDゲート11aの他方の入力に入力される。従っ
て、この発振器11は、Xデコード信号XSがHレベル
(アクティブ)の場合にのみ発振を行いクロック信号C
LKを出力する。
【0053】なお、上記発振器11のロジカルオシレー
タを構成するNANDゲート11aとインバータ11
b,11cは、PチャンネルFET11e〜11gとN
チャンネルFET11h〜11jを介して電源に接続さ
れている。また、これらPチャンネルFET11e〜1
1gとNチャンネルFET11h〜11jのゲートは、
抵抗11kを介して電源間に直列接続されたダイオード
接続のPチャンネルFET11lとNチャンネルFET
11mのゲートにそれぞれ接続されている。従って、こ
の発振器11は、温度変化によるMIS・FETのしき
い値電圧Vthが変動すると、PチャンネルFET11l
とNチャンネルFET11mのソース−ゲート間の印加
電圧が変化し、これに応じてPチャンネルFET11e
〜11gとNチャンネルFET11h〜11jがロジカ
ルオシレータの電源電流を制限するので、温度変化によ
る発振周波数の変動を抑制することができる。
【0054】上記ワード線5は、Xデコーダ12に接続
されている。Xデコーダ12は、EEPROMに入力さ
れたアドレスをデコードすることにより、複数本のワー
ド線5からいずれかを選択して、この選択したワード線
5にゲート電圧VGを印加する回路である。そして、こ
のXデコーダ12にも上記Xデコード信号XSが入力さ
れ、このXデコード信号XSがHレベルになると、ワー
ド線5の選択とゲート電圧VGの印加動作を行うように
なっている。
【0055】上記構成のEEPROMの読み出し動作を
説明する。
【0056】まず読み出し動作の開始時にプリチャージ
信号PSがアクティブになると、プリチャージ回路8が
Yデコーダ6によって選択されたビット線3のプリチャ
ージを行う。プリチャージは、ビット線3を一旦所定の
プリチャージ電圧まで上昇させた後に電源を切り離して
ハイインピーダンス状態とし、このビット線3の分布容
量に電荷を蓄積させる操作をいう。このプリチャージ電
圧が低すぎると、センスアンプ9での差動増幅のマージ
ンが減少して動作信頼性が低下するが、あまり高くした
のでは、セルトランジスタ2のフローティングゲート2
aに電荷の注入が発生しデータが破壊されるおそれがあ
る。従って、このプリチャージ電圧は、本実施例では
1.0V以上で1.5V以下の範囲とするのが好まし
く、ここでは1.4Vに設定している。また、この読み
出し動作時には、ソース線4が接地される。
【0057】ビット線3のプリチャージが完了すると、
図5に示すように、時刻t1にXデコード信号XSがH
レベルになり、Xデコーダ12がワード線5に5Vのゲ
ート電圧VGを印加する。すると、メモリセル1のセル
トランジスタ2が導通して、ビット線3の電荷が放電さ
れ電圧が徐々に低下する。ただし、このセルトランジス
タ2は、しきい値電圧Vthが高いほどチャンネルコンダ
クタンスgdが低くなりビット線3の放電の際の時定数
が長くなるので、4種類のしきい値電圧Vth1〜Vth4に
応じて図示のようにビット線3の電圧の低下速度が変化
する。従って、セルトランジスタ2が最低のしきい値電
圧Vth1に設定されていた場合には、ビット線3の電圧
が急激に低下し、時刻t2に参照電圧Vrefよりも低くな
る。また、セルトランジスタ2がこれよりも高いしきい
値電圧Vth2〜Vth4に設定されていた場合には、ビット
線3の電圧がそれぞれ時刻t3〜t5に参照電圧Vrefよ
りも低くなる。そして、ビット線3の電圧がこのように
参照電圧Vrefよりも低くなると、センスアンプ9から
出力されるセンス出力信号STPがLレベルに変化す
る。参照電圧Vrefは、プリチャージ電圧の半分程度に
設定すれば、プリチャージ電圧のバラツキに対しても十
分なマージンが得られるので、ここでは図示のように
0.7Vに設定し、プリチャージ電圧が1.4Vを多少
超えたとしても正常な動作を行わせることができるよう
にしている。
【0058】ところで、上記Xデコード信号XSがHレ
ベルになる時刻t1には、発振器11も発振を開始す
る。また、この時までにカウンタ10のT型フリップフ
ロップ10a,10bがリセットされ、上位ビットHB
と下位ビットLBは共にLレベルとなる。そして、本来
であれば、図示のように時刻t2〜t5のそれぞれの中間
の時点でクロック信号CLKのパルスが立ち上がってカ
ウンタ10がカウントを行うことになる。しかしなが
ら、セルトランジスタ2がしきい値電圧Vth1に設定さ
れている場合には、時刻t2にセンス出力信号STPが
Lレベルに変化するので、これ以降のクロック信号CL
Kが遮断されてカウンタ10は1度もカウントを行わ
ず、上位ビットHBと下位ビットLBは共にLレベルの
ままになる。また、セルトランジスタ2がしきい値電圧
Vth2に設定されている場合には、時刻t3にセンス出力
信号STPがLレベルに変化するので、カウンタ10は
1度だけカウントを行い、下位ビットLBだけがHレベ
ルになる。さらに、しきい値電圧Vth3に設定されてい
る場合には、カウンタ10は2度カウントを行い、上位
ビットHBがHレベルで下位ビットLBがLレベルとな
る。また、しきい値電圧Vth4に設定されている場合に
は、カウンタ10は3度カウントを行い、上位ビットH
Bと下位ビットLBが共にHレベルとなる。
【0059】従って、時刻t5付近以降では、このカウ
ンタ10から出力される上位ビットHBと下位ビットL
Bは、Hレベルを“1”とすると、しきい値電圧Vth1
の場合に[0,0]、しきい値電圧Vth2の場合に
[0,1]、しきい値電圧Vth3の場合に[1,0]、
また、しきい値電圧Vth4の場合に[1,1]となる相
互に異なる2ビットの値となる。そして、時刻t5付近
以降の適当なタイミングで、このカウンタ10から出力
される2ビットの値をラッチして外部に出力すれば、1
個のセルトランジスタ2で構成されるメモリセル1から
4値のデータを読み出すことができるようになる。
【0060】なお、セルトランジスタ2のフローティン
グゲート2aに注入された電子の量がさらに多くなり、
しきい値電圧Vthが例えば5Vのゲート電圧VGを超え
るような場合には、読み出し期間内にビット線3の電圧
が参照電圧Vrefよりも低くなることがなくなる。しか
し、本実施例では、上位ビットHBと下位ビットLBが
共にHレベルになった時点でカウンタ10がカンウトを
停止しそれ以上のカウントを行わないので、このような
オーバープログラムの場合にも、このセルトランジスタ
2がしきい値電圧Vth4に設定されている場合と同様に
取り扱うことができる。また、時刻t5以降の適当なタ
イミングでセンス出力信号STPがHレベルのままであ
るかどうかを検出すれば、このようなオーバープログラ
ムの発生を検出することができる。
【0061】この結果、本実施例のEEPROMによれ
ば、ビット線3の電圧が参照電圧Vrefよりも低くなる
までの時間を計時することにより、この計時結果に応じ
て1個のメモリセル1から4値のデータを読み出すこと
ができる。しかも、この際、ワード線5のゲート電圧V
Gは5Vに固定したままでよく、また、複数の参照電圧
を発生させる必要もない。
【0062】(第2実施例)図6は本発明の第2実施例
を示すものであって、マスクROMの読み出し部の回路
構成を示すブロック図である。なお、図1に示した第1
実施例と同様の機能を有する構成部材には同じ番号を付
記して説明を省略する。
【0063】本実施例は、マスクROMの読み出し部の
回路について説明する。このマスクROMのメモリセル
1を構成するセルトランジスタ2は、フローティングゲ
ートが設けられていない通常のMIS・FETからな
る。ただし、このセルトランジスタ2は、製造過程で基
板表面の不純物濃度等を変えてしきい値電圧Vthを変化
させたり、チャンネル幅Wやチャンネル長又はその他の
定数を変えることにより、しきい値電圧Vthを変化させ
ることなく、チャンネルコンダクタンスgdの特性を調
整して複数種類のI−V特性のうちのいずれかに設定で
きるようになっている。また、他の構成は、図1に示し
た第1実施例と同様である。
【0064】本実施例のマスクROMの場合にも、セル
トランジスタ2のチャンネルコンダクタンスgdの特性
が変化することにより、ビット線3の放電の際の時定数
を変えることができるので、図5に示した第1実施例の
場合と全く同じ動作で多値データの読み出しを行うこと
ができる。
【0065】(第3実施例)図7乃至図9は本発明の第
3実施例を示すものであって、図7はEEPROMの読
み出し部の回路構成を示すブロック図、図8はEEPR
OMの読み出し動作を示すタイムチャート、図9はワー
ド線の充電特性を示すタイムチャートである。なお、図
1に示した第1実施例と同様の機能を有する構成部材に
は同じ番号を付記して説明を省略する。
【0066】本実施例は、第1実施例の場合と同様に、
FLOTOX構造のMIS・FETを備えたEEPRO
Mの読み出し部の回路について説明する。従って、メモ
リセル1の構成は、第1実施例のものと同じであり、フ
ローティングゲート2aに注入する電子の量に応じて4
種類のしきい値電圧Vth1〜Vth4が設定可能になってい
る。また、Yデコーダ6、プリチャージ回路8、センス
アンプ9、カウンタ10及び発振器11の構成も第1実
施例と同じである。
【0067】Xデコーダ12は、第1実施例のものと同
様に5Vの電源電圧をそのままワード線5に印加するも
のである。しかし、このXデコーダ12は、電流供給能
力が第1実施例のものより低くなるように構成されてい
る。このように電流供給能力を低下させるには、Xデコ
ーダ12の出力トランジスタの駆動能力を下げたり、こ
のXデコーダ12を抵抗を介してワード線5に接続すれ
ばよい。図7に示すワード線5に接続された抵抗Rdと
コンデンサCdは、それぞれワード線5の分布抵抗と分
布容量を集中定数で表したものである。そして、本実施
例では、Xデコーダ12の電流供給能力を第1実施例の
ものと同様にし、これらの抵抗RdとコンデンサCdの値
が大きくなるようにワード線5を形成してもよい。ま
た、Xデコーダ12の電流供給能力を低下させると共
に、これらの抵抗RdとコンデンサCdの値を大きくする
こともできる。
【0068】ここで、Xデコーダ12が十分な電流供給
能力を有するものとし、抵抗RdとコンデンサCdからな
るワード線5を電圧Vに充電する場合、コンデンサCd
の端子電圧、即ちワード線5の電圧vは、数3に示すよ
うに時間tの経過と共に過渡的に上昇する。
【0069】
【数3】
【0070】上記抵抗RdとコンデンサCdの値を変える
と時定数RdCdが変化するので、図9に示すように、ワ
ード線5の電圧vが上昇する速度が異なるようになり、
時定数RdCdが大きいほど緩慢に上昇する。従って、こ
のワード線5の抵抗RdとコンデンサCdの値を調整する
ことにより、このワード線5に印加されるゲート電圧V
Gを0V〜5Vまで徐々に任意の速さで上昇させるよう
にすることができる。また、このようなゲート電圧VG
の上昇速度の制御は、上記のように、Xデコーダ12の
電流供給能力を調整することによっても実現できること
は明らかである。なお、ゲート電圧VGがワード線5上
の位置によって大きく異なるのを避けるためには、時定
数RdCdをできるだけ小さくして、Xデコーダ12の電
流供給能力を低下させることにより実質的な充電の時定
数を大きくする方が好ましい。
【0071】上記構成のEEPROMの読み出し動作を
説明する。
【0072】まず読み出し動作の開始時に、プリチャー
ジ信号PSがアクティブとなってプリチャージ回路8が
ビット線3をプリチャージする。そして、このプリチャ
ージが完了すると、図8に示すように、時刻t11にXデ
コード信号XSがHレベルとなって、Xデコーダ12が
ワード線5に5Vの電源電圧を印加する。ただし、この
Xデコーダ12が5Vの電源電圧を印加しても、セルト
ランジスタ2のゲートに印加されるゲート電圧VGはす
ぐには5Vまで上昇せず、図示のように緩慢に上昇す
る。すると、このゲート電圧VGが4種類の各しきい値
電圧Vth1〜Vth4を超える時点もそれぞれ異なるので、
これらのしきい値電圧Vth1〜Vth4に応じてビット線3
の電圧が低下し始める時期も変化する。そして、これに
よりビット線3の電圧がセンスアンプ9の参照電圧Vre
fよりも低くなる時点も変わり、しきい値電圧Vth1の場
合には時刻t12、しきい値電圧Vth2の場合には時刻t1
3、しきい値電圧Vth3の場合には時刻t14にセンス出力
信号STPがLレベルとなる。ただし、本実施例では、
しきい値電圧Vth4を5V以上に設定しているので、ゲ
ート電圧VGはこれを超えることがなく、センス出力信
号STPもLレベルに変化しない。しかしながら、第1
実施例の場合に図3に基づいて説明したように、カウン
タ10は3回カウントを行うと以降のカウントを停止す
るので、しきい値電圧Vth4をもっと低電圧に設定し、
時刻t15にセンス出力信号STPをLレベルに変化させ
たとしても結果は同じになる。従って、以降は図5に示
した第1実施例の場合と同様に、セルトランジスタ2の
しきい値電圧Vthに応じてカウンタ10が上位ビットH
Bと下位ビットLBの2ビットにより4値のデータを出
力することができる。
【0073】なお、本実施例におけるゲート電圧VGの
上昇速度は、アクセス速度の向上のためには、できるだ
け速いことが好ましい。しかし、この上昇速度を速める
と、しきい値電圧Vthの相違によりビット線3の電圧が
参照電圧Vrefよりも低くなる時点の差が小さくなるの
で、ゲート電圧VGの上昇速度は、センスアンプ9の動
作速度に制限される。例えば4種類のしきい値電圧Vth
が5Vまでの電圧を等分したものであるとすると、各し
きい値電圧Vthの間隔は1.25Vとなる。そして、セ
ンスアンプ9の反応速度は通常5〜10n秒程度を要す
るので、この5〜10n秒の間にゲート電圧VGの上昇
がマージンを含めて1.25Vを超えないようにする必
要がある。従って、この場合のゲート電圧VGの上昇速
度は、0.1V/n秒程度が適当となる。
【0074】この結果、本実施例のEEPROMによれ
ば、ゲート電圧VGを徐々に上昇させて、これが参照電
圧Vrefよりも低くなるまでの時間を計時することによ
り、この計時結果に応じて1個のメモリセル1から4値
のデータを読み出すことができる。しかも、この際、ワ
ード線5には5Vの電源電圧を印加するだけでよく、ま
た、複数の参照電圧を発生させる必要もない。
【0075】(第4実施例)図10及び図11は本発明
の第4実施例を示すものであって、図10はEEPRO
Mの読み出し部の回路構成を示すブロック図、図11は
電圧比較回路13の構成を示すブロック図である。な
お、図7に示した第3実施例と同様の機能を有する構成
部材には同じ番号を付記して説明を省略する。
【0076】本実施例は、第3実施例の場合と同様に、
ワード線5のゲート電圧VGを徐々に上昇させるEEP
ROMについて説明する。本実施例のEEPROMは、
第3実施例のカウンタ10と発振器11に代えて、電圧
比較回路13を設けたものである。この電圧比較回路1
3には、センスアンプ9の出力と共にワード線5が接続
され、センス出力信号STPとワード線5のゲート電圧
VGが入力されるようになっている。
【0077】上記電圧比較回路13は、図11に示すよ
うに、3個のセンスアンプ13a〜13cを備えてい
る。3個のセンスアンプ13a〜13cは、入力された
ゲート電圧VGと3種類の参照電圧Vr1〜Vr3とをそれ
ぞれ比較して差動増幅する回路である。3種類の参照電
圧Vr1〜Vr3は、4種類のしきい値電圧Vth1〜Vth4の
それぞれの中間の電圧となるように設定された基準電圧
である。そして、各センスアンプ13a〜13cは、ゲ
ート電圧VGが当該参照電圧Vr1〜Vr3よりも高い場合
にHレベルを出力し低い場合にLレベルを出力するよう
になっている。なお、3種類の参照電圧Vr1〜Vr3は、
電圧変動のない高精度な一定電圧でなければならない
が、センスアンプ13a〜13cで差動増幅されるだけ
なので、電流の供給能力はほとんど必要ない。
【0078】上記センスアンプ13a〜13cの出力
は、2個ずつのNANDゲート13d,13eとインバ
ータ13f,13gとの回路に入力されて、表2に基づ
いてエンコードされ、2ビットのラッチ回路13hに入
力される。
【0079】
【表2】
【0080】ラッチ回路13hは、センス出力信号ST
PをANDゲート13iを介して入力し、このセンス出
力信号STPの立ち下がりの時点でエンコード結果をラ
ッチする。そして、このラッチ回路13hの2ビットの
出力がそれぞれ上位ビットHBと下位ビットLBとして
出力され、これがメモリセル1から読み出した4値のデ
ータとなる。また、ANDゲート13iの他方の入力に
は、読み出し動作の終了前の適当な時期にLレベルに立
ち下がるタイムアウト信号TOが入力されるようになっ
ている。従って、センス出力信号STPがLレベルに変
化しなかった場合には、このタイムアウト信号TOのL
レベルへの変化により、エンコード結果が確実にラッチ
回路13hにラッチされることになる。
【0081】上記構成のEEPROMの読み出し動作を
第3実施例で示した図8に基づいて説明する。
【0082】ビット線3のプリチャージが完了して、時
刻t11にXデコーダ12がワード線5に5Vの電源電圧
を印加すると、このワード線5のゲート電圧VGが図示
のように緩慢に上昇する。すると、セルトランジスタ2
の各しきい値電圧Vth1〜Vth4に応じて、時刻t12〜t
14にセンス出力信号STPがLレベルとなる。そして、
このセンス出力信号STPがLレベルとなった時点で、
電圧比較回路13によるゲート電圧VGの比較結果をエ
ンコードしてラッチするので、このゲート電圧VGがし
きい値電圧Vth1〜Vth4を超えた付近の実際のワード線
5の電圧をモニタして4値データを出力することができ
る。ただし、しきい値電圧Vth4の場合には、実際には
センス出力信号STPはLレベルに変化しない。しかし
ながら、この場合にも上記タイムアウト信号TOによっ
てラッチが行われるので、問題は生じない。なお、この
タイムアウト信号TOがLレベルに変化したときにセン
ス出力信号STPがまだHレベルのままであった場合に
は、これを別個に検出して他のデータを出力することに
より、オーバープログラムの発生を検出することができ
る。
【0083】この結果、本実施例のEEPROMによれ
ば、ゲート電圧VGを徐々に上昇させて、ビット線3の
電圧が参照電圧Vrefよりも低くなったときのゲート電
圧VGを検出することにより、1個のメモリセル1から
4値のデータを読み出すことができる。そして、この
際、3種類の参照電圧Vr1〜Vr3は必要となるが、ワー
ド線5には5Vの電源電圧を印加するだけでよい。
【0084】なお、上記各実施例は、いずれも4値のデ
ータを記憶する不揮発性半導体記憶装置について説明し
たが、本発明はこれに限らず、3値以上の多値データを
記憶する不揮発性半導体記憶装置についても同様に実施
することができる。
【0085】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の不揮発性半導体記憶装置は、ワード線に単一の電圧を
印加するだけでMIS・FETのI−V特性又はしきい
値電圧の相違を検出しこれに応じた多値データを出力す
ることができるので、このワード線を駆動するための複
数種類の電圧の電源やこの電源電圧を切り替えるための
回路が不要となり、チップ面積の増大や消費電力の増加
を抑制することができる。また、請求項3の発明を除け
ば、ビット線の電圧を1種類の参照電圧と比較するだけ
で済むので、複数種類の参照電圧を発生させるための回
路が不要となり、これによってもチップ面積の増大を抑
制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すものであって、EE
PROMの読み出し部の回路構成を示すブロック図であ
る。
【図2】本発明の第1実施例を示すものであって、セン
スアンプの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施例を示すものであって、カウ
ンタの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1実施例を示すものであって、発振
器の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1実施例を示すものであって、EE
PROMの読み出し動作を示すタイムチャートである。
【図6】本発明の第2実施例を示すものであって、マス
クROMの読み出し部の回路構成を示すブロック図であ
る。
【図7】本発明の第3実施例を示すものであって、EE
PROMの読み出し部の回路構成を示すブロック図であ
る。
【図8】本発明の第3実施例を示すものであって、EE
PROMの読み出し動作を示すタイムチャートである。
【図9】本発明の第3実施例を示すものであって、ワー
ド線の充電特性を示すタイムチャートである。
【図10】本発明の第4実施例を示すものであって、E
EPROMの読み出し部の回路構成を示すブロック図で
ある。
【図11】本発明の第4実施例を示すものであって、電
圧比較回路13の構成を示すブロック図である。
【図12】第1の従来例を示すものであって、2値デー
タを記憶するEEPROMの読み出し部の回路構成を示
すブロック図である。
【図13】第1の従来例を示すものであって、EEPR
OMの読み出し動作を示すタイムチャートである。
【図14】第2の従来例を示すものであって、多値デー
タを記憶するEEPROMの読み出し部の回路構成を示
すブロック図である。
【図15】第2の従来例を示すものであって、EEPR
OMの読み出し動作を示すタイムチャートである。
【図16】本発明の説明のためのものであって、MIS
・FETのI−V特性を示す図である。
【図17】本発明の説明のためのものであって、MIS
・FETの放電回路を示す回路図である。
【図18】本発明の説明のためのものであって、MIS
・FETの放電特性を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 メモリセル 2 セルトランジスタ 2a フローティングゲート 3 ビット線 8 プリチャージ回路 9 センスアンプ 10 カウンタ 11 発振器 12 Xデコーダ 13 電圧比較回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数種類のI−V特性のいずれかに設定
    されるMIS・FETのソース又はドレインの一方の端
    子が読み出し動作の開始時にプリチャージされるビット
    線に接続されると共に、他方の端子が読み出し動作時に
    プリチャージ電圧とは異なる電圧の電源に接続されるメ
    モリセルと、該ビット線の電圧を参照電圧と比較する比
    較回路とを備えた半導体記憶装置において、 該ビット線のプリチャージ後に該メモリセルのMIS・
    FETのゲートに所定のゲート電圧を印加するワード線
    駆動手段と、 読み出し動作の開始後の所定時から該比較回路の比較結
    果が変化するまで、又は、該比較回路の比較結果が変化
    してから読み出し動作の終了前の所定時までの時間を計
    時するタイマ手段と、 該タイマ手段の計時結果に応じた多値データを出力する
    多値データ出力手段とを具備する不揮発性半導体記憶装
    置。
  2. 【請求項2】 複数種類のしきい値電圧のいずれかに設
    定されるMIS・FETのソース又はドレインの一方の
    端子が読み出し動作の開始時にプリチャージされるビッ
    ト線に接続されると共に、他方の端子が読み出し動作時
    にプリチャージ電圧とは異なる電圧の電源に接続される
    メモリセルと、該ビット線の電圧を参照電圧と比較する
    比較回路とを備えた半導体記憶装置において、 該ビット線のプリチャージ後に、単一の電源電圧に基づ
    いてこの電源電圧に漸近的に変化するゲート電圧を該メ
    モリセルのMIS・FETのゲートに印加するワード線
    駆動手段と、 読み出し動作の開始後の所定時から該比較回路の比較結
    果が変化するまで、又は、該比較回路の比較結果が変化
    してから読み出し動作の終了前の所定時までの時間を計
    時するタイマ手段と、 該タイマ手段の計時結果に応じた多値データを出力する
    多値データ出力手段とを具備する不揮発性半導体記憶装
    置。
  3. 【請求項3】 複数種類のしきい値電圧のいずれかに設
    定されるMIS・FETのソース又はドレインの一方の
    端子が読み出し動作の開始時にプリチャージされるビッ
    ト線に接続されると共に、他方の端子が読み出し動作時
    にプリチャージ電圧とは異なる電圧の電源に接続される
    メモリセルと、該ビット線の電圧を参照電圧と比較する
    比較回路とを備えた半導体記憶装置において、 該ビット線のプリチャージ後に、単一の電源電圧に基づ
    いてこの電源電圧に漸近的に変化するゲート電圧を該メ
    モリセルのMIS・FETのゲートに印加するワード線
    駆動手段と、 該比較回路の比較結果が変化した際のゲート電圧を量子
    化する量子化手段と、 該量子化手段の量子化結果に応じた多値データを出力す
    る多値データ出力手段とを具備する不揮発性半導体記憶
    装置。
  4. 【請求項4】 前記多値データ出力手段が、読み出し動
    作の終了前の所定時までに前記比較回路の比較結果が変
    化しなかった場合に、該比較結果が変化した場合の前記
    タイマ手段の計時結果又は前記量子化手段の量子化結果
    に応じた多値データのいずれとも異なる多値データを出
    力するものである請求項1乃至請求項3のいずれかに記
    載の不揮発性半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】 前記メモリセルのMIS・FETがフロ
    ーティングゲートを備えたものであり、該フローティン
    グゲートに電荷を蓄積することによりFETのしきい値
    電圧を変化させて複数種類のI−V特性又は複数種類の
    しきい値電圧のいずれかに設定されるものである請求項
    1乃至請求項4のいずれかに記載の不揮発性半導体記憶
    装置。
  6. 【請求項6】 前記メモリセルのMIS・FETが製造
    過程において諸定数を変化させことにより複数種類のI
    −V特性又は複数種類のしきい値電圧のいずれかに設定
    されるものである請求項1乃至請求項4のいずれかに記
    載の不揮発性半導体記憶装置。
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