JPH0812388A - セメントクリンカーの製造方法 - Google Patents

セメントクリンカーの製造方法

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JPH0812388A
JPH0812388A JP15365494A JP15365494A JPH0812388A JP H0812388 A JPH0812388 A JP H0812388A JP 15365494 A JP15365494 A JP 15365494A JP 15365494 A JP15365494 A JP 15365494A JP H0812388 A JPH0812388 A JP H0812388A
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JP
Japan
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clinker
cement clinker
firing
cement
atmosphere
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Application number
JP15365494A
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English (en)
Inventor
Daihachi Kitayama
大八 北山
Yasuichi Jo
安市 城
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B7/00Hydraulic cements
    • C04B7/36Manufacture of hydraulic cements in general
    • C04B7/43Heat treatment, e.g. precalcining, burning, melting; Cooling
    • C04B7/44Burning; Melting
    • C04B7/4476Selection of the kiln atmosphere

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】還元雰囲気での焼成によって悪影響を受けたセ
メントクリンカーの品質を回復させ、良好な色調および
良好な機械的強度を発揮し得るセメントクリンカーを製
造する。 【構成】焼成炉において還元雰囲気に曝されたセメント
クリンカーを、酸化性雰囲気に保持された補助焼成炉中
に投入するか、又は再び焼成炉中に投入して酸化性雰囲
気下、例えば、酸素濃度1.0%以上の雰囲気下、13
00℃以上で焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、還元雰囲気で生成され
たために好ましからざる品質となったセメントクリンカ
ーの改質方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、廃タイヤ等の産業廃棄物あるいは
生ゴミなどをロータリーキルンに投入してこれらを原燃
料として利用することが盛んに検討されている。しか
し、キルン下流側近くにそれらを投入した場合、セメン
トクリンカーが燃焼中の産業廃棄物や生ゴミと直に接触
して還元雰囲気で焼成されるおそれがある。
【0003】セメントクリンカーが還元雰囲気で焼成さ
れた場合、セメント原料中のFe、Mnなどが高温焼成
雰囲気の酸素濃度が変わることにより容易にイオンの価
数が変わり、必要な鉱物の生成を妨げ、セメントの強度
発現性を低下させたり、発色状態を変化させ好ましくな
い色調を呈したりする。具体的には、Feが還元雰囲気
に曝されることによりイオンの価数は3+から2+、0
+となり、Fe23→FeO → Fe(メタル)と変わ
る。これにより、酸化雰囲気下で焼成されたセメントク
リンカー中に生成する4CaO・Al23・Fe23
下式4CaO・Al23・Fe23 → 3CaO・Al
23+CaO+FeO、Feのごとく反応し、生成した
FeOの一部は2CaO・SiO2に固溶し、一部は間
隙層にとどまる。このため、クリンカー中に未結合のC
aOが増加し、強度発現性が低下する。
【0004】また、4CaO・Al23・Fe23の減
少により黒色鉱物が減少し、これを粉砕したセメント
は、好ましくない赤茶色の色調を呈する。
【0005】上記した還元雰囲気の影響度は、Fe、M
n、Cr等イオン価数の変わり易い金属イオンの量、酸
素濃度、一酸化炭素濃度、温度等の条件によって変化す
る。
【0006】これらの現象は、セメントクリンカーの焼
成方法にかかわらず発生する。キルンの型式としては、
レポール以下最新のニューサスペンジョンプレヒーター
付ロータリーキルン、流動層式キルンなど燃料を直接ク
リンカー原料と接触させる焼成方法において発生する。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記の還元雰囲気で焼成されたセメントクリンカーに現
われる好ましからざる影響を取り除く方法を鋭意研究を
行なった。その結果、還元雰囲気で焼成されたクリンカ
ーであっても、十分な酸素雰囲気と温度で再度焼成を行
なうことによってクリンカー中の金属イオンを酸化で
き、本来の酸化雰囲気で焼成したクリンカーと同様の品
質まで回復できることを見出し、本発明をするに至っ
た。
【0008】即ち、本発明は、還元雰囲気に曝されたセ
メントクリンカーを酸化性雰囲気に保持された補助焼成
炉中に投入するか又は再び焼成炉中に投入して酸化性雰
囲気下で焼成することを特徴とするセメントクリンカー
の製造方法である。
【0009】焼成炉中では、セメント原料は本来酸化雰
囲気下で焼成され、正常な鉱物組成のセメントクリンカ
ーとなる。しかしながら、前述のように産業廃棄物等を
焼成炉中で燃料として燃焼させると、その周囲が還元雰
囲気となるため、酸化雰囲気で生起する正常な反応が阻
害され、異常な鉱物組成のセメントクリンカーが得られ
る。このため、得られるセメントモルタルの機械的強度
が低下したり、セメントクリンカーの色調が、暗緑色〜
黒色という正常色からはずれ、赤茶色〜赤黄色という異
常色となる。
【0010】焼成炉中において還元雰囲気に曝されたセ
メントクリンカーであるか否かの判別は、焼成炉から排
出されるセメントクリンカーを採取し、目視または色差
計を用いて正常な色調のセメントクリンカーと比較する
などして行なうことができる。
【0011】焼成炉において還元雰囲気に曝されたセメ
ントクリンカーを酸化雰囲気下で焼成するために、酸化
雰囲気に保持された補助焼成炉または、再び焼成炉中に
投入する。ここで、酸化雰囲気で焼成する方法として
は、焼成炉とは別の補助焼成炉を準備し、焼成炉から排
出されたセメントクリンカーを補助焼成炉中に投入する
方法、または、焼成炉以外の炉を使用することなく、焼
成炉から排出されたセメントクリンカーを再び焼成炉の
入口から投入する方法を挙げることができる。
【0012】焼成炉および補助焼成炉としては、公知の
炉を採用することができる。例えば、焼成炉としては、
ロータリーキルン、流動層式キルン等をあげることがで
きる。補助焼成炉は焼成炉とは異なる炉である。焼成炉
と補助焼成炉は同じ形式の炉を組み合わせて使用しても
よく、また、異なる形式の炉を使用してもよい。
【0013】酸化雰囲気での焼成温度は、還元雰囲気に
曝されたセメントクリンカー中の3CaO・SiO2
2CaO・SiO2+CaOへと分解しないように13
00℃以上であることが好ましく、さらには1400℃
以上であることがより好ましい。温度の上限は特に制限
されないが、エネルギーの無駄な消費を避けるために一
般には1500℃以下とすることが好ましい。
【0014】一般に、焼成雰囲気中には酸素と一酸化炭
素とが共存することが多く、焼成炉出口ガス中の酸素濃
度が1%を下まわった状態では、一酸化炭素濃度が0.
3%を越え十分な酸化雰囲気を形成することができない
ことがある。従って、酸化雰囲気の酸素濃度は、常に1
%以上であることが好ましく、さらに1.5%以上であ
ることがより好ましい。
【0015】酸化雰囲気での焼成時間については、焼成
帯温度によって異なるが、焼成温度1400℃以上、焼
成炉出口ガス中の酸素濃度1.5%以上で約10分以上
焼成を行なうことによって、十分な酸化焼成効果を得る
ことができる。
【0016】酸化雰囲気での焼成におけるセメントクリ
ンカー粒度は小さい、即ち、比表面積が大きい方が好ま
しいが、一般のクリンカーは十分ポーラスであるため、
エネルギー効果の面から考えて、5mm篩全通程度まで粉
砕すれば十分である。再焼成に十分な条件、例えば、1
400℃以上、酸素濃度1.5%以上、時間10分以上
であれば粉砕を行なわずに再焼成しても何等問題はな
い。
【0017】このような条件の下に再焼成したクリンカ
ーは、酸化焼成状態となっており、このクリンカーを1
250℃以上の温度から急冷させることにより、クリン
カーの高温安定鉱物であるM1、M3−3CaO・Si
2およびα−、β−2CaO・SiO2を常温において
安定させることができる。急冷の方法としては、グレー
ド式クーラー等にあるような空気冷却、散水による冷却
など、どの方法でも良く1250℃から500℃以下ま
で10分程度で冷却することが望ましい。
【0018】酸化雰囲気での再焼成の際の燃料は特に制
限されるものではないが、クリンカー表面が還元雰囲気
に曝されることのないよう、十分に燃焼性の高いもの、
例えば重油、微粉炭などが望ましい。
【0019】再焼成に当たっては、クリンカーの保有し
ている熱量を完全に取り去り、その後、改めて加熱する
のではエネルギー効率的に悪くなる。このため、可能な
かぎりクリンカー温度を下げずに再焼成することが望ま
しい。すなわち、明らかに還元雰囲気に曝されたと分か
っているような場合には、焼成炉から排出されてきたク
リンカーをクーラーに導かずそのまま再焼成を行なうこ
とが望ましい。
【0020】このようにして、還元雰囲気に曝されたセ
メントクリンカーを酸化性雰囲気で再焼成することによ
って、還元雰囲気の影響を受けないセメントを製造する
ことができる。
【0021】
【発明の効果】本発明の方法によれば、還元雰囲気下で
の焼成の影響を受けたクリンカーの品質への悪影響を防
ぐことができる。すなわち、セメントの強度低下などが
なくなり、また、色調変化もなくなるため、一般建設工
事からコンクリート2次製品まで問題なく使用すること
ができる。
【0022】
【実施例】以下に、本発明を実施例及び比較例を掲げて
詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。
【0023】比較例1〜3 ニューサスペンジョンプレヒーター付ロータリーキルン
(日産6000t)を用いて表1に示した成分の普通ポ
ルトランドセメント用クリンカーを窯尻酸素濃度1.5
%以上、CO濃度0.2%以下の雰囲気で焼成した。こ
うして得られた酸化雰囲気焼成クリンカーを比較例1と
した。
【0024】また、焼成炉出口ガス中の酸素濃度0.5
%以下、CO濃度0.5%以上の比較的弱い還元雰囲気
での焼成クリンカーを比較例2とした。
【0025】さらに、上記のロータリーキルンの図1に
示したように、プラスチックの燃焼バーナーを取り付
け、表2に示す条件でプラスチックを燃料として投入し
た。この場合にはプラスチックはセメントクリンカーと
接して燃焼しクリンカー表面を強還元雰囲気に保ったま
ま冷却ゾーンに入った。この場合の強還元焼成クリンカ
ーを比較例3とした。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】実施例1〜3 上記比較例2及び3で得られたセメントクリンカーを冷
却後、再度ロータリーキルンの窯尻より投入し、十分に
燃焼性の早い微粉炭を使用して表2に示す条件で焼成し
た。それぞれ実施例1および2とした。
【0029】また、比較例3のクリンカーを5mm篩全通
まで粉砕した後、1400℃の電気炉で2分間、酸素濃
度21%で再焼成を行なった。これを実施例3とした。
【0030】このようにして得られた比較例1〜3、実
施例1〜3のクリンカーについて、クリンカー100重
量部につき石膏を3重量部加え、比表面積が3200c
2/gとなるようにボールミルで粉砕して、得られた
セメントにつきJIS R5201に従っての物理試
験、日本セメント協会法(I−01)に従っての未反応
カルシウム量の測定、NBS測色法によるセメント色の
測定、X線回折法による生成鉱物の同定を行なった。こ
れらの結果を表3に示した。
【0031】この結果より、ロータリーキルン及び電気
炉で再酸化焼成を行なった還元焼成クリンカーは、比較
例1とほぼ同等の品質まで回復した。
【0032】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】比較例で用いられたロータリーキルンの概略図
である。
【符号の説明】
1 ロータリーキルン 2 上流端 3 プラスチック 4 下流端 5 プラスチックの投入ノズル 6 主燃料ノズル 7 プラスチックの到達領域 8 プラスチックの燃焼領域 9 酸化性雰囲気の焼成帯

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焼成炉において還元雰囲気に曝されたセメ
    ントクリンカーを酸化雰囲気に保持された補助焼成炉中
    に投入するか又は再び焼成炉中に投入して酸化雰囲気下
    で焼成することを特徴とするセメントクリンカーの製造
    方法。
JP15365494A 1994-07-05 1994-07-05 セメントクリンカーの製造方法 Pending JPH0812388A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009051722A (ja) * 2007-07-27 2009-03-12 Mitsubishi Materials Corp セメントクリンカの製造方法
JP2009084142A (ja) * 2007-09-12 2009-04-23 Mitsubishi Materials Corp セメントクリンカーの製造装置
JP2010254577A (ja) * 2010-08-20 2010-11-11 Mitsubishi Materials Corp セメントクリンカー及びその製造方法又はこれらを使用して製造された水硬性材料並びにクリンカークーラー

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JP2009051722A (ja) * 2007-07-27 2009-03-12 Mitsubishi Materials Corp セメントクリンカの製造方法
JP2009084142A (ja) * 2007-09-12 2009-04-23 Mitsubishi Materials Corp セメントクリンカーの製造装置
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