JPH0812336A - 酸化物磁性材の製造方法 - Google Patents
酸化物磁性材の製造方法Info
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- JPH0812336A JPH0812336A JP6152334A JP15233494A JPH0812336A JP H0812336 A JPH0812336 A JP H0812336A JP 6152334 A JP6152334 A JP 6152334A JP 15233494 A JP15233494 A JP 15233494A JP H0812336 A JPH0812336 A JP H0812336A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、特に950℃以下の低い焼
成温度でも十分な焼結密度が得られ、機械的強度が高
く、しかも透磁率等の電磁気特性にも優れる酸化物磁性
材を提供することにある。 【構成】 本発明は、Fe2O3に換算して50〜60モ
ル%の酸化第二鉄、MnOに換算して20〜48モル%
の酸化マンガン、ZnOに換算して2〜40モル%の酸
化亜鉛を主成分とし、副成分としてSiO2および/ま
たはB2O3を0.001〜0.2wt%、Li2Oおよ
び/またはCaOを0.001〜0.5wt%のうち少
なくとも1種を含有し、これを(MnxZnyF
e1-x-y)Fe2O4+δの化学式で表わした時、δ=0.
5×Z×(1−x−y)の式において、酸化率Zが0.
25〜0.55の範囲で表される組成をもつ酸化物磁性
材料を、不活性ガス中で昇温した後、酸素分圧が1×1
0-5〜1×10-9MPaの雰囲気下で880〜950℃
で焼成し、冷却を不活性ガス中で行うことを特徴とする
酸化物磁性材の製造方法である。
成温度でも十分な焼結密度が得られ、機械的強度が高
く、しかも透磁率等の電磁気特性にも優れる酸化物磁性
材を提供することにある。 【構成】 本発明は、Fe2O3に換算して50〜60モ
ル%の酸化第二鉄、MnOに換算して20〜48モル%
の酸化マンガン、ZnOに換算して2〜40モル%の酸
化亜鉛を主成分とし、副成分としてSiO2および/ま
たはB2O3を0.001〜0.2wt%、Li2Oおよ
び/またはCaOを0.001〜0.5wt%のうち少
なくとも1種を含有し、これを(MnxZnyF
e1-x-y)Fe2O4+δの化学式で表わした時、δ=0.
5×Z×(1−x−y)の式において、酸化率Zが0.
25〜0.55の範囲で表される組成をもつ酸化物磁性
材料を、不活性ガス中で昇温した後、酸素分圧が1×1
0-5〜1×10-9MPaの雰囲気下で880〜950℃
で焼成し、冷却を不活性ガス中で行うことを特徴とする
酸化物磁性材の製造方法である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種磁性材料として用
いられるマンガン亜鉛(MnZn)フェライトに関する
もので、特に880〜950℃の低温焼成が可能な酸化
物磁性材の製造方法に関する。
いられるマンガン亜鉛(MnZn)フェライトに関する
もので、特に880〜950℃の低温焼成が可能な酸化
物磁性材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】MnZnフェライト自体は周知であり、
そのすぐれた磁気特性から各種磁心材料、オーディオ、
ビデオ用磁気ヘッド、通信器用インダクタ、トランス等
に広く用いられている。
そのすぐれた磁気特性から各種磁心材料、オーディオ、
ビデオ用磁気ヘッド、通信器用インダクタ、トランス等
に広く用いられている。
【0003】近年、小型化、チップ化、多機能化、高品
質化の進展に伴って、インダクタ、トランスのコイルを
酸化物磁性体内に複合させる要求がでてきた。
質化の進展に伴って、インダクタ、トランスのコイルを
酸化物磁性体内に複合させる要求がでてきた。
【0004】従来、MnZnフェライトは大気圧中11
00℃〜1480℃、熱間静水圧プレス法では圧力60
〜160MPa、1000℃〜1200℃での温度と適
当な雰囲気中で焼結させる方法が特公昭54−2755
8、特公昭62−24380等により知られている。
00℃〜1480℃、熱間静水圧プレス法では圧力60
〜160MPa、1000℃〜1200℃での温度と適
当な雰囲気中で焼結させる方法が特公昭54−2755
8、特公昭62−24380等により知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなフェライト
焼結体には、焼結温度が低いこと、焼結密度が高く機械
的強度に優れること、透磁率等の電磁気特性に優れるこ
と等の特性が要求される。
焼結体には、焼結温度が低いこと、焼結密度が高く機械
的強度に優れること、透磁率等の電磁気特性に優れるこ
と等の特性が要求される。
【0006】しかしながら、従来のフェライト焼結体は
十分な焼結密度を得るためには通常1000℃以上の高
い焼成温度が必要であり、製造費が高価になるという問
題点がある。
十分な焼結密度を得るためには通常1000℃以上の高
い焼成温度が必要であり、製造費が高価になるという問
題点がある。
【0007】また、焼成温度を高くしないと焼結密度が
低くなり、実用可能な機械的強度を得ることができず、
さらに透磁率等の電磁気特性も十分ではない。
低くなり、実用可能な機械的強度を得ることができず、
さらに透磁率等の電磁気特性も十分ではない。
【0008】このため、例えばフェライトと電極材料を
同時焼成してチップインダクタを得るような場合、電極
材料として、一般的にパラジウム、ニッケル、銀等が考
えられるが、電気抵抗が小さく損失特性に優れる銀を用
いる場合には、例えば960℃を越える温度で焼成を行
うと銀が溶融してしまうという問題があり、高い焼成温
度が複合電子部品製作上の大きな障壁となっている。
同時焼成してチップインダクタを得るような場合、電極
材料として、一般的にパラジウム、ニッケル、銀等が考
えられるが、電気抵抗が小さく損失特性に優れる銀を用
いる場合には、例えば960℃を越える温度で焼成を行
うと銀が溶融してしまうという問題があり、高い焼成温
度が複合電子部品製作上の大きな障壁となっている。
【0009】本発明の目的は、特に950℃以下の低い
焼成温度でも十分な焼結密度が得られ、機械的強度が高
く、しかも透磁率等の電磁気特性にも優れる酸化物磁性
材を提供することにある。
焼成温度でも十分な焼結密度が得られ、機械的強度が高
く、しかも透磁率等の電磁気特性にも優れる酸化物磁性
材を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的は、Fe
2O3に換算して50〜60モル%の酸化第二鉄、MnO
に換算して20〜48モル%の酸化マンガン、ZnOに
換算して2〜40モル%の酸化亜鉛を主成分とし、副成
分としてSiO2および/またはB2O3を0.001〜
0.2wt%、Li2Oおよび/またはCaOを0.0
01〜0.5wt%のうち少なくとも1種を含有し、こ
れを(MnxZnyFe1-x-y)Fe2O4+δの化学式で表
わした時、δ=0.5×Z×(1−x−y)の式におい
て、酸化率Zが0.25〜0.55の範囲で表される組
成をもつ酸化物磁性材料を、不活性ガス中で昇温した
後、酸素分圧が1×10-5〜1×10-9MPaの雰囲気
下で880〜950℃で焼成し、冷却を不活性ガス中で
行うことを特徴とする酸化物磁性材の製造方法によって
達成される。
2O3に換算して50〜60モル%の酸化第二鉄、MnO
に換算して20〜48モル%の酸化マンガン、ZnOに
換算して2〜40モル%の酸化亜鉛を主成分とし、副成
分としてSiO2および/またはB2O3を0.001〜
0.2wt%、Li2Oおよび/またはCaOを0.0
01〜0.5wt%のうち少なくとも1種を含有し、こ
れを(MnxZnyFe1-x-y)Fe2O4+δの化学式で表
わした時、δ=0.5×Z×(1−x−y)の式におい
て、酸化率Zが0.25〜0.55の範囲で表される組
成をもつ酸化物磁性材料を、不活性ガス中で昇温した
後、酸素分圧が1×10-5〜1×10-9MPaの雰囲気
下で880〜950℃で焼成し、冷却を不活性ガス中で
行うことを特徴とする酸化物磁性材の製造方法によって
達成される。
【0011】
【作用および効果】本発明の酸化物磁性材の製造方法に
よれば、焼結時に焼結体内部に生じる過剰な酸化第一鉄
(FeO)の発生を防いで、電磁気特性に優れた酸化物
磁性材を得ることができる。
よれば、焼結時に焼結体内部に生じる過剰な酸化第一鉄
(FeO)の発生を防いで、電磁気特性に優れた酸化物
磁性材を得ることができる。
【0012】以下に、本発明の酸化物磁性材の製造方法
の一例についてより詳細に説明する。
の一例についてより詳細に説明する。
【0013】本発明の酸化物磁性材は、Fe2O3に換算
して50〜60モル%の酸化第二鉄、MnOに換算して
20〜48モル%の酸化マンガン、ZnOに換算して2
〜40モル%の酸化亜鉛を主成分とし、副成分としてS
iO2および/またはB2O3を0.001〜0.2wt
%、Li2Oおよび/またはCaOを0.001〜0.
5wt%のうち少なくとも1種を含有し、各組成に対応
する、あるいは焼成により酸化物となる化合物の所定量
を秤量し、例えば水等の適当な分散媒を用いてボールミ
ル等で24時間程度湿式混合し、スプレードライヤーな
どにより乾燥する。
して50〜60モル%の酸化第二鉄、MnOに換算して
20〜48モル%の酸化マンガン、ZnOに換算して2
〜40モル%の酸化亜鉛を主成分とし、副成分としてS
iO2および/またはB2O3を0.001〜0.2wt
%、Li2Oおよび/またはCaOを0.001〜0.
5wt%のうち少なくとも1種を含有し、各組成に対応
する、あるいは焼成により酸化物となる化合物の所定量
を秤量し、例えば水等の適当な分散媒を用いてボールミ
ル等で24時間程度湿式混合し、スプレードライヤーな
どにより乾燥する。
【0014】その後、例えば700〜900℃程度の温
度で、還元雰囲気として、水素数%を含む窒素中で仮焼
を行い(MnxZnyFe1-x-y)Fe2O4+δの化学式で
表されるスピネル構造とした後に、アトライタ、ボール
ミル等を用いて10μmの粒子径まで粗粉砕する。
度で、還元雰囲気として、水素数%を含む窒素中で仮焼
を行い(MnxZnyFe1-x-y)Fe2O4+δの化学式で
表されるスピネル構造とした後に、アトライタ、ボール
ミル等を用いて10μmの粒子径まで粗粉砕する。
【0015】その後、粉体中の酸化第一鉄(FeO)を
酸化第二鉄(Fe2O3)に酸化処理を行うため、例えば
粉体の一部を空気中で400℃で2時間熱処理を行い酸
化し、この粉を酸化処理をしない粉に酸化率Zが0.2
5〜0.55の割合で混合し、アトライタ、ボールミル
等を用いて1μmの粒子径まで粉砕する。ここで、Zが
0.55を越えるとヘマタイト相が析出し、またZが
0.25未満であるとウスタイト相が析出してしまい、
どちらの場合も特性が劣化してしまう。
酸化第二鉄(Fe2O3)に酸化処理を行うため、例えば
粉体の一部を空気中で400℃で2時間熱処理を行い酸
化し、この粉を酸化処理をしない粉に酸化率Zが0.2
5〜0.55の割合で混合し、アトライタ、ボールミル
等を用いて1μmの粒子径まで粉砕する。ここで、Zが
0.55を越えるとヘマタイト相が析出し、またZが
0.25未満であるとウスタイト相が析出してしまい、
どちらの場合も特性が劣化してしまう。
【0016】その後、粉砕スラリーに、PVA等のバイ
ンダーを添加して、例えばスプレードライヤー等で造粒
し、金型を用いて成型し、不活性ガス中で昇温した後、
酸素分圧が1×10-5〜1×10-9MPaの雰囲気下で
880〜900℃で焼成する。このとき、雰囲気の酸素
分圧が1×10-9未満であるとウスタイト相となり、1
×10-5を越えるとヘマタイト相となってしまうため、
どちらも特性が劣化してしまう。焼結後、冷却を不活性
ガス中で行う。
ンダーを添加して、例えばスプレードライヤー等で造粒
し、金型を用いて成型し、不活性ガス中で昇温した後、
酸素分圧が1×10-5〜1×10-9MPaの雰囲気下で
880〜900℃で焼成する。このとき、雰囲気の酸素
分圧が1×10-9未満であるとウスタイト相となり、1
×10-5を越えるとヘマタイト相となってしまうため、
どちらも特性が劣化してしまう。焼結後、冷却を不活性
ガス中で行う。
【0017】また、本発明に使用される原料としては、
反応後酸化物になれば特に制限はなく、酸化物の他、金
属単体、炭酸塩、水酸化物、ハロゲン化物等を反応条件
に合わせて任意に使用できる。
反応後酸化物になれば特に制限はなく、酸化物の他、金
属単体、炭酸塩、水酸化物、ハロゲン化物等を反応条件
に合わせて任意に使用できる。
【0018】本発明は上記の過程を特徴とする酸化物磁
性材の製造方法である。
性材の製造方法である。
【0019】
【実施例】以下に本発明の具体的実施例を示し、本発明
をより詳細に説明する。
をより詳細に説明する。
【0020】(実施例1)表1に示すNo.1〜10の
各組成に対応する酸化物あるいは分解して酸化物になる
化合物を所定量秤量し、水を分散媒としてボールミルに
より24時間湿式混合した。
各組成に対応する酸化物あるいは分解して酸化物になる
化合物を所定量秤量し、水を分散媒としてボールミルに
より24時間湿式混合した。
【0021】
【表1】
【0022】この混合スラリーをスプレードライヤーに
て乾燥後、水素を10%含む窒素中で750℃で5時間
還元仮焼成し、ボールミルにて10μm程度に粗粉砕し
た後、その粉体を2分割し、その片方の粉体を450℃
で2時間、空気中で熱処理を行い酸化し、各々の酸化率
Zで未酸化の粉体と混合した後、ボールミルを用いて粒
径1μmに粉砕し、バインダとしてPVAを加え、スプ
レードライヤーで粒径150μm程度に造粒して、金型
プレスにて成型後、不活性ガス中で昇温した後、酸素分
圧が1×10-7MPaの雰囲気下で900℃安定4時間
で焼成し、冷却を不活性ガス中で行った。
て乾燥後、水素を10%含む窒素中で750℃で5時間
還元仮焼成し、ボールミルにて10μm程度に粗粉砕し
た後、その粉体を2分割し、その片方の粉体を450℃
で2時間、空気中で熱処理を行い酸化し、各々の酸化率
Zで未酸化の粉体と混合した後、ボールミルを用いて粒
径1μmに粉砕し、バインダとしてPVAを加え、スプ
レードライヤーで粒径150μm程度に造粒して、金型
プレスにて成型後、不活性ガス中で昇温した後、酸素分
圧が1×10-7MPaの雰囲気下で900℃安定4時間
で焼成し、冷却を不活性ガス中で行った。
【0023】このようにして得られた、内径5mm、外
形11mm、厚さ2.5mmのトロイダル状の各種フェ
ライトのサンプルの初透磁率と焼結密度を測定した。初
透磁率は100kHz、0.5mmAの条件で測定し
た。結果を表2のNo.1〜10に示す。
形11mm、厚さ2.5mmのトロイダル状の各種フェ
ライトのサンプルの初透磁率と焼結密度を測定した。初
透磁率は100kHz、0.5mmAの条件で測定し
た。結果を表2のNo.1〜10に示す。
【0024】
【表2】
【0025】No.1〜6までは、本発明の組成範囲で
あるが、表2に示す通り酸化率Zが0.20の場合は焼
結体の中に酸化第一鉄(FeO)が多く発生し、焼結密
度は5.0×103Kg/m3以上になるが初透磁率μに
ついては酸化率Zが0.35および0.50の場合に比
べて1/3程度の値しか得られなかった。
あるが、表2に示す通り酸化率Zが0.20の場合は焼
結体の中に酸化第一鉄(FeO)が多く発生し、焼結密
度は5.0×103Kg/m3以上になるが初透磁率μに
ついては酸化率Zが0.35および0.50の場合に比
べて1/3程度の値しか得られなかった。
【0026】また、酸化率Zが0.65の場合は、酸化
第二鉄(Fe2O3)が多くなり過ぎ、焼結を阻害するた
めに、焼結密度が低下し、初透磁率も低下することが分
かった。
第二鉄(Fe2O3)が多くなり過ぎ、焼結を阻害するた
めに、焼結密度が低下し、初透磁率も低下することが分
かった。
【0027】No.7〜10はCaO、SiO2、B2O
3の副成分含有が特許請求項組成範囲外の結果であり、
酸化率Zを変えても、初透磁率、焼結密度ともに良好な
特性は得られなかった。
3の副成分含有が特許請求項組成範囲外の結果であり、
酸化率Zを変えても、初透磁率、焼結密度ともに良好な
特性は得られなかった。
【0028】副成分を含有しない組成では、初透磁率、
焼結密度ともに良好な特性を得られたが、焼結体の損失
係数が大きくなるために添加物を加えたほうが良い結果
が得られた。
焼結密度ともに良好な特性を得られたが、焼結体の損失
係数が大きくなるために添加物を加えたほうが良い結果
が得られた。
【0029】(実施例2)硫酸第一鉄、硫酸マンガン、
硫酸亜鉛を用いて、表1のサンプルNo.4に対応する
組成に調整したものを水に溶かし、熱とカセイソーダを
用いて、加水分解と酸化反応による湿式方法で得られる
粉体を作成した後、この一部を450℃で2時間、空気
中で熱処理を行い酸化し、表2に示すような酸化率Zで
未酸化の粉体と混合した後、ボールミルを用いて粒径1
μmに混合粉砕し、バインダとしてPVAを加え、スプ
レードライヤーで粒径150μm程度に造粒して、金型
プレスにて成型後、不活性ガス中で昇温した後、酸素分
圧が1×10-7MPaの雰囲気下で880℃安定で4時
間焼成し、冷却を不活性ガス中で行った。
硫酸亜鉛を用いて、表1のサンプルNo.4に対応する
組成に調整したものを水に溶かし、熱とカセイソーダを
用いて、加水分解と酸化反応による湿式方法で得られる
粉体を作成した後、この一部を450℃で2時間、空気
中で熱処理を行い酸化し、表2に示すような酸化率Zで
未酸化の粉体と混合した後、ボールミルを用いて粒径1
μmに混合粉砕し、バインダとしてPVAを加え、スプ
レードライヤーで粒径150μm程度に造粒して、金型
プレスにて成型後、不活性ガス中で昇温した後、酸素分
圧が1×10-7MPaの雰囲気下で880℃安定で4時
間焼成し、冷却を不活性ガス中で行った。
【0030】このようにして得られた、内径5mm、外
形11mm、厚さ2.5mmのトロイダル状サンプルの
測定を行ったところ、No.1〜6と同様、酸化率Zが
0.35および0.50の場合に良好な結果が得られ
た。結果を表2のNo.11に示す。
形11mm、厚さ2.5mmのトロイダル状サンプルの
測定を行ったところ、No.1〜6と同様、酸化率Zが
0.35および0.50の場合に良好な結果が得られ
た。結果を表2のNo.11に示す。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の酸化物磁
性材の製造方法は、880〜950℃という温度で焼成
が可能で、製造コスト等の点で非常に優れたものであ
る。
性材の製造方法は、880〜950℃という温度で焼成
が可能で、製造コスト等の点で非常に優れたものであ
る。
【0032】例えば、複合電子部品等を製造する場合に
は、内部導体に銀等の安価で低融点をもつ金属が使用で
きることがわかる。
は、内部導体に銀等の安価で低融点をもつ金属が使用で
きることがわかる。
【0033】また、このような低温度焼成でも十分な焼
結密度を得ることができ、機械的強度にも優れ、透磁率
等の電磁気特性も優れた酸化物磁性材が容易に製造出来
る。
結密度を得ることができ、機械的強度にも優れ、透磁率
等の電磁気特性も優れた酸化物磁性材が容易に製造出来
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 Fe2O3に換算して50〜60モル%の
酸化第二鉄、MnOに換算して20〜48モル%の酸化
マンガン、ZnOに換算して2〜40モル%の酸化亜鉛
を主成分とし、副成分としてSiO2および/またはB2
O3を0.001〜0.2wt%、Li2Oおよび/また
はCaOを0.001〜0.5wt%のうち少なくとも
1種を含有し、これを(MnxZnyFe1-x-y)Fe2O
4+δの化学式で表わした時、δ=0.5×Z×(1−x
−y)の式において、酸化率Zが0.25〜0.55の
範囲で表される組成をもつ酸化物磁性材料を、不活性ガ
ス中で昇温した後、酸素分圧が1×10-5〜1×10-9
MPaの雰囲気下で880〜950℃で焼成し、冷却を
不活性ガス中で行うことを特徴とする酸化物磁性材の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6152334A JPH0812336A (ja) | 1994-07-04 | 1994-07-04 | 酸化物磁性材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6152334A JPH0812336A (ja) | 1994-07-04 | 1994-07-04 | 酸化物磁性材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0812336A true JPH0812336A (ja) | 1996-01-16 |
Family
ID=15538273
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6152334A Withdrawn JPH0812336A (ja) | 1994-07-04 | 1994-07-04 | 酸化物磁性材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0812336A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012142471A (ja) * | 2011-01-04 | 2012-07-26 | Tdk Corp | フェライト組成物および電子部品 |
-
1994
- 1994-07-04 JP JP6152334A patent/JPH0812336A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012142471A (ja) * | 2011-01-04 | 2012-07-26 | Tdk Corp | フェライト組成物および電子部品 |
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