JPH08123091A - カラートナー - Google Patents

カラートナー

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Publication number
JPH08123091A
JPH08123091A JP6258263A JP25826394A JPH08123091A JP H08123091 A JPH08123091 A JP H08123091A JP 6258263 A JP6258263 A JP 6258263A JP 25826394 A JP25826394 A JP 25826394A JP H08123091 A JPH08123091 A JP H08123091A
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JP
Japan
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group
toner
color toner
substituent
represented
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Pending
Application number
JP6258263A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Ono
均 小野
Yukichi Murata
勇吉 村田
Yasuo Kamoshita
康夫 鴨下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ジシアノイミダゾール系化合物により後染色
して得られることを特徴とする後染色型カラートナー。 【効果】 本発明によるカラートナーで複写を行えば、
カブリの無い鮮明で透明性にすぐれた画像が得られ、か
つ本発明のトナーは耐環境性、耐久性にも優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真用カラートナー
に関するものであり、詳しくは特定の化合物を含有せし
めてなる電子写真用マゼンタトナーに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真法は米国特許第2297691
号明細書、特公昭42−23910号公報および特公昭
43−24748号公報等に記載されている通り、一般
的には光導電物質を含む感光体上に種々の手段により静
電荷の電気的潜像(静電潜像)を形成し、次いで該潜像
をトナーで現像し必要に応じて紙、フィルム等に転写し
た後、加熱、加圧あるいは溶剤蒸気等により定着して可
視像を得る方法である。また近年、分光された光で露光
して原稿の静電潜像を形成せしめ、これを各色のカラー
トナーで現像して色付きの複写画像を得、或いは各色の
複写画像を重ね合わせてフルカラーの複写画像を得るカ
ラー複写の方法が実用化され、これに用いるカラートナ
ーとしてバインダー樹脂中に各色の染料および/または
顔料を分散せしめてなるイエローマゼンタ、シアン等の
カラートナーが製造されている。静電潜像を現像するた
めのトナーとしては従来、ポリエステル樹脂、スチレン
樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂等の中に着色剤
と各種添加剤とを分散させたものを粒径5〜50μm程
度に粉砕し、必要とあらばこれを分級して所望の粒径と
した粒子が用いられている。これらは総称して粉砕トナ
ーという。このトナーは通常ガラスビーズ、鉄粉、フェ
ライト、マグネタイト等のキャリア物質と混合され用い
られている。
【0003】一般に精密(高精細)な画像を再現する為
には、トナー粒子径を小さくすることが必要であるが、
従来から行なわれてきた粉砕法によると粒子形状も不揃
いでかつ粒子径分布も広くその為帯電分布性にも問題が
あった。これらの事は得られる画像にも影響を与え「カ
ブリ」(本来、白地である所に黒点が生じる現象)を生
じたりして精密な画像を得る事ができない。また併せて
粉砕前のトナーフレークを製造する際の溶融混練時に熱
履歴(150−200℃)を受けていることも手伝って
着色剤の劣化をも引きおこす為に、複写物の耐光性も不
良である等、いくつかの問題点をかかえていた。かかる
状況にあって、近年粉砕法トナーに代わるものとして、
「後染色型カラートナー」が開発されている。これは公
知の界面重合法、エマルジョン重合法、懸濁重合法、シ
ード重合法等の重合法により、予め球形に近いしかも小
粒径なトナー用樹脂を主成分とする粒子を得ておき、そ
れらを各着色剤を用いて染色する方法(後染色法)で得
られるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらカラートナー
は、通常使用される黒色トナーと同様に以下の特性が要
求される。 (1)摩擦帯電性が優れている事、(2)温度、湿度等
の環境により特性が大きく変化しない事、つまり環境依
存性が少ない事、
【0005】(3)繰り返し連続使用に対して劣化の少
ない事、つまり耐久性にすぐれている事、さらに特にカ
ラートナー特有の事として次のような特性も要求され
る。 (4)潜像を有する感光体表面へカラートナーを付着さ
せる場合、トナー粒子径不揃いによるカブリ現象を生じ
させない様に、トナー粒子径分布は狭くより均一粒径で
ある事、
【0006】(5)原稿を忠実に再現する為に分光反射
特性が良好である事、(6)光、熱に対して堅牢で放置
しても退色しない事、(7)各色重ね合わせをする為
に、透明性が大である事、(8)他色のトナーとの混色
性が良好である事、
【0007】しかし従来のカラートナーは実際には着色
剤等含有成分の種類および量などにおいてトナー性質が
著しく変化し、上述する要求性能を十分に満足している
とは言い難く、トナーの改良に対する要望が絶えないの
が現状である。本発明はこの様な事情に基づいてなされ
たもので、その目的は上述する要求特性をバランスよく
満足し諸特性を改善した後染色型カラートナーを提供す
る事にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意検討を行なった結果、ある特定の化合物
が後染色型カラートナー用色素として非常に適してお
り、得られたカラートナーは優れた透明性を有し、繰り
返し現像による連続複写においても得られる画像は安定
し、且つ複写物の耐光堅牢度も良好である等、上記課題
を解決したカラートナーである事を見出し本発明を完成
した。
【0009】すなわち、本発明の要旨は、ジシアノイミ
ダゾール系化合物により染色されたカラートナーに存す
る。以下に本発明を詳細に説明する。本発明のカラート
ナーはジシアノイミダゾール系化合物を用いて後染色す
ることを特徴とする。ジシアノイミダゾール系化合物と
しては一般式(I)
【0010】
【化3】
【0011】(式中、R1 は水素原子、置換基を有して
いてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいフェ
ニル基、またはアリル基を表し、Kはアニリン系カップ
リング成分を表す)で表される化合物を挙げることがで
きる。本発明に使用する前記一般式(I)で示される化
合物のうち一般式(II)
【0012】
【化4】
【0013】(式中、R1 は前記一般式(I)における
と同じ意味を表し、R2 およびR3 は水素原子、置換も
しくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のフェ
ニル基またはアリル基を表し、R4 は水素原子、低級ア
ルキル基、置換もしくは非置換のアルコキシ基またはハ
ロゲン原子を表し、R5 は水素、低級アルキル基、ホル
ミルアミノ基、置換もしくは非置換のアルキルカルボニ
ルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、置換もしくは非置換
のアルコキシカルボニルアミノ基またはハロゲン原子を
表す)で示されるものが特に有利である。
【0014】本発明に使用する前記一般式(I)で示さ
れる化合物は例えば特公昭52−17848号公報に示
された公知の方法により製造することができるが、本発
明の電子写真用カラートナーに用いられる化合物の例と
しては前記一般式(II)におけるR1 ,R2 ,R3 ,R
4 およびR5 が以下のようなものがあげられる。
【0015】R1 ,R2 およびR3 で表されるアルキル
基としては、C1 〜C10の直鎖状もしくは分岐鎖状のア
ルキル基があげられ、置換アルキル基としては、2−ヒ
ドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、4−ヒ
ドロキシブチル基、2−ヒドロキシ−プロピル基などの
ヒドロキシ置換アルキル基;カルボキシメチル基、2−
カルボキシエチル基、3−カルボキシプロピル基などの
カルボキシ置換アルキル基、2−シアノエチル基、シア
ノメチル基などのシアノ置換アルキル基;2−アミノ−
エチル基などのアミノ置換アルキル基、2−クロロエチ
ル基、3−クロロプロピル基、2−クロロプロピル基、
2,2,2−トリフルオロエチル基などのハロゲン原子
置換アルキル基;ベンジル基、p−クロロベンジル基、
2−フェニルエチル基などのフェニル置換アルキル基;
2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−
(n)プロポキシエチル基、2−(iso)プロポキシ
エチル基、2−(n)ブトキシエチル基、2−(is
o)ブトキシエチル基、2−(2−エチルヘキシルオキ
シ)エチル基、3−メトキシプロピル基、4−メトキシ
ブチル基、2−メトキシプロピル基などのアルコキシ置
換アルキル基;2−(2−メトキシエトキシ)エチル
基、2−(2−エトキシエトキシ)エチル基、2−(2
−(n)プロポキシエトキシ)エチル基、2−(2−
(iso)プロポキシエトキシ)エチル基、2−(2−
(n)ブトキシエトキシ)エチル基、2−(2−(is
o)ブトキシエトキシ)エチル基、2−{2−(2−エ
チルヘキシルオキシ)エトキシ}エチル基などのアルコ
キシアルコキシ置換アルキル基;2−アリルオキシエチ
ル基、2−フェノキシエチル基、2−ベンジルオキシエ
チル基などの置換アルキル基;2−アセチルオキシエチ
ル基、2−プロピオニルオキシエチル基、2−(n)ブ
チリルオキシエチル基、2−(iso)ブチリルオキシ
エチル基、2−トリフルオロアセチルオキシエチル基な
どのアシルオキシ置換アルキル基;メトキシカルボニル
メチル基、エトキシカルボニルメチル基、(n)プロポ
キシカルボニルメチル基、(iso)プロポキシカルボ
ニルメチル基、(n)ブトキシカルボニルメチル基、
(iso)ブトキシカルボニルメチル基、2−エチルヘ
キシルオキシカルボニルメチル基、ベンジルオキシカル
ボニルメチル基、フルフリルオキシカルボニルメチル
基、テトラヒドロフルフリルオキシメチル基、2−メト
キシカルボニルエチル基、2−エトキシカルボニルエチ
ル基、2−(n)プロポキシカルボニルエチル基、2−
(iso)プロポキシカルボニルエチル基、2−(n)
ブトキシカルボニルエチル基、2−(iso)ブトキシ
カルボニルエチル基、2−(2−エチルヘキシルオキシ
カルボニル)エチル基、2−ベンジルオキシカルボニル
エチル基、2−フルフリルカルボニルエチル基などの置
換もしくは非置換のアルコキシカルボニル置換アルキル
基;2−メトキシカルボニルオキシエチル基、2−エト
キシカルボニルオキシエチル基、2−(n)プロポキシ
カルボニルオキシエチル基、2−(iso)プロポキシ
カルボニルオキシエチル基、2−(n)ブトキシカルボ
ニルオキシエチル基、2−(iso)ブトキシカルボニ
ルオキシエチル基、2−(2−エチルヘキシルオキシカ
ルボニルオキシ)エチル基、2−ベンジルオキシカルボ
ニルオキシエチル基、2−フルフリルオキシカルボニル
オキシエチル基などの置換もしくは非置換のアルコキシ
カルボニルオキシ置換アルキル基;フルフリル基、テト
ラヒドロフルフリル基などのヘテロ環置換アルキル基な
どがあげられる。
【0016】R1 ,R2 およびR3 で表される置換フェ
ニル基としては、置換基としてC1〜C4 の直鎖状もし
くは分岐鎖状のアルキル基を有するもの、C1 〜C4
直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシ基を有するもの、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子を
有するもの、ニトロ基、シアノ基などを有するものがあ
げられる。
【0017】R5 で表される置換基のうちハロゲン原子
としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子があげら
れ、低級アルキル基としては、C1 〜C4 の直鎖状もし
くは分岐鎖状のアルキル基があげられ、置換もしくは非
置換のアルキルカルボニルアミノ基としては、アルキル
基がC1 〜C4 の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基
であるもの、トリフルオロメチル基であるものなどがあ
げられ、置換もしくは非置換のアルコキシカルボニルア
ミノ基としては、アルコキシ基がC1 〜C4 の直鎖状も
しくは分岐鎖状のアルコキシ基であるもの、フルフリル
オキシ基、ベンジルオキシ基、テトラヒドロフルフリル
オキシ基あるものなどがあげられる。
【0018】R4 で表される置換基のうち、ハロゲン原
子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子があげら
れ、低級アルキル基としてはC1 〜C4 の直鎖状もしく
は分岐鎖状のアルキル基があげられ、置換もしくは非置
換のアルコキシ基としてはC 1 〜C5 の直鎖状もしくは
分岐鎖状のアルコキシ基、2−クロロエトキシ基、2−
メトキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基、2−
(n)プロポキシエトキシ基、2−(iso)プロポキ
シエトキシ基、2−(n)ブトキシエトキシ基、2−
(iso)ブトキシエトキシ基、2−フェノキシエトキ
シ基、2−ベンジルオキシエトキシ基、2−フルフリル
オキシエトキシ基、2−テトラヒドロフルフリルオキシ
エトキシ基、フルフリルオキシ基、テトラヒドロフルフ
リルオキシ基などがあげられる。
【0019】R1 で表される前記の基のうち特に有利な
ものとしては、C1 〜C5 の直鎖状もしくは分岐鎖状の
アルキル基、シアノエチル基、シアノメチル基、ベンジ
ル基、2−フェニルエチル基、2−(C1 〜C4 アルコ
キシ)エチル基、C1 〜C4アルコキシカルボニルメチ
ル基、2−(C1 〜C4 アルコキシカルボニル)エチル
基、アリル基などが挙げられる。
【0020】R2 およびR3 で表される前記の基のう
ち、特に有利なものとしては、C1 〜C8 の直鎖状もし
くは分岐鎖状のアルキル基、2−ヒドロキシエチル基、
2−シアノエチル基、2−クロロエチル基、ベンジル
基、2−フェニルエチル基、2−(C1 〜C4 アルコキ
シ)エチル基、2−アリルオキシエチル基、2−ベンジ
ルオキシエチル基、2−(C1 〜C4 アルコキシカルボ
ニル)エチル基、2−アセチルオキシエチル基、2−
(C1 〜C4 アルコキシカルボニルオキシ)エチル基、
アリル基などがあげられる。中でも特にC1 〜C8 の直
鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基が有利である。
【0021】R3 で表される前記の基のうち特に有利な
ものとしては、水素原子、メチル基、ホルミルアミノ
基、アセチルアミノ基、トリフルオロメチルカルボニル
アミノ基などがあげられる。R4 で表される前記の基の
うち特に有利なものとしては、メチル基、メトキシ基、
水素原子などがあげられる。中でも特に水素原子が有利
である。前記一般式(II)で表される色素の更に具体的
なものとしては、表1に示されるものがあげられる。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】本発明のカラートナーに含有せしめるべき
着色剤は以上に挙げた具体例の化合物のみに限定される
のではなく、またジシアノイミダゾール系化合物を2種
以上混合して用いる事も可能である。又該化合物を用い
る事によって生ずる好ましい結果を損なわない限りこれ
らの化合物以外の化合物(例えばアゾ系色素、アントラ
キノン系色素等)を着色剤として併用する事もさしつか
えない。更に該化合物はマゼンタ以外の色のトナーに混
合して色の改良に用いる事もできる。
【0027】例えば前記一般式(I)で示される様なジ
シアノイミダゾール系化合物を使用したカラートナーは
予め重合法により得たほぼ球状のトナー用樹脂を該化合
物により染色することにより得られる。通常、染色用助
剤を用いてトナー樹脂を染色することにより得られる。
【0028】これらのカラートナー用マゼンタ色素の染
色濃度はトナー樹脂に対する染色性並びに求められるカ
ラートナーの着色濃度により異なるが、通常0.1〜1
0.0重量%濃度である。染色用助剤としてはノニオン
系またはアニオン系分散剤が用いられる。本発明の後染
色型カラートナーの染色に用いられる分散剤としては無
色もしくは僅かに着色している程度のものでなければな
らない。マゼンタ色に対してくすみまたはにごりを与え
る様な色相、色調を有した分散剤では、洗浄工程がある
としてもマゼンタトナーの色相を低下せしめるからであ
る。
【0029】具体的にノニオン系分散剤としては、通常
分散染料等、水不溶解型染料に用いられる着色度合いの
小さい分散剤であればよく、その中でも特にポリオキシ
エチレンアルキルエーテル型、ポリエチレングリコール
エーテル型、ジアルキルスルホサクシネート型ノニオン
系分散剤が有効である。アニオン系分散剤としては、ノ
ニオン系分散剤と同様に、分散染料等に通常使用される
分散剤の中で着色が少なければよく、その中でも特にナ
フタレンスルホン酸ホルマリン縮合物またはリグニンス
ルホン酸等のアニオン系分散剤が有効である。
【0030】これら、ノニオン系アニオン系分散剤はそ
れぞれ単独にまたは混合して使用してもよい。さらに使
用量は使用色素の染色性にもよるが、色素に対して通
常、10〜100重量倍である。次いで染色用溶剤につ
いて説明する。
【0031】通常使用される染色用溶剤は水、アルコー
ル類、ケトン類をはじめ、公知の極性溶剤またはこれら
溶剤の単独あるいは混合体を用いる事ができる。更に具
体的にはアルコール類としては炭素数C1 〜C10のアル
コールがあり、その中でも特に好ましいものとして例え
ばメタノール、エタノール、n−プロパノール、iso
−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、i
so−ブタノール等の低級アルコール類が挙げられる。
ケトン類としてはアセトン、ジエチルケトン、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。また公
知の極性溶剤としては、N,N′−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、N,N′−ジメチルイミダ
ゾリジノン、N−メチルピロリドン、γ−ラクトン、プ
ロピレンカーボネート等の極性溶剤が挙げられる。
【0032】染色温度および時間は、所望の濃度により
異なるが、通常、染色温度域は50〜100℃、染色時
間5〜60分の範囲で行うとよい。本発明において、染
色されるトナー用樹脂の具体例としては後染色型カラー
トナー用樹脂として不具合なく使用できるものであれば
特に限定されないし、公知のものを含む広い範囲から選
択する事ができる。例えば具体的に説明すると、ポリス
チレン、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、ス
チレン−ブチルアクリレート共重合体、スチレンブタジ
エン共重合体などのスチレン系樹脂をはじめ飽和ポリエ
ステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、
ケトン樹脂、フェノール樹脂、塩素化パラフィン、キシ
レン樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエチレン並びにポリ
プロピレン、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブ
チラール、ロジン、ラルベン樹脂等が例示でき、これら
の樹脂は所望に応じ二種類以上混合して用いてもよい。
【0033】さらに本発明のトナーには、実質的にトナ
ーを着色しない様な公知の無色性帯電制御剤が添加され
ていてもよい。例えば負帯電性トナーを得る場合には、
サリチル酸もしくはアルキルサリチル酸の金属塩、金属
錯体等が挙げられ、正帯電性トナーの場合は四級アンモ
ニウム塩系化合物等が挙げられる。その添加量は所望の
帯電量にあわせトナー中に0.1〜20重量%の範囲で
充分であり、またカラートナーとしての特性を失なわず
にトナーに充分な帯電性を付与する事ができ、好まし
い。
【0034】また本発明のカラートナーにはコロイダル
シリカなどの流動性向上剤をトナーに対して0.01〜
3重量%程度添加してもよい。その他ステアリン酸金属
塩などのクリーニング助剤を添加してもよい。本発明の
トナーはキャリアと混合して、二成分現像剤として使用
することが望ましいが、タッチダウン方式の一成分系現
像剤としても使用可能である。上記キャリアとしては粒
径50〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネ
タイト粉、コバルト粉、ニッケル粉、あるいはこれらの
合金、混合物など従来公知のものが使用できるし、また
これらの表面にシリコーン樹脂、アクリル樹脂、フッ素
樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩素化塩化ビニル系樹脂、フ
ッ化ビニリデン樹脂、フッ化ビニリデン−アクリロニト
リル共重合体などあるいはこれら樹脂の混合物を従来公
知の方法でコーティングしたものを好適に使用できる。
キャリアとトナーの混合重量比は100:1〜10が適
当である。
【0035】
【実施例】以下に、実施例により本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、下記実施
例に制約されるものではない。なお、以下の実施例中の
部とあるのはいずれも重量部を示す。 実施例1
【0036】
【表5】 前記表1のNo.1の化合物 5部 ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールエーテル型 2部 ノニオン系活性剤(商品名エパン785第一工業社製) トナー用樹脂* (平均粒子径5〜20μ球状粒子) 20部 *ガラス転移点40℃以上のポリエステル誘導体 100部 (ビスフェノールAとテレフタル酸から合成) 帯電制御剤 1部 (商品名ボントロンE−81オリエント化学社製)
【0037】これらを水1000部中に添加し、常温か
ら徐々に(1℃/1min)80℃まで昇温し、1時間
染色した。次いで染色後水:アセトン=1:1の混合溶
剤にて洗浄し乾燥した。このトナー粒子に対して疎水性
シリカ(商品名12972、日本アエロジル社製)をヘ
ンシェルミキサーで0.5部外添処理してマゼンタトナ
ーを得た。このトナー3部に対してキャリア(シリコー
ン樹脂でコートした平均粒径100μmのフェライト
粉)7部をV−ブレンダーで混合して現像剤(負帯電
性)とした。この現像剤を用いて市販のセレンを感光体
とする乾式複写機で常温、常湿環境(25℃、60%R
H)の下で連続実写テストを行なった。
【0038】その結果、20,000枚後においてもカ
ブリのない極めて分光反射特性が良好でかつ鮮明なマゼ
ンタ色のコピーが得られ、耐久性にも優れたものであっ
た。また、この現像剤を高温高湿環境下(35℃、85
%RH)に置き、同様の連続実写テストを行なったが、
20,000枚においてもカブリのない極めて鮮明なマ
ゼンタ色のコピーが得られ、環境性も良好である事がわ
かった。
【0039】実施例2 着色剤として前記表1中のNo.11の化合物を用い、
ポリエステルの代わりにスチレン−アクリル酸n−ブチ
ル共重合体を用い、実施例1中の帯電制御剤を商品名、
ボントロンP51 オリエント化学社製3部に変更した
以外は実施例1と全く同様にしてマゼンタカラートナー
を作成し、実施例1と同様に外添処理して、その後トナ
ー3部に対してキャリア(アクリル樹脂でコートした平
均粒径約100μmのフェライト粉)97部をVブレン
ダーで混合して現像剤(正帯電性)とした。
【0040】この現像剤を用いて市販の有機光導電体
(OPC)を感光体とする乾式複写機で、実施例1と同
様に常温常湿(25℃、60%RH)、高温高湿(35
℃、85%RH)環境下で連続実写テストしたが両環境
下で得られた複写物はいずれもカブリの極めて少ない分
光反射特性が良好でありかつ鮮明なマゼンタ色のコピー
が得られ、耐久性にもすぐれたものであった。 実施例3〜6 着色剤と分散剤を表2に示すものを用いた以外は実施例
1と全く同様にして高性能カラートナーを得た。
【0041】
【表6】
【0042】いずれの場合も実施例1の結果と同様、カ
ブリのない鮮明で透明性にすぐれたマゼンタ画像が得ら
れ、耐久性、耐環境性も良好であった。 実施例7〜10 着色剤として表1中No.2の化合物を用い、表3に示
す染色用溶剤を用いた以外は実施例1と全く同様にして
高性能なマゼンタカラートナーを得た。
【0043】
【表7】
【0044】
【発明の効果】本発明によるカラートナーで複写を行え
ば、カブリの無い鮮明で透明性にすぐれた画像が得ら
れ、かつ本発明のトナーは耐環境性、耐久性にも優れて
いる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジシアノイミダゾール系化合物により染
    色されたカラートナー。
  2. 【請求項2】 ジシアノイミダゾール系化合物が一般式
    (I) 【化1】 (式中、R1 は水素原子、置換基を有していてもよいア
    ルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、また
    はアリル基を表し、Kはアニリン系カップリング成分を
    表す)で表される化合物であることを特徴とする請求項
    1に記載のカラートナー。
  3. 【請求項3】 Kで表されるアニリン系カップリング成
    分が一般式 【化2】 (式中、R2 およびR3 はそれぞれ水素原子、置換基を
    有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよ
    いフェニル基、またはアリル基を表し、R4 は水素原
    子、低級アルキル基、置換基を有していてもよいアルコ
    キシ基、またはハロゲン原子を表し、R5 は水素原子、
    低級アルキル基、ホルミルアミノ基、置換基を有してい
    てもよいアルキルカルボニルアミノ基、ベンゾイルアミ
    ノ基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル
    アミノ基、またはハロゲン原子を表す)で表されること
    を特徴とする請求項2に記載のカラートナー。
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