JPH08123054A - 単層型電子写真用感光体 - Google Patents

単層型電子写真用感光体

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JPH08123054A
JPH08123054A JP28261594A JP28261594A JPH08123054A JP H08123054 A JPH08123054 A JP H08123054A JP 28261594 A JP28261594 A JP 28261594A JP 28261594 A JP28261594 A JP 28261594A JP H08123054 A JPH08123054 A JP H08123054A
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compd
electrophotographic photoreceptor
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JP28261594A
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Inventor
Ikuko Yamada
郁子 山田
Yumi Ichikawa
由美 市川
Masayuki Shiyoji
正幸 所司
Akio Kojima
明夫 小島
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 帯電性および感度に優れ、また、複写プロセ
スの繰返しに対し、静電特性の安定性に富んだ単層型電
子写真用感光体を提供する。 【構成】 導電性基板上に少なくとも電荷発生物質、有
機正孔移動物質および有機アクセプター性化合物が結着
剤中に分散された感光層を有し、該有機アクセプター性
化合物がナフタルイミド化合物である単層型電子写真用
感光体。ナフタルイミド化合物としては殊に下記一般式
(I)で表されるものが優れている。 【化1】 (式中、Rは置換もしくは無置換のアルキル基、置換も
しくは無置換のシクロアルキル基、又は置換もしくは無
置換のフェニル基を、Xは水素原子又はメチル基を、Y
は置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基、カル
バモイル基又はシアノ基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真プロセスを用い
た複写機、プリンター等に用いられる単層型電子写真用
感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真プロセスは、静電力による潜像
の可視化を基本原理として用いたものであるため、その
プロセスに用いられる電子写真用感光体には良好な帯電
性と光照射による迅速な表面電位の減衰が必要となる。
これらプロセス上必要な特性は、固体物性値である暗抵
抗の高さと、電荷担体生成の良好な量子効率、高い電荷
移動度である。これらの物性値を満足するものとして、
従来、セレン、セレン−テルル合金、砒素−セレン等の
無機化合物から構成された感光体が採用され、多くの複
写機で用いられてきた。しかしながらこれらの材料は、
毒性が強い、アモルファス状態で用いられるため取扱い
が厄介である、数十μmの膜厚に真空蒸着する必要があ
るためコストが高くなる、等の欠点があり、感光体の必
要機能を十分満たしているとはいえないものであった。
【0003】これらの欠点を改良するため、有機材料を
用いた電子写真用感光体(OPC)の開発が積極的にな
され、実用に供されるようになってきた。実用化された
OPCのほとんどは、導電性基板上に電荷発生機能を有
する層(CGL)と電荷輸送機能を有する層(CTL)
を積層した構成の機能分離型であり、もっぱら負帯電プ
ロセスに用いられている。その理由は、使用される材料
を混合し、単に単層として形成した感光体では、帯電
性、感度、静電的特性の疲労現象が実用の程度以下まで
低下する欠点が露呈してしまう場合が多いのに対し、積
層型ではこれらの欠点が極力抑えられ、かつ、機械的強
度に富み、厚膜の設計が可能なCTLを表面に配置する
ことで、複写工程のプロセスに供された状態で十分な機
械的耐久性を感光体に保持させることが可能となるから
である。また、高速複写プロセスにおいても支障のない
程度の高い電荷移動度を示す有機材料は、現在のとこ
ろ、ほとんど正孔移動の性質のみを有するドナー化合物
に限られており、そのため、ドナー化合物で形成されC
TLを表面側に配置した積層型感光体では動作原理上、
その帯電極性は負帯電に限定されるものである。しかし
ながら、このような機能分離型構造は新たな問題を発生
している。
【0004】その1つ目は負帯電によるものである。電
子写真プロセスにおける信頼性の高い帯電方式はコロナ
放電によるものであり、ほとんどの複写機、プリンター
にはこの方式が採用されている。しかしながら周知のご
とく、正極性と比べ負極性のコロナ放電は不安定であ
り、このためスコロトロンによる帯電方式が採用され、
コストアップの一要因となっている。また、負極性のコ
ロナ放電は化学的損傷を引き起こす物質であるオゾンの
発生をより多く伴うため、その外部排出を防ぐベく負帯
電方式の複写機、プリンターにはオゾンフィルターが用
いられる場合が多く、これも装置のコストアップの要因
となっている。正帯電方式であればオゾン発生量はもと
もと非常に少なく抑えられる。さらに、現状で広く用い
られている2成分系トナーは感光体が正帯電の方が環境
変動が少なく、安定な画像が得られ、この面からも正帯
電用の感光体が望ましい。2つ目は積層型構造によるも
のである。有機材料を用いた感光体では真空蒸着と比べ
安価な溶液塗布方式を用いることが可能であるが、この
様な積層型感光体を製造するためには少なくとも2回、
通常は感光体の帯電性の確保のため導電性基板のすぐ上
に下引き層を設ける必要があるため、3回の塗布が必要
である。これらは感光体のコストアップを引き起こす。
さらに、感度、耐久性のバランスを保ち、また良好な画
像を得るため、CGLの膜厚をサブミクロンの範囲で十
分管理することは製造コストを引き上げる要因となって
いる。
【0005】以上の問題を考慮すると、感光体として有
機材料を用いた正帯電プロセスでの使用が可能な単層型
の感光体が望ましいことが理解される。さらに、該感光
体がそのまま、あるいは若干の変更で負帯電プロセスに
用いることが可能であれば、安価で使用環境の自由度が
高い利点を有する感光体を作製することができることも
理解できる。しかしながら、この様な条件を満足する感
光体の例は非常に少ない。単層型の感光体として上市さ
れたものとしては、ポリビニルカルバゾールとトリニト
ロフルオレノンからなる電荷移動錯体感光体(特公昭3
4−10966号公報)、チアピリリウム染料とポリカ
ーボネート樹脂からなる共晶錯体感光体(特公昭48−
38430号公報)、ペリレン系顔料とヒドラゾン系ド
ナーが樹脂中に分散された感光体(特開平2−3735
4号公報)などを数えるのみである。このうち、前2者
は感度が低い、繰り返し使用の点で問題がある等の欠点
があり、また、もっぱら負帯電プロセスに用いられてい
たためオゾン発生の欠点も伴っていた。また、最後の例
は感光体の感度が低いため、高速の複写プロセスには不
適な欠点を伴っていた。さらに、実用化されている積層
型感光体の成分を単に分散した場合には、帯電電位と感
度が低く、特に繰返し使用でそれらが大きく変動する欠
点も克服できていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、帯電
性および感度に優れ、また複写プロセスの繰返しに対
し、静電特性の安定性に富んだ単層型電子写真用感光体
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、少なくとも電荷発生物
質、有機正孔移動物質および有機アクセプター性化合物
が結着剤中に分散された単層型感光体において、該有機
アクセプター性化合物としてナフタルイミド化合物を用
いることにより上記目的が達成されることを見出し、本
発明に至った。すなわち、本発明によれば、導電性基板
上に少なくとも電荷発生物質、有機正孔移動物質および
有機アクセプター性化合物が結着剤中に分散された感光
層を有する単層型電子写真感光体において、該有機アク
セプター性化合物がナフタルイミド化合物であることを
特徴とする単層型電子写真用感光体が提供され、また、
ナフタルイミド化合物が下記一般式(I)で表される化
合物であることを特徴とする単層型電子写真用感光体が
提供される。
【化1】 (式中、Rは置換もしくは無置換のアルキル基、置換も
しくは無置換のシクロアルキル基、又は置換もしくは無
置換のフェニル基を、Xは水素原子又はメチル基を、Y
は置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基、カル
バモイル基又はシアノ基を表す。)
【0008】前記一般式(I)のRにおいて、アルキル
基は、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、オ
クチル基を表し、その置換基としてはフッ素原子、塩素
原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基など
のアルコキシ基、シクロヘキシル基、4−ブトキシカル
ボニルシクロヘキシル基、4−ヘキシルオキシカルボニ
ルシクロヘキシル基等のシクロアルキル基を、シクロア
ルキル基は、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等を
表わし、その置換基としては、メチル基、エチル基など
のアルキル基、ブトキシカルボニル基、ヘキシルオキシ
カルボニル基などのアルコキシカルボニル基を、フェニ
ル基の置換基としてはメチル基、エチル基、ブチル基、
t−ブチル基、ヘキシル基などのアルキル基、トリフル
オロメチル基などの置換アルキル基、メトキシカルボニ
ル基、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等
のアルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基などを
挙げることができ、その中で特に炭素数4〜8のアルキ
ル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基な
どのアルコキシアルキル基、アルキル置換フェニル基、
ブトキシカルボニル基あるいはヘキシルオキシカルボニ
ル基等のアルコキシカルボニル基置換のフェニル基が、
溶解性およびバインダー樹脂との相溶性が優れる点で好
適に使用することができる。
【0009】また前記一般式(I)のYにおいて、アル
コキシカルボニル基のアルコキシ基としては、メトキシ
基、エトキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、オク
チルオキシ基などのアルコキシ基、その置換基としては
フェニル基、メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ
基、フッ素原子、あるいは塩素原子などのハロゲン原子
等が挙げられ、カルバモイル基の窒素原子の置換基とし
ては、メチル基、エチル基、ブチル基等のアルキル基、
ピべリジン、あるいはモルホリンなど環状アミンから誘
導されるカルバモイル基などが挙げられ、その中で特に
炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、フッ素置換ア
ルコキシカルボニル基、モルホリンから誘導されるカル
バモイル基などが、溶解性およびバインダー樹脂との相
溶性が優れる点で好適に使用することができる。前記一
般式(I)のナフタルイミド化合物の具体例を表1に示
すが、これらに限定されるものではない。
【0010】
【表1−(1)】
【0011】
【表1−(2)】
【0012】
【表1−(3)】
【0013】
【表1−(4)】
【0014】
【表1−(5)】
【0015】
【表1−(6)】
【0016】
【表1−(7)】
【0017】
【表1−(8)】
【0018】本発明の感光体は、図1に示される構成か
らなり、必須成分として電荷発生物質、有機正孔移動物
質、有機アクセプター性化合物を結着剤中に含み、か
つ、該有機アクセプター性化合物として、ナフタルイミ
ド化合物好ましくは前記一般式(I)で表すことのでき
るナフタルイミド化合物を用いたものである。本発明の
感光体は、帯電性と感度に優れ、低速から高速の複写プ
ロセスまで好適であり、また、電荷発生物質種を変える
ことにより分光感度域が制御でき、モノクロ用のアナロ
グ複写機から光書き込み用に半導体レーザー光を使用し
たページプリンターの感光体にまで適用することが可能
である。重要なことは感光体材料の組み合わせとして、
有機アクセプター性化合物として、ナフタルイミド化合
物好ましくは前記一般式(I)で表されるナフタルイミ
ド化合物を用いることであり、それにより感光体の実用
に支障を来たさない感度、帯電性、静電特性が実現され
る。従来の単層型電子写真用感光体のうち、電荷発生物
質を樹脂に分散させた形態のものでは電荷発生物質が電
荷移動機能も兼ねており、かつ、正孔および電子の両方
の電荷とも移動特性が良好な顔料が少ないため、感度が
低い、少数電荷が蓄積し、繰返しにより帯電電位が低下
する等の欠点や、光照射後直ちに光減衰が開始しない誘
導期間が存在し(インダクション効果)静電潜像電位の
ラチチュードが狭い等の欠点があった。また、この様な
感光体の正孔移動度を向上させるため、単に正孔移動物
質を添加した感光体では帯電性が低い、繰返し使用で帯
電電位が激しく低下する等の欠点が克服できてはいなか
った。
【0019】本発明は、少なくとも電荷発生物質、有機
正孔移動物質、有機アクセプター性化合物を結着剤中に
分散し、該有機アクセプター性化合物としてナフタルイ
ミド化合物を用いることにより、上記欠点を改良したも
のである。この実現の機構は次の様に推定される。電荷
発生物質は感光層中で粒子形態で存在している。従っ
て、光照射下で発生した電子の感光層中における移動は
電荷発生物質粒子中と比べ電荷発生物質粒子間で極めて
悪くなり、この過程が感光層中の電子移動、寿命を決定
していると考えられる。このため、電荷発生物質を分散
保持しているマトリックス中に電子移動に優れたアクセ
プター性化合物が存在すると、電子は電荷発生物質粒子
からアクセプター性化合物へ注入され、マトリックスを
通るスムーズな移動が達成できるものと考えられる。一
般式(I)で表されるナフタルイミド化合物は電子を引
き付ける能力が高く、光照射により電荷発生物質中で発
生した大多数の電子をアクセプター性化合物に移動させ
ることができ、感光体の実用に支障を来たさない帯電
性、感度、静電特性の長寿命化が実現される。さらに、
本発明では正孔移動に優れた正孔移動物質も樹脂マトリ
ックス中に存在しているため、感光層中の正孔移動もそ
れがないときに比べスムーズになされる。本発明で用い
ることのできるアクセプター性化合物である化合物の例
を表1に示したが、これらのアクセプター性化合物の使
用量は感光層全量に対し1〜40wt%が好ましい。
【0020】本発明の感光層においては必須成分として
正孔移動物質が含まれている。感光層中での正孔移動物
質の役割は、電荷発生物質で発生した正孔を感光層中で
移動させることである。この移動機能により電荷発生物
質中で正孔が蓄積されず、電荷発生物質の電荷発生機能
を十分に発揮させることが可能となる。感光体における
結着剤の役割は、電荷発生物質の良好な分散と、アクセ
プター性化合物、正孔移動物質の分子状の分散ばかりで
なく、複写プロセスで必要とされる感光体の機械的強度
も担っている。このため結着剤の組成分が低い場合には
これらの諸特性が損なわれることになる。従って、結着
剤の組成はむやみに低くはできない。通常、感光層構成
において結着剤は50wt%程度を占めるように設計さ
れている。
【0021】使用される正孔移動物質としては、分子中
にトルフェニルアミン部位を有する化合物、ヒドラゾン
化合物、トリフェニルメタン化合物、ピラゾリン化合
物、オキサジアゾール化合物、カルバゾール基を含む化
合物、スチリル系化合物、ブタジエン系化合物、ポリシ
ラン化合物、ポリビニルカルバゾール等のドナー性化合
物が挙げられる。感光層中におけるこれらの使用量は2
0wt%以上が必要である。
【0022】また、本発明で用いることができる電荷発
生物質としては、ビスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、フタ
ロシアニン顔料、ペリレン顔料、キナクリドン顔料、イ
ンジゴ顔料、多環キノン顔料等が挙げられる。これらの
うち、アゾ顔料の中心骨格としてはカルバゾール基やス
チリル基、ジフェニルアミン基、トリフェニルアミン基
のような電子供与性が好ましい。
【0023】また、本発明で用いることができる結着剤
としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹
脂、メタクリル樹脂、ポリスチレン、塩化ビニル樹脂、
酢酸ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル
樹脂、フェノキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ化ビニ
リデン樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、アルキッ
ド樹脂、フェノール樹脂等の付加重合型樹脂、重付加型
樹脂、重縮合型樹脂、並びにこれらの繰返し単位のうち
2つ以上を含む共重合体樹脂、例えば塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチ
レン共重合体等を挙げることができる。これらの使用量
は感光層全量に対して30〜70wt%が好ましい。本
発明の感光層の膜厚は、5〜100μmが好ましい。こ
れより薄いと帯電性が低下し、厚いと感度の低下を来
す。本発明で用いることができる導電性基板としては、
アルミニウム、ニッケル、銅、ステンレス等の金属板、
金属ドラムまたは金属箔、アルミニウム、酸化スズ、ヨ
ウ化銅の薄膜を塗布したプラスチックフィルム、あるい
はガラス等が挙げられる。
【0024】また、本発明の感光体では帯電性、接着性
等を改良する目的で感光層と導電性基板の間に下引き層
を設けることができる。これらの材料としては前記結着
剤の他に、ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール、カ
ゼイン、ポリビニルピロリドン等を用いることができ
る。本発明の感光体は、所定の材料を有機溶媒中に溶解
またはボールミル、超音波、ホモミキサー等で分散した
塗布液をデッピング、ブレード、スプレー等で基板上に
塗布し作製される。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、こ
れら実施例により本発明の態様が限定されるものではな
い。
【0026】実施例1 X型無金属フタロシアニン1.0gをポリカーボネート
Zの10wt%テトラヒドロフラン溶液10g、テトラ
ヒドロフラン9gとともにボールミリングした後、顔料
組成分2wt%、ポリカーボネートZ組成分50wt
%、下記構造式(化合物No.I−(1))のナフタル
イミド化合物が18wt%、下記正孔移動物質が30w
t%となるように10wt%のポリカーボネートZ溶
液、ナフタルイミド化合物、正孔移動物質を加え、十分
に攪拌し、感光体塗布液を調整した。このようにして調
整した塗布液をアルミニウムを1000Åの厚さに蒸着
した75μm厚のポリエステルフィルム上にドクターブ
レードにて塗布し、乾燥後の膜厚が15μmの感光層を
有する単層型電子写真用感光体を作製した。<ナフタル
イミド化合物>
【化2】 <正孔移動物質>
【化3】
【0027】実施例2〜6 実施例1において、ナフタルイミド化合物を表2に示し
た化合物に代えた以外は実施例1と同様にして単層型電
子写真用感光体を作製した。
【0028】比較例1 実施例1において、ナフタルイミド化合物を除いた以外
は実施例1と同様にして単層型電子写真用感光体を作製
した。
【0029】以上の様にして得た単層型電子写真用感光
体を川口電気社製の静電複写紙試験装置SP−428を
用い、+6KVコロナ放電を20秒間行なって帯電せし
めた後の表面電位Vs(V)、20秒間暗減衰させた後
の表面電位Vo(V)と20ルックスの光照射後の表面
電位が1/2に減衰するのに要する露光量E1/2と3
0秒間光照射した後の表面電位V30(V)を測定した。
結果を表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】本発明の単層型電子写真用感光体は、少
なくとも電荷発生物質、有機正孔移動物質および有機ア
クセプター性化合物を含有し、有機アクセプター性化合
物としてナフタルイミド化合物を使用したことから、正
極性の帯電電荷においても帯電性および感度に優れ、し
かも複写プロセスの繰返しに対し、静電特性の安定性に
優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の単層型電子写真用感光体の構成を示す
説明図である。
【符号の説明】
1・・・電荷発生物質、2・・・有機正孔移動物質およ
び有機アクセプター性化合物を分子状に分散させたが結
着剤樹脂マトリックス、3・・・導電性基板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小島 明夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基板上に少なくとも電荷発生物
    質、有機正孔移動物質および有機アクセプター性化合物
    が結着剤中に分散された感光層を有する単層型電子写真
    感光体において、該有機アクセプター性化合物がナフタ
    ルイミド化合物であることを特徴とする単層型電子写真
    用感光体。
  2. 【請求項2】 ナフタルイミド化合物が下記一般式
    (I)で表される化合物であることを特徴とする単層型
    電子写真用感光体。 【化1】 (式中、Rは置換もしくは無置換のアルキル基、置換も
    しくは無置換のシクロアルキル基、又は置換もしくは無
    置換のフェニル基を、Xは水素原子又はメチル基を、Y
    は置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基、カル
    バモイル基又はシアノ基を表す。)
JP28261594A 1994-10-21 1994-10-21 単層型電子写真用感光体 Pending JPH08123054A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10976658B2 (en) * 2015-08-21 2021-04-13 Heraeus Epurio Llc Sulfonic acid derivative compounds as photoacid generators in resist applications

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10976658B2 (en) * 2015-08-21 2021-04-13 Heraeus Epurio Llc Sulfonic acid derivative compounds as photoacid generators in resist applications

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