JPH08122878A - カメラのフィルム給送装置 - Google Patents

カメラのフィルム給送装置

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JPH08122878A
JPH08122878A JP6256979A JP25697994A JPH08122878A JP H08122878 A JPH08122878 A JP H08122878A JP 6256979 A JP6256979 A JP 6256979A JP 25697994 A JP25697994 A JP 25697994A JP H08122878 A JPH08122878 A JP H08122878A
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JP
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speed
film
perforation
film feeding
feeding
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JP6256979A
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English (en)
Inventor
Norikazu Yokonuma
則一 横沼
Hideomi Hibino
秀臣 日比野
Kazuyuki Kazami
一之 風見
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルムの駒送り時の所定の撮影位置に対す
る撮影駒の停止精度を向上させる。 【構成】 撮影駒を所定の撮影位置に設定するための駒
送り時に、パーフォレーション検出結果に基づいて減速
直前のフィルムの給送速度を検出し、検出した給送速度
に基づいて減速時のフィルムの給送状態を決定する。そ
して、所定のパーフォレーションの検出時点でフィルム
の給送状態を減速直前の給送速度に応じて決定した給送
状態とし、撮影駒が所定の撮影位置に達したらフィルム
の給送を停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカメラのフィルムを給送
する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】フィルムのパーフォレーションを検出し
てフィルムの給送制御とフィルムへの磁気記録制御を行
なうカメラが知られている(例えば、特開平4−328
536号公報参照)。この種のカメラでは例えば図2に
示すようなフィルムが用いられる。このフィルムの片方
の側には各撮影駒に対して2個のパーフォレーションP
X,PYが不等間隔に設けられている。
【0003】パーフォレーションが不等間隔に設置され
たフィルムでは、パーフォレーションに噛合し、フィル
ムの移動に連動して回転するスプロケットが用いられ
る。そして、フィルムの駒送り時にスプロケットが1駒
分回転したらスプロケットを機械的に係止し、フィルム
上の撮影駒を所定の位置に正確に停止させている。とこ
ろが上述したフィルムでは、パーフォレーションが不等
間隔に設置されているので、フィルムの駒送りにスプロ
ケットと係止機構を用いることができず、電気的にフィ
ルムの給送量を検出してフィルムの駒送りを行なわなけ
ればならない。
【0004】そこで、駒送り時に未露光駒が所定の撮影
位置に接近したらフィルム給送用モーターに断続的にブ
レーキをかけ、巻上げ速度を減速して未露光駒を所定の
撮影位置で停止させるようにしている。この時、フィル
ム給送用モーターを起動してから所定量のフィルムが送
られるまでの時間を計時し、その給送時間に応じて減速
時の断続的なブレーキの強さを変化させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のカメラのフィルム給送装置では、フィルム給送
用モーターを起動してから所定量のフィルムが送られる
までの給送時間に応じて減速時のブレーキ力を決定して
いるので、駒送り機構の機械的なガタなどによってモー
ターを起動してから実際にフィルムが移動するまでに遅
延時間が生じた場合は、その遅延時間分だけ給送時間が
長くかかる。そのために、実際には高速で駒送りをして
いるにもかかわらずフィルム給送速度が低いと誤認し、
低速に応じた弱いブレーキ力を選択することになる。そ
の結果、高速で給送されているフィルムを十分に減速で
きず、未露光駒が所定の撮影位置を通り過ぎてしまうと
いう問題がある。
【0006】そこで、減速時のブレーキ力を決定するた
めの給送時間から予め想定した遅延時間を差し引いてお
く方法が考えられる。ところがそうすると、駒送り機構
の機械的なガタが小さく遅延時間がほどんどない場合で
も給送時間から予め想定した遅延時間が差し引かれるの
で、実際には何らかの原因で低い速度で駒送りをしてい
るにもかかわらず給送速度が高いと誤認し、高速に応じ
た強いブレーキを選択することになり、上述した場合と
反対に未露光駒が所定の撮影位置の手前で停止してしま
う。このように、予め想定した遅延時間と実際の遅延時
間との間に差があると、その分だけ未露光駒の停止位置
がずれてしまう。
【0007】本発明の目的は、フィルムの駒送り時の所
定の撮影位置に対する撮影駒の停止精度を向上させるこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、フィルムを給送する給送手段
と、フィルム上の所定位置を検出する所定位置検出手段
と、撮影駒を所定の撮影位置に設定するための駒送り時
に、前記所定位置検出手段による所定位置の検出時点で
前記給送手段のフィルム給送速度を減速し、撮影駒が所
定の撮影位置に到達したら前記給送手段によるフィルム
給送を停止する制御手段とを備えたカメラのフィルム給
送装置に適用される。そして、前記所定位置検出手段に
よる検出結果に基づいて所定区間におけるフィルム給送
状態を検出する状態検出手段を備え、前記制御手段によ
って、前記状態検出手段により検出されたフィルム給送
状態に応じて減速制御を行なう。請求項2の発明は、複
数のパーフォレーションが各撮影駒の同一の場所に設け
られたフィルムを給送するモーターと、このモーターを
駆動する駆動手段と、パーフォレーションを検出するパ
ーフォレーション検出手段と、撮影駒を所定の撮影位置
に設定するための駒送り時に、前記パーフォレーション
検出手段による所定のパーフォレーションの検出時点で
前記駆動手段のフィルム給送速度を減速し、撮影駒が所
定の撮影位置に到達したら前記駆動手段によるフィルム
給送を停止する制御手段とを備えたカメラのフィルム給
送装置に適用される。そして、前記パーフォレーション
検出手段による検出結果に基づいて減速直前のフィルム
給送速度を検出する速度検出手段を備え、前記制御手段
によって、前記速度検出手段により検出された減速直前
のフィルム給送速度に応じて減速時の前記駆動手段によ
る前記モーターの駆動状態を決定する。請求項3のカメ
ラのフィルム給送装置の前記パーフォレーション検出手
段は2個の光学式センサーを有し、前記速度検出手段に
よって前記2個の光学式センサーから出力されるパーフ
ォレーション検出信号に基づいて前記減速中のフィルム
給送速度を検出し、前記制御手段によって前記速度検出
手段により検出された減速中の給送速度に応じて前記モ
ーターの駆動状態を変更する。請求項4のカメラのフィ
ルム給送装置は、前記速度検出手段によって前記減速中
に複数回フィルム給送速度を検出し、前記制御手段によ
って前記速度検出手段により減速中のフィルム給送速度
が検出されるたびにその検出速度に応じて前記モーター
の駆動状態を変更する。請求項5のカメラのフィルム給
送装置の前記フィルムはパーフォレーションが不等間隔
に設けられたフィルムである。請求項6のカメラのフィ
ルム給送装置の前記所定位置検出手段は、フィルム上の
パーフォレーションを検出する。請求項7のカメラのフ
ィルム給送装置の前記状態検出手段は、所定区間におけ
るフィルムの給送時間を検出する。請求項8のカメラの
フィルム給送装置の前記状態検出手段は、所定区間にお
けるフィルムの給送速度を検出する。請求項9のカメラ
のフィルム給送装置は、前記速度検出手段によって、減
速前に前記パーフォレーション検出手段を通過するパー
フォレーションの通過速度を検出するようにしたもので
ある。請求項10のカメラのフィルム給送装置は、前記
速度検出手段によって、前記パーフォレーション検出手
段を通過するパーフォレーションとパーフォレーション
との間の通過速度を検出するようにしたものである。
【0009】
【作用】撮影駒を所定の撮影位置に設定するための駒送
り時に、所定位置の検出結果に基づいて所定区間のフィ
ルムの給送状態を検出し、検出した給送状態に基づいて
減速制御を行なう。また、撮影駒を所定の撮影位置に設
定するための駒送り時に、パーフォレーション検出結果
に基づいて減速直前のフィルムの給送速度を検出し、検
出した給送速度に基づいて減速時のモーターの駆動状態
を決定する。そして、所定のパーフォレーションの検出
時点でモーターの駆動状態を減速直前の給送速度に応じ
て決定したモーターの駆動状態に変更して給送速度を減
速し、撮影駒が所定の撮影位置に達したらフィルムの給
送を停止する。この時、2個の光学式センサーから出力
されるパーフォレーション検出信号に基づいて減速中の
フィルム給送速度を検出し、検出した給送速度に応じて
モーターの駆動状態を変更することが好ましい。さら
に、減速中に複数回フィルム給送速度を検出し、給送速
度を検出するたびにその給送速度に応じてモーターの駆
動状態を変更することが好ましい。なお、フィルム給送
速度は、減速前にパーフォレーション検出手段を通過す
るパーフォレーションの通過速度を検出するか、あるい
は減速前にパーフォレーション検出手段を通過するパー
フォレーションとパーフォレーションとの間の通過速度
を検出することが好ましい。
【0010】
【実施例】
−第1の実施例− 図1は第1の実施例のフィルム給送装置を備えたカメラ
の構成を示す機能ブロック図である。SW1はカメラの
電源スイッチ、SW2は不図示のレリーズボタンが半押
しされた時にオンするスイッチ、SW3はレリーズボタ
ンが全押しされた時にオンするスイッチである。また、
SMgはシャッターの開閉を行なうためのマグネットで
ある。CONはカメラの制御回路であり、後述する演算
制御装置CPUからの指令に応答して測光、測距、ミラ
ー制御、絞り制御、シャッター開閉用マグネット制御な
どを行なう。なお、測光情報および測距情報は演算制御
装置CPUへ送られる。EEPROMは電気的に消去可
能な不揮発性メモリであり、カメラの製造時にIN端子
を介してコンパレーター用スレッショルド電圧や、カメ
ラの調整値などの各種データが記録される。MDはフィ
ルム給送用モーターMの駆動回路であり、モーターMを
駆動してフィルムの巻上げおよび巻戻しを行なう。
【0011】PS1およびPS2はフィルムのパーフォ
レーションを検出するための光学式のセンサーであり、
パーフォレーションとフィルムとの光透過率または光反
射率の差によって生じる入射光量の変化に応じた電流を
出力する。この実施例では光透過式センサーを用いた例
を説明する。この出力電流は負荷抵抗器Rにより電圧に
変換されてコンパレーターCP1へ送られる。以下、こ
の負荷抵抗器Rの両端の電圧をパーフォレーション検出
電圧と呼ぶ。なお、負荷抵抗器RはセンサーPS1とP
S2に対して共通に設けられる。D/Aコンバーター
は、演算制御装置CPUから送られるスレッショルド電
圧のディジタル値をアナログ値に変換し、コンパレータ
ーCP1へ送る。コンパレーターCP1は、パーフォレ
ーション検出電圧をスレッショルド電圧と比較し、検出
電圧がスレッショルド電圧を越えると演算制御装置CP
Uへパーフォレーション検出信号を出力し、検出電圧が
スレッショルド電圧よりも低下するとフィルム検出信号
を出力する。
【0012】演算制御装置CPUは、マイクロコンピュ
ーターおよびROM、RAM、タイマーなどの周辺部品
から構成され、カメラの各種シーケンス制御や各種演算
を行なう。演算制御装置CPUは、EEPROMからセ
ンサーPS1用の第1スレッショルド電圧とセンサーP
S2用の第2スレッショルド電圧を入力し、必要に応じ
ていずれかのスレッショルド電圧をD/Aコンバーター
へ出力する。演算制御装置CPUはまた、ラインL7を
介してセンサーPS1へ電源を供給するとともに、ライ
ンL8を介してセンサーPS2へ電源を供給する。な
お、センサーPS1とPS2への電源供給は同時に行な
わず、各センサーを作動させる必要がある期間だけそれ
ぞれ別々に電源を供給する。演算制御装置CPUはさら
に駆動回路MDを制御してフィルムの給送制御を行な
う。
【0013】図2は、第1の実施例に用いられるフィル
ムと、センサーPS1,PS2との位置関係を示す図で
あり、任意の撮影駒Fn(n=1,2,・・)が所定の
撮影位置、すなわちアパーチャーと対向する位置に設定
された状態を示す。なお、このカメラは1駒ずつフィル
ムを巻上げながら撮影を行なう、いわゆるノーマルワイ
ンド方式のカメラであり、図の右側に不図示のカメラの
巻取りスプールがあり、図の左側に不図示のフィルムカ
ートリッジがあるものとする。したがって、図の右方向
が巻上げ方向であり、左方向が巻戻し方向である。ま
た、フィルムのリーダー部は図の右側にある。フィルム
の片方の側には各撮影駒の同一の場所にパーフォレーシ
ョンが2個ずつ設けられており、以下では任意の撮影駒
Fnのカートリッジ側(図の左側)のパーフォレーショ
ンをPXと呼び、リーダー部側(図の右側)のパーフォ
レーションをPYと呼ぶ。また、パーフォレーションP
Xのフィルム巻上げ方向の前端をXF、後端をXRと
し、パーフォレーションPYのフィルム巻上げ方向の前
端をYF、後端をYRと呼ぶ。また、図中の黒丸はセン
サーPS1とPS2の設置位置すなわち検出位置を示
す。
【0014】図3〜図8は演算制御装置CPUの制御プ
ログラムを示すフローチャートであり、図9は第1の実
施例のフィルム給送動作を説明する図である。これらの
図により、第1の実施例の動作を説明する。スイッチS
W1が投入されてカメラの電源が投入されると、演算制
御装置CPUはこの制御プログラムの実行を開始する。
ステップS1において、システムリセットによってメモ
リーリセットなどのシステムの初期化を行なう。続くス
テップS2で、EEPROMからPS1用の第1スレッ
ショルド電圧とPS2用の第2スレッショルド電圧を含
むカメラの各種調整データを読み込み、それらをセット
する。ステップS3でスイッチSW2によりレリーズボ
タンが半押しされたか否かを判別し、レリーズボタンが
半押しされるとステップS4へ進み、ラインL3を介し
て制御回路CONに測光と測距を指令する。ステップS
5でスイッチSW3によりレリーズボタンが全押しされ
たか否かを判別する。レリーズボタンが全押しされなけ
ればステップS5Aへ進み、スイッチSW2によりレリ
ーズボタンが半押しされたままか否かを判別する。レリ
ーズボタンが半押しされたままであればステップS5へ
戻ってシャッターレリーズを待ち、レリーズボタンの半
押しが解除されていればステップS3へ戻る。一方、レ
リーズボタンが全押しされてシャッターがレリーズされ
たらステップS6へ進み、制御回路CONに露光を指令
する。
【0015】ステップS7において、ラインL5を介し
てPS1用の第1スレッショルド電圧をD/Aコンバー
ターへ出力し、コンパレーターCP1に第1スレッショ
ルド電圧を設定する。次にステップS8で、ラインL6
を介して駆動回路MDへ巻上げを指令し、モーターMを
駆動してフィルムの巻上げを開始する。図9(a)は撮
影駒Fnが所定の撮影位置に設定されて露光が終了した
状態を示し、この状態から次の未露光駒Fn+1を所定
の撮影位置に設定するための1駒送り、すなわちノーマ
ルワインド方式のカメラでは1駒巻上げを開始する。フ
ィルムの巻上げを開始した後のステップS9で、センサ
ーPS1に電源を供給してパーフォレーションの検出動
作を開始させ、続くステップS10で、センサーPS1
によるパーフォレーション検出電圧が第1スレッショル
ド電圧を越えて、コンパレーターCP1からパーフォレ
ーション検出信号が出力されたか否かを判別する。
【0016】図9(b)に示すように、撮影駒Fnのパ
ーフォレーションPXの前端XFがセンサーPS1の検
出位置に達すると、センサーPS1への入射光量が急激
に増加し、出力電流が増加してパーフォレーション検出
電圧が上昇する。そして、このパーフォレーション検出
電圧が第1スレッショルド電圧を越えると、コンパレー
ターCP1からパーフォレーション検出信号が出力され
る。つまり、センサーPS1の検出位置を撮影駒Fnの
パーフォレーションPXの前端XFが通過すると、パー
フォレーション検出信号が出力される。
【0017】センサーPS1により撮影駒Fnのパーフ
ォレーションPXの前端XFを検出したらステップS1
1へ進み、内蔵タイマーによる計時を開始する。ステッ
プS12でセンサーPS1への電源の供給を停止し、続
くステップS13でセンサーPS2へ電源を供給してパ
ーフォレーション検出動作を開始させる。さらにステッ
プS14で、D/AコンバーターへPS2用の第2スレ
ッショルド電圧を出力し、コンパレーターCP1へ第2
スレッショルド電圧を設定する。ステップS15におい
て、センサーPS2によるパーフォレーション検出電圧
が第2スレッショルド電圧を越えて、コンパレーターC
P1からパーフォレーション検出信号が出力されたか否
かを判別する。
【0018】図9(c)に示すように、撮影駒Fnのパ
ーフォレーションPXの前端XFがセンサーPS2の検
出位置に達すると、センサーPS2への入射光量が急激
に増加し、出力電流が増加してパーフォレーション検出
電圧が上昇する。そして、このパーフォレーション検出
電圧が第2スレッショルド電圧を越えると、コンパレー
ターCP1からパーフォレーション検出信号が出力され
る。つまり、センサーPS2の検出位置を撮影駒Fnの
パーフォレーションPXの前端XFが通過すると、パー
フォレーション検出信号が出力される。
【0019】センサーPS2により撮影駒Fnのパーフ
ォレーションPXの前端XFが検出されたらステップS
16へ進み、撮影駒FnのパーフォレーションPXの前
端XFがセンサーPS1の検出位置を通過してからセン
サーPS2の検出位置を通過するまでの時間をタイマー
から読み取り、その期間の給送距離と給送時間とに基づ
いてフィルムの巻上げ速度Vo1を求める。なお、上記
期間の給送距離は、フィルムが図9(b)に示す状態か
ら図9(c)に示す状態まで移動する距離であるから、
センサーPS1とPS2との距離に等しい。
【0020】ステップS17で、算出した巻上げ速度V
o1が所定の速度V1以上か否かを判別し、Vo1がV
1以上であれば高速で巻上げられていると判断してステ
ップS19へ進み、駆動回路MDを制御してモーターM
をデューティー50%で駆動する。一方、Vo1がV1
よりも小さければステップS18へ進み、巻上げ速度V
o1が所定の速度V2以上か否かを判別する。ここで、
V2<V1とする。Vo1がV2以上であれば中速で巻
上げられていると判断してステップS20へ進み、駆動
回路MDを制御してモーターMをデューティー75%で
駆動する。なお、巻上げ速度Vo1が所定速度V2より
も小さい時は巻上げ速度が低いと判断してステップS2
1へ進み、駆動回路MDを制御してモーターMをデュー
ティー無し、すなわちデューティー100%で駆動す
る。
【0021】このように、図9(a)に示す状態におい
てフィルムの1駒巻上げが開始され、撮影駒Fnのパー
フォレーションPXの前端XFが、図9(b)に示すよ
うにセンサーPS1の検出位置を通過してから、図9
(c)に示すようにセンサーPS2の検出位置を通過す
るまでの給送時間を計時する。そして、その給送時間と
給送距離から給送速度を算出し、その給送速度に応じて
減速時のモーターのデューティーを設定する。図9
(a)に示す状態においてフィルムの1駒巻上げを開始
してから、図9(b)に示すように撮影駒Fnのパーフ
ォレーションPXの前端XFがセンサーPS1の検出位
置に達した時点では、フィルムの給送速度が一定で十分
に安定していると考えられ、且つ、上述した巻上げ開始
時の機械的なガタの影響が排除されるので、正確なフィ
ルム給送速度を測定できる。そして、正確に測定した給
送速度に応じてモーターMの駆動デューティーを決定す
るので、どのような速度でフィルムの巻上げが行なわれ
ていても、目標停止位置に向って正確に減速することが
できる。なお、撮影駒FnのパーフォレーションPXの
前端がセンサーPS1の検出位置を通過してからセンサ
ーPS2の検出位置を通過するまでの給送時間を計時
し、その計時時間に応じて減速時のモーターのデューテ
ィーを設定するようにしてもよい。
【0022】ステップS22において、センサーPS2
の検出位置を撮影駒FnのパーフォレーションPXが通
過する最大時間をエスケープ時間としてタイマーに設定
し、スタートさせる。もし、このエスケープ時間を経過
してもセンサーPS2の検出位置をパーフォレーション
PXが通過しない時は、フィルムが途中で止ってしまっ
たか、あるいはフィルムの給送速度が急激に低下したと
判断し、後述するバックアップ処理を行なう。ステップ
S23で、センサーPS2によるパーフォレーション検
出電圧が第2スレッショルド電圧より低下してコンパレ
ーターCP1からフィルム検出信号が出力されたか否か
を判別する。
【0023】センサーPS2の検出位置を撮影駒Fnの
パーフォレーションPXの後端XRが通過すると、セン
サーPS2への入射光量が急激に減少し、出力電流が減
少してパーフォレーション検出電圧が低下する。そし
て、このパーフォレーション検出電圧が第2のスレッシ
ョルド電圧よりも低下すると、コンパレーターCP1か
らフィルム検出信号が出力される。つまり、センサーP
S2の検出位置を撮影駒FnのパーフォレーションPX
の後端XRが通過すると、フィルム検出信号が出力され
る。フィルム検出信号が出力されるとステップS25へ
進み、センサーPS2の検出位置を撮影駒Fnのパーフ
ォレーションPXの前端XFが通過してから後端XRが
通過するまでの時間と、パーフォレーションPXの距離
とに基づいて巻上げ速度Vo2を求める。
【0024】ステップS26で、パーフォレーションP
Xの通過速度Vo2が所定の速度V3以上か否かを判別
し、Vo2がV3以上であればパーフォレーション通過
速度が高速であると判断してステップS28へ進み、駆
動回路MDによりモーターMをデューティー50%で駆
動する。一方、パーフォレーション通過速度Vo2が所
定速度V3よりも小さければステップS27へ進み、通
過速度Vo2が所定速度V4以上か否かを判別する。こ
こで、V4<V3とする。通過速度Vo2が所定速度V
4以上であればパーフォレーション通過速度が中速であ
ると判断してステップS29へ進み、駆動回路MDによ
りモーターMをデューティー75%で駆動する。なお、
通過速度Vo2が所定速度V4よりも小さい時はパーフ
ォレーション通過速度が低いと判断してステップS30
へ進み、駆動回路MDを制御してモーターMをデューテ
ィー無し、すなわちデューティー100%で駆動する。
【0025】一方、ステップS23でコンパレーターC
P1からフィルム検出信号が出力されない時はステップ
S24へ進み、エスケープ時間を設定したタイマーがタ
イムアップしてエスケープ時間が終了したか否かを判別
する。エスケープ時間が終了していなければステップS
23へ戻り、エスケープ時間を経過してもセンサーPS
2の検出位置を撮影駒FnのパーフォレーションPXが
通過しない時は、フィルムが途中で止ってしまったか、
あるいはフィルム給送速度が急激に低下したと判断して
ステップS30へ進み、駆動回路MDを制御してモータ
ーMをデューティー無し、すなわちデューティー100
%で駆動する。
【0026】このように、フィルムの減速を開始してか
らパーフォレーションの通過時間を計時してパーフォレ
ーション通過速度を算出し、その通過速度に応じて減速
中のモーターのデューティーを再設定するようにしたの
で、どのような速度でフィルムの減速が行なわれていて
も、目標停止位置に対する正確な減速度に修正すること
ができる。また、パーフォレーションが通過する最大時
間をエスケープ時間として設定し、エスケープ時間を経
過してもパーフォレーションが通過しなければブレーキ
を解除してモーターをデューティー100%で駆動する
ようにしたので、途中でフィルムが止ってしまったり、
フィルムの給送速度が急激に低下するようなことがな
く、フィルム給送に対する信頼性を向上させることがで
きる。
【0027】ステップS31において、センサーPS2
の検出位置を撮影駒FnのパーフォレーションPXの後
端XRが通過してから、次の撮影駒Fn+1のパーフォ
レーションPYの前端YFが通過するまでの最大時間を
エスケープ時間としてタイマーに設定し、スタートさせ
る。もし、このエスケープ時間を経過しても次のパーフ
ォレーションを検出できなければフィルムが途中で止っ
てしまったか、あるいはフィルム給送速度が急激に低下
したと判断して、後述するバックアップ処理を行なう。
【0028】ステップS32で、センサーPS2のパー
フォレーション検出電圧が第2スレッショルド電圧を越
えてコンパレーターCP1からパーフォレーション検出
信号が出力されたか否かを判別する。センサーPS2の
検出位置を次の撮影駒Fn+1のパーフォレーションP
Yの前端YFが通過して、コンパレーターCP1からパ
ーフォレーション検出信号が出力されたらステップS3
4へ進む。そしてステップS34で、センサーPS2の
検出位置を撮影駒FnのパーフォレーションPXの後端
XRが通過してから、次の撮影駒Fn+1のパーフォレ
ーションPYの前端YFが通過するまでの時間と、その
間の距離とに基づいて巻上げ速度Vo3を求める。
【0029】ステップS35で、算出した巻上げ速度V
o3が所定の速度V5以上か否かを判別し、Vo3がV
5以上であれば巻上げ速度が高速であると判断してステ
ップS37へ進み、駆動回路MDを制御してモーターM
をデューティー50%で駆動する。一方、巻上げ速度V
o3が所定速度V5よりも小さければステップS36へ
進み、巻上げ速度Vo3が所定速度V6以上か否かを判
別する。ここで、V5<V6とする。巻上げ速度Vo3
が所定速度V6以上であれば巻上げ速度は中速であると
判断してステップS38へ進み、駆動回路MDによりモ
ーターMをデューティー75%で駆動する。なお、巻上
げ速度Vo3が所定速度V6よりも小さい時は巻上げ速
度が低いと判断してステップS39へ進み、駆動回路M
DによりモーターMをデューティー100%で駆動す
る。
【0030】このように、減速期間の停止位置の直前で
ふたたび巻上げ速度を測定し、その巻上げ速度に応じて
停止位置直前のモーターのデューティーを再設定するよ
うにしたので、どのような速度でフィルムの減速が行な
われていても、目標停止位置に対する正確な減速度に修
正することができる。また、パーフォレーションとパー
フォレーションとの間を通過する最大時間をエスケープ
時間として設定し、エスケープ時間を経過してもパーフ
ォレーション間を通過しなければブレーキを解除してモ
ーターをデューティー100%で駆動するようにしたの
で、途中でフィルムが止ってしまったり、フィルムの給
送速度が急激に低下するようなことがなく、フィルム給
送に対する信頼性を向上させることができる。
【0031】一方、ステップS32でセンサーPS2に
より撮影駒Fn+1のパーフォレーションPYの前端Y
Fが検出されなかった時はステップS33へ進み、エス
ケープ時間を設定したタイマーがタイムアップしてエス
ケープ時間が終了したか否かを判別し、エスケープ時間
が終了していなければステップS32へ戻り、エスケー
プ時間が終了していれば途中でフィルムが止ってしまっ
たか、あるいは給送速度が急激に低下したと判断してス
テップS39へ進み、駆動回路MDによりモーターMD
をデューティー100%で駆動する。
【0032】ステップS40で、センサーPS2の検出
位置を撮影駒Fn+1のパーフォレーションPYが通過
する最大時間をエスケープ時間としてタイマーに設定
し、スタートさせる。ステップS41で、センサーPS
2によるパーフォレーション検出電圧が第2スレッショ
ルド電圧より低下してコンパレーターCP1からフィル
ム検出信号が出力されたか否かを判別する。センサーP
S2の検出位置を撮影駒Fn+1のパーフォレーション
PYの後端YRが通過してコンパレーターCP1からフ
ィルム検出信号が出力されるとステップS45へ進み、
駆動回路MDによりモーターMにブレーキをかけてフィ
ルムの巻上げを停止する。このフィルムの1駒巻上げを
終了した状態を図9(d)に示す。さらにステップS4
6でセンサーPS2への電源の供給を停止してステップ
S3へ戻り、スイッチSW1によりカメラの電源が投入
されている限り上述した処理を繰り返す。
【0033】一方、ステップS41でコンパレーターC
P1からフィルム検出信号が出力されない時はステップ
S42へ進み、タイマーによりエスケープ時間が終了し
たか否かを判別する。エスケープ時間が終了したら途中
でフィルムが止ってしまったか、あるいは給送速度が急
に低下したと判断してステップS43へ進み、モーター
Mをデューティー100%で駆動する。さらにステップ
S44で、もう一度コンパレーターCP1からフィルム
検出信号が出力されたか否かを判別し、フィルム検出信
号が出力されたらステップS45へ進み、モーターMに
ブレーキをかけて停止させる。
【0034】このように、パーフォレーション検出用の
2個のセンサーPS1とPS2に対して、それぞれ作動
させる必要がある期間だけ別々に電源を供給するように
したので、バッテリーの電力消費を節約できる。また、
2個のパーフォレーション検出用センサーに対して、セ
ンサーの出力電流を電圧に変換するための負荷抵抗器R
と、センサーPS1とPS2の出力を演算制御装置CP
Uが読み込み可能なディジタル信号に変換するためのコ
ンパレーターCP1とを共通にしたので、部品点数が削
減されてその分の設置スペースが不要となり、コストと
バッテリーの電力消費を低減できる。さらに、コンパレ
ーターCP1を介して入力したセンサーPS1とPS2
のパーフォレーション検出結果に基づいてPS1用スレ
ッショルド信号とPS2用スレッショルド信号を切り換
え、それらのディジタルスレッショルド信号をD/Aコ
ンバーターへ送り、アナログ電圧に変換してコンパレー
ターCP1へ設定するようにしたので、それぞれのセン
サーの検出レベルを別個に設定でき、正確なパーフォレ
ーションの検出が可能となる上に、コンパレーターを共
通にすることができ、部品点数が削減されてその分の設
置スペースが不要となり、コストとバッテリーの電力消
費を低減できる。さらにまた、センサーPS1,PS2
用のスレッショルド電圧のディジタル値を予めメモリE
EPROMに記憶しておき、それぞれのセンサーを作動
させる必要がある期間に、それぞれのセンサーのスレッ
ショルド信号のディジタル値をメモリEEPROMから
読み出し、アナログ値に変換してコンパレーターCP1
に設定するようにしたので、パーフォレーションの検出
条件やセンサーごとの特性差に応じてセンサーごとにス
レッショルド電圧を予め設定することができ、パーフォ
レーションを正確に検出することができる。
【0035】−第2の実施例− 上述した第1の実施例ではパーフォレーションを検出す
るためのセンサーを2個用いた例を示したが、この第2
の実施例ではセンサー1個でフィルムの1駒送り制御を
行なう。図10は第2の実施例の構成を示す機能ブロッ
ク図である。この第2の実施例は、図1に示す第1の実
施例の構成機器の内のセンサーPS1を削除したもので
あるから、図1に示す機器と同様な機器に対しては同一
の符号を付してそれらの説明を省略する。また、この第
2の実施例は上述した図2に示すフィルムを用い、セン
サーPS2の検出位置も図2に示す第1の実施例と同じ
位置である。演算制御装置CPUは、センサーPS2を
作動させる必要がある期間だけ電源を供給する。
【0036】図11〜図13は演算制御装置CPUの制
御プログラムを示すフローチャートであり、図14は第
2の実施例のフィルム給送動作を説明する図である。こ
れらの図により、第2の実施例の動作を説明する。スイ
ッチSW1が投入されてカメラの電源が投入されると、
演算制御装置CPUはこの制御プログラムの実行を開始
する。ステップS101において、システムリセットに
よってメモリーリセットなどのシステムの初期化を行な
う。続くステップS102で、EEPROMからPS2
用の第2スレッショルド電圧を含むカメラの各種調整デ
ータを読み込み、それらをセットする。ステップS10
3でスイッチSW2によりレリーズボタンが半押しされ
たか否かを判別し、レリーズボタンが半押しさたらステ
ップS104へ進む。ステップS104でラインL3を
介して制御回路CONに測光と測距を指令してステップ
S105へ進み、スイッチSW3によりレリーズボタン
が全押しされたか否かを判別する。レリーズボタンが全
押しされていなければステップS105Aへ進み、スイ
ッチSW2によりレリーズボタンが半押しされたままか
否かを判別する。レリーズボタンが半押しされたままで
あればステップS105へ進んでシャッターレリーズを
待ち、レリーズボタンの半押しが解除されていればステ
ップS103へ戻る。一方、レリーズボタンが全押しさ
れてシャッターがレリーズされたらステップS106へ
進み、制御回路CONに露光を指令する。
【0037】ステップS107において、ラインL5を
介してPS2用の第2スレッショルド電圧をD/Aコン
バーターへ出力し、コンパレーターCP1に第2スレッ
ショルド電圧を設定する。次にステップS108で、ラ
インL6を介して駆動回路MDへ巻上げを指令し、モー
ターMを駆動してフィルムの巻上げを開始する。図14
(a)は撮影駒Fnが所定の撮影位置に設定されて露光
が終了した状態を示し、この状態から次の未露光駒Fn
+1を所定の撮影位置に設定するための1駒送り、すな
わちノーマルワインド方式のカメラでは1駒巻上げを開
始する。フィルムの巻上げを開始した後のステップS1
09で、センサーPS2に電源を供給してパーフォレー
ションの検出動作を開始させ、続くステップS110
で、センサーPS2によるパーフォレーション検出電圧
が第2スレッショルド電圧を越えて、コンパレーターC
P1からパーフォレーション検出信号が出力されたか否
かを判別する。
【0038】図14(b)に示すように、撮影駒Fnの
パーフォレーションPXの前端XFがセンサーPS2の
検出位置に達すると、センサーPS2への入射光量が急
激に増加し、出力電流が増加してパーフォレーション検
出電圧が上昇する。そして、このパーフォレーション検
出電圧が第2スレッショルド電圧を越えると、コンパレ
ーターCP1からパーフォレーション検出信号が出力さ
れる。つまり、センサーPS2の検出位置を撮影駒Fn
のパーフォレーションPXの前端XFが通過すると、パ
ーフォレーション検出信号が出力される。
【0039】センサーPS2により撮影駒Fnのパーフ
ォレーションPXの前端XFを検出したらステップS1
11へ進み、内蔵タイマーによる計時を開始する。続く
ステップS111Aで、センサーPS2の検出位置を撮
影駒FnのパーフォレーションPXが通過する最大時間
をエスケープ時間としてタイマーに設定し、スタートさ
せる。もし、このエスケープ時間を経過してもセンサー
PS2の検出位置をパーフォレーションPXが通過しな
い時は、フィルムが途中で止ってしまったか、あるいは
フィルム給送速度が急激に低下したと判断し、後述する
バックアップ処理を行なう。次にステップS112で、
センサーPS2のパーフォレーション検出電圧が第2の
スレッショルド電圧よりも低下してコンパレーターCP
1からフィルム検出信号が出力されたか否かを判別す
る。
【0040】図14(c)に示すように、撮影駒Fnの
パーフォレーションPXの後端XRがセンサーPS2の
検出位置に達すると、センサーPS2への入射光量が急
激に減少し、出力電流が減少してパーフォレーション検
出電圧が低下する。そして、このパーフォレーション検
出電圧が第2のスレッショルド電圧よりも低下すると、
コンパレーターCP1からフィルム検出信号が出力され
る。つまり、センサーPS2の検出位置を撮影駒Fnの
パーフォレーションPXの後端XRが通過すると、フィ
ルム検出信号が出力される。
【0041】センサーPS2の検出位置を撮影駒Fnの
パーフォレーションPXの後端XRが通過したらステッ
プS113へ進み、センサーPS2の検出位置をパーフ
ォレーションPXが通過した時間をタイマーから読み取
り、パーフォレーションの通過時間とその長さとに基づ
いて巻上げ速度Vo4を求める。ステップS114にお
いて、算出した巻上げ速度Vo4が所定の速度V7以上
か否かを判別し、巻上げ速度Vo4が所定時間V7以上
であれば巻上げ速度が高速であると判断してステップS
116へ進み、駆動回路MDによりモーターMをデュー
ティー50%で駆動する。一方、巻上げ速度Vo4が所
定速度V7よりも小さければステップS115へ進み、
巻上げ速度Vo4が所定の速度V8以上か否かを判別す
る。ここで、V8<V7とする。巻上げ速度Vo4が所
定速度V8以上であればステップS117へ進み、駆動
回路MDによりモーターMをデューティー75%で駆動
する。なお、巻上げ速度Vo4が所定速度V8よりも小
さい時はステップS118へ進み、駆動回路MDにより
モーターMをデューティー無し、すなわちデューティー
100%で駆動する。
【0042】一方、ステップS112でコンパレーター
CP1からフィルム検出信号が出力されない時はステッ
プS112Aへ進み、エスケープ時間を設定したタイマ
ーがタイムアップしてエスケープ時間が終了したか否か
を判別する。エスケープ時間が終了していなければステ
ップS112へ戻り、エスケープ時間を経過してもセン
サーPS2の検出位置を撮影駒Fnのパーフォレーショ
ンPXが通過しない時は、フィルムが途中で止ってしま
ったか、あるいはフィルム給送速度が急激に低下したと
判断してステップS118へ進み、駆動回路MDを制御
してモーターMをデューティー無し、すなわちデューテ
ィー100%で駆動する。
【0043】ステップS119において、センサーPS
2によるパーフォレーション検出電圧が第2のスレッシ
ョルド電圧を越えて、コンパレーターCP1からパーフ
ォレーション検出信号が出力されたか否かを判別する。
センサーPS2の検出位置を次の撮影駒Fn+1のパー
フォレーションPYの前端YFが通過して、コンパレー
ターCP1からパーフォレーション検出信号が出力され
るとステップS119Aへ進み、センサーPS2の検出
位置を撮影駒Fn+1のパーフォレーションPYの前端
YFが通過してから後端YRが通過するまでの最大時間
をエスケープ時間としてタイマーに設定する。もし、こ
のエスケープ時間を経過してもセンサーPS2の検出位
置を撮影駒Fn+1のパーフォレーションPYが通過し
なければ、フィルムが途中で止ってしまったか、あるい
はフィルム給送速度が急激に低下したと判断して後述す
るバックアップ処理を実行する。
【0044】ステップS120において、センサーPS
2によるパーフォレーション検出電圧が第2のスレッシ
ョルド電圧よりも低下して、コンパレーターCP1から
フィルム検出信号が出力されたか否かを判別する。セン
サーPS2の検出位置を次の撮影駒Fn+1のパーフォ
レーションPYの後端YRが通過して、コンパレーター
CP1からフィルム検出信号が出力されるとステップS
121へ進み、駆動回路MDを制御してモーターMにブ
レーキをかけ、フィルムの巻上げを停止する。さらにス
テップS122でセンサーPS2への電源の供給を停止
してステップS103へ戻り、スイッチSW1によりカ
メラの電源が投入されている限り上述した処理を繰り返
す。
【0045】ステップS120でコンパレーターCP1
からフィルム検出信号が出力されない時はステップS1
20Aへ進み、タイマーによりエスケープ時間が終了し
たか否かを判別する。エスケープ時間が終了していなけ
ればステップS120へ戻り、エスケープ時間が終了し
たら途中でフィルムが止ってしまったか、あるいは給送
速度が急激に低下したと判断してステップS120Bへ
進む。ステップS120Bで、駆動回路MDを制御して
モーターMをデューティー100%で駆動する。次にス
テップS120Cへ進み、コンパレーターCP1からフ
ィルム検出信号が出力されたか否かを判別し、フィルム
検出信号が出力されたらステップS121へ進んでモー
ターMにブレーキをかけてフィルムの巻上げを停止す
る。
【0046】このように、図14(a)に示す状態にお
いてフィルムの1駒巻上げが開始され、センサーPS2
の検出位置を、図14(b)に示すように撮影駒Fnの
パーフォレーションPXの前端XFが通過してから、図
14(c)に示すように後端XRが通過するまでのパー
フォレーション通過時間を計時する。そして、その通過
時間とパーフォレーションの長さからパーフォレーショ
ン通過速度を算出し、その通過速度に応じて減速時のモ
ーターのデューティーを設定する。図14(a)に示す
状態においてフィルムの1駒巻上げを開始してから、図
14(b)に示すように撮影駒Fnのパーフォレーショ
ンPXの前端XFがセンサーPS2の検出位置に達した
時点では、フィルムの給送速度が一定で十分に安定して
いると考えられ、且つ、上述した巻上げ開始時の機械的
なガタの影響が排除されるので、正確なフィルム給送速
度を測定できる。そして、正確に測定した給送速度に応
じてモーターMの駆動デューティーを決定するので、ど
のような速度でフィルムの巻上げが行なわれていても、
目標停止位置に向って正確に減速することができる。
【0047】また、パーフォレーションまたはパーフォ
レーションとパーフォレーションとの間を通過する最大
時間をエスケープ時間として設定し、エスケープ時間を
経過してもそれらの区間を通過しなければブレーキを解
除してモーターをデューティー100%で駆動するよう
にしたので、途中でフィルムが止ってしまったり、フィ
ルムの給送速度が急激に低下するようなことがなく、フ
ィルム給送に対する信頼性を向上させることができる。
【0048】なお、上述した各実施例ではノーマルワイ
ンド方式のカメラを例に上げて説明したが、撮影に先立
っていったんフィルムをカメラに巻取り、撮影を行ない
ながらフィルムをカートリッジへ巻戻すプリワインド方
式のカメラに対しても本発明を適用することができる。
【0049】また、上述した各実施例では図2に示すよ
うな各撮影駒に2個のパーフォレーションが設けられた
フィルムを例に上げて説明したが、撮影駒に対するパー
フォレーションの個数は3個以上あってもよい。
【0050】上述した各実施例では巻上げ速度に応じて
3種類のデューティーを設定したが、デューティーの種
類は4種類以上あってもよいし、デューティーの値は上
記実施例に限定されない。また、巻上げ速度に応じて連
続的にデューティーを変化させるようにしてもよい。
【0051】上述した各実施例では、エスケープ時間の
設定とそのエスケープ時間を経過した場合のバックアッ
プ処理をフィルムの減速中に行なう例を示したが、フィ
ルムの減速前に、所定のエスケープ時間を経過してもセ
ンサーの検出位置でフィルムの所定の区間の通過が検出
されない場合は予め定めたバックアップ処理を行なうよ
うにしてもよい。また、フィルムの給送を開始してから
所定のエスケープ時間が経過してもセンサーの検出位置
で所定のパーフォレーションの通過が検出されない場合
は、予め定めたバックアップ処理を行なうようにしても
よい。さらに、バックアップ処理の内容は上述した各実
施例に限定されない。
【0052】以上の実施例の構成において、駆動回路M
DおよびモーターMが給送手段を、駆動回路MDが駆動
手段を、センサーPS1およびPS2が所定位置検出手
段およびパーフォレーション検出手段を、演算制御装置
CPUが制御手段、状態検出手段および速度検出手段を
それぞれ構成する。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、撮
影駒を所定の撮影位置に設定するための駒送り時に、所
定位置の検出結果に基づいて所定区間のフィルムの給送
状態を検出し、検出した給送状態に基づいて減速制御を
行なうようにしたので、給送開始時の機械的なガタの影
響が排除されて正確なフィルム給送状態が検出でき、ど
のような状態でフィルム給送が行なわれていても目標停
止位置に向って正確にフィルムを減速させることがで
き、駒送り時の所定の撮影位置に対する撮影駒の停止精
度を向上させることができる。また、撮影駒を所定の撮
影位置に設定するための駒送り時に、パーフォレーショ
ン検出結果に基づいて減速直前のフィルムの給送速度を
検出し、検出した給送速度に基づいて減速時のモーター
の駆動状態を決定する。そして、所定のパーフォレーシ
ョンの検出時点でモーターの駆動状態を減速直前の給送
速度に応じて決定したモーターの駆動状態に変更して給
送速度を減速し、撮影駒が所定の撮影位置に達したらフ
ィルムの給送を停止するようにしたので、給送開始時の
機械的なガタの影響が排除されて正確なフィルム給送速
度が検出でき、どのような速度でフィルム給送が行なわ
れていても目標停止位置に向って正確にフィルムを減速
させることができ、駒送り時の所定の撮影位置に対する
撮影駒の停止精度を向上させることができる。2個の光
学式センサーから出力されるパーフォレーション検出信
号に基づいて減速中のフィルム給送速度を検出し、検出
した給送速度に応じてモーターの駆動状態を変更するよ
うにしたので、どのような速度でフィルムの減速が行な
われていても、目標停止位置に対する正確な減速度に修
正することができ、駒送り時の所定の撮影位置に対する
撮影駒の停止精度を向上させることができる。さらに、
減速中に複数回フィルム給送速度を検出し、給送速度を
検出するたびにその給送速度に応じてモーターの駆動状
態を変更すれば、駒送り時の所定の撮影位置に対する撮
影駒の停止精度をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の構成を示す機能ブロック図。
【図2】第1の実施例で用いられるフィルムとセンサー
の位置関係を示す図。
【図3】フィルムの1駒巻上げ時の制御プログラムを示
すフローチャート。
【図4】図3に続く、フィルムの1駒巻上げ時の制御プ
ログラムを示すフローチャート。
【図5】図4に続く、フィルムの1駒巻上げ時の制御プ
ログラムを示すフローチャート。
【図6】図5に続く、フィルムの1駒巻上げ時の制御プ
ログラムを示すフローチャート。
【図7】図6に続く、フィルムの1駒巻上げ時の制御プ
ログラムを示すフローチャート。
【図8】図7に続く、フィルムの1駒巻上げ時の制御プ
ログラムを示すフローチャート。
【図9】第1の実施例のフィルムの1駒巻上げ動作を説
明する図。
【図10】第2の実施例の構成を示す機能ブロック図。
【図11】第2の実施例のフィルムの1駒巻上げ時の制
御プログラムを示すフローチャート。
【図12】図11に続く、第2の実施例のフィルムの1
駒巻上げ時の制御プログラムを示すフローチャート。
【図13】図12に続く、第2の実施例のフィルムの1
駒巻上げ時の制御プログラムを示すフローチャート。
【図14】第2の実施例のフィルムの1駒巻上げ動作を
説明する図。
【符号の説明】
CPU 演算制御装置 PS1,PS2 センサー CP1 コンパレーター R 負荷抵抗器 EEPROM メモリ MD 駆動回路 M モーター D/A D/Aコンバーター CON 制御回路

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムを給送する給送手段と、 フィルム上の所定位置を検出する所定位置検出手段と、 撮影駒を所定の撮影位置に設定するための駒送り時に、
    前記所定位置検出手段による所定位置の検出時点で前記
    給送手段のフィルム給送速度を減速し、撮影駒が所定の
    撮影位置に到達したら前記給送手段によるフィルム給送
    を停止する制御手段とを備えたカメラのフィルム給送装
    置において、 前記所定位置検出手段による検出結果に基づいて所定区
    間におけるフィルム給送状態を検出する状態検出手段を
    備え、 前記制御手段は、前記状態検出手段により検出されたフ
    ィルム給送状態に応じて減速制御を行なうことを特徴と
    するカメラのフィルム給送装置。
  2. 【請求項2】 複数のパーフォレーションが各撮影駒の
    同一の場所に設けられたフィルムを給送するモーター
    と、 このモーターを駆動する駆動手段と、 パーフォレーションを検出するパーフォレーション検出
    手段と、 撮影駒を所定の撮影位置に設定するための駒送り時に、
    前記パーフォレーション検出手段による所定のパーフォ
    レーションの検出時点で前記駆動手段のフィルム給送速
    度を減速し、撮影駒が所定の撮影位置に到達したら前記
    駆動手段によるフィルム給送を停止する制御手段とを備
    えたカメラのフィルム給送装置において、 前記パーフォレーション検出手段による検出結果に基づ
    いて減速直前のフィルム給送速度を検出する速度検出手
    段を備え、 前記制御手段は、前記速度検出手段により検出された減
    速直前のフィルム給送速度に応じて減速時の前記駆動手
    段による前記モーターの駆動状態を決定することを特徴
    とするカメラのフィルム給送装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のカメラのフィルム給送
    装置において、 前記パーフォレーション検出手段は2個の光学式センサ
    ーを有し、 前記速度検出手段は前記2個の光学式センサーから出力
    されるパーフォレーション検出信号に基づいて前記減速
    中のフィルム給送速度を検出し、 前記制御手段は前記速度検出手段により検出された減速
    中の給送速度に応じて前記モーターの駆動状態を変更す
    ることを特徴とするカメラのフィルム給送装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のカメラのフィルム給送
    装置において、 前記速度検出手段は前記減速中に複数回フィルム給送速
    度を検出し、 前記制御手段は前記速度検出手段により減速中のフィル
    ム給送速度が検出されるたびにその検出速度に応じて前
    記モーターの駆動状態を変更することを特徴とするカメ
    ラのフィルム給送装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかの項に記載のカ
    メラのフィルム給送装置において、 前記フィルムはパーフォレーションが不等間隔に設けら
    れたフィルムであることを特徴とするカメラのフィルム
    給送装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のカメラのフィルム給送
    装置において、 前記所定位置検出手段は、フィルム上のパーフォレーシ
    ョンを検出することを特徴とするカメラのフィルム給送
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のカメラのフィルム給送
    装置において、 前記状態検出手段は、所定区間におけるフィルムの給送
    時間を検出することを特徴とするカメラのフィルム給送
    装置。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載のカメラのフィルム給送
    装置において、 前記状態検出手段は、所定区間におけるフィルムの給送
    速度を検出することを特徴とするカメラのフィルム給送
    装置。
  9. 【請求項9】 請求項2〜5のいずれかの項に記載のカ
    メラのフィルム給送装置において、 前記速度検出手段は、減速前に前記パーフォレーション
    検出手段を通過するパーフォレーションの通過速度を検
    出することを特徴とするカメラのフィルム給送装置。
  10. 【請求項10】 請求項2〜5のいずれかの項に記載の
    カメラのフィルム給送装置において、 前記速度検出手段は、前記パーフォレーション検出手段
    を通過するパーフォレーションとパーフォレーションと
    の間の通過速度を検出することを特徴とするカメラのフ
    ィルム給送装置。
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