JPH08122656A - 内視鏡用可撓管及びその製造方法 - Google Patents

内視鏡用可撓管及びその製造方法

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JPH08122656A
JPH08122656A JP6265136A JP26513694A JPH08122656A JP H08122656 A JPH08122656 A JP H08122656A JP 6265136 A JP6265136 A JP 6265136A JP 26513694 A JP26513694 A JP 26513694A JP H08122656 A JPH08122656 A JP H08122656A
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明浩 大久保
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聡 古海
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は簡単な構造及び製法で、外皮と可撓管
素材との密着性を高め、均一な可撓性が得られ、体腔内
への挿入性及び耐久性を向上させることを最も主要な特
徴とする。 【構成】外皮5の外表面に外皮5の本体内部の融点より
も融点が高い高融点層6を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば医療用等として用
いられる内視鏡挿入部に於ける内視鏡用可撓管及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば医療用等として用いられ
る内視鏡の挿入部には自由に変形可能な可撓管が配設さ
れている。この種の内視鏡用可撓管の従来技術としては
例えば特公昭63−24380号公報のように金属螺旋
管の外周面に網状管が密接状態で被せられて可撓性を有
する可撓管素材が形成されるとともに、この可撓管素材
の外周面に、熱可塑性チューブを外装した後、可撓管素
材および熱可塑性チューブをその軸線を回転中心として
回転させながら熱可塑性チューブをその軟化点温度以上
に加熱してこのチューブを溶かすことにより、熱可塑性
チューブを可撓管素材の内部に浸入させる状態で溶け込
ませ、熱可塑性チューブを可撓管素材の外周面に被覆層
として密着固定させて一体化させるようにした構成のも
のがある。
【0003】また、内視鏡用可撓管の製造時には熱可塑
性チューブが外装された可撓管素材の管内に金属棒を嵌
入してこの金属棒に可撓管素材を固定し、この金属棒を
軸として可撓管素材および熱可塑性チューブを回転させ
ながら熱可塑性チューブを加熱するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構成のものに
あっては内視鏡用可撓管の製造時に熱可塑性チューブを
その軟化点温度以上に加熱した際に熱可塑性チューブ全
体が加熱されるので、熱可塑性チューブがその内周面の
みにとどまらず外周面迄も溶融してしまう問題がある。
そのため、加熱中の熱可塑性チューブが重力方向にタレ
出し、この熱可塑性チューブの外周面にシワが発生した
り、溶融樹脂材料をチューブの内周面側へ押し込む方向
に加圧され、可撓管素材の内周面への浸み込みにつなが
るおそれがあるので、加熱前は均一な円筒状の熱可塑性
チューブでもその形状を維持できなくなり、加熱後は不
均一な円筒形状になる問題がある。
【0005】なお、熱可塑性チューブの加熱中、たとえ
金属棒が可撓管素材の管内に嵌入されていてもこの金属
棒によって熱可塑性チューブの溶融樹脂材料が可撓管素
材の網状管から螺旋管に迄、浸み込むことを防ぐことは
できないので、製造された内視鏡用可撓管の可撓性が不
均一になったり、この可撓管の内径寸法を設計通り確保
することができなくなるおそれがある。その結果、内視
鏡用可撓管の体腔内への挿入性が悪くなるとともに、可
撓管の劣化を早める原因ともなり、耐久性の面でも問題
がある。
【0006】さらに、内視鏡用可撓管の製造時に可撓管
素材および熱可塑性チューブを回転させながら熱可塑性
チューブを加熱する方法では熱可塑性チューブの外周面
側から先に溶融され、流れ始めるので、熱可塑性チュー
ブのチューブ樹脂層の外径寸法が模様状に不均一になり
易く、熱可塑性チューブの外周面の外観が損なわれる問
題がある。
【0007】この発明は上記事情に着目してなされたも
ので、その目的は、簡単な構造及び製法で、外皮と可撓
管素材との密着性を高め、均一な可撓性が得られ、体腔
内への挿入性及び耐久性を向上させることができる内視
鏡用可撓管及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は条帯を
螺旋状に巻いて形成された螺旋管と、その外周を覆う網
状管とからなる可撓管素材の外周面に熱可塑性プラスチ
ック製の外皮が被覆された内視鏡用可撓管において、前
記外皮の外表面に前記外皮の本体内部の融点よりも融点
が高い高融点層を設けたことを特徴とする内視鏡用可撓
管である。
【0009】請求項2の発明は外皮本体の外表面にこの
外皮の本体内部の融点よりも融点が高い高融点層が設け
られた熱可塑性プラスチック製の外皮を、条帯を螺旋状
に巻いて形成された螺旋管と、その外周を覆う網状管と
からなる可撓管素材の外周面に被覆させたのち、前記外
皮の本体内部の融点の−30℃乃至+50℃の温度範囲
内で加熱することにより、前記外皮を前記網状管と密着
一体化させる工程を設けたことを特徴とする内視鏡用可
撓管の製造方法である。
【0010】
【作用】請求項1の発明では内視鏡用可撓管の製造時に
熱可塑性プラスチック製の外皮を加熱した際に、外皮の
外表面の高融点層によって外皮の外表面が溶融すること
を防止することにより、外皮の外表面は元の外観を維持
したままの状態で、外皮の本体内部のみを溶かして可撓
管素材の外周面に一体的に密着固定するようにしたもの
である。
【0011】請求項2の発明では外皮本体の外表面にこ
の外皮の本体内部の融点よりも融点が高い高融点層が設
けられた熱可塑性プラスチック製の外皮を可撓管素材の
外周面に被覆させたのち、外皮の本体内部の融点の−3
0℃乃至+50℃の温度範囲内で加熱して外皮を網状管
と密着一体化させることにより、内視鏡用可撓管の製造
時に外皮の外表面は元の外観を維持したままの状態で、
外皮の本体内部のみを溶かして可撓管素材の外周面に一
体的に密着固定し、外皮の外表面でシワやタレの発生す
ることなく、簡単に均一に、加熱溶着できるようにした
ものである。
【0012】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1および図
2を参照して説明する。図1は医療用等として用いられ
る内視鏡挿入部に於ける内視鏡用可撓管1の要部構成を
示すものである。この可撓管1は例えば金属製のリボン
状の条帯を螺旋状に巻いて形成された螺旋管2と、その
外周を覆う網状管3とからなる可撓管素材4の外周面に
熱可塑性プラスチック(熱可塑性エラストマー)製の外
皮5が被覆されて形成されている。
【0013】また、可撓管1としての硬さや、しなやか
さ及び水密性等を決定する外皮5の外表面には図2に示
すようにこの外皮5の本体内部の融点よりも融点が高い
コート層(高融点層)6が設けられている。このコート
層6は熱硬化型又は湿気硬化型等の耐熱性や耐薬性等を
良くする材料からなるもので、このコート層6の溶融温
度又は劣化温度は外皮5のそれよりも高くなっている。
【0014】そして、内視鏡用可撓管1の製造時には可
撓管素材4の外周面に熱可塑性プラスチック製の外皮5
およびコート層6が被覆された状態で、外皮5の軟化点
温度以上、例えば外皮5の融点に対し、0〜+50℃の
加熱温度で、10分〜5時間程度加熱される。このと
き、コート層6は元の状態を保持したままであり、それ
とは別に外皮5は溶融状態となる。そのため、外皮5の
内周面は網状管3に溶着され、外皮5の内周面と網状管
3の外周面とが密着されて一体化される。
【0015】ここで、可撓管1の加熱温度は高い程加熱
時間は短くて良い。また、可撓管1の加熱温度としては
外皮5の融点に対し、−30℃までは加熱時間を長く、
例えば5〜15時間程度にすることにより外皮5の内周
面と網状管3の外周面とを一体化することができる。
【0016】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、可撓管1の製造時に外皮5の軟
化点温度以上の加熱温度で、10分〜5時間程度可撓管
1を加熱した際に、外皮5を覆うコート層6が加熱後も
溶融しない為、可撓管1の外表面は元の外観を維持した
まま、外皮5のみを可撓管素材4の網状管3と均一に密
着一体化できる。そのため、可撓管1の外周面にシワが
発生したり、模様状に不均一になることを外皮5の外側
のコート層6によって防止することができるので、可撓
管1の外周面の外観が損なわれることを防止できるとと
もに、可撓管1の体腔内への挿入性が悪くなることを防
止することができる。
【0017】さらに、加熱中、可撓管1の外表面を均一
な状態で維持させることができるので、可撓管1の加熱
中にこの可撓管1の内部側にムリな押圧力が加わるおそ
れがない。そのため、コート層6の内側の外皮5の溶融
樹脂も可撓管素材4の内部側に浸み込むことはないの
で、この可撓管1の内径寸法が小さくなるおそれがな
く、従来のように加熱前は均一な円筒状の可撓管1が加
熱後、不均一な円筒形状に変形することを防止すること
ができる。したがって、可撓管1全体の均一な可撓性が
得られる。
【0018】また、可撓管1の外皮5の内周面と可撓管
素材4の網状管3の外周面との接合面全面を均一に密着
一体化できるので、外皮5と可撓管素材4との密着性を
高めるとともに、可撓管1の劣化を防止して耐久性の向
上を図ることができる。
【0019】尚、この第1の実施例に於て、可撓管素材
4の外周面に外皮5を配設する方法としては、予め熱可
塑性エラストマーから成る外皮5のチューブを作り、そ
れを可撓管素材4の外周面に被覆しても良いし、また押
出成形により、可撓管素材4の外周面に、外皮5の成形
素材である熱可塑性エラストマーを被覆成形しても良
い。
【0020】又、コート層6は外皮5のチューブを作る
段階で、ディッピング等の方法で外皮5の外周面に配設
しても良いし、可撓管素材4の外周面に外皮5のチュー
ブを被覆後にこの外皮5の外周面に同様にディッピング
等の方法で配設しても良い。
【0021】又、上記第1の実施例では可撓管素材4に
1重巻きの螺旋管2を使用した構成のものを示したが、
図3に示すように可撓管素材4に内側の第1の螺旋管2
aの外側に第2の螺旋管2bを配設させた2重巻き構造
の螺旋管2や、3重巻き構造の螺旋管2を使用してもよ
く、この場合には捩り等による耐性の向上と、可撓管1
のトルク追従性を向上させることができる。
【0022】ここで、2重巻き、3重巻き構造の螺旋管
2はその多層巻き構造の螺旋管2のいずれか1層のリボ
ン帯の厚みを厚くすることにより、本来1重巻き構造の
螺旋管2の持つバネ性を保持したまま、2重巻き構造、
3重巻き構造で得られる前記のような性能を付与するこ
とができる。
【0023】又、2重巻き、3重巻き構造にした場合の
リボン帯の厚みの厚い螺旋管2aと薄い螺旋管2bとの
厚さ差は、0.05〜0.3mm位が最良である。又、
多層巻き構造の螺旋管2のリボン帯は厚さに限らず、材
質を変えたものでも良い。
【0024】また、図4は本発明の第2の実施例を示す
ものである。これは、可撓管1の可撓管素材4の外周面
に被覆させた外皮5の本体11の外表面に、後処理によ
り架橋反応を起こさせ、熱硬化性を付与させることによ
り、外皮本体11の内側部分11aの融点よりも融点が
高い高融点層11bを設けたものである。この場合、外
皮本体11における高融点層11b以外の内側部分11
aは元の熱可塑性エラストマーのままで保持されてい
る。そして、外皮本体11の高融点層11bは内側部分
11aより溶融温度は高くなっている。
【0025】そして、内視鏡用可撓管1の製造時には内
側部分11aの外表面に高融点層11bが設けられた外
皮本体11が可撓管素材4の外周面に被覆された状態
で、この外皮5の内側部分11aの融点に対し、0〜+
50℃の加熱温度で、10分〜5時間程度加熱される。
このとき、高融点層11bは予め熱硬化性を付与されて
いるので、元の状態を保持したままであり、外皮本体1
1の内側部分11aのみが溶融状態となる。そのため、
この外皮本体11の内側部分11aの内周面が網状管3
に溶着され、外皮本体11の内側部分11aの内周面と
網状管3の外周面とが密着されて一体化される。ここで
も、可撓管1の加熱温度は高い程加熱時間は短くて良
い。
【0026】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、可撓管1の製造時に外皮本体1
1の内側部分11aの軟化点温度以上の加熱温度で、1
0分〜5時間程度可撓管1を加熱した際に、外皮本体1
1の内側部分11aを覆う高融点層11bが加熱後も溶
融しない為、可撓管1の外表面は元の外観を維持したま
ま、外皮本体11の内側部分11aのみを可撓管素材4
の網状管3と均一に密着一体化できる。そのため、第1
の実施例と同様に可撓管1の外周面にシワが発生した
り、模様状に不均一になることを外皮本体11の外側の
高融点層11bによって防止することができるので、可
撓管1の外周面の外観が損なわれることを防止できると
ともに、可撓管1の体腔内への挿入性が悪くなることを
防止することができる。
【0027】また、加熱中、可撓管1の外表面を均一な
状態で維持させることができ、可撓管1の加熱中にこの
可撓管1の内部側にムリな押圧力が加わるおそれがない
ので、外皮本体11における高融点層11bの内側部分
11aの溶融樹脂も可撓管素材4の内部側に浸み込むこ
とはなく、この可撓管1の内径寸法が小さくなるおそれ
がない。そのため、従来のように加熱前は均一な円筒状
の可撓管1が加熱後、不均一な円筒形状に変形すること
を防止することができるので、可撓管1全体の均一な可
撓性が得られるとともに、可撓管1の外皮本体11の内
側部分11aの内周面と可撓管素材4の網状管3の外周
面との接合面全面を均一に密着一体化できるので、外皮
5と可撓管素材4との密着性を高めるとともに、可撓管
1の劣化を防止して耐久性の向上を図ることができる。
【0028】また、本実施例では特に外皮本体11の外
表面に、後処理により架橋反応を起こさせ、熱硬化性を
付与したため、熱硬化性の特徴である耐熱性、耐薬性等
を向上させることができる。ここで、外皮本体11の高
融点層11bは架橋前は、熱可塑性エラストマーである
為、成形性が良く、簡単に任意のチューブ加工又は、可
撓管素材4の外周面への被覆が可能である。
【0029】また、図5は本発明の第3の実施例を示す
ものである。これは、螺旋管2と網状管3からなる可撓
管素材4の外周面に架橋剤を含有させた外皮本体21を
被覆状態で配設し、この外皮本体21の外表面に、後処
理により外皮本体21の内側部分21aの融点よりも融
点が高い高融点層21bを設けたものである。
【0030】ここで、外皮本体21は、成形前の熱可塑
性エラストマーに架橋剤を添加したのち、網状管3の外
周面に押出し成形等の手段により被覆したものである。
そして、この外皮本体21の押出し成形後、80℃〜1
20℃の加熱温度で、1〜12時間熱処理することによ
り、外皮本体21の表面より架橋反応が起こり、この外
皮本体21の外表面に、熱硬化性が付与されて高融点層
21bが形成されるようになっている。これにより、外
皮本体21の表面の高融点層21bは、内側部分21a
より溶融温度が高くなる。
【0031】そして、内視鏡用可撓管1の製造時には予
め上述した方法により、外皮本体21の外表面に熱硬化
性が付与された高融点層21bが形成されたのち、この
外皮本体21の内側部分21aの融点に対し、0〜+5
0℃の加熱温度で、10分〜5時間程度加熱される。こ
のとき、高融点層21bは予め熱硬化性を付与されてい
るので、元の状態を保持したままであり、外皮本体21
の内側部分21aのみが溶融状態となる。そのため、こ
の外皮本体21の内側部分21aの内周面が網状管3に
溶着され、外皮本体21の内側部分21aの内周面と網
状管3の外周面とが密着されて一体化される。ここで
も、可撓管1の加熱温度は高い程加熱時間は短くて良
い。
【0032】そこで、上記構成のものにあっても第1の
実施例と同様、可撓管1の製造時に外皮本体21の内側
部分21aの軟化点温度以上の加熱温度で、10分〜5
時間程度可撓管1を加熱した際に、外皮本体21の内側
部分21aを覆う高融点層21bが加熱後も溶融しない
為、可撓管1の外表面は元の外観を維持したまま、外皮
本体21の内側部分21aのみを可撓管素材4の網状管
3と均一に密着一体化できる。そのため、第1の実施例
と同様に可撓管1の外周面にシワが発生したり、模様状
に不均一になることを外皮本体21の外側の高融点層2
1bによって防止することができるので、可撓管1の外
周面の外観が損なわれることを防止できるとともに、可
撓管1の体腔内への挿入性が悪くなることを防止するこ
とができる。
【0033】また、加熱中、可撓管1の外表面を均一な
状態で維持させることができ、可撓管1の加熱中にこの
可撓管1の内部側にムリな押圧力が加わるおそれがない
ので、外皮本体21における高融点層21bの内側部分
21aの溶融樹脂も可撓管素材4の内部側に浸み込むこ
とはなく、この可撓管1の内径寸法が小さくなるおそれ
がない。そのため、従来のように加熱前は均一な円筒状
の可撓管1が加熱後、不均一な円筒形状に変形すること
を防止することができるので、可撓管1全体の均一な可
撓性が得られる。さらに、可撓管1の外皮本体21の内
側部分21aの内周面と可撓管素材4の網状管3の外周
面との接合面全面を均一に密着一体化できるので、外皮
5と可撓管素材4との密着性を高めるとともに、可撓管
1の劣化を防止して耐久性の向上を図ることができる。
【0034】また、外皮本体21を網状管3の外周面に
押出し成形等の手段により被覆したのち、その後処理に
より、外皮本体21の外表面に熱硬化性を付与して高融
点層21bを形成することができるので、第2の実施例
と同様に高融点層21bの成形前に熱可塑性エラストマ
ーである外皮本体21を網状管3の外周面に被覆するこ
とができる。そのため、外皮本体21の成形性が良く、
簡単に任意のチューブ加工又は、可撓管素材4の外周面
への被覆が可能である。尚、第3の実施例の方法は、チ
ューブを成形する段階で用いても良い。
【0035】また、図6は本発明の第4の実施例を示す
ものである。これは、螺旋管2と網状管3からなる可撓
管素材4の外周面に外皮5を配設したのち、この外皮5
の外周面にこの外皮5よりも融点の高い被覆チューブ
(高融点層)31を被覆したものである。ここで、外皮
5としては、熱可塑性エラストマーを用いることができ
る。また、被覆チューブ31としては、FEP,PF
A,PTFE,Si等のチューブが良い。さらに、被覆
作業のやり易さを向上する為には、被覆チューブ31と
して熱収縮チューブを用いても良い。
【0036】そして、内視鏡用可撓管1の製造時には可
撓管素材4の外周面に熱可塑性プラスチック製の外皮5
が被覆されたのち、この外皮5の外周面に被覆チューブ
31が被覆された状態で、外皮5の融点に対し、0〜+
50℃の加熱温度で、10分〜5時間程度加熱される。
このとき、被覆チューブ31は元の状態を保持したまま
であり、外皮5のみが溶融状態となる。そのため、この
外皮5の内周面が網状管3に溶着され、外皮5の内周面
と網状管3の外周面とが密着されて一体化される。ここ
でも、可撓管1の加熱温度は高い程加熱時間は短くて良
い。なお、加熱後は、外皮5の融点より低くしてから被
覆チューブ31を剥がす。
【0037】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、可撓管1の製造時に外皮5の軟
化点温度以上の加熱温度で、10分〜5時間程度可撓管
1を加熱した際に、外皮5を覆う被覆チューブ31が加
熱後も溶融しない為、可撓管1の外表面は元の外観を維
持したまま、外皮5のみを溶融させて可撓管素材4の網
状管3と均一に密着一体化できる。
【0038】さらに、本実施例では特に外皮5の全周に
渡り、被覆チューブ31が均一に覆っているので、被覆
チューブ31の内周面の均一さが外皮5の外周面に転写
される。そのため、第1の実施例と同様に可撓管1の外
周面にシワが発生したり、模様状に不均一になることを
外皮5の外側の被覆チューブ31によって防止すること
ができ、被覆チューブ31を剥がした際に、可撓管1の
外観を格段と向上させることができるとともに、可撓管
1の体腔内への挿入性が悪くなることを防止することが
できる。
【0039】また、加熱中、可撓管1の外表面を均一な
状態で維持させることができ、可撓管1の加熱中にこの
可撓管1の内部側にムリな押圧力が加わるおそれがない
ので、被覆チューブ31の内側の外皮5の溶融樹脂も可
撓管素材4の内部側に浸み込むことはなく、この可撓管
1の内径寸法が小さくなるおそれがない。そのため、従
来のように加熱前は均一な円筒状の可撓管1が加熱後、
不均一な円筒形状に変形することを防止することができ
るので、可撓管1全体の均一な可撓性が得られる。さら
に、可撓管1の外皮5の内周面と可撓管素材4の網状管
3の外周面との接合面全面を均一に密着一体化できるの
で、外皮5と可撓管素材4との密着性を高めるととも
に、可撓管1の劣化を防止して耐久性の向上を図ること
ができる。
【0040】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形
実施できることは勿論である。次に、本出願の他の特徴
的な技術事項を下記の通り付記する。
【0041】記 (付記項1) 条帯を螺旋状に巻いて形成された螺旋管
とその外周を覆う網状管からなる可撓管素材の外周を熱
可塑性プラスチック製の外皮で被覆した内視鏡可撓管に
おいて、前記外皮の外表面の融点を外皮内部本体の融点
よりも高く形成したことを特徴とする内視鏡用可撓管。
【0042】(付記項2) 外皮の外表面の融点を外皮
内部本体の融点よりも高く形成し、外皮内部本体の融点
の−30乃至+50℃の温度範囲内で加熱することによ
り前記外皮が網状管と密着一体化された付記項1に記載
の内視鏡用可撓管の製造方法。
【0043】(付記項3) 外皮の外表面の融点を外皮
の融点よりも高い被覆材で覆い、外皮内部本体の融点の
−30乃至+50℃の温度範囲内で加熱した後に前記被
覆材を除去することにより前記外皮が網状管と密着一体
化された内視鏡用可撓管の製造方法。
【0044】(付記項4) リボン状の条帯を螺旋状に
巻いて形成される可撓性の螺旋管とその外側を覆う網状
管と熱可塑性プラスチックから成る外皮から構成されて
いる内視鏡用可撓管において、外皮素材の外表面の融点
を内面よりも高くしたことを特徴とする内視鏡用可撓
管。
【0045】(付記項5) 外皮部はチューブから成る
ことを特徴とする付記項4の内視鏡用可撓管。 (付記項6) 外皮部は熱可塑性プラスチックを押出し
成形により、網状管の外面に被覆したことを特徴とする
付記項4の内視鏡用可撓管。
【0046】(付記項7) 外皮部表面は熱硬化又は湿
気硬化のコーティングを施すことを特徴とする付記項4
の内視鏡用可撓管。 (付記項8) 外皮部表面は後処理にて架橋させ、熱硬
化性を具備させたことを特徴とする付記項4の内視鏡用
可撓管。
【0047】(付記項9) チューブから成る外皮部を
螺旋管と網状管から成る構成部材の外周面に被覆後、外
皮部内面素材の融点より−30〜+50℃の温度で加熱
することにより、網状管と一体化したことを特徴とする
内視鏡用可撓管の製造方法。
【0048】(付記項10) 螺旋管と網状管から成る
構成部材外面に外皮部を設けた後、外面を融点の高いチ
ューブで被覆し、その後、外皮部素材の融点より−30
〜+50℃の温度で加熱した後、被覆してあったチュー
ブを取り除くことにより、外皮部と網状管を一体化する
ことを特徴とする内視鏡用可撓管の製造方法。
【0049】(付記項11) 被覆チューブはFEP,
PFA,PTFE,Si等の高融点素材から成ることを
特徴とする付記項10の内視鏡用可撓管の製造方法。 (付記項12) 外皮部チューブは硬さの異なるチュー
ブを継ぎ合わせたことを特徴とする付記項4,5の内視
鏡用可撓管。 (付記項13) 外皮部は硬さの異なる熱可塑性プラス
チックを押出し成形により網状管の外面に被覆したこと
を特徴とする付記項4,6の内視鏡用可撓管。
【0050】
【発明の効果】この発明によれば簡単な構造及び製法
で、外皮と可撓管素材との密着性を高め、均一な可撓性
が得られ、体腔内への挿入性及び耐久性を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の内視鏡用可撓管の要
部を断面にして示す側面図。
【図2】 可撓管の要部構成を示す縦断面図。
【図3】 第1の実施例の可撓管素材の変形例を示す要
部の縦断面図。
【図4】 本発明の第2の実施例の内視鏡用可撓管の要
部構成を示す縦断面図。
【図5】 本発明の第3の実施例の内視鏡用可撓管の要
部構成を示す縦断面図。
【図6】 本発明の第4の実施例の内視鏡用可撓管の要
部構成を示す縦断面図。
【符号の説明】
2…螺旋管、3…網状管、4…可撓管素材、5…外皮、
6,11b,21b…高融点層、31…被覆チューブ
(高融点層)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 条帯を螺旋状に巻いて形成された螺旋管
    と、その外周を覆う網状管とからなる可撓管素材の外周
    面に熱可塑性プラスチック製の外皮が被覆された内視鏡
    用可撓管において、前記外皮の外表面に前記外皮の本体
    内部の融点よりも融点が高い高融点層を設けたことを特
    徴とする内視鏡用可撓管。
  2. 【請求項2】 外皮本体の外表面にこの外皮の本体内部
    の融点よりも融点が高い高融点層が設けられた熱可塑性
    プラスチック製の外皮を、条帯を螺旋状に巻いて形成さ
    れた螺旋管と、その外周を覆う網状管とからなる可撓管
    素材の外周面に被覆させたのち、前記外皮の本体内部の
    融点の−30℃乃至+50℃の温度範囲内で加熱するこ
    とにより、前記外皮を前記網状管と密着一体化させる工
    程を設けたことを特徴とする内視鏡用可撓管の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007151812A (ja) * 2005-12-05 2007-06-21 Pentax Corp 内視鏡用可撓管の製造方法
JP2011104045A (ja) * 2009-11-16 2011-06-02 Olympus Medical Systems Corp 内視鏡用可撓管、該内視鏡用可撓管の製造方法

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