JPH08121142A - 内燃機関の吸気騒音低減装置 - Google Patents

内燃機関の吸気騒音低減装置

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JPH08121142A
JPH08121142A JP6264894A JP26489494A JPH08121142A JP H08121142 A JPH08121142 A JP H08121142A JP 6264894 A JP6264894 A JP 6264894A JP 26489494 A JP26489494 A JP 26489494A JP H08121142 A JPH08121142 A JP H08121142A
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JP
Japan
Prior art keywords
communication section
resonator
combustion engine
internal combustion
intake duct
Prior art date
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Pending
Application number
JP6264894A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshito Matsuoka
義人 松岡
Koichi Nemoto
好一 根本
Hiroshi Sugawara
浩 菅原
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内燃機関の吸気騒音を低減するための共鳴型
消音器を備えた内燃機関の吸気騒音低減装置を提供する
こと。 【構成】 エンジンに供給される空気の通路となる吸気
ダクトの途中に共鳴室と通じる連通部を有する内燃機関
の吸気騒音低減装置において、前記吸気ダクトと隔離さ
れた状態で、かつ前記連通部と同径の孔を空けた吸音材
を該連通部の一部として該連通部を取り囲むように配置
したことを特徴とする内燃機関の吸気騒音低減装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の吸気騒音低
減装置に関し、内燃機関の吸気騒音を低減するための共
鳴型消音器を備えた内燃機関の吸気騒音低減装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、往復動式内燃機関の吸気系にお
いては、燃焼室への空気の吹き込みが吸気弁の開閉によ
り間欠的に行われるので、吸気の脈動が発生し、騒音の
原因となっている。この騒音を低減するためにレゾネー
ターと呼ばれる共鳴器が設置されている。図2は、従来
周知のレゾネーターに関する基本的構成を示す概略図で
ある。図2に示すように、従来のレゾネーターは吸気ダ
クト1の途中に装着され、吸気ダクト1の内側吸入通路
と連通する管部2とこの管部2の他端に連通する共鳴室
3とから構成されている。
【0003】このレゾネーターは、一般名であるヘルム
ホルツ型共鳴器を原理としており、その吸音機構は図2
に示すような系において共鳴周波数の音波が空洞内に入
射した場合に連通部の空気が激しく振動し、その側壁と
の摩擦損失により音のエネルギーが失われ、吸音すると
いうものである。共鳴周波数は次式(1)で表わされ、
その周波数において最大吸音率が得られる。
【0004】
【数1】 ここで、fは共鳴周波数、Cは音速、Dは連通部の内
径、tは連通部の長さ、Vは共鳴室の内容積である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
レゾネーターは非常にせまい周波数に対してのみにしか
有効でなく、十分な吸音性能を発揮し得ないという欠点
があった。従って、吸気の脈動により発生する騒音が複
数の周波数に現われた場合には、その各々に対してレゾ
ネーターを設置しなければならなかった。また、このレ
ゾネーターは実用上100〜300Hzの低周波騒音に
対して効果を発揮するように設置されているが、低周波
になるほど共鳴室の内容積が大きくなり、エンジンルー
ム内を占拠する割合が大きくなる。さらに、内容積の大
型化は吸気ダクトの高剛性化をもたらしコストアップの
要因にもなっていた。
【0006】従って本発明は、このような事情に鑑みて
なされたもので、レゾネーターの吸音ピークをブロード
にすることで吸音性能の高い領域を広げ、かつ連通部の
内径Dと連通部の長さtを変化させずに、共鳴周波数f
を低周波側にシフトさせ、その結果として共鳴室の内容
積を小型化し、搭載性の向上を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
エンジンに供給される空気の通路となる吸気ダクトの途
中に共鳴室と通じる連通部を有する内燃機関の吸気騒音
低減装置において、前記吸気ダクトと隔離された状態
で、かつ前記連通部と同径の孔を空けた吸音材を該連通
部の一部として該連通部を取り囲むように配置したこと
を特徴とする内燃機関の吸気騒音低減装置により達成さ
れた。
【0008】
【作用】次に、本発明の作用を説明する。図1に本発明
の内燃機関の吸気騒音低減装置の断面概略図を示す。一
般に、ヘルムホルツ型レゾネーターは連通部の空気をマ
スとして、共鳴室の空気をバネとして考えたマス−バネ
共振系と等価といわれている。そして、その共振周波数
は、次式(2)で表される。
【数2】 ここで、fは共振周波数、mは連通部の空気重量、kは
共鳴室の空気バネ定数である。
【0009】本発明の吸気騒音低減装置においては、同
じ連通部の内径D、連通部の長さt及び共鳴室の内容積
Vをもつ従来のレゾネーターに比べ、連通部の一部に吸
音材を設置することで、吸音材の空気が一部マスとして
作用し、その結果連通部のマス(m)が増加し、共振周
波数fが従来のレゾネーターに比べて低周波側にシフト
するものと考えられる。また、吸音材はダンピング材と
しても作用し、このため吸音ピークがブロードになるも
のと考えられる。
【0010】吸音材の配置の仕方は、吸気ダクトと隔離
された状態でなければ上記効果は得られないが、共鳴室
とは必ずしも隔離されていなくてもよい。また、吸音材
に空けられた孔の径が連通部の内径Dよりも小さいか、
又は孔が空いていない場合には、吸音性能は著しく低下
する。径が連通部の内径Dよりも大きい場合には、本発
明の作用とは逆に共鳴周波数が高周波側にシフトする。
ここでいう吸音材とは、フェルト、ポリウレタンフォー
ム、不織布又は多孔質基材等をさす。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0012】実験には、図3に示すような垂直入射吸音
率測定装置を用いた。この装置は、一方の壁面に設置し
たスピーカ5から音を発信し、試験体7で吸音された
後、反射してくる音をマイクロフォン6で検知する。出
力分と反射分から、試験体7の吸音率を求めることがで
きる。なお、Lはピストン8によって試験体の背後に設
けた背後空気層の厚みを示している。
【0013】アクリル板に孔を空けたものを有孔板7と
して用い、背後空気層をとることで実際のレゾネーター
の機能を再現することができる。この場合、アクリル板
の孔の径が連通部の内径Dに、アクリル板の板厚が連通
部の長さtに、背後空気層の体積が共鳴室の内容積Vに
相当する。以下の実施例、比較例及び従来例ではアクリ
ル板と吸音材の組み合わせを変化させて行った。特に断
らないかぎり、アクリル板と吸音材にはφ10mmの孔を
空けている。
【0014】実施例1 有孔板として厚み30mmで面密度2.3Kg/m2
ポリエステル不織布を厚み20mmのアクリル板でサン
ドイッチ型に構成し、背後空気層の深さLを30mmと
った。連通部の長さtを70mmとした。
【0015】実施例2 有孔板として厚み30mmで面密度2.1Kg/m2
ポリエステル不織布を厚み20mmのアクリル板でサン
ドイッチ型に構成し、背後空気層の深さLを30mmと
った。連通部の長さtを70mmとした。
【0016】実施例3 有孔板として厚み30mmで面密度2.0Kg/m2
ポリプロピレン製極細繊維不織布を厚み20mmのアク
リル板でサンドイッチ型に構成し、背後空気層の深さL
を30mmとった。連通部の長さtを70mmとした。
【0017】実施例4 有孔板として厚み30mmで面密度2.1Kg/m2
ポリエステル不織布を厚み20mmのアクリル板でサン
ドイッチ型に構成し、背後空気層の深さLを50mmと
った。連通部の長さtを70mmとした。
【0018】実施例5 有孔板として厚み10mmで面密度1.1Kg/m2
ポリエステル不織布を厚み15mmのアクリル板でサン
ドイッチ型に構成し、背後空気層の深さLを30mmと
った。連通部の長さtを40mmとした。
【0019】実施例6 有孔板として厚み10mmで面密度1.0Kg/m2
ポリエステル不織布を厚み15mmのアクリル板でサン
ドイッチ型に構成し、背後空気層の深さLを30mmと
った。連通部の長さtを40mmとした。
【0020】実施例7 有孔板として厚み10mmで面密度0.8Kg/m2
フェルトを厚み15mmのアクリル板でサンドイッチ型
に構成し、背後空気層の深さLを30mmとった。連通
部の長さtを40mmとした。
【0021】実施例8 有孔板として前面を厚み20mmでアクリル板で、後面
を厚み20mm、面密度2.3Kg/m2 のポリエステ
ル不織布で構成し、背後空気層の深さLを30mmとっ
た。連通部の長さtを40mmとした。
【0022】比較例1 有孔板として厚み10mm、面密度1.1Kg/m2
孔の径がφ5mmであるポリエステル不織布を厚み15
mmの孔の径がφ10mmであるアクリル板でサンドイ
ッチ型に構成し、背後空気層の深さLを30mmとっ
た。連通部の長さtを40mmとした。
【0023】比較例2 有孔板として厚み10mm、面密度1.1Kg/m2
孔が空いていないポリエステル不織布を厚み15mmの
孔の径がφ10mmであるアクリル板でサンドイッチ型
に構成し、背後空気層の深さLを30mmとった。連通
部の長さtを40mmとした。
【0024】比較例3 有孔板として前面を厚み20mm、面密度2.3Kg/
2 のポリエステル不織布で、後面を厚み20mmのア
クリル板で構成し、背後空気層の深さLを30mmとっ
た。連通部の長さtを40mmとした。
【0025】従来例1 有孔板として厚み70mmのアクリル板を用い、背後空
気層の深さLを30mmとった。連通部の長さtを70
mmとした。
【0026】従来例2 有孔板として厚み70mmのアクリル板を用い、背後空
気層の深さLを50mmとった。連通部の長さtを70
mmとした。
【0027】従来例3 有孔板として厚み40mmのアクリル板を用い、背後空
気層の深さLを30mmとった。連通部の長さtを40
mmとした。
【0028】各実施例、比較例及び従来例について、図
3に示した装置を用い、50〜1600Hzの垂直入射
吸音率を測定した。図4〜図12に実施例及び比較例の
測定結果を連通部の長さtと背後空気層の深さLが同じ
従来例と比較して示す。
【0029】図4〜図11より本発明に基づいて構成さ
れた実施例の吸音ピークは従来例に比べて低周波側にシ
フトし、かつブロードになり吸音性能の高い領域が拡大
している。また、図12〜図14より本発明から外れる
条件で有孔板を構成した比較例では、従来例に比べて吸
音性能は著しく低下する。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の内燃機関の
吸気騒低減装置は、 1)従来のレゾネーターに比べて、連通部の一部に吸音
材を配置することで、より広い周波数域で高い吸音性能
を発揮することができ、 2)従来のレゾネーターに比べて、連通部の一部に吸音
材を配置することで、共鳴周波数が低周波側にシフト
し、その結果として共鳴室の内容積を低減でき、レゾネ
ーターの小型化ができるので、搭載性を向上させること
ができる、等の実用上の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の内燃機関の吸気騒音低減装置を
示す概略構成図である。
【図2】図2は従来の内燃機関の吸気騒音低減装置の基
本構成を示す概略図である。
【図3】図3は本発明の効果を確認するために使用した
垂直入射吸音率測定装置の概略図である。
【図4】図4は実施例、比較例及び従来例について図3
に示した装置を用いて垂直入射吸音率を測定した測定結
果である。
【図5】図5は実施例、比較例及び従来例について図3
に示した装置を用いて垂直入射吸音率を測定した測定結
果である。
【図6】図6は実施例、比較例及び従来例について図3
に示した装置を用いて垂直入射吸音率を測定した測定結
果である。
【図7】図7は実施例、比較例及び従来例について図3
に示した装置を用いて垂直入射吸音率を測定した測定結
果である。
【図8】図8は実施例、比較例及び従来例について図3
に示した装置を用いて垂直入射吸音率を測定した測定結
果である。
【図9】図9は実施例、比較例及び従来例について図3
に示した装置を用いて垂直入射吸音率を測定した測定結
果である。
【図10】図10は実施例、比較例及び従来例について
図3に示した装置を用いて垂直入射吸音率を測定した測
定結果である。
【図11】図11は実施例、比較例及び従来例について
図3に示した装置を用いて垂直入射吸音率を測定した測
定結果である。
【図12】図12は実施例、比較例及び従来例について
図3に示した装置を用いて垂直入射吸音率を測定した測
定結果である。
【図13】図13は実施例、比較例及び従来例について
図3に示した装置を用いて垂直入射吸音率を測定した測
定結果である。
【図14】図14は実施例、比較例及び従来例について
図3に示した装置を用いて垂直入射吸音率を測定した測
定結果である。
【符号の説明】
1 吸気ダクト 2 連通部 3 共鳴室 4 吸音材 5 スピーカー 6 マイクロフォン 7 試験体(有孔板) 8 ピストン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンに供給される空気の通路となる
    吸気ダクトの途中に共鳴室と通じる連通部を有する内燃
    機関の吸気騒音低減装置において、前記吸気ダクトと隔
    離された状態で、かつ前記連通部と同径の孔を空けた吸
    音材を該連通部の一部として該連通部を取り囲むように
    配置したことを特徴とする内燃機関の吸気騒音低減装
    置。
JP6264894A 1994-10-28 1994-10-28 内燃機関の吸気騒音低減装置 Pending JPH08121142A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2328141A2 (en) 2009-11-30 2011-06-01 Yamaha Corporation Acoustic resonator and sound chamber
WO2019008775A1 (ja) * 2017-07-07 2019-01-10 イビデン株式会社 防音構造体、車両用部品及び自動車

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