JPH08120803A - 鋼材の耐火被覆方法と耐火被覆構造 - Google Patents

鋼材の耐火被覆方法と耐火被覆構造

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JPH08120803A
JPH08120803A JP25550994A JP25550994A JPH08120803A JP H08120803 A JPH08120803 A JP H08120803A JP 25550994 A JP25550994 A JP 25550994A JP 25550994 A JP25550994 A JP 25550994A JP H08120803 A JPH08120803 A JP H08120803A
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孝 斉藤
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修 高橋
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Yoshino Gypsum Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 施工を簡単に、且つその施工工数の削減をし
つつ、鋼材の外表面と耐火材の間に所望のスペース確保
を可能にした鋼材の耐火被覆方法及び耐火被覆構造を提
供することにある。 【構成】 鋼材の長手方向に沿って、所定の大きさの耐
火性の面材を接着材を介して鋼材の外表面の少なくとも
1部に直接接着させ、前記鋼材の外周を前記耐火性の面
材で包囲しながら、前記外表面の全体を被覆する構成と
してある。又、鋼材の外表面に、塊状の接着剤を点付け
盛り付けし、鋼材の外周に複数の当接面を備えた帯状の
スペーサを巻き付けて固定し、各当接面に耐火性の面材
が当接するまで、前記耐火性の面材を前記塊状の接着剤
に押し当てて、鋼材の外周を耐火性の面材で包囲しなが
ら、外表面全体を被覆する構成としてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築物に使用される鋼
材、特に鉄骨柱や鋼管柱の耐火被覆方法とその耐火被覆
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、鋼材、特に鉄骨柱、鋼管柱の外周
面を耐火被覆する方法として、柱の外周面を所定の大き
さの板状の耐火材で外周に亘って被覆する乾式工法が採
用されている。この乾式工法は、柱の外周面を形成する
各外表面に、芯出し用の面を備えた多数の取りつけ金具
を溶接で固定し、さらにこの多数の芯出し面に板状の耐
火材を当接させて、耐火材の外表面からビス等によって
当接部で固定したり、或いは多数の芯出し面に柱の長手
方向に帯状の鋼製下地材を当接させて、溶接で金具に固
定した後に、耐火材を同様な方法によって固定する方法
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
工法にあっては、柱の外表面に板状の耐火材を直接取り
付けないため、施工効率の低下を招く。即ち、多数の取
りつけ金具を柱の外周面に固定するための溶接施工、及
び耐火材に固定するための施工によって施工工数の増加
を余儀なくされ、さらに溶接施工にあっては、芯出しが
要求されるので熟練を有し、耐火材の固定にあっては、
ビス等のめくら打ちを要するので困難な施工である。さ
らに、特に帯状の鋼製下地材を装着する場合には、柱の
外表面と耐火材の間で必要以上の空間が占有され、その
結果柱が太くなり、室内の有効床面積が減少するという
問題がある。そこで、本発明の目的は、上記課題に鑑
み、施工を簡単に、且つその工数の削減をしつつ、鋼材
の外表面と耐火材の間に所望のスペース確保を可能にし
た鋼材の耐火被覆方法及び耐火被覆構造を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明の第1の発明の耐火被覆方法及び耐火被覆構造に
あっては、鋼材の長手方向に沿って、所定の大きさの耐
火性の面材を接着剤を介して鋼材の外表面の少なくとも
1部に直接接着させ、前記鋼材の外周を前記耐火性の面
材で包囲しながら、前記外表面の全体を被覆する構成と
してある。又、前記接着剤は、塊状の接着剤であり、前
記鋼材の外表面に、前記塊状の接着剤を点付け盛り付け
し、前記耐火性の面材を前記接着剤に押し当てながら、
前記面材の位置決めを調整するのが好ましい。さらに、
前記接着剤は、前記鋼材或いは前記耐火性の面材の少な
くとも一方に接着性を有し、前記鋼材の外周方向に隣合
う面材同士をその目地部で固定させるのがよい。このと
き、前記接着剤は、石膏系であり、前記面材は、石膏ボ
ードからなるのがよい。又、前記鋼材が、H型鋼である
場合には、前記耐火性の面材は、少なくとも互いに略直
交する2面を有し、前記2面のうちの一方の面によっ
て、前記H型鋼の溝部を塞ぎながら他方の面を前記鋼材
の外表面に接着させるのがよい。前記面材は、断面がL
形或いはC形であるのが好ましい。
【0005】さらに又、前記鋼材が、円筒管の場合に
は、前記耐火性の面材は、複数の凹部によって形成され
たスダレ状をなし、該複数の凹部に耐火材を充填するの
がよい。上記目的を達成すべく、本発明の第2の発明の
耐火被覆方法及び耐火被覆構造にあっては、鋼材の外表
面に、塊状の接着剤を点付け盛り付けし、鋼材の外周に
複数の当接面を備えた帯状のスペーサを巻付けて固定
し、各当接面に耐火性の面材が当接するまで、前記耐火
性の面材を前記塊状の接着剤に押し当てて、鋼材の外周
を耐火性の面材で包囲しながら、外表面全体を被覆する
構成としてある。又、前記帯状のスペーサは、細長面
と、該細長面の両縁に該細長面に対して略垂直に延びる
側面とを有し、該側面はそれぞれ、前記細長面の帯方向
所定の位置に、対向する複数の切り込みを有し、前記切
り込みは、前記細長面に対してそれぞれ所定の角度をな
す2つの切り込み縁によって形成され、前記切り込む部
の各々で前記2つの切り込み縁が突き合わさるまで、前
記細長面を折り曲げることによって、前記細長面に複数
の当接面を形成するのが好ましい。
【0006】さらに又、前記側面の前記細長面からの高
さをそれぞれ別個に設定して、前記当接面の各々の前記
鋼材からの間隔及び前記鋼材に対する傾斜角を調整する
のがよい。このとき、前記鋼材が、円筒管からなる場合
には、前記耐火性の面材は、複数の凹部によって形成さ
れたスダレ状をなし、該複数の凹部に耐火材を充填する
のがよい。上記目的を達成すべく、本発明の第3の発明
の耐火被覆方法及び耐火被覆構造にあっては、帯方向に
沿って複数の当接面を備えた帯状のスペーサを鋼材の外
周に巻付けて固定し、前記当接面の各々に前記耐火性の
面材を当接させながら固定し、前記鋼材の外周を前記耐
火性の面材で包囲しながら、外表面全体を被覆する構成
としてある。又、前記帯状のスペーサは、細長面と、該
細長面の両縁に該細長面に対して略垂直に延びる側面と
を有し、該側面はそれぞれ、前記細長面の帯方向所定の
位置に、対向する複数の切り込みを有し、前記切り込み
は、前記細長面に対してそれぞれ所定の角度をなす2つ
の切り込み縁によって形成され、前記切り込む部の各々
で前記2つの切り込み縁が突き合わさるまで、前記細長
面を折り曲げることによって、前記細長面に複数の当接
面を形成するのが好ましい。
【0007】さらに又、前記側面の前記細長面からの高
さをそれぞれ別個に設定して、前記当接面の各々の前記
鋼材からの間隔及び前記鋼材に対する傾斜角を調整する
のがよい。前記帯状のスペーサは、通常、薄鋼板製が使
用されるが石膏ボードであってもよい。このとき、前記
鋼材は、円筒管からなる場合には、前記耐火性の面材
は、複数の凹部によって形成されたスダレ状をなし、該
複数の凹部に耐火材を充填するのが好ましい。
【0008】
【作用】本発明の第1の発明によれば、鋼材の長手方向
に沿った、所定の大きさの耐火性の面材を接着材を介し
て鋼材の外表面の少なくとも一部に直接接着させ、鋼材
の外周を耐火性の面材で包囲しながら、外表面全体を被
覆することにより、鋼材と取付け金具等の介物及び面材
と介物の間の取付け施工を省略することができ、さらに
介物を削除することによって、鉄鋼材の外周面と面材と
の間に所望のスペースを確保し、特に鋼材自体に芯が出
ている場合には、鋼材と面材との間のデッドスペースを
除去することが可能になる。本発明の第2の発明によれ
ば、鋼材の外周に巻き付けて固定された帯状のスペーサ
の各当接面に耐火性の面材が当接するまで、面材を鋼材
の外表面に点付け盛り付けされた塊状の接着剤に押し当
てることにより、塊状の接着剤を面材と鋼材の結合手段
として、帯状のスペーサを面材の位置決め手段として用
いることが可能になるので、帯状のスペーサと鋼材或い
は面材との取付けは、少なくともスペーサが面材と鋼材
の間に保持される程度に軽減されるので、施工効率をさ
らに上げることが可能になった。
【0009】本発明の第3の発明によれば、帯方向に沿
って複数の当接面を備えた帯状のスペーサを鋼材の外周
に巻き付けて固定することによって、各外表面毎に取付
け金具を固定させる場合に較べ、単一部品で外周に亘っ
て当接面を確保できるので、取付け施工が簡略化され
る。さらに、当接面の各々に耐火性の面材を当接させな
がら固定し、鋼材の外周を耐火性の面材で包囲しなが
ら、外表面全体を被覆することによって、一度に複数の
外表面の位置決め調整が可能になる。
【0010】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照しながら、以下
に詳細に説明する。第1実施例(図1乃至図2) 図1及び図2はそれぞれ、本発明の第1実施例に係わる
鋼材の耐火被覆構造体の斜視図及び断面図である。な
お、図1では、明瞭性のために耐火性の面材14を一部
省略して示す。図1で参照番号10は、耐火被覆構造体
で、耐火被覆構造体10は、H型鋼12と、H型鋼12
の外表面16を外周に亘って被覆する耐火性の面材14
と、耐火性の面材14をH型鋼12の外表面16に接着
させる接着剤(図示せず)とから概略構成されている。
H型鋼12は、建築物に使用される一般的な鉄骨柱であ
り、対向した2つの外表面16と、桁15によって仕切
られた2つの溝部18を有する。耐火性の面材14は、
断面がC形でH型鋼12の長手方向に沿って延びる所定
の大きさを有し、対向する面をH型鋼12の外表面16
に接着することにより、特に図2に示すように、溝部1
8を塞ぐようになっている。このときの該面材14同士
が接する目地部20は、一般に、テープが貼られ、パテ
で平滑一体化する目地処理が施される。耐火性の面材1
4には、珪酸カルシウム板、スレート、繊維石膏板、石
膏ボード(JIS A 6901-1994 のGB-R,GB-S,GB-F,GB-D、
その他石膏を主体とする芯材を原紙で被覆した比重1.0
〜1.6 の硬質石膏板も含む)等が用いられ、その形状も
平板や平板にV溝等を切削しL形及び/又はC形に簡単
に加工できるものを使用するのが好ましい。
【0011】接着剤は、液状、塊状いずれでも良く、液
状の接着剤には酢酸ビニール、PVA・・etc.が挙げら
れ、塊状の接着剤には合成ゴム系、エポキシ系及び種々
の添加剤や骨材を含む焼石膏と水とを混練して得られる
石膏系接着剤(例えば、吉野石膏(株)製の商品名TRセメ
ント、 UPハ゜テ、 GLホ゛ント゛ 、リブボンド・・・etc.) 等が挙
げられる。この場合、被覆するH型鋼12に芯が出てお
り、且つ外表面16が平滑である場合には、液状の接着
剤を用いて、H型鋼12の外表面16に耐火性の面材1
4を直接押し付けて接着することにより、鋼材12と面
材14との間のデッドスペースを除去することができ
る。又、H型鋼12に芯が出ていない、或いはH型鋼1
2と耐火性の面材14の間に電気配線等のために空間が
必要な場合には、塊状の接着剤を用いて、外表面16に
点付け盛りつけした接着剤に押し当てることにより、面
材14の位置決めを調整することができる。さらに、施
工に際し、鋼材12と耐火性の面材14との間に、初期
粘着力の小さい接着剤(特に、酢酸ビニールのエマルジ
ョンタイプや塊状の石膏系接着剤等)を用いて、耐火性
の面材14を鋼材12に当接するときは、耐火性の面材
14が鋼材12に芯だし当接した時点で硬化するまで仮
り押えするか、耐火性の面材14同志が接する目地部2
0をビスや速効性の接着剤又はこれを介してコーナービ
ートで固定すれば、該接着剤の硬化後は、乾燥するのを
待つことなく引き続き仕上げ工程に移れる。またこのよ
うに目地部20を固定するときは、塊状の接着剤は鋼材
12と耐火性の面材14のそれぞれに固着することは勿
論望ましいことであるが必ずしもその必要はなく、一方
の素材に固着し接着剤の硬化体が浮かし部の空間にずり
落ちなければよい。特に、乾燥硬化型である塊状の石膏
系接着剤(例えば、吉野石膏(株)製の商品名TRセメント、
UPハ゜テ、 GLホ゛ント゛、リブボンド・・・etc.) を用い、耐火
性の面材14に石膏ボードを使用するときがその例で、
該接着剤は石膏ボードを構成する表面の原紙に固着する
のみで、硬化後の該接着剤の効能は浮かし部の空間を保
持する働きが主となる。尚、鋼材12に付着しない石膏
系接着剤を鋼材12の面にも付着固定させるには、例え
ば、変性アクリル樹脂エマルション等のプライマーを鋼
材の面に塗布しておけばよい。
【0012】因みに、耐火性の面材14は鋼材の耐火性
等を向上させるために一層に限定されず同種(性能が違
うものも含む)又は異種の面材14を複数枚以上積層す
ることができる。例えば、鉄骨柱等の鋼材に厚さ18〜25
mmのJIS A 6901に定める強化石膏ボード(GB-F)を1枚被
覆すると建設省認定試験(昭和44年建設省告示第2999号
別記第1に規定する耐火性能試験方法)に合格する1時
間耐火構造となり、同様に2枚積層すると2時間耐火構
造、さらに、3枚積層すると3時間耐火構造となる。第2実施例(図3乃至図7) 図3及び図4はそれぞれ、本発明の第2実施例に係わる
鋼材の耐火被覆構造分解斜視図及び断面図であり、図5
及び図6はそれぞれ、第2実施例に係わる石膏ボード製
及び薄鋼製帯状のスペーサの斜視図、図7は、これらの
帯状のスペーサを鋼材に巻き付けた状態を示す断面図で
ある。図3で、参照番号110は耐火被覆構造体で、耐
火被覆構造体110は、鋼管柱112と、鋼管柱112
の外表面116を外周に亘って被覆する耐火性の面材1
14と、耐火性の面材114を鋼管柱112の表面に接
着させる塊状の接着剤150と、帯状のスペーサ160
とから概略構成されている。
【0013】鋼管柱112は、建築物に使用される一般
的な鋼材で、断面が円形の中空体である。耐火性の面材
114は、複数の凹部180によって形成されたスダレ
状をなし、この複数の凹部180には耐火性の低下を防
止するために面材14と同じ材質の耐火材が充填されて
いる。このスダレ状の形態によって、後に説明する帯状
のスぺーサ160に密着できるようになっている。塊状
の接着剤150は、第1実施例と同様なもので、鋼管柱
112の外表面116に点付け盛り付けされ、後に説明
する帯状のスペーサ160の当接面170に耐火性の面
材114が当接するまで、耐火性の面材114を塊状の
接着剤150に押し当てて(特に、図4参照)、鋼管柱
112の外表面116と面材114の間に所望のスペー
ス、或いはそれによって面材114の位置決めを調整す
ることができるようになっている。次に図5及び図6を
参照しながら、帯状のスペーサ160について説明すれ
ば、帯状のスペーサ160は、細長面162と、該細長
面162の両縁に該細長面162に対して略垂直に延び
る側面164(片側のみ示す)とを有し、該側面164
はそれぞれ、前記細長面162の帯方向所定の位置に、
対向する複数の切り込み166を有し、切り込み166
は、細長面162に対してそれぞれ所定の角度をなす2
つの切り込み縁168によって形成され、切り込み部の
各々で2つの切り込み縁168が突き合わさるまで、細
長面162を折り曲げることによって、細長面162に
複数の当接面170を形成する。図7に示すように、側
面164の細長面162からの高さをそれぞれ別個に設
定して、当接面170の各々の鋼材112からの間隔及
び鋼材112に対する傾斜角を調整するのがよい。鋼材
112に巻き付けるスペーサ160の材質は問わず、好
ましくは軽量であると扱い易い。そして、鋼材112に
巻き付けるに際しては、例えば、鋼材112の形状或は
仕上り形状(例えば、円筒、角柱)に合わせ、V溝等の
切込みに沿って折り曲げながら巻き付け、図5の石膏ボ
ード製スペーサにあっては、両端部を接着等することに
よって、図6の薄鋼製スペーサにあっては、スペーサ1
60の両端に設けた係合部172を嵌合させ締め付け、
それぞれ無端スペーサを形成して鋼材112に取り付け
る。なお、石膏ボード製スペーサにあっては、各切り込
み部が外方に、即ち耐火性の面材に臨むように、図5の
当接面170の反対側の面を当接面として鋼材112に
巻き付けてもよい。又、鋼材112の形状に合せ、平板
に設ける溝数やその間隔等を調整し望みの仕上形状に出
来ることは勿論である。
【0014】第3実施例(図8乃至図9) 図8及び図9はそれぞれ、第3実施例に係わる鋼材の耐
火被覆構造体の斜視図及び断面図である。図8で、参照
番号10は耐火被覆構造体で、耐火被覆構造体10は、
矩形断面の鋼管柱212と、鋼管柱212の外表面21
6を外周に亘って被覆する耐火性の面材214と、鋼管
柱212の外周に巻き付けられた、薄鋼板製の帯状のス
ペーサ260とから概略構成されている。鋼管柱21
2、耐火性の面材214及び帯状のスペーサ260は、
第1及び第2実施例に記載したものと同様であるのでそ
の説明は省略し、本実施例の特徴的な部分について説明
すれば、鋼管柱212の外周を包囲する面材214にお
いて、鋼管柱212の外周に巻き付けられた薄鋼板製の
帯状のスペーサ260に4枚の面材214をビス280
等で固定できるばかりでなく、外周方向に隣合う面材2
14同士をその目地部220でビス280等により固定
することにより、帯状スペーサ260の4面の当接面2
70と面材214との固定は、4面の外表面216(図
には2面のみが示されている)に配置された当接部のう
ち一か所でよく、それによって施工効率を上げることが
可能になる。
【0015】なお、本発明は、鉄骨柱或いは鋼管柱だけ
でなく、鋼材からなる梁及び他の建築物にも適用可能で
あることは明らかである。
【0016】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
第1の発明によれば、鋼材の表面に接着剤を介して耐火
性の面材を直接接着させることにより、施工効率を上げ
つつ、鋼材の外表面と面材の間のデッドスペースを削減
することが可能になった。本発明の第2の発明によれ
ば、鋼材の外周に巻き付けて固定された帯状のスペーサ
の当接面に面材が当接するまで、面材を鋼材の外表面に
点付け盛り付けされた塊状の接着剤に押し当てることに
より、帯状のスペーサを鋼材と面材との結合手段として
ではなく、面材の位置決め手段として用いることが可能
になり、その結果施工能率をさらに上げることが可能に
なった。本発明の第3の発明によれば、帯状のスペーサ
を鋼材の外周に巻き付けて固定し、スペーサの当接面に
面材を当接させることにより、一度に複数の外表面の芯
出し調整が可能となり、それにより施工効率が上がり、
それと同時に鋼材の外表面と面材の間に所望のスペース
を確保し、或いはそれによって、面材の芯出しが可能に
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係わる鋼材の耐火被覆構
造体の斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例に係わる鋼材の耐火被覆構
造体の断面図である。
【図3】本発明の第2実施例に係わる鋼材の耐火被覆構
造体の分解斜視図である。
【図4】本発明の第2実施例に係わる鋼材の耐火被覆構
造体の断面図である。
【図5】本発明の第2実施例に係わる石膏ボード製の帯
状スペーサの斜視図である。
【図6】本発明の第2実施例に係わる薄鋼板製の帯状ス
ペーサの斜視図である。
【図7】本発明の第2実施例に係わる帯状のスペーサを
鋼材に巻き付けた状態を示す断面図である。
【図8】本発明の第3実施例に係わる鋼材の耐火被覆構
造体の斜視図である。
【図9】本発明の第3実施例に係わる鋼材の耐火被覆構
造体の断面図である。
【符号の説明】
10、110、210 耐火被覆構造体 12、112、212 鋼材 14、114、214 耐火性面材 150 接着剤 160、260 帯状スペーサ 162 細長面 164 側面 166 切り込み 168 切り込み縁 170、270 当接面
フロントページの続き (72)発明者 高橋 修 東京都足立区江北2−1−1 吉野石膏株 式会社技術研究所内 (72)発明者 長谷川 知哉 東京都足立区江北2−1−1 吉野石膏株 式会社技術研究所内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼材の長手方向に沿って、所定の大きさ
    の耐火性の面材を接着剤を介して鋼材の外表面の少なく
    とも1部に直接接着させ、 前記鋼材の外周を前記耐火性の面材で包囲しながら、前
    記外表面の全体を被覆することを特徴とする鋼材の耐火
    被覆方法。
  2. 【請求項2】 前記接着剤は、塊状の接着剤であり、 前記鋼材の外表面に、前記塊状の接着剤を点付け盛り付
    けし、 前記耐火性の面材を前記接着剤に押し当てながら、前記
    面材の位置決めを調整することを特徴とする請求項1に
    記載の鋼材の耐火被覆方法。
  3. 【請求項3】 前記接着剤は、前記鋼材或いは前記耐火
    性の面材の少なくとも一方に接着性を有し、 前記鋼材の外周方向に隣合う面材同士をその目地部で固
    定させることを特徴とする請求項2に記載の鋼材の耐火
    被覆方法。
  4. 【請求項4】 前記接着剤は、石膏系であり、 前記面材は、石膏ボードからなることを特徴とする請求
    項3に記載の鋼材の耐火被覆方法。
  5. 【請求項5】 前記鋼材は、H型鋼からなり、 前記耐火性の面材は、少なくとも互いに略直交する2面
    を有し、 前記2面のうちの一方の面によって、前記H型鋼の溝部
    を塞ぎながら他方の面を前記鋼材の外表面に接着させる
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4項のいずれか1
    項に記載の鋼材の耐火被覆方法。
  6. 【請求項6】 前記面材は、断面がL形である請求項5
    に記載の鋼材の耐火被覆方法。
  7. 【請求項7】 前記面材は、断面がC形である請求項5
    に記載の鋼材の耐火被覆方法。
  8. 【請求項8】 前記鋼材は、円筒管からなり、 前記耐火性の面材は、複数の凹部によって形成されたス
    ダレ状をなし、 該複数の凹部に耐火材を充填することを特徴とする請求
    項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の鋼材の耐火被
    覆方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に
    記載の鋼材の耐火被覆方法によって耐火被覆されたこと
    を特徴とする鋼材の耐火被覆構造。
  10. 【請求項10】 鋼材の外表面に、塊状の接着剤を点付
    け盛り付けし、 鋼材の外周に複数の当接面を備えた帯状のスペーサを巻
    付けて固定し 、 各当接面に耐火性の面材が当接するまで、前記耐火性の
    面材を前記塊状の接着剤に押し当てて、 鋼材の外周を耐火性の面材で包囲しながら、外表面全体
    を被覆することを特徴とする鋼材の耐火被覆方法。
  11. 【請求項11】 前記帯状のスペーサは、細長面と、該
    細長面の両縁に該細長面に対して略垂直に延びる側面と
    を有し、 該側面はそれぞれ、前記細長面の帯方向所定の位置に、
    対向する複数の切り込みを有し、、前記切り込みは、前
    記細長面に対してそれぞれ所定の角度をなす2つの切り
    込み縁によって形成され、 前記切り込む部の各々で前記2つの切り込み縁が突き合
    わさるまで、前記細長面を折り曲げることによって、前
    記細長面に複数の当接面を形成することを特徴とする請
    求項10に記載の鋼材の耐火被覆方法。
  12. 【請求項12】 前記側面の前記細長面からの高さをそ
    れぞれ別個に設定して、前記当接面の各々の前記鋼材か
    らの間隔及び前記鋼材に対する傾斜角を調整することを
    特徴とする請求項11に記載の鋼材の耐火被覆方法。
  13. 【請求項13】 前記鋼材は、円筒管からなり、 前記耐火性の面材は、複数の凹部によって形成されたス
    ダレ状をなし、 該複数の凹部に耐火材を充填することを特徴とする請求
    項10乃至請求項12のいずれか1項に記載の鋼材の耐
    火被覆方法。
  14. 【請求項14】 請求項10乃至請求項13のいずれか
    1項に記載の鋼材の耐火被覆方法によって耐火被覆され
    たことを特徴とする鋼材の耐火被覆構造。
  15. 【請求項15】 帯方向に沿って複数の当接面を備えた
    帯状のスペーサを鋼材の外周に巻付けて固定し、 前記当接面の各々に前記耐火性の面材を当接させながら
    固定し、 前記鋼材の外周を前記耐火性の面材で包囲しながら、外
    表面全体を被覆することを特徴とする鋼材の耐火被覆方
    法。
  16. 【請求項16】 前記帯状のスペーサは、細長面と、該
    細長面の両縁に該細長面に対して略垂直に延びる側面と
    を有し、 該側面はそれぞれ、前記細長面の帯方向所定の位置に、
    対向する複数の切り込みを有し、 、前記切り込みは、前記細長面に対してそれぞれ所定の
    角度をなす2つの切り込み縁によって形成され、 前記切り込む部の各々で前記2つの切り込み縁が突き合
    わさるまで、前記細長面を折り曲げることによって、前
    記細長面に複数の当接面を形成することを特徴とする請
    求項15に記載の鋼材の耐火被覆方法。
  17. 【請求項17】 前記側面の前記細長面からの高さをそ
    れぞれ別個に設定して、前記当接面の各々の前記鋼材か
    らの間隔及び前記鋼材に対する傾斜角を調整することを
    特徴とする請求項16に記載の鋼材の耐火被覆方法。
  18. 【請求項18】 前記帯状のスペーサは、石膏ボードか
    らなることを特徴とする請求項15乃至請求項17のい
    ずれか1項に記載の鋼材の耐火被覆方法。
  19. 【請求項19】 前記鋼材は、円筒管からなり、 前記耐火性の面材は、複数の凹部によって形成されたス
    ダレ状をなし、 該複数の凹部に耐火材を充填することを特徴とする請求
    項15乃至請求項18のいずれか1項に記載の鋼材の耐
    火被覆方法。
  20. 【請求項20】 請求項15乃至請求項19のいずれか
    1項に記載の鋼材の耐火被覆方法によって耐火被覆され
    たことを特徴とする鋼材の耐火被覆構造。
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