JPH0811962A - 金薄板の包装体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 美的価値を有するカードとしてコレクション
の対象となり、また交換価値を有する商品券等としても
用いることができ、貴金属としての価値も備えたカード
状の物品を得ることを課題としている。 【構成】 この発明の包装体６は、表面に装飾を施した
所定形状の金薄板１と、この金薄板を保持する空間ない
し切込み４、１１を設けた台シート７と、台シート７の
裏面側に添着された不透明な裏当シート８と、台シート
７の表面の少なくともこれに保持された金薄板１の前面
を覆うように添着された透明シート１０とを備えてい
る。台シートおよび裏当シートは、二ないし三つ折りの
板紙で形成でき、透明シート１０は、この板紙に接着さ
れたコーティングフィルムで形成できる。金薄板１の表
面に印刷やプレス等によって表された装飾は、透明シー
ト１０を通して容易に鑑賞できるとともに、透明シート
１０によって保護される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は財産価値を有するカー
ドとしてコレクションの対象となり、また交換価値を有
する商品券等としても用いることができるカード状の金
薄板の包装体に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】金は比較的安定した交換価値を有する貴
金属として蓄財の対象となっている。また一部のテレホ
ンカードや切手はコレクションの対象とされている。ま
た交換価値を有するカードとして各種の商品券や入場
券、景品引換券等が発行されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の商品券や景品引
換券などは、商品や景品と交換しなければ、それ自体と
しては経済的価値のないものであった。一般に商品券や
景品引換券は交換できる物品に制限があり、たとえばビ
ール券であればビールとしか交換できない。従ってたと
えば贈り物として商品券や景品引換券を貰った場合、引
換対象となる物品が不要のものばかりであれば、その商
品券や景品引換券は無価値なものとなってしまう。

【０００４】また従来蓄財の対象とされる金は、コレク
ションとして集める楽しさを持っていない。イヤリング
やネックレス等の装飾品は集める楽しみもないではない
が、装飾性の高いものは地金の価格に比較して非常に高
価になってしまう。

【０００５】この発明はコレクションの対象としても用
いることができ、同時に蓄財の対象とすることができ、
さらに商品券や景品引換券などとしての機能も持たせる
ことが可能な物品を得ることを課題としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明では、表面に装
飾を施した金薄板１の包装体６を得ることにより、上記
課題を解決している。包装体６は、表面に装飾を施した
所定形状の金薄板１と、この金薄板を保持する空間ない
し切込み４、１１を設けた台シート７と、台シート７の
裏面側に添着された不透明な裏当シート８と、台シート
７の表面の少なくともこれに保持された金薄板１の前面
を覆うように添着された透明シート１０とを備えてい
る。

【０００７】台シートおよび裏当シートは、二つ折りな
いし三つ折りの板紙で形成でき、透明シート１０は、こ
の板紙に接着されたコーティングフィルムで形成でき
る。

【０００８】

【作用】この発明の金薄板の包装体は、金薄板１の表面
に種々の絵画ないし装飾的な模様を施すことによって美
的価値を高めて、またあるイベント等に関連した装飾を
施すことによって記念品としての価値を高めて、コレク
ションの対象とすることができる。金薄板１の表面に印
刷やプレス等によって表された装飾は、透明シート１０
を通して容易に鑑賞できるとともに、透明シート１０に
よって保護される。

【０００９】またこの装飾を施した基体は純金の薄板で
あるから、金地金としての経済的価値を有し、金薄板１
表面への印写は、金薄板の表面に樹脂コーティングをし
た後、静電印刷を含む各種の印写手段によって表すこと
ができるから、表面に装飾を施すためのコストもそれほ
ど高くはならない。特にカラー複写手段によるときは、
多種類のものを安価に少量生産することができるから、
地金価格に比べて装飾を施すための価格を非常に小さく
できる。

【００１０】また金薄板１を板紙等のシートで保持して
カード状としているので、その台シート７や裏当シート
８に商品券であることの表示や金額等を印刷して、商品
券や景品引換券などとして用いることができる。この場
合の商品や景品との交換価値は、金薄板１の地金として
の価値より高く設定される。

【００１１】このような商品券を所持する者は、商品券
として使用することもできるし、必要な商品がなければ
コレクションの対象として所持することもできるし、ま
た金薄板１そのものの経済的価値により、蓄財の対象と
して所持することもできる。

【００１２】

【実施例】次に図面に示す実施例について説明する。図
２はこの発明の包装体を商品券とした実施例を示したも
ので、透明シート１０を貼付した台紙７の窓４の内側に
表面に絵画等の装飾を印写した金薄板１が収容されてい
る。台紙７の窓４の側方の部分には、表面に商品券であ
ることの表示や金額の表示５が印刷されている。

【００１３】図３は金薄板の断面図で、金薄板１は純度
の高い金をロール圧延により所定の厚さに圧延し、予め
定められた重さの矩形形状に切断される。金薄板１の表
面には樹脂コーティングが施された後、樹脂シートに対
する通常の印写手法により、絵画や装飾模様が印写され
る。その後金薄板１を２枚の透明フィルム２、３の間に
挟み込み、周囲を熱溶着して封入密閉（パウチング）す
る。

【００１４】パウチングした金薄板１は、図４、５に示
すように二つ折れの板紙からなるホルダ６で保持され
る。ホルダ６は板紙を二つ折りにして一方を台紙７、他
方を裏紙８としたもので、台紙７には金薄板１が丁度嵌
合する窓４が設けられ、かつこの窓部分を含んでその上
面に透明コーティング層１０が貼着される。パウチング
した金薄板１は、台紙７の裏側より窓４部分に挿入さ
れ、台紙７と裏紙８とを接着剤で貼付することにより、
図２に示すような包装体が形成される。

【００１５】図５はホルダ６の他の構造を示したもの
で、三つ折れの板紙によって形成したものである。図５
の例では金薄板１の対向隅部を台紙７に形成した切込み
１１に差し込んで金薄板１を保持し、台紙７の裏面に裏
紙８を貼着し、台紙７の上面に表紙１５を添着した構造
としている。表紙１５には金薄板１の表面を視認できる
ようにする窓４が設けられており、この窓４部分の表紙
の裏面（台紙７側）に透明シート１０が貼着されてい
る。図２、４および５に示した例では、金薄板を保持し
た部分の側方に印刷等を行うためのスペース１２を設け
ているが、このようなスペースを設けないで必要な印刷
を裏紙８の裏面にすることもできる。また図２に示すよ
うに印刷スペース１２と金薄板を保持した部分１３との
間にミシン目１４を設け、金薄板をコレクションおよび
蓄財の対象として保持して商品券等として用いないとき
は、印刷スペース１２部分をミシン目１４から切り取っ
て破棄する構造とすることもできる。

【００１６】

【発明の効果】以上説明したこの発明によれば、商品券
や景品引換券として用いることが可能な、それ自体とし
ても経済的価値を有するカード状物品を提供することが
でき、コレクションの対象としてまた蓄財の一手段とし
て用いることも可能で、種々の複合機能を備え、携帯や
保管にも便利な物品を提供できる。

【００１７】すなわちこの発明の金薄板の包装体の表面
に必要な事項の印刷を行うことにより、この発明の包装
体を商品券や景品引換券などとして用いることができ、
同時に金自体としての経済的価値も有し、美術品として
コレクションの対象とすることができ、机上の置物など
として利用することも可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示す断面図

【図２】実施例の模式的な斜視図

【図３】装飾を施した金薄板の断面図

【図４】包装体の分解斜視図

【図５】他の構造の包装体を示す分解斜視図

【符号の説明】

１ 金薄板 ７ 台紙 ８ 裏打ちシート 10 透明シート 11 切込み

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 表面に装飾を施した所定形状の金薄板
   (1) と、この金薄板を保持する空間ないし切込み(4),(1
   1)を設けた台シート(7) と、台シート(7) の裏面側に添
   着された不透明な裏当シート(8) と、台シート(7) の表
   面の少なくともこれに保持された金薄板(1) の前面を覆
   うように添着された透明シート(10)とを備えている、金
   薄板の包装体。
2. 【請求項２】 台シートおよび裏当シートが二つ折りな
   いし三つ折りの板紙であり、透明シート(10)がこの板紙
   に接着されたコーティングフィルムである、請求項１記
   載の金薄板の包装体。