JPH08119339A - 圧縮式収納袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】折り畳んだ状態において嵩張る衣類などを圧縮
状態でコンパクトに収納できるようにした圧縮式収納袋
を提供するものである。 【構成】閉じた状態おいて気密を保持する被収納物出し
入れ用の第１の開閉部２を備えた合成樹脂フィルムから
なる収納袋１であって、前記第１の開閉部２とは別に閉
じた状態において気密を保持する第２の開閉部３を設
け、この第２の開閉部３の外側にこの第２の開閉部３が
開いた状態において前記収納袋１内部と連通するように
合成樹脂フィルムで覆われてなる空間部４を形成し、前
記空間部４を覆う合成樹脂フィルムの少なくとも一部は
未延伸ポリオレフィン系フィルムと未延伸ナイロンフィ
ルムを積層接着してなるラミネートフィルム６であり、
前記ラミネートフィルム６にポンプなどの空気抜き取り
手段の抜き取り口となるチューブ７ｃの先端突き刺し部
７ｅを突き刺すように構成した圧縮式収納袋。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、折り畳んだ状態におい
て嵩張る衣類などを圧縮状態でコンパクトに収納できる
ようにした圧縮式収納袋に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、衣類などは折り畳んだ状態に
おいても嵩張り、これらをコンパクトに収納する袋とし
ては、以下に説明するようなものが知られている。すな
わち、従来の収納袋は、合成樹脂フィルムからなり、閉
じた状態において気密を保持する被収納物出し入れ用の
開閉部を備えたものであり、前記開閉部の一部から収納
袋内部の空気を抜くための手段、例えば手動式ポンプや
電気掃除機などにより収納袋内部の空気を抜き、収納袋
内部に収納された衣類などの被収納物を圧縮した後、前
記開閉部を閉じて気密を保持し、被収納物をコンパクト
に収納できるようになっている。

【０００３】しかし、前記手動式ポンプなどの空気抜き
取り手段で空気抜きを行う場合、収納袋内部に衣類など
を収納した後、開閉部の一部を開いたままにし、この開
いた開閉部の一部から前記空気抜き取り手段の抜き取り
口となるチューブの先端を差込み、空気抜き取り手段を
駆動して収納袋内部の空気を抜き、収納袋を収縮させる
とともに被収納物が圧縮したことを確認して空気抜き取
り手段のチューブを前記開閉部の一部から引き抜くので
あるが、チューブが引き抜かれた後開閉部の一部を閉じ
るまでの間に開閉部の一部から収納袋内に外部の空気が
入ることは避けられず、被収納物が圧縮状態から元に戻
るという問題があった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような課
題を解決するもので、収納袋内部の空気抜き取り後、空
気抜き取り手段のチューブを収納袋から引き抜いた後で
収納袋内に外部の空気が入ることなく、所期の圧縮状態
を保持できるようにした圧縮式収納袋を提供することを
目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、閉じた状態において気密を保持する被収納
物出し入れ用の第１の開閉部を備えた合成樹脂フィルム
からなる収納袋であって、前記第１の開閉部とは別に閉
じた状態において気密を保持する第２の開閉部を設け、
この第２の開閉部の外側にこの第２の開閉部が開いた状
態において前記収納袋内部と連通するように合成樹脂フ
ィルムで覆われてなる空間部を形成し、前記空間部を覆
う合成樹脂フィルムの少なくとも一部は未延伸ポリオレ
フィン系フィルムと未延伸ナイロンフィルムを積層接着
してなるラミネートフィルムであることを要旨とするも
のである。

【０００６】また、本発明は、ラミネートフィルムにポ
ンプなどの空気抜き取り手段の抜き取り口となるチュー
ブの先端突き刺し部を突き刺すように構成したことを要
旨とするものである。

【０００７】

【作用】以上のように、本発明の圧縮式収納袋において
は、被収納物出し入れ用の第１の開閉部とは別に、第２
の開閉部を設け、この第２の開閉部の外側に形成される
空間部を覆う合成樹脂フィルムの少なくとも一部を、未
延伸ポリオレフィン系フィルムと未延伸ナイロンフィル
ムを積層接着してなるラミネートフィルムで構成するこ
とにより、空気抜き取り手段のチューブを前記ラミネー
トフィルムに突き刺したときに、これにより形成された
ラミネートフィルムの孔部は裂けることなくチューブに
密着する。この状態で、チューブ先端の抜き取り口を第
２の開閉部を介してさらに収納袋内部に進入させ、空気
抜き取り手段を駆動することにより収納袋内部の空気を
抜き、収納袋を収縮させるとともに収納袋内部の被収納
物を圧縮させることができる。被収納物が所期の圧縮状
態に達したことを確認して、チューブを収納袋から抜
き、第２の開閉部を閉じた後で前記ラミネートフィルム
から抜き取ることにより、第２の開閉部からの空気の進
入は防止され、所期の圧縮状態を保持できる圧縮式収納
袋を提供することができる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面に基
づいて説明する。図１〜図６において、１は衣類などの
被収納物を収納する合成樹脂フィルムからなる平面形状
が矩形の収納袋の本体部である。この本体部１の長辺側
の一組の対向側辺の一方の側辺近傍には、この側辺の長
手方向ほぼ全長に至って被収納物出し入れ用の開閉部と
なる２列のファスナー２，２が設けられている。各列の
ファスナー２は互いに噛み合う凸条部２ａと凹条部２ｂ
を備え、これら凸条部２ａと凹条部２ｂが互いに噛み合
うことで、気密を保持するようになっている。

【０００９】前記ファスナー２は２列設けられている
が、これは１列でも良く、２列設けることにより一層気
密性を高めることができる。前記本体部１の長辺側の一
組の対向側辺の他方の側辺近傍にはこの側辺の長手方向
ほぼ全長に至って開閉部となる１列のファスナー３が設
けられている。このファスナー３は前記ファスナー２と
同様に互いに噛み合う凸条部３ａと凹条部３ｂを備え、
これら凸条部３ａと凹条部３ｂが互いに噛み合うことで
気密を保持するようになっている。このファスナー３を
備えた開閉部の外側にこの開閉部が開いた状態において
前記本体部１の内部と連通するように合成樹脂フィルム
で覆われてなる空間部４が形成されている。詳しくは、
前記空間部４を形成する合成樹脂フィルムは本体部１か
ら連なるフィルム部分５，５と、このフィルム部分５，
５の溝部間をつなぐフィルム部分６とからなり、本体部
１を形成する合成樹脂フィルムおよび前記フィルム部分
５，５の材料としては、内側に未延伸ポリオレフィン系
フィルム５ａ、外側に延伸ナイロンフィルム５ｂを積層
接着してなるラミネートフィルムが用いられ、前記フィ
ルム部分６の材料としては、内側に未延伸ポリオレフィ
ン系フィルム６ａ、外側に未延伸ナイロンフィルム６ｂ
を積層接着してなるラミネートフィルムが用いられる。
なお、本体部１の短辺側の一組の対向側辺およびこの側
辺につながる空間部４の両側はヒートシールにより閉じ
られ、また前記フィルム部分５，５とフィルム部分６も
ヒートシールにより互いに接合されている。

【００１０】７は空気抜き取り手段として用いられる手
動式ポンプで、把持部７ａを手動により往復移動させる
ことによりポンプ本体部７ｂから突出するチューブ７ｃ
先端の抜き取り口７ｄより空気を吸い込むようになって
いる。ところで前記抜き取り口７ｄの先端は尖ってお
り、前記フィルム部分６への突き刺し部７ｅとなる。

【００１１】前記チューブ７ｃは、中密度ポリエチレン
やポリプロピレンなどで硬く作られている。この手動式
ポンプ７のチューブ７ｃが前記フィルム部分６に突き刺
さるのであるが、フィルム部分６が未延伸ポリオレフィ
ン系フィルム６ａと未延伸ナイロンフィルム６ｂを積層
密着してなるラミネートフィルムを材料として作られて
いることから、チューブ７ｃがフィルム部分６に突き刺
さったときに、これにより形成されたフィルム部分の孔
部が、チューブ７ｃに密着するようになる。

【００１２】次に、上記構成における使用方法について
説明すると、まず、ファスナー３が閉じられ、ファスナ
ー２が開かれた状態で衣類などの被収納物８を収納袋本
体部１に入れ、その後ファスナー２を閉じる。

【００１３】次に、前記フィルム部分６に手動式ポンプ
７のチューブ７ｃを突き刺し、続いてファスナー３の一
部を開いた状態で、その箇所からチューブ７ｃの先端を
収納袋本体部１まで進入させる（図４、図５参照）。こ
の状態で手動式ポンプ７を操作することにより、収納袋
本体部１内部の空気が徐々に抜かれ、収納袋本体部１が
次第に収縮し、被収納物８を所期の圧縮状態にまで圧縮
させる。

【００１４】その後、図６に示すように、チューブ７ｃ
を収納袋本体部１から抜き、かつ前記フィルム部分６に
突き刺したまま前記ファスナー３を完全に閉じた状態に
し、その後チューブ７ｃをフィルム部分６から引き抜
く。

【００１５】なお、前記フィルム部分６にチューブ７ｃ
の突き刺しにより形成された孔部を、収納袋を再使用す
る際のチューブ突き刺しに利用しても良く、この際チュ
ーブ７ｃに対する密着性は低下することなく維持される
ものである。従って、上記の圧縮式収納袋は繰り返し使
用可能である。

【００１６】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、被収納物
出し入れ用の第１の開閉部とは別に第２の開閉部を設
け、この第２の開閉部の外側に形成される空間部を覆う
合成樹脂フィルムの少なくとも一部を、未延伸ポリオレ
フィン系フィルムと未延伸ナイロンフィルムを積層接着
してなるラミネートフィルムで構成することにより、空
気抜き取り手段のチューブを、前記ラミネートフィルム
に突き刺したときに、これにより形成されたラミネート
フィルムの孔部は裂けることなくチューブに密着する。
この状態で、チューブ先端の抜き取り口を第２の開閉部
を介してさらに収納袋内部に進入させ、空気抜き取り手
段を駆動することにより、収納袋内部の空気を抜き、収
納袋を収縮させるとともに収納袋内部の被収納物を圧縮
させることができる。被収納物が所期の圧縮状態に達し
たことを確認して、チューブを収納袋から抜き、第２の
開閉部を閉じた後で前記ラミネートフィルムから抜き取
ることにより、第２の開閉部からの空気の進入は防止さ
れ、所期の圧縮状態を保持することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例における圧縮式収納袋の全体斜
視図である。

【図２】同圧縮式収納袋の全体断面図である。

【図３】同圧縮式収納袋の要部拡大断面図である。

【図４】同圧縮式収納袋の空気抜き状態を示す斜視図で
ある。

【図５】同圧縮式収納袋の空気抜き状態を示す断面図で
ある。

【図６】同圧縮式収納袋の空気抜き完了後、収納袋から
チューブを引き抜く状態を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 収納袋本体部 ２ ファスナー ２ａ 凸条部 ２ｂ 凹条部 ３ ファスナー ３ａ 凸条部 ３ｂ 凹条部 ４ 空間部 ５ フィルム部 ５ａ 未延伸ポリオレフィン系フィルム ５ｂ 延伸ナイロンフィルム ６ フィルム部 ６ａ 未延伸ポリオレフィン系フィルム ６ｂ 未延伸ナイロンフィルム ７ 手動式ポンプ ７ａ 把持部 ７ｂ ポンプ本体部 ７ｃ チューブ ７ｄ 抜き取り口 ７ｅ 突き刺し部 ８ 被収納物

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 閉じた状態において気密を保持する被収
   納物出し入れ用の第１の開閉部を備えた合成樹脂フィル
   ムからなる収納袋であって、前記第１の開閉部とは別に
   閉じた状態において気密を保持する第２の開閉部を設
   け、この第２の開閉部の外側に、この第２の開閉部が開
   いた状態において前記収納袋内部と連通するように合成
   樹脂フィルムで覆われてなる空間部を形成し、前記空間
   部を覆う合成樹脂フィルムの少なくとも一部は未延伸ポ
   リオレフィン系フィルムと未延伸ナイロンフィルムを積
   層接着してなるラミネートフィルムであることを特徴と
   する圧縮式収納袋。
2. 【請求項２】 ラミネートフィルムにポンプなどの空気
   抜き取り手段の抜き取り口となるチューブの先端突き刺
   し部を突き刺すように構成した請求項１記載の圧縮式収
   納袋。