JPH08117165A - 電気掃除機およびその運転制御方法 - Google Patents

電気掃除機およびその運転制御方法

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JPH08117165A
JPH08117165A JP6263768A JP26376894A JPH08117165A JP H08117165 A JPH08117165 A JP H08117165A JP 6263768 A JP6263768 A JP 6263768A JP 26376894 A JP26376894 A JP 26376894A JP H08117165 A JPH08117165 A JP H08117165A
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JP
Japan
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electric
power
abnormal
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vacuum cleaner
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Application number
JP6263768A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Akoshima
一浩 阿子嶋
Shoichi Ito
正一 伊東
Atsushi Hosokawa
敦志 細川
Masaki Kaji
正貴 梶
Mitsuhisa Kawamata
光久 川又
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電動送風機の整流状態に応じて、適切な供給電
力の切り替え制御を実施し、掃除を中断することなく電
動送風機を保護する電気掃除機を提供する。 【構成】電動送風機3の整流火花の大きさに比例した電
気信号が、電流検出回路5で検出され、増幅回路6、整
流回路7、フィルタ回路8を経て、電圧比較回路10に
入力される。電圧比較回路10は、該電気信号を比較判
定し、整流状態の変移を検出し火花信号を発信する。マ
イクロコンピュータ11は、トリガ回路13と双方向性
半導体素子4を用いて、該火花信号に基づき、電源プラ
グ1とフューズ2を介して電動送風機3に供給される供
給電力の減少・増加制御を切り替え、整流状態に応じた
電気掃除機の保護モード運転制御を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気掃除機の電動送風
機の整流状態を検出し、その整流状態に応じて電動送風
機に供給される電力を制御するものに関する。
【0002】
【従来の技術】電動送風機の整流状態を検出し、該整流
状態が悪化すると電動送風機に供給される電力を切り替
え電動送風機を保護するものとして、特開平4−256
720号公報が開示されている。これによれば、電動送
風機の整流状態が悪化すると、電動送風機に供給される
電力を所定値に切り替え、あるいは、電動送風機の運転
を停止し電動送風機を保護し、そしてそれを表示手段に
より表示し使用者に知らせるものが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来技術で
は、電動送風機に供給される電力を、所定値にのみ切り
替えるので、その所定値が低すぎて掃除に必要な吸込力
を得ることができない場合、または電動送風機が停止し
てしまい掃除を続行することができない場合がある。ま
た、その所定値が高すぎると、整流状態が改善されず保
護にならない場合がある。一方、急激に供給電力を減ら
すと使用者が「何か不具合が発生したか」と誤認する場
合もあり、好ましいものではない。
【0004】従って、本発明の目的は、電動送風機の整
流状態に応じた適切な切り替え制御を実施し、吸込力の
低下を最小限に抑え、掃除を極力続行させると共に電動
送風機の保護を行う、使い勝手に優れた電気掃除機を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、電動送風機
と、該電動送風機に供給される供給電力を制御する制御
手段とを含む電気掃除機において、電動送風機の状態が
正常から異常へ変移する正異変移点を検出する正異変移
点検出手段と、該正異変移点に基づいて供給電力を漸次
減少する電力減少手段と、電動送風機の状態が異常から
正常へ変移する異正変移点を検出する異正変移点検出手
段と、該異正変移点に基づいて供給電力を増加する電力
増加手段とを設けることにより達成される。
【0006】また、電動送風機に流れる電流を検出する
電流検出手段と、該電流検出手段からの電流信号に基づ
き電動送風機の整流火花の異常と正常とを判定し、異常
火花信号または正常火花信号を発信する火花信号発信手
段とを備え、異常火花信号に基づき供給電力を段階的に
減少する電力減少手段と、正常火花信号に基づき供給電
力を固定する電力固定手段とを制御手段に設けても良
い。
【0007】そして、上記目的を達成する電気掃除機の
運転制御方法は、電動送風機に供給される供給電力を制
御し電気掃除機の運転を制御する制御方法において、電
動送風機の状態が正常から異常へ変移する正異変移点を
検出して、供給電力を漸次減少する制御を実行し、電動
送風機の状態が異常から正常へ変移する異正変移点を検
出して、供給電力を漸次増加する制御を実行するもので
ある。
【0008】
【作用】上記構成によれば、電動送風機の整流作用で生
じたスロットリップルが所定の基準値を越えたかどうか
を検知して、電動送風機の整流状態が正常から異常へ変
移する正異変移点を検出する。そして、該正異変移点に
基づいて電動送風機に供給される電力を段階的に漸次減
少する。供給電力を段階的に減ずる電力減少制御を実行
することにより、微妙である整流状態の異常から正常へ
変移する異正変移点を、変移限界で検出することができ
る。従って、吸込力の低下は最小限に抑えられる。そし
て、該異正変移点で供給電力を固定し、掃除を継続す
る。
【0009】その後、正常になった状態のままで、一定
時間の間、整流状態を監視しながら、いわゆる慣らし運
転を実施する。万一、慣らし運転中に整流状態が悪化し
たら、再び電力減少制御に切り替える。慣らし運転終了
後に、元の状態あるいは所定の電力値まで、一挙にまた
は段階的に供給電力を増加する電力増加制御を実行し復
帰させる。
【0010】このような運転制御により、掃除を中断す
ることなく電動送風機の保護が行え使い勝手に優れた電
気掃除機が得られる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。図1は、本発明による一実施例の電気掃除機
の構成を示すブロック図である。ブロック図で示した電
気掃除機の構成は、次の通りである。
【0012】商用電源の電力が、電源プラグ1からフュ
ーズ2を介して、電動送風機3に供給される。電動送風
機3に供給される電力は、双方向性半導体素子4と、こ
れをオンオフするトリガ信号を出力するトリガ回路13
と、 マイクロコンピュータ11とにより制御される。
電動送風機3に流れる電流は、電流検出手段としての電
流検出回路5にて検出され、増幅回路6によって増幅さ
れ、整流回路7からフィルタ回路8を経て、火花信号発
信手段としての電圧比較回路10を介し、マイクロコン
ピュータ11に入力される。
【0013】別途、マイクロコンピュータ11には、電
源回路12から電源が供給され、発振回路14からマイ
クロコンピュータ11の基準となるクロック信号が入力
される。また、運転状態を表示する表示部15と、掃除
機の運転・停止等を行う手元操作部16とがマイクロコ
ンピュータ11に接続される。
【0014】尚、増幅回路6および/または整流回路7
および/またはフィルタ回路8は、電流検出手段または
火花信号発信手段のどちらに含まれても可である。
【0015】次に動作について説明する。図2は、電気
掃除機の外観を示す斜視図である。図に示すように、使
用者が、電気掃除機の掃除機本体17にホース18と延
長管19と吸口20とを接続し、電源プラグ1を商用電
源のコンセントに差し込み手元操作部16を操作する
と、電気掃除機は、掃除運転を開始する。
【0016】図1に戻り、この時、マイクロコンピュー
タ11は、手元操作部16からの運転指令信号をP1端
子で受け、OUT端子から運転指令信号に応じたトリガ
信号を出力する。このトリガ信号は、トリガ回路13を
通して双方向性半導体素子4のG端子に送られる。G端
子にトリガ信号が入力されると、双方向性半導体素子4
の主電極T1、T2間が導通状態となり、電動送風機3
に商用電源の電力が供給され、電動送風機3が回転す
る。
【0017】図3は、電動送風機3の印加電圧の時間的
変化とトリガ信号の関係を示す図である。図に示すよう
に、トリガ信号の発信タイミングにより、電動送風機3
の印加電圧の時間的変化が異なる。図3(a)は、電圧
が印加されている時間が短く電動送風機3への供給電力
が小さい場合であり、図3(b)は、時間が長く供給電
力が大きい場合を示している。従って、電動送風機3に
供給される電力は、トリガ信号の発信タイミングにより
制御される。このような制御方法は、一般に交流位相制
御と言われ、θ=t/T は、交流位相制御角θと呼称
される。θ が増加すれば供給電力は小さくなる。
【0018】従って、本実施例の場合、電動送風機3に
供給される電力を制御する制御手段は、少なくとも、双
方向性半導体素子4と、トリガ回路13と、マイクロコ
ンピュータ11とから構成される。
【0019】図4は、本発明による一実施例の電流検出
手段の出力信号を示す図である。電流検出手段としての
電流検出回路5は、電動送風機3に流れる電流から、一
旦は電流信号を検出する。そして、電流検出回路5によ
り電流信号は電圧信号に変換される。該電圧信号である
電圧V1の波形が、図4(a)に示されている。そし
て、電圧V1は増幅回路6にて増幅される。増幅された
電圧信号である電圧V2の波形が、図4(b)に示され
ている。
【0020】次に、電圧V2は整流回路7で全波整流さ
れる。図4(c)に、全波整流された電圧V2の出力電
圧の波形が示されている。
【0021】ところで、電動送風機3に流れる電流に
は、整流子とブラシによる整流作用によって生じるスロ
ットリップルが含まれている。従って、図示のように、
上記の電圧波形にもこのスロットリップルが現われてい
て、増幅すれば顕著となる。
【0022】そして、スロットリップルは、摺動面の整
流火花の状態が異常になると大きくなる。即ち、整流状
態が悪化し摺動面の整流火花の状態が正常から異常へ変
移すると、スロットリップルの大きさにその変化が現わ
れる。これを電流検出手段で検出するものである。
【0023】尚、摺動面に異常な整流火花が発生し整流
状態が悪くなると、ブラシの異常摩耗、整流子の面荒れ
などが発生し、電動送風機3の寿命が著しく短くなる。
【0024】図5は、本発明の一実施例の火花信号発信
手段の出力信号を示す図である。図5(a)に、フィル
タ回路8の出力電圧波形が示されている。フィルタ回路
8は、整流回路7で全波整流された電圧波形に含まれて
いるスロットリップルのみを、高域通過フィルタにて電
圧信号として取り出し、図示されたような電圧波形の電
圧D1を出力する。そして該電圧D1は、電圧比較回路
10の比較端子1に入力される。
【0025】図5(b)に、電圧比較回路10の出力信
号である火花信号の電圧波形が示されている。図5
(a)と(b)に示すように、電圧比較回路10は、比
較端子1に入力される電圧D1が比較端子2の電圧D2
よりも高くなると、マイクロコンピュータ11のPi端
子へHIGH信号である火花信号を出力する手段であ
る。そうでない場合はLOW信号の火花信号を出力する
手段である。
【0026】すなわち、電動送風機3に異常な整流火花
が発生し、スロットリップルが大きくなると、電圧比較
回路10の電圧D1も大きくなる。そして、この電圧D
1が電圧D2を越えると、LOW信号からHIGH信号
に変化した出力信号がPi端子に出力される。これによ
り、整流状態が正常から異常へ変移する正異変移点を検
出することが可能である。そして逆の場合に、異常から
正常へ変移する異正変移点の検出ができる。
【0027】尚、図示されているように、電圧D1と電
圧D2が近接した変移領域では、不安定な信号が出力さ
れる場合がある。従って、正異変移点または異正変移点
の判定においてこの点を留意する必要がある。例えば、
信号の一定時間以上の連続でもって判定する方法が考え
られる。
【0028】そしてまた、電圧比較回路10の判定基準
電圧である電圧D2は、予め、ブラシの異常摩耗などを
引き起こす異常火花時と、その時のスロットリップルの
大きさとの相関を求めて設定したものである。このよう
に設定することにより、異常火花が発生したとき、電圧
比較回路10からHIGH信号が出力されることにな
る。そうでないときは、LOW信号が出力される。換言
すれば、火花信号発信手段としての電圧比較回路10が
発信する火花信号は、異常火花信号であるHIGH信
号、または、正常火花信号であるLOW信号である。
【0029】そして、マイクロコンピュータ11は、P
i端子に入力される火花信号に基づいて整流状態を判定
し、次に示すようなフローチャートに従って、電気掃除
機を制御する。
【0030】図6は、本発明による一実施例の電気掃除
機の運転制御方法を示すフローチャートである。マイク
ロコンピュータを用いて電動送風機に供給される電力を
制御する方法の1つである保護モード運転制御を説明す
るフローチャートである。
【0031】フローチャートにしたがって保護モード運
転制御の動作を説明する。Step1で、入力される火
花信号であるHIGH信号とLOW信号とから、整流状
態を判定する。ここでは、正異変移点を判定する。そし
て、HIGH信号(異常火花信号)が有りと判定されれ
ば、すなわち、正異変移点を検出すればStep2に進
む。従って、Step1は、正異変移点検出手段であ
る。
【0032】Step2では、交流位相制御角をθ+Δ
θとし、供給電力を減ずる。その時点での交流位相制御
角θにΔθを加え、トリガ信号の発信タイミングをずら
すものである。Δθは、所謂キザミである。
【0033】図7は、電動送風機3への供給電力と運転
時間の関係を示す図である。 Step2が実行され
ると、図7に示したように電動送風機3への供給電力は
前述したように、増加したΔθの分、減少する。
【0034】供給電力を減らしたら、Step4で、再
び、整流状態を判定する。供給電力をΔθの分、小さく
しても、整流状態が異常(HIGH信号)のままであれ
ば、Step2に戻る。すなわち、整流状態が正常にな
りHIGH信号がLOW信号に変わるまで、換言すれば
異正変移点が検出されるまでStep2とStep4を
繰り返し、電動送風機3への供給電力を段階的に漸次減
少する。徐々に減ずる理由は、整流火花のような現象は
微妙であり、少しづつ探索するような方法でないと、変
移点の限界が検出されないからである。
【0035】このように、電動送風機3への供給電力
を、整流状態が正常になるまで段階的に減ずるので、す
なわち、整流状態が正常になる点を探索しながら供給電
力を下げるので、整流状態の良し悪しが変移する限界点
で切替制御ができる。
【0036】従来例の場合を、参考に図7の点線で示し
が、これによると、整流状態の異常が検出されると、予
め設定された所定値の電力まで一挙に低下させられるの
で、前述のように充分な吸込力が得られなかったり、保
護にならなかったりする。従って、本発明によれば、切
り替える供給電力の所定値が低すぎて吸込力が低すぎた
と言うことがなく、吸込力の低下は最小限に抑えること
ができる。また、急激な変化による不具合の誤認もなく
なる。
【0037】ところで、Step2は、HIGH信号
(異常火花信号)に基づき、電動送風機3への供給電力
を段階的に減少する電力減少手段である。また、正異変
移点に基づいて供給電力を漸次減少する電力減少手段で
もある。Step1とStep2とStep4とを含め
て、電力減少手段としても可である。そして、Step
4は、異正変移点検出手段である。
【0038】次に、Step5で、電動送風機3への供
給電力を低下させたことにより異常火花の発生がなくな
り、HIGH信号がLOW信号に変わる異正変移点が検
出されれば、慣らし運転に入る。この時、交流位相制御
角は θ+Δθnに固定され、電動送風機3への印加電圧
は θ+Δθn に見合った電圧となり、整流状態が正常
となった異正変移点での電力値に、供給電力は固定され
る。
【0039】従って、Step4とStep5は、LO
W信号(正常火花信号)に基づき電動送風機3への供給
電力を固定する電力固定手段である。尚、ソフトプログ
ラム上から言えば、Step5は存在しないものである
が、判り易く表現したものである。
【0040】一旦、電動送風機3に発生した異常火花は
なかなか治まらない場合がある。従って、保護モード運
転制御をこのStep5で終了する制御方法もある。
【0041】次のStep6は、一定時間の慣らし運転
を設定するものである。慣らし運転を実施し整流状態を
改善するものである。すなわち、Step6は、正常火
花信号の発信時点を起点とし時間を測定するタイマ手段
である。
【0042】そして、この慣らし運転中にも、Step
4に戻して、整流状態を監視する。従って、Step6
とStep4との繰返しループが、正常火花信号の発信
時点を起点とし所定時間の間、異常火花信号の発信を監
視する監視手段である。そして、整流状態が再び悪化
し、HIGH信号が発信されると、Step4の判定に
引っ掛かり、Step2まで戻る。すなわち、慣らし運
転中にも正異変移点が検出された場合は、電動送風機3
への供給電力を減少する減少制御に切り替えるものであ
る。
【0043】そして例えば、図8に示すように、慣らし
運転中に再び減少制御を実行すると言う保護モード運転
制御を実施する。図8は、慣らし運転中の保護モード運
転制御における供給電力と運転時間の関係を示す図であ
る。
【0044】ここにおいて、Step6とStep4と
の繰返しループは、監視手段からの監視信号に基づき、
電力減少手段としてのStep2と、後述する電力増加
手段としてのStep7とを、切り替える切替手段でも
ある。
【0045】尚、Step6からStep4に戻さない
で、単なる繰返しループのタイマ手段を設けても可であ
る。タイマ時間の値は、別途ソフトプログラムで設定す
るものである。また、慣らし運転中に掃除が中断された
場合、次に掃除が再開されるときは、前の中断状態で慣
らし運転も再開するよう制御する手段を設けても可であ
る。
【0046】以上が、電動送風機3の整流状態を改善す
る、慣らし運転による保護モード運転制御である。本実
施例によれば、異常な整流火花状態での運転が無くなる
ので、ブラシの異常摩耗、整流子の面荒れなどが防止さ
れ、電動送風機3の寿命を短くすることが回避される。
同時に異常な整流火花の発生が抑えられるので、電波障
害も回避されると言う効果がある。
【0047】慣らし運転が終了すると、Step7で、
交流位相制御角 θ を元の値とし、電動送風機3への供
給電力を元に戻す。元に戻す供給電力の値は、一般的に
は、当初の供給電力と同じ値であるが、例えば、当初の
値の 0.8倍 の所定の電力値に戻し、整流状態が再び
悪化しないようにする方法も可である。これにより正常
・異常の繰返しを回避し、滑らかな運転制御を得るもの
である。
【0048】ここで、Step7は、タイマ手段として
のStep6からのタイマ信号に基づき、電動送風機3
への供給電力を所定の電力値に増加する電力増加手段で
あり、異正変移点に基づいて供給電力を増加する電力増
加手段でもある。
【0049】なお、Step7の供給電力を元に戻す方
法であるが、図7、8の「実線」で示すように、当初の
供給電力と同じ値、あるいは、所定の電力値にまで、一
挙に増加し復帰させる方法と、「一点鎖線」のように段
階的に上昇復帰させる方法とがある。後者の方法は、整
流状態の様子を窺いつつ上昇復帰させる方法である。こ
の後者の方法は、正常・異常の繰返しが回避され、滑ら
かな運転制御が可能である。段階的に増加するには、交
流位相制御角をθ−Δθとし、キザミΔθを減ずれば良
い。
【0050】そして、段階的に上昇復帰させる時も、S
tep8で、整流状態を監視する。整流状態が正常と判
定されれば、Step1に戻り、制御が続けられる。整
流状態が異常と判定されれば、Step2に戻り、減少
制御が実行される。従って、Step8は、正異変移点
検出手段である。
【0051】一方、Step3で、Δθのキザミが限界
を越えても、整流状態が正常にならない場合は、Ste
p9で、表示部15を用いて使用者に報知し、点検・修
理を促すと同時に、電気掃除機の運転を停止し保護モー
ド運転制御を終了させる。
【0052】尚、Step2で、電動送風機3への供給
電力を段階的に減じたが、連続的に減らす方法も可であ
る。更に、電圧比較回路10の比較端子1に入力される
電圧D1の大きさに比例して、Step2の交流位相制
御角 θ の初期値を、所定の大きさの値 θ1、θ2
(θ2>θ1>θ)に設定する方法も考えられる。即
ち、予め電圧D1と正異変移点との相関を求めて置き、
電圧D1の大きさに応じて当初から変移点に近い所の
θ1、θ2 を設定し、早く変移点に収束させる方法で
ある。勿論、Δθのキザミ幅を、電圧D1の大きさに比
例し大きくすることも可である。
【0053】一方、一定時間の慣らし運転を行わない方
法もあり、これについて説明する。図9は、本発明によ
る他の実施例の電気掃除機の運転制御方法を採用した場
合の、電動送風機に供給される電力と運転時間の関係を
示す図である。
【0054】図6において、Step4からStep7
へ、直接、進んだ場合である。本実施例の運転制御方法
は、まず、Step1で、正異変移点(X1 点)が検出
される。そして、Step2で、電動送風機3への供給
電力を漸次減少する減少制御が実行される。
【0055】次に、Step4で、異正変移点(Y1
点)が検出され、Step7で、電動送風機3への供給
電力を漸次増加する増加制御に切り替える。そして、次
のStep8で、直ぐに正異変移点(X2 点)が検出さ
れ、Step2で、減少制御に切り替わる。そしてま
た、Step4で、直ぐに異正変移点(Y2 点)が検出
され、Step7で増加制御に切り替わる。このように
Step2からStep8までが繰返され、正異変移点
(X3〜Xn 点)と異正変移点(Y3〜Yn 点)の間で、
減少・増加制御が、図9のように繰返される方法であ
る。
【0056】そして、正常・異常を繰返し、ある時間が
経過すれば、一定時間の慣らし運転を行ったことと同等
になり、与値である上限の所定値で収まる。図示してい
ないが、Step7とStep8の間に上限の所定値を
判定するステップを挿入すれば良い。
【0057】従って、この運転制御方法は、電動送風機
の状態が正常から異常へ変移する正異変移点を検出し
て、供給される電力を漸次減少する制御を実行し、電動
送風機の状態が異常から正常へ変移する異正変移点を検
出して、供給される電力を漸次増加する制御を実行する
方法と言える。
【0058】ところで、基本となる運転制御方法は、上
記の図9にて説明した方法である。従って、図6で説明
した一定時間の慣らし運転を行う方法は応用の方法であ
り、すなわち、異正変移点が検出された場合は、電動送
風機に供給される電力を固定する固定制御に一旦は切り
替え、異正変移点の検出時点を起点として時間を測定
し、所定時間経過したら、固定制御から本来の増加制御
に切り替え戻す運転制御方法と言える。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、電動送風機に供給され
る電力の低下を整流状態が正常になる限界点で抑え、保
護運転中の吸込力の低下を最小限に抑えるとともに、慣
らし運転により整流状態を改善し、その後徐々に元の運
転に戻すことにより、掃除を中断することなく電動送風
機の保護が行え、使い勝手に優れた電気掃除機が得られ
る。
【0060】また、不具合発生かと思わせるような紛ら
わしさを回避できる効果があり、さらに、異常火花の発
生を最低限に抑えることができるので、整流火花による
ラジオやテレビ受像機等への電波障害が低減される効果
もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施例の電気掃除機の構成を示
すブロック図である。
【図2】電気掃除機の外観を示す斜視図である。
【図3】電動送風機の印加電圧の時間的変化とトリガ信
号の関係を示す図である。
【図4】本発明による一実施例の電流検出手段の出力信
号を示す図である。
【図5】本発明による一実施例の火花信号発信手段の出
力信号を示す図である。
【図6】本発明による一実施例の電気掃除機の運転制御
方法を示すフローチャートである。
【図7】電動送風機への供給電力と運転時間の関係を示
す図である。
【図8】慣らし運転中の保護モード運転制御における供
給電力と運転時間の関係を示す図である。
【図9】本発明による他の実施例の電気掃除機の運転制
御方法を採用した場合の、電動送風機への供給電力と運
転時間の関係を示す図である。
【符号の説明】
1…電源プラグ、2…フューズ、3…電動送風機、4…
双方向性半導体素子、5…電流検出回路、6…増幅回
路、7…整流回路、8…フィルタ回路、10…電圧比較
回路、11…マイクロコンピュータ、12…電源回路、
13…トリガ回路、14…発振回路、15表示部、16
…手元操作部、17…掃除機本体、18…ホース、19
…延長管、20…吸口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細川 敦志 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立製作所電化機器事業部多賀本部 内 (72)発明者 梶 正貴 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 日 立多賀テクノロジー株式会社内 (72)発明者 川又 光久 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立製作所電化機器事業部多賀本部 内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電動送風機と、該電動送風機に供給される
    供給電力を制御する制御手段とを含む電気掃除機におい
    て、 前記電動送風機の状態が正常から異常へ変移する正異変
    移点を検出する正異変移点検出手段と、該正異変移点に
    基づいて前記供給電力を漸次減少する電力減少手段と、 前記電動送風機の状態が異常から正常へ変移する異正変
    移点を検出する異正変移点検出手段と、該異正変移点に
    基づいて前記供給電力を増加する電力増加手段とを設け
    たことを特徴とする電気掃除機。
  2. 【請求項2】電動送風機と、該電動送風機に供給される
    供給電力を制御する制御手段とを含む電気掃除機におい
    て、 前記電動送風機に流れる電流を検出する電流検出手段
    と、該電流検出手段からの電流信号に基づき前記電動送
    風機の整流火花の異常と正常とを判定し、異常火花信号
    または正常火花信号を発信する火花信号発信手段とを備
    え、 前記異常火花信号に基づき前記供給電力を段階的に減少
    する電力減少手段と、前記正常火花信号に基づき前記供
    給電力を固定する電力固定手段とを、 前記制御手段に設けたことを特徴とする電気掃除機。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記正常火花信号の発
    信時点を起点とし時間を測定するタイマ手段と、該タイ
    マ手段からのタイマ信号に基づき前記供給電力を所定の
    電力値に増加する電力増加手段とを、前記制御手段に設
    けたことを特徴とする電気掃除機。
  4. 【請求項4】請求項2において、前記供給電力を所定の
    電力値に増加する電力増加手段と、 前記正常火花信号の発信時点を起点とし所定時間の間、
    前記異常火花信号の発信を監視する監視手段と、該監視
    手段からの監視信号に基づき前記電力増加手段と前記電
    力減少手段とを切り替える切替手段とを、前記制御手段
    に設けたことを特徴とする電気掃除機。
  5. 【請求項5】請求項3または請求項4において、前記電
    力増加手段は、前記供給電力を所定の電力値まで、段階
    的に上昇復帰させることを特徴とする電気掃除機。
  6. 【請求項6】電動送風機に供給される供給電力を制御し
    電気掃除機の運転を制御する電気掃除機の運転制御方法
    において、 前記電動送風機に流れる電流の変動から、前記電動送風
    機の整流火花状態が、正常から異常へ変わる正異変移点
    または異常から正常へ変わる異正変移点を検出し、 前記正異変移点が検出された場合は、前記供給電力を段
    階的に減少する減少制御に切り替え、 前記異正変移点が検出された場合は、前記供給電力を増
    加する増加制御に切り替えることを特徴とする電気掃除
    機の運転制御方法。
  7. 【請求項7】請求項6において、前記異正変移点が検出
    された場合は、前記供給電力を固定する固定制御に一旦
    は切り替え、前記異正変移点の検出時点を起点として時
    間を測定し、所定時間経過したら、前記固定制御から前
    記増加制御に切り替え戻すことを特徴とする電気掃除機
    の運転制御方法。
  8. 【請求項8】電動送風機に供給される供給電力を制御し
    電気掃除機の運転を制御する電気掃除機の運転制御方法
    において、 前記電動送風機の状態が正常から異常へ変移する正異変
    移点を検出して、前記供給電力を漸次減少する制御を実
    行し、 前記電動送風機の状態が異常から正常へ変移する異正変
    移点を検出して、前記供給電力を漸次増加する制御を実
    行することを特徴とする電気掃除機の運転制御方法。
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