JPH08116113A - レーザ共振器 - Google Patents

レーザ共振器

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JPH08116113A
JPH08116113A JP24789994A JP24789994A JPH08116113A JP H08116113 A JPH08116113 A JP H08116113A JP 24789994 A JP24789994 A JP 24789994A JP 24789994 A JP24789994 A JP 24789994A JP H08116113 A JPH08116113 A JP H08116113A
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JP
Japan
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discharge tube
gas
laser
laser resonator
gas outlet
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Application number
JP24789994A
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English (en)
Inventor
Takafumi Murakami
孝文 村上
Mitsuo Manabe
三男 真鍋
Yasuyuki Morita
泰之 森田
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Fanuc Corp
Original Assignee
Fanuc Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガス出力側での温度上昇が、全体のアライメ
ントに影響を及ぼさないレーザ共振器を提供する。 【構成】 放電管21〜24を格納する筐体は、ロッド
71、72と、そのロッド71、72の両端を固定する
エンドプレート41、42で構成される。ガス出口側放
電管ホルダ63、64は、ロッド72に固定され、放電
管21〜24の一端を支持するとともに、強制冷却機構
を有する。ガス分岐ブロック65は、ガス出口側放電管
ホルダ61、62に対して摺動可能な状態で隣接して設
けられ、レーザガス流出口93を有する。これにより、
ガス分岐ブロック65を強制冷却することができ、且つ
ガス分岐ブロック65が高温になっても良好なアライメ
ントが保たれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は放電管内のレーザガスを
励起してレーザ光を発生するレーザ共振器に関し、特に
高温部の強制冷却機構を有するレーザ共振器に関する。
【0002】
【従来の技術】炭酸ガスレーザ等のガスレーザ装置は、
高いエネルギー効率で高出力を得ることができる。この
ようなガスレーザは、ビーム特性も良いため、数値制御
装置で制御することにより、複雑な形状を高速に加工す
ることができる。そのため、加工装置として広く利用さ
れている。
【0003】図7は従来のレーザ共振器を示す図であ
る。レーザ共振器100において、放電管121〜12
4を格納する筐体は、2本のロッド171、172と、
その両端を固定するエンドプレート141、142で構
成されている。ロッド171、172は、線膨張係数の
小さい材料で作られている。2本のロッド171、17
2は、ロッドクランプ181、182によって互いに固
定されている。
【0004】エンドプレート141、142には、ガス
入口側放電管ホルダ131、132が固定されている。
ガス入口側放電管ホルダ131、132には、レーザガ
ス流入口191、192が設けられている。さらに、ガ
ス入口側放電管ホルダ131は放電管121、122の
一端を支持しており、ガス入口側放電管ホルダ132は
放電管123、124の一端を支持している。一方、各
放電管121〜124の他端は、ガス出口側放電管ホル
ダ161で支持されている。
【0005】ガス出口側放電管ホルダ161は、ホルダ
クランプ163により、ロッド172に固定されてい
る。ホルダクランプ163内には、冷却水径路が設けら
れている。この冷却水径路内を冷却水が循環することに
より、ホルダクランプ163とともに、ガス出口側放電
管ホルダ161も冷やされる。さらに、ガス出口側放電
管ホルダ161には、レーザガス流出口193が設けら
れている。
【0006】また、エンドプレート141には、全反射
鏡151が設けられている。一方、エンドプレート14
2には、出力鏡152が設けられている。これにより、
ファブリペロー型共振器が構成されている。
【0007】このような構成のレーザ共振器100に送
り込まれるレーザガスは、放電管121〜124内をエ
ンドプレート141、142側からガス出口側放電管ホ
ルダ161側に向かって流れている。そして、放電管1
21〜124内では、高周波放電により200°C程度
に加熱される。従って、高温となったレーザガスによ
り、流路の下流側に設けられているガス出口側放電管ホ
ルダ161も非常に高温になる。
【0008】放電管ホルダ161が加熱されると、熱膨
張が発生する。この熱膨張は、共振器全体のアライメン
トに誤差を生じさせる。アライメントの悪化は、出力ビ
ームのパワーの低下やビームモードも悪化の原因とな
る。この熱膨張をによるアライメントの悪化を防ぐため
に、クランプホルダ163内には冷却水路が設けられて
おり、冷却水が冷却水路内を循環することにより強制冷
却が行われる。つまり、放電管ホルダ161の熱はクラ
ンプホルダ193に伝わり、クランプホルダ193内の
冷却水によって冷やされる。
【0009】なお、放電管ホルダ161の熱膨張をより
効率良く行うために、冷却水路を放電管ホルダ161内
部に設け、放電管ホルダ161を直に強制冷却すること
もできる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ガスレーザ装
置をさらに高出力化するには、従来のように冷却水で高
温部を冷やすだけでは、アライメントの悪化を防ぐのに
不十分である。それは、以下のような技術的問題点があ
るためである。
【0011】レーザ出力をさらに高出力化するには、光
路長を長くすることによる励起領域の拡大、レーザガス
流量の増加、あるいは出力ビーム径の増大化等により実
現できる。
【0012】例として、励起領域を拡大させるために、
放電管の本数を増加した場合について説明する。放電管
の本数を増加すると、それと同時に放電管ホルダのサイ
ズも大きくしなければならない。放電管ホルダが大きく
なれば、放電管ホルダ全体を均一に冷却することが困難
となり、局所的に熱膨張が発生してしまう。従って、ア
ライメントが悪化する。
【0013】一方、サイズの増大化により重量も増大す
る。ガス出力側の放電管ホルダはロッドにより支えられ
ているため、重量が増大化すると、支えているロッドに
かかる負荷が増える。これにより、ロッドに微量の歪み
を引き起こし、アライメントを悪化させる。
【0014】なお、このような放電管ホルダの重量増加
を防ぐために、材料にアルミ鋳物を用いて軽量化するこ
ともできる。ただし、その放電管ホルダに冷却水を循環
させると、アルマイト等の表面処理を施しても、処理が
不十分な場所のピンホール部から腐食が発生する。腐食
が進行すると、錆が水路を塞ぎ、レーザ装置の機能低下
を招く。この問題は、アルミ鋳物の性質上解決が困難で
ある。従って、信頼性の上から、アルミ鋳物を材料とし
た放電管ホルダを強制冷却することはできない。
【0015】他のレーザ出力の高出力化のための手段と
して、放電管の本数の増加による励起領域の拡大、送風
機のパワーアップや送風機数の増加によるレーザガス流
量の増加、または、ガス循環系の管径アップ等がある
が、いずれも放電管ホルダのサイズ及び重量の増大化を
招いてしまう。そのため、上記の例と同様に、アライメ
ントの悪化を防げないという問題が生じる。
【0016】このように、ガスレーザ装置の高出力化
は、レーザガス流出口の有する部分での熱膨張を抑える
ことが困難であることが原因となり、レーザ共振器全体
のアライメントを悪化させてしまうという問題点があっ
た。
【0017】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、ガス出力側での温度上昇が、全体のアライメ
ントに影響を及ぼさないレーザ共振器を提供することを
目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、放電管内のレーザガスを励起してレーザ
光を発生するレーザ共振器において、前記放電管を格納
する筐体と、前記筐体に固定され、前記放電管の一端を
支持するとともに、強制冷却機構を有する放電管ホルダ
と、前記放電管ホルダに対して摺動可能な状態で隣接し
て設けられ、レーザガス流出口を有するガス分岐ブロッ
クと、を有することを特徴とするレーザ共振器が提供さ
れる。
【0019】
【作用】レーザ共振器がレーザ光発振時は、レーザガス
流出口を有するガス分岐ブロックは高温になる。ガス分
岐ブロックの熱は、隣接して設けられている放電管ホル
ダに伝えられ、強制冷却される。一方、高温になったガ
ス分岐ブロックは膨張するが、ガス分岐ブロックと放電
管ホルダの間は摺動性を有しているため、放電管ホルダ
の位置に影響は及ばない。
【0020】これにより、レーザガスの出口側で強制冷
却が行われ、且つレーザガス流出口付近が高温になって
も良好なアライメントが保たれる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明のレーザ共振器の第1の実施例を示
す図である。レーザ共振器1において、放電管21〜2
4を格納する筐体は、2本のロッド71、72と、その
両端を固定するエンドプレート41、42で構成されて
いる。ロッド71、72は、線膨張係数の小さい材料で
作られている。2本のロッド71、72は、ロッドクラ
ンプ81、82によって互いに固定されている。
【0022】エンドプレート41、42には、ガス入口
側放電管ホルダ31、32が固定されている。ガス入口
側放電管ホルダ31、32には、レーザガス流入口9
1、92が設けられている。さらに、ガス入口側放電管
ホルダ31は放電管21、22の一端を支持しており、
ガス入口側放電管ホルダ32は放電管23、24の一端
を支持している。一方、放電管21、22の他端は、ガ
ス出口側放電管ホルダ61で支持されており、放電管2
3、24の他端は、ガス出口側放電管ホルダ62で支持
されている。
【0023】ガス出口側放電管ホルダ61、62は、そ
れぞれホルダクランプ63、64により、ロッド72に
固定されている。ガス出口側放電管ホルダ61、62内
には、冷却水路が設けられている。この冷却水路内を冷
却水が循環することにより、ガス出口側放電管ホルダ6
1、62が冷やされる。
【0024】さらに、2つのガス出口側放電管ホルダ6
1、62の間には、アルミ鋳物で作られたガス分岐ブロ
ック65が設けられている。ガス分岐ブロック65は、
ガス出口側放電管ホルダ61、62により、互いに滑ら
すことが可能な状態で結合されている。このガス分岐ブ
ロック65により、放電管21、23が直列に接続さ
れ、放電管22、24も直列に接続されている。さら
に、ガス分岐ブロック65には、レーザガス流出口93
が設けられている。
【0025】また、エンドプレート41には、全反射鏡
51が設けられている。一方、エンドプレート42に
は、出力鏡52が設けられている。これにより、ファブ
リペロー型共振器が構成されている。
【0026】このような構成のレーザ共振器1におい
て、放電管21〜24内に送り込まれるべきレーザガス
は、先ずレーザ装置の送風機により圧縮された後、循環
系に送られる。循環系では、熱交換器により圧縮熱を取
り去り、レーザガスを任意の温度まで冷却する。この時
の温度は、ほぼ常温である。このように常に一定の温度
に保たれたレーザガスが、レーザ共振器1のレーザガス
流入口91、92から、放電管21〜24内部に送り込
まれる。
【0027】レーザガスは、放電管21〜24内をガス
入口側放電管ホルダ31、32側からガス出口側放電管
ホルダ61、62側へ向かって流れている。そして、放
電管21〜24内では、励起用電源から高周波電圧が印
加されている。この高周波電圧により放電が生じて、レ
ーザガスが励起される。この時に、レーザガス分子から
一定波長のレーザ光が放出される。
【0028】放電管21〜24内で発生したレーザ光
は、全反射鏡51と出力鏡52との間で共振し増幅され
る。そして、一部のレーザ光が、出力鏡52から外部に
出力される。
【0029】一方、レーザガスは、励起された後レーザ
ガス流出口93から排出される。この時のレーザガス
は、高周波放電により200°C程度に加熱されてい
る。従って、高温となったレーザガスにより、流路の下
流側に設けられているガス分岐ブロック65も加熱され
る。なお、レーザガス流出口93から排出されたレーザ
ガスは、熱交換器で冷却された後、送風機に戻される。
このようにして、レーザガスは循環を繰り返す。
【0030】ガス分岐ブロック65は、レーザガスの流
出口93が設けられているため、最も高温になるが、ガ
ス出口側放電管ホルダ61、62と接して設けられてい
るため、熱をガス出口側放電管ホルダ61、62に伝え
ることができる。ガス出口側放電管ホルダ61、62は
内部に冷却水が循環しているため、十分に効率よく放熱
することができる。そのため、十分に冷却される。
【0031】ガス分岐ブロック65の温度が上昇し熱膨
張が発生した場合、ガス分岐ブロック65と、ガス出口
側放電管ホルダ61、62との間は、摺動性を有してい
るため、ガス出口側放電管ホルダ61、62の位置が、
放電管21〜24と垂直な方向にずれることはない。な
お、放電管21〜24と並行な方向は、放電管21〜2
4のガス出口側放電管ホルダ61、62側のガスシール
用Oリングの摺動により、光軸への影響はなく、アライ
メントがずれることはない。
【0032】このように、ガス分岐ブロック65が熱膨
張しても、レーザ共振器1全体のアライメントに誤差が
生じることはない。また、ガス分岐ブロック65はアル
ミ鋳物で作られているため、非常に軽い。ガス分岐ブロ
ック65を強制冷却する必要がないため、アルミ鋳物で
作っても、腐食する心配がない。従って、アライメント
の精度を上げることが容易となる。
【0033】なお、冷却水路をホルダクランプ63、6
4内部に設け、ホルダクランプ63、64を強制冷却す
ることもできる。図2はガス出口側放電管ホルダとガス
分岐ブロックとの結合部の第1の例を示す図である。ガ
ス出口側放電管ホルダ61には、ボルト66を通す孔6
11が設けられている。この孔611は、ボルト66の
径より僅かに大きい径を有している。ガス分岐ブロック
65側にも、ボルト66を通す孔651が設けられてい
る。この孔651の径は、孔611の径と同じである。
孔653は孔651の奥にあり、ボルト66を通す。孔
653の径は、ボルト66と同じである。
【0034】従って、ガス出口側放電管ホルダ61側か
ら、孔651を通して挿入されたボルト66は、ガス分
岐ブロック65には固定されるが、ガス出口側放電管ホ
ルダ61に対しては、ガス分岐ブロック65の方向に押
しつけるのみである。これにより、ガス出口側放電管ホ
ルダ61とガス分岐ブロック65とは、孔611の遊び
の分だけ摺動可能となる。
【0035】図3はガス出口側放電管ホルダとガス分岐
ブロックとの結合部の第2の例を示す図である。ガス出
口側放電管ホルダ610には、ボルト67を通す孔61
2が設けられている。この孔612は、ボルト67の径
より僅かに大きい径を有している。ガス分岐ブロック6
50側にも、ボルト67を通す孔652が設けられてい
る。この孔652の径は、ボルト67の径と同じであ
る。
【0036】そして、ボルト67は、溝なしボールベア
リング68とワッシャ69を挟んで、ガス出口側放電管
ホルダ610の孔612に挿入され、ガス分岐ブロック
650の孔652に固定されている。
【0037】このように、溝なしボールベアリング68
とワッシャ69を挟むことにより、ガス出口側放電管ホ
ルダ610とガス分岐ブロック650との摺動性がよく
なる。
【0038】図4は本発明のレーザ共振器の第2の実施
例を示す図である。レーザ共振器1において、放電管2
1a〜24aを格納する筐体は、2本のロッド71a、
72aと、その両端を固定するエンドプレート41a、
42aで構成されている。ロッド71a、72aは、線
膨張係数の小さい材料で作られている。
【0039】エンドプレート41a、42aには、ガス
入口側放電管ホルダ31a、32aが固定されている。
ガス入口側放電管ホルダ31a、32aには、レーザガ
ス流入口91a、92aが設けられている。さらに、ガ
ス入口側放電管ホルダ31aは放電管21a、22aの
一端を支持しており、ガス入口側放電管ホルダ32aは
放電管23a、24aの一端を支持している。一方、放
電管21a、22aの他端は、ガス出口側放電管ホルダ
61aで支持されており、放電管23a、24aの他端
は、ガス出口側放電管ホルダ62aで支持されている。
【0040】ガス出口側放電管ホルダ61a、62a
は、それぞれホルダクランプ63a、64aにより、ロ
ッド72aに固定されているとともに、ロッドクランプ
81a、82aによりロッド71aに固定されている。
ガス出口側放電管ホルダ61a、62a内には、冷却水
路が設けられている。この冷却水路内を冷却水が循環す
ることにより、ガス出口側放電管ホルダ61a、62a
が冷やされる。
【0041】さらに、2つのガス出口側放電管ホルダ6
1a、62aの間には、アルミ鋳物で作られたガス分岐
ブロック65aが設けられている。ガス分岐ブロック6
5aは、ガス出口側放電管ホルダ61a、62aによ
り、互いに滑らすことが可能な状態で保持されている。
また、このガス分岐ブロック65aにより、放電管21
a、23aが直列に接続されているとともに、放電管2
2a、24aも直列に接続されている。さらに、ガス分
岐ブロック65aには、レーザガス流出口93aが設け
られている。
【0042】また、エンドプレート41aには、全反射
鏡51aが設けられている。一方、エンドプレート42
aには、出力鏡52aが設けられている。これにより、
ファブリペロー型共振器が構成されている。
【0043】この例では、ガス出口側放電管ホルダ61
a、62aは、2本のロッド71a、72aに固定され
ている。従って、ガス出口側放電管ホルダ61a、62
aの位置を強固に保持することができる。そのため、ガ
ス出口側放電管ホルダ61a、62aの位置がずれるの
を防止することができ、レーザ共振器1a全体のアライ
メントを良好に保つことができる。
【0044】図5はレーザ共振器の動作時間とガス流出
口の温度との関係を示す図である。この図は、横軸がレ
ーザ共振器の動作時間であり、縦軸がガス流出口側の温
度である。レーザ共振器は、3kW連続発振を行った。
図中の実線200は、図4に示すレーザ共振器1aのガ
ス分岐ブロック65aの表面温度の測定結果であり、図
中の破線201は、図7に示す従来のレーザ共振器のガ
ス出口側放電管ホルダ161の表面温度の測定結果であ
る。なお、図4に示すガス分岐ブロック65aと図7に
示すガス出口側放電管ホルダ161は、いずれもアルミ
鋳物で作られている。
【0045】レーザ共振器が動作しだすと、ある程度の
時間経過後に温度は一定となる。本発明によるレーザ共
振器の一定となる温度は、従来のレーザ共振器の場合に
くらべ30°C程低い温度である。従って、冷却能力が
非常に高いことを示している。
【0046】図6はビームモードの時間変化を示す図で
ある。図中の上段は、図7に示す従来のレーザ共振器1
00の測定結果であり、図中の下段は、図4に示すレー
ザ共振器1aの測定結果である。レーザ共振器は、3k
W連続発振を行った。なお、レーザ共振器1aのガス分
岐ブロック65aとレーザ共振器100のガス出口側放
電管ホルダ161は、いずれもアルミ鋳物で作られてい
る。
【0047】レーザ共振器のガス流出口付近の温度は、
ある程度の時間経過後に一定温度になる。この図は、レ
ーザ共振器の動作開始直後の初期ビームモードと温度安
定後のビームモードを比較している。
【0048】本発明によるレーザ共振器では、連続動作
後であってもビームモードは変わらないが、従来のレー
ザ共振器では、連続動作後はビームモードが乱れてい
る。これは、冷却の効果が十分でないことにより、アラ
イメントが悪化するからである。
【0049】このように、レーザガス流出口をガス分岐
ブロックに設け、ガス流出口をガス分岐ブロックとガス
出口側放電管ホルダとが摺動できるようにしたため、ガ
ス流出口をガス分岐ブロックとガス出口側放電管ホルダ
とは、機械的に分離されている。そのため、レーザガス
流出口を有するガス分岐ブロックの熱膨張が全体のアラ
イメントを悪くすることがない。
【0050】また、強制冷却は、ガス出口側放電管ホル
ダ側で行うことができるため、強制冷却を効率良く行え
るとともに、ガス分岐ブロックをアルミ鋳物で作り、非
常に軽量にすることができる。この軽量化により、アラ
イメントの精度がさらに良くなる。このように、強制冷
却の効率が良く、ガス分岐ブロックの軽量化が図れるた
め、レーザ共振器全体を極端に強固にする必要がなくな
る。従って、製造コストを軽減することができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、レーザ
ガス流出口を有するガス分岐ブロックと、筐体に固定さ
れており強制冷却機構を有している放電管ホルダとが摺
動可能な状態で接しているため、レーザガスにより加熱
される部分と、放電管を支持するとともに加熱部の強制
冷却を行う部分とが機械的に分離される。その結果、レ
ーザガスの熱によるアライメントの悪化を防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ共振器の第1の実施例を示す図
である。
【図2】ガス出口側放電管ホルダとガス分岐ブロックと
の結合部の第1の例を示す図である。
【図3】ガス出口側放電管ホルダとガス分岐ブロックと
の結合部の第2の例を示す図である。
【図4】本発明のレーザ共振器の第2の実施例を示す図
である。
【図5】レーザ共振器の動作時間とガス流出口の温度と
の関係を示す図である。
【図6】ビームモードの時間変化を示す図である。
【図7】従来のレーザ共振器を示す図である。
【符号の説明】
1 レーザ共振器 21〜24 放電管 31、32 ガス入口側放電管ホルダ 41、42 エンドプレート 61、62 ガス出口側放電管ホルダ 65 ガス分岐ブロック 71、72 ロッド

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電管内のレーザガスを励起してレーザ
    光を発生するレーザ共振器において、 前記放電管を格納する筐体と、 前記筐体に固定され、前記放電管の一端を支持するとと
    もに、強制冷却機構を有する放電管ホルダと、 前記放電管ホルダに対して摺動可能な状態で隣接して設
    けられ、レーザガス流出口を有するガス分岐ブロック
    と、 を有することを特徴とするレーザ共振器。
  2. 【請求項2】 前記筐体は、前記放電管を格納する領域
    の両側に設けられ前記放電管の一端を支持するエンドプ
    レートと、前記エンドプレート間に前記放電管と並列に
    設けられ前記ガス出口側放電管ホルダを固定するロッド
    と、から構成されることを特徴とする請求項1記載のレ
    ーザ共振器。
  3. 【請求項3】 前記ロッドは、複数存在し、クランプに
    より互いに固定されていることを特徴とする請求項2記
    載のレーザ共振器。
  4. 【請求項4】 前記放電管ホルダは、クランプにより複
    数の前記ロッドに固定されていることを特徴とする請求
    項2記載のレーザ共振器。
  5. 【請求項5】 放電管内のレーザガスを励起してレーザ
    光を発生するレーザ共振器において、 前記放電管を格納する筐体と、 前記筐体に固定され、前記放電管の一端を支持するとと
    もに、ボルトを通す孔と強制冷却機構とを有する放電管
    ホルダと、 前記孔の径よりも小さい径をもつ前記ボルトにより、前
    記放電管ホルダに摺動可能な状態で結合され、レーザガ
    ス流出口を有するガス分岐ブロックと、 を有することを特徴とするレーザ共振器。
  6. 【請求項6】 前記ガス分岐ブロックは、前記ボルトと
    前記放電管ホルダの間にベアリングを挟んだ状態で、前
    記放電管ホルダと結合されていることを特徴とする請求
    項5記載のレーザ共振器。
  7. 【請求項7】 前記筐体は、前記放電管を格納する領域
    の両側に設けられ前記放電管の一端を支持するエンドプ
    レートと、前記エンドプレート間に前記放電管と並列に
    設けられ前記ガス出口側放電管ホルダを固定するロッド
    と、から構成されることを特徴とする請求項5記載のレ
    ーザ共振器。
  8. 【請求項8】 前記ロッドは、複数存在し、クランプに
    より互いに固定されていることを特徴とする請求項7記
    載のレーザ共振器。
  9. 【請求項9】 前記放電管ホルダは、クランプにより複
    数の前記ロッドに固定されていることを特徴とする請求
    項7記載のレーザ共振器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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