JPH08116099A - 超伝導素子およびその作製方法 - Google Patents

超伝導素子およびその作製方法

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JPH08116099A
JPH08116099A JP6250689A JP25068994A JPH08116099A JP H08116099 A JPH08116099 A JP H08116099A JP 6250689 A JP6250689 A JP 6250689A JP 25068994 A JP25068994 A JP 25068994A JP H08116099 A JPH08116099 A JP H08116099A
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thin film
superconducting thin
superconducting
type substrate
electrode portion
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JP6250689A
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Setsuya Iwashita
節也 岩下
Eiji Natori
栄治 名取
Taketomi Kamikawa
武富 上川
Tatsuya Shimoda
達也 下田
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広範な応用に適するよう、弱結合型からトン
ネル接合まで再現性よく得られる超伝導素子とその作製
方法を提供する。 【構成】 面方位が同じあるいは異なる二つの基板の接
合部に段差を設けた段差型基板の下段側に段差の高さと
一致すよう第一の超伝導電極を形成した後、上段側に第
二の超伝導電極を形成する。または、前記段差型基板の
下段側に段差の高さと一致すよう第一の超伝導電極と半
導体あるいは絶縁体を積層した後、上段側に第二の超伝
導電極を形成する。さらにこれらの工程をすべて同一チ
ャンバー中で行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種センサ、スイッチ
ング素子、演算素子等のマイクロエレクトロニクス分野
に応用される超伝導素子およびその作製方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】酸化物超伝導体を用いた能動デバイスと
してジョセフソン接合の開発が行なわれている。ジョセ
フソン接合の開発の流れは、粒界接合型とトンネル接合
型の大きく二種類に分けることができる。
【0003】粒界接合型に関しては、例えば特開平5−
283760号公報、特開平5−160448号公報に
記載されているようにバイクリスタル基板(双結晶基
板)や段差型基板を用いることによって、弱結合型のジ
ョセフソン接合が再現性良く得られるようになってき
た。
【0004】一方、トンネル接合型に関しては、ナノメ
ートルオーダーの絶縁体や半導体などの中間層を超伝導
体で挟んだ積層構造が一般的であり、現在その開発が行
なわれているところである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のバイク
リスタル基板や段差型基板を用いた接合は、図13に示
すように基板上に一度に超伝導薄膜を形成するので弱結
合の作製は可能であるが、トンネル接合へ展開すること
はできない。弱結合はトンネル接合のようにヒステリシ
スを示さないため、SQUIDなどのセンサの応用には
よいが、さらに広範囲な応用、たとえば論理素子等のデ
ィジタル応用には適さない。すなわち弱結合だけでは応
用範囲が狭くなってしまう。
【0006】一方、トンネル接合は、薄い均一な中間層
の形成が困難、さらには中間層の上に形成される超伝導
薄膜の特性が下部の超伝導薄膜の特性に比べて劣るなど
の問題点を有し、実用に耐え得るものはまだ実現されて
いない。
【0007】本発明は以上述べた問題点を解決するもの
であり、同じテクノロジーを用い、広範な応用に適する
弱結合型からトンネル接合まで再現性よく得られる超伝
導素子とその作製方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の超伝導素子は、
段差型基板の下段側に第1の電極部である酸化物超伝導
薄膜を段差部の高さと一致するよう形成し、さらに段差
型基板の上段側に前記酸化物超伝導薄膜の一部に接する
よう第2の電極部である酸化物超伝導薄膜を形成したこ
とを特徴とする。
【0009】さらに、本発明の超伝導素子は、段差型基
板の下段側に第1の電極部である酸化物超伝導薄膜を段
差部の高さと一致するよう形成した後、該酸化物超伝導
薄膜表面の一部を還元処理し、さらに段差型基板の上段
側に前記還元処理した表面の一部に接するよう第2の電
極部である酸化物超伝導薄膜を形成したことを特徴とす
る。さらに、本発明の超伝導素子は、段差型基板の下段
側に第1の電極部である酸化物超伝導薄膜を段差部の高
さより低くなるよう形成した後、該酸化物超伝導薄膜上
に半導体あるいは絶縁体を段差部の高さと一致するよう
形成し、さらに段差型基板の上段側に前記半導体あるい
は絶縁体の一部に接するよう第2の電極部である酸化物
超伝導薄膜を形成したことを特徴とする。
【0010】さらに、本発明の超伝導素子は、接合部に
制御電極を形成したことを特徴とする。さらに、本発明
の超伝導素子は、前記段差型基板は面方位が同じあるい
は異なる二つの基板を段差をつけてはり合わせてなるこ
とを特徴とする。
【0011】また、本発明の超伝導素子の作製方法は、
段差型基板の下段側に第1の電極部である酸化物超伝導
薄膜を形成し、さらに段差型基板の上段側に前記酸化物
超伝導薄膜の一部に接するよう第2の電極部である酸化
物超伝導薄膜を形成して得られる超伝導素子、あるいは
段差型基板の下段側に第1の電極部である酸化物超伝導
薄膜を形成した後、該酸化物超伝導薄膜表面の一部を還
元処理し、さらに段差型基板の上段側に前記還元処理し
た表面の一部に接するよう第2の電極部である酸化物超
伝導薄膜を形成して得られる超伝導素子、あるいは段差
型基板の下段側に第1の電極部である酸化物超伝導薄膜
を形成した後、該酸化物超伝導薄膜上に半導体あるいは
絶縁体を形成し、さらに段差型基板の上段側に前記半導
体あるいは絶縁体の一部に接するよう第2の電極部であ
る酸化物超伝導薄膜を形成して得られる超伝導素子を作
製する方法であって、一連の工程をメタルマスクを用い
てすべて同一チャンバー中で行なうことを特徴とする。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例に従い詳細に説明す
る。
【0013】(実施例1)図1は本発明の実施例1にお
ける超伝導素子の断面図である。超伝導素子は、段差型
基板1上に形成され、第1超伝導電極部2、第2超伝導
電極部3、Au電極4、5から構成されている。
【0014】図2に図1に示した超伝導素子の作製プロ
セスを示す。まず図2(a)において、メタルマスク7
を用いてSrTiO3 単結晶の段差型基板1の下段部に
段差の高さと一致するよう酸素プラズマを照射しなが
ら、第1の電極部であるYBa2Cu3y 超伝導薄膜2
をその場成長させる。このとき薄膜の形成は、分子線の
方向性が高いMBE(Molecular Beam
Epitaxy)法などを用い斜め方向(図中の↓方
向)から蒸着する。続いて図2(b)においてメタルマ
スクを交換し、段差型基板1の上段部に下段部に形成し
た超伝導薄膜2の一部に接するよう酸素プラズマを照射
しながら、第2の電極部であるYBa2Cu3y 超伝導
薄膜3を同様にその場成長させる。第1の電極部である
YBa2Cu3y 超伝導薄膜2と第2の電極部であるY
Ba2Cu3y 超伝導薄膜3はともにC軸配向の単結晶
薄膜であり、Tcは各85Kで特性的にもほぼ同程度で
ある。最後に図2(c)においても同様に、メタルマス
ク9を用いてAu電極4、5を形成する。ここで段差の
高さと一致するように第1電極部であるYBa2Cu3
y 超伝導薄膜2を形成するのは、第1電極部であるYB
2Cu3y 超伝導薄膜2と第2電極部であるYBa2
Cu3y 超伝導薄膜3とが接する界面領域以外に弱結
合が生じないように、第2電極部であるYBa2Cu3
y 超伝導薄膜3を均一にし、かつ高品質な状態を維持す
るためである。また、第1電極部であるYBa2Cu3
y 超伝導薄膜2の最終層と第2電極部であるYBa2
3y 超伝導薄膜3の第1層の選択も重要である。
【0015】上記方法で得られた超伝導素子は、第1電
極部の超伝導薄膜2および第2電極部の超伝導薄膜3中
はC軸と垂直に、すなわちCuO面に沿って電流が流れ
る。超伝導薄膜の接合部6ではC軸方向に、すなわちC
uO面に垂直に電流が流れる。従って、接合部に弱結合
が形成される。図1に示した超伝導素子の77Kにおけ
る電流−電圧特性を図3に示す。弱結合型の特性が得ら
れていることがわかる。そしてこの特性は、接合部の長
さLを変えることによって変化させることができる。
【0016】さらに、接合部4にマイクロ波を照射する
ことにより、シャピロステップも観測されている。これ
らの特性は、再現性よく得られる。
【0017】また、接合部をパターニングすることによ
り複数の接合を直列接続することも可能である。
【0018】ここで段差型基板の作製方法としてはイオ
ンエッチングが一般的であるが、この場合段差の角度は
水平方向に対して70゜以上にすることは困難であるた
め、面方位が同じあるいは異なる二つの基板を段差をつ
けてはり合わせた方が急峻な段差が得られより特性,再
現性が良い。この時段差の角度は水平方向に対して80
〜100゜が適当であり、より好ましくは85〜95゜
の範囲がよい。すなわち、段差の角度が90゜に近いほ
ど第1電極部である超伝導薄膜2の段差部近傍における
結晶性がよく、それが素子としての特性、再現性を高め
る一つの要因となり本構造の特徴が生かされる。さらに
その場合、特に面方位の異なる二つの基板を用いた方が
ジョセフソン接合の形成により効果的であり、従来の弱
結合型素子よりも特性,再現性に優れている。また、面
方位の異なる基板を用いることにより、第1電極部の超
伝導薄膜2および第2電極部の超伝導薄膜3の配向は基
板に垂直方向および平行方向に関して種々の組合せが可
能であり、これによって特性も制御できる。さらに複数
のメタルマスクを自動交換できるアクチュエータとシャ
ッター付の複数の蒸発源を一つのチャンバー内に装備
し、上記超伝導素子を同一チャンバー中で大気にさらす
ことなく連続的に作製することにより再現性はさらに良
くなる。
【0019】(実施例2)本発明の実施例2における超
伝導素子の断面を図4に示す。超伝導素子は、段差型基
板11上に形成され、第1超伝導電極部12、第2超伝
導電極部13、中間層14、Au電極15、16から構
成されている。
【0020】本発明の実施例2における超伝導素子は、
本発明の実施例1における超伝導素子と同じテクノロジ
ーを用いて作製できる。図5に図4に示した超伝導素子
の作製プロセスを示す。まず図5(a)において、メタ
ルマスク20を用いてSrTiO3 単結晶の段差型基板
11の下段部に段差の高さと一致するよう酸素プラズマ
を照射しながら第1の電極部であるYBa2Cu3y
伝導薄膜12をMBE法を用いてその場成長させる。次
に図5(b)において、メタルマスクを交換しAu電極
15を形成する。続いて図5(c)において、Au電極
で覆われていない第1電極部の表面を還元処理する。こ
れによって、YBa2Cu3y の酸素を脱離させ、表面
を半導体層あるいはTcが最初に形成した超伝導薄膜1
2よりも低くなるような超伝導体層とし中間層14を形
成する。この時、後工程の第2電極部であるYBa2
3y 超伝導薄膜13を形成する際に、中間層に酸素
が拡散しても接合部19において中間層が最初に形成し
た超伝導薄膜12に復帰しないよう十分還元することが
重要である。次に図5(d)において、再びメタルマス
ク22を用いて段差型基板11の上段部に下段部に形成
した中間層14の一部に接するよう、酸素プラズマを照
射しながら第2電極部であるYBa2Cu3y超伝導薄
膜13を第1電極部であるYBa2Cu3y 超伝導薄膜
12と同様にその場成長させる。この第2電極部である
YBa2Cu3y 超伝導薄膜13はSrTiO3 基板上
に形成されるので、その超伝導特性は第1電極部である
YBa2Cu3y超伝導薄膜12と同様でTc=85K
の良好な単結晶薄膜である。そして最後に図5(e)に
おいて、Au電極16を形成する。
【0021】上記方法で得られた超伝導素子の電流−電
圧特性を77Kで測定したところ、図6に示すような結
果が得られた。また、接合部にマイクロ波を照射したと
ころシャピロスッテプも観察された。すなわち、ジョセ
フソン接合が形成されているのである。
【0022】従来と比べ、接合の上部に形成される第2
電極部である超伝導薄膜が高品質であり、作製条件が同
じであれば、上記特性は再現性よく得られる。複数のメ
タルマスクを自動交換できるアクチュエータとシャッタ
ー付の複数の蒸発源を一つのチャンバー内に装備し、上
記超伝導素子を同一チャンバー中で大気にさらすことな
く連続的に作製することにより再現性はさらに良くな
る。
【0023】さらに、接合部に制御電極を形成すること
により、電界効果型素子の作製も可能である。図7に電
界効果型素子の断面を示す。これは、図4に示した超伝
導素子の接合部19に誘電体膜17、制御電極18を形
成することにより得られる。
【0024】図8に制御電極への印加電圧Vg の有無に
よる電流−電圧特性を示す。制御電極に電圧を印加する
ことにより電流−電圧特性が制御できることがわかる。
【0025】(実施例3)本発明の実施例3における超
伝導素子の構成は、図9に示すように本発明の実施例2
における超伝導素子のそれと同様である。すなわち、段
差型基板31、第1超伝導電極部32、第2超伝導電極
部33、中間層34、Au電極35、36から構成され
ている。
【0026】本発明の実施例3における超伝導素子は、
本発明の実施例1,実施例2における超伝導素子と同じ
テクノロジーを用いて作製できる。図10に図9に示し
た超伝導素子の作製プロセスを示す。まず図10(a)
において、メタルマスク40を用いてSrTiO3 単結
晶の段差型基板31の下段部に段差の高さよりも低くな
るよう酸素プラズマを照射しながら第1の電極部である
YBa2Cu3y 超伝導薄膜32をMBE法を用いてそ
の場成長させる。次に図10(b)において、メタルマ
スクを交換し中間層34を段差の高さと一致するよう形
成する。ここでは中間層として超伝導薄膜と格子整合性
がよいPrBa2Cu3y 半導体を用い、第1電極部で
あるYBa2Cu3y 超伝導薄膜の場合と同様にMBE
法によりその場成長させる。続いて図10(c)におい
て、再びメタルマスク42を用いて段差型基板31の上
段部に下段部に形成した中間層34の一部に接するよ
う、酸素プラズマを照射しながら第2電極部であるYB
2Cu3y 超伝導薄膜33を第1電極部であるYBa
2Cu3y 超伝導薄膜32と同様にその場成長させる。
この第2電極部であるYBa2Cu3y 超伝導薄膜33
はSrTiO3 基板上に形成されるので、その超伝導特
性は第1電極部であるYBa2Cu3y 超伝導薄膜32
と同様でTc=85Kの良好な単結晶薄膜である。そし
て最後に図10(d)において、Au電極35,36を
形成する。
【0027】上記方法で得られた超伝導素子の電流−電
圧特性を77Kで測定したところ、図6と同様な結果が
得られた。また、接合部にマイクロ波を照射したところ
シャピロスッテプも観察された。すなわち、ジョセフソ
ン接合が形成されているのである。そして、これらの特
性は再現性よく得られる。
【0028】従来と比べ、接合の上部に形成される第2
電極部である超伝導薄膜は下部電極と同程度の高品質な
ものが得られている。その結果、77Kにおいても良好
なジョセフソン接合特性が得られる。複数のメタルマス
クを自動交換できるアクチュエータとシャッター付の複
数の蒸発源を一つのチャンバー内に装備し、上記超伝導
素子を同一チャンバー中で大気にさらすことなく連続的
に作製することにより再現性はさらに良くなる。
【0029】さらに、接合部に制御電極を形成すること
により、電界効果型素子の作製も可能である。図11に
電界効果型素子の断面を示す。これは図7に示した超伝
導素子の構成と同じであり、接合部39に誘電体膜3
7、制御電極38を形成することにより得られる。この
素子の制御電極への印加電圧Vg の有無による電流−電
圧特性は図8と同様であり、制御電極に電圧を印加する
ことにより電流−電圧特性が制御できる。
【0030】また、中間層34に絶縁体を用いてもよ
い。この場合、第1および第2電極部である超伝導薄膜
32,33はa軸配向させるのが好ましい。素子の構成
および作製プロセスは図9および図10の場合と同様で
ある。まず第1電極部である超伝導薄膜32をa軸配向
させる。次に中間層34を形成する。ここでは中間層に
SrTiO3 を用いた。続いて第2電極部である超伝導
薄膜33をa軸配向させる。第2電極部であるYBa2
Cu3y 超伝導薄膜33はSrTiO3 基板上に形成
されるので、その超伝導特性は第1電極部であるYBa
2Cu3y 超伝導薄膜32と同様でTc=80Kの良好
なa軸配向のエピタキシャル薄膜が得られる。そして最
後Au電極35,36を形成する。
【0031】得られた超伝導素子の電流−電圧特性を7
7Kで測定したところ、図12に示すようなトンネル型
のジョセフソン接合特性が得られた。接合の上部に形成
される第2電極部である超伝導薄膜は下部電極と同程度
の均一で高品質なものが得られるため、これらの特性は
再現性よく得られる。上部電極を下部電極と同一平面基
板上に形成する図14に示すような従来の素子もある
が、この場合接合界面が図中のa方向とb方向の二通り
あり、また上部電極の段差部に弱接合部が形成される可
能性があるため、本素子の方が再現性に優れている。複
数のメタルマスクを自動交換できるアクチュエータとシ
ャッター付の複数の蒸発源を一つのチャンバー内に装備
し、上記超伝導素子を同一チャンバー中で大気にさらす
ことなく連続的に作製することにより再現性はさらに良
くなる。
【0032】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、段差
型基板を用いその下段部と上段部にそれぞれ独立して超
伝導薄膜を形成することにより、同じテクノロジーで弱
結合型からトンネル型まで従来よりも再現性よくジョセ
フソン接合が得られる超伝導素子を提供することができ
るという効果を有する。さらに、これを同一チャンバー
中で連続的に作製することにより、その再現性をさらに
向上させることができる。これによって各種センサ、ス
イッチング素子、演算素子等のマイクロエレクトロニク
ス分野への幅広い応用が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における超伝導素子の断面
図。
【図2】本発明の実施例1における超伝導素子の作製プ
ロセスを示す図。
【図3】本発明の実施例1における超伝導素子の電流−
電圧特性を示す図。
【図4】本発明の実施例2における超伝導素子の断面
図。
【図5】本発明の実施例2における超伝導素子の作製プ
ロセスを示す図。
【図6】本発明の実施例2における超伝導素子の電流−
電圧特性を示す図。
【図7】本発明の実施例2における電界効果型素子の断
面図。
【図8】本発明の実施例2における電界効果型素子の電
流−電圧特性を示す図。
【図9】本発明の実施例3における超伝導素子の断面
図。
【図10】本発明の実施例3における超伝導素子の作製
プロセスを示す図。
【図11】本発明の実施例3における電界効果型素子の
断面図。
【図12】本発明の実施例3における電界効果型素子の
電流−電圧特性を示す図。
【図13】従来の段差型基板を用いた超伝導素子の断面
図。
【図14】従来の超伝導素子の断面図。
【符号の説明】
1,11,31,101…段差型基板 2,12,32,202…第1電極部の酸化物超伝導薄
膜 3,13,33,203…第2電極部の酸化物超伝導薄
膜 4,5,15,16,35,36…Au電極 6,19,39…接合部 7,8,9,20,21,22,23…メタルマスク 40,41,42,43…メタルマスク 14,34,204…中間層 17,37…誘電体膜 18,38…制御電極 102…酸化物超伝導薄膜 103…粒界接合部 201…基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下田 達也 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 段差型基板の下段側に第1の電極部であ
    る酸化物超伝導薄膜を段差部の高さと一致するよう形成
    し、さらに段差型基板の上段側に前記酸化物超伝導薄膜
    の一部に接するよう第2の電極部である酸化物超伝導薄
    膜を形成したことを特徴とする超伝導素子。
  2. 【請求項2】 段差型基板の下段側に第1の電極部であ
    る酸化物超伝導薄膜を段差部の高さと一致するよう形成
    した後、該酸化物超伝導薄膜表面の一部を還元処理し、
    さらに段差型基板の上段側に前記還元処理した表面の一
    部に接するよう第2の電極部である酸化物超伝導薄膜を
    形成したことを特徴とする超伝導素子。
  3. 【請求項3】 段差型基板の下段側に第1の電極部であ
    る酸化物超伝導薄膜を段差部の高さより低くなるよう形
    成した後、該酸化物超伝導薄膜上に半導体あるいは絶縁
    体を段差部の高さと一致するよう形成し、さらに段差型
    基板の上段側に前記半導体あるいは絶縁体の一部に接す
    るよう第2の電極部である酸化物超伝導薄膜を形成した
    ことを特徴とする超伝導素子。
  4. 【請求項4】 接合部に制御電極を形成したことを特徴
    とする請求項2、3記載の超伝導素子。
  5. 【請求項5】 段差型基板は面方位が同じあるいは異な
    る二つの基板の接合部に段差を設けたことを特徴とする
    請求項1、2、3記載の超伝導素子。
  6. 【請求項6】 段差型基板の下段側に第1の電極部であ
    る酸化物超伝導薄膜を形成し、さらに段差型基板の上段
    側に前記酸化物超伝導薄膜の一部に接するよう第2の電
    極部である酸化物超伝導薄膜を形成して得られる超伝導
    素子、あるいは段差型基板の下段側に第1の電極部であ
    る酸化物超伝導薄膜を形成した後、該酸化物超伝導薄膜
    表面の一部を還元処理し、さらに段差型基板の上段側に
    前記還元処理した表面の一部に接するよう第2の電極部
    である酸化物超伝導薄膜を形成して得られる超伝導素
    子、あるいは段差型基板の下段側に第1の電極部である
    酸化物超伝導薄膜を形成した後、該酸化物超伝導薄膜上
    に半導体あるいは絶縁体を形成し、さらに段差型基板の
    上段側に前記半導体あるいは絶縁体の一部に接するよう
    第2の電極部である酸化物超伝導薄膜を形成して得られ
    る超伝導素子を作製する方法であって、一連の工程をメ
    タルマスクを用いてすべて同一チャンバー中で行なうこ
    とを特徴とする超伝導素子の作製方法。
JP6250689A 1994-10-17 1994-10-17 超伝導素子およびその作製方法 Pending JPH08116099A (ja)

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