JPH08114941A - 熱定着方法 - Google Patents
熱定着方法Info
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- JPH08114941A JPH08114941A JP6250698A JP25069894A JPH08114941A JP H08114941 A JPH08114941 A JP H08114941A JP 6250698 A JP6250698 A JP 6250698A JP 25069894 A JP25069894 A JP 25069894A JP H08114941 A JPH08114941 A JP H08114941A
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Abstract
像欠陥のない良好な画像が得られる熱定着方法の提供。 【構成】 表面にシリコンオイルの塗膜を形成した回動
する定着ローラと、該定着ローラに圧接する圧着ローラ
との間をトナー像を担持した記録材を通過させ、該トナ
ー像を記録材上に定着させる熱定着方法において、上記
シリコンオイルが、下記一般式〔I〕で示される構造単
位を有する含フッ素系シリコンオイルであり、且つ上記
トナーが結着樹脂、着色剤及び低分子量ポリオレフィン
を含有し、且つ、トナー表面に存在する低分子量ポリオ
レフィンが20〜60個数%であるトナーであることを特徴
とする熱定着方法。 【化1】 〔式中、Xは炭素原子数1〜4の飽和炭化水素基又はア
リール基、Rfは炭素原子数2〜10のフルオロアルキ
ル基、nは1〜4の整数を表す。〕
Description
定着率とオフセット性とのバランスのとれた熱定着方法
に関するものである。
に担持されたトナー像の熱効率が良く、高速定着に適す
る等の理由から熱ローラ定着方法が賞用されてきた。こ
の熱ローラ定着方法は、加熱源を内蔵した定着ローラと
圧着ローラとの間をトナー像を担持した記録紙を通過さ
せ、トナーを記録紙へ熱溶融定着させる方法である。
る反面、記録紙上のトナーが定着ローラに転写し、回転
後に記録紙の他の箇所に付着し、それが定着され、得ら
れた記録紙の画像を汚す、所謂オフセット現象が発生す
るという短所を有している。
止のため、従来定着ローラ表面にジメチルシリコンオイ
ルを供給する技術が提案されている。
効ではあるが、反面シリコンオイル供給のための装置を
必要とし、又発煙の問題を有していた。一方で、トナー
自身に耐オフセット性を付与する提案も多数なされてお
り、例えばトナーに使用する結着樹脂においては特開昭
50-134652号に記載の如く分子量分布の広い樹脂を使用
する技術、特開昭49-65231号に記載の如く、低分子量ポ
リプロピレンの如き離型剤をトナーに添加する技術等の
提案がされている。
ット現象の防止には優れた効果を発揮しているが、定着
性が十分に発揮できない等の問題を有し、このため定着
率とオフセット性のバランスが悪く画像欠陥が発生し大
きな問題であることが分かった。
としては正帯電性であり、定着ローラ表面は正帯電しや
すい。このため負帯電性のトナーを使用した場合は、記
録紙が定着ローラに巻き付く現象が発生しやすく、従来
のシリコンオイルを定着ローラに使用した場合は、トナ
ーの使用に制約があった。
加熱体を使用して移動するフィルム材を介して圧着ロー
ラに圧接し、その間をトナー像を担持した記録紙を通過
させ、熱定着する技術が例えば特開平5-119530号に提案
されている。この定着方法は、熱効率の良い定着方法で
あるが、上述した熱ローラ定着方法と同様の諸問題を提
起している。
鑑み、定着率とオフセット性のバランスのとれた画像欠
陥のない良好な画像が得られる熱定着方法を提供するこ
とにある。
は、以下の構成により達成される 1.表面にシリコンオイルの塗膜を形成した回動する定
着ローラと、該定着ローラに圧接する圧着ローラとの間
をトナー像を担持した記録材を通過させ、該トナー像を
記録材上に定着させる熱定着方法において、上記シリコ
ンオイルが、下記一般式〔I〕で示される構造単位を有
する含フッ素系シリコンオイルであり、且つ上記トナー
が結着樹脂、着色剤及び低分子量ポリオレフィンを含有
し、且つ、トナー表面に存在する低分子量ポリオレフィ
ンが20〜60個数%であるトナーであることを特徴とする
熱定着方法。
水素基又はアリール基、Rfは炭素原子数2〜10のフル
オロアルキル基、nは1〜4の整数を表す。〕 2.上記低分子量ポリオレフィンが低分子量ポリプロピ
レンであることを特徴とする前記1記載の熱定着方法。
対向して圧接、回動する加圧部材との間を移動するフィ
ルム材を配置し、トナー像を担持した記録材を該フィル
ム材と該加圧部材との間を通過させ、該トナー像を記録
材上に密着させる熱定着方法において、上記フィルム材
の加圧部材側表面に、前記一般式〔I〕で示される構造
単位を有する含フッ素系シリコンオイル塗膜を形成させ
ると共に、上記トナーが結着樹脂、着色剤及び低分子量
ポリオレフィンを含有し、且つ該トナー表面に存在する
低分子量ポリオレフィンが20〜60個数%であるトナーで
あることを特徴とする熱定着方法。
量ポリプロピレンであることを特徴とする前記3記載の
熱定着方法。
記一般式〔I〕で示される構造単位を有するシリコンオ
イルである。
炭素原子数1〜4のアルキル基等の飽和炭化水素基又は
フェニル基等のアリール基を表し、Rfは炭素原子数2
〜10、好ましくは2〜8のフルオロアルキル基である。
F2)m−(Zは水素原子又はフッ素原子、mは前述のフル
オロアルキル基の如く2〜10、好ましくは2〜8の整数
である。)で表される基であり、nは1〜4の整数を表
す。
述した構造単位を有することが必須であるが、上記構造
単位に加えて、例えばジメチルシリコン、フェニルメチ
ルシリコン又はジフェニルシリコン等の構造単位との共
重合体であってもよい。
用時に適度な粘度を有する液状で、ある程度の分子量を
有するオイルであることが必要であるが、本発明の目的
の達成割合、定着ローラへのオイル被膜形成性等を考慮
して、その分子量は粘度に換えて表すと、25℃における
粘度が20〜1000センチポイズ(CS)、特に、100〜500CS
であるものが好ましく使用される。この粘度は動的粘度
を示し、ASTM D445-46T又はJIS Z8803に準拠し、ウッベ
ローデ粘度計により測定される。
コンオイル製造時に重合度と調整しながら制御すること
ができる。
合体である場合、本発明の諸目的達成度から、本発明の
一般式〔I〕で示した構造単位が20モル%以上含まれる
のが好ましく、20モル%未満の場合、本発明の目的の達
成度合いが低すぎ、且つ他の構造単位のものの性質に基
づく効果の方が顕著に出やすくなり、本発明の目的が達
成できない場合がある。
方法は、通常のシリコンオイルの製造方法と同様にジア
ルキル置換ジクロロシランを珪素と塩化アルキルとの反
応で調整し、これを用いて加水分解することでシロキサ
ンとなし、ついで環状オリゴマーあるいは線状オリゴマ
ーを形成した後にこれらを重合することで合成される。
本発明の含フッ素系シリコンオイルは側鎖にフッ素化ア
ルキル基を有しているものであるが、この場合には塩化
アルキルの代わりに末端にクロロ基を有するフッ素系化
合物、例えば下記一般式〔II〕で示す構造を有する化合
物を用いることで容易に製造される。
体例を以下に挙げる。
キル基を導入する塩化アルキルとしては塩化メチル、塩
化エチル、塩化プロピル、塩化ブチルを挙げることがで
きる。
換されたシリコンオイルを用いてフッ素系樹脂で被覆さ
れた定着ローラに対する均一付着等の効果を発揮するた
めには、このフッ素原子数が大きな役割を奏しているも
のと推定される。この場合、フッ素化アルキルの炭素数
は2〜10であり、珪素原子に直接結合する部分はメチレ
ン鎖であることが好ましい。さらに、好適な範囲は2〜
8である。このフッ素化アルキル炭素数が過多となると
熱が加わった場合の流動特性に問題を生じる。また、フ
ッ素化アルキルを有しない場合にはフッ素系樹脂を被覆
した熱ロール表面に対する濡れ性の向上が無く、均一な
オイル膜の形成ができない。
の構造を下記に示す。
示し、好ましくは10〜2000、より好ましくは100〜1000
の整数である。
着色剤、離型剤からなり、その他必要に応じて使用され
るその他の添加剤とを含有してなるものであり、通常は
負帯電性である。
定されず、従来公知の種々の樹脂を用いることができ
る。例えばスチレン樹脂、スチレン-アクリル酸エステ
ル系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂の如きスチレン
系樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられる。トナーを
構成する着色剤としては特に限定されず、従来公知の種
々の材料が使用される。例えばカーボンブラック、ニグ
ロシン染料、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロ
ムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレ
ッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロライド、
フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオクサレー
ト、ローズベンガル等が挙げられる。その他の添加剤と
しては例えばサリチル酸誘導体、アゾ系金属錯体等の荷
電制御剤等が挙げられる。また、磁性トナーを得る場合
には着色粒子に添加剤として磁性体粒子が含有される。
磁性体粒子としては、平均一次粒子径が0.1〜2.0μmの
フェライト-マグネタイト等の粒子が用いられる。磁性
体粒子の添加量は着色粒子中の20〜70重量%である。
を添加しても良い。無機微粒子としてはシリカ、チタニ
ア、アルミナ等の無機酸化物粒子が好ましく、更にこれ
ら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリ
ング剤等によって疎水化処理されていることが好まし
い。
として使用されるか、あるいは磁性トナーである場合は
該磁性トナーのみにより一成分現像剤として使用され
る。二成分現像剤を構成するキャリアとしては鉄、フェ
ライト等の磁性材料粒子のみで構成される非被覆キャリ
ア、磁性材料粒子表面を樹脂等によって被覆した樹脂被
覆キャリアのいずれを使用しても良い。このキャリアの
平均粒径は体積平均粒径で30〜150μmが好ましい。
使用される。低分子量ポリオレフィンとしては、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリブチレン等が挙げられ、
単独重合体の他、異なるオレフィンとの共重合体も含
み、好ましくは低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプ
ロピレン、低分子量エチレン-プロピレン共重合体、特
に低分子量ポリプロピレンが挙げられる。
は、低分子量の領域に含まれる分子量ならばどの値のも
のも使用可能であるが、好ましくは数平均分子量(Mn)
で800〜10,000、特に好ましくは1,000〜9,000であり、
重量平均分子量(Mw)では好ましくは3,000〜50,000、
特に好ましくは4,000〜40,000である。更に分子量分布
はMw/Mn比で2〜30が好ましい。
(ゲルパーミネーションクロマトグラフィー)を用いて
測定された平均分子量を示す。具体的には、溶媒として
0.1%のアイオノールを添加したo-ジクロロベンゼンを
使用し、135℃の温度条件で流出させ示差屈折率検出器
により検出し、分子量を普遍校正法によるポリプロピレ
ン絶対分子量換算で求めた平均分子量(数平均分子量及
び重量平均分子量)である。
限定されないが、一般的には通常の方法で合成されたポ
リオレフィンを溶融状態で熱分解を行い調整する方法が
挙げられる。分子量の調整は、前述のGPCに於いて好
ましい範囲の平均分子量や分布を有する様に、分取し調
整する方法がある。
ー中に任意の割合で含有させられるが、本発明の目的を
効果的に達成させるためには、トナー中に1〜5重量%
で含有させるのが良い。
摩擦帯電により負に帯電するもので、帯電量としては−
10〜−50μC/gのものが好適なものである。
用されるが、通常は体積平均粒径で1〜30μm、好まし
くは5〜15μmのものが使用される。
混合で負に帯電するものを示す。
るものではないが、例えばトナー中に前述荷電制御剤を
添加する方法や、外添剤として負帯電性のものを用いる
方法、あるいはキャリアとして負帯電性付与の強いもの
を用いる方式等がある。
開平2-87157号及び「The Sixth International Congres
s on Advance in Non-Impact Printing Technologies
P.1321990」に記載されているESCAによる表面分析
の手法からトナー表面に存在する離型剤量を個数で算出
する方法を用いた。即ち、ESCAにより構成材料及び
トナーの表面に存在する元素個数%を測定する。次い
で、トナー表面に存在する元素個数比率を用いて構成材
料の元素個数比率からこれら構成材料の個数比率を連立
方程式を用いて求める方法である。
が、例えばESCA LAB 210、ESCA LAB200R(VG社製)、
ESCA-1000(島津製作所製)、PHI560(フィリップス社
製)等があげられる。
表面に存在する元素の個数%を測定する。さらに、使用
している原材料のESCAも同様に測定を行う。例えば
原材料としてA,B,Cの3種を用い、下記表面に存在
する個数%の測定結果を得たとする。ここで、C1sは、
炭素元素の1s軌道に起因するピーク面積であり、O1s
は酸素元素の1s軌道に起因するピーク面積であり、N
1sは窒素元素の1s軌道に起因するピーク面積を示す。
表面個数%をy、原材料Cの表面個数%をzとすると、
下記連立方程式によりこれらを算出することができる。
て定義する。
型剤量(低分子量ポリオレフィン)が20〜60個数%、本
発明のトナー表面に存在することが好ましい。こうする
ことにより定着率とオフセット性のバランスがとれ、画
像欠陥のない良好な画像が得られる熱定着方法を得るこ
とができる。勿論定着ローラは本発明の一般式〔I〕で
表される含フッ素シリコンオイルが塗膜されている。
としては特に限定されるものではないが、例えば機械式
粉砕に於いて気流の温度を調整する方法や粉砕、分級し
た後に離型剤を添加し表面に固着させる等が挙げられ
る。特に好適な方法は、粉砕時に於ける気流の温度を調
整する方法である。この方法は粉砕時に於ける気流温度
を高くすることにより樹脂、顔料、離型剤からなる着色
粒子表面に離型剤を多く存在させることができる。この
理由は、離型剤自体は軟化点においてシャープに溶解す
るため、粉砕時において温度を高くすることにより粉砕
点に於いて発生する熱が高くなり表面に離型剤自体が軟
化しやすくなり、着色粒子表面に離型剤の薄い層が発生
し、結果としてトナー表面に於ける離型剤の量を多くす
ることができる。一方、粉砕時に於いて熱を下げること
によって粉砕点に於ける温度を低下することができ、表
面に離型剤の層の形成が少なくなる。このため、トナー
表面に於ける離型剤量を少なくすることが可能となる。
これによって定着ローラの耐久性が向上すると考えられ
る。
と加熱を移動するフィルム材を通じて行う方法である。
について説明する。
説明すると、表面2に例えばテトラフルオロエチレンや
ポリテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビ
ニルエーテル共重合体類等を被覆した鉄やアルミニウム
等で構成される金属シリンダ3内部に加熱源4を有する
上ローラ1とシリコンゴム等で形成された下ローラ5と
から形成されているものである。詳しくは、加熱源4と
して線状のヒーターを有し、上ローラ1の表面温度を約
110〜220℃程度に加熱させるものである。この上ローラ
1と下ローラ5との間を本発明のトナー画像7を担持し
た記録材6を通過させ、トナー画像7を記録材上に熱溶
融固着させる。従来の熱ローラ定着方法では、溶融した
トナーの一部が上ローラ1に融着し、一回転後、この上
ローラ1に融着したトナーが記録材の別の部分に固着さ
れるオフセット現象が発生し、甚だしき場合は、上ロー
ラ1に融着したトナーは、記録材から離れず記録材と共
に上ローラ1に巻き付く、所謂巻き付き現象が発生する
と共に定着ローラ表面が汚れるという問題を提起してい
た。定着部に於いては上ローラ1と下ローラ5間に圧力
を加え、下ローラ5を変形させ、いわゆるニップを形成
する。ニップ幅としては1〜10mm、好ましくは1.5〜7m
mである。定着線速度は40〜400mm/secが好ましい。ニ
ップ幅が狭い場合には熱を均一にトナーに付与すること
ができなくなり、定着のムラを発生し易くなる。一方で
ニップ幅が広い場合にはトナーの溶融が促進され、オフ
セット現象が発生しやすくなる。
ローラ1の表面2上には本発明の含フッ素系シリコンオ
イル塗膜が形成されており、この塗膜と本発明のトナー
との相互作用によって、本発明の諸目的は効率的に達成
される。この本発明の含フッ素系シリコンオイル塗膜の
上ローラ1の表面2での形成は、一例として以下の通り
に行われる。
は、含浸ローラ8が圧接され、矢印方向に回転してい
る。この含浸ローラ8には、あらかじめ本発明の含フッ
素系シリコンオイルを含浸させておき、定着に際して、
上ローラ1の回転に従って極少量ずつ含浸ローラ8から
上ローラ1の表面に含フッ素系シリコンオイルが供給さ
れて、結果として上ローラ1の表面2上には、本発明の
含フッ素系シリコンオイル塗膜が形成されることにな
る。
すると装置に固定支持された低熱容量ライン状加熱体15
は、厚さ0.2〜5.0mm、好ましくは0.5〜3.5mm、幅10〜15
mm、長手方向の長さ240〜400mmのアルミナ基板17に抵抗
材料を1.0〜2.5mmに塗布したもので両端より通電される
ものである。通電はDC100Vの周期25msecのパルス波形
で温度センサ16により制御された温度を、エネルギー放
出量に応じたパルス幅に変化させて与える。低熱容量ラ
イン状加熱体15において温度センサ16で検出された温度
T1の場合、抵抗材料に対向するフィルム材14の表面温
度T2は温度T1よりも低い温度となる。ここで温度T
1は110〜220℃が好ましく、T2の温度はT1の温度と
比較して0.5〜10℃低いことが好ましい。また、フィル
ム材14がトナー定着表面より剥離する部分におけるフィ
ルム材表面温度T3はT2とほぼ同等である。この様に
エネルギー制御、温度制御された加熱体に当接してフィ
ルム材は記録材と同じ方向に移動する。このフィルム材
14としては、厚みにして10〜35μmの耐熱フィルム、例
えば、ポリエステル、ポリパーフルオロアルキルビニル
エーテル、ポリイミド、ポリエーテルイミドに少なくと
もテフロン等のフッ素樹脂に導電材を添加した離型材層
を5〜15μm被覆させたフィルムであり、好ましくはエ
ンドレスフィルム材である。一般的には総厚10〜100μ
m、フィルム材14の駆動はフィルム材駆動ローラ11とフ
ィルム材従動ローラ12による駆動とテンションによりシ
ワ、ヨレがなく搬送される。加圧ローラ13はシリコンゴ
ム等の離型性の高いゴム弾性層を有し、総圧2〜30kgで
フィルム材14を介して低熱容量ライン状加熱体15と加圧
し、矢印方向に圧接回転し、このフィルム材14と加圧ロ
ーラ13との間をトナー像を担持した記録材を通過させる
ことによって、低熱容量ライン状加熱体15を通過させ
て、トナー像を記録材に溶融固着させる。
含浸ローラ8がフィルム材14の長手方向に渡って、それ
を介してフィルム材従動ローラ12に圧接し、矢印方向に
回転している。図2において、フィルム材14の移動に従
って極少量ずつ含浸ローラ8からフィルム材14の表面に
含フッ素系シリコンオイルが供給されて、その結果フィ
ルム材14の加圧ローラ13側表面上には本発明の含フッ素
系シリコンオイル塗膜が形成される。
明する。この図3の例は、図2の例が、フィルム材がエ
ンドレスであったのに対し、有端なフィルム材の例であ
る。
巻き取り軸22に有端フィルム材24を巻き付け、定着毎に
少しずつフィルム材24を矢印方向へ移動させる。この場
合は巻き取り軸22で駆動する。13,15,16,17は図2の
それらと同じである。
巻き取られていた有端フィルム材24は定着毎に少しずつ
駆り出され、この有端フィルム材24と加圧ローラ13との
間をトナー像を担持した記録材を通過させ、低熱容量ラ
イン状加熱体15を通過させることによってトナー像を記
録材に溶融固着させる。
ンオイルを含浸させた含浸ローラ(図示せず)を、シー
ト送り出し軸21へ有端フィルム材24を介して圧接させ、
有端フィルム材の加圧ローラ側表面に本発明の含フッ素
系シリコンオイル塗膜が形成される。
た含フッ素系シリコンオイル塗膜形成方法を開示した
が、その他に含フッ素系シリコンオイルを含浸させたパ
ッド、ウェッブ等を使用してもよい。
発明はこれらに限定されるものではない。
P)を用いて、熱溶融させた状態で熱分解を行い、必要
に応じて高温GPCで分取を行い、下記に示すポリプロ
ピレンの試料PP−1〜PP−10を得た。
分子量(Mn)は、GPC−150C(WATERS社
製)を用い、カラムとしてSHODEX HT-806を使用、溶媒
として0.1%のアイオノールを添加したo-ジクロロベン
ゼン、温度=135℃、流速=1ml/minの条件で測定され
たものである。
びカーボンブラックを5部、さらに、上記ポリプロピレ
ンを加えて熔融、混練を行った。さらに、機械式粉砕器
を用い、導入する気流の温度を調整することにより表面
に存在する離型剤量を調整し、体積平均粒径が8.3μmの
着色粒子を得た。ついで、このものに疎水性シリカを0.
8%添加し、本発明のトナーを得た。一方、スチレン-ア
クリル樹脂(St-AC)100部、カーボンブラック5部、ア
ゾ系金属錯体からなる荷電制御剤1部に上記ポリプロピ
レンを添加し、上記方法に従い、着色粒子を得た。下記
にこれらトナーの一覧を示す。また、着色剤表面に存在
する離型剤量はESCAを用いて測定を行った。下記に
その条件を示す。
率と使用した材料のESCA測定による元素個数比率と
から連立方程式をたて、これを解くことによって得る方
法である。
は、示差熱熱量分析装置(DSC)を用いて測定した。
測定はDSC−7(パーキンエルマー社製)を用い、検
量線を用いて着色粒子中に存在している離型剤の量を定
量した。
量及び内部に存在する離型剤量を測定した結果を下記に
示す。
被覆した体積平均粒径が62μmのフェライトキャリアを
混合し、トナー濃度が7重量%である現像剤を調整し
た。下記に帯電量を測定した結果を示す。帯電量は、ブ
ローオフ法による測定であり、低温低湿環境(10℃/20
%RH)にて測定されたものである。
したものと概要が同じ定着器を使用した。下記に定着条
件に関する改造内容を示す。
フルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体で被覆した直径30mmφの加熱源4を中央部に
内蔵した円柱状の鉄を上ローラ1として有し、表面が同
様にテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルエ
ーテル共重合体で被覆したシリコンゴムで構成された直
径30mmφの下ローラ5を有している。線圧は0.8kg/cm
に設定され、ニップの幅は4.3mmとした。この定着器を
使用して、印字の線速度を250mm/secに設定した。な
お、定着器のクリーニング機構としては本発明の含フッ
素系シリコンオイルを含浸した含浸ローラ8を装着して
使用した。前記含フッ素系シリコンオイルは例示化合物
(3),(7),(8),(9)を用い、それぞれを用
いた熱ローラ定着装置をR−1,R−2,R−3,R−
4とする。
可変(110〜230℃)できるものを用いた。
である。
着器(フィルム状定着装置)を用い、定着の条件を下記
に設定した。
フルオロエチレンを被覆した厚みが15μmのポリイミド
フィルム材 なお、定着器のクリーニング機構としては本発明の含フ
ッ素系シリコンオイルを含浸した含浸ローラ8を装着し
て使用した。前記含フッ素系シリコンオイルとしては例
示化合物(3),(7),(8),(9)を用い、それ
ぞれを用いたフィルム状定着装置をF−1,F−2,F
−3,F−4とする。
サンからなるシリコンオイル(ジメチルシリコンオイ
ル)を前述の含浸ローラ8に含浸したものと、特開昭52
-124338号に記載されている側鎖のフッ素化アルキルが
単なるトリフルオロメチルである含フッ素系シリコンオ
イル(FS-1265:ダウコーニング社製)を含浸ローラ8
に含浸したものを使用した。ジメチルシリコンオイル使
用熱ローラ定着装置をR−比1、フィルム状定着装置を
F−比1とし、本発明外の含フッ素系シリコンオイル
(Rf=−(CF3))を用いたものをそれぞれR−比2,F
−比2とする。
転写した紙を10℃/10%RHの環境下で、定着温度を5
℃単位で120℃〜200℃まで定着温度を変化させた上記定
着装置を用いて定着し、測定を行った。測定は定着され
た画像を折り曲げ、その後に摩擦堅牢度試験器を用いて
布で摩擦を10回繰り返し、その前後の反射濃度をRD-918
にて測定し、その差から下記式に従って定着率を測定し
た。なお、初期画像濃度は紙の濃度を0とした相対反射
濃度で1.40に調整して測定を実施した。
度(1.40)〕×100 (%) 定着率が70%以上であると実用上問題無いレベルである
ことから、この定着率になる温度で評価を実施した。
於けるオフセット性を評価した。評価は、5mm角で構成
された0.2mmの線で作成された5cmの幅の格子画像を先
端部に有する画像を用いて未定着の状態で紙へ転写し
た。このものを用いてオフセット性の評価を実施した。
すなわち、前述の温度に於いて定着を行い、先端に印字
されている格子状の画像の一部が非画像部へオフセット
し、画像欠陥が発生するか否かを目視で判定した。以下
にこれらの評価結果を示す。
その時に於けるオフセットの発生状態を併記した。
優れていることが分かる。
フセット性のバランスがとれ画像欠陥のない優れた画像
を得ることができる。
成例を示す図である。
熱体と記録材とを接触させる熱定着方法の概略構成例を
示す図である。
である。
Claims (4)
- 【請求項1】 表面にシリコンオイルの塗膜を形成した
回動する定着ローラと、該定着ローラに圧接する圧着ロ
ーラとの間をトナー像を担持した記録材を通過させ、該
トナー像を記録材上に定着させる熱定着方法において、 上記シリコンオイルが、下記一般式〔I〕で示される構
造単位を有する含フッ素系シリコンオイルであり、且つ
上記トナーが結着樹脂、着色剤及び低分子量ポリオレフ
ィンを含有し、且つ、トナー表面に存在する低分子量ポ
リオレフィンが20〜60個数%であるトナーであることを
特徴とする熱定着方法。 【化1】 〔式中、Xは炭素原子数1〜4の飽和炭化水素基又はア
リール基、Rfは炭素原子数2〜10のフルオロアルキル
基、nは1〜4の整数を表す。〕 - 【請求項2】 上記低分子量ポリオレフィンが低分子量
ポリプロピレンであることを特徴とする請求項1記載の
熱定着方法。 - 【請求項3】 固定配置された加熱体と、該加熱体に対
向して圧接、回動する加圧部材との間を移動するフィル
ム材を配置し、トナー像を担持した記録材を該フィルム
材と該加圧部材との間を通過させ、該トナー像を記録材
上に密着させる熱定着方法において、上記フィルム材の
加圧部材側表面に、前記一般式〔I〕で示される構造単
位を有する含フッ素系シリコンオイル塗膜を形成させる
と共に、上記トナーが結着樹脂、着色剤及び低分子量ポ
リオレフィンを含有し、且つ該トナー表面に存在する低
分子量ポリオレフィンが20〜60個数%であるトナーであ
ることを特徴とする熱定着方法。 - 【請求項4】 上記低分子量ポリオレフィンが低分子量
ポリプロピレンであることを特徴とする請求項3記載の
熱定着方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6250698A JPH08114941A (ja) | 1994-10-17 | 1994-10-17 | 熱定着方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6250698A JPH08114941A (ja) | 1994-10-17 | 1994-10-17 | 熱定着方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08114941A true JPH08114941A (ja) | 1996-05-07 |
Family
ID=17211718
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6250698A Pending JPH08114941A (ja) | 1994-10-17 | 1994-10-17 | 熱定着方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08114941A (ja) |
-
1994
- 1994-10-17 JP JP6250698A patent/JPH08114941A/ja active Pending
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