JPH08114707A - カラーフイルタの製造法 - Google Patents

カラーフイルタの製造法

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JPH08114707A
JPH08114707A JP25025394A JP25025394A JPH08114707A JP H08114707 A JPH08114707 A JP H08114707A JP 25025394 A JP25025394 A JP 25025394A JP 25025394 A JP25025394 A JP 25025394A JP H08114707 A JPH08114707 A JP H08114707A
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JP
Japan
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film
photosensitive resin
substrate
resin layer
colored
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JP25025394A
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English (en)
Inventor
Yasuki Mori
靖樹 森
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光性フイルムの追随性、作業性よく基板上
に均一な厚さの高精度の多色の微細パターンの形成され
た優れた耐熱性を有するカラーフイルタの製造法を提供
する。 【構成】 透明基板上に、ベースフイルムと一色に着色
された感光性樹脂層とからなる感光性フイルムを、
(1)着色された感光性樹脂層が前記基板に面するよう
に貼りあわせる工程、(2)パターン状に露光する工程
及び(3)現像工程を少なくとも含む工程を繰り返して
多色パターンを形成させるカラーフイルタの製造法にお
いて、二色目以降の着色された感光性樹脂層が前記基板
に面するように、画素間に空間を形成し、貼り合わせ後
のベースフイルム表面が平坦となるように貼り合わせる
工程を行ない、前記(1)と(3)の工程の間に、加熱
による二色目以降の感光性樹脂層のベースフイルムから
画素間空間への移行工程を行うことを特徴とするカラー
フイルタの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラーフイルタの製造
法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラーフイルタは、ガラスなどの光学的
に透明な基板の表面に2種以上の色相を異にする極めて
微細なストライプ状又モザイク状のパターンを一定の間
隔を開けて、平行又は交差して並べた物である。これら
のパターンは色相を所定の順序に所定の間隔をおいて整
然と配置し、しかも厚さムラの少ない均一な層とする必
要があり、種々のカラーフイルタの製造法が提案されて
いる。例えばスクリーン印刷法では低コストのカラーフ
イルタの形成が可能である。またフォトリソグラフィ技
術を用いる方法、すなわち、カラーフイルタ用基板上に
形成された透明膜に、所定のネガマスクを通して紫外線
照射し、未露光部を除去したのち、防染層を形成しなが
ら染色する方法がある。
【0003】ベースフイルム及び感光性樹脂層から成る
感光性フイルムを使用した多色の微細なストライプ状又
はモザイク状のパターンを簡単に高精度で形成できるカ
ラーフイルタの製造法が知られている。透明基板上にベ
ースフイルムと一色に着色された感光性樹脂層とからな
る感光性フイルムを、着色された感光性樹脂層が基板に
面するように貼りあわせる工程、露光して所定のパター
ンを形成させる工程及び前記ベースフイルムを剥がして
現像する工程を繰り返して多色パターンを形成させてカ
ラーフイルタが製造される。感光性フイルムは公知であ
り、基本的な組成及び構成とその作用は特公昭45−2
5231号公報に詳細が公開されている。
【0004】例えば、一つの色相の着色剤を含む感光性
樹脂の層を支持体に塗布乾燥した感光性フイルムの感光
性樹脂の層を透明な板の上に転写して、所定のパターン
のマスクを介して露光、現像してパターンを形成する方
法(特開昭61−99102号公報)がある。アルカリ
現像を行う方法(特開平2−239205号公報)、水
溶性ベースフイルムを用いる方法(特開平2−2713
01号公報)、このフイルムを透明な板の上に加熱圧着
して、所定のパターンのマスクを介して露光して、ベー
スフイルムを剥離し、現像して透明着色の画像パターン
を形成する方法(特開昭63−187203号公報、特
開平2−244005号公報)がある。さらには、感光
性フイルムを用いて、カラーフイルタを作成する方法と
しては、特開平3−160454号公報、特開平3−1
11802号公報、特開平2−151805号公報、特
開平4−212161号公報、特開平4−301602
号公報、特開平5−2107号公報等が知られている。
【0005】感光性フイルムの追従性に関しては、良い
パターンを得るためにはその解決が必要で、良い感光性
フイルムの追従性を得る工夫が古くから行われてきた。
基板に段差があってもその基板を正確に微細加工できる
ことを特徴とする三層レジスト法がベル研究所の研究者
によって開発されている(例えば、J.Vac.Sci.Tecnol.,
16巻1620頁 1968年発行)。また、プリント回路版の基
板凹凸追随性についても詳細な研究が行われていて、実
用化されている。感光性フイルムは半固体状のため、追
随性向上には液体に近い(液状レジストに近い)状態を
作るためにラミネート(熱圧着)が重要とされている。
凹凸に追随するには充分低粘度になるラミネートの温度
設定が必要とされている。流動性が大きいと室温の保存
安定性が劣る傾向があり、コールドフローを起こすの
で、あまり低粘度には出来ないとされている。凹部を埋
め込むには膜厚は厚いほうが有利とされている(たとえ
ば、Solid State Technology 29巻6号153頁 1986年発
行、プリント回路学会学術講演大会 講演論文集 83頁19
89年)。
【0006】従来カラーフィルムの製造法では、二色目
以降の層を形成する際に、既に形成された着色層上の二
色目以降の着色層と前記基板上に直接接触する着色層と
の間に段差が生ずる。この段差は既に形成された着色層
の厚さ(1〜5μm)によって決まる。この段差がある
ために新着色層が下地(透明ガラス)に接触せず、また
不十分な接着圧力の為、接着力が不十分となり、着色層
が下地に密着せず、ベースフイルムを剥離すると、ベー
スフイルムとともに剥離されて、下地に着色層が付着し
ない部分が生ずる。またそのまま、露光現像すると、着
色像が存在しない部分を露光する等の不都合が生じ、所
望のカラーフイルタが得られない欠点がある。
【0007】さらに詳しく説明すると、特に、カラーフ
イルタがストライプ状の三原色(赤、緑、青)の画素か
ら構成されている場合には一色目のストライプ状の画素
が例えば厚さ2.0μm、巾70μm、間隔300μm
で透明基板上に構成されている上に二色目の着色層を貼
りあわせると、前置画素により、2.0μm前後の凹凸
があるため、透明基板と着色層の間に接触不十分の部分
が生じ、二色目の着色層がこの凹凸に十分に追随しない
欠点があった。
【0008】また、二色目以降の画素上では、一色目の
画素上に乗っていた着色感光性樹脂層の一部が流れ込ん
できて、二色目では、一色目の画素に近い端が持ち上が
り、画素表面が斜めになり、その断面はいわゆるJ状、
n状になる。三色目の画素は両隣の画素からの着色感光
性樹脂層の流れ込みがあるため画素の両端が持ち上が
り、M状の断面となる。図2にJ状や、M状の画素の断
面の模式図を示す。J状や、M状の持ち上がりがある
と、三色の画素の表面の不均一を招き、所望の平坦性が
得られない、持ち上がった端が対極と接触して、画像不
良、色ムラ等を発生させる欠点があった。
【0009】特に、カラーフイルタの場合は、モザイ
ク、ストライプなどの形状をとるが、厚さが2μmと極
めて薄く、幅も100μm前後の微細な画素から構成さ
れているので、着色感光性樹脂層は極めて弱く、着色感
光性樹脂層がラミネートによって基板に接触すると樹脂
層に変形が起こり、均一な層が、破壊されやすくなる。
また、画素空間内に着色感光性樹脂層が押されて侵入す
ると、着色感光性樹脂層には不均一な力がかかり、よじ
れ、傷、切れ目、段差が入りやすい。数μmしかない極
めて小さな異常でも、現像によってその傷は拡大され
て、ピンホール、シロスジ、膜厚の不均一などの10〜
100μmの欠陥となる。また、画素内のよじれ、傷は
その大部分がラミネート時に発生する欠点があった。し
かし、基板を加熱後、前記の感光性フィルムの保護フィ
ルムを剥がしながら、着色感光性樹脂層を基板と接着さ
せて加圧ロールを通す(ラミネートする)だけでは、フ
イルム追随性は改善できない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の欠点
を無くし、作業性が良く、しかも高精度で多色の微細パ
ターンを形成することができるカラーフイルタの製造法
を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、透明基板上
に、ベースフイルムと一色に着色された感光性樹脂層と
からなる感光性フイルムを、(1)着色された感光性樹
脂層が前記基板に面するように貼りあわせる工程、
(2)パターン状に露光する工程及び(3)現像工程を
少なくとも含む工程を繰り返して多色パターンを形成さ
せるカラーフイルタの製造法において、二色目以降の着
色された感光性樹脂層が前記基板に面するように、画素
間に空間を形成し、貼り合わせ後のベースフイルム表面
が平坦となるように貼り合わせる工程を行ない、前記
(1)と(3)の工程の間に、加熱による二色目以降の
感光性樹脂層のベースフイルムから画素間空間への移行
工程を行うことを特徴とするカラーフイルタの製造法に
関する。
【0012】本発明によれば、画素による凹凸に二色目
以降の感光性フイルムが良好に追随される。即ち、二色
目以降の感光性樹脂層をベースフイルムから基板表面に
移行させる移行工程により、前記欠点である画素表面の
凹凸が減少する。ラミネータロールによって感光性フイ
ルムを一色目ないしは多色のカラーフイルタ画素を表面
に有する透明基板に貼り合わせてから、二色目以降の感
光性樹脂層をベースフイルムから基板表面に移行させる
と、前記欠点である画素表面の凹凸が減少する。従来の
方法では前置画素上の感光性樹脂層が広がって、二色目
及びそれ以降の画素の上に乗って来ることで画素表面に
凹凸が発生するが、本発明によれば、画素表面の凹凸が
なくなり、実用上優れた画素を提供することができる。
【0013】以下、本発明について図1を用いてさらに
詳細に説明する。図1は本発明の原理を示すフイルム及
びフイルタの断面図であって、ベースフイルムがPET
(ポリエチレンテレフタレートフイルム)で、着色感光
性樹脂層は赤(R)、緑(G)の順に形成していく場合
を例にとって説明する。(a)はベースフイルム(PE
T ポリエチレンテレフタレートフイルム)と着色感光
性樹脂層からなる感光性フイルムの着色感光性樹脂層と
すくなくとも一色の前置画素が整然と配列されている基
板が面している状態を示す。
【0014】(b)は感光性フイルムの着色感光性樹脂
層とすくなくとも一色の前置画素が整然と配列されてい
る基板とを接触(ラミネート)させたときを示してい
る。この時、ベースフィルム及び着色感光性樹脂層は前
置画素及び基板に追随してはならず、完全に平坦なまま
で、前置画素表面に接触していることが必要である。平
坦とは、凹凸の程度が少ないことであり、凹凸は、前置
画素の膜厚以下であることが好ましい。着色感光性樹脂
層が画素間の透明基板表面に接触しないことが必須であ
る点から0.2μm以下であることが好ましく、0.1
μm以下であることがより好ましい。0.2μmを超え
る凹凸が出来ると結果的に段差が発生する傾向があり、
少しでも下地基板と着色感光性樹脂層が接触すると着色
感光性樹脂層に傷が入り、画素の均一性が損なわれるば
かりではなく、露光されて光硬化した画素部分の着色感
光性樹脂層に現像時に現像液が内部にしみこんで、着色
感光性樹脂層が一部溶解し、ピンホール、しろ抜け、白
斑等の不良画素を生じる傾向がある。このような凹凸の
有無、その程度は、目視、指触、タリサーフ等の表面粗
さ計によって確認することができる。
【0015】本発明の方法によれば、着色感光性樹脂層
が極めて弱くラミネートされて基板に接触するときに、
樹脂層に変形が起こり均一な層が破壊される欠点がなく
なる。また、画素空間内に着色感光性樹脂層がラミネー
ト等の機械的な力で押されて侵入すると、着色感光性樹
脂層には不均一な力がかかり、よじれ、傷、切れ目、段
差が入りやすい等の欠点が生じるが、完全に平坦なまま
で、前置画素表面に接触し、画素間の基板表面には接触
しない本発明では不均一な力がかからないので、そのよ
うなことはなく、ピンホール等の欠点のない良好な画素
が得られる。本発明では、極めて小さな異常でも現像に
よってその傷が拡大されて、ピンホール、シロスジ、膜
厚の不均一などの欠陥を生じることが除かれる。(b)
では緑(G)の着色感光性樹脂層が前置画素である赤
(R)を密着させた様子を示したものである。ここで、
空間と表示してある部分は緑着色感光性樹脂層も赤着色
感光性樹脂層も存在していない空間の部分であって、真
空中でラミネートした場合は真空の部分、窒素気流中で
ラミネートしたときは窒素が充満した部分、空気中でラ
ミネートしたときは空気が充満した部分になる。
【0016】(c)は移行工程であって工程(1)〜工
程(3)の間に行う。この工程は、着色感光性樹脂層
(G)と空間部分を置換する工程であり、着色感光性樹
脂層(G)の空間部分への移行は加熱によって行う。
(b)の状態でラミネート直後は緑の着色感光性樹脂層
はベースフイルムに密着しているが、加熱により、流動
性が増大し、重力によって基板表面に移行を始める。緑
の着色感光性樹脂層はベースフイルムよりも基板に対す
る密着力が大きく、緑の着色感光性樹脂層の接触角がP
ET(ポリエチレンテレフタレート)の接触角よりも基
板に対して大きいと推察できるので、赤の前置画素の壁
を伝って流れ落ちる場合、ベースフイルム面で液滴を作
って増大し、基板と接触して後、基板上に広がって移行
を完了する場合がある。移行を完了すると緑の着色感光
性樹脂層は基板上に移行を完了し、その表面上に空間が
出現し、着色感光性樹脂層と空間が入れ代わる。このと
き、着色感光性樹脂層はその表面張力によって均一化し
ているので、表面の平坦性は優れたものであり、現像後
の画素は一色目とほとんど同一の断面形状を持つ。一色
目が赤、二色目が緑の場合を例として説明したが、色の
順序はこれに限定しない。赤、緑、青、の順序以外に、
青、緑、赤や、赤、青、緑等本発明ではどのような色順
序も可能である。
【0017】着色感光性樹脂層(G)の空間部分への移
行は加熱によって行う。加熱は室温以上で、着色感光性
樹脂層が熱硬化反応を開始する温度以下で行う。低温で
は長時間、高温では短時間で移行は完了し、移行した着
色感光性樹脂層表面は高度の平坦性を有する。加熱方法
としては、例えば、熱板加熱、オーブン加熱、超音波加
熱、赤外線加熱、電磁誘導加熱、温水浸漬加熱、摩擦熱
加熱、圧力オーブン内で加熱、真空容器中で加熱等があ
り、これらに限定されない。本発明の移行工程は(1)
〜(3)の間で実施され、工程(2)の露光工程の前で
も後でも良く、前と後の二回実施しても良い。また、露
光と同時加熱による移行工程も可能である。
【0018】本発明では、(1)の貼りあわせる工程で
貼り合わせ後のベースフイルム表面が平坦である(つる
つるである)ことにより、着色感光性樹脂層が極めて弱
いために生じる、画素内のよじれ、傷が入る等の欠点、
極めて小さな異常でも、現像によってその傷は拡大され
て欠陥が生じる欠点を解消することである。画素内のよ
じれ、傷はその大部分がラミネート時に発生するが、こ
れらの欠点を解消できる二色目以降の着色された感光性
樹脂層が前記基板に面するように、画素間に空間を形成
して貼り合わせる工程において、感光性樹脂層と画素表
面は接触するが、画素間は画素間空間を介して、基板と
感光性樹脂層が接触していない状態を、貼り合わせ後の
ベースフイルム表面が平坦である(つるつるである)と
定義して以後貼り合わせ後のベースフイルム表面が平坦
となるようにする方法について詳細に説明する。
【0019】ラミネートの方法は、従来の加圧ロール方
式が使用できる。加圧ロール方式では、感光性樹脂層を
加熱軟化させて画素を有する基板表面に密着させるのが
良い。この時、ロールも加熱され、基板も加熱される。
ロールの送り速度を早くすると、感光性樹脂層は加熱軟
化が少なく、遅くすると加熱軟化がより進行する。いず
れにしても、ロール温度、ロール速度、基板温度の三つ
の変数の最適な組合せで感光性樹脂層の最適な軟化が可
能となる。即ち、表面が平坦で画素表面と感光性樹脂層
が密着し、感光性樹脂層が画素間にめり込むこともな
く、傷、段差を発生しないラミネートが可能である。ま
た、従来一般に行われてきたような画素間の基板に強く
密着させるラミネートの条件に比べると弱いラミネート
条件を選択する必要がある。着色感光性樹脂層の加熱溶
融軟化の特性が異なると、前記のロール温度、ロール速
度、基板温度の三つの変数の最適な組合せは異なる。
【0020】ラミネート方法としては、加熱ロールを用
いるのが一般的であるが、この方法に限らない。例え
ば、指で押して貼り合わせることも可能であり、竹箆で
しごくことで貼り合わせることも出来、前記貼り合わせ
後のベースフイルム表面が平坦である(つるつるであ
る)状態を容易に実現できる。前記ベースフイルム表面
を平坦にするのに、ブレードで押すこともでき、麺棒等
の木製の丸い棒を転がして貼りあわせることも有力であ
り、加熱容易な真空(減圧)装置を用いて圧着すること
も有力である。これらの方法は、上記の各種のラミネー
ト方法と組み合わせることもできる。ゆるい圧力と均一
な加熱で貼りあわせることが望ましいが、バーコータで
押しつけて貼りあわせる、ロール刷毛で押しつけて貼り
あわせる、普通の加熱機構のない金属ロール、ゴムロー
ル等の間を通して貼りあわせることも可能であり、着色
感光性樹脂層の性質によっては、室温で貼りあわせるこ
とも容易である。結局、着色感光性樹脂層とその性質に
対応したラミネート条件を組み合わせることが重要で、
そうすることにより、貼り合わせ後のベースフイルム表
面が平坦となるようにすることができる。
【0021】本発明に用いられる感光性フイルムは、透
明な剥離性ベースフイルム、例えば、ポリエチレンテレ
フタレート等のフイルム上に、一色に着色された感光性
樹脂組成物を塗布し、乾燥させて地着色感光性樹脂層を
塗布し、乾燥させて着色感光性樹脂層を形成させたもの
である。感光性樹脂層は、未硬化であり、柔軟で、粘着
性を有するため、感光性樹脂層の上にポリエチレンフイ
ルム等の保護フイルムを貼りあわせて、外部からの損
傷、異物の付着等を防止することが望ましい。感光性フ
イルムに形成された着色感光性樹脂層は、保護フイルム
を剥がしながら透明基板上に貼り合わされ、また、着色
感光性樹脂層表面のベースフイルムは、所定パターンの
ネガマスクを通じて露光した後に除去される。
【0022】一色に着色された感光性樹脂層は、エチレ
ン性不飽和化合物(a)、カルボキシル基含有フイルム
性付与ポリマー(b)、光重合開始剤(c)及び顔料又
は染料(d)を含有するのが好ましく、層の厚さは0.
5〜15μmであることが好ましい。
【0023】エチレン性不飽和化合物(a)としては、
例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を
付加して得られる化合物;トリメチロールプロパンジ
(メタ)アクリレート(メタアクリレート又はアクリレ
ートを意味する。以下同じ)、トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタント
リ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペン
タ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキ
サ(メタ)アクリレート等、グリシジル基含有化合物に
α,β−不飽和カルボン酸を付加して得られる化合物;
トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリア
クリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ
(メタ)アクリレート等、多価カルボン酸、無水フタル
酸等と水酸基及びエチレン性不飽和基を有する化合物で
あるβ−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等との
エステル化物、(メタ)アクリル酸のアルキルエステ
ル;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸
2−エチルヘキシル、トリメチルヘキサメチレンジイソ
シアナートと2価アルコールと2価の(メタ)アクリル
酸モノエステルとを反応させて得られるウレタンジアク
リレート化合物などが挙げられる。これらの化合物は単
独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。(a)
成分の配合量は(a)成分と(b)成分の総量を100
重量部として好ましくは90〜50重量部とされる。
【0024】カルボキシル基含有フイルム性付与ポリマ
ー(b)としては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルと(メタ)アクリル酸との共重合体、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルと(メタ)アクリル酸
とこれらと共重合し得るビニルモノマーとの共重合体等
が挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルと
しては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メ
タ)アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられる。ま
た、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)ア
クリル酸及びこれらと共重合し得るビニルモノマーとし
ては、例えば、(メタ)アクリル酸ジメチルエチル、
(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)
アクリル酸ジエチル、2,2,2−トリフルオロエチル
(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオ
ロプロピル(メタ)アクリレート、アクリルアミド、ジ
アセトンアクリルアミド、スチレン、ビニルトルエン等
が挙げられる。さらに、カルボキシル基含有フイルム性
付与ポリマー(b)の他に、例えば、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、セバシン酸等のポリエステル、ブタジエン
とアクリロニトリルとの共重合体、セルロースアセテー
ト、セルロースアセテートブチレート、メチルセルロー
ス、エチルセルロースなども用いることができる。
(b)成分の使用によって、塗膜性や硬化物の膜特性が
向上し、その配合量は、(a)成分と(b)成分の総量
を100重量部として、10〜50重量部が好ましい。
配合量が10重量部未満では、エチレン性不飽和化合物
が多くなるため光感度が低下する傾向があり、50重量
部を超えると、光硬化物が脆くなる傾向がある。また、
(b)成分の重量平均分子量は、前記塗膜性や膜強度の
点から10,000以上が好ましい。
【0025】光重合開始剤(c)としては、例えば、ベ
ンゾフェノン、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジ
アミノベンゾフェノン(ミヒラーのケトン)、N,N′
−テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、
4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、
4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−エチル
アントラキノン、フェナントレンキノン等の芳香族ケト
ン;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエー
テル、メチルベンゾイン、エチメベンゾイン等のベンゾ
イン;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニ
ルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−
4,5−ジ(m−メトキシフェニル)−4,5−ジフェ
ニルイミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニ
ル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−
(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダ
ゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5
−ジフエニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メ
トキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、
2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェ
ニルイミダゾール二量体、2−(p−メチルメルカプト
フェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等
の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体等が用
いられる。(c)の配合量は(a)と(b)の総量10
0重量部に対して好ましくは0.1〜10重量部であ
る。この配合量が0.1重量部未満では光感度が不十分
となり、10重量部を超えると露光の際に組成物の表面
での光吸収が増大し、内部の光硬化が不十分となる傾向
がある。
【0026】前記顔料又は染料(d)としては、一般に
知られている着色剤が使用でき、感光性樹脂層、特にエ
チレン性不飽和化合物またはカルボキシル基含有フイル
ム性付与ポリマーに対する相溶性、目標とする色相、光
透過性等を考慮して選択される。カラーフイルタに使用
できる顔料は各種の化合物が使用でき、例えば、硫酸バ
リウム、酸化亜鉛、硫酸鉛、酸化チタン、ベンガラ、カ
ーボンブラック、グラファイト、酸化クロムなどの無機
顔料、下記の有機顔料(カラーインデックス番号)など
がある。 黄色顔料:C.I.ピグメントイエロー20、24,83,
86,93,109,110,117,125,13
7,138,139,147,148,153,15
4,166,168 オレンジ顔料:C.I.ピグメントオレンジ36、43,5
1,55,59,61 赤色顔料:C.I.ピグメントレッド9、97,122,1
23,149,168,177,180,092,21
5,216,217,220,223,224,22
6,227,228,240,48:1 バイオレット顔料:C.I.ピグメントバイオレット19、
23,29,30,37,40,50 青色顔料:C.I.ピグメントブルー15、15:6,2
2,60,64 緑色顔料:C.I.ピグメントグリーン7,36, 黒色顔料:C.I.ピグメントブラック7 (d)の配合量は、(a)と(b)の総量100重量部
に対して好ましくは1〜50重量部である。この配合量
が1重量部未満では着色が不十分であり、50重量部を
超えると光透過率が低下する傾向がある。
【0027】前記着色感光性樹脂層には、加熱硬化性を
高めるためにカルボキシル基含有フィルム性付与ポリマ
ーのカルボキシル基と熱反応するメラミン樹脂及び/又
はエポキシ樹脂を、(a)成分と(b)成分の総量10
0重量部に対して1〜20重量部添加することが好まし
い。これらを添加して130〜200℃で30〜60分
加熱することによって着色層の架橋密度、耐熱性を向上
させることができる。透明基板上に貼付られた着色感光
性樹脂層で細線を形成する場合は、現像液に耐えうる最
少の露光量で露光するため、現像後の着色層が柔軟なこ
とがあり、現像後にさらに紫外線照射か熱処理によっ
て、また電子線照射によって完全に着色層を硬化させて
強度及び耐熱性を付与する。
【0028】本発明においてはカラーフイルタは、次の
ようにして製造される。まず、透明基板上に感光性フィ
ルムに形成された着色感光性樹脂が貼り合わされ、該着
色感光性樹脂層表面のベースフィルム上に所定パターン
のネガマスクを乗せて露光したあと、ベースフィルムが
除去される。ついで未露光部分が現像液で現像され、着
色パターンが形成される。この着色パターン形成工程
を、色の異なる感光性フィルムを用いて所定回数繰り返
し行い、多色のパターンを形成させてカラーフィルタが
得られる。
【0029】透明基板上に貼付られた着色感光性樹脂層
で細線を形成する場合は、現像液に耐えうる最少の露光
量で露光するため、現像後の着色層が柔軟なことがあ
り、現像後にさらに紫外線照射か熱処理によって、また
電子線照射によって完全に着色層を硬化させて強度及び
耐熱性を付与する。本発明においては特に、二色目以降
の着色された感光性樹脂層が前記基板に面するように、
画素間に空間を形成して貼り合わせる工程を行ない、前
記(1)と(3)の工程の間に、加熱による二色目以降
の感光性樹脂層のベースフイルムから画素間の空間への
移行工程が行われる。
【0030】
【実施例】
実施例1 (1)着色感光性樹脂層用の塗工液 表1の材料を均一に溶解した溶液200重量部に表2の
いずれかの顔料ペースト135重量部、メラミン樹脂5
重量部及びシランカップリング剤5重量部をそれぞれ添
加し、溶解分散して着色感光性樹脂層用の塗工液を得
た。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】メラミン樹脂 サイメル300(ヘキサメトキシメチルメラミンの商品
名、三井東圧社製) シランカップリング剤 K3M503(信越化学社製) 塗工液の調整 塗工液の調整はそれぞれの材料を使用直前に超音波で
2.5時間分散して調整した。
【0034】(2)感光性フイルムの製造 得られた塗工液を、厚さ6μmのポリエチレンテレフタ
レートフイルム(テイジン社製テトロンフイルムS6)
上に均一な厚さにキスタッチリバース方式の塗工機を用
いて塗布し、100℃の乾燥機で2分間乾燥した。保護
フイルムとして厚さ30μmのポリエチレンフイルムを
貼りあわせて感光性フイルムを得た。乾燥後の感光性樹
脂層の厚さは、赤、青、緑2.0μmであった。
【0035】(3)フイルタの製造 (a)基板加熱工程 カラーフイルタ用の下地基板(コーニング 7074、
コーニング社製)を80℃で10分間加熱した。 (b)貼り合わせ工程 前記感光性フイルムの保護フイルムを剥がしながら、着
色感光性樹脂層を前記カラーフイルタ用の下地基板上に
下記条件でラミネートした。 ロール温度 60℃ ロール圧 1.0kg/cm2 速度 2.5m/分 (c)露光工程 所定のパターン(通常のストライプ状のパターンで、幅
70μmで長さ150mm、間隔が300μm周期のスト
ライプ状のパターン)のネガマスクを通して露光機HM
W−201B(3kW、超高圧水銀灯、オーク製作所製)
で露光した。 (d)剥離工程 ポリエチレンテレフタレートフイルムを除去した。 (e)現像工程 30℃の0.08重量%のNa2CO3水溶液で10〜2
0秒スプレー現像をして未露光部を除去し1色の着色パ
ターンを形成した。 この(a)から(e)の着色パターンの形成工程を、
赤、青及び緑の順に各色の感光性フイルムを用いて繰り
返し行った。二色目の青のラミネートの時にフイルムの
送り方向を前置画素の赤のストライプ状のパターンに直
交させてフイルムを送った。得られた青フイルム付きの
基板の表面は平坦であり、斜めに透かしても光の散乱は
なく平坦であった。表面の粗さを測定したところフイル
ム表面の平坦性は貼り合わせを行う前と同一で、前置画
素による変形は認められなかった。(d)の剥離工程の
後に60℃で15分間加熱を行い(移行工程であり、空
間を介していた着色感光性樹脂層が赤の基板表面に移行
する工程である)、三色目の緑については(c)の露光
工程の後に60℃で15分間加熱を行い(移行工程であ
り、空間を介していた着色感光性樹脂層が基板表面上の
空間に移行する工程である)、多色のパターンを形成し
た。この際の露光量は赤、青、緑色の感光性樹脂層に対
しては50mJ/cm2とした。使用したマスクのパターンは
ストライプが画素ごとに独立した長方形を形成しストラ
イプの長手方向に隙間を設けたものである。得られた多
色パターンに紫外線照射機(ランプH5600L/2、
東芝電材社製)を用いて3J/cm2で照射した後、150
℃で45分間加熱してカラーフイルタを得た。得られた
カラーフイルタは赤、青及び緑色のパターン(ストライ
プ状のパターン)が整然と並んでいた。追随性は良好で
あった。また、画素の段差はなく、画素の断面ではM状
もJ状も認められなかった。
【0036】比較例1 実施例1と同様にして赤、青及び緑の順に各色の感光性
フイルムを用いて繰り返し行ったが、(3)(b)の貼
り合わせ工程で、ストライプパターンは幅70μmで長
さ150mmで間隔が300μm周期のストライプ状であ
り、貼り合わせの方向をストライプと平行とした。得ら
れた青フイルム付きの基板の表面は平坦でなく、斜めに
透かしたところ光の散乱が発生していることが観察出来
た。表面の粗さを測定したところフイルム表面には前置
画素の周期に対応した1.5〜2.0μmの山を持つ凹
凸が発生していた。貼り合わせを行う前のフイルム表面
には見られなかった凹凸であった。前置画素による変形
と認められた。フイルムの追随性が不十分で、青緑とも
に画素に欠けが一部発生し、追随性が不良となった。さ
らに画素の表面は青ではその断面はJ状になり両端の膜
厚の差は0.3μmあった。緑ではその断面はM状とな
り、両端と中央では0.5μmの膜厚の差が生じてい
た。
【0037】実施例2 表1の材料に代えて、表3の材料を使用し、青及び緑に
ついては(b)の貼り合わせ工程を下記とした以外は実
施例1と同様に行った。 本実施例の貼り合わせ工程 前記感光性フイルムの保護フイルムを剥がしながら、着
色感光性樹脂層を前記カラーフイルタ用の下地基板上に
下記条件でラミネートした。 ロール温度 80℃ ロール圧 4.0kg/cm2 速度 1.5m/分
【0038】
【表3】
【0039】得られた青フイルム付きの基板の表面は平
坦であり、斜めに透かしても光の散乱はなく平坦であっ
た。表面の粗さを測定したところフイルム表面の平坦性
は貼り合わせを行う前と同一で、実施例1と同様に前置
画素による変形は認められなかった。得られたカラーフ
イルタは赤、青及び緑色のパターンが整然と並んでい
た。追随性は良好であり、画素の段差はなく、画素の断
面ではM状もJ状も認められなかった。
【0040】実施例3 表1の材料に代えて、表4の材料を使用し、青及び緑に
ついては(b)の貼り合わせ工程を下記とした以外は実
施例1と同様に行った。 本実施例の貼り合わせ工程 前記感光性フイルムの保護フイルムを剥がしながら、着
色感光性樹脂層を前記カラーフイルタ用の下地基板上に
下記条件でラミネートした。 ロール温度 100℃ ロール圧 4.0kg/cm2 速度 1.0m/分
【0041】
【表4】
【0042】得られた青フイルム付きの基板の表面およ
び緑フイルム付きの基板の表面は平坦であり、斜めに透
かしても光の散乱はなく平坦であった。表面の粗さを測
定したところフイルム表面の平坦性は貼り合わせを行う
前と同一で、実施例1と同様に前置画素による変形は認
められなかった。得られたカラーフイルタは赤、青及び
緑色のパターン(ストライプ状のパターン)が整然と並
び、追随性は良好であった。また、画素の段差はなく、
画素の断面ではM状もJ状も認められなかった。
【0043】実施例4 表1の材料に代えて、表5の材料を使用した以外は実施
例1と同様に行った。
【0044】
【表5】
【0045】得られた青フイルム付きの基板の表面及び
緑フイルム付きの基板の表面は平坦であり、斜めに透か
しても光の散乱はなく平坦であった。表面の粗さを測定
したところフイルム表面の平坦性は貼り合わせを行う前
と同一で、実施例1と同様に前置画素による変形は認め
られなかった。得られたカラーフイルタは赤、青及び緑
色のパターン(ストライプ状のパターン)が整然と並
び、追随性は良好であった。また、画素の段差はなく、
画素の断面ではM状もJ状も認められなかった。
【0046】実施例5 青及び緑については下記の(a)基板加熱工程と(b)
貼り合わせ工程とした以外は実施例1と同様に行った。 (a)基板加熱工程 前記カラーフイルタ用の下地基板を40℃で10分間加
熱した。 (b)貼り合わせ工程 前記感光性フイルムの保護フイルムを剥がしながら、着
色感光性樹脂層を親指の腹で押しながら貼りあわせた。
得られた青フイルム付きの基板の表面及び緑フイルム付
きの基板の表面は平坦であり、斜めに透かしても光の散
乱はなく平坦であった。表面の粗さを測定したところフ
イルム表面の平坦性は貼り合わせを行う前と同一で、実
施例1と同様に前置画素による変形は認められなかっ
た。得られたカラーフイルタは赤、青及び緑色のパター
ン(ストライプ状のパターン)が整然と並び、追随性は
良好であった。また、画素の段差はなく、画素の断面で
はM状もJ状も認められなかった。
【0047】実施例6 青及び緑については下記の(a)基板加熱工程と(b)
貼り合わせ工程とした以外は実施例1と同様に行った。 (a)基板加熱工程 前記カラーフイルタ用の下地基板を40℃で10分間加
熱した。 (b)貼り合わせ工程 前記感光性フイルムの保護フイルムを剥がしながら、着
色感光性樹脂層を親指の腹で押しながら貼りあわせた。
実施例1と同様の効果を得た。
【0048】実施例7 青及び緑については下記の(a)基板加熱工程と(b)
貼り合わせ工程とした以外は実施例1と同様に行った。 (a)基板加熱工程 前記カラーフイルタ用の下地基板を40℃で10分間加
熱した。 (b)貼り合わせ工程 前記感光性フイルムの保護フイルムを剥がしながら、着
色感光性樹脂層を前置画素付き基板に幅100mmの竹箆
で押しながら貼りあわせた。実施例1と同様の結果を得
た。
【0049】実施例8 青及び緑については下記の(a)基板加熱工程と(b)
貼り合わせ工程とした以外は実施例1と同様に行った。 (a)基板加熱工程 前記カラーフイルタ用の下地基板を40℃で10分間加
熱した。 (b)貼り合わせ工程 前記感光性フイルムの保護フイルムを剥がしながら、着
色感光性樹脂層をバーコータ(ステンレスの線を巻いた
棒)で押しながら貼りあわせた。実施例1と同様の結果
を得た。
【0050】比較例2 実施例1と同様にして赤、青及び緑の順に各色の感光性
フイルムを用いて繰り返し行ったが、青及び緑について
は(b)の貼り合わせ工程を下記とした。 本比較例の貼り合わせ工程 前記感光性フイルムの保護フイルムを剥がしながら、着
色感光性樹脂層を前記カラーフイルタ用の下地基板上に
下記条件でラミネートした。 ロール温度 120℃ ロール圧 6.0kg/cm2 速度 1.0m/分
【0051】得られた青フイルム付きの基板の表面は平
坦でなく、斜めに透かしたところ光の散乱が発生してい
ることが観察出来た。青の画素に相当する部分を拡大す
ると2列の傷が観察出来た。画素相当部の中央部分が前
置画素間の基板表面に接触していた。表面の粗さを測定
したところフイルム表面には前置画素の周期に対応した
0.5〜1.0μmの山を持つ凹凸が発生していた。貼
り合わせを行う前のフイルム表面には見られなかった凹
凸であった。前置画素による変形と認められた。画素の
表面は青ではその断面はJ状になり両端の膜厚の差は
0.3μmあった。緑ではその断面はM状となり、両端
と中央では0.5μmの膜厚の差が生じていた。この画
素の状態を模式的に図2として示した。得られたカラー
フイルタは不良であった。
【0052】比較例3 実施例1と同様にして赤、青及び緑の順に各色の感光性
フイルムを用いて繰り返し行ったが、青及び緑について
は(b)の貼り合わせ工程を下記とした。 本比較例の貼り合わせ工程 前記感光性フイルムの保護フイルムを剥がしながら、着
色感光性樹脂層を前記カラーフイルタ用の下地基板上に
下記条件でラミネートした。 ロール温度 105℃ ロール圧 4.0kg/cm2 速度 1.0m/分
【0053】得られた青フイルム付きの基板の表面は平
坦でなく、斜めに透かしたところ光の散乱が発生してい
ることが観察出来た。青の画素に相当する部分を拡大す
ると2列の傷が観察出来た。画素相当部の中央部分が前
置画素間の基板表面に接触していた。ピンホールの発生
があり、画素は不良であった。
【0054】
【発明の効果】本発明の製造法によれば、感光性フイル
ムの追随性、作業性よく基板上に均一な厚さの高精度の
多色の微細パターンの形成された優れた耐熱性を有する
カラーフイルタを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造法を示す略図である。
【図2】比較例2におけるカラーフイルタの画素の断面
の摸式図である。
【符号の説明】
1 ベースフイルム 2 着色感光性樹脂層(緑) 3 前置画素(赤) 4 透明基板 5 空間 6 一色目の画素 7 二色目の画素 8 三色目の画素

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に、ベースフイルムと一色に
    着色された感光性樹脂層とからなる感光性フイルムを、
    (1)着色された感光性樹脂層が前記基板に面するよう
    に貼りあわせる工程、(2)パターン状に露光する工程
    及び(3)現像工程を少なくとも含む工程を繰り返して
    多色パターンを形成させるカラーフイルタの製造法にお
    いて、二色目以降の着色された感光性樹脂層が前記基板
    に面するように、画素間に空間を形成し、貼り合わせ後
    のベースフイルム表面が平坦となるように貼り合わせる
    工程を行ない、前記(1)と(3)の工程の間に、加熱
    による二色目以降の感光性樹脂層のベースフイルムから
    画素間空間への移行工程を行うことを特徴とするカラー
    フイルタの製造法。
JP25025394A 1994-05-19 1994-10-17 カラーフイルタの製造法 Pending JPH08114707A (ja)

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