JPH08113126A - ロード・センシング・プロポーショニング・バルブ - Google Patents
ロード・センシング・プロポーショニング・バルブInfo
- Publication number
- JPH08113126A JPH08113126A JP25046794A JP25046794A JPH08113126A JP H08113126 A JPH08113126 A JP H08113126A JP 25046794 A JP25046794 A JP 25046794A JP 25046794 A JP25046794 A JP 25046794A JP H08113126 A JPH08113126 A JP H08113126A
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- spring
- load sensing
- leaf spring
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Abstract
(57)【要約】
【目的】車両のバネ下部の変位量に対してロードセンシ
ングバネの変位量を減少させることにより、ロードセン
シングバネを小型化し、またその耐久性を向上させる。 【構成】積載荷重が増加すると、リヤサスペンションが
撓み、その分だけ車体が沈む。これに対応して後車軸に
固定した第1ロッド1は相対的に上昇し、第2ロッド2
は2aの位置に、また、ロードセンシングバネ3は第2
ロッド2に押されて撓みながら3aの位置に変位する。
即ち、第1ロッド1の上下の軌跡Lと第2ロッド2の回
転軌跡との差によっロードセンシングバネ3の端部変位
hが発生する。このようにしてリンク機構の作動によ
り、ロッド1の移動量Lは、ロードセンシングバネ3の
変位としてはhに減少されて伝達されることになり、こ
の結果、ロードセンシングバネ3の長さを従来のものよ
り大幅に短くすることができる。
ングバネの変位量を減少させることにより、ロードセン
シングバネを小型化し、またその耐久性を向上させる。 【構成】積載荷重が増加すると、リヤサスペンションが
撓み、その分だけ車体が沈む。これに対応して後車軸に
固定した第1ロッド1は相対的に上昇し、第2ロッド2
は2aの位置に、また、ロードセンシングバネ3は第2
ロッド2に押されて撓みながら3aの位置に変位する。
即ち、第1ロッド1の上下の軌跡Lと第2ロッド2の回
転軌跡との差によっロードセンシングバネ3の端部変位
hが発生する。このようにしてリンク機構の作動によ
り、ロッド1の移動量Lは、ロードセンシングバネ3の
変位としてはhに減少されて伝達されることになり、こ
の結果、ロードセンシングバネ3の長さを従来のものよ
り大幅に短くすることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の積載荷重に対
応して、理想的な前後輪制動力の配分を得ることができ
るロード・センシング・プロポーショニング・バルブ
(以下L.S.P.Vという)に関するものであり、さ
らに詳細には、積載荷重によって変化するサスペンショ
ンストローク量を、リンク機構によって減少させながら
プロポーショニングバルブに伝達できるようにしたL.
S.P.Vに関するものである。
応して、理想的な前後輪制動力の配分を得ることができ
るロード・センシング・プロポーショニング・バルブ
(以下L.S.P.Vという)に関するものであり、さ
らに詳細には、積載荷重によって変化するサスペンショ
ンストローク量を、リンク機構によって減少させながら
プロポーショニングバルブに伝達できるようにしたL.
S.P.Vに関するものである。
【0002】
【従来の技術】トラックのように空車時と積載時で、後
輪にかかる荷重に著しい変化がみられる場合、制動時、
後輪荷重の前輪への移動などの変化により、理想的な前
後輪制動力配分は種々変化する。このためできるだけ、
積載荷重に対応して理想的な前後輪制動力の配分に近づ
け、制動時の安全性を高めることを目的としてL.S.
P.Vが開発された。こうしたL.S.P.Vの一例を
特開平4−372443号公報を参照して説明すると、
図6はこのL.S.P.Vの概略構成図である。図にお
いて、50は公知の機構からなるプロポーショニングバ
ルブ、51はリヤサスペンションなど積載荷重を検知で
きる部位に取り付けた荷重検知部、52はプロポーショ
ニングバルブ50と荷重検知部51とを連結し、積載荷
重に比例した荷重をプロポーショニングバルブの制御ピ
ストン50´に伝達する板バネである。空車時には板バ
ネは図示実線で示す位置をとっているが、積載荷重が大
きくなるとリヤサスペンションが撓み、荷重検知部51
は上方に変位し、これに対応して板バネも上方に撓む。
この板バネ52の撓みによってプロポーショニングバル
ブの制御ピストン50´に加わる荷重が増大し、アジャ
ストスプリングのバネ力が変化し、プロポーショニング
バルブによる前後輪の制動力配分を決める折れ点圧力が
上昇する。この結果、積載荷重が大きくなるにつれ、折
れ点圧力が増大して積載荷重に応じた理想的な制動力配
分が得られる。
輪にかかる荷重に著しい変化がみられる場合、制動時、
後輪荷重の前輪への移動などの変化により、理想的な前
後輪制動力配分は種々変化する。このためできるだけ、
積載荷重に対応して理想的な前後輪制動力の配分に近づ
け、制動時の安全性を高めることを目的としてL.S.
P.Vが開発された。こうしたL.S.P.Vの一例を
特開平4−372443号公報を参照して説明すると、
図6はこのL.S.P.Vの概略構成図である。図にお
いて、50は公知の機構からなるプロポーショニングバ
ルブ、51はリヤサスペンションなど積載荷重を検知で
きる部位に取り付けた荷重検知部、52はプロポーショ
ニングバルブ50と荷重検知部51とを連結し、積載荷
重に比例した荷重をプロポーショニングバルブの制御ピ
ストン50´に伝達する板バネである。空車時には板バ
ネは図示実線で示す位置をとっているが、積載荷重が大
きくなるとリヤサスペンションが撓み、荷重検知部51
は上方に変位し、これに対応して板バネも上方に撓む。
この板バネ52の撓みによってプロポーショニングバル
ブの制御ピストン50´に加わる荷重が増大し、アジャ
ストスプリングのバネ力が変化し、プロポーショニング
バルブによる前後輪の制動力配分を決める折れ点圧力が
上昇する。この結果、積載荷重が大きくなるにつれ、折
れ点圧力が増大して積載荷重に応じた理想的な制動力配
分が得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、上記のよ
うなL.S.P.Vでは、次のような問題点が指摘され
ている。 (1)サスペンションストローク(前述したリヤサスペ
ンションが荷重によって撓む量)が板バネを介してプロ
ポーショニングバルブに直接伝達される機構であるた
め、サスペンションストロークの大きい車種では、板バ
ネの変形量を大きくするため板バネを長くする必要があ
り、板バネの重量が大きくなるとともにコストアップに
つながる。 (2)板バネが長くなると、板バネに波打ち現象が発生
するという不安がある。
うなL.S.P.Vでは、次のような問題点が指摘され
ている。 (1)サスペンションストローク(前述したリヤサスペ
ンションが荷重によって撓む量)が板バネを介してプロ
ポーショニングバルブに直接伝達される機構であるた
め、サスペンションストロークの大きい車種では、板バ
ネの変形量を大きくするため板バネを長くする必要があ
り、板バネの重量が大きくなるとともにコストアップに
つながる。 (2)板バネが長くなると、板バネに波打ち現象が発生
するという不安がある。
【0004】そこで本発明の目的は、バネ下部の変位量
に対してロードセンシングバネの変形量を減少させるこ
とによって、上記諸問題を解決せんとするものである。
に対してロードセンシングバネの変形量を減少させるこ
とによって、上記諸問題を解決せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、車両
のバネ下部とバネ上部間の変位により変形するロードセ
ンシングバネ3の弾性力をプロポーショニングバルブに
伝達することにより、車両の積載荷重に応じた制動力配
分を得るロード・センシング・プロポーショニング・バ
ルブにおいて、バネ下部とバネ上部間の変位量に対して
前記ロードセンシングバネ3の変形量が減少するよう
に、バネ下部と前記ロードセンシングバネ3とをリンク
機構にて連結したことを特徴とするものであり、さら
に、前記リンク機構は、一端が前記ロードセンシングバ
ネ3に、他端が前記バネ下部にそれぞれ軸支されたロッ
ド2よりなることを特徴とするとともに、前記ロードセ
ンシングバネ3の長手方向と前記ロッド2の長手方向お
よび前記ロッド2の長手方向と前記ロードセンシングバ
ネ下部の変位方向は夫々非直線状態に配置されているこ
とを特徴とするものであり、これらを課題解決の手段と
するものである。
のバネ下部とバネ上部間の変位により変形するロードセ
ンシングバネ3の弾性力をプロポーショニングバルブに
伝達することにより、車両の積載荷重に応じた制動力配
分を得るロード・センシング・プロポーショニング・バ
ルブにおいて、バネ下部とバネ上部間の変位量に対して
前記ロードセンシングバネ3の変形量が減少するよう
に、バネ下部と前記ロードセンシングバネ3とをリンク
機構にて連結したことを特徴とするものであり、さら
に、前記リンク機構は、一端が前記ロードセンシングバ
ネ3に、他端が前記バネ下部にそれぞれ軸支されたロッ
ド2よりなることを特徴とするとともに、前記ロードセ
ンシングバネ3の長手方向と前記ロッド2の長手方向お
よび前記ロッド2の長手方向と前記ロードセンシングバ
ネ下部の変位方向は夫々非直線状態に配置されているこ
とを特徴とするものであり、これらを課題解決の手段と
するものである。
【0006】
【作用】空車時には、図1に示す如く第1ロッド1およ
び板バネ3は図中実線で示す位置をとっている。この状
態から荷物積載状態が変化すると、その時の荷重によっ
てリヤサスペンションが撓み、その分だけ車体が沈む。
これに対応してリンクは相対的に上昇し、これによって
第1ロッドに軸支された第2ロッド2は2aの位置に、
また、板バネ3は第2ロッド2に押されて撓みながら3
aの位置に変位する。即ち、リンクの上下の軌跡Lと第
2ロッド2の回転軌跡との差によって板バネ3の端部変
位hが発生する。このようにしてプロポーショニングバ
ルブにバネ力を付与する板バネ3と、板バネ3のプロポ
ーショニング部とは反対側に板バネとは非直線状態とな
るように連結された第2ロッド2と、さらに第2ロッド
2に対して非直線状態に配置されるとともに第2ロッド
2の他端に連結された第1ロッド1とからなるリンク機
構の作動により、第1ロッド1の移動量Lは、板バネ3
の変位としてはhに減少されて伝達される。さらに板バ
ネ3の変位hはレバー4を介してプロポーショニングバ
ルブの制御部材7を介して制御ピストンに伝達され、積
載荷重に見合った前後輪荷重配分が決定される。こうし
てこのリンク機構を採用することにより板バネ3の長さ
を従来のものより大幅に短くすることができ、サスペン
ションストロークの大きい車種でも、短い板バネを使用
でき、板バネの重量を減少できる。さらに板バネの波打
ち現象も防止できる。
び板バネ3は図中実線で示す位置をとっている。この状
態から荷物積載状態が変化すると、その時の荷重によっ
てリヤサスペンションが撓み、その分だけ車体が沈む。
これに対応してリンクは相対的に上昇し、これによって
第1ロッドに軸支された第2ロッド2は2aの位置に、
また、板バネ3は第2ロッド2に押されて撓みながら3
aの位置に変位する。即ち、リンクの上下の軌跡Lと第
2ロッド2の回転軌跡との差によって板バネ3の端部変
位hが発生する。このようにしてプロポーショニングバ
ルブにバネ力を付与する板バネ3と、板バネ3のプロポ
ーショニング部とは反対側に板バネとは非直線状態とな
るように連結された第2ロッド2と、さらに第2ロッド
2に対して非直線状態に配置されるとともに第2ロッド
2の他端に連結された第1ロッド1とからなるリンク機
構の作動により、第1ロッド1の移動量Lは、板バネ3
の変位としてはhに減少されて伝達される。さらに板バ
ネ3の変位hはレバー4を介してプロポーショニングバ
ルブの制御部材7を介して制御ピストンに伝達され、積
載荷重に見合った前後輪荷重配分が決定される。こうし
てこのリンク機構を採用することにより板バネ3の長さ
を従来のものより大幅に短くすることができ、サスペン
ションストロークの大きい車種でも、短い板バネを使用
でき、板バネの重量を減少できる。さらに板バネの波打
ち現象も防止できる。
【0007】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図1は本発明の実施例に係るL.S.P.Vの構
成図である。図において、1は車両のバネ下部、例えば
後車軸に固定された第1ロッドである。この第1ロッド
1は、積載荷重に対応して図示の如く通常状態では空車
時と積載時のストロークL間を上下に変位するが、悪路
を走行するなどしてバネ上部である車体がフルバウンド
した時には図示フルバウンド間のストロークL0 を上下
に変位する。第1ロッド1には取り付け位置を調整する
ことができるブラケット1bが設けられ、ブラケット1
bに軸1aによって回転自在に第2ロッド2の一端が接
続されている。この時、第1ロッドと第2ロッドとは図
示の如く所定の角度を有するように(非直線状となるよ
うに)連結する。また第2ロッド2の他端にはロードセ
ンシングバネ(本実施例では板バネ)3の端部が図2に
示す如くピン2bによって回転自在に接続されている。
この第2ロッド2と板バネ3も所定の角度を有するよう
に(非直線状となるように)連結し、第2ロッドにより
リンク機構を構成する。
する。図1は本発明の実施例に係るL.S.P.Vの構
成図である。図において、1は車両のバネ下部、例えば
後車軸に固定された第1ロッドである。この第1ロッド
1は、積載荷重に対応して図示の如く通常状態では空車
時と積載時のストロークL間を上下に変位するが、悪路
を走行するなどしてバネ上部である車体がフルバウンド
した時には図示フルバウンド間のストロークL0 を上下
に変位する。第1ロッド1には取り付け位置を調整する
ことができるブラケット1bが設けられ、ブラケット1
bに軸1aによって回転自在に第2ロッド2の一端が接
続されている。この時、第1ロッドと第2ロッドとは図
示の如く所定の角度を有するように(非直線状となるよ
うに)連結する。また第2ロッド2の他端にはロードセ
ンシングバネ(本実施例では板バネ)3の端部が図2に
示す如くピン2bによって回転自在に接続されている。
この第2ロッド2と板バネ3も所定の角度を有するよう
に(非直線状となるように)連結し、第2ロッドにより
リンク機構を構成する。
【0008】さらに板バネ3の反対側の端部はプロポー
ショニングバルブのレバー4にボルト4a等の固定手段
により固定されている。レバー4は軸5によって揺動可
能に軸支されており、またレバー4はプロポーショニン
グバルブ本体に設けたストッパ6によって図中反時計方
向への回転が規制されている。板バネ3とは反対側のレ
バー4の端部にはプロポーショニングバルブ(詳細構成
は後述する)の制御部材7が当接されている。板バネ3
から制御部材7に伝達される力Fは、軸5を中心にし
て、軸5と制御部材7の取り付け位置までの距離aと、
軸5と板バネ3と第2ロッド2との連結点までの距離b
との比によって決まる。なお、前述したa、bの距離は
設計時に適宜に設定する。
ショニングバルブのレバー4にボルト4a等の固定手段
により固定されている。レバー4は軸5によって揺動可
能に軸支されており、またレバー4はプロポーショニン
グバルブ本体に設けたストッパ6によって図中反時計方
向への回転が規制されている。板バネ3とは反対側のレ
バー4の端部にはプロポーショニングバルブ(詳細構成
は後述する)の制御部材7が当接されている。板バネ3
から制御部材7に伝達される力Fは、軸5を中心にし
て、軸5と制御部材7の取り付け位置までの距離aと、
軸5と板バネ3と第2ロッド2との連結点までの距離b
との比によって決まる。なお、前述したa、bの距離は
設計時に適宜に設定する。
【0009】上述したリンク機構によりサスペンション
ストロークの移動量に対して、板バネの変位を減少させ
るための理由を以下に説明する。空車時には、図1に示
す如く第1ロッド1および板バネ3は図中実線で示す位
置をとっている。この状態から積載荷重が増加すると、
リヤサスペンションが撓み、その分だけ車体が沈む。こ
れに対応して第1ロッド1は相対的に上昇し(図1のL
は最大積載荷重時の第1ロッドの上昇ストロークを示し
ている)、これによって第2ロッド2は2aの位置に、
また、板バネ3は第2ロッド2に押されて撓みながら3
aの位置に変位する。即ち、第1ロッド1の上下の軌跡
Lと第2ロッド2の回転軌跡との差によって板バネ3の
端部変位hが発生する。このようにしてリンク機構の作
動により、第1ロッド1の移動量Lは、板バネ3の変位
としてはhに減少されて伝達されることになり、この結
果、このリンク機構を採用することにより板バネ3の長
さを従来のものより大幅に短くすることができる。な
お、このリンク機構の効果はフルバウンド時でも図示の
如く同様である(フルバウンド時のストロークをL0 と
すると板バネ3の変位はHとなる)。そして、上記の結
果、板バネ3の変位hはレバー4を介してプロポーショ
ニングバルブの制御部材7に伝達され、積載荷重に見合
った前後輪荷重配分が決定される。
ストロークの移動量に対して、板バネの変位を減少させ
るための理由を以下に説明する。空車時には、図1に示
す如く第1ロッド1および板バネ3は図中実線で示す位
置をとっている。この状態から積載荷重が増加すると、
リヤサスペンションが撓み、その分だけ車体が沈む。こ
れに対応して第1ロッド1は相対的に上昇し(図1のL
は最大積載荷重時の第1ロッドの上昇ストロークを示し
ている)、これによって第2ロッド2は2aの位置に、
また、板バネ3は第2ロッド2に押されて撓みながら3
aの位置に変位する。即ち、第1ロッド1の上下の軌跡
Lと第2ロッド2の回転軌跡との差によって板バネ3の
端部変位hが発生する。このようにしてリンク機構の作
動により、第1ロッド1の移動量Lは、板バネ3の変位
としてはhに減少されて伝達されることになり、この結
果、このリンク機構を採用することにより板バネ3の長
さを従来のものより大幅に短くすることができる。な
お、このリンク機構の効果はフルバウンド時でも図示の
如く同様である(フルバウンド時のストロークをL0 と
すると板バネ3の変位はHとなる)。そして、上記の結
果、板バネ3の変位hはレバー4を介してプロポーショ
ニングバルブの制御部材7に伝達され、積載荷重に見合
った前後輪荷重配分が決定される。
【0010】次に本実施例で使用するプロポーショニン
グバルブの構造について説明する。図3において、10
はプロポーショニングバルブであり、車体に固定される
本体11と、この本体11内に摺動自在の設けられた段
付制御ピストン12とを備えている。段付制御ピストン
12は公知のプロポーショニングバルブと同様に大径部
Aと小径部Bとからなる段付制御ピストンとして構成さ
れ、その中央部に流路13を有している。流路13の一
端は本体11に形成した孔11aを介してマスタシリン
ダに、また他端は本体11に形成した孔11bを介して
ホイールシリンダに接続されている。流路13内にはス
プリング14に付勢されて図中右方に押されているボー
ル15が配置され、このボール15に対向して流路13
内面には弁座16が形成されている。
グバルブの構造について説明する。図3において、10
はプロポーショニングバルブであり、車体に固定される
本体11と、この本体11内に摺動自在の設けられた段
付制御ピストン12とを備えている。段付制御ピストン
12は公知のプロポーショニングバルブと同様に大径部
Aと小径部Bとからなる段付制御ピストンとして構成さ
れ、その中央部に流路13を有している。流路13の一
端は本体11に形成した孔11aを介してマスタシリン
ダに、また他端は本体11に形成した孔11bを介して
ホイールシリンダに接続されている。流路13内にはス
プリング14に付勢されて図中右方に押されているボー
ル15が配置され、このボール15に対向して流路13
内面には弁座16が形成されている。
【0011】ボール15はバルブガイド17によって常
時は開かれており、マスタシリンダからの液圧が所定の
液圧に上昇すると、段付制御ピストン12の大径部と小
径部との面積差(A−B)および後述するアジャスタス
プリング18の付勢力によって決定される液圧により公
知の理論で開閉制御される。なお、本段付制御ピストン
12は、通常状態においてマスタシリンダからホイール
シリンダへの流量面積を確保するために図4に示すよう
に段付制御ピストン12と本体11との間に隙間Sを備
えるとともにこの隙間Sとボール周辺の流路とを連通す
る孔12aを備えている。
時は開かれており、マスタシリンダからの液圧が所定の
液圧に上昇すると、段付制御ピストン12の大径部と小
径部との面積差(A−B)および後述するアジャスタス
プリング18の付勢力によって決定される液圧により公
知の理論で開閉制御される。なお、本段付制御ピストン
12は、通常状態においてマスタシリンダからホイール
シリンダへの流量面積を確保するために図4に示すよう
に段付制御ピストン12と本体11との間に隙間Sを備
えるとともにこの隙間Sとボール周辺の流路とを連通す
る孔12aを備えている。
【0012】また、段付制御ピストン12は図5に示す
ように空車時において先述した制御部材7と隙間Cをも
つように接続されており、さらに両者の間にはアジャス
タスプリング18が配置されている。従って、空車時に
あっては、このプロポーショニングバルブには隙間Cに
よって板バネ3のバネ力が作用せず、アジャスタスプリ
ング18のみのバネ力によって段付制御ピストン12を
付勢するようになっている。
ように空車時において先述した制御部材7と隙間Cをも
つように接続されており、さらに両者の間にはアジャス
タスプリング18が配置されている。従って、空車時に
あっては、このプロポーショニングバルブには隙間Cに
よって板バネ3のバネ力が作用せず、アジャスタスプリ
ング18のみのバネ力によって段付制御ピストン12を
付勢するようになっている。
【0013】上記プロポーショニングバルブの作動を以
下に説明する。 〔空車時〕空車時においては、第1ロッド1および板バ
ネ3は図1の実線位置をとり、この結果、レバー4も移
動せず、制御部材7はプロポーショニングバルブ内の段
付制御ピストン12と隙間Cを有した状態となってい
る。このため段付制御ピストン12にはアジャスタスプ
リング18のみの付勢力が作用しており、前後輪制動力
配分はこのアジャスタスプリング18の付勢力と段付制
御ピストン12の面積差(A−B)によって決定され
る。
下に説明する。 〔空車時〕空車時においては、第1ロッド1および板バ
ネ3は図1の実線位置をとり、この結果、レバー4も移
動せず、制御部材7はプロポーショニングバルブ内の段
付制御ピストン12と隙間Cを有した状態となってい
る。このため段付制御ピストン12にはアジャスタスプ
リング18のみの付勢力が作用しており、前後輪制動力
配分はこのアジャスタスプリング18の付勢力と段付制
御ピストン12の面積差(A−B)によって決定され
る。
【0014】〔積載時〕積載時には積載荷重に応じて第
1ロッド1がLだけ上昇する(図1の場合のLは最大積
載荷重時のストロークを示す)と、板バネ3の先端は図
中左方に変位し、これに伴ってレバー4は時計方向に回
転し、制御部材7を図中右方に変位させる。この時の力
関係は以下のようになる。レバー4の軸5を中心にし
て、軸5と制御部材7の取り付け位置までの距離をa、
軸5と板バネ3と第2ロッド2との連結軸2aまでの距
離をbとし、板バネ3の曲げ力をfとすると、制御部材
7の押し込み力FはF=(b×f)/aとなる。この押
し込み力Fによって、制御部材7と段付制御ピストン1
2との隙間Cがなくなり、かつ、段付制御ピストン12
には板バネ3のバネ力が作用するため、前後輪制動力配
分の折れ点圧力が空車時よりも上昇し、マスタシリンダ
からの高い液圧が折れ点にいたるまで直接後輪に伝達さ
れ、理想的な制動力配分が得られることになる。
1ロッド1がLだけ上昇する(図1の場合のLは最大積
載荷重時のストロークを示す)と、板バネ3の先端は図
中左方に変位し、これに伴ってレバー4は時計方向に回
転し、制御部材7を図中右方に変位させる。この時の力
関係は以下のようになる。レバー4の軸5を中心にし
て、軸5と制御部材7の取り付け位置までの距離をa、
軸5と板バネ3と第2ロッド2との連結軸2aまでの距
離をbとし、板バネ3の曲げ力をfとすると、制御部材
7の押し込み力FはF=(b×f)/aとなる。この押
し込み力Fによって、制御部材7と段付制御ピストン1
2との隙間Cがなくなり、かつ、段付制御ピストン12
には板バネ3のバネ力が作用するため、前後輪制動力配
分の折れ点圧力が空車時よりも上昇し、マスタシリンダ
からの高い液圧が折れ点にいたるまで直接後輪に伝達さ
れ、理想的な制動力配分が得られることになる。
【0015】〔フルバウンド時〕最も車体が沈み込んだ
状態のフルバウンド時には、図1に示すように第1ロッ
ドは最高位置まで上昇するが、この時には、すでに制御
部材7と段付制御ピストン12との間の隙間Cはなくな
り両者は当接状態となっているため、レバー4はもはや
軸5を中心に回転できず、板バネ3のみがさらに撓むだ
けである。また最も車体が浮き上がった状態のフルバウ
ンド時には、図1に示すように第1ロッドは最低位置ま
で下降し、板バネの端部もそれに連れて図中右方に移動
するが、レバー4はストッパ6によって反時計方向への
回転が規制されるため、板バネ3は撓むだけであり、こ
の状態の時には、プロポーショニングバルブ内の段付制
御ピストン12への荷重は空車時と同じとなる。なお、
上記実施例中のロードセンシングバネとして板バネの代
わりに断面が円形をしたロッド状のバネを使用してもよ
い。また第1ロッドを用いずに第2ロッド2を直接後車
軸に軸支させてもよい。
状態のフルバウンド時には、図1に示すように第1ロッ
ドは最高位置まで上昇するが、この時には、すでに制御
部材7と段付制御ピストン12との間の隙間Cはなくな
り両者は当接状態となっているため、レバー4はもはや
軸5を中心に回転できず、板バネ3のみがさらに撓むだ
けである。また最も車体が浮き上がった状態のフルバウ
ンド時には、図1に示すように第1ロッドは最低位置ま
で下降し、板バネの端部もそれに連れて図中右方に移動
するが、レバー4はストッパ6によって反時計方向への
回転が規制されるため、板バネ3は撓むだけであり、こ
の状態の時には、プロポーショニングバルブ内の段付制
御ピストン12への荷重は空車時と同じとなる。なお、
上記実施例中のロードセンシングバネとして板バネの代
わりに断面が円形をしたロッド状のバネを使用してもよ
い。また第1ロッドを用いずに第2ロッド2を直接後車
軸に軸支させてもよい。
【0016】
【発明の効果】以上詳細に述べた如く本発明によれば、
プロポーショニングバルブにバネ力を付与する板バネ3
と、板バネ3のプロポーショニング部とは反対側に板バ
ネとは非直線状態となるように連結された第2ロッド2
と、さらに第2ロッド2に対して非直線状態に配置され
るとともに第2ロッド2の他端に連結された第1ロッド
1とからなるリンク機構により、プロボーショニングバ
ルブと第1ロッドとを連結し、このリンク機構により第
1ロッド1の上下方向の変位量を第2ロッド2を介して
板バネの減少されたバネ変位に変換できるようにしたた
め、板バネの長さを短くし、且つ、板バネのストローク
を減少させることできる。この結果、サスペンションス
トロークの大きい車種でも、板バネを短く設計すること
ができ、板バネの重量増加やコストアップを防止するこ
とができる。また、板バネの長さが短くできるため、板
バネに波打ち現象が発生するという不安も解消できる。
等々の優れた効果を奏することができる。
プロポーショニングバルブにバネ力を付与する板バネ3
と、板バネ3のプロポーショニング部とは反対側に板バ
ネとは非直線状態となるように連結された第2ロッド2
と、さらに第2ロッド2に対して非直線状態に配置され
るとともに第2ロッド2の他端に連結された第1ロッド
1とからなるリンク機構により、プロボーショニングバ
ルブと第1ロッドとを連結し、このリンク機構により第
1ロッド1の上下方向の変位量を第2ロッド2を介して
板バネの減少されたバネ変位に変換できるようにしたた
め、板バネの長さを短くし、且つ、板バネのストローク
を減少させることできる。この結果、サスペンションス
トロークの大きい車種でも、板バネを短く設計すること
ができ、板バネの重量増加やコストアップを防止するこ
とができる。また、板バネの長さが短くできるため、板
バネに波打ち現象が発生するという不安も解消できる。
等々の優れた効果を奏することができる。
【図1】本発明の実施例に係るL.S.P.Vの概略構
成図である。
成図である。
【図2】板バネと第2ロッドとの接続部を示す図1中Z
方向矢視図である。
方向矢視図である。
【図3】図1中のL.S.P.Vの拡大図である。
【図4】図3中の要部拡大図である。
【図5】図3中の要部拡大図である。
【図6】従来のL.S.P.Vの概略構成図である。
1 第1ロッド 2 第2ロッド 3 板バネ 4 レバー 5 軸 6 ストッパ 7 制御部材 10 プロポーショニングバルブ 11 本体 12 段付制御ピストン 13 流路 14 スプリング 15 ボール 16 弁座 17 バルブガイド 18 アジャスタスプリング L 空車時と積載時のストローク h Lに対応した板バネのストローク
Claims (3)
- 【請求項1】 車両のバネ下部とバネ上部間の変位によ
り変形するロードセンシングバネ3の弾性力をプロポー
ショニングバルブ10に伝達することにより、車両の積
載荷重に応じた制動力配分を得るロード・センシング・
プロポーショニング・バルブにおいて、バネ下部とバネ
上部間の変位量に対して前記ロードセンシングバネ3の
変形量が減少するように、バネ下部と前記ロードセンシ
ングバネ3とをリンク機構にて連結したことを特徴とす
るロード・センシング・プロポーショニング・バルブ。 - 【請求項2】 前記リンク機構は、一端が前記ロードセ
ンシングバネ3に、他端が前記バネ下部にそれぞれ軸支
されたロッド2よりなることを特徴とする請求項1に記
載のロード・センシング・プロポーショニング・バル
ブ。 - 【請求項3】 前記ロードセンシングバネ3の長手方向
と前記ロッド2の長手方向および前記ロッド2の長手方
向と前記ロードセンシングバネ下部の変位方向は夫々非
直線状態に配置されていることを特徴とする請求項2に
記載のロード・センシング・プロポーショニング・バル
ブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25046794A JPH08113126A (ja) | 1994-10-17 | 1994-10-17 | ロード・センシング・プロポーショニング・バルブ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25046794A JPH08113126A (ja) | 1994-10-17 | 1994-10-17 | ロード・センシング・プロポーショニング・バルブ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08113126A true JPH08113126A (ja) | 1996-05-07 |
Family
ID=17208309
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25046794A Pending JPH08113126A (ja) | 1994-10-17 | 1994-10-17 | ロード・センシング・プロポーショニング・バルブ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08113126A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108995640A (zh) * | 2018-09-07 | 2018-12-14 | 杭叉集团股份有限公司 | 一种车辆、制动力分配系统及其感载形变放大机构 |
-
1994
- 1994-10-17 JP JP25046794A patent/JPH08113126A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108995640A (zh) * | 2018-09-07 | 2018-12-14 | 杭叉集团股份有限公司 | 一种车辆、制动力分配系统及其感载形变放大机构 |
CN108995640B (zh) * | 2018-09-07 | 2023-07-07 | 杭叉集团股份有限公司 | 一种车辆、制动力分配系统及其感载形变放大机构 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20041124 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20050607 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |