JPH08112792A - 力制御ロボット - Google Patents

力制御ロボット

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JPH08112792A
JPH08112792A JP24796794A JP24796794A JPH08112792A JP H08112792 A JPH08112792 A JP H08112792A JP 24796794 A JP24796794 A JP 24796794A JP 24796794 A JP24796794 A JP 24796794A JP H08112792 A JPH08112792 A JP H08112792A
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JP
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force
reaction force
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Application number
JP24796794A
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English (en)
Inventor
Makoto Jinno
野 誠 神
Taku Yoshimi
見 卓 吉
Shintaro Nagataki
滝 真太郎 永
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Toshiba Corp
Shibaura Machine Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Machine Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロボット手先部に取り付けられたエンドエフ
ェクタで誘導する場合に、エンドエフェクタが加工対象
物等に衝突し破損するのを防ぐとともに、接触した状態
でもスムーズなエンドエフェクタの誘導が可能な力制御
ロボットを提供する。 【構成】 ロボットのエンドエフェクタ5に加わる反力
を検出する力覚センサ4を備え、ジョイスティック6を
介して位置姿勢制御手段8に指示する移動指令値に基づ
きエンドエフェクタ5をこの移動指令値に対応する目標
位置へ誘導可能な力制御ロボットにおいて、移動指令値
を力覚センサ4により検出した反力の関数として補正す
る補正手段11を備え、移動指令値に対応する目標位置
が力覚センサ4により検出した反力の方向へ所定修正量
だけ修正されるように、力覚センサ4により検出した反
力に基づいて位置姿勢制御手段8へ作用する力制御手段
12を備えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジョイスティック等の
操作手段でロボットのエンドエフェクタの誘導が可能な
力制御ロボットに関する。
【0002】
【従来の技術】ロボットの手先部に取り付けられたエン
ドエフェクタを誘導する方法としては、ロボットの操作
ペンダントに設けられたスイッチを用い限られた方向へ
限られた速度で誘導する方法や、ジョイスティック等に
より誘導する方法がある。
【0003】スイッチやジョイスティックを用いてエン
ドエフェクタを誘導する場合に、エンドエフェクタが加
工対象物や組立対象物や障害物などに衝突し、これらを
破損する危険性がある。特に、エンドエフェクタを教示
する段階においては、エンドエフェクタを加工対象物や
組立対象物に接近させて教示を行う必要も生じるので、
この危険性はより高くなる。
【0004】スイッチを用い所定の方向へ所定の速度で
エンドエフェクタを誘導する場合には、ロボットに力覚
センサが備えられていれば、過大な力を検出した場合に
エンドエフェクタを誘導している方向の移動動作を停止
することは容易である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ジョイスティ
ック等の操作手段を用いて操作する場合には、操作者は
3次元の任意の方向へ任意の速度で誘導しているため、
時時刻刻変化する誘導方向や速さに対して単純な操作で
動作を制限することは容易でない。また、単に動作を停
止することにより上記の危険性を回避しようとすること
は、スムーズな操作に支障を来すことになる。このた
め、破損等の危険を回避しつつ任意の方向へ移動できる
ことが望ましい。
【0006】そこで本発明の目的は、上記従来技術の有
する問題を解消し、ロボット手先部に取り付けられたエ
ンドエフェクタを誘導する場合にエンドエフェクタが加
工対象物や組立対象物や障害物などに衝突してロボット
やエンドエフェクタ、加工対象物、組立対象物などを破
損することを防止するとともに、加工対象物等と接触し
た状態でもスムーズなエンドエフェクタの誘導が可能な
力制御ロボットを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明による力制御ロボットは、ロボットのエン
ドエフェクタに加わる反力を検出する力覚センサを備
え、操作手段を介して位置姿勢制御手段に指示する移動
指令値に基づき前記エンドエフェクタをこの移動指令値
に対応する目標位置へ誘導可能な力制御ロボットにおい
て、前記移動指令値を前記力覚センサにより検出した反
力の関数として補正する補正手段を備えることを特徴と
する。
【0008】また、ロボットのエンドエフェクタに加わ
る反力を検出する力覚センサを備え、操作手段を介して
位置姿勢制御手段に指示する移動指令値に基づき前記エ
ンドエフェクタをこの移動指令値に対応する目標位置へ
誘導可能な力制御ロボットにおいて、前記移動指令値を
前記力覚センサにより検出した反力の関数として補正す
る補正手段を備え、前記移動指令値に対応する目標位置
が前記力覚センサにより検出した反力の方向へ所定修正
量だけ修正されるように、前記力覚センサにより検出し
た反力に基づいて前記位置姿勢制御手段へ作用する力制
御手段を備えることを特徴とする。
【0009】また、前記補正手段は、前記力覚センサに
より検出した反力の大きさが、所定反力値より大きい場
合に前記移動指令値を減少させる補正をし、前記所定反
力値以下の場合に前記移動指令値を保持することが好適
である。
【0010】また、前記力制御手段は、前記力覚センサ
により検出する反力が予め設定した目標押し付け力とな
るように、前記目標位置を所定修正量だけ修正すること
が好適である。
【0011】また、前記補正手段は、前記力覚センサに
より検出した反力の大きさが、所定反力値より大きい場
合に前記移動指令値を減少させる補正をし、前記所定反
力値以下の場合に前記移動指令値のままにし、前記移動
指令値に対応する目標位置が前記力覚センサにより検出
した反力の方向へ所定修正量だけ修正されるように、前
記力覚センサにより検出した反力に基づいて前記位置姿
勢制御手段へ作用する力制御手段を備え、前記力制御手
段は、前記力覚センサにより検出する反力が予め設定し
た目標押し付け力となるように、前記目標位置を所定修
正量だけ修正し、予め設定した前記目標押し付け力は、
前記所定反力値より大きく設定されていることが好適で
ある。
【0012】また、前記補正手段は、前記移動指令値に
対応する目標位置へ向く移動方向ベクトルと前記力覚セ
ンサにより検出した反力の方向ベクトルとのなす角度
が、所定角度範囲外のときには前記移動指令値を減少さ
せる補正をし、所定角度範囲内のときには前記移動指令
値を保持することが好適である。
【0013】また、前記操作手段は、ジョイスティック
であることが好適である。
【0014】
【作用】操作者がジョイスティック等の操作手段を介し
てエンドエフェクタが移動すべき目標位置を時系列的に
次々と指示すると、これらの目標位置を対応する移動指
令値が位置姿勢制御手段へ指示され、位置姿勢制御手段
は指示された移動指令値に基づき対応する目的位置へエ
ンドエフェクタを誘導する。エンドエフェクタに加わる
反力を力覚センサで検出し、位置姿勢制御手段へ指示し
た移動指令値を検出した反力の関数として補正手段によ
って補正する。
【0015】補正手段は、例えば、力覚センサにより検
出した反力の大きさが、所定反力値より大きい場合には
前記移動指令値を減少させる補正をし、所定反力値以下
の場合には以前に指示した移動指令値を保持する。これ
によって、検出した反力が大きすぎる場合すなわちエン
ドエフェクタが加工対象物等へ所定反力値より大きい力
を与えるように誘導される場合には、移動指令値を減少
させ、エンドエフェクタが加工対象物等へ接近する速度
を小さくし過大な力が作用することを防止する。
【0016】力制御手段は、移動指令値に対応する目標
位置へ誘導されるエンドエフェクタが反力を受けた場合
に、力覚センサにより検出した反力の方向へ所定修正量
だけ目標位置を修正するように、位置姿勢制御手段へ働
きかける。この結果、力覚センサで検出される反力が小
さくなる方向へ、当初設定した目標位置が修正される。
力制御手段によるこの修正は、例えば、力覚センサによ
り検出する反力が予め設定した目標押し付け力に等しく
なるように行われる。
【0017】補正手段と力制御手段との両者を備える場
合には、移動指令値を検出した反力の関数として補正す
るとともに、検出した反力の方向へ所定修正量だけ目標
位置を修正することができる。
【0018】移動方向ベクトルと検出した反力の方向ベ
クトルとのなす角度が所定角度範囲外のときには、移動
方向ベクトルの方向近辺に反力を与える加工対象物等が
存在することになり、この場合、移動指令値を減少させ
る補正をする。この角度が所定角度範囲内のときには、
移動方向ベクトルの方向近辺に反力を与える加工対象物
等が存在しないことになるので前記移動指令値を保持す
る。
【0019】
【実施例】以下に本発明の力制御ロボットの実施例につ
いて図面を参照して説明する。
【0020】図2および図4乃至図8を参照して、本発
明の第1実施例について説明する。
【0021】図4は力制御ロボットの全体構成を示す図
である。力制御ロボットは、基本的にはロボット本体1
と、ロボット本体1を制御するためのコントローラ2
と、操作手段としてのジョイスティック6を備えた操作
ペンタント3とから構成されている。ロボット本体1は
6軸円筒座標型ロボットであり、手先部には6軸力覚セ
ンサ4を介してディスクグラインダ等のエンドエフェク
タ5が装着されている。6軸力覚センサ4はエンドエフ
ェクタ5が加工対象物等から受ける反力の方向と大きさ
を3次元的に検出する。
【0022】ジョイスティック6は、3次元の任意の方
向へエンドエフェクタ5を誘導可能な3次元ジョイステ
ィックである。図5に示すように、例えばジョイスティ
ック6をXj方向へ倒せば、エンドエフェクタ5は、任
意の座標系のX方向へ誘導されるようになっている。こ
こで座標系は、例えばベース座標系やワーク座標系やツ
ール座標系などのいずれに設定してもよい。また、エン
ドエフェクタ5の位置の制御誘導から姿勢の制御誘導へ
切り替えることも可能である。
【0023】図2に、本実施例の制御ブロック図を示
す。同図において、エンドエフェクタ5に所定の作業を
教示するために、エンドエフェクタ5を目標位置に時系
列的に誘導するようにジョイスティック6を操作する
と、これらの目標位置に対応する移動指令値が、補正手
段11を介して位置姿勢制御手段10へ指示される。位
置姿勢制御手段10は図示しないモータ等の駆動手段に
接続されている。
【0024】補正手段11は、6軸力覚センサ4で検出
した反力のデータを受け、この反力のデータの関数とし
て、ジョイスティック6により指示される移動指令値を
補正する。
【0025】補正手段11による補正の種々の態様を図
6乃至図8に示す。図6乃至図8において、縦軸はジョ
イスティック6の単位倒れ角あたりのエンドエフェクタ
5の移動速度を示し、自由空間におけるエンドエフェク
タの1サンプルリング時間当たりの移動量を1としたと
きの係数Aとして表現されている。例えば、係数Aが1
のときジョイスティック6の単位倒れ角あたりの自由空
間におけるエンドエフェクタ5の移動速度をVとする
と、係数AがA1のときにはジョイスティック6の単位
倒れ角当たりの移動速度はA1・Vで表現される。より
具体的には、例えば、係数Aが1のときジョイスティッ
ク6の単位倒れ角あたりのエンドエフェクタ5の移動速
度を1cm/sとすると、係数Aが0.1のときにはエ
ンドエフェクタ5の移動速度が0.1cm/sとなる。
また、横軸は6軸力覚センサ4によって検出した反力の
大きさFを示す。反力の大きさFは、6軸力覚センサ4
によって検出された検出力成分をFx,Fy,Fzとす
るとき、F=(Fx・Fx+Fy・Fy+Fz・Fz)
1/2 と表される。
【0026】図6は、反力の大きさFがF1以下では係
数Aを1に設定し、FがF1を越えると係数Aを1より
小さい定数A1に設定する補正の例である。ここで定数
A1の値は例えば0.1などの適当な値に設定される。
【0027】図6に示す補正の例によれば、反力FがF
1を越えると、係数Aは1からA1に補正され、エンド
エフェクタ5の移動速度は小さくなる。この結果、エン
ドエフェクタ5に反力を与える加工対象物等に接近する
速度が小さくなり、エンドエフェクタ5と作業対象物等
の衝突の衝撃を低下させることが可能になり、対象物の
破損を防止することができる。
【0028】図7に示す補正は、反力の大きさFがF1
以下では係数Aを1に設定し、FがF1を越えF2以下
の領域では、係数Aが直線的に減少するように設定し、
FがF2を越える領域では、係数Aを1より小さい定数
A1に設定する補正の例である。図7に示す補正によれ
ば、図6に示す補正を行う場合に比べ、エンドエフェク
タ5と作業対象物等の衝突の衝撃等の回避をより正確に
制御することが可能になる。
【0029】図8に示す補正は、図7に示す補正を微分
係数が連続的になるように滑らかに、例えば2次曲線で
表されるように、係数Aを変化させた補正の例である。
図8に示す補正は、図6や図7に示す補正に比べ、より
高度な制御が可能になる。
【0030】なお、図6乃至図8において、反力の大き
さFが大きい領域では、係数Aを1より小さい定数A1
に補正する例を示したが、定数A1を0に設定してもよ
い。ただし、単に定数A1を0とするだけでは、ジョイ
スティック6による誘導ができなくなってしまう。
【0031】本実施例の構成によれば、補正手段11を
設け、ジョイスティック6による移動指令値を6軸力覚
センサ4により検出した反力の大きさFの関数で変化さ
せることができるので、エンドエフェクタ5を教示など
する場合にエンドエフェクタ5が加工対象物や組立対象
物等に接触した際に、過大な反力がかかる前に、エンド
エフェクタ5を誘導する速度を速やかに減少させること
ができ、この結果、衝突の衝撃を低下させることが可能
になり、ロボット本体1やエンドエフェクタ5、加工対
象物、組立対象物などの破損を回避することができる。
【0032】次に、図3および図9を参照して本実施例
の第2実施例について説明する。
【0033】図3に示すように本実施例では、エンドエ
フェクタ5を目標位置に時系列的に誘導するようにジョ
イスティック6を操作すると、これらの目標位置に対応
する移動指令値が、直接、位置姿勢制御手段10へ指示
される。また、6軸力覚センサ4と位置姿勢制御手段1
0との間に力制御手段が設けられている。
【0034】力制御手段12は、検出した反力の大きさ
Fが予め設定した目標押し付け力Fdに比べて大きい場
合に、移動指令値に対応する目標位置が検出した反力の
方向へ所定修正量だけ修正されるように、位置姿勢制御
手段10へ作用するものである。
【0035】力制御手段12の作用を図9を参照して説
明する。図9において、エンドエフェクタ5であるグラ
インダは加工対象物7に接触した状態にある。ベクトル
1は、操作者がジョイスティック6によりエンドエフェ
クタ5を誘導しようとしている誘導方向ベクトルであ
り、移動指令値に対応する目標位置へ向かうベクトルで
ある。ベクトル2は、検出された反力の方向に方向を有
し大きさが所定修正量△Vの修正ベクトルである。
【0036】移動指令値に対応する目標位置を検出した
反力の方向へ修正される所定修正量△Vは式(1)に示
される。 △V=G・(F−Fd) (F>Fd) (1) ここで、Gは力制御ゲイン、Fdは目標押し付け力、F
は検出した反力の大きさを表す。
【0037】図9に示すように、誘導方向ベクトルであ
るベクトル1と修正ベクトルであるベクトル2とのベク
トル和であるベクトル3が、修正された誘導方向ベクト
ルとなる。
【0038】ベクトル1とベクトル2が反対方向に向い
ている場合には、操作者が与える移動指令と式(1)に
よる所定修正量△Vが釣り合った位置で見かけ上は停止
することになる。従って、誘導方向ベクトル1と修正ベ
クトル2が概ね同程度の大きさとなるように係数Aや力
制御ゲインGなどを設定するようにすれば必要以上に過
大な反力が加わることはない。
【0039】本実施例の構成によれば、力制御手段12
を設けたことにより、反力の大きさFが目標押し付け力
Fdより大きい場合には、反力の方向に所定修正量△V
だけ、目標位置が修正される。この結果、エンドエフェ
クタ5を教示などする場合にエンドエフェクタ5が加工
対象物等に接触した際に過大な反力がかかる前に、エン
ドエフェクタ5を誘導する速度を速やかに減少させるこ
とができ、衝突の衝撃を低下させることが可能になり、
ロボット本体1やエンドエフェクタ5、加工対象物、組
立対象物などの破損を回避することができる。
【0040】なお、式(1)は最も基本的な式を示した
ものである。本実施例はこれに限らず、検出される反力
が目標の押し付け力となるように、比例項、積分項、微
分項などを適当に組み合わせて所定修正量△Vを設定し
てもよい。
【0041】また、本来ならば、Fd=0として反力を
受けた方向にエンドエフェクタ5を逃がすことも可能で
あるが、6軸力覚センサ4の検出誤差や移動時のエンド
エフェクタ5の慣性力の影響があるため、不感帯を設け
る意味で、Fd>0とした方がよい。
【0042】また、式(1)の代わりに、 △V=CONST (F>Fdの場合) (2) により、所定修正量△Vを設定してもよい。この場合、
反力の大きさFが、目標押し付け力Fdより大きい場合
には、測定される反力が一定の速度で減少する方向に目
標位置が修正されることになる。
【0043】次に、本発明の第3実施例について図1、
図10及び図11を参照して説明する。
【0044】一般的には、自由空間ではエンドエフェク
タ5を高速で誘導したいのに対して、加工対象物等7と
接触するときには、自由空間における場合と同様の速度
で誘導することは不可能である。すなわち、自由空間に
おける移動と加工対象物等との接触しながらの移動とが
混在する状況では単一の手法のみで制御することは困難
である。また、誘導方向ベクトルであるベクトル1と修
正ベクトルであるベクトル2とが、同程度の大きさにな
るように力制御ゲインGを上げることは容易ではない。
【0045】本実施例は、このような状況に対応できる
ものであり、図1に示すように補正手段11と力制御手
段12との両者が設けられている。本実施例では、補正
手段11による補正を図7に示すように、反力の大きさ
FがF1より小さい範囲では係数Aを1に設定し、Fが
F1とF2との間では係数Aは1からA1まで変化し、
FがF2を越えるとA1に設定される。
【0046】さらに、力制御手段12においては、式
(1)または式(2)における目標押し付け力Fdは、
図4におけるF2以上の大きさに設定されている。上述
のように、F1、F2、Fdを設定することにより、非
接触時すなわちFがF1より小さいときには、係数Aは
1であり、エンドエフェクタ5は大きな誘導速度で誘導
される。エンドエフェクタ5が加工対象物等に接触し、
FがF1以上であるがFd以下である範囲では、図7に
従って補正手段11のみが機能し、エンドエフェクタ5
の誘導速度は減少させられる。さらに、Fが大きくてF
dを越えた場合には、補正手段11に加えて、力制御手
段12が機能し、補正手段11により係数AがA1に設
定されるとともに、力制御手段12により反力の方向に
所定修正量△Vだけ目標位置が修正される。
【0047】本実施例の構成によれば、補正手段と力制
御手段12とを備えているので、加工対象物等との非接
触状態では高速な誘導が可能であり、接触状態では、反
力の大きさFに応じてきめ細かい制御を行うことができ
る。すなわち、教示などの場合に、エンドエフェクタ5
が加工対象物等に接触した際に補正手段11により誘導
速度を縮小または減少させて、衝突の衝撃を低下させる
ことができ、ロボット本体1やエンドエフェクタ5、加
工対象物、組立対象物などの破損を防止することができ
る。
【0048】さらに、6軸力覚センサ4により検出した
反力の方向にジョイスティック6による移動指令値を力
制御手段12を介して修正することにより、仮に加工対
象物等に過大な力が加わった場合でも、速やかにその反
力を除去することができる。
【0049】また、反力が加わった状態でも、ジョイス
ティック6による移動が可能なため、操作者の意図する
方向へエンドエフェクタ5を誘導することができ、例え
ば、対象物表面に沿って誘導することも可能である。
【0050】なお、本実施例では補正手段11を図7に
従って設定した場合を示したが、本実施例はこれに限ら
ず図6または図8に従って設定してもよい。この場合、
図6においては、FdはF1より大きい値に設定され、
図8においてはFdはF2より大きく設定される。図7
や図8のように連続的に移動指令を変化させる場合は、
関数値が切り替わる際の移動指令の不連続性がなくなり
安定した動作が可能になる。
【0051】次に、本発明の第4実施例を図10および
図11を参照して説明する。第1実施例等では、検出さ
れる反力の方向に関わらずジョイスティック6で指示し
た移動指令値を補正していた。しかしながら、反力が減
少する方向にエンドエフェクタ5が移動している場合に
は、特に、移動指令値減を補正する必要性はない。本実
施例はこの思想に基づくものである。
【0052】そこで、本実施例では、補正手段11は、
第1実施例等とは異なり、移動方向ベクトルと検出した
反力の方向ベクトルとのなす角度に応じて係数Aを設定
するように補正される。
【0053】図11に、エンドエフェクタ5と加工対象
物7との接触した状態を示す。移動指令値による誘導方
向ベクトルが、ベクトル1aの場合とベクトル1bの場
合とが示されている。誘導方向ベクトルがベクトル1a
の場合は、反力が減少する方向にエンドエフェクタ5が
移動している場合に相当し、誘導方向ベクトルがベクト
ル1bの場合は、反力が増加する方向にエンドエフェク
タ5が移動している場合に相当する。ベクトル2は6軸
力覚センサ4によって検出された反力の方向ベクトルで
ある。ベクトル2に対して、所定角度範囲として60度
の角度を考える。
【0054】補正手段11による補正は次のように行わ
れる。
【0055】誘導方向ベクトルがベクトル1aの場合に
は、反力が減少する方向にエンドエフェクタ5が移動し
ているので補正する必要はなく、補正手段11は図10
(a)に従う。
【0056】一方、誘導方向ベクトルがベクトル1bの
場合には、反力が増加する方向にエンドエフェクタ5が
移動しているので補正する必要があり、補正手段11は
図10(b)に示すように、反力の大きさがF1を越え
ると係数AをA1に設定する補正を実行する。
【0057】なお、2つのベクトルのなす角が所定角度
範囲内にあるかどうかを判断するためには、2つのベク
トルの内積をとればよい。また、所定角度範囲は60度
に設定することに限られず、他の適当な角度でもよい。
また、A1=0に設定しても問題ない。
【0058】本実施例の構成によれば、補正手段11
を、移動方向ベクトルと検出した反力の方向ベクトルと
のなす角度に応じて係数Aを設定するように機能させる
ので、反力の減少する方向には通常の空間を誘導する速
度でエンドエフェクタ5を誘導することがで、よりスム
ーズな誘導が可能になる。
【0059】以上、種々の実施例について説明したが、
上述の実施例において、ジョイスティック5による移動
指令をエンドエフェクタ5の並進方向の移動について述
べたが、必ずしもこれに限らず、姿勢軸を誘導する場合
でも本発明は適用できる。ここでの姿勢軸は、エンドエ
フェクタに固定された座標系やベース座標系、ワーク座
標系などの軸回りの回転を意味している。上述の説明と
同様に、ジョイスティック6による姿勢軸の移動指令値
を力覚センサの検出値つまり反力の関数で変化させれば
よく、また、力覚センサにより検出した反力の方向に式
(1)等を用いて移動指令値を修正すればよい。従っ
て、ジョイスティック6では、姿勢の変化を与え、式
(1)等では並進方向に反力を減少する方向に移動する
ことになる。また、モーメントを検出して力制御により
姿勢を変化させることも可能であるが、並進方向に変化
させる方がより容易である。
【0060】さらに、ジョイスティック5でロボットの
関節各方向、つまりジョイント座標系で誘導する場合に
も同様の方法で誘導でることはいうまでもない。
【0061】また、操作手段としてジョイスティックを
用いる場合を示したが、本発明はこれに限らず、他のジ
ョグ動作指令手段を用いてもよい。
【0062】また、力覚センサとして6軸力覚センサを
用いた場合を示したが、6軸に限らず、より少ない並進
3軸方向の1軸方向の反力を検出可能なものを用いても
よい。
【0063】
【発明の効果】以上の説明のように、本発明の構成によ
れば、補正手段あるいは力制御手段を設けたので、ロボ
ット手先部に取り付けられたエンドエフェクタで誘導す
る場合にエンドエフェクタが加工対象物等に衝突して破
損することを防止するとともに、加工対象物等と接触し
た状態でもスムーズなエンドエフェクタの誘導が可能な
力制御ロボットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の力制御ロボットの実施例を示す機能ブ
ロック図。
【図2】本発明の力制御ロボットの他の実施例を示す機
能ブロック図。
【図3】本発明の力制御ロボットのさらに他の実施例を
示す機能ブロック図。
【図4】力制御ロボットの全体構成を示す斜視図。
【図5】3次元ジョイスティックの概略構成を示す斜視
図。
【図6】補正手段による補正において、検出される反力
の大きさFとジョイスティックの単位角度当たりの移動
速度の係数Aの関係を示す関係図。
【図7】補正手段による補正において、検出される反力
の大きさFとジョイスティックの単位角度当たりの移動
速度の係数Aの関係を示す他の関係図。
【図8】補正手段による補正において、検出される反力
の大きさFとジョイスティックの単位角度当たりの移動
速度の係数Aの関係を示すさらに他の関係図。
【図9】誘導方向ベクトル(ベクトル1)と修正ベクト
ル(ベクトル2)と、修正された誘導方向ベクトル(ベ
クトル3)の関係を示す図。
【図10】図11に示すベクトル1aとベクトル1bと
に対応して、係数Aが(a)と(b)に従って補正され
ることを示す関係図。
【図11】誘導方向ベクトルが反力方向のベクトル2に
対して、所定角度範囲内のあるベクトル1aの場合と所
定角度範囲外にあるベクトル1bの場合との関係を示す
図。
【符号の説明】
4 6軸力覚センサ(力覚センサ) 5 エンドエフェクタ 6 ジョイスティック(操作手段) 7 加工対象物 8 位置姿勢制御手段 11 補正手段 12 力制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永 滝 真太郎 静岡県沼津市大岡2068−3 東芝機械株式 会社沼津事業所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロボットのエンドエフェクタに加わる反力
    を検出する力覚センサを備え、操作手段を介して位置姿
    勢制御手段に指示する移動指令値に基づき前記エンドエ
    フェクタをこの移動指令値に対応する目標位置へ誘導可
    能な力制御ロボットにおいて、 前記移動指令値を前記力覚センサにより検出した反力の
    関数として補正する補正手段を備えることを特徴とする
    力制御ロボット。
  2. 【請求項2】ロボットのエンドエフェクタに加わる反力
    を検出する力覚センサを備え、操作手段を介して位置姿
    勢制御手段に指示する移動指令値に基づき前記エンドエ
    フェクタをこの移動指令値に対応する目標位置へ誘導可
    能な力制御ロボットにおいて、 前記移動指令値を前記力覚センサにより検出した反力の
    関数として補正する補正手段を備え、 前記移動指令値に対応する目標位置が前記力覚センサに
    より検出した反力の方向へ所定修正量だけ修正されるよ
    うに、前記力覚センサにより検出した反力に基づいて前
    記位置姿勢制御手段へ作用する力制御手段を備えること
    を特徴とする力制御ロボット。
  3. 【請求項3】前記補正手段は、前記力覚センサにより検
    出した反力の大きさが、所定反力値より大きい場合に前
    記移動指令値を減少させる補正をし、前記所定反力値以
    下の場合に前記移動指令値を保持することを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の力制御ロボット。
  4. 【請求項4】前記力制御手段は、前記力覚センサにより
    検出する反力が予め設定した目標押し付け力となるよう
    に、前記目標位置を所定修正量だけ修正することを特徴
    とする請求項2に記載の力制御ロボット。
  5. 【請求項5】前記補正手段は、前記力覚センサにより検
    出した反力の大きさが、所定反力値より大きい場合に前
    記移動指令値を減少させる補正をし、前記所定反力値以
    下の場合に前記移動指令値のままにし、 前記移動指令値に対応する目標位置が前記力覚センサに
    より検出した反力の方向へ所定修正量だけ修正されるよ
    うに、前記力覚センサにより検出した反力に基づいて前
    記位置姿勢制御手段へ作用する力制御手段を備え、 前記力制御手段は、前記力覚センサにより検出する反力
    が予め設定した目標押し付け力となるように、前記目標
    位置を所定修正量だけ修正し、 予め設定した前記目標押し付け力は、前記所定反力値よ
    り大きく設定されていることを特徴とする請求項2に記
    載の力制御ロボット。
  6. 【請求項6】前記補正手段は、前記移動指令値に対応す
    る目標位置へ向く移動方向ベクトルと前記力覚センサに
    より検出した反力の方向ベクトルとのなす角度が、所定
    角度範囲外のときには前記移動指令値を減少させる補正
    をし、所定角度範囲内のときには前記移動指令値を保持
    することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3ま
    たは請求項5のいずれかに記載の力制御ロボット。
  7. 【請求項7】前記操作手段は、ジョイスティックである
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記
    載の力制御ロボット。
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