JPH08112707A - 主軸装置 - Google Patents

主軸装置

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Publication number
JPH08112707A
JPH08112707A JP27308394A JP27308394A JPH08112707A JP H08112707 A JPH08112707 A JP H08112707A JP 27308394 A JP27308394 A JP 27308394A JP 27308394 A JP27308394 A JP 27308394A JP H08112707 A JPH08112707 A JP H08112707A
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JP
Japan
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rod
pull rod
cutting tool
tool
collet
Prior art date
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Pending
Application number
JP27308394A
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English (en)
Inventor
Hidekazu Hirano
秀和 平野
Tadashi Osanawa
忠史 長縄
Takeo Kondo
猛男 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
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Publication date
Application filed by Toyoda Koki KK filed Critical Toyoda Koki KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 切削工具の刃物変位用作動棒を引張棒に軸線
方向に遊びなく結合する主軸装置の提供 【構成】 主軸装置は、前端開口部が切削工具のシャン
クが嵌着される装着孔となった貫通孔が形成され、装着
孔にシャンクを把持する開閉自在のシャンク把持手段を
備えた主軸;主軸の貫通孔に軸線方向進退自在に、回転
方向には主軸と一体的に挿嵌され、前端部が装着孔内へ
突出し、軸線方向進退によりシャンク把持手段を開閉す
る工具締着管;工具締着管に軸線方向進退自在に、回転
方向には工具締着管と一体的に挿嵌された引張棒;工具
締着管及び引張棒を軸線方向に個別に進退する進退駆動
装置;並びに切削工具の刃物変位用の作動棒を把持する
引張棒の前端部に取り付けられたコレットと、引張棒に
嵌挿され、引張棒に関しばね力で軸線方向前方に押圧さ
れ、且つコレットの外周面に係合するコレット閉止用の
カラーとから成る把持手段;から構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、刃物が半径方向に変
位可能な切削工具を装着し、刃物の変位制御をする主軸
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術における作動棒の軸線方向に
進退により刃物が半径方向に変位可能な切削工具と、切
削工具の作動棒と結合され作動棒を軸線方向に進退させ
る作動棒を備え、切削工具が装着される主軸装置とは、
例えば図9乃至図11示すようなものがある。
【0003】図示しない主軸ハウジングに転がり軸受2
により回転自在に支承され、駆動モータ(図示しない)
により回転駆動される主軸4は、貫通孔6が貫通され、
その先端に切削工具60(詳細は後述)のシャンク61
を着脱自在に固締する適宜の固締手段が設けられてい
る。
【0004】固締手段は、図示の例では、主軸4の前端
面にテーパ突出部4dが形成されると共に、主軸4の前
端部の外周面に刻設されたねじ部4eに環状ナット51
が螺合されて構成され、環状ナット51の前端には、切
削工具60(詳細は後述)のシャンク61の後端の結合
用フランジ61dに係合する内向きの突起部51aが直
径方向に対向して形成されている。
【0005】主軸ハウジングには流体圧シリンダ52が
設けられており、この流体圧シリンダ52のロッド52
aが環状ナット51の外周面に形成されたキー溝51b
に係合離脱するようになっている。従って、切削工具6
0を主軸4に装着する際には、ロッド52aを前進させ
てキー溝51bに係合させることによって環状ナット5
1の回転を拘束し、軸線方向のみに移動可能とする。そ
して、切削工具60の装着が完了した時点でロッド52
bを後退させ、キー溝51bとの係合を外す。
【0006】主軸4の貫通孔6には、刃物変位用の引張
棒15が滑りキー54を介し挿嵌されている。引張棒1
5は、滑りキー54により主軸4に対し回転が拘束され
ていると共に、軸線方向に滑動自在である。引張棒15
の後端は主軸4から突出し、相対回転を許し、軸線方向
のみ結合する軸継手16を介して同軸線のボールねじ1
7に結合されている。
【0007】ボールねじ17は、駆動モータ18により
ベルト機構を介して回転駆動されるボールナット19に
螺合している。引張棒15の前端部は、切削工具60の
作動棒62(後出)の後端部に設けられた把持手段70
により把持される第1小径部15d及び第2小径部15
eとから二段の段付きとなり、第1小径部15dの外周
面には、把持手段70のクランプボール77が係合する
環状溝15fが形成されている。
【0008】切削工具60は、後端開口にテーパ部を持
つ中心孔61e及後端の結合用フランジ61dが形成さ
れたシャンク61と軸線方向に進退可能に挿通された作
動棒62とを備えている。結合用フランジ61dは、主
軸の環状ナット51の突起部51aが通過し得る凹欠部
(図示しない)が形成され、外周面が環状ナット51に
嵌合し得る。
【0009】作動棒62の前端は、切削工具内部に位置
し、作動棒62の軸線方向変位を刃物の半径方向変位に
変換する刃物変位機構(例えば楔機構、溝カム機構等
部)を備え、作動棒62の後端は、シャンク61の中心
孔61e内に突出し、主軸4の引張棒15の前端を把持
する把持手段70を備えている。
【0010】把持手段70について述べると、作動棒6
1の先端には、シャンク61の中心孔61eに嵌合する
フランジ部71と中心穴72とが形成され、更に後方に
ボール保持スリーブ部73が伸び出ており、ボール保持
スリーブ部73の外径はフランジ部71より小さく、内
径は中心穴72より大きい。
【0011】従って作動棒の後端部には、後端開口の大
径孔74(ボール保持スリーブ部73の内周面)と小径
孔(中心孔72)とからなる段付き孔が形成される。ボ
ール保持スリーブ部73の後端部には、適宜の数のボー
ル穴76が円周当配で穿設され、各ボール穴76には、
ボール保持スリーブ部73の外周面と内周面とに突出す
るクランプボール77が収納されている。
【0012】ボール保持スリーブ部73の外周面に軸線
方向滑動自在に嵌合しているボール押圧スリーブ78
は、シャンク61の中心孔61eに嵌合する前端のフラ
ンジ部78aと後端面に開口した大径の第1開口孔78
b及び小径の第2開口孔78cで形成された段付き開口
孔とを備えている。シャンク61の中心孔61eには、
ボール押圧スリーブ78の前端フランジ部78aをフラ
ンジ部71とで挟むように止め環79が嵌着されてお
り、ボール押圧スリーブ78は、フランジ部71に当接
する圧縮コイルばね80により止め環79に向かって押
圧されている。
【0013】作動棒の段付き穴(72,74)には、中
心穴81aが形成されたボール支承スリーブ81が嵌合
され、段付き穴の段部に当接する圧縮コイルばね82に
より後方に押圧されている。ボール保持スリーブ部73
の内周面には、引張棒15先端の第1小径部15dが嵌
合し、ボール支承スリーブ81の中心穴81aには、第
2小径部15eが嵌合するようになっている。
【0014】上記の主軸装置において、切削工具60が
未装着で回転停止している主軸4の初期状態では、引張
棒15は後退端位置にある。当初、切削工具60の作動
棒62は後退端位置(図9において右方)にあり、ボー
ル押圧スリーブ78のフランジ部78aは、止め環79
とフランジ部71とに挟圧され、圧縮コイルばね80は
圧縮された状態にある。ボール支承スリーブ81も伸長
状態の圧縮コイルばね82を介して後退端位置にある。
ボール保持スリーブ73のボール穴76中のクランプボ
ール77は、ボール押圧スリーブ78の第1開口穴78
bとボール支承スリーブ81の後端部外周面とに挟まれ
て保持されている。(図10(A)参照)
【0015】先ず切削工具60を工作機械の主軸4に装
着するのに際しては、切削工具60が適宜把持され、環
状ナット51の突起部51aに対しシャンク61の結合
用フランジ61dの凹欠部(図示しない)を通過させ、
シャンク61を主軸4の先端に接近させる。すると、図
10(B)に示すように、引張棒15の先端の第2小径
部15eがボール支承スリーブ81の中心穴81a中に
挿入され、第2小径部15eの段部によりボール支承ス
リーブ81は、圧縮コイルばね82のばね力に抗して押
し込められると共に、第1小径部15dがボール保持ス
リーブ部73中に挿入され、第1小径部15dの段部に
よりボール保持スリーブ部73、即ち作動棒62が僅か
に押し込められ、フランジ部71は、ボール押圧スリー
ブ78のフランジ部78aから離れる。その状態では、
引張棒15の第1小径部15dの環状溝15fが、クラ
ンプボール77に対向する位置になる。
【0016】それから、シャンク61の中心孔61eの
テーパ部を主軸4のテーパ突出部4dに挿入する。する
と、引張棒15(第1小径部15d及び第2小径部15
e)によりクランプボール77共々ボール支承スリーブ
81及び作動棒15が一体となって更に押し込められる
ので、クランプボール77は、ボール押圧スリーブ78
の小径の第2開口孔78cに係合し、引張棒15の環状
溝15fに押し込められる。作動棒15のボール穴76
と引張棒15の環状溝15fとに跨って保持されたクラ
ンプボール77を介して、作動棒62は引張棒15に少
なくとも軸線方向に結合される。(図11(C)参照)
【0017】次いで、流体圧シリンダ52を作動して環
状ナット51をロックしてから、主軸4を回転すると、
環状ナット51は締め着けられ、テーパシャンク61
は、テーパシャンク61の結合用フランジ61dが主軸
4の先端面に当接するように中心孔61eのテーパ部が
テーパ突出部4dに引き込まれ、主軸4に固締される。
即ち、切削工具60は、主軸4に装着される。その際に
は、ボール保持スリーブ部73が引張棒15の第1小径
部15dの段部により更に押し込まれることにより、ク
ランプボール77は、ボール押圧スリーブ78の第2開
口孔78cの段部に係合し、ボール押圧スリーブ78も
作動棒62と一体的に押し込まれ、フランジ部78aが
止め環79から離れる。(図11(D)参照)
【0018】従って、圧縮コイルばね80のばね力は、
ボール押圧スリーブ78をクランプボール77に向って
押圧し、ボール押圧スリーブ78の第2開口孔78cの
段部とクランプボール77との係合を保持する。即ち、
クランプボール77介して引張棒15と作動棒62との
結合が強固なものに維持される。
【0019】再び流体圧シリンダ52を作動して環状ナ
ット51を解放し、主軸4の回転を停止する。かくし
て、切削工具60は、主軸4へ装着される。上記の主軸
4への装着状態において、引張棒15に結合された切削
工具60の作動棒62は、刃物47が初期状態にある初
期位置になる。
【0020】そこで、主軸4内の引張棒15が駆動モー
タ18により後退端位置から所望量だけ軸線方向に前進
すると、作動棒17は、引張棒15と一体的に所望位置
にまで軸線方向に前進する。即ち、刃物47を取り付け
たクイル46は、刃物変位機構を介して従動部材と一体
的になって半径方向に変位して、中心軸線から所望量偏
心した位置に位置決めされる。かくして、主軸4が駆動
モータ(図示しない)により回転駆動されると共に、加
工中、刃物47が駆動モータ18により半径方向に移動
され、刃物47は、中心軸線から所望量偏心した位置で
回転して、工作物に対する所望の加工径で切削加工が行
われる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の技術の主
軸装置における切削工具60の刃物移動用の作動棒62
と主軸側の引張棒15との結合は、ボール押圧スリーブ
78の進退によりクランプボール77を主軸側の引張棒
15の端部の環状溝15fに外周側から押圧係合するだ
けであるので、少なくとも軸線方向には、クランプボー
ル77の外周面に隙間が存在し、刃物移動用の作動棒6
2と主軸側の引張棒15との結合に遊びが生じ、その結
果、刃物47の半径方向位置が不精確・不安定となって
加工精度が低下する。この発明は、主軸装置における切
削工具の刃物移動用の作動棒と主軸側の引張棒との結合
に遊びが生じさせない結合手段を備えた主軸装置を提供
するものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記の請求項1の発明の
主軸装置は、中心軸線に貫通し、前端開口部が切削工具
のシャンクが嵌着される装着孔となった貫通孔が形成さ
れ、装着孔にシャンクを把持する開閉自在のシャンク把
持手段を備え、且つ回転駆動される主軸;主軸の貫通孔
に軸線方向進退自在に、回転方向には主軸と一体的に挿
嵌され、前端部が装着孔内へ突出し、軸線方向進退によ
りシャンク把持手段を開閉する工具締着管;工具締着管
を軸線方向に進退する進退駆動装置;工具締着管に軸線
方向進退自在に、回転方向には工具締着管と一体的に挿
嵌された引張棒;切削工具に主軸の軸線方向に進退自在
に嵌挿され、引張棒と係脱自在に結合される刃物変位用
の作動棒;引張棒の前端部に開閉自在に取り付けられ、
切削工具の刃物変位用の作動棒と引張棒との対向した両
端面を当接した状態で作動棒を把持するコレットと、引
張棒に嵌挿され、引張棒に対して軸線方向に相対移動さ
れると共に、引張棒に対しばね力で軸線方向前方に押圧
され、且つコレットの外周面に係合するコレット閉止用
のカラーとから成る把持手段;及び引張棒を軸線方向に
進退することによって切削工具の刃物を半径方向に変位
させる進退駆動装置;から構成されている。
【0023】上記の請求項2の発明の主軸装置は、中心
軸線に貫通し、前端開口部が切削工具のシャンクが嵌着
される装着孔となった貫通孔が形成され、装着孔にシャ
ンクを把持する開閉自在のシャンク把持手段を備え、且
つ回転駆動される主軸;主軸の貫通孔に軸線方向進退自
在に、回転方向には主軸と一体的に挿嵌され、前端部が
装着孔内へ突出し、軸線方向進退によりシャンク把持手
段を開閉する工具締着管;工具締着管を軸線方向に進退
する進退駆動装置;工具締着管に軸線方向進退自在に、
回転方向には工具締着管と一体的に挿嵌された引張棒;
切削工具に主軸の軸線方向に進退自在に嵌挿され、引張
棒と係脱自在に結合される刃物変位用の作動棒;引張棒
の前端部に開閉自在に取り付けられ、切削工具の刃物変
位用の作動棒と引張棒との対向した両端面を当接した状
態で作動棒を把持するコレットと、引張棒に嵌挿され、
引張棒に対しばね力で軸線方向前方に押圧され、且つコ
レットの外周面に係合するコレット閉止用のカラーと、
カラーの先端面に当接すると共にコレット外周に係合す
るストッパとから成る把持手段;及び引張棒を軸線方向
に進退することによって切削工具の刃物を半径方向に変
位させると共にカラーを引張棒に対して軸線方向に相対
移動させる進退駆動装置;から構成されている。
【0024】上記の請求項3の発明の主軸装置は、中心
軸線に貫通し、前端開口部が切削工具のシャンクが嵌着
される装着孔となった貫通孔が形成され、装着孔にシャ
ンクを把持する開閉自在のシャンク把持手段を備え、且
つ回転駆動される主軸;主軸の貫通孔に軸線方向進退自
在に、回転方向には主軸と一体的に挿嵌され、前端部が
装着孔内へ突出し、軸線方向進退によりシャンク把持手
段を開閉する工具締着管;工具締着管を軸線方向に進退
する進退駆動装置;工具締着管に軸線方向進退自在に、
回転方向には工具締着管と一体的に挿嵌された引張棒;
切削工具に主軸の軸線方向に進退自在に嵌挿され、引張
棒と係脱自在に結合される刃物変位用の作動棒;引張棒
の前端内部に設けられ、引張棒に対して軸線方向に相対
移動されると共に、引張棒に対しばね力で軸線方向後方
に押圧された引張部材と、引張部材の前端部に開閉自在
に取り付けられ、引張棒の内周と係合することにより切
削工具の刃物変位用の作動棒と引張棒との対向した両端
面を当接した状態で作業棒を把持するコレットとから成
る把持手段;及び引張棒を軸線方向に進退することによ
って切削工具の刃物を半径方向に変位させる進退駆動装
置;から構成されている。
【0025】
【作用】上記の請求項1に記載の発明の主軸装置におい
ては、切削工具が未装着で回転停止している主軸の初期
状態では、工具締着管及び引張棒は前進端位置にあり、
カラーは引張棒に対して後退端位置に相対移動されてい
る。従って、シャンク把持手段及び引張棒把持手段は、
開放状態にある。そして、切削工具を主軸に装着するの
に際しては、切削工具が適宜把持され、シャンクが主軸
の装着孔に挿入される。
【0026】工具締着管が進退駆動装置により後退する
と、シャンク把持手段は、切削工具のシャンクを把持す
る。即ち、切削工具は、主軸に装着される。シャンクが
主軸に把持された際、切削工具の作動棒後端面は、前進
端位置にある引張棒の先端面に当接する。
【0027】そして、カラーが引張棒に対して相対移動
して前進すると、カラーの内周面がコレットの外周面に
当接し、コレットは徐々に閉じられ、作動棒の後端に係
合する。更に、カラーが前進端位置にまで前進すると、
カラー内周面とコレットの外周面との係合、即ちコレッ
トの閉じは、ばねのばね力により強固なものに維持さ
れ、その結果、切削工具の作動棒の後端は、引張棒の先
端に強固に当接されて引張棒に完全に結合される。
【0028】そこで、工具締着管内の引張棒が進退駆動
装置により前進端位置から所望量だけ軸線方向に後退す
ると、作動棒は、引張棒と一体的に所望位置にまで軸線
方向に後退する。その結果、作動棒に変位機構を介して
接続された刃物は、半径方向に変位して、中心軸線から
所望量偏心した位置に位置決めされる。
【0029】かくして、主軸が回転駆動されて、更に、
加工中、進退駆動装置によって引張棒が進退された移動
量に対応した精確な半径方向移動量でもって刃物が移動
され、刃物は、中心軸線から所望量偏心した位置で回転
して、工作物に対する所望の加工径で高精度の切削加工
が行われる。
【0030】上記の請求項2に記載の発明の主軸装置に
おいては、切削工具が未装着で回転停止している主軸の
初期状態では、工具締着管及び引張棒は前進端位置にあ
り、カラーはストッパにより係止され、引張棒に対して
相対的に後方位置にある。従って、シャンク把持手段及
び引張棒把持手段は、開放状態にある。そして、切削工
具を主軸に装着するのに際しては、切削工具が適宜把持
され、シャンクが主軸の装着孔に挿入される。
【0031】工具締着管が進退駆動装置により後退する
と、シャンク把持手段は、切削工具のシャンクを把持す
る。即ち、切削工具は、主軸に装着される。シャンクが
主軸に把持された際、切削工具の作動棒後端面は、前進
端位置にある引張棒の先端面に当接する。
【0032】そして、引張棒が進退駆動装置により後退
すると、その先端面は、作動棒の後端面より離れると共
に、開放状態のコレットも後退する。それにより、カラ
ーは、引張棒に対して相対的に前進されると共にコレッ
トの外周がストッパの内周に係合し、コレットは閉じら
れ、作動棒後端に係合する。引張棒が更に後退すると、
コレットの外周面がカラーの内周面に当接して後退し、
コレットの閉じは更に進み、それにより作動棒の後端面
が引張棒の先端面に当接するまで引き寄せられる。
【0033】そして引張棒の後退が続くと、伸長しよう
とするばねのばね力がカラーを前進する方向に働き、カ
ラー内周面とコレットとの係合、即ちコレットの閉じ
は、ばねのばね力により強固なものに維持され、その結
果、切削工具の作動棒の後端は、引張棒の先端に強固に
当接されて、引張棒に完全に結合される。引張棒の後退
は、加工時の引張棒の前進端位置で止まる。即ち、切削
工具において、作動棒は、刃物が初期状態にある初期位
置になる。
【0034】そこで、工具締着管内の引張棒が進退駆動
装置により前進端位置から所望量だけ軸線方向に後退す
ると、作動棒は、引張棒と一体的に所望位置にまで軸線
方向に後退する。その結果、作動棒に変位機構を介して
接続された刃物は、半径方向に変位して、中心軸線から
所望量偏心した位置に位置決めされる。かくして、主軸
が回転駆動されて、更に、加工中、進退駆動装置によっ
て引張棒が進退された移動量に対応した精確な半径方向
移動量でもって刃物が移動され、刃物は、中心軸線から
所望量偏心した位置で回転して、工作物に対する所望の
加工径で高精度の切削加工が行われる。
【0035】又、上記の請求項3に記載の発明の主軸装
置においては、切削工具が未装着で回転停止している主
軸の初期状態では、工具締着管及び引張棒は前進端位置
にあり、引張部材は引張棒に対して後退端位置に相対移
動されている。従って、シャンク把持手段及び引張棒把
持手段は、開放状態にある。そして、切削工具を主軸に
装着するのに際しては、切削工具が適宜把持され、シャ
ンクが主軸の装着孔に挿入される。
【0036】工具締着管が進退駆動装置により後退する
と、シャンク把持手段は、切削工具のシャンクを把持す
る。即ち、切削工具は、主軸に装着される。シャンクが
主軸に把持された際、切削工具の作動棒後端面は、前進
端位置にある引張棒の先端面に当接する。そして、引張
部材が引張棒に対して相対移動して後退すると、カラー
の内周面がコレットの外周面に当接し、コレットは徐々
に閉じられ、作動棒の後端に係合する。
【0037】更に、引張部材が後退端位置にまで後退す
ると、引張棒外周面とコレットとの係合、即ちコレット
の閉じは、ばねのばね力により強固なものに維持され、
その結果、切削工具の作動棒の後端面は、引張棒の先端
面に強固に当接されて引張棒に完全に結合される。
【0038】そこで、工具締着管内の引張棒が進退駆動
装置により前進端位置から所望量だけ軸線方向に後退す
ると、作動棒は、引張棒と一体的に所望位置にまで軸線
方向に後退する。その結果、作動棒に変位機構を介して
接続された刃物は、半径方向に変位して、中心軸線から
所望量偏心した位置に位置決めされる。
【0039】かくして、主軸が回転駆動されて、更に、
加工中、進退駆動装置によって引張棒が進退された移動
量に対応した精確な半径方向移動量でもって刃物が移動
され、刃物は、中心軸線から所望量偏心した位置で回転
して、工作物に対する所望の加工径で高精度の切削加工
が行われる。
【0040】
【実施例】この発明の第1実施例における主軸装置を図
面に従って説明する。図1及び図2に示すように主軸ハ
ウジング1に転がり軸受2により回転自在に支承され、
その中間部に設けられたビルトインモータ3により回転
駆動される主軸4は、その先端に切削工具40(詳細は
後述)のテーパシャンク41(後出)の外周テーパ面が
嵌着されるテーパ穴5が穿設され、テーパ穴5の底から
後端に向って貫通孔6が貫通され、テーパ穴5に隣接し
た部分の貫通孔6は大径部6aとなっている。その貫通
孔6には、前端部がテーパ穴5内へ突出し、後端部が図
2に示すように進退駆動装置(詳細は後述)に係合した
工具締着管7が挿嵌されている。
【0041】工具締着管7に設けられた滑りキー7eが
主軸4のキー溝と引張棒15(後出)のキー溝に個別に
係合しているので、工具締着管7は、主軸4及び引張棒
15と回転方向には一体であるが、両者に対し、軸線方
向に滑動自在である。工具締着管7の外周面からは、大
径部6a内に突出部7aが突出しており、大径部6aの
前後段部と突出部7aとの当接で工具締着管7の軸線方
向に滑動範囲が規制されている。
【0042】工具締着管7の進退駆動装置について述べ
ると、主軸4の後端から突出した工具締着管7の後端部
の外周面には、キー止め・ナット締付けで第1係合スリ
ーブ8が固着され、第1係合スリーブ8の前端部の外周
面には、対向する主軸の後端部外周面に刻設された雄ね
じ部4aと逆ねじの雄ねじ部8aが刻設されている。
【0043】前端部内周面が雄ねじ部4aに、後端部内
周面が雄ねじ部8aに共に螺合した第2係合スリーブ9
の外周面にはスプライン結合で回転スリーブ10の前端
部が嵌合している。回転スリーブ10の前端部外周面に
は環状係合溝10aが、後端部外周面にはピニオン10
bが夫々形成されていると共に、回転スリーブ10の中
間部には軸線方向の長孔10cが穿設されている。ピニ
オン10bに噛み合うラック11は、略図示した流体圧
シリンダ12により軸線方向と直角方向に進退するよう
主軸ハウジング1に設けられている。
【0044】主軸ハウジング1に軸線方向と直角方向の
枢軸13cに回動自在に取り付けられたベルクランク1
3の基端は、主軸ハウジング1に設けられた流体圧シリ
ンダ14のピストン棒14aの先端に係合し、ベルクラ
ンク13の先端側は第1腕部13aと第2腕部13bと
なり、第1腕部13aは、回転スリーブ10の環状係合
溝10aに係合し、第2腕部13bは回転スリーブ10
の長孔10cを貫通して第1係合スリーブ8の後端部の
外周面に形成された軸線方向の係合溝8bに係合離脱自
在に係合している。
【0045】工具締着管7には、更に、刃物変位用の引
張棒15が挿嵌されている。引張棒15は、既述のよう
に工具締着管7の滑りキー7eに係合するしているの
で、主軸4及び工具締着管7に対し回転が拘束されてい
ると共に、夫々に対し個別に軸線方向に滑動自在であ
る。引張棒15の後端は工具締着管7から突出し、相対
回転を許し、軸線方向のみ結合する軸継手16を介して
同軸線のボールねじ17に結合されている。ボールねじ
17は、主軸ハウジング1内に設けられた駆動モータ1
8のロータと一体的なボールナット19に螺合してい
る。
【0046】引張棒15の前端部の適宜範囲は、工具締
着管7の内周面と隙間を形成する小径部15aとなり、
小径部15a先端には、前鍔部20a及び後鍔部20b
が形成され、切削工具40の作動棒42(後出)を把持
するコレット21(後出)を保持する先端部材20が固
着されている。
【0047】引張棒15の小径部15aの前半部の外周
面と工具締着管7の内周面との間には、カラー22が軸
線方向に滑動自在に嵌装されている。軸線方向にカラー
22に穿設された適宜長さの長孔22aには、引張棒1
5の小径部15aの中間部に直径方向に植設された止め
ピン15cが係合しており、カラー22の後端面と小径
部15aの基部の鍔部15bとの間には、小径部15a
を囲繞する圧縮コイルばね23が嵌装されている。カラ
ー22の前端部内周面は、コレット21(後出)の外周
テーパ面に接する内周テーパ面22bとなっている。
【0048】貫通孔6の大径部6aには、半径方向に貫
通孔6内周面内へ突出したストッパ24の基部と、テー
パ穴5と同軸線で、外周面がテーパ穴5との間にテーパ
環状穴5aを形成すると共に、内周面には工具締着管7
の前端部が滑動自在に嵌合したクランプボール保持スリ
ーブ25の基部とが夫々固着されている。ストッパ24
の先端は、工具締着管7に軸線方向に穿設された長孔7
dを貫通し、カラー22の先端面に当接し得ると共にコ
レット21(後出)の外周突起21bに当接し得るよう
に突出している。
【0049】テーパ環状穴5aには、切削工具40の円
筒状のテーパシャンク41(後出)が嵌着されるように
なっている。クランプボール保持スリーブ25には、テ
ーパ環状穴5aに嵌着される切削工具40のテーパシャ
ンク41のクランプボール孔41aに対応するクランプ
ボール孔25aが半径方向に貫通している。工具締着管
7の先端部の外周面には、前縁に縁部斜面7bをもつク
ランプボール作動用凹部7cが形成され、クランプボー
ル作動用凹部7cとクランプボール孔25aとに跨って
クランプボール26が納められている。
【0050】又、主軸4には、テーパ環状穴5aの内周
面に開口した仮クランプボール孔5bが半径方向に穿設
され、仮クランプボール孔5bに納められた仮クランプ
ボール27は、外側から仮クランプボール孔5bに挿入
されねじ止めされた圧縮コイルばね28の付勢力で押圧
され、仮クランプボール孔5bの先端の絞り開口部から
テーパ環状穴5aの内周面に一部突出している。
【0051】工具締着管7の先端開口から適宜、奥の位
置において、前鍔部20a・後鍔部20b間にその基部
の内周突起21aが嵌まり微小移動可能に先端部材20
に取り付けられたコレット21は、その外周テーパ面が
前記カラー22の内周テーパ面22bに接しており、先
端にはストッパ24に係合する外周突起21bと切削工
具40の作動棒42(後出)の後端部に形成されたプル
スタッド42aに係合する内周突起21cが形成されて
おり、プルスタッド42aを把持するようになってい
る。
【0052】主軸4に装着される切削工具40は、図7
に示され、切削工具40のケーシング本体43の後端に
は、後端に開口した中空穴41bをもつ筒状のテーパシ
ャンク41が伸長されて形成されている。ケーシング本
体43は、先端面に開口した断面略長方形の中空部43
aが形成され、中空穴41bと中空部43aとは、隔壁
43bで隔てられている。
【0053】テーパシャンク41の外周周壁には、後縁
周斜面をもつクランプボール孔41aが穿設されてお
り、テーパシャンク41とケーシング本体43との段部
は、切削工具40が主軸4に装着された時、主軸4の先
端面に当接する。ケーシング本体43の外周面には、自
動工具交換装置の交換ハンドが係合する環状溝43cが
形成されている。
【0054】中空部43aの開口端面には、同形断面の
案内部材44が固着され、案内部材44の前端面には、
中空部43aの断面長軸線方向のあり溝44aが開口両
側に跨って形成されており、滑動部材45がケーシング
本体43の半径方向に滑動自在に嵌合している。
【0055】フランジ状の基部46aをもつクイル46
は、基部46aが滑動部材45の表面に固着され、切削
工具40の軸線方向に突出しており、クイル46の先端
部には、バイトチップ47が半径方向に突出して取り付
けられている。バイトチップ47の取付けの半径方向
は、滑動部材45がケーシング本体43の外周面方向に
変位する半径方向と同一方向である。
【0056】又、ケーシング本体43の全周面に亘って
形成されたバランスウエイト収納凹部43dには、略環
状のバランスウエイト48が嵌装されている。バランス
ウエイト48は、滑動部材45の滑動方向にのみ伸長
し、図7の上下方向に滑動自在である。刃物変位装置と
しては、カム機構や楔機構等、種々の機構があるが、カ
ム溝機構を例示する。
【0057】中空部43a内には、中空部43aの断面
短軸線方向で中央略1/3の厚さ寸法で、中心軸線方向
で中空部43aの中心軸線方向の長さより短かい板状の
カム溝部材49が中空部43aの断面長軸線方向の両側
を直線軸受を介して支持され、中心軸線方向に滑動自在
に嵌装されている。カム溝部材49の両側面には、斜行
カム溝49a,49aが中心軸線方向に対して傾いた軸
線方向に形成されており、両斜行カム溝49a,49a
は傾き角度が同じで、且つ傾き方向は逆であり、所謂X
字状となっている。
【0058】中空部43aの両側面とカム溝部材49の
両側面との間には、夫々中空部43aの断面長軸線方向
の長さより短い従動部材50,50が嵌装されている。
中空部43aの両側面に対向する従動部材50,50の
側面は、夫々斜行カム溝49a,49aに直線軸受を介
して係合している。
【0059】一方の従動部材50は、中心軸線方向に伸
び、案内部材44の開口部に突出し、突出端が滑動部材
45の裏面に固着されている。他方の従動部材50は、
ケーシング本体43の半形方向に伸び、ケーシング本体
43の外周面のバランスウエイト収納凹部43dの底面
から突出し、バランスウエイト48に固着されている。
【0060】上記のカム溝部材49とそれに係合する従
動部材50,50との関係は、カム溝部材49が前記中
立基準位置から主軸4の引張棒15によりケーシング本
体43の隔壁43bに最も近接した終端位置に変位する
と、クイル46とバランスウエイト48とは、中心軸線
から互に反対の半径方向に最も離れた位置に変位するよ
うになっている。
【0061】カム溝部材49の後端面からは、ケーシン
グ本体43の中心軸線上にある作動棒41が突出して、
ケーシング本体43の隔壁43bを貫通してテーパシャ
ンク41の中空部内に伸びている。作動棒42の端部
は、通常のプルスタッド42aと同様の形状である。
【0062】中立基準位置の状態での滑動部材45、ク
イル46、バイトチップ47及び一方の従動部材50等
並びバランスウエイト48及び他方の従動部材50等の
合成重心は、実質的に回転中心から偏心していない、即
ちアンバランスがない状態になっている。
【0063】そして、クイル46のバイトチップ47が
中立基準位置から回転半径を増大するように滑動部材4
5が変位された場合に、バランスウエイト48も従動部
材50共々、中立基準位置からバイトチップ47と反対
の半径方向に変位する。滑動部材45、クイル46、バ
イトチップ47及び従動部材50等の合成重心の半径方
変位とバランスウエイト48及び従動部材50等の合成
重心の反対の半径方向の変位により、主軸の回転の際の
主軸全体の合成偏心重量、即ちアンバランスがなくなる
ようになっている。
【0064】上記の主軸装置の操作・作用について説明
する。切削工具40が未装着で回転停止している主軸4
の初期状態では、工具締着管7及び引張棒15は前進端
位置にある。従って、クランプボール26は、クランプ
ボール作動用凹部7c内にあり、コレット21は、開放
状態にあって、外周突起21bがストッパ24の前側に
位置し、開放状態にある。
【0065】そして、流体圧シリンダ14のピストン棒
14aは突出状態になって、ベルクランク13は、図4
で時計回りに最大回動位置となり、第1腕部13aによ
り回転スリーブ10は前進端位置になって、第2係合ス
リーブ9とスプライン係合されると共に、第2腕部13
bの係合溝8bとの係合により第1係合スリーブ8は回
転方向に拘束される。
【0066】先ず切削工具40を工作機械の主軸4に装
着するのに際しては、ケーシング本体43が適宜(例え
ば環状溝43c)把持され、テーパシャンク41が主軸
4のテーパ環状穴5aに挿入される。その際、圧縮コイ
ルばね28の付勢力でテーパ環状穴5a内に突出してい
る仮クランプボール27は、テーパシャンク41で一旦
は押し込められてからクランプボール孔41aに合致す
ると再び圧縮コイルばね28でクランプボール孔41a
に押し込められ、テーパシャンク41は主軸4に仮クラ
ンプされる。
【0067】流体圧シリンダ12が作動することによ
り、ラック11が前進し、回転スリーブ10が回転し、
スプライン係合を介して第2係合スリーブ9が回転す
る。すると、停止している主軸4と共に逆ねじ関係で第
2係合スリーブ9と螺合している第1係合スリーブ8
は、回転が拘束されているので後退する。
【0068】すると、クランプボール26は、クランプ
ボール作動用凹部7cの縁部斜面7bにより押上げられ
クランプボール保持スリーブ25のクランプボール孔2
5aとテーパシャンク41のクランプボール孔41aに
跨った突出位置になり、クランプボール孔41aの後側
傾斜内周面に係合して、テーパシャンク41は、テーパ
シャンク41基部の段部が主軸4の先端面に当接するよ
うにテーパ環状穴5a内に引き込まれ、主軸4に固締さ
れる。即ち、切削工具40は、主軸4に装着される。な
お、切削工具40が無い状態では、工具締着管7は、突
出部7aが貫通孔6の大径部6aの後端に当接するまで
後退される。
【0069】テーパシャンク41が主軸4に固締された
際、作動棒42のプルスタッド42aの端面は、前進端
位置にある引張棒15の先端部材20の先端面に当接す
る。前進端位置にある引張棒15においては、鍔部15
bで押された圧縮コイルばね23は圧縮されてカラー2
2をストッパ24の後側面にばね力で押圧している。
(図5(A)参照)
【0070】そして、駆動モータ18の駆動によりボー
ルナット19が回転し、ボールねじ17は後退するの
で、引張棒15は、軸継手16を介して後退させられ
る。引張棒15、即ち先端部材20の後退により、その
先端面はプルスタッド42aの後退面より離れると共
に、先端部材20の前鍔部20aに内周突起21aが係
合した開放状態のコレット21は後退する。
【0071】それにより、ストッパ24の前側面の前に
位置した外周突起21bがストッパ24の内周面に係合
して押えられることによりコレット21は閉じられ、そ
の外周面がカラー22の内周テーパ面22bから離れる
と共に内周突起21cが作動棒42のプルスタッド42
aに係合する。(図5(B)(C)参照)
【0072】引張棒15、即ち先端部材20が更に後退
すると、コレット21の外周面がカラー22の内周テー
パ面22bに当接して後退し、コレット21の閉じは更
に進み、外周突起21bがストッパ24の内周面から離
れると共に、内周突起21cのプルスタッド42aとの
係合も更に進む。それによりプルスタッド42aは、後
端面が先端部材20の先端面に当接するまで先端部材2
0の方に引き寄せられる。(図5(D)参照)
【0073】そして引張棒15、即ち先端部材20の後
退が続くと、カラー22は、ストッパ24の後側面より
離れ、伸長しようとする圧縮コイルばね23のばね力が
カラー22を前進する方向に働き、カラー22の内周テ
ーパ面22bとコレット21との係合、即ちコレット2
1の閉じは、圧縮コイルばね23のばね力により強固な
ものに維持され、その結果、プルスタッド42aは、先
端部材20の先端面に強固に当接されて、先端部材20
に完全に結合される。(図5(E)(F)参照)
【0074】駆動モータ18の駆動、即ち引張棒15の
後退は、加工時の引張棒15の前進端位置で止まる。即
ち、切削工具40において、作動棒42は、バイト47
付クイル46が初期状態にある初期位置になる。そこ
で、工具締着管7内の引張棒15が駆動モータ18によ
り前進端位置から所望量だけ軸線方向に後退すると、作
動棒17は、引張棒15と一体的に所望位置にまで軸線
方向に後退する。
【0075】その結果、斜行カム溝49a,49aが形
成され、作動棒17に取り付けられたカム溝部材49及
び斜行カム溝49a,49aに係合する従動部材50,
50を介してバイト47付きクイル46とバランスウエ
イト48とは、夫々従動部材50,50と一体的になっ
て互に反対の半径方向に等量だけ変位して、中心軸線か
ら夫々所望量偏心した位置に位置決めされる。
【0076】そして、流体圧シリンダ14のピストン棒
14aは退縮状態になって、ベルクランク13は、図4
で反時計回りに回動され原位置に復位する。すると、第
1腕部13aにより回転スリーブ10は後退端位置にな
って、第2係合スリーブ9とのスプライン係合は外れ、
第2係合スリーブ9は回転自在になると共に、第2腕部
13bは、係合溝8bから外れ、第1係合スリーブ8は
回転自在になる。
【0077】かくして、回転自在になつた主軸4がビル
トインモータ3により回転駆動されると共に、加工中、
バイト47は駆動モータ18により半径方向に移動され
て、バイト47は、中心軸線から所望量偏心した位置で
回転して、工作物に対する所望の加工径で切削加工が行
われる。
【0078】ここで、プルスタッド42aと前鍔部20
との両端が完全に密着し、即ち軸線方向に隙間なく作動
棒42と引張棒15とが連結されているため、駆動モー
タ18によって進退される引張棒15の移動量に対応し
たバイト47の半径方向変位量が精確なものとなり、高
精度な加工を行うことができる。バイト47付きクイル
46は中心軸線から偏心した位置で回転するが、対称的
に偏心したバランスウエイト48によつてアンバランス
が相殺される。
【0079】切削工具40を主軸4より取り外す際は、
再び切削工具40を装着するときと同様に、回転スリー
ブ10と第2係合スリーブ9とをスプライン係合すると
共に第2腕部13bの係合溝8bとの係合により第1係
合スリーブ8を回転方向に拘束する。
【0080】工具締着管7内の引張棒15が駆動モータ
18の回転駆動で所望量だけ軸線方向に前進すると、作
動棒17は、引張棒15に押されて前進端位置にまで軸
線方向に前進する。即ち、従動部材50,50、即ちバ
イト47付きクイル46及びバランスウエイトは、互に
対向したの半径方向に等量だけ変位し、初期状態にな
る。
【0081】そして引張棒15、即ち先端部材20が前
進が続くと、切削工具40の作動棒は前方に押されると
共に、カラー22は、ストッパ24の後側面に当接し、
前進が阻止され、引張棒15、即ち先端部材20は、鍔
部15bにより押圧される圧縮コイルばね23のばね力
に抗して前進するので、コレット21も前進して、その
外周面がカラー22の内周テーパ面22bから離れ、コ
レット21は、外周突起21bがストッパ24の内周面
に係合するまでは開く。
【0082】更に、引張棒15の先端部材20、即ちコ
レット21前進が続くと、外周突起21bがストッパ2
4の内周面から外れ、ストッパ24の前側面の前に出
て、コレット21は開放状態となり、共に前進した作動
棒42のプルスタッド42aを解放する。
【0083】それから、流体圧シリンダ12が作動する
ことにより、ラック11が後退し、回転スリーブ10が
逆回転し、スプライン係合を介して第2係合スリーブ9
が逆回転する。すると、停止している主軸4と共に逆ね
じ関係で第2係合スリーブ9と螺合している第1係合ス
リーブ8は、回転が拘束されているので前進する。その
結果、工具締着管7は、突出部7aが貫通孔6の大径部
6aの前端に当接するまで前進する。
【0084】すると、工具締着管7のクランプボール作
動用凹部7cの縁部斜面7bがクランプボール26から
離れ、クランプボール26は、前進したクランプボール
作動用凹部7c内に落ち込み、テーパシャンク41のク
ランプボール孔41aから外れると共に、仮クランプボ
ール27は、圧縮コイルばね28の付勢力でテーパ環状
穴5a内に突出して、切削工具40のテーパシャンク4
1は、主軸4に仮クランプされる。
【0085】それから、ケーシング本体43が適宜把持
され、テーパシャンク41が主軸4のテーパ環状穴5a
から引き抜かれる。その際、圧縮コイルばね28の付勢
力でテーパ環状穴5a内に突出している仮クランプボー
ル27は、テーパシャンク41で一旦は押し込められ
る。かくして、切削工具40は、主軸4にから取り外さ
れる。
【0086】上記の第1実施例の主軸装置においては、
カラー22の先端面に当接するストッパ24が設けら
れ、引張棒15の後退する動きを利用して、コレット2
1が開閉されるようになっているので、カラー22を引
張棒15に対して相対移動させる別個の進退駆動装置が
必要でなくなり、装置構成が簡略化され得て、コストの
低減が図れる。
【0087】更に、コレット21に外周突起21bが設
けられ、この外周突起21bと係合するようにストッパ
24が半径方向に突出されているので、引張棒15と作
動棒17との結合の初期に引張棒の短い移動動作でカラ
ー22の内周面に形成された内周テーパ面22bがコレ
ット21の外周テーパ面に作用する前に、コレット21
が閉じられ、作動棒17の後端に形成されたプルスタッ
ド42aにコレット21に形成された内周突起21cが
係合され得て、作動棒17が停止した状態で引張棒15
を軸線方向に移動させて連結させる場合、一旦は離間す
る引張棒15・作動棒17の連結が確実に行われ得るの
で、両者15,17の連結の際の空振りを防止すること
ができる。
【0088】なお、上記においては、ストッパ24が設
けられて、引張棒15の進退する動きを利用して、コレ
ット21が開閉されるようにしたが、カラー22を引張
棒15に対して相対移動させる進退駆動装置が別個に設
けられていてもよい。例えば、シリンダ装置を用いて、
カラー22が引張棒15に対して後方に相対移動されて
コレット21が開かれ、続いてコレット21が閉じられ
るときは、シリンダ装置が作動されないで、カラー22
がばねのばね力によって引張棒15に対して前方に相対
移動されるようにする。
【0089】又、上記の第1実施例の主軸装置における
コレットに限定されるものではなく、ボールを半径方向
に移動可能に保持したボール式コレットを引張棒先端に
設けてもよい。この場合、カラー22の内周テーパ面2
2bによるプルスタッド42aに対する押圧作用は、ボ
ールを介して行われる。
【0090】次に第2実施例における主軸装置について
図8に基づいて説明する。第2実施例の主軸装置は、上
記の第1実施例の主軸装置と比較すると、引張棒に対し
て相対移動されるコレット閉止用のカラーが除去され、
引張棒に対してコレットが直接相対移動され、引張棒の
内周とコレットの外周突起とが係合することによりコレ
ットが開閉する点で第1実施例の主軸装置と相違する。
なお、第1実施例と相違する部分については詳述する
が、第1実施例と同一乃至均等構成と考えられる部分に
ついては同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0091】図8において、主軸4の貫通孔6には、工
具締着管7を介して引張棒15が軸線方向に滑動自在に
嵌挿されている。この引張棒15の前端には、切削工具
の作動棒42に形成されたテーパシャンク42aの外周
テーパ面が嵌着されるテーパ環状穴15dが穿設されて
いると共に、このテーパ環状穴15dに連続して大径穴
15e、小径穴15f、滑動穴15g、シリンダ穴15
hが順に形成されている。更に、小径穴15fと滑動穴
15gとの間には、後述する引張部材90の前進端位置
を規制する規制突起部15iが形成され、滑動穴15g
には、半径方向孔15jが穿設されている。
【0092】引張棒15の滑動穴15gには、引張部材
90が軸線方向に滑動自在に嵌挿されており、この引張
部材90の前端部に形成された前鍔部90aと引張部材
90の段部90bとの間には、作動棒42のプルスタッ
ド42aを把持するコレット21の内周突起21aが嵌
まり、コレット21が引張棒15の小径穴15fとの間
で開閉自在に保持されている。他方、引張部材90の後
端部は、前記シリンダ穴15hに嵌挿されている。
【0093】コレット21は、引張部材90の引張棒1
5に対する相対移動によって前記小径穴15fの内周面
とコレット21の外周突起21bとが係合することによ
り閉じられるようになっている。前記引張部材90に
は、前記半径方向孔15jに突出する突出部90cが一
体形成されており、この突出部90cは、半径方向孔1
5jにより軸線方向の移動範囲が規制されている。更
に、引張部材90は、引張棒15と突出部90cとの間
に介挿された圧縮コイルばね100のばね力により常に
後方に押圧されるようになっている。
【0094】前記シリンダ穴15hは、引張棒15に形
成された供給通路101を介して図示しない圧縮流体供
給ポンプに接続されており、圧縮流体供給ポンプから圧
縮流体がシリンダ穴15hに供給されることにより、引
張部材90は、圧縮コイルばね100のばね力に抗して
前進され、それによりコレット21が開かれるようにな
っている。なお、シリンダ穴15hの圧縮流体供給ポン
プとの接続の開閉切換は、図示しない切換弁による供給
オン・供給オフで行われるようになっている。
【0095】前記作動棒42には、引張棒の前端面と当
接する段部42cが前述したテーパシャンク42bの基
部に形成されており、作動棒42は、テーパシャンク4
2bと段部42cとにより引張棒15に対し二面拘束さ
れるようになっている。上記の構成により、作動棒42
と引張棒15とを結合するのに際しては、先ず図示しな
い圧縮流体供給ポンプからシリンダ穴15hに圧縮流体
を供給することにより、引張部材90を圧縮コイルばね
100のばね力に抗して前進端位置に前進させ、コレッ
ト21を開放状態にする。
【0096】次に、この状態で、切削工具が工作機械の
主軸4に装着されるのに伴って、作動棒42のテーパシ
ャンク42bが引張棒15のテーパ環状穴15dに挿入
される。そして、切換弁が供給オフに切り換えられる
と、引張部材90は、圧縮コイルばね100のばね力に
よって後方に後退される。それにより、コレット21の
外周突起21bが小径穴15fの内周面に係合して押え
られるので、コレット21が閉じられ、コレット21の
内周突起21cが作動棒42のプルスタッド42aに係
合する。
【0097】引張部材90が後退端位置まで後退される
と、作動棒42のプルスタッド42aが、圧縮コイルば
ね100のばね力によってコレット21に強固に把持さ
れると共に、作動棒42のテーパシャンク42bは、作
動棒42の段部42cが引張棒15の先端面に当接する
ようにテーパ環状穴15dに引き込まれ、引張棒15に
固締される。即ち、作動棒42と引張棒15とが軸線方
向に隙間なく完全に結合される。なお、作動棒42と引
張棒15との結合において、作動棒42の段部42cと
引張棒15の先端面との当接がなく、上記テーパ環状穴
15dとテーパシャンク42bとの両テーパ面の当接の
みであってもよい。かくして、第2実施例においても、
第1実施例と同様の効果を奏する。
【0098】なお、第1実施例においては、カラーを引
張棒に対して相対移動させることにより、作動棒と引張
棒との結合・非結合が行われるようにし、第2実施例に
おいては、コレット自体を引張棒に対して相対移動させ
ることにより、作動棒と引張棒との結合・非結合が行わ
れるようにしているが、作動棒と引張棒との両端面を当
接させた状態、即ち作動棒と引張棒とを軸線方向に隙間
なく結合させるというこの発明の基本思想から逸脱しな
い限り、種々の変形は可能である。
【0099】
【発明の効果】請求項1に記載の発明の主軸装置は、刃
物半径方向変位用の作動棒を備えた切削工具を着脱自在
に装着すると共に、刃物変位用の作動棒を軸線方向に作
動するべく、作動棒を主軸側の引張棒に遊びなく着脱自
在に結合することができる。その結果、切削工具におけ
る刃物の半径方向の位置決めが精確・安定して行われ、
延いては、高精度の加工が行うことができる。
【0100】請求項2に記載の発明の主軸装置において
も、請求項1に記載の発明の場合と同様に、作動棒を主
軸側の引張棒に軸線方向に遊びなく着脱可能に結合する
ことができるので、切削工具における刃物の半径方向の
位置決めが精確・安定して行われ、延いては、高精度の
加工を行うことができる。
【0101】更に、刃物を半径方向に変位させる引張棒
の進退駆動装置による進退作動を利用して、カラーの軸
線方向の移動をストッパにより止めることによりコレッ
トが開かれ、ストッパからカラーを離間させ、ばね力を
作用させることによりコレットが閉じられるようにして
作動棒と引張棒とを結合させるようにしたので、カラー
の先端面に当接するストッパを設けるだけで、カラーと
引張棒とを相対移動させる進退駆動装置を別個に設ける
必要がなくなり、駆動源が一つですみ、装置構成が簡略
化でき、コスト低減が図れる。
【0102】請求項3に記載の発明の主軸装置において
も、請求項1に記載の発明の場合と同様に、作動棒を主
軸側の引張棒に軸線方向に遊びなく着脱可能に結合する
ことができるので、切削工具における刃物の半径方向の
位置決めが精確・安定して行われ、延いては、高精度の
加工を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例における主軸装置の前半
部の断面図である。
【図2】この発明の第1実施例における主軸装置の後半
部の断面図である。
【図3】この発明の第1実施例における主軸装置の前半
部要部の断面図である。
【図4】この発明の第1実施例における主軸装置の後半
部要部の断面図である。
【図5】この発明の第1実施例における主軸装置の前半
部要部の作動説明図(A)(B)(C)である。
【図6】この発明の第1実施例における主軸装置の前半
部要部の作動説明図(D)(E)(F)である。
【図7】この発明の第1実施例における主軸装置に装着
される切削工具の構成図である。
【図8】この発明の第2実施例における主軸装置の前半
部要部の断面図である。
【図9】従来の技術における主軸装置の断面図である。
【図10】従来の技術における主軸装置の前半部要部の
作動説明図(A)(B)である。
【図11】従来の技術における主軸装置の前半部要部の
作動説明図(C)(D)である。
【符号の説明】
1 主軸ハウジング 2 転がり軸受 3 ビルトインモータ 4 主軸 4a,8a 雄ねじ部 5 テーパ穴 5a テーパ環状穴 5b 仮クランプ
ボール孔 6 貫通孔 6a 大径部 7 工具締着管 7a 突出部 7b 縁部斜面 7c クランプボ
ール作動用凹部 7d 長孔 7e 滑りキー 8 第1係合スリーブ 8b 係合溝 9 第2係合スリーブ 9a テーパ面 10 回転スリーブ 10a 環状係合
溝 10b ピニオン 10c 長孔 11 ラック 12,14 流体
圧シリンダ 13 ベルクランク 13a 第1腕部 13b 第2腕部 13c 枢軸 14a ピストン棒 15 引張棒 15a 小径部 15b 鍔部 15c 止めピン 15d テーパ環
状穴 15e 大径穴 15f 小径穴 15g 滑動穴 15h シリンダ
穴 15i 規制突起部 15j 半径方向
孔 16 軸継手 17 ボールねじ 18 駆動モータ 19 ボールナッ
ト 20 先端部材 20a 前鍔部 20b 後鍔部 21 コレット 21a,21c 内周突起 21b 外周突起 22 カラー 22a 長孔 22b 内周テーパ面 23,28,10
0 圧縮コイルばね 24 ストッパ 25 クランプボ
ール保持スリーブ 25a クランプボール孔 26 クランプボ
ール 27 仮クランプボール 90 引張部材 90a 前鍔部 90b 段部 101 供給通路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心軸線に貫通し、前端開口部が切削工
    具のシャンクが嵌着される装着孔となった貫通孔が形成
    され、装着孔にシャンクを把持する開閉自在のシャンク
    把持手段を備え、且つ回転駆動される主軸、 主軸の貫通孔に軸線方向進退自在に、回転方向には主軸
    と一体的に挿嵌され、前端部が装着孔内へ突出し、軸線
    方向進退によりシャンク把持手段を開閉する工具締着
    管、 工具締着管を軸線方向に進退する進退駆動装置、 工具締着管に軸線方向進退自在に、回転方向には工具締
    着管と一体的に挿嵌された引張棒、 切削工具に主軸の軸線方向に進退自在に嵌挿され、引張
    棒と係脱自在に結合される刃物変位用の作動棒、 引張棒の前端部に開閉自在に取り付けられ、切削工具の
    刃物変位用の作動棒と引張棒との対向した両端面を当接
    した状態で作動棒を把持するコレットと、引張棒に嵌挿
    され、引張棒に対して軸線方向に相対移動されると共
    に、引張棒に対しばね力で軸線方向前方に押圧され、且
    つコレットの外周面に係合するコレット閉止用のカラー
    とから成る把持手段、 及び引張棒を軸線方向に進退することによって切削工具
    の刃物を半径方向に変位させる進退駆動装置から構成さ
    れた主軸装置。
  2. 【請求項2】 中心軸線に貫通し、前端開口部が切削工
    具のシャンクが嵌着される装着孔となった貫通孔が形成
    され、装着孔にシャンクを把持する開閉自在のシャンク
    把持手段を備え、且つ回転駆動される主軸、 主軸の貫通孔に軸線方向進退自在に、回転方向には主軸
    と一体的に挿嵌され、前端部が装着孔内へ突出し、軸線
    方向進退によりシャンク把持手段を開閉する工具締着
    管、 工具締着管を軸線方向に進退する進退駆動装置、 工具締着管に軸線方向進退自在に、回転方向には工具締
    着管と一体的に挿嵌された引張棒、 切削工具に主軸の軸線方向に進退自在に嵌挿され、引張
    棒と係脱自在に結合される刃物変位用の作動棒、 引張棒の前端部に開閉自在に取り付けられ、切削工具の
    刃物変位用の作動棒と引張棒との対向した両端面を当接
    した状態で作動棒を把持するコレットと、引張棒に嵌挿
    され、引張棒に対しばね力で軸線方向前方に押圧され、
    且つコレットの外周面に係合するコレット閉止用のカラ
    ーと、カラーの先端面に当接すると共にコレット外周に
    係合するストッパとから成る把持手段、 及び引張棒を軸線方向に進退することによって切削工具
    の刃物を半径方向に変位させると共にカラーを引張棒に
    対して軸線方向に相対移動させる進退駆動装置から構成
    された主軸装置。
  3. 【請求項3】 中心軸線に貫通し、前端開口部が切削工
    具のシャンクが嵌着される装着孔となった貫通孔が形成
    され、装着孔にシャンクを把持する開閉自在のシャンク
    把持手段を備え、且つ回転駆動される主軸、 主軸の貫通孔に軸線方向進退自在に、回転方向には主軸
    と一体的に挿嵌され、前端部が装着孔内へ突出し、軸線
    方向進退によりシャンク把持手段を開閉する工具締着
    管、 工具締着管を軸線方向に進退する進退駆動装置、 工具締着管に軸線方向進退自在に、回転方向には工具締
    着管と一体的に挿嵌された引張棒、 切削工具に主軸の軸線方向に進退自在に嵌挿され、引張
    棒と係脱自在に結合される刃物変位用の作動棒、 引張棒の前端内部に設けられ、引張棒に対して軸線方向
    に相対移動されると共に、引張棒に対しばね力で軸線方
    向後方に押圧された引張部材と、引張部材の前端部に開
    閉自在に取り付けられ、引張棒の内周と係合することに
    より切削工具の刃物変位用の作動棒と引張棒との対向し
    た両端面を当接した状態で作業棒を把持するコレットと
    から成る把持手段、 及び引張棒を軸線方向に進退することによって切削工具
    の刃物を半径方向に変位させる進退駆動装置から構成さ
    れた主軸装置。
JP27308394A 1994-10-13 1994-10-13 主軸装置 Pending JPH08112707A (ja)

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JP27308394A JPH08112707A (ja) 1994-10-13 1994-10-13 主軸装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4884536B2 (ja) * 2006-11-30 2012-02-29 アエロラス ゲーエムベーハー 高速スピンドル

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