JPH08112535A - メタルハニカム体 - Google Patents

メタルハニカム体

Info

Publication number
JPH08112535A
JPH08112535A JP6331342A JP33134294A JPH08112535A JP H08112535 A JPH08112535 A JP H08112535A JP 6331342 A JP6331342 A JP 6331342A JP 33134294 A JP33134294 A JP 33134294A JP H08112535 A JPH08112535 A JP H08112535A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
honeycomb body
metal honeycomb
strip
corrugated
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6331342A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuuzou Tsukiide
雄三 月出
Haruo Serizawa
治夫 芹沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
Original Assignee
Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd filed Critical Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
Priority to JP6331342A priority Critical patent/JPH08112535A/ja
Publication of JPH08112535A publication Critical patent/JPH08112535A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 新しい接合方式の適用により、軸方向はもと
より半径方向の耐熱疲労性を改善したメタルハニカム体
を提供する。 【構成】 薄肉金属板製の平板状帯材と波板状帯材を相
互に当接するように巻回成形して製作した軸方向に多数
の網目状通気孔路を有する排気ガス浄化用触媒を担持さ
せるためのメタルハニカム体において、前記メタルハニ
カム体が、(i).メタルハニカム体の一端部及び他端
部において、平板状帯材と波板状帯材との当接部が接合
された接合部を有し、かつ、(ii).前記接合部は、
(ii)−1.一端部において、平板状帯材と波板状帯
材の山部との各当接部を周方向にみたとき、前記山部で
の当接部が、非連続的に接合されている非連続的接合領
域を有するもので構成され、かつ、(ii)−2.他端
部において、平板状帯材と波板状帯材の谷部との各当接
部を周方向にみたとき、前記谷部での当接部が、連続的
に接合されている連続的接合領域または非連続的に接合
されている非連続的接合領域を有するもので構成された
こと、を特徴とするメタルハニカム体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に自動車の排気ガ
スの浄化手段として排気系統の途中に介装される排気ガ
ス浄化装置、特にその主要な構成要素である排気ガス浄
化触媒を担持するためのメタル製のハニカム構造を有す
るハニカム体(以下、メタルハニカム体という。)に関
する。
【0002】更に詳しくは、本発明は、この種のメタル
ハニカム体にみられる内部温度の不均一に帰因したテレ
スコーピング(ハニカム体の中心部が他部より飛び出し
てしまう現象をいう。)を防止することができ、更には
排気ガスのメタルハニカム体内部での乱流化を促進して
浄化効率を向上させることができるメタルハニカム体に
関するものである。
【0003】
【従来の技術】この種の排気ガス浄化用触媒(例えばP
t,Rh,Pdなどを使用した触媒)を担持させるため
の金属製担持母体は、単位体積当りの触媒の担持量を多
くすること(単位体積当りの排気ガスと浄化用触媒との
有効接触面積を極力大きくすること)、背圧(排気抵
抗)を小さくすること、更には金属製担持母体の自重を
可能な限り軽量化すること、などを考慮し、耐熱性でか
つ薄肉金属板性の所定幅の平板状帯材と波板状帯材を相
互に当接するように巻回成形してハニカム状の構造とし
たもの、即ち巻回タイプのメタルハニカム体が良く知ら
れている。
【0004】前記した巻回タイプのメタルハニカム体
は、後述する図1に示されるように(図1においてHで
示されている。)例えば、0.1mm以下(好ましくは5
0μm以下)の耐熱性の薄肉鋼板からなる平板状帯材
(1)と、前記薄肉鋼板を波付成形した波板状帯材
(2)とを、相互に当接部を有するように重積し、これ
を一括渦巻状に巻回成形して軸方向に排気ガス通路のた
めの多数の網目状通気孔路(セル)(3)をもつもので
ある。そして、この巻回積層されたハニカム構造のメタ
ルハニカム体は、必要に応じて両端が開口した筒状の金
属製ケース(4)に収納されるとともに相互に接合固着
され、耐振構造のメタル担体(MS,メタルサポート)
とされる。
【0005】周知のように、この種のメタル担体(M
S)は、排気ガス系統という厳しい熱的環境条件のもと
で使用される関係上、その主要な構成要素であるメタル
ハニカム体は、高温耐蝕性(1000℃前後の排気ガス
系における耐ガス腐食性)、耐冷熱耐久性(内燃機関の
停止及び始動というサイクルにおける1000℃〜常温
の加熱冷却のサイクル下での耐久性)、耐高温酸化性
(高温下での異常酸化に対する耐久性)などの諸物性に
優れた耐熱鋼の箔材で製作されることが好ましい。この
種のメタルハニカム体製造用の材料としては、Fe−C
r−Al系(20Cr−5Al系)の耐熱鋼を厚さ数十
μの箔に圧延したものが使用されている。また、前記耐
熱鋼に耐高温酸化性を改善するために少量の希土類元素
成分(REM)を添加したものも使用されている。
【0006】また、メタル担体(MS)は厳しい振動付
加のもとで使用される関係上、その主要な構成要素であ
るメタルハニカム体は、該メタルハニカム体を構成する
帯材同士の当接部の一部あるいは全部が溶接やろう接
(ろう付け)等により固着され耐振構造のものとされ
る。
【0007】前記したように、メタル担体(MS)の主
要な構成要素であるメタルハニカム体において、その耐
久性を改善するために材料の面からあるいは耐振構造の
面から努力が払われているが十分なものではない。特
に、前記した厳しい熱的環境条件下において、メタルハ
ニカム体内部の不均一な温度分布(メタルハニカム体の
中心部及びその近傍部位は排気ガスの流速分布が他の部
位より速くなるため、触媒との発熱反応により該部位は
他の部位よりも高温にさらされることになる。)によ
り、メタルハニカム体の中心部及びその近傍部位がメタ
ルハニカム体の軸方向に飛び出してしまう欠点(テレス
コーピング、またはフィルムアウトなどといわれてい
る。)がある。このようなテレスコーピング現象は内燃
機関の始動、運転、停止などの冷熱サイクルに伴なって
発生し、かつこれに厳しい振動が付加されるためメタル
ハニカム体の耐久性が大きく損なわれることになる。例
えば、メタルハニカム体を構成する平板状帯材と波板状
帯材の溶接部あるいはろう付部の剥離、該剥離に基づく
平板状帯材と波板状帯材の破損など、メタルハニカム体
の耐久性が大きく損なわれることになる。
【0008】前記したテレスコーピングを防止する手段
として、種々のものが提案されている。例えば、メタル
ハニカム体内部において排気ガス流を乱流化させること
によってメタルハニカム体内部の温度分布を均一し、テ
レスコーピングを防止するとともに浄化効率を改善する
方法として、平板状帯材と波板状帯材のうちいずれか一
方に、排気ガスの流通方向に所定の間隔をもって該帯材
の長手方向に1以上のストライプ(孔部)を設けた物を
使用してメタルハニカム体とするものがある(特公昭6
2−4531号公報)。前記したものは、該ストライプ
部において、排気ガスが乱流化されること、及びハニカ
ム担体の軸方向へ熱応力による伸びが吸収、緩和される
ことで効果がある。しかしながら、平板状帯材と波板状
帯材のどちらかにストライプ部を形成していることか
ら、他帯材との強固な固着が困難であったり、更にスト
ライプ部の形成のために触媒の担持量が減少してしまう
など、欠点を有するものである。
【0009】また、平板状帯材と波板状帯材とを機械的
に係合固定して前記テレスコーピングを防止するものが
提案されている。例えば、特公昭60−27807号公
報には、一方の帯材(例えば平板状帯材)に局所的に隆
起部(または突出片)を設けるとともに、前記帯材に隣
接する帯材(例えば波板状帯材)に凹部(または孔部)
を設け、両帯材を機械的に係合固定する方式のものが提
案されている。しかし、この方式のものは機械的な係合
力が弱かったり、あるいは帯材を調製するのが困難であ
るといった欠点を有するものである。
【0010】更に、ろう接合により、前記テレスコーピ
ングを防止しようとするものが提案されている。例え
ば、特開平3−86244号公報には、巻回タイプのメ
タルハニカム体において、(i) 両端部に接合部を設ける
とともに、(ii) 一方の端部の接合部を波板の山部か谷
部の何れか一方と平板とを周方向に連続的に接合して構
成し、他方の端部の接合部を前記一端部の波板の山部ま
たは谷部とは異なった山部または谷部を選択し、該選択
部位と平板を周方向に連続的に接合して構成したこと、
を特徴とする耐熱疲労性のメタルハニカム体が開示され
ている。
【0011】前記した方式のものにおいては、例えば一
端部の波板の山部と平板が周方向に連続的に接合され、
かつ他端部の波板の谷部と平板が周方向に連続して接合
されるため、全ての当接部を接合する剛構造のものと比
較して柔構造であるためメタルハニカム体内部に発生す
る熱応力に基づく変形力をある程度、吸収、緩和するこ
とが出来る。しかしながら、メタルハニカム体の耐久
性、特に熱応力に対する耐久性を改善するためには、メ
タルハニカム体の軸方向はもとより半径方向の熱応力の
吸収、緩和効果をも合わせて改善し、全体として優れた
効果が発現されるようにしなければならない。この意味
において、前記提案のものは改善の余地を残すものであ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は、前記した
従来技術のメタルハニカム体の問題点を解消し、メタル
ハニカム体の軸方向のテレスコーピング防止能はもとよ
り半径方向の熱応力の吸収、緩和能にも優れた特性を有
する巻回タイプのメタルハニカム体を提供しようとする
ものである。
【0013】本発明は、メタルハニカム体の両端部及び
その近傍部位における平板状帯材と波板状帯材の当接部
に適用する接合方式として、 ・ 一端部において、周方向によって波板状帯材の山部
(または谷部)と平板状帯材の当接部のうち、全ての当
接部を連続して接合しないこと、別言すれば、周方向に
みて全ての前記当接部を接合するのではなく非連続接合
とすること、及び、 ・ 他端部において、周方向にみて波板状帯材の谷部
(または山部)と平板状帯材の当接部のうち、全ての当
接部を連続して接合しないこと、別言すれば、周方向に
みて全ての前記当接部を接合するのではなく非連続接合
とすること、 という接合方式を採用したとき、メタルハニカム体の軸
方向のテレスコーピング防止能はもとより、半径方向の
熱応力緩和能に優れたメタルハニカム体が得られるとい
う知見をベースにして完成されたものである。
【0014】
【問題点を解決するための手段】本発明を概説すれば、
本発明は、薄肉金属板製の平板状帯材と波板状帯材を相
互に当接するように巻回成形して製作した軸方向に多数
の網目状通気孔路を有する排気ガス浄化用触媒を担持さ
せるためのメタルハニカム体において、前記メタルハニ
カム体は、 (i). 両端部において、平板状帯材と波板状帯材との当
接部が接合された接合部を有し、かつ、 (ii). 前記接合部は、(ii)-1. 一端部において、平板状
帯材と波板状帯材の山部との各当接部を周方向にみたと
き、非連続的に接合されている非連続接合領域を有し、
かつ、(ii)-2. 他端部において、平板状帯材と波板状帯
材の谷部との各当接部を周方向にみたとき、連続的に接
合されている連続接合領域または非連続的に接合されて
いる非連続接合領域を有すること、を特徴とするメタル
ハニカム体に関するものである。
【0015】以下、本発明の技術的構成及び実施態様を
図面を参照して詳しく説明する。なお、本発明は図示の
ものに限定されないことはいうまでもないことである。
【0016】図1は、本発明の巻回タイプのメタルハニ
カム体(H)を主要な構成要素とするメタル担体(M
S)の斜視図である。図示されるようにメタルハニカム
体(H)は、両端が開口した筒状の金属製ケース(C)
内に填装、固着されてメタル担体(MS)とされるもの
である。また、図中、A、Bは、一端部に形成される接
合領域(A)と他端部に形成される接合領域(B)を示
すものである。なお、本発明において、接合手段として
は、主体的にはろう接合であるか、その他の溶接法であ
ってもよい。また、A、B領域において、軸方向にスポ
ット的に接合されてもよいことはいうまでもないことで
ある。
【0017】図2は、前記メタルハニカム体(H)の両
端部に適用される接合方式の第一実施態様を示す図であ
る。一端部の接合領域(A)の接合態様と、他端部の接
合領域(B)の接合態様が図示されている。図中黒丸
(・)は接合部、×印(×)は非接合部を示している。
なお、接合部は一組の平板状帯材(1)と波板状帯材
(2)の当接部のみが示されており、あとは省略されて
いる点に留意すべきである。両端部間の実線は波状帯材
の山部を示し、また点線は谷部を示すものである。図示
されるように、A領域において、平板状帯材(1)が波
板状帯材(2)の1つおきの山部(4)と接合された非
連続接合領域が示されている。図示されない周方向の平
板状帯材(1)と波板状帯材(2)の山部の接合関係は
図2のような方式であってもよいし、あるいは連続して
接合されたものであってもよい。一方、B領域におい
て、平板状帯材(1)が、波板状帯材(2)の谷部
(5)と連続して接合された連続接合領域が示されてい
る。図示されない周方向の接合関係は、前記した非連続
接合であっても連続したものであってもよい。
【0018】本発明のメタルハニカム体の両端部の接合
方式において、図2に示されるように両端部において、
(×)印で示されるように1個の山部が接合されないよ
うに構成されるということである。即ち、両端部間で接
合されない山部を積極的に形成し、接合部の柔構造を図
るということである。即ち、前記した両帯材の接合方式
により、メタルハニカム体(H)は軸方向ならびに半径
方向へ柔構造のものとなり、テレスコーピングはもとよ
り、半径方向の熱変形力を効果的に吸収、緩和するため
耐久性の優れたものとなる。
【0019】図3は、メタルハニカム体(H)の両端部
に適用される接合方式の第二実施態様を示す図である。
前記第一実施態様と大きく異なる点は、B領域において
平板状帯材(1)が波板状帯材(2)の1つおきの谷部
(5)と非連続に接合された非連続接合領域が形成され
ている点である。この場合、第一実施態様のものと比較
して更に柔構造に優れたものとなる。
【0020】図4は、メタルハニカム体(H)の両端部
に適用される接合方式の第三実施態様を示す図である。
図示されるように、A領域において、平板状帯材(1)
が波板状帯材(2)の2つおきの山部(4)と接合され
た非連続接合領域が示されている。一方、B領域におい
て、平板状帯材(1)が波板状帯材(2)の2つおきの
谷部(5)と接合された非連続接合領域が示されてい
る。この接合方式の場合、前記第一〜第二態様のものよ
りもさらに柔構造性に優れたものとなる。本発明におい
て、平板状帯材(1)と波板状帯材(2)の山部(4)
または谷部(5)の接合において、どの程度のピッチを
おいて接合するかは適宜に決めればよい。しかしなが
ら、間隔ピッチが大きくなるとメタルハニカム体の全体
的な接合強度が低下するため、好ましくは5ピッチ以
内、更に好ましくは1〜2ピッチの間隔をおいて接合す
ればよい。
【0021】図5は、メタルハニカム体(H)の両端部
に適用される接合方式の第四実施態様を示す概略図であ
る。なお、図5はメタルハニカム体(H)のA領域側か
らみた正面図である。特に図5は、均整のとれた耐熱疲
労性を達成するために非連続接合領域(a1 〜a4 )を
周方向に対称位置に配置(所定の等間隔をおいて配置)
したものである。
【0022】本発明において、前記平板状帯材(1)と
波板状帯材(2)としては、この種のメタルハニカム体
に適用されている材料が何等の制約なしに使用すること
が出来る。例えば、平板状帯材(1)としては、通常の
メタルモノリスタイプのハニカム体を製作するときに使
用されている帯材、例えばクロム鋼(クロム13%〜2
5%)、Fe−Cr20%−Al5%などの耐熱性のス
テンレス鋼、あるいはこれに耐高温酸化性を改善するた
めに希土類金属(REM)を加えた耐熱性のステンレス
鋼など、厚さが0.03mm〜0.1mm程度の帯材が使用
される。また、波板状帯材(2)としては、前記平板状
帯材(1)から所定の略正弦波、略三角波もしくは略台
形波を有するように例えば波高1〜3mm、ピッチ幅1〜
6mmに波付加工したものが使用される。なお、平板状帯
材(1)と波板状帯材(2)にAlを含有させたもの
や、あるいはその表面にAl層を設けたものを熱処理
し、その表面にウィスカー状もしくはマッシュルーム状
のアルミナ(Al2 3 )を析出させたものが好まし
い。前記ウィスカー状などのアルミナは、Pt,Pd,
Rhなどの排気ガス浄化用触媒を担持するためのウォッ
シュコート層を強固に保持することができるので好まし
いものである。
【0023】本発明において、前記メタルハニカム体
(H)は、図1に示されるように、両端が開口した金属
製ケース(C)内に填装、固着されてメタル担体(M
S)とされるものである。前記金属ケース(C)として
は、前記メタルハニカム体(H)を構成する帯材(1、
2)と同種の耐熱鋼を用いてもよいし、更に耐熱耐食性
に富むものを用いてもよい。また、外側部分の金属材料
を内側部分より耐熱耐蝕性に富むものとした二重構造の
もの、具体的には内側部分にフェライト系ステンレス鋼
を、外側部分にオーステナイト系ステンレス鋼を使用し
たものを用いてもよい。
【0024】
【発明の効果】本発明のメタル担体(MS)の主要な構
成要素であるメタルハニカム体は、その軸方向はもとよ
り半径方向に印加される熱応力に基づく大きな変形力を
効果的に吸収、緩和することが出来るものである。この
ため、特にメタルハニカム体の中心部においてみられる
テレスコーピングの防止能に優れる。また、メタルハニ
カム体の中心部から外周部(金属製ケースとの当接部)
への温度勾配に沿って伝播し、外周部に集中・集積する
大きな熱変形力によるメタルハニカム体の外周部の破損
(外周部の帯材の変形、座屈、破損、亀裂成長など)を
効果的に防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のメタルハニカム体(H)を組込んだ
メタル担体(MS)の斜視図である。
【図2】 本発明のメタルハニカム体(H)に適用され
る接合方式の第一実施態様を説明する図である。
【図3】 本発明のメタルハニカム体(H)に適用され
る接合方式の第二実施態様を説明する図である。
【図4】 本発明のメタルハニカム体(H)に適用され
る接合方式の第三実施態様を説明する図である。
【図5】 本発明のメタルハニカム体(H)に適用され
る接合方式の第四実施態様を説明する図である。
【符号の説明】
MS ……… メタル担体 H ……… メタルハニカム体 A ……… 一端部の接合領域 B ……… 他端部の接合領域 1 ……… 平板状帯材 2 ……… 波板状帯材 3 ……… セル 4 ……… 波板状帯材の山部 5 ……… 波板状帯材の谷部 C ……… 金属製ケース a1 〜a4 ……… 非連続接合領域の配設部位
【手続補正書】
【提出日】平成7年9月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 メタルハニカム体
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に自動車の排気ガ
スの浄化手段として排気系統の途中に介装される排気ガ
ス浄化装置、特にその主要な構成要素である排気ガス浄
化触媒を担持するための金属製のハニカム構造を有する
ハニカム体(以下、メタルハニカム体という。)に関す
る。
【0002】更に詳しくは、本発明は、この種のメタル
ハニカム体にみられる内部温度の不均一に帰因したテレ
スコーピング(ハニカム体の中心部が他の部位よりも軸
方向へ飛び出してしまう現象をいう。)を防止すること
ができ、更には排気ガスのメタルハニカム体内部での乱
流化を促進して浄化効率を向上させることができるメタ
ルハニカム体に関するものである。
【0003】
【従来の技術】この種の排気ガス浄化用触媒(例えばP
t,Rh,Pdなどを使用した触媒)を担持させるため
のメタルハニカム体は、単位体積当りの触媒の担持量を
多くすること(単位体積当りの排気ガスと浄化用触媒と
の有効接触面積を極力大きくすること)、背圧(排気抵
抗)を小さくすること、更にはメタルハニカム体の自重
を可能な限り軽量化すること、などを考慮し、耐熱性で
かつ薄肉金属板製の所定幅の平板状帯材と波板状帯材を
相互に当接するように巻回成形してハニカム状の構造と
したものが知られている。
【0004】前記した巻回タイプのメタルハニカム体
は、後述する図1に示されるように(図1においてHで
示されている。)、例えば、0.1mm以下(好ましく
は50μm以下)の耐熱性の薄肉鋼板からなる平板状帯
材(1)と、前記薄肉鋼板を波付成形した波板状帯材
(2)とを、相互に当接部を有するように重積し、これ
を一括渦巻状に巻回成形して製作されるものであり、そ
の軸方向に排気ガス通路のための多数の網目状通気孔路
(セル)(3)をもつものである。そして、この巻回積
層されたハニカム構造のメタルハニカム体は、必要に応
じて両端が開口した筒状の金属製ケース(4)に収納さ
れるとともに相互に接合固着され、耐振構造のメタル担
体(MS,メタルサポート)とされる。
【0005】周知のように、この種のメタル担体(M
S)は、排気ガス系統という厳しい熱的環境条件のもと
で使用される関係上、その主要な構成要素であるメタル
ハニカム体は、高温耐蝕性(1000℃前後の排気ガス
系における耐ガス腐食性)、耐冷熱耐久性(内燃機関の
停止及び始動というサイクル下における1000℃〜常
温の加熱冷却のサイクル下での耐久性)、耐高温酸化性
(高温下での異常酸化に対する耐久性)などの諸物性に
優れた耐熱鋼の箔材で製作されることが好ましい。この
種のメタルハニカム体製造用の材料としては、Fe−C
r−Al系(20%Cr−5%Al系)の耐熱鋼を厚さ
数十μの箔に圧延したものが使用されている。また、前
記耐熱鋼に耐高温酸化性を改善するために少量の希土類
元素成分(REM)を添加したものも使用されている。
【0006】また、メタル担体(MS)は厳しい振動付
加のもとで使用される関係上、その主要な構成要素であ
るメタルハニカム体は、該メタルハニカム体を構成する
帯材(平板状帯材と波板状帯材)同士の当接部の一部あ
るいは全部が溶接やろう接(ろう付け)等により固着さ
れ耐振構造のものとされる。
【0007】前記したように、メタル担体(MS)の主
要な構成要素であるメタルハニカム体において、その耐
久性を改善するために材料の面からあるいは耐振構造の
面から努力が払われているが十分なものではない。特
に、前記した厳しい熱的環境条件下において、メタルハ
ニカム体内部の不均一な温度分布(メタルハニカム体の
中心部及びその近傍部位は排気ガスの流速分布が他の部
位より速くなるため、触媒との発熱反応により該部位は
他の部位よりも高温にさらされることになる。)によ
り、メタルハニカム体の中心部及びその近傍部位がメタ
ルハニカム体の軸方向に飛び出してしまう欠点(テレス
コーピング、またはフィルムアウトなどといわれてい
る。)がある。このようなテレスコーピング現象は内燃
機関の始動、運転、停止などの冷熱サイクルに伴なって
発生し、かつこれに厳しい振動が付加されるためメタル
ハニカム体の耐久性が大きく損なわれることになる。例
えば、メタルハニカム体を構成する平板状帯材と波板状
帯材の溶接部あるいはろう接合部(ろう付部)の剥離、
該剥離に基づく平板状帯材と波板状帯材の破損など、メ
タルハニカム体の耐久性が大きく損なわれることにな
る。
【0008】前記したテレスコーピングを防止する手段
として、種々のものが提案されている。例えば、メタル
ハニカム体内部において排気ガス流を乱流化させること
によってメタルハニカム体内部の温度分布を均一し、テ
レスコーピングを防止するとともに浄化効率を改善する
方法として、平板状帯材と波板状帯材のいずれか一方
に、ストライプ(長孔状穴部)を該帯材の排気ガスの流
通方向に所定の間隔をもって配設するとともに、該帯材
の長手方向に1以上を配設した帯材を使用してメタルハ
ニカム体とするものがある(特公昭62−4531号公
報)。前記したメタルハニカム体は、該ストライプ部に
おいて、排気ガスが乱流化されること、及びハニカム担
体の軸方向へ熱応力による伸びが吸収、緩和されること
から、耐久性の改善の面で効果がある。しかしながら、
平板状帯材と波板状帯材のどちらかにストライプ部(長
孔状穴部)を形成していることから、他帯材との強固な
固着が困難であったり、更にストライプ部の形成のため
に帯材の表面積が減じられるため、排気ガス浄化用触媒
の担持量が減少してしまうなど、欠点を有するものであ
る。
【0009】また、平板状帯材と波板状帯材とを機械的
に係合固定することにより前記テレスコーピングを防止
するものが提案されている。例えば、特公昭60−27
807号公報には、一方の帯材(例えば平板状帯材)に
局所的に隆起部(または突出片)を設けるとともに、前
記帯材に隣接する帯材(例えば波板状帯材)に凹部(ま
たは孔部)を設け、両帯材を機械的に係合固定する方式
のものが提案されている。しかし、この方式のものは機
械的な係合力が弱かったり、あるいは帯材を調製するの
が困難であるといった欠点を有するものである。
【0010】更に、ろう接合により、前記テレスコーピ
ングを防止しようとするものが提案されている。例え
ば、特開平3−86244号公報には、巻回タイプのメ
タルハニカム体において、(i)両端部に接合部を設け
るとともに、(ii)一方の端部の接合部を波板の山部
か谷部の何れか一方と平板とを周方向に連続的に接合し
て構成し、他方の端部の接合部を前記一端部の波板の山
部または谷部とは異なった山部または谷部を選択し、該
選択部位と平板を周方向に連続的に接合して構成したこ
と、を特徴とする耐熱疲労性のメタルハニカム体が開示
されている。
【0011】前記した接合方式により製造されるメタル
ハニカム体は、例えば一端部の波板の山部と平板を周方
向に連続的に接合し、かつ他端部の波板の谷部と平板を
周方向に連続して接合して製造したメタルハニカム体
は、全ての当接部を接合して製造した剛構造のものと比
較して柔構造であるため、メタルハニカム体内部に発生
する熱応力に基づく変形力をある程度、吸収、緩和する
ことが出来る。しかしながら、メタルハニカム体の耐久
性、特に熱応力に対する耐久性を改善するためには、メ
タルハニカム体の軸方向(排気ガスの通過方向)はもと
より半径方向(排気ガスの通過方向に直交する方向)の
熱応力の吸収、緩和効果をも合わせて改善し、全体とし
て優れた効果が発現されるようにしなければならない。
この意味において、前記提案のものは改善の余地を残す
ものである。
【0012】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は、前記した
従来技術のメタルハニカム体の問題点を解消し、メタル
ハニカム体の軸方向のテレスコーピング防止能はもとよ
り半径方向の熱応力の吸収、緩和能にも優れた特性を有
する巻回タイプのメタルハニカム体を提供しようとする
ものである。
【0013】本発明は、メタルハニカム体の両端部及び
その近傍部位における平板状帯材と波板状帯材の当接部
に適用する接合方式として、 ・ 一端部において、周方向によって波板状帯材の山部
(または谷部)と平板状帯材の当接部のうち、全ての当
接部を連続して接合しないこと、別言すれば、周方向に
みて全ての前記当接部を接合するのではなく非連続的に
接合すること、及び、 ・ 他端部において、周方向にみて波板状帯材の谷部
(または山部)と平板状帯材の当接部のうち、全ての当
接部を連続して接合しないこと、別言すれば、周方向に
みて全ての前記当接部を接合するのではなく非連続的に
接合すること、という接合方式を採用したとき、メタル
ハニカム体の軸方向のテレスコーピング防止能はもとよ
り、半径方向の熱応力緩和能に優れたメタルハニカム体
が得られる、という知見をベースにして完成されたもの
である。
【0014】
【問題点を解決するための手段】本発明を概説すれば、
本発明は、薄肉金属板製の平板状帯材と波板状帯材を相
互に当接するように巻回成形して製作した軸方向に多数
の網目状通気孔路を有する排気ガス浄化用触媒を担持さ
せるためのメタルハニカム体において、前記メタルハニ
カム体が、 (i).両端部(一端部及び他端部)において、平板状
帯材と波板状帯材との当接部が接合された接合部を有
し、かつ、 (ii).前記接合部は、(ii)−1.一端部におい
て、平板状帯材と波板状帯材の山部との各当接部を周方
向にみたとき、前記山部での当接部が、非連続的に接合
されている非連続的接合領域を有するもので構成され、
かつ、(ii)−2.他端部において、平板状帯材と波
板状帯材の谷部との各当接部を周方向にみたとき、前記
谷部での当接部が、連続的に接合されている連続的接合
領域または非連続的に接合されている非連続的接合領域
を有するもので構成されたこと、を特徴とするメタルハ
ニカム体に関するものである。
【0015】以下、本発明の技術的構成及び実施態様を
図面を参照して詳しく説明する。なお、本発明は図示の
ものに限定されないことはいうまでもないことである。
【0016】図1は、本発明の巻回タイプのメタルハニ
カム体(H)を主要な構成要素とするメタル担体(M
S)の斜視図である。図示されるようにメタルハニカム
体(H)は、両端が開口した筒状の金属製ケース(C)
内に填装、固着されてメタル担体(MS)とされるもの
である。また、図中、A、Bは、一端部に形成される接
合領域(A)と他端部に形成される接合領域(B)を示
すものである。図示されるように、接合領域(A、B)
は、メタルハニカム体(H)の両端面部から所望の深さ
に及ぶ領域を意味する。なお、本発明において、前記接
合のために適用される接合手段としては、主体的にはろ
う接合法であるが、その他の接合手段、例えば溶接法な
どであってもよい。また、接合領域(A、B)におい
て、例えば、接合領域(A)において、両帯材の当接部
がメタルハニカム体(H)の軸方向にスポット的に接合
されたものであってもよいことはいうまでもないことで
ある。
【0017】図2は、前記メタルハニカム体(H)の両
端部に適用される接合方式の第一実施態様を示す図であ
る。メタルハニカム体(H)の一端部の接合領域(A)
の接合態様と、他端部の接合領域(B)の接合態様が図
示されている。図中、黒丸印(・)は接合部、×印
(×)は非接合部を示している。なお、図中、接合部
は、交互に重積された一組の平板状帯材(1)と波板状
帯材(2)を注目し、これら帯材(1、2)の当接部の
みに関して示されており、その他は省略されている点に
留意すべきである。また、図中、両端部間の実線は波状
帯材の山部を示し、点線は谷部を示すものである。
【0018】図示されるように、A領域は、平板状帯材
(1)が波板状帯材(2)と当接する部位においての
み、かつ、1つおきの山部(4)に接合された非連続的
接合領域を有するものである。本発明において、図示さ
れない周方向の平板状帯材(1)と波板状帯材(2)の
山部の接合関係は、所望の態様のものであってよい。例
えば、前記図2のような方式であってもよいし、あるい
は連続して接合されたものであってもよい。要するに、
本発明はメタルハニカム体(H)の一端部において、前
記した一組の平板状帯材(1)と波板状帯材(2)を注
目したとき、前記したA領域が少なくとも1つ存在する
ことが重要である。一方、B領域において、平板状帯材
(1)が、波板状帯材(2)の谷部(5)と連続して接
合された連続的接合領域が示されている。図示されない
周方向の接合関係は、前記した非連続的接合であっても
連続的接合であってもよい。
【0019】本発明の前記接合方式の第一の重要な点
は、一端部の接合領域(A)が、非連続的接合領域を有
するため、全接合方式と比較して柔構造に優れたものと
なる。また、前記した本発明のメタルハニカム体の両端
部の接合方式における第二の重要な点は、図2に示され
るように、両端部の間で個々の当接部をみると、(×)
印で示される一組の山部が非接合の状態に構成されると
いうことである。即ち、両端部間において、一端部の所
定の山部、及び前記山部に対応する他端部の山部、とが
同時に接合されない山部を積極的に形成し、接合部の柔
構造を図るという点である。即ち、前記した両帯材の接
合方式により、メタルハニカム体(H)は軸方向ならび
に半径方向に対して柔構造のものとなり、テレスコーピ
ングはもとより、半径方向の熱変形力を効果的に吸収、
緩和するため耐久性の優れたものとなる。
【0020】図3は、メタルハニカム体(H)の両端部
に適用される接合方式の第二実施態様を示す図である。
前記第一実施態様と大きく異なる点は、B領域において
平板状帯材(1)が波板状帯材(2)の1つおきの谷部
(5)と非連続に接合された非連続的接合領域が形成さ
れている点である。この場合、第一実施態様のものと比
較して更に柔構造に優れたものとなる。
【0021】図4は、メタルハニカム体(H)の両端部
に適用される接合方式の第三実施態様を示す図である。
図示されるように、A領域において、平板状帯材(1)
が波板状帯材(2)の2つおきの山部(4)と接合され
た非連続的接合領域が示されている。一方、B領域にお
いて、平板状帯材(1)が波板状帯材(2)の2つおき
の谷部(5)と接合された非連続的接合領域が示されて
いる。この接合方式の場合、前記第一〜第二態様のもの
よりもさらに柔構造性に優れたものとなる。本発明にお
いて、平板状帯材(1)と波板状帯材(2)の山部
(4)または谷部(5)の接合において、どの程度のピ
ッチをおいて接合するかは適宜に決めればよい。しかし
ながら、間隔ピッチが大きくなるとメタルハニカム体の
全体的な接合強度が低下するため、好ましくは5ピッチ
以内、更に好ましくは1〜2ピッチの間隔をおいて接合
すればよい。
【0022】図5は、メタルハニカム体(H)の両端部
に適用される接合方式の第四実施態様を示す概略図であ
る。なお、図5はメタルハニカム体(H)のA領域側か
らみた正面図である。特に図5は、均整のとれた耐熱疲
労性を達成するために非連続接合領域(a〜a)を
周方向に対称位置に配置(所定の等間隔をおいて配置)
したものである。
【0023】本発明において、前記メタルハニカム体
(H)を構成する部材、即ち平板状帯材(1)と波板状
帯材(2)としては、この種の用途に適用されている材
料が何等の制約なしに使用することが出来る。例えば、
平板状帯材(1)としては、通常のメタルモノリスタイ
プのハニカム体を製作するときに使用されている帯材、
例えばクロム鋼(クロム13%〜25%)、Fe−Cr
20%−Al5%などの耐熱性のステンレス鋼、あるい
はこれに耐高温酸化性を改善するために希土類金属(R
EM)を加えた耐熱性のステンレス鋼など、厚さが0.
03mm〜0.1mm程度の帯材が使用される。また、
波板状帯材(2)としては、前記平板状帯材(1)から
所定の略正弦波、略三角波もしくは略台形波を有するよ
うに例えば波高1〜3mm、ピッチ幅1〜6mmに波付
加工したものが使用される。なお、平板状帯材(1)と
波板状帯材(2)にAlを含有させたものや、あるいは
その表面にAl層を設けたものを熱処理し、その表面に
ウィスカー状もしくはマッシュルーム状のアルミナ(A
)を析出させたものが好ましい。前記ウィスカ
ー状などのアルミナは、Pt,Pd,Rhなどの排気ガ
ス浄化用触媒を担持するためのウォッシュコート層を強
固に保持することができるので好ましいものである。
【0024】本発明において、前記メタルハニカム体
(H)は、図1に示されるように、両端が開口した金属
製ケース(C)内に填装、固着されてメタル担体(M
S)とされるものである。前記金属ケース(C)として
は、前記メタルハニカム体(H)を構成する帯材(1、
2)と同種の耐熱鋼を用いてもよいし、更に耐熱耐食性
に富むものを用いてもよい。また、外側部分の金属材料
を内側部分より耐熱耐蝕性に富むものとした二重構造の
もの、具体的には内側部分にフェライト系ステンレス鋼
を、外側部分にオーステナイト系ステンレス鋼を使用し
たものを用いてもよい。
【0025】
【発明の効果】本発明のメタル担体(MS)の主要な構
成要素であるメタルハニカム体は、その内部に発生する
熱応力に基づく軸方向はもとより半径方向の大きな変形
力を効果的に吸収、緩和することが出来るものである。
このため、特にメタルハニカム体の中心部においてみら
れるテレスコーピングの防止能に優れる。また、メタル
ハニカム体の中心部から外周部(金属製ケースとの当接
部)への温度勾配に沿って伝播し、外周部に集中・集積
する大きな熱変形力によるメタルハニカム体の外周部の
破損(外周部の帯材の変形、座屈、破損、亀裂成長な
ど)を効果的に防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のメタルハニカム体(H)を組込んだ
メタル担体(MS)の斜視図である。
【図2】 本発明のメタルハニカム体(H)に適用され
る接合方式の第一実施態様を説明する図である。
【図3】 本発明のメタルハニカム体(H)に適用され
る接合方式の第二実施態様を説明する図である。
【図4】 本発明のメタルハニカム体(H)に適用され
る接合方式の第三実施態様を説明する図である。
【図5】 本発明のメタルハニカム体(H)に適用され
る接合方式の第四実施態様を説明する図である。
【符号の説明】 MS ……… メタル担体 H ……… メタルハニカム体 A ……… 一端部の接合領域 B ……… 他端部の接合領域 1 ……… 平板状帯材 2 ……… 波板状帯材 3 ……… セル 4 ……… 波板状帯材の山部 5 ……… 波板状帯材の谷部 C ……… 金属製ケース a〜a ……… 非連続接合領域の配設部位
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F01N 3/28 ZAB 311 H M

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄肉金属板製の平板状帯材と波板状帯材
    を相互に当接するように巻回成形して製作した軸方向に
    多数の網目状通気孔路を有する排気ガス浄化用触媒を担
    持させるためのメタルハニカム体において、前記メタル
    ハニカム体は、 (i). 両端部において、平板状帯材と波板状帯材との当
    接部が接合された接合部を有し、かつ、 (ii). 前記接合部は、(ii)-1. 一端部において、平板状
    帯材と波板状帯材の山部との各当接部を周方向にみたと
    き、非連続的に接合されている非連続接合領域を有し、
    かつ、(ii)-2. 他端部において、平板状帯材と波板状帯
    材の谷部との各当接部を周方向にみたとき、連続的に接
    合されている連続接合領域または非連続的に接合されて
    いる非連続接合領域を有すること、を特徴とするメタル
    ハニカム体。
  2. 【請求項2】 非連続的接合領域が、波板状帯材の接合
    された山部または谷部から1波長または2波長の間隔を
    おいた山部または谷部が接合されたものである請求項1
    に記載のメタルハニカム体。
  3. 【請求項3】 一端部の非連続接合領域と他端部の非連
    続接合領域が、略対象位置に配設されたものである請求
    項1に記載のメタルハニカム体。
  4. 【請求項4】 一端部の非連続接合領域と他端部の非連
    続接合領域が、半波長の位相をもって配設されたもので
    ある請求項3に記載のメタルハニカム体。
  5. 【請求項5】 一端部の非連続接合領域と略対称位置に
    配設された他端部の非連続接合領域において、非連続接
    合領域が、波板状帯材の一端部の山部と前記山部に対応
    する他端部の山部及び/又は一端部の谷部と前記谷部に
    対応する他端部の谷部が、同時に接合されない山部及び
    /又は谷部を有するものである請求項3に記載のメタル
    ハニカム体。
  6. 【請求項6】 一端部の非連続接合領域が、周方向の対
    称位置に配設されたものである請求項3に記載のメタル
    ハニカム体。
JP6331342A 1994-10-14 1994-10-14 メタルハニカム体 Pending JPH08112535A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6331342A JPH08112535A (ja) 1994-10-14 1994-10-14 メタルハニカム体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6331342A JPH08112535A (ja) 1994-10-14 1994-10-14 メタルハニカム体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08112535A true JPH08112535A (ja) 1996-05-07

Family

ID=18242617

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6331342A Pending JPH08112535A (ja) 1994-10-14 1994-10-14 メタルハニカム体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08112535A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011519723A (ja) * 2008-05-07 2011-07-14 エミテック ゲゼルシヤフト フユア エミツシオンス テクノロギー ミツト ベシユレンクテル ハフツング 半径方向において異なるように構成された連結点を有するハニカム体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011519723A (ja) * 2008-05-07 2011-07-14 エミテック ゲゼルシヤフト フユア エミツシオンス テクノロギー ミツト ベシユレンクテル ハフツング 半径方向において異なるように構成された連結点を有するハニカム体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08103664A (ja) ハニカム体およびこのハニカム体よりなる触媒担体を有する触媒コンバータ
JPH0824670A (ja) 排気ガス浄化用メタルハニカム体
JP2813679B2 (ja) 排気ガス浄化装置
JP3845873B2 (ja) セラミック触媒コンバータ
JPH08158863A (ja) メタルハニカム体
JPH08112535A (ja) メタルハニカム体
JP2885822B2 (ja) 排気ガス浄化装置
JPH1076165A (ja) メタル担体
JP3269651B2 (ja) 排気ガス浄化装置
JP3208027B2 (ja) 触媒装置用メタル担体
JP2915429B2 (ja) 排気ガス浄化装置
JPH08312339A (ja) 排気ガス浄化装置
JP3118139B2 (ja) 触媒用金属担体
JPH08112534A (ja) メタルハニカム体
JP3693706B2 (ja) 排気ガス浄化用メタル担体
JPH08112668A (ja) メタルハニカム体の製造方法
JP3110914B2 (ja) ハニカム構造体
JP3262624B2 (ja) メタル担体
JPH08131843A (ja) メタル担体
JPH08312338A (ja) 排気ガス浄化装置
JPH08158860A (ja) メタル担体
JP3278074B2 (ja) 金属製ハニカム担体
JPH06246172A (ja) ハニカム体
JPH08243404A (ja) メタル担体
JPH06205988A (ja) 排気ガス浄化装置