JPH08109788A - 中央先進後方拡幅型トンネル掘削用ジャンボ - Google Patents

中央先進後方拡幅型トンネル掘削用ジャンボ

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JPH08109788A
JPH08109788A JP24623994A JP24623994A JPH08109788A JP H08109788 A JPH08109788 A JP H08109788A JP 24623994 A JP24623994 A JP 24623994A JP 24623994 A JP24623994 A JP 24623994A JP H08109788 A JPH08109788 A JP H08109788A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 中央先進部分とこれに後続する側方拡幅部分
の掘削作業を、周囲の地山の安定を図りつつ一台のトン
ネル掘削用ジャンボにより併進して行なうことを可能に
して、中央先進後方拡幅型のトンネル掘削工法を効率良
く行なうことのできる中央先進後方拡幅型トンネル掘削
用ジャンボを提供する。 【構成】 中央先進後方拡幅型トンネル掘削用ジャンボ
1は、トンネル中央の先進掘削部51の切羽面53に対
向配置される前方掘削部31、及びこの前方掘削部31
の後方において中央先進部分51の側方の側方拡幅掘削
部52の切羽面54に対向配置される後方掘削部32を
有する、トンネル掘進方向に移動可能なジャンボ架台3
と、前方掘削部31及び後方掘削部32の各先端部分に
設けられて、対向する各切羽面53,54の削孔を行な
う複数の削孔用ドリフター19,19’とによって構成
される。またこのトンネル掘削用ジャンボ1は、フォア
パイル打設装置5や吹付けコンクリートの吹付け機1
5、あるいはサイドパイル打設用ドリフターブーム10
を備えることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、トンネル中央の先進
掘削部分とこれに後続する側方の拡幅掘削部分の掘削作
業を併進して行なう機能を備えた中央先進後方拡幅型ト
ンネル掘削用ジャンボに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、軟岩から硬岩に至る岩盤や砂
質土等からなる比較的安定した地盤内にトンネルを掘削
形成して行くいわゆる山岳トンネルでは、開放された切
羽面を、爆薬を用いた発破作業により、あるいは各種の
掘削重機を用いた削岩、割岩作業等により掘削して行く
のが一般的である。
【0003】そして、かかる山岳トンネルでは、特に大
断面のトンネルを掘削形成して行く場合、切羽面の安定
を図りつつ掘削作業を行なう必要があるため、全断面を
一度に掘削することなく、トンネル断面を分割し、トン
ネル断面の一部を残置して切羽面あるいは周囲の地山を
押さえつつ段階的に掘削作業を順次行なう工法が採用さ
れている。
【0004】このようなトンネルの掘削工法としては、
例えば、トンネルの断面を水平方向に少なくとも2以上
に分割し、分割された断面の上方部分から順次先行して
掘削作業を行なういわゆるベンチカット工法や、トンネ
ルの側方部分を先行して掘削しこれに後続して残りのト
ンネル断面を掘削するいわゆるサイロット工法、その他
の各種のトンネル工法が知られている。また、トンネル
断面の全部あるいは一部を縦方向に分割し、その中央部
分を先行掘削するとともに、これに後続してこれの側方
の拡幅部分を掘削するいわゆる中央先進後方拡幅型のト
ンネル掘削工法も考えられる。かかる中央先進後方拡幅
型のトンネル掘削工法によれば、トンネル側方部分の地
山を効率よく防護しつつ掘削作業を行なうことができる
ため、特にトンネル側方の地山の安定化を図りつつ掘削
作業を行なう必要がある場合の工法として有効である。
【0005】一方、爆薬を用いた発破作業や、削岩、割
岩作業による山岳トンネルの掘削作業を効率良く行うた
めの重機として、従来よりジャンボと呼ばれる掘削重機
が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記中
央先進後方拡幅型のトンネル掘削工法に適する掘削機械
として、中央先進部分とこれに後続する側方拡幅部分の
掘削作業を併進して効率良く行なうことのできるトンネ
ル掘削用ジャンボは、未だ開発されていないのが現状で
ある。
【0007】また、かかるトンネル掘削用ジャンボが採
用される、安定した地盤内に形成される山岳トンネルに
おいても、亀裂やすべり面の多い地山や土砂地山、強度
の小さい柔岩や膨脹性地山など地質条件の悪い地山を通
過する場合があり、このような地盤内においてトンネル
掘削用ジャンボによる掘削作業を行なうと、周囲の地山
の崩落や崩壊等の危険を招く惧れがある。
【0008】そこで、この発明は、上記従来の課題に着
目してなされたもので、中央先進部分とこれに後続する
側方への拡幅部分の掘削作業を、一台のトンネル掘削用
ジャンボにより併進して行なうことを可能にして、中央
先進後方拡幅型のトンネル掘削工法を効率良く行なうこ
とのできる中央先進後方拡幅型トンネル掘削用ジャンボ
を提供することを目的とするものである。
【0009】また、この発明は、トンネルの周囲の地山
の安定を図りつつ容易に掘削作業を行なうことのできる
中央先進後方拡幅型トンネル掘削用ジャンボを提供する
ことを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するためになされたもので、その要旨は、トンネル
中央の先進部切羽面に対向配置される前方掘削部、及び
この前方掘削部の後方において前記先進部側方の拡幅部
切羽面に対向配置される後方掘削部を有する、トンネル
掘進方向に移動可能なジャンボ架台と、前記前方掘削部
及び後方掘削部の各先端部分に設けられて、対向する各
切羽面の削孔を行なう複数の削孔装置とからなることを
特徴とする中央先進後方拡幅型トンネル掘削用ジャンボ
にある。
【0011】また、この発明の中央先進後方拡幅型トン
ネル掘削用ジャンボは、前記ジャンボ架台の上方周囲に
おいて、トンネル横断方向に、トンネル天端面の形状に
沿って延長するフォアパイル用スライド軌道と、該スラ
イド軌道により支持されて前記切羽面の天端部分に対向
配置されるとともに、当該フォアパイル用スライド軌道
に沿って移動することにより、トンネル天端面に沿って
これの前方の地山に順次フォアパイルを打ち込むフォア
パイル打設装置を備えることが好ましい。
【0012】さらに、この発明の中央先進後方拡幅型ト
ンネル掘削用ジャンボは、前記ジャンボ架台の上方周囲
において、トンネル横断方向に、トンネル天端面の形状
に沿って延長する吹付用スライド軌道と、該吹付用スラ
イド軌道により支持されてトンネル天端面に対向配置さ
れるとともに、当該吹付用スライド軌道に沿って移動す
ることにより、トンネル天端面に沿って吹付けコンクリ
ートを吹付ける吹付け機を備えることが好ましい。
【0013】さらにまた、この発明の中央先進後方拡幅
型トンネル掘削用ジャンボは、前記ジャンボ架台の後方
掘削部の側部に、側方の地山に向けて対向配置されたサ
イドパイル打設装置を備えることもできる。
【0014】
【作用】この発明の中央先進後方拡幅型トンネル掘削用
ジャンボによれば、ジャンボ架台が、トンネル中央の先
進部切羽面に対向配置される前方掘削部と、この前方掘
削部の後方において前記先進部側方の拡幅部切羽面に対
向配置される後方掘削部とからなるので、ジャンボ架台
をトンネル掘進方向に移動させつつ、前方掘削部の先端
部分に設けられた削孔装置により先進部切羽面を、後方
掘削部の先端部分に設けられた削孔装置により拡幅部切
羽面を各々削孔することにより、中央先進部分とこれに
後続する側方拡幅部分の掘削作業を併進しつつ容易に行
なうことができる。
【0015】また、前記ジャンボ架台の上方周囲におい
て、トンネル横断方向に、トンネル天端面の形状に沿っ
て延長するフォアパイル用スライド軌道と、該スライド
軌道により支持されて前記切羽面の天端部分に対向配置
されるとともに、当該フォアパイル用スライド軌道に沿
って移動することにより、トンネル天端面に沿ってこれ
の前方の地山に順次フォアパイルを打ち込むフォアパイ
ル打設装置を設ければ、ジャンボ架台の上方周囲におい
てトンネル天端面の形状に沿って設けたフォアパイル用
スライド軌道上にフォアパイル打設装置を順次移動させ
つつ、当該打設装置によりフォアパイルをトンネルの天
端部に沿った所定の位置に容易に打ち込むことができ
る。すなわち、フォアパイル用スライド軌道は、ジャン
ボ架台を足場として、切羽面の天端の近傍に強固に支持
固定されるとともに、フォアパイル打設装置は、トンネ
ルの天端面に沿った形状のスライド軌道をガイドとして
順次移動しつつ、多数のフォアパイルを天端面に沿った
所定の位置に精度良く打ち込むことができる。
【0016】なお、ここで、上記フォアパイルは、トン
ネルの切羽面から前方の地山に向かって、例えば鋼製部
材や硬化体からなる線形の芯材をトンネルの天端面に沿
って多数打ち込み、かかる多数の芯材によって形成され
た掘削地盤を覆うルーフにより掘削地盤を先受け防護し
てから掘削作業を行なう、いわゆるフォアパイリング工
法において、前記芯材として地中に打ち込まれるもので
ある。
【0017】さらに、この発明の中央先進後方拡幅型ト
ンネル掘削用ジャンボには、ジャンボ架台の上方周囲に
吹付用スライド軌道を設けこれに沿って吹付けコンクリ
ートの吹付け機を移動させることにより、掘削後のトン
ネル天端面を吹付けコンクリートによって迅速に防護す
ることができる。
【0018】さらにまた、前記ジャンボ架台の後方掘削
部の側部に、側方の地山に向けて対向配置されたサイド
パイル打設装置を設けておけば、トンネルの側方の地盤
をも同時に補強しつつ掘削作業を行なうことができる。
【0019】
【実施例】以下、この発明の一実施例を添付図面を参照
しつつ詳細に説明する。この実施例にかかる中央先進後
方拡幅型トンネル掘削用ジャンボ1は、例えば、背面図
としての図1に示すように、幅が約15m程度の大きさ
のトンネル50の上半部分60を先行掘削するいわゆる
上半先進工法において、当該上半部分60のトンネル断
面を中央先進部分51とこれの両側の側方拡幅部分52
とに縦方向に三分割し、中央先進部分51の先行掘削作
業と、これに後続する側方拡幅部分52の掘削作業とを
併進して行なうことにより、いわゆる中央先進後方拡幅
型のトンネル掘削工法を効率良く行なうべく採用された
ものである。
【0020】そして、この実施例のトンネル掘削用ジャ
ンボ1は、側面図としての図2、平面図としての図3及
び図2におけるA−A,B−B,C−C断面である図
4、図5及び図6にも示すように、主として、中央先進
部分51の切羽面53と対向配置される突出部分として
の前方掘削部31と、この前方掘削部31の後方におい
て後方拡幅部分52の切羽面54と対向配置される拡幅
部分としての後方掘削部32とからなる凸型の平面形状
を有するジャンボ架台3と、これの前方掘削部31の先
端部分に設けられて中央先進部分51の切羽面53の削
孔を行なう削孔装置としての複数の削孔用ドリフター1
9と、後方掘削部32のトンネル軸方向先端部すなわち
後方掘削部32の張出し部分33の前面に設けらて側方
拡幅部分52の切羽面54の削孔を行なう複数の削孔用
ドリフター19′とによって構成される。
【0021】前記ジャンボ架台3は、例えばH形鋼やそ
の他の鋼材を組立て、接合してなる骨組構造からなり、
後述する各装置による各作業の支持架台となるととも
に、その主柱55の下端には車輪56を備え、これによ
りトンネル上半部分60の底盤すなわちトンネル下半部
分70の上面に敷設したレール2に沿ってトンネル軸方
向に一体となって走行移動する。
【0022】なお、前方掘削部31の後方掘削部32か
らの突出長は、トンネル断面の大きさや周囲の地盤の土
質、安定性等を鑑みて適宜設計されるが、この実施例の
トンネル掘削用ジャンボ1では突出長さを例えば10m
とし、したがってトンネル50の中央先進部分51を側
法拡幅部分52より常に10m程度先行して掘削するこ
とができる構成となっている。
【0023】一方、前記削孔用ドリフター19,19′
は、これの前方掘削部31の先端部分あるいは後方掘削
部32の張出し部分33前面のフレーム部材に固定され
た削孔用ドリフターブーム台7と、これから前方に延長
する屈曲可能な関節部を備えたドリフターブーム58
と、ドリフター本体59とからなり、ドリフター本体5
9をジャンボ架台3の前方に配置して、後述する駆動・
制御室62からの駆動により、各切羽面53,54に、
発破用の爆薬を装填するための削孔を所定の位置に形成
する。なお、これらの削孔用ドリフター19,19’を
割岩機等に置き換え、これによって直接切羽面の掘削作
業を行なうこともできる。すなわちこの発明における削
孔装置とは割岩機等の他の掘削装置をも含むものであ
る。
【0024】なお、ジャンボ架台3の上方はアーチ状の
プロテクター4によって覆われ、これによって、これの
下方において行われる作業の安全や装置の安全が図られ
ている。また、ジャンボ架台3の後部には、後方部分の
プロテクター4によって防護されて、駆動・制御室62
が設けられ、ここから削孔用ドリフター19,19’や
フォアパイル打設装置5、その他の装置、設備を駆動制
御するとともに、この駆動・制御室62は、カウンター
ウェイトとしての機能をもはたし、トンネル掘削用ジャ
ンボ1による削孔作業あるいはフォアパイル打設作業中
における装置の安定に寄与している。さらに、ジャンボ
架台3の先端には、支保工ハンドリング装置21が設け
られ、各種の支保工組立作業ができるようになってい
る。
【0025】そして、この実施例のトンネル掘削用ジャ
ンボ1は、さらに、前方掘削部31より前方の地山にフ
ォアパイルを打ち込むためのフォアパイル打設装置5を
備えている。すなわち、このトンネル掘削用ジャンボ1
は、前方掘削部31の上方周囲において、トンネル50
の横断方向に、トンネル50の天端面の形状に沿って延
長する、フォアパイル用スライド軌道としての前方及び
後方ガイドセル13,14を備え、フォアパイル打設装
置5は、かかるの前後のガイドセル13,14により支
持されて、これらに沿ってスライド移動しつつ、前方の
地山に順次多数のフォアパイル6を打ち込むことができ
る。
【0026】このフォアパイル打設装置5は、前方及び
後方ガイドセル13,14上に支持されてこれらに沿っ
て各々スライド移動する、前方及び後方フォアパイル用
ドリフターブーム台66,67と、かかるドリフターブ
ーム台66,67によって支持されたガイドロッド18
と、このガイドロッド18の前方に延長する、フォアパ
イル用ドリフター17とによって構成されている。すな
わち、各前後のドリフターブーム台66,67は上下に
昇降可能なジャッキ機構を備え、トンネル切羽の天端部
分に向けて容易かつ精度良く位置決めすることができる
とともに、ガイドロッド18すなわちフォアパイル6の
打ち込み角度を任意に調整することができる。そして、
ドリフターブーム台66,67はガイドセル13,14
に沿って順次スライド移動することにより、アーチ形の
トンネル天端面に沿って、多数のフォアパイル6を、切
羽面の前方のトンネル掘削部分をルーフ状に覆って、フ
ォアパイル用ドリフター17により順次整然と精度良く
打ち込むことができる。
【0027】また、この実施例のトンネル掘削用ジャン
ボ1は、前方掘削部31における前記前方ガイドセル1
3のさらに前方には、これと同様のアーチ状の形状を有
する吹付用ガイドセル12を備え、掘削直後の天端面に
向けて配置された吹付け機15がこれに沿って移動しつ
つ吹付けコンクリートを吹付けることにより、掘削後の
アーチ状の天端面を迅速かつ容易に防護することができ
るようになっている。
【0028】なお、この実施例では、フォアパイル打設
装置5及び吹付け機15を、ジャンボ架台3の前方掘削
部31に設ける場合について記載したが、後方掘削部3
2においても同様に、トンネル横断方向に、トンネル天
端面の形状に沿って延長するフォアパイル用ガイドセル
70や吹付用ガイドセル71を設け(図2参照)、これ
らに沿ってフォアパイル打設装置5及び吹付け機15を
移動させることにより、側方拡幅部分52の切羽面54
前方の地山の先受け防護作業及び掘削直後のトンネル天
端面の防護作業を容易に行うことができる(図6の符号
6´参照)。なお、この際には、前方掘削部31におい
て用いたフォアパイル打設装置5をトンネル軸方向にス
ライド移動させて後方掘削部32のフォアパイル用ガイ
ドセル70上に載せることにより、当該フォアパイル打
設装置5を転用して使用することもでき、また、吹付け
機15においても同様である。
【0029】さらに、この実施例のトンネル掘削用ジャ
ンボ1は、ジャンボ架台3の側方掘削部32の両側部に
位置するフレーム部材には、サイドパイル用ドリフター
ブーム台9(図2参照)を介してサイドパイル打設用ド
リフターブーム10が設けられ(図6参照)、これによ
って、トンネル10の側方の地山に当該側方の地山を補
強するためのサイドパイル8を打設することができるよ
うになっている。なお、ここで、サイドパイル8とはト
ンネル10の側方の地盤に打ち込まれる例えば鋼製部材
や硬化体からなる線形の芯材で、いわゆるサイドパイル
やマイクロパイル、フットパイル等も含むものである。
【0030】そして、上記構成を有するこの実施例のト
ンネル掘削用ジャンボ1によれば、ジャンボ架台3をレ
ール2に沿ってスライド移動させながら、前方掘削部3
1によって中央先進部分51をこれの両側の側方拡幅部
分52から10m程度常に先行させつつトンネルの掘削
作業を行なうことにより、残置される側方拡幅部分52
によって側方の地山を押さえてこれの安定を図りつつ、
中央先進部分51と側方拡幅部分52の掘削作業を併進
しつつ行なうことができる。
【0031】また、フォアパイル打設装置5や吹付けコ
ンクリートの吹付け機15、あるいはサイドパイル打設
用ドリフターブーム10を備えることにより、地質条件
の悪い地山を通過する場合でも、トンネルの周囲の地山
の安定を図りつつ容易に掘削作業を行なうことができる
とともに、これらの作業のための他の重機を使用するこ
とによる重機の輻輳を回避しつつ、効率良くトンネルの
掘削作業を行なうことができる。
【0032】なお、上記実施例では、この発明の中央先
進後方拡幅型トンネル掘削用ジャンボを、上半先進工法
に用いた場合について記載したが、この発明のトンネル
掘削用ジャンボはかかる実施例に限定されるものではな
く、トンネルを縦方向に分割して掘削する工法であれ
ば、例えば、トンネルの全断面を同時に掘削する場合等
その他のトンネル工法にも適用することができる。
【0033】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明の
中央先進後方拡幅型トンネル掘削用ジャンボによれば、
ジャンボ架台が、トンネル中央の先進部切羽面に対向配
置される前方掘削部と、この前方掘削部の後方において
前記先進部側方の拡幅部切羽面に対向配置される後方掘
削部とからなり、ジャンボ架台をトンネル掘進方向に移
動させつつ、前方掘削部の先端部分に設けられた削孔装
置により先進部切羽面を、後方掘削部の先端部分に設け
られた削孔装置により拡幅部切羽面を各々削孔すること
により、中央先進部分を常に先行させつつトンネルの掘
削作業を行なうとともに、残置される側方拡幅部分によ
って側方の地山を押さえてこれの安定を図りつつ、中央
先進部分とこれに後続する側方拡幅部分の掘削作業を併
進して容易に行なうことができる。
【0034】また、切羽面の前方の地山にフォアパイル
を打ち込む機能や、トンネルの天端面に吹付けコンクリ
ートを吹付ける機能、あるいは側方の地山にサイドパイ
ルを打ち込む機能を備えることにより、トンネルが地質
条件の悪い地山を通過する場合であっても、トンネルの
周囲の地山の安定を図りつつ容易に掘削作業を行なうこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかる中央先進後方拡幅
型トンネル掘削用ジャンボを後方から見た略示背面図で
ある。
【図2】この発明の一実施例にかかる中央先進後方拡幅
型トンネル掘削用ジャンボの略示側面図である。
【図3】この発明の一実施例にかかる中央先進後方拡幅
型トンネル掘削用ジャンボの略示平面図である。
【図4】図2のA−Aに沿った略示断面図である。
【図5】図2のB−Bに沿った略示断面図である。
【図6】図2のC−Cに沿った略示断面図である。
【符号の説明】
1 トンネル掘削用ジャンボ 2 レール 3 ジャンボ架台 5 フォアパイル打設装置 6,6′ フォアパイル 8 サイドパイル 10 サイドパイル用のドリフターブーム 12 吹付用ガイドセル(吹付用スライド軌道) 13,14 フォアパイル用ガイドセル(フォアパイル
用スライド軌道) 15 吹付け機 17 フォアパイル用ドリフター 19,19′ 削孔用ドリフター(削孔装置) 31 前方掘削部 32 後方掘削部 50 トンネル 51 中央先進部分 52 側法拡幅部分 53 切刃面(中央先進部分) 54 切刃面(側法拡幅部分)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松原 健太 東京都千代田区神田司町2丁目3番地 株 式会社大林組東京本社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネル中央の先進部切羽面に対向配置
    される前方掘削部、及びこの前方掘削部の後方において
    前記先進部側方の拡幅部切羽面に対向配置される後方掘
    削部を有する、トンネル掘進方向に移動可能なジャンボ
    架台と、前記前方掘削部及び後方掘削部の各先端部分に
    設けられて、対向する各切羽面の削孔を行なう複数の削
    孔装置とからなることを特徴とする中央先進後方拡幅型
    トンネル掘削用ジャンボ。
  2. 【請求項2】 前記ジャンボ架台の上方周囲において、
    トンネル横断方向に、トンネル天端面の形状に沿って延
    長するフォアパイル用スライド軌道と、該スライド軌道
    により支持されて前記切羽面の天端部分に対向配置され
    るとともに、当該フォアパイル用スライド軌道に沿って
    移動することにより、トンネル天端面に沿ってこれの前
    方の地山に順次フォアパイルを打ち込むフォアパイル打
    設装置をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載
    の中央先進後方拡幅型トンネル掘削用ジャンボ。
  3. 【請求項3】 前記ジャンボ架台の上方周囲において、
    トンネル横断方向に、トンネル天端面の形状に沿って延
    長する吹付用スライド軌道と、該吹付用スライド軌道に
    より支持されてトンネル天端面に対向配置されるととも
    に、当該吹付用スライド軌道に沿って移動することによ
    り、トンネル天端面に沿って吹付けコンクリートを吹付
    ける吹付け機をさらに備えたことを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載の中央先進後方拡幅型トンネル掘削
    用ジャンボ。
  4. 【請求項4】 前記ジャンボ架台の後方掘削部の側部に
    は、側方の地山に向けて対向配置されたサイドパイル打
    設装置をさらに備えたことを特徴とする請求項2又は請
    求項3に記載の中央先進後方拡幅型トンネル掘削用ジャ
    ンボ。
JP24623994A 1994-10-12 1994-10-12 中央先進後方拡幅型トンネル掘削用ジャンボ Expired - Fee Related JP2973833B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004285789A (ja) * 2003-03-25 2004-10-14 Public Works Research Institute トンネル拡幅装置
JP2004324137A (ja) * 2003-04-23 2004-11-18 Sumitomo Mitsui Construction Co Ltd トンネル拡幅工法
WO2008034415A1 (de) * 2006-09-20 2008-03-27 Gta Maschinensysteme Gmbh Mobile einhausung mit vortriebsaggregaten
JP2010053670A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Kumagai Gumi Co Ltd 複数先受材設置装置
JP2010053674A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Kumagai Gumi Co Ltd 先受材設置方法

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