JPH08108382A - 工業用ロボットのキャリブレーション装置 - Google Patents

工業用ロボットのキャリブレーション装置

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JPH08108382A
JPH08108382A JP27043794A JP27043794A JPH08108382A JP H08108382 A JPH08108382 A JP H08108382A JP 27043794 A JP27043794 A JP 27043794A JP 27043794 A JP27043794 A JP 27043794A JP H08108382 A JPH08108382 A JP H08108382A
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JP
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wrist
arm
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industrial robot
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JP27043794A
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English (en)
Inventor
Takahide Nagahama
恭秀 永浜
Kazunobu Kojo
和伸 古城
Masaki Shibaike
雅樹 芝池
Toru Takahama
透 高濱
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロボットの操作が容易であり、キャリブレー
ション処理の終了後における調整用治具と作業用工具と
の取り替え作業が不要であり、作業者の補正誤差の見落
としを防止することを目的とする。 【構成】 手首機構との位置関係が一定となるように設
けられ、第1目標点Yを指示する手首系調整治具11
と、工業用ロボットとの位置関係が一定となるように設
けられ、第2目標点Xを指示するアーム系調整治具12
と、第1目標点Yに作業点を一致させるように手首機構
を作動させたときの第1目標点Yと作業点との差データ
を求めて手首系の補正データとし、該補正データにより
手首機構を所定の形態に固定した後、第2目標点Xに作
業点を一致させるようにアーム機構を作動させたときの
第2目標点Xと作業点との差データを求めてアーム系の
補正データとする制御装置20とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、手首系の自由度を有す
る手首機構とアーム系の自由度を有するアーム機構とを
備えた工業用ロボットの作業点の位置決め誤差を補正す
るキャリブレーション装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、手首系の自由度を有する手首機
構とアーム系の自由度を有するアーム機構とを備えた工
業用ロボットは、予めティーチングした通りに作動させ
るティーチングプレイバック方式により作動されるよう
になっている。ティーチングプレイバック方式の最大の
特徴は、仮にティーチング時に軸ずれを生じていても教
示された点をプレイバック時に忠実に再現すると共に、
途中の軌跡において軸ずれが大幅なものでなければ大き
な位置決め誤差を生じないという点にある。ところが、
このようなティーチングプレイバック方式であっても、
ティーチング後に軸ずれが生じると、この軸ずれ分だけ
の位置決め誤差が生じるため、位置決め誤差を補正する
キャリブレーション処理が必要になっている。
【0003】また、近年においては、ティーチング作業
の簡素化やティーチレスの要求に対応させるため、パー
ソナルコンピュータ等の情報処理装置を利用したオフラ
インティーチング方式により工業用ロボットを作動させ
ることも多くなっている。そして、このオフラインティ
ーチング方式を採用した場合には、各工業用ロボットが
有する機械差(以下、機差と称する)や減速機の重力に
よる撓み等が考慮されていないため、大きな位置決め誤
差を生じることが多く、位置決め誤差を補正するキャリ
ブレーション処理が必須となっている。
【0004】そこで、従来は、特開昭62−14028
3号公報に開示されているように、手首の最終軸(工具
取り付けメカニカルインターフェース)にキャリブレー
ション用の相互に直交する3平面を有した調整用治具を
取り付け、この調整用治具の3平面を所定の状態にさせ
ることによって、例えば6自由度等の全ての軸の値を同
時に初期化してキャリブレーション処理する方法が提案
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
キャリブレーション方法では、手首機構およびアーム機
構の回転および旋回からなる全ての自由度を用いてロボ
ットを操作しなければならないため、ロボットの操作が
困難であり、ロボットをリモート操作する際に軸同士を
衝突させて軸ずれや破損を生じさせる場合がある。ま
た、調整用治具が作業用工具に代えて手首に装着されて
いるため、キャリブレーション処理の終了後に調整用治
具と作業用工具とを取り替える作業が必要であると共
に、作業用工具を取り付ける際に誤差を発生させる場合
がある。さらに、数学的には6自由度で補正できるが、
例えば4軸目の小さなずれを1軸目(旋回軸)が補った
場合のように、合わせ面(特開昭62−140783号
公報では第1平面20)が僅かに傾斜する程度の補正誤
差であると、この補正誤差が作業者に気づかれずに2つ
の軸が誤って補正されてしまうこともある。
【0006】従って、本発明においては、ロボットの操
作が容易であり、キャリブレーション処理の終了後にお
ける調整用治具と作業用工具との取り替え作業が不要で
あり、さらに、作業者の補正誤差の見落としを防止する
ことができる工業用ロボットのキャリブレーション装置
を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、請求項1ないし3のキャリブレーション装置は、手
首系の自由度を有する手首機構とアーム系の自由度を有
するアーム機構とを備えた工業用ロボットの作業点の位
置決め誤差を補正するものであり、下記の特徴を有して
いる。
【0008】即ち、請求項1のキャリブレーション装置
は、上記手首機構との位置関係が一定となるように設け
られ、第1目標点を指示する第1指示手段と、上記工業
用ロボットとの位置関係が一定となるように設けられ、
第2目標点を指示する第2指示手段と、上記第1目標点
に上記作業点を一致させるように上記手首機構を作動さ
せたときの第1目標点と作業点との差データを求めて手
首系の補正データとし、該補正データにより手首機構を
所定の形態に固定した後、上記第2目標点に上記作業点
を一致させるように上記アーム機構を作動させたときの
第2目標点と作業点との差データを求めてアーム系の補
正データとする制御手段とを有していることを特徴とし
ている。また、請求項2のキャリブレーション装置は、
請求項1の上記工業用ロボットが、上記アーム機構を固
定部材に設けていると共に、上記手首機構を基体部材を
介して上記アーム機構に設けており、上記第1指示手段
が、上記基体部材に着脱自在に設けられていることを特
徴としている。また、請求項3のキャリブレーション装
置は、請求項1の上記工業用ロボットが、上記アーム機
構を固定部材に設けていると共に、上記手首機構を基体
部材を介して上記アーム機構に設けており、上記第2指
示手段が、上記固定部材に着脱自在に設けられているこ
とを特徴としている。
【0009】
【作用】請求項1の構成によれば、手首系の自由度を有
する手首機構とアーム系の自由度を有するアーム機構と
を別個に作動させて位置決め誤差を補正するようになっ
ているため、手首機構およびアーム機構を同時に作動さ
せて補正する場合よりも、ロボットの操作が容易である
と共に、作業者の補正誤差の見落としを防止することが
可能になっている。さらに、通常使用される作業用工具
により作業点を示すことができるため、位置決め誤差の
要因となるキャリブレーション処理の終了後における調
整用治具の作業用工具への取り替え作業を不要にするこ
とが可能になっている。また、手首系、アーム系のいず
れも正確に修正されるのが当然好ましいことであるが、
いずれかとなれば、工具の角度の誤差の方が工具先端の
誤差よりも裕度があるため、本件のように手首系を補正
した後、全体の工具先端位置を修正すべくアーム系の各
軸の値を修正するのが実用上好ましい補正となる。ま
た、請求項2および3の構成によれば、手首系ではトー
チケーブルとの干渉の可能性を減少させることができ、
アーム系ではワークとの干渉の可能性を減少させるがで
きる。また、通常使用している動作エリアで補正するこ
とができるため、補正の精度を高めることができる。
【0010】
【実施例】本発明の一実施例を図1ないし図4を用いて
説明する。本実施例に係るキャリブレーション装置は、
例えば旋回軸、前後揺動軸および上下揺動軸としての機
能を有するアーム機構と、旋回軸、前後揺動軸および上
下揺動軸としての機能を有する手首機構からなる6自由
度の垂直多関節ロボットである工業用ロボットに搭載さ
れるようになっている。
【0011】上記の工業用ロボットを溶接ロボットとし
て用いた場合の構成を具体的に説明すると、溶接ロボッ
トは、図1に示すように、床面に固設されたベース1
(固定部材)を有している。ベース1の側面には、先端
部の尖ったアーム系調整治具12が着脱可能に設けられ
ており、アーム系調整治具12は、旋回軸A1、前後揺
動軸A2、および上下揺動軸A3としての機能を有する
アーム機構のキャリブレーション処理時の第2目標点X
を先端部により示すようになっている。
【0012】上記のベース1には、旋回軸A1としての
機能を有するように、基台2が旋回可能に設けられてお
り、基台2には、前後揺動軸A2としての機能を有する
ように、主アーム3aおよび副アーム3bからなる第1
アーム3が揺動可能に縦設されている。第1アーム3の
主アーム3aおよび副アーム3bの自由端側は、基体部
材4の前端部および後端部をそれぞれ回動自在に軸支し
ており、基体部材4は、上下揺動軸A3としての機能を
有するようになっている。これにより、溶接ロボット
は、ベース1から基体部材4間の構成がアーム系(旋回
軸A1、前後揺動軸A2、上下揺動軸A3)の機構とさ
れている。
【0013】また、基体部材4の側面には、先端部の尖
った手首系調整治具11が着脱可能に設けられており、
手首系調整治具11は、手首回転軸A4、手首曲げ軸A
5、および手首ひねり軸A6からなる手首系のキャリブ
レーション処理時の第1目標点Yを先端部により示すよ
うになっている。
【0014】尚、基体部材4への手首系調整治具11へ
の装着は、基体部材4に一対のピン穴およびタップを形
成すると共に、これらのピン穴およびタップに対応する
ように手首系調整治具11に一対のピンおよびネジ穴を
形成し、ピン穴にピンを嵌合させた後、ネジ穴に挿通さ
せたタップをネジ止めすることにより行われるようにな
っている。
【0015】また、基体部材4の前面には、手首回転軸
A4としての機能を有するように、第2アーム5が基体
部材4の軸芯に対して垂直方向に回転可能に設けられて
いる。そして、第2アーム5の自由端側には、手首曲げ
軸A5としての機能を有するように、第3アーム6が旋
回可能に設けられており、第3アーム6の自由端側に
は、手首ひねり軸A6としての機能を有するように、回
転支持部材10が第3アーム6の軸芯に対して垂直方向
に回転可能に設けられている。即ち、溶接ロボットは、
基体部材4から回転支持部材10までの機構が手首系
(手首回転軸A4、手首曲げ軸A5、手首ひねり軸A
6)の機構とされており、この手首機構が基体部材4を
介してアーム機構に設けられた構成にされている。これ
により、手首系調整治具11による第1目標点Yと手首
機構の位置関係は、手首系調整治具11が手首機構の動
作の起点となる基体部材4に装着されることによって、
アーム機構が変化しても常に一定の関係を維持するよう
になっている。
【0016】また、回転支持部材10および第3アーム
6の側周面には、位置決めマーク10a・6aがそれぞ
れ形成されており、これらの位置決めマーク10a・6
aは、手首ひねり軸A6のキャリブレーション処理時に
使用されるようになっている。上記の回転支持部材10
には、トーチ取り付け金具8を介して溶接トーチ7(作
業用工具)が固設されている。溶接トーチ7の先端部に
は、キャリブレーション処理時の作業点を示す作業点指
示部材9が設けられており、作業点となる作業点指示部
材9の先端部は、第3アーム6の軸芯上に存在するよう
に設定されている。尚、作業点指示部材9には、高精度
の調整を要するときに先端部の尖った調整用チップが使
用されるようになっている一方、通常の調整のときに溶
接ワイヤが使用されるようになっている。
【0017】上記の構成を有する溶接ロボットは、制御
装置20により動作が制御されるようになっている。制
御装置20は、演算部21と、記憶スイッチやテンキー
等の入力部22と、リレー等のI/O部23と、不揮発
性で且つ書換え可能なEEPROMやバックアップされ
たRAM等の記憶部24とを有しており、上述の手首系
調整治具11およびアーム系調整治具12等とでキャリ
ブレーション装置を構成するようになっている。
【0018】上記の記憶部24には、図4のキャリブレ
ーションルーチンを有したプログラム領域が形成されて
いると共に、図3に示すように、手首系調整データ領域
25、アーム系調整データ領域26、目標位置データ領
域27、および補正データ領域28を有するデータ領域
が形成されている。
【0019】上記の手首系調整データ領域25には、手
首回転軸A4、手首曲げ軸A5、および手首ひねり軸A
6の調整データ(θ40、θ50、θ60)が格納され
るようになっており、これらの調整データは、図1に示
すように、手首機構を作動させることによって、位置決
めマーク10a・6a同士を一致させると共に、作業点
指示部材9の先端部(作業点)を手首系調整治具11の
第1目標点Yに一致させるように設定されている。
【0020】また、図3に示すように、アーム系調整デ
ータ領域26には、旋回軸A1、前後揺動軸A2、上下
揺動軸A3、手首回転軸A4、手首曲げ軸A5、および
手首ひねり軸A6の調整データ(θ10、θ20、θ3
0、θ42、θ52、θ62)が格納されるようになっ
ており、これらの調整データは、図2に示すように、手
首機構を調整データ(θ42、θ52、θ62)により
所定の形態に固定した後、アーム機構を作動させること
によって、作業点指示部材9の先端部(作業点)をアー
ム系調整治具12の第2目標点Xに一致させるように設
定されている。
【0021】また、図3に示すように、目標位置データ
領域27には、作業者が入力部22の記憶スイッチを押
圧した時点における手首系およびアーム系の各機構の目
標位置データ(θ11、θ21、θ31)・(θ41、
θ51、θ61)が格納されるようになっており、補正
データ領域28には、調整データと目標位置データとの
差データである補正データ(Δθ1、Δθ2、Δθ3)
・(Δθ4、Δθ5、Δθ6)が格納されるようになっ
ている。
【0022】上記の構成において、溶接ロボットの動作
を通じてキャリブレーション装置によるキャリブレーシ
ョン処理について説明する。
【0023】先ず、最初の調整時には、図1に示すよう
に、ベース1および基体部材4に手首系調整治具11が
装着されることになる。制御装置20の入力部22から
キャリブレーション初期調整モードを選択し、その後、
図1に示すように、工具先端(作業点指示部材9)と治
具先端(第1目標点Y))および位置決めマーク10a
・6aを一致させ、入力部22のボタン系から位置決め
完了指示が入力されると、手首系調整データ(θ40、
θ50、θ60)が手首系調整データ領域25に格納さ
れることになる。次に、図2のように、アーム系調整治
具12を装着して工具先端(作業点指示部材9)と治具
先端(第2目標点X)とを合わせて入力部22から位置
決め完了指示が入力されると、アーム系調整データ(θ
10、θ20、θ30、θ42、θ52、θ62)がア
ーム系調整データ領域に格納されることになる。尚、上
記の初期調整データを毎回キャリブレーションに利用す
る以外に、各調整データ領域25・26には、前回のキ
ャリブレーション処理時に得られた補正された調整デー
タを今回のキャリブレーション処理に用いることも可能
である。
【0024】次に、キャリブレーション実行時は、入力
部22の図示しない処理開始スイッチが押圧されると、
制御装置20がキャリブレーションルーチンを実行する
ことになり、図4に示すような手首系調整データ(θ4
0、θ50、θ60)を手首系調整データ領域25から
読み出し、作業点指示部材9の先端部(作業点)を第1
目標点Yに一致させるように、手首機構を作動させるこ
とになる(S1)。この後、自動操作から手動操作に切
り替え、手首機構を作業員により作動させることによっ
て、作業点指示部材9の先端部(作業点)を第1目標点
Yに一致させると共に、位置決めマーク10a・6a同
士を一致させる位置合わせを作業員に実施させることに
なる(S2)。
【0025】この際、制御装置20は、記憶スイッチの
押圧の有無を監視することによって、位置合わせが完了
したか否かを判定しており、記憶スイッチの押圧を確認
して位置合わせが完了したと判定するまで、S2におけ
る手動操作による位置合わせを継続させることになる
(S3)。
【0026】S3において位置合わせが完了したと判定
すると、手首機構の現時点における位置を示す目標位置
データ(θ41、θ51、θ61)をパルスカウンタや
現在位置バッファ等から読み取り、目標位置データ領域
27に格納することになる(S4)。そして、目標位置
データ(θ41、θ51、θ61)と手首系調整データ
領域25の手首系調整データ(θ40、θ50、θ6
0)との差を求め、この差データを手首系の補正データ
(Δθ4、Δθ5、Δθ6)として補正データ領域28
に格納することになる(S5)。
【0027】次に、アーム系調整データ(θ10、θ2
0、θ30、θ42、θ52、θ62)をアーム系調整
データ領域26から読み出すことになる。そして、図2
に示すように、S5において求めた補正データ(Δθ
4、Δθ5、Δθ6)によって、アーム系調整データの
手首系に関する調整データ(θ42、θ52、θ62)
を補正した後、手首機構を所定の形態となるように作動
させ、作業点指示部材9の先端部(作業点)を第2目標
点Xに一致させるように、アーム機構を作動させること
になる(S6)。この後、自動操作から手動操作に切り
替えられ、作業点指示部材9の先端部(作業点)を第2
目標点Xに一致させる位置合わせを作業員により実施さ
せ(S7)、位置合わせが完了したと判定するまで、S
7における手動操作による位置合わせを継続させること
になる(S8)。
【0028】次に、S8において位置合わせが完了した
と判定すると、アーム機構の現時点における位置を示す
目標位置データ(θ11、θ21、θ31)をパルスカ
ウンタや現在位置バッファ等から読み取り、目標位置デ
ータ領域27に格納することになる(S9)。そして、
目標位置データ(θ11、θ21、θ31)とアーム系
調整データ領域26のアーム系調整データ(θ10、θ
20、θ30)との差を求め、この差データをアーム系
の補正データ(Δθ1、Δθ2、Δθ3)として補正デ
ータ領域28に格納することになる(S10)。
【0029】このように、本実施例のキャリブレーショ
ン装置は、手首系(手首回転軸A4、手首曲げ軸A5、
手首ひねり軸A6)の自由度を有する手首機構とアーム
系(旋回軸A1、前後揺動軸A2、上下揺動軸A3)の
自由度を有するアーム機構とを備えた工業用ロボット
(溶接ロボット)の作業点の位置決め誤差を補正するよ
うになっており、上記手首機構との位置関係が一定とな
るように設けられ、第1目標点を指示する第1指示手段
(手首系調整治具11)と、上記工業用ロボットとの位
置関係が一定となるように設けられ、第2目標点を指示
する第2指示手段(アーム系調整治具12)と、上記第
1目標点に上記作業点を一致させるように上記手首機構
を作動させたときの第1目標点と作業点との差データを
求めて手首系の補正データとし、該補正データにより手
首機構を所定の形態に固定した後、上記第2目標点に上
記作業点を一致させるように上記アーム機構を作動させ
たときの第2目標点と作業点との差データを求めてアー
ム系の補正データとする制御手段(制御装置20)とを
有している構成である。
【0030】これにより、手首系の自由度を有する手首
機構とアーム系の自由度を有するアーム機構とを別個に
作動させて位置決め誤差を補正するようになっているた
め、手首機構およびアーム機構を同時に作動させて補正
する場合よりも、ロボットの操作が容易となって手首機
構およびアーム機構の衝突を防止することが可能になっ
ていると共に、作業者の補正誤差の見落とし原因となる
手首機構とアーム機構とが相互に位置決め誤差を補正す
る状態を防止することが可能になっている。
【0031】さらに、通常の溶接トーチ7等の作業用工
具を用いて作業点を示すことができるため、位置決め誤
差の要因となるキャリブレーション処理の終了後におけ
る調整用治具の作業用工具への取り替え作業を不要にす
ることが可能になっている。また、作業用工具は、破断
し易い部分を備えた部品やショックセンサを備えた部品
等の容易に入手できる一般部品を組み込むことが可能で
あるため、キャリブレーション処理時における衝突時の
軸ずれや破損を最小限に抑えることも可能になってい
る。
【0032】尚、本実施例における手首系調整治具11
およびアーム系調整治具12は、着脱可能に設けられて
いるが、溶接等の作業に支障がなければ、ネジ止めや溶
接等により一体的に設けられていても良く、この場合に
は、手首系調整治具11およびアーム系調整治具12の
装着時における誤差の発生を確実に防止することができ
る。一方、着脱可能にすれば、手首系ではトーチケーブ
ルとの干渉の可能性が減少し、また、アーム系ではワー
クとの干渉の可能性が減少する。また、通常使用してい
る動作エリアで補正することができるため、補正の精度
を高めることができる。また、本実施例における第1お
よび第2目標点X・Yは、アーム系調整治具12および
手首系調整治具11の先端部を平坦状に形成し、この平
坦面に“+”印等を付記することにより示されるように
なっていても良い。
【0033】また、本実施例におけるキャリブレーショ
ンルーチンのS7での手動操作時においては、手首機構
の作動を禁止するようになっていることが望ましく、こ
れにより、作業員の操作ミスによるキャリブレーション
処理のやり直しを防止することが可能になる。また、本
実施例おける記憶部24は、不揮発性で且つ書換え可能
なEEPROMであることが望ましいが、バックアップ
されたRAMが用いられる場合には、調整データや目標
位置データ、補正データをフロッピーディスク装置等の
外部記憶装置に別途保管しておくことが望ましい。
【0034】
【発明の効果】請求項1の発明は、以上のように、手首
系の自由度を有する手首機構とアーム系の自由度を有す
るアーム機構とを備えた工業用ロボットの作業点の位置
決め誤差を補正するキャリブレーション装置であって、
上記手首機構との位置関係が一定となるように設けら
れ、第1目標点を指示する第1指示手段と、上記工業用
ロボットとの位置関係が一定となるように設けられ、第
2目標点を指示する第2指示手段と、上記第1目標点に
上記作業点を一致させるように上記手首機構を作動させ
たときの第1目標点と作業点との差データを求めて手首
系の補正データとし、該補正データにより手首機構を所
定の形態に固定した後、上記第2目標点に上記作業点を
一致させるように上記アーム機構を作動させたときの第
2目標点と作業点との差データを求めてアーム系の補正
データとする制御手段とを有している構成である。
【0035】これにより、手首系の自由度を有する手首
機構とアーム系の自由度を有するアーム機構とを別個に
作動させて位置決め誤差を補正するようになっているた
め、手首機構およびアーム機構を同時に作動させて補正
する場合よりも、ロボットの操作が容易であると共に、
作業者の補正誤差の見落としを防止することが可能であ
る。さらに、通常使用される作業用工具により作業点を
示すことができるため、位置決め誤差の要因となるキャ
リブレーション処理の終了後における調整用治具の作業
用工具への取り替え作業を不要にすることが可能である
という効果を奏する。また、手首系、アーム系のいずれ
も正確に修正されるのが当然好ましいことであるが、い
ずれかとなれば、工具の角度の誤差の方が工具先端の誤
差よりも裕度があるため、本件のように手首系を補正し
た後、全体の工具先端位置を修正すべくアーム系の各軸
の値を修正するのが実用上好ましい補正となる。
【0036】また、請求項2の発明は、請求項1の上記
工業用ロボットが、上記アーム機構を固定部材に設けて
いると共に、上記手首機構を基体部材を介して上記アー
ム機構に設けており、上記第1指示手段が、上記基体部
材に着脱自在に設けられている構成である。これによ
り、トーチケーブルとの干渉の可能性を減少させること
ができると共に、通常使用している動作エリアで補正す
ることができるため、補正の精度を高めることができる
という効果を奏する。
【0037】また、請求項2の発明は、請求項1の上記
アーム機構を固定部材に設けていると共に、上記手首機
構を基体部材を介して上記アーム機構に設けており、上
記第2指示手段が、上記固定部材に着脱自在に設けられ
ている構成である。これにより、ワークとの干渉の可能
性を減少させるができると共に、通常使用している動作
エリアで補正することができるため、補正の精度を高め
ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキャリブレーション装置により手首系
をキャリブレーション処理する状態を示す説明図であ
る。
【図2】アーム系をキャリブレーション処理する状態を
示す説明図である。
【図3】記憶部に形成されたデータ領域を示す説明図で
ある。
【図4】キャリブレーションルーチンのフローチャート
である。
【符号の説明】
1 ベース 2 基台 3 第1アーム 4 基体部材 5 第2アーム 6 第3アーム 7 溶接トーチ 8 トーチ取り付け金具 9 作業点指示部材 10 回転支持部材 11 手首系調整治具 12 アーム系調整治具 20 制御装置 21 演算部 22 入力部 23 I/O部 24 記憶部 25 手首系調整データ領域 26 アーム系調整データ領域 27 目標位置データ領域 28 補正データ領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 芝池 雅樹 愛知県豊橋市三弥町字中原1番地2 株式 会社神戸製鋼所豊橋FA・ロボットセンタ ー内 (72)発明者 高濱 透 愛知県豊橋市三弥町字中原1番地2 株式 会社神戸製鋼所豊橋FA・ロボットセンタ ー内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 手首系の自由度を有する手首機構とアー
    ム系の自由度を有するアーム機構とを備えた工業用ロボ
    ットの作業点の位置決め誤差を補正するキャリブレーシ
    ョン装置であって、 上記手首機構との位置関係が一定となるように設けら
    れ、第1目標点を指示する第1指示手段と、 上記工業用ロボットとの位置関係が一定となるように設
    けられ、第2目標点を指示する第2指示手段と、 上記第1目標点に上記作業点を一致させるように上記手
    首機構を作動させたときの第1目標点と作業点との差デ
    ータを求めて手首系の補正データとし、該補正データに
    より手首機構を所定の形態に固定した後、上記第2目標
    点に上記作業点を一致させるように上記アーム機構を作
    動させたときの第2目標点と作業点との差データを求め
    てアーム系の補正データとする制御手段とを有している
    ことを特徴とする工業用ロボットのキャリブレーション
    装置。
  2. 【請求項2】 上記工業用ロボットは、上記アーム機構
    を固定部材に設けていると共に、上記手首機構を基体部
    材を介して上記アーム機構に設けており、 上記第1指示手段は、上記基体部材に着脱自在に設けら
    れていることを特徴とする請求項1記載の工業用ロボッ
    トのキャリブレーション装置。
  3. 【請求項3】 上記工業用ロボットは、上記アーム機構
    を固定部材に設けていると共に、上記手首機構を基体部
    材を介して上記アーム機構に設けており、 上記第2指示手段は、上記固定部材に着脱自在に設けら
    れていることを特徴とする請求項1記載の工業用ロボッ
    トのキャリブレーション装置。
JP27043794A 1994-10-07 1994-10-07 工業用ロボットのキャリブレーション装置 Pending JPH08108382A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016198828A (ja) * 2015-04-07 2016-12-01 キヤノン株式会社 ロボット制御方法、ロボット装置、プログラム及び記録媒体
CN107073719A (zh) * 2014-11-21 2017-08-18 精工爱普生株式会社 机器人和机器人系统

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CN107073719B (zh) * 2014-11-21 2020-07-28 精工爱普生株式会社 机器人和机器人系统
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