JPH0810558B2 - Romの自己検査方法およびその装置 - Google Patents

Romの自己検査方法およびその装置

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JPH0810558B2
JPH0810558B2 JP3520091A JP3520091A JPH0810558B2 JP H0810558 B2 JPH0810558 B2 JP H0810558B2 JP 3520091 A JP3520091 A JP 3520091A JP 3520091 A JP3520091 A JP 3520091A JP H0810558 B2 JPH0810558 B2 JP H0810558B2
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  • Detection And Correction Of Errors (AREA)
  • Tests Of Electronic Circuits (AREA)
  • Techniques For Improving Reliability Of Storages (AREA)
  • Test And Diagnosis Of Digital Computers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、読み出し専用メモリ
(ROM)の動作を確認するためのROMの内臓自己検
査方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、多くの努力が払われているもの
に、自己検査を行う内蔵能力、即ち特殊な検査機器を必
要とすることなく内部動作を検査する能力を有するデジ
タル電子回路の設計がある。別個の構成要素を含む複雑
なデジタル回路では、それぞれの異なる機能要素の動作
が異なることが多いので、そのような回路の内蔵自己検
査機能を開発することは困難である。この仕事を簡単に
するために、回路の別個の各構成要素を検査するための
別個の自己検査ルーチンの開発を伴う「デバイド・アン
ド・コンカー(分割征服)」方法が多くの回路の設計に
用いられる。
【0003】このように、m×n行列配列の記憶場所か
らなる読み出し専用メモリ(ROM)を含む複雑なデジ
タル回路の完全な自己検査を行うには、ROM用の自己
検査法が必要となる。現在、ROMの自己検査は、「シ
グニチャ分析(署名分析)」として知られる方法によっ
てよく行われる。このROMのシグニチャ分析は、RO
Mのm行の連続する各行のn個のセルのそれぞれから格
納されているビットを、出力が入力へと送り戻される多
入力シフト・レジスタ(MISR)の1つ1つに順に送
り出すことによって、行われる。各ビットがMISRの
対応する入力に送り込まれるとき、MISRでは、その
ビットと先行する行の先行する列から以前に受け取った
ビットとの排他的論理和がとられる。
【0004】この排他的論理和がとられたビットから選
択された部分集合のビットが、それ自体排他的論理和が
とられて、MISRの入力に帰還されて、MISRがR
OMの内容について多項式除算を効率的に行えるように
なる。多項式除算の完了時に、その多項式除算からの剰
余を表し、ROMの動作の表示として使用されるnビッ
トのビット列がMISRに残る。実際の剰余と基準値
(エラーがない場合の剰余の値に相当する)との比較か
ら、そのROMに欠陥があるかどうかについての判断を
行うことができる。
【0005】ROMの自己検査を行うシグニチャ分析法
の利点は、MISRに残る剰余(ROMの「シグニチ
ャ」を表す)の長さが、nビットに過ぎないという点で
ある。従って、シグニチャ分析を用いることによって、
ROMに格納されているm×nビットのデータが、効率
的に圧縮される、即ちnビットのビット列に圧縮され
る。その結果、すべての可能なエラー・パタンが同様に
確からしいものと仮定すれば、エラー漏出の可能性は2
- nである。しかし、従来のシグニチャ分析を用いるエラ
ー漏出の可能性は小さいようにも思われるが、僅かなエ
ラー可能性でも高品質なエラー保護には望ましくない。
従来のシグニチャ分析の最中に起こるエラー漏出は、エ
ラー・マスキングおよびエラーの相殺によるものであ
る。エラーの相殺が起こるのは、m×nビットのROM
の内容をm+n−1のビット列に圧縮する過程で、RO
Mの連続する各行のビットがMISRに送り込まれてR
OMのその前の行にある前の列のビットと排他的論理和
がとられる度である。従って、このようにして排他的論
理和がとられるビットは、対角線上で隣接しており、そ
れぞれにエラーがある場合、それらのエラーは、多項式
除算の過程で互いに打ち消し合う傾向がある。従って、
MISRに残っている剰余は、対角線上で隣接する奇数
のエラーのあるビットの存在は反映しない。エラー・マ
スキングは、MISRにおけるm×n−1のビット列か
らnビットの剰余への圧縮によって起こる。ROMのm
×nビットからnビットMISR剰余への圧縮は、実際
には、m対1の写像処理である。1つ以上のエラー・ビ
ットを写像し損なうことにより、検出されないエラーが
発生することになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、エラー・マス
キングおよびエラーの相殺の発生率の少ないROMの自
己検査法に対する必要性がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】簡潔に言うと、本発明の
好ましい実施例により、m×(n+1)ビットの記憶セ
ルの配列、即ち通常のデータ記憶に利用できる残りのm
×n配列のセルを除けば所定のビットの集合の1つ1つ
を含むn+1番目の列からなるROMの自己検査を行う
方法が与えられる。第1段階は、連続する各行のn+1
ビットの各々を、右から左の方向に、双方向の多入力シ
フト・レジスタ(MISR)のn+1個の入力の1つ1
つに順次移すことにより、ROMの全内容に第1の多項
式除算を行う。それ以降は、ROMの連続する各行の最
初のnビットの各々を左から右の方向にMISRの最初
のn個の入力の1つ1つへと順次送り込むことにより、
ROMのm×nの内容に第2の多項式除算を行う。第2
の多項式除算の間に、ROMの連続する各行の最初のn
ビットがそれぞれMISRへと送り込まれると、MIS
Rは、商ビットを生成する。引き続き生成される各商ビ
ットは、ROMのn+1番目の列にあるセルの連続する
に格納されたビットと排他的論理和がとられるが、後者
は、MISRから連続する各商ビットと排他的論理和が
とられたとき、ROMの行のビットに欠陥がない場合ゼ
ロとなるように、予め計算されたものである。第2の多
項式除算の完了時に、MISRに残っているビット(つ
まり、剰余)が、欠陥のない場合に予測されるMISR
の剰余を表す所定の値との比較のために、送り出され
る。
【0008】前記の方法により、エラー・マスキングの
発生はなくなる。第2の多項式除算の各周期に間にMI
SRによって生成される商をROMの第n+1列にある
予め計算された商ビットと排他的論路和をとることによ
って、ROMのシグニチャの有効長は、m+n−1ビッ
トの長さとなる。ROMのシグニチャの有効長を大きく
すると、ROMのm×nビットのROMシグニチャへの
写像中に本質的に情報が全く失われないので、エラー・
マスキングも皆無となる。
【0009】本発明の自己検査法では、ROMの各行の
データが、第1と第2の多項式除算の各周期の間にそれ
ぞれ逆の方向にMISRへと送り込まれるので、エラー
の相殺は大きく減少する。結果的に、同じ対角線上にあ
る偶数のエラー・ビットが互いに打ち消し合うことは、
単一の多項式除算しか行わない場合とは異なり、起こら
ないと言える。
【0010】
【実施例】本発明の内蔵自己検査方法の説明の前に、第
1図に概略的に示した通常の読み出し専用メモリ(RO
M)10を完全に理解すれば有益であろう。ROM10
は、mおよびnを整数として、m行×n列の行列配列に
配置された複数の記憶セル12からなる。説明のため
に、ROM10は、4×9配列のセルからなるものとす
るが、セルの数は、これより多いことも少ないことも実
際に有り得る。実際には、ROM10の行数は、列数を
一般に上回る。それぞれの各記憶セル12は、データの
単一ビットを格納するが、iおよびjを特定のセルの行
座標および列座標をそれぞれ識別する整数とした場合、
12i,jとして参照することができる。また、ROM1
0は、入力のレジスタ/デコーダ14も備え、これによ
って、i番目の行のj番目のセル12のアドレスが供給
されると、そのセルに格納されているビットは、ROM
10の出力線の集合151、152、153....15nのう
ちj番目の出力線に出力される。
【0011】ROM10の従来の自己検査(シグニチャ
分析)は、カウンタ16および多入力シフト・レジスタ
(MISR)18によって実行される。カウンタ16
は、ROM10の連続する行の記憶セル12のアドレス
を示す単調に増加する計数をレジスタ・デコーダ14に
与え、そのセルに格納されたビットは、ROMの出力線
151、152、153....15nの対応するものにそれぞ
れ出力される。
【0012】多入力シフト・レジスタ18は、ディジー
・チェイン状に配列されたn個のフリップ・フロップ2
1、202、203....20nからなる。フリップ・フロ
ップ201、202、203....20nの各々は、その出力
が1組の排他的ORゲート221、222、223....2
n-1の1つ1つの第1の入力に結合され、各ゲート
は、その出力が前記フリップ・フロップ201、202
203....20nの1つ1つの入力にそれぞれ結合されて
いる。排他的ORゲートの221、222、223....2
n-1の各々は、ROMの出力線151、152、1
3....15nの1つ1つにそれぞれ結合された第2の入
力を持っている。
【0013】フリップ・フロップ201には、3つの入
力を有する排他的ORゲート22nの出力信号が供給さ
れる。排他的ORゲート22nの3つの入力の第1の入
力には、ROMの出力線151の信号が供給されるが、
ゲートの第2の入力には、フリップ・フロップ20n
出力が供給される。排他的ORゲート22nの第3の入
力には、フリップ・フロップ201、202、203....
20nの選択されたグループの出力信号が、一組の排他
的ORゲート24を介して供給されるように供給され
る。フリップ・フロップ201、202、203....20n
の特定のグループは、それらの出力信号が排他的ORゲ
ート22nに供給される前にそれらの出力信号に排他的
論理和が施されるが、それによって、フリップ・フロッ
プ201へと帰還される信号が「原始」多項式を形成
し、その原始多項式がMISR18によって行われる多
項式除算に対する因子を確立するように、選択される。
原始多項式は、MISRに入力が無いとき、MISR1
8に2n−1の別個の剰余を生成させる一方、非原始多
項式は、MISRに2n−1を下回る別個の剰余を生成
させる。
【0014】ROM10の従来の自己検査(シグニチャ
分析)は、カウンタ16をセル121,1を含む行のアド
レスで初期化することによって実行される。カウンタ1
6は、次に、上方にカウントすることによって、レジス
タ/デコーダ14にROM10の行の連続した行のアド
レスを供給する。特定の行のアドレスを受信すると、そ
の行のセル12に格納されているビットが、排他的OR
ゲート22n、221、222、....22n-1のうちの対応
するゲートへの入力に対し、ROM出力線151、1
2、153....15nのうち対応する出力線に出力され
る。
【0015】ROM10の各行に記憶されているビット
をMISR18のn個の入力の1つ1つに送り出す処理
は、ROMの最後の行のビットがMISRに送り出され
るまで繰り返される。ROM10の連続する各行のビッ
トをMISR18へと送り出す結果(説明どうりに構成
した場合)、ROMの内容に多項式除算を行うことにな
るが、この場合の因子は、その出力信号が排他的ORゲ
ート24を介してフリップ・フロップ201へと帰還さ
れるフリップ・フロップ202、203....20nの特定
の組み合わせによって確立される多項式である。MIS
R18によって行われる多項式除算から残った部分は、
剰余、つまり、フリップ・フロップ201、202、20
3....20nに残っているビットである。各行のビットが
MISR18に送り出された後にMISR18の最後の
フリップ・フロップ20nによって出力される次のビッ
トは、従来のシグニチャ分析では概して無視される商ビ
ット列(つまり、多項式除算の商)におけるビットの次
のビットを表す。
【0016】ROM10のm×nの内容についての多項
式除算後のMISR18における剰余は、ROM10の
動作を示す。その性質により、ROM10の内容は、一
度入力されると不変であると予測されるため、多項式除
算の後にMISR18に残る剰余の値は、エラーがない
限り、毎回、同じでなければならない。多項式除算が終
了した後にMISR18における実際の剰余を、欠陥の
無いROM10(即ち、ビットがすべて正しいROM)
に対して予測される剰余を表す既知の値と比較すること
によって、そのROMにエラーがあれば、発見すること
ができる。
【0017】上述のような従来のシグニチャ分析による
ROM10の自己検査法は、2種類のエラー漏出に陥り
やすい。エラー漏出の第1の種類は、エラーの相殺とし
て周知である。エラーの相殺が起こるのは、ROM10
の連続する各行のビットがMISR18に送り込まれる
ときに、各ビットが、対角線上でそれに隣接する前の行
における直線の列にあるセル12のビットと排他的論理
和がとられるというように、m×nビットがm+n−1
ビットのビット列へと圧縮されるからである。この現象
をさらに良く理解するために、そのようなエラーの相殺
が第1図の4×9ROMの内部でどのように起こるかを
例示する表1を参照する。
【表1】
【0018】表1における最初の4行の各々は、ROM
10に格納されているビットの4つの行の連続する各行
を、それらがMISR18へと送り込まれるとおりに表
す。表1における最初の4行の連続する各行は、それに
対し1ビットだけ上の行の右側へのオフセットである。
連続する各行が先行する各行から1ビットだけオフセッ
トがとられている理由は、各ビットがROMの線15i
に出力されてMISR18に入るときに、そのビット
が、前の行からROMの線15i-1上で受信されたビッ
トに加算されるからである。表1における最後の行のビ
ットは、ROMのすべての行のビットの排他的論理和を
(丁度上で述べたようなオフセットどおりに)とること
によって得られた和を表し、最後の行のビット総数は、
m+n−1となる。表1の最後の行は、MISR18に
よって行われる多項式除算に対する被除数を表す。
【0019】エラー・マスキング(遮蔽)の問題を認識
するために、ROM10において対角線上で隣接する2
つのビットが、表1において「0」で重ね書きされた2
つの「1」のビットで示したように1ではなく0として
誤って現れるものと仮定する。ROMのビットがMIS
R18に送り込まれるときのROMビットの行間の1ビ
ット・オフセットのために、対角線上で隣接する2つの
エラー・ビットが表1の同一の列に現れる。従って、こ
れらの対角線上で隣接するビットが共に誤って「0」と
なると、その結果の剰余(最初の7列の各列にあるビッ
トの排他的論理和をとることによって得られる)は、そ
の2つのエラー・ビットが互いに打ち消し合うために、
同じになる。従って、結果として生じるMISR18の
剰余は、これらの2つのビットが仮に誤りであっても、
不変のままである。
【0020】発生するもう1種類のエラー漏出は、エラ
ー・マスキングとして周知である。ROMの行のビット
に排他的論理和を施すことによって得られるm+n−1
ビット列が、多項式乗算中にnビットの剰余に圧縮され
るときに、エラー・マスキングが起こる。この圧縮の結
果として、ROMのシグニチャ・ビットの一部が失われ
るため、その中にエラーが含まれていれば、それは隠さ
れてしまうことになる。
【0021】ここで図2について説明する。同図には、
エラー・マスキングおよびエラーの相殺の発生率を低く
して読みだし専用メモリ(ROM)10’を自己検査す
る本発明によるシステム26’を示す。ROM10’
は、まさに第1図のROM10のように、記憶セル1
2’の行列配列、および記憶セルの各々をアドレス指定
するためのレジスタ/デコーダ14’から形成されてい
る。第1図のROM10と第2図のROM10’との唯
一の相違点は、後述のようにROMの自己検査に使用さ
れるデータを格納するために使用されるn+1列目の記
憶セルを有し、記憶セル12’の配列がm×(n+1)
の大きさであることである。このように、ROM10’
は、1列余分に記憶セル12’を備えているが、利用デ
ータを格納するための有効容量は、m×nビットのみ
で、第1図のROM10と同じである。ROM10’の
各行のセル12’の1つ1つに対応するアドレスが、レ
ジスタ/デコーダ14’に印加されると、それらのセル
に格納されているビット(n+1列目のビットも含め
て)は、ROMの出力線の集合15’1、15’2、1
5’3....15’nおよび15’n+1の1つ1つにそれぞ
れ出力される。
【0022】ROM10’の自己検査を行う本発明のシ
ステム26’は、第1図のカウンタ16と同一のカウン
タ16’および双方向多入力シフト・レジスタ(MIS
R)18’を備えている。MISR18’は、MISR
18とは異なった構造を有する。特に、MISR18’
は、ディジー・チェイン式に接続されたn+1個のフリ
ップ・フロップ20’1、20’2、20’3....20’
n+1で形成されている。フリップ・フロップ20’1、2
0’2、20’3....20’n-1の各々は、その出力がマ
ルチプレクサの集合21’1、21’2、21’3....2
1’n-1の1つ1つの第1の入力にそれぞれ結合され、
各マルチプレクサは、その出力が排他的ORゲートの集
合22’1、22’2、22’3....22’n-1の1つ1つ
の第1の入力にそれぞれ結合されている。排他的ORゲ
ート22’1、22’2、22’3....22’n-1は、それ
ぞれの第2の入力が、ROM10’の出力線15’1
15’2、15’3....15’nの1つ1つに結合されて
いる。排他的ORゲート22’1、22’2、2
2’3....22’n-1の各出力は、フリップ・フロップ2
0’2、20’3、20’4....20’nの1つ1つの入力
にそれぞれ結合されている。
【0023】MISR18’のフリップ・フロップ2
0’nは、その出力が排他的ORゲート22’nの第1の
入力に結合され、その第2の入力は、ROM出力線1
5’n+1に結合されている。排他的ORゲート22’
nは、その出力が通常のORゲート23’の第1の入力
に結合され、その第2の入力には、フリップ・フロップ
20’n+1の出力が供給されている。ORゲート23’
の出力は、マルチプレクサ21′nの第1の入力に供給
され、マルチプレクサ21′nの出力は、フリップ・フ
ロップ20’n+1の入力に供給される。
【0024】フリップ・フロップ20’1は、その入力
に、ROMの出力線151に第1の入力が結合された排
他的ORゲート22’n+1の出力が供給される。排他的
ORゲート22’n+1の第2の入力は、マルチプレクサ
21’n+1の出力に結合され、マルチプレクサ21’n+1
の第1の入力には、フリップ・フロップ20’2、2
0’3....20’nの特定のグループの出力が排他的OR
ゲート24’の集合を介して、MISR18’に「原
始」帰還多項式を与えるように供給される。マルチプレ
クサ21’n+1の第2の入力に供給される帰還信号は、
マルチプレクサ21’2の第2の入力にも供給される。
【0025】以上の説明のように、pを整数1、2、
3...nとして、各フリップ・フロップ20’pの出力
は、対応するマルチプレクサ21’pおよび排他的OR
ゲート22’pを通して次の下流のフリップ・フロップ
20′p+1へと結合される。このようにして、フリップ
・フロップ20’pにラッチされたビットは、図1のM
ISR18の動作中に起こるように下流のフリップ・フ
ロップ20’p+1に入力される前に、ROM出力線1
5’p+1上のビットと排他的論理和がとられる。このよ
うに、図2のMISR18’は、図1のMISR18と
同様に、ROM10’からROMの出力線15’1、1
5’2、15’3...15’n+1に左から右の方向に送り出
されたビットを受け取るように動作する。
【0026】しかし、図1のMISR18とは異なり、
MISR18’は、ROM10′から出力線1
5’n+1、15’n、15’n-1、15’n-2....15’1
に右から左に方向に送り出されたビットを受け取るよう
に動作することも可能である。データがMISR18’
に右から左の方向に送られるように、マルチプレクサ2
1’1、21’2、21’3、21’4....21’n-2の各
々の第2の入力は、フリップ・フロップ20’3、2
0’4、20’5....20’nの1つ1つの出力がそれぞ
れ供給される。このように、フリップ・フロップ20’
n+1、20’n、20’n-1、20’n-2....20’3の1
つ1つの出力をフリップ・フロップ20’n、2
0’n-1、20’n-2....20’1のそれぞれの入力に供
給することができる。例えば、ROMの出力線15’
n+1のビットは、フリップ・フロップ20’n+1に送り込
まれた後、ビットをフリップ・フロップ20’nに送り
込むために、ROMの出力線15’n上のビットと共に
排他的ORゲート22’n-1へと入力することができ
る。同様に、フリップ・フロップ20’nに送り込まれ
るビットおよびそれによって出力されるビットは、マル
チプレクサ21’n-2および排他的ORゲート21’n-1
を介してフリップ・フロップ20’n-1へと入力される
という具合である。マルチプレクサ21’1、21’2
21’3....21’nを適切に制御することにより、RO
M10’の出力線15’n+1、15’n、15’n-1、1
5’n-2....15’1に現れるビットを右から左の方向に
フリップ・フロップ20’n+1、20’n、2
0’n-1、....20’1へと送り込むことができる。
【0027】次に図3について説明する。同図に、図2
のROM10’を自己検査するために実行されるステッ
プを例示する流れ図を示す。この処理の第1ステップ2
8’では、ROM10’の内容に2つの連続した多項式
除算の実行に備えて、MISR18’に初期値(「種
子」)をロードする。種子の値の選定は、第1の多項式
除算をROM10’のm×(n+1)の内容について行
い、かつ第2の多項式除算をm×nのROM内容につい
て行った後に、MISR18’の剰余がすべてゼロとな
るように、行われる。
【0028】種子の値を確立するために、5つの連続し
た多項式除算(段階)を行う。各多項式除算は、連続す
るビット列をMISR18’へと送り込むかのようにす
ることにより行われる。第1の多項式除算は、ROM1
0’のm×nの内容からなる被除数(n+1列目のセル
は除く)に対して行われる。従って、第1の多項式除算
は、ゼロの連続する行をMISR18’へと送り込むか
のようにすることによって、行われる。第1段階の除算
に対する因子多項式(P1)が、第2図のMISR1
8’の実際の多項式因子と同じになるように選択され、
これによって、ROM10’の連続する各行のビットが
MISRへと右から左の方向に実際に送り込まれること
になる。第1段階の多項式除算に対する種子(初期のM
ISRの内容)は、ゼロのビット列に選択される。第1
段階の多項式除算が終了すると、剰余(ビット列S1
して示される)が生成される。商のビット列(例えば、
ビットの連続する行がMISR18′へと送り込まれる
度に、右端のフリップ・フロップ(20’1)によって生
成される連続的なビット)は、単に無視される。
【0029】第1段階の多項式除算に続いて、次に、第
2段階の多項式除算が、やはりビット列をMISR1
8’へと右から左の方向に送り込むことを模することに
より、行われる。被除数は、すべてゼロと選択される
が、多項式因子(P2)は、P1の逆数に選択される。第
2段階の多項式除算に対する種子は、S1、即ち第1段
階の多項式除算の後に残る剰余、として選択される。第
2段階の多項式除算の終了時に、剰余S2が残される。
ここでも、前記のように、商のビット列は無視される。
【0030】第2段階の多項式除算の次には、第3段階
の多項式除算が続き、ROM10’のm×nの内容が多
項式P1によって除算される。この除算は、その前の2
つの除算と同様に、ビット列をMISR18’へと右か
ら左の方向に送り込むことを模することにより、行われ
る。第3段階の多項式除算に対する種子は、ビット列S
2、即ち第2段階の除算の剰余である。第3段階の多項
式除算の終了時の剰余(S3)は、ゼロの列となる。第
3段階の多項式除算の過程で生成された商のビット列
(q)は、記録され、ROM10’のn+1列目にロー
ドされる所定のビット列として機能する。
【0031】次に、ROM10’のm×(n+1)の内
容について、ビット列をMISR18’へと左から右の
方向に送り込むことを模することによって、第4段階の
多項式除算が行われる。第4段階の多項式除算に対する
多項式因子(P3)は、ROM10’の連続する各行の
ビットをMISRへと左から右の方向に送り込むときに
起こる第2図のMISR18’の実際の多項式因子と同
じである。第4段階の多項式除算に対する種子として
は、すべてがゼロのビット列が使用される。第4段階の
多項式除算の終了時に、剰余S4が生成される。商ビッ
ト列の連続するビットも、左端のフリップ・フロップ
(20’n+1)によって出力されるが、これらのビット
は、この除算の間は無視される。
【0032】第4段階の多項式除算の後、すべてゼロか
らなる被除数に対して第5段階の多項式除算が、第4の
除算過程と同様に行われる。この除算に対する種子は、
剰余S2およびS4の排他的論理和(S2とS4との排他的
論理和をとることにより得られる)である。第5段階の
多項式除算の後に、剰余S5が残る。ステップ28’の
最中にMISR18’にロードされる初期の種子として
働くのは、この剰余S5である。
【0033】第3図において、ステップ28’に続いて
ステップ30’が実行されるが、この時、第2図のRO
M10’のm×(n+1)の内容について第1の多項式
除算が行われる。カウンタ16’にROM10’のm行
のそれぞれにおけるn+1個のビットを、最初にn+1
番目のビットから開始して、順にアドレス指定させるこ
とによって、第1の多項式除算が実行される。このよう
にして、ROM10’の各行に格納されたビットは、R
OM10’の出力線15’n+1、15n’、1
5’n-1....15’1上にROM10’の出力線15’
n+1から開始して右から左の方向に順次出力される。こ
の期間中、第2図のMISR18’の内部のマルチプレ
クサ21’1、21’2、21’3....21’nの各々は、
各マルチプレクサがフリップ・フロップ20’3、2
0’4、20’5....20’n+1の1つ1つの信号をフリ
ップ・フロップ20’2、20’3、20’4....20’n
のそれぞれのフリップ・フロップにのみ供給するよう
に、動作させられる。このように、ROM10’の出力
線15’n+1、15n’、15’n-1....15’1の1つ1
つに順に現れるビットをフリップ・フロップ2
0’n+1、20’n、20’n-1....20’1のそれぞれに
右から左の方向に送り込むことができる。
【0034】ROM10’の連続する各行のn+1のビ
ットを送り出す処理は、m行目のビットをMISR1
8’に送り込むまで繰り返され、この時、第1の多項式
除算が終了する。第1の多項式除算の終了時に、ROM
10’の「シグニチャ」を表す剰余がMISR18’に
残される。このシグニチャは、MISR18’に残るこ
とが許される。ROM10’の全内容について第1の多
項式除算を行う処理の間に、フリップ・フロップ20’
1は、多項式除算の各周期の間に(つまり、各行のビッ
トをMISRに送り込む間に)商ビット列のビットを連
続的に生成する。第1の多項式除算の最中に生成される
商ビット列におけるビットは無視される。
【0035】ステップ30’に続いてステップ32’が
実行されるが、この時は、ROM10’のm×nのみの
内容について第2の多項式除算が行われる。換言すれ
ば、n+1列目のビットは除外される。ROM10’の
出力線15’1、15’2、15’3....15’nに左から
右の方向にビットが順に現れるように、第2図のカウン
タ16’にROM10’の連続する各行の最初のnビッ
トの各々を第1列のビットから開始して順次アドレス指
定させることにより、第2の多項式除算が実行される。
この期間中、MISR18’内部のマルチプレクサ2
1’1、21’2、21’3....21’nは、それぞれがそ
の対応する上流のフリップ・フロップ20’1、2
0’2、20’3....20’n-1からの出力信号をそのす
ぐ下流のフリップ・フロップに渡すように、操作され
る。このようにして、ROM10’のm行の各行のビッ
トが、MISR18’の中に左から右の方向に送り込ま
れる。
【0036】ROM10’の連続する各行の最初のnビ
ットの移動は、そのROMの最後の行のビットがMIS
R18に送り込まれるまで、続く。ROMの各行のn個
のビットがMISR18’に送り込まれるとき、フリッ
プ・フロップ20’nは、ROM10’のm×nの内容
について行われる多項式除算の商のビット列中の1ビッ
トを表すビットを生成する。以前には、商ビット列のビ
ットは捨てられていた。しかし、本発明によれば、ステ
ップ30’における第2の多項式除算の過程で生成され
た商ビット列のビットは、MISR18のシグニチャの
実効サイズをnからm+n−1に拡大するのに実際に使
用される。これを行うことにより、エラー・マスキング
の可能性が排除された。
【0037】第2図において、ROM10’の各行のn
ビットがMISR18’に送り込まれるとき、フリップ
・フロップ20’nにより出力されるビット(商ビット
列の1ビットを表す)は、排他的ORゲート22’n
入力される。排他的ORゲート22’nは、各商ビット
をROM10’のn+1列目に格納された連続するビッ
トの1つと排他的論理和をとる、即ち圧縮する。既に述
べたとおり、ROM10’のn+1列目は、ROM1
0′のm×nの内容が多項式P2によって割られる第3
段階の多項式除算の終了時に生成される商ビット列がロ
ードされたものである。また、第3段階の多項式除算の
終了時に結果として得られる剰余は、すべてがゼロのビ
ット列である。
【0038】第3段階の多項式除算において使用される
多項式因子P2は、ステップ32’においてMISR1
8’によって用いられる多項式因子と同じであるから、
MISR18’における剰余がすべてゼロであるなら
ば、ROM10’のn+1列目に格納された商ビット列
の各ビットと第2の多項式除算の過程で生成される実際
の商ビット列の各ビットとの間で一致するはずである。
MISR18’にロードされる初期の種子が第3図のス
テップ28’において計算される方法からして、ROM
10′にエラーが無ければ、すべてゼロの剰余が期待さ
れる結果である。従って、すべてゼロの剰余に関係付け
られた実際の商は、ROM10’のn+1列目に充填さ
れている第3段階の多項式除算の過程で得た商と一致し
なければならない。
【0039】ROM10’のn+1列目の商ビット列の
ビットがステップ32’の第2の多項式除算において得
た商ビット列と排他的論理和がとられた時にゼロのビッ
ト列となるかどうかの判断は、ORゲート23によって
行われる。ORゲート23は、フリップ・フロップ2
0’n+1の現在の出力を排他的ORゲート22’nの出力
とORをとることによって、「1」検出器として作用す
る。ステップ32’において行われる第2の多項式除算
の何れの行程においても、排他的ORゲート22’n
出力「1」を有するならば、フリップ・フロップ20’
n+1は、セットされる(1となる)。このようにして、
ステップ32’の第2の多項式除算の過程で得た実際の
商に「1」がある場合、フリップ・フロップ20’n+1
の出力に「1」が現れるようにORゲート23の入力に
「1」が返される。
【0040】ROM10’のn+1列目に格納された商
ビットを第2の多項式除算において生成された商ビット
と排他的論理和をとる処理、即ち圧縮する処理によっ
て、MISR18’における剰余のサイズ(長さ)が実
質的に増大する。第2の多項式除算の終了時に、フリッ
プ・フロップ20’1、20’2、20’3....20’n
はMISR18’の剰余が入っているので、剰余はnビ
ットの長さである。しかし、MISR18’の真の長さ
は、多項式除算の各行程で生じる1ビットのオフセット
のために、実際にはn−1ビットである。第3図のステ
ップ32’において実行される第2の多項式除算の後に
得られる剰余の有効長は、各商ビットをROM18’の
n+1列目に格納された各商ビットと排他的論理和をと
ることにより、n+m−1となる。MISR18’の剰
余の有効長の増大は、シグニチャ分析の過程でROM1
0’におけるエラーが全く失われ(マスクされ)なかっ
たことを意味する。
【0041】第3図では、ステップ32’における第2
の多項式除算が終了すると、MISR18’に残ってい
る剰余が分析(ステップ34’)のために送り出され
る。実際にエラーがない場合、結果として得られる剰余
は、すべてゼロのビット列でなければならない。これ
は、ステップ28’においてMISR18’にロードさ
れる初期の種子が、第1および第2の多項式除算を行っ
た後にはそのような結果を生じるように、選択されたか
らである。従って、MISR18’から送り出される剰
余を調べることによって、ROM10’にエラーがある
かどうかを判断することができる。
【0042】以上のように、本発明の自己検査方法によ
れば、エラー・マスキングの可能性を排除することにな
るMISR18’の大きさの実質的増大という利点が得
られる。本発明の方法のもう1つの利点は、エラー相殺
が起こりにくいことである。このようなエラー相殺の起
こりにくい性質は、ROMの連続する各行のビットをM
ISR18の中に第1(左から右)の方向に送り込み、
次に第2(右から左)の方向に送り込むことによって、
ROM10’のm×nの内容を第1および第2の多項式
除算の両方に適用することに起因する。表1によれば、
第1図のROM10の内容に第1の多項式除算が行われ
る場合、ある行のエラー・ビットが次の後続行にある対
角線上で隣接するエラー・ビットによって打ち消される
こともあるので、エラーの相殺が起こる可能性がある。
しかしながら、ROM10’の連続する各行のビットを
引き続きMISR18’に逆向きに送り込むことにより
第2の多項式除算を実行すると、第1の多項式除算の過
程において対角線上で隣接していたエラーのあるビット
の対は、その時点では、表2に示したように対角線上で
隣接しなくなる。
【表2】 このように、本発明の自己検査法は、多項式除算を反対
方向に別途2回行うことによって実施されるので、エラ
ー相殺は非常に起こりにくい。
【0043】本発明の自己検査法は、従来のシグニチャ
分析法を統合するのと同様に、ROM10’のようなR
OMの構造に容易に内蔵する(即ち、統合する)ことが
できる。本発明の方法を統合するには、1組の所定の商
ビットを格納する特別な列を備えるために、記憶セルの
数を拡大する必要がある。第2に、第1図のMISR1
8を第2図のMISR18’で置き換えなければならな
い。最後に、2つの別個の多項式除算が必要となる。
【0044】以上の説明は、本発明の一実施例に関する
もので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々
の変形例が考えられるが、それらはいずれも本発明の技
術的範囲に包含される。
【0045】尚、特許請求の範囲に記載した参照番号
は、発明の容易なる理解のためで、その技術的範囲を制
限するように解釈されるべきではない。
【0046】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、エ
ラー・マスキングおよびエラー相殺の発生率の少ないR
OMの自己検査が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のシグニチャ分析法を用いて自己検査が行
われるm×nビットの読み出し専用メモリ(ROM)の
ブロック略図である。
【図2】本発明の方法によって自己検査が行われるm×
(n+1)ビットのROMのブロック図である。
【図3】第2図のROMが本発明の方法によって自己検
査される様子を説明する流れ図である。
【符号の説明】
10、10’ 読み出し専用メモリ(ROM) 12’記憶セル 14’レジスタ/デコーダ 16 カウンタ 15 ROMの出力線 18、18’ 多入力シフト・レジスタ(MISR) 20 フリップ・フロップ 21 マルチプレクサ 22、24 排他的ORゲート 23 ORゲート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06F 12/16 330 A 7623−5B G11C 29/00 303 G 9459−5L

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 mおよびnを整数として、m行×n+1
    列の単一ビットの記憶セルの配列で構成され、n+1列
    目が1組の所定のビットの別個の1つを含む読み出し専
    用メモリ(ROM)(10′)の自己検査を行う方法に
    おいて、 ROMに格納されたm×(n+1)ビットについて、連
    続する各行のn+1ビットを所定の初期値(種子)で初
    期化された双方向性の多入力シフト・レジスタ(MIS
    R)(18’)の入力の1つ1つに第1の方向に順次送
    り込むことにより、第1の多項式除算を実行するステッ
    プと、 ROMのm行のそれぞれにある最初のnビットについ
    て、ROMの連続する各行の最初のnビットの各々をM
    ISRの入力の1つ1つに第2の逆の方向に順次送り込
    むことにより、第2の多項式除算を実行し、結果的に第
    2の多項式除算の終了時にMISRに剰余が残るように
    するステップと、 ROMの連続する各行の最初のnビットの各々がMIS
    Rの入力の1つ1つに第2の方向に送り込まれると同時
    に、商ビットを1つ生成するステップと、 MISRによって生成された商ビット列の各々をROM
    のn+1列目に格納された前記所定のビットの1つ1つ
    と論理的に結合するステップと、 ROMのn+1列目の別個の各ビットがMISRによっ
    て生成された商ビット列の1つ1つと論理的に結合され
    た場合、予め選択された状態のビットを生じるかどうか
    を検出し、生じた場合、ROMにエラーがあることを示
    すステップと、 ROMにおけるエラーの存在を検出するために第2の多
    項式除算の後にMISRに残された剰余を調べるステッ
    プと を備えたことを特徴とするROMの自己検査方法。
  2. 【請求項2】 第1の多項式除算に先立ち、ROMにエ
    ラーが全く無ければ第1および第2の多項式除算の終了
    時にMISRに残された剰余がすべてゼロからなるよう
    に選択された種子でMISRを初期化することを特徴と
    する請求項1のROMの自己検査方法。
  3. 【請求項3】 ROMのn+1列目に格納されたビット
    の各々が、MISRによって生成された商ビットの1つ
    1つと論理的に結合された場合、結果として得られるビ
    ットがゼロとなるように、前記の格納されるビットを予
    め計算することを特徴とする請求項1のROMの自己検
    査方法。
  4. 【請求項4】 前記種子の決定が、ROMの内容(n+
    1列目は除く)からなる被除数について、第1の多項式
    因子(P1)を用いるとともに、すべてゼロの初期種子
    を用いて、第1段階の多項式除算を実行し、この結果と
    して剰余S1を生じるステップと、すべてゼロの被除数
    について、P1の逆数に等しい因子多項式P2を用いると
    ともにS1に等しい初期種子を用いて、第2段階の多項
    式除算を実行し、この結果として剰余S2を生じるステ
    ップと、ROMの内容(n+1列目は除く)からなる被
    除数について、前記多項式因子(P1)を用いて、第3
    段階の多項式除算を実行し、この結果として商ビット列
    qおよび剰余S3を生じるステップと、ROMの全内容
    について、第3の多項式因子P3およびすべてゼロの種
    子を用いて、第4段階の多項式除算を実行し、この結果
    として剰余S4を生じるステップと、 すべてゼロの被
    除数について、P3の逆数に等しい多項式因子P4ならび
    に剰余S2およびS4の論理和をとることにより得た種子
    を用いて、第5段階の多項式除算を実行し、この結果と
    してMISRに対する初期種子を生じるステップとによ
    って、行われることを特徴とする請求項2のROMの自
    己検査方法。
  5. 【請求項5】 ROMのn+1列目に格納された商ビッ
    ト列が、前記第3段階の多項式除算の終了時に生成され
    る商ビット列であることを特徴とする請求項4のROM
    の自己検査方法。
  6. 【請求項6】 mおよびnを整数として、m行×n+1
    列の単一ビットの記憶セル(12′)の配列を含み、n
    +1列目が所定の商ビット列を含む読み出し専用メモリ
    (ROM)(10′)の自己検査を行う装置において、 前記ROMの各行に格納されたビットが2つの反対の方
    向のそれぞれの方向に順次送り出されるようにするため
    に、各行における記憶場所を1つずつ順番にアドレス指
    定するカウンタ手段(16’)と、 双方向性の多入力シフト・レジスタ(MISR)手段
    (18’)とを備え、 このMISR手段が、(a)ROMの記憶セルのm×(n
    +1)配列全体に格納されているビットが、前記ROM
    から前記MISR手段へと第1の方向に送り込まれると
    ともに、前記ビットについて第1の多項式除算を実行
    し、(b)各行の最初のn列のそれぞれのビットが、前記
    MISR手段へと送り込まれるとともに、ROMの記憶
    セルのm×n配列に格納されているビットについて第2
    の多項式除算を実行し、この除算に続いて剰余を生成
    し、(c)前記第2の多項式除算において、連続する各行
    におけるnビットの各々が、前記MISR手段に送り込
    まれるとともに、商ビットを1つ生成し、(d)連続する
    各商ビットを、前記ROMのn+1列目に格納されたビ
    ットの1つ1つと論理的に結合させ、さらに(e)前記の
    生成された商ビットと前記の格納されている商ビットと
    の論理的結合から生じる各ビットが、所定の状態である
    かどうかを検出することを特徴とするROMの自己検査
    装置。
  7. 【請求項7】 前記MISR手段が、入力と出力とをそ
    れぞれ有するn+1個のフリップ・フロップf1,f2
    3....fn+1と、1組のマルチプレクサm1,m2
    3....mn+1と、1組の排他的ORゲートo1,o2,o
    3,o4....on+1と、前記排他的ORゲートonの出力が
    供給される第1の入力、前記フリップ・フロップfn+1
    の出力が供給される第2の入力、および前記フリップ・
    フロップfn+1の入力に供給される出力を有するORゲ
    ート(23’)とを備え、前記マルチプレクサm1
    2,m3....mn-1の各々が、フリップ・フロップf1
    2,f3....fn-1の1つ1つの出力に結合された第1
    の入力、フリップ・フロップf3,f4,f5....fn+1
    1つ1つの出力に結合された第2の入力、および出力を
    有し、前記マルチプレクサmnが、前記フリップ・フロ
    ップf1,f2,f3....fnの選択された組からの帰還信
    号が供給される第1の入力、第2の入力、および前記フ
    リップ・フロップfn+1の入力に結合された出力を有
    し、前記マルチプレクサmn+1が、前記フリップ・フロ
    ップf1の出力に結合された第1の入力、前記フリップ
    ・フロップf1,f2,f3....fn+1の選択された組から
    の帰還信号が供給される第2の入力、および前記フリッ
    プ・フロップf1の入力に供給される出力を有し、前記
    排他的ORゲートの最初のn−1ゲートo1,o2
    3,o4....on-1のそれぞれが、前記マルチプレクサ
    1,m2,m3....mn-1の1つ1つの出力に結合された
    第1の入力、前記ROMの連続する行の第2列から第n
    列に格納されているビットが前記ROMから送り出され
    るにつれて、前記ビットの1つ1つが供給される第2の
    入力、および前記フリップ・フロップf2,f3
    4....fnの1つ1つの入力にそれぞれ結合された出力
    を有し、前記排他的ORゲートonが、前記フリップ・
    フロップfnの出力信号が供給される第1の入力、前記
    ROMの連続する行のn+1列目に格納されたビットが
    供給される第2の入力、および出力を有し、前記排他的
    ORゲートon+1が、前記ROMの連続する行の1列目
    に格納されたビットが前記ROMから送り出されるとき
    に、該ビットが供給される第1の入力、前記マルチプレ
    クサmn+1の出力が供給される第2の入力、および前記
    フリップ・フロップf1の入力に結合された出力を有す
    ることを特徴とする請求項6のROMの自己検査装置。
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