JPH08104830A - 塗料用微粒子の製造方法 - Google Patents

塗料用微粒子の製造方法

Info

Publication number
JPH08104830A
JPH08104830A JP6264692A JP26469294A JPH08104830A JP H08104830 A JPH08104830 A JP H08104830A JP 6264692 A JP6264692 A JP 6264692A JP 26469294 A JP26469294 A JP 26469294A JP H08104830 A JPH08104830 A JP H08104830A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fine particles
carbon dioxide
pressure
polymer
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6264692A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Mishima
健司 三島
Shohachiro Yamaguchi
昌八郎 山口
Hirotoshi Umemoto
弘俊 梅本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paint Co Ltd filed Critical Nippon Paint Co Ltd
Priority to JP6264692A priority Critical patent/JPH08104830A/ja
Publication of JPH08104830A publication Critical patent/JPH08104830A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01FMIXING, e.g. DISSOLVING, EMULSIFYING OR DISPERSING
    • B01F23/00Mixing according to the phases to be mixed, e.g. dispersing or emulsifying
    • B01F23/04Specific aggregation state of one or more of the phases to be mixed
    • B01F23/043Mixing fluids or with fluids in a supercritical state, in supercritical conditions or variable density fluids
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01FMIXING, e.g. DISSOLVING, EMULSIFYING OR DISPERSING
    • B01F23/00Mixing according to the phases to be mixed, e.g. dispersing or emulsifying
    • B01F23/50Mixing liquids with solids
    • B01F23/51Methods thereof
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01FMIXING, e.g. DISSOLVING, EMULSIFYING OR DISPERSING
    • B01F23/00Mixing according to the phases to be mixed, e.g. dispersing or emulsifying
    • B01F23/50Mixing liquids with solids
    • B01F23/59Mixing systems, i.e. flow charts or diagrams
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01FMIXING, e.g. DISSOLVING, EMULSIFYING OR DISPERSING
    • B01F2101/00Mixing characterised by the nature of the mixed materials or by the application field
    • B01F2101/30Mixing paints or paint ingredients, e.g. pigments, dyes, colours, lacquers or enamel

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】環境に悪影響を及ぼさず、しかもいったん高分
子固体原料を取得することなく、高分子固体原料調製の
反応溶液そのものから、直接、高分子固体原料を微粒子
化して塗料用微粒子を取得する方法を提供する。 【構成】 塗料用高分子固体原料を製造するための重合
工程における高分子重合反応溶液を、二酸化炭素及び極
性有機溶媒を用いて超臨界相に溶解させ、急速膨張させ
ることよりなる塗料用微粒子の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高分子の重合工程にお
ける高分子重合溶液から塗料用微粒子を製造する方法に
関し、更に詳しくは、二酸化炭素及び極性有機溶媒を用
いて超臨界相に溶解させ、急速膨張させることよりなる
塗料用微粒子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポ
キシ樹脂等の高分子固体原料は、塗料用バインダーとし
てその他の成分とともに塗料成分として利用されてい
る。塗料用に使用されるこれらの樹脂は、従来から、液
相重合工程で合成されているが、この工程においてこれ
らの樹脂は、キシレン等の溶媒を半分程度含む溶液状態
で生成されることとなる。そこで、これまでは、この溶
液からこれらの樹脂を取得するため、乾燥、蒸発等の脱
溶剤工程が必要であった。
【0003】このような溶液から樹脂を取得するための
乾燥、蒸発等の脱溶剤工程においては、溶剤の蒸発に要
する非常に大きな熱エネルギーが必要であり、更に、後
に詳述するようにVOC規制等の問題から脱溶剤工程に
おいて揮散する溶剤の処理に多くの課題があった。
【0004】また、上記のように取得された樹脂は、塗
料原料としての利用価値を高めるため、微粒子化して利
用に供されるのが通常であり、このような微粒子化は、
機械的粉砕、反応法等により行われていた。
【0005】粉砕による高分子固体原料の微粒子化は、
多くの機械的エネルギーを要し、例えば、10μm以下
の微粒子を効率よく製造することは困難であった。ま
た、粉砕時に不純物が混入したり、粒子の均一性が損な
われる等の問題があった。反応法による高分子固体原料
の微粒子化では、溶媒等の不純物の混入のおそれがあ
り、製造した微粒子の精製が困難である等の問題があっ
た。
【0006】田中らによる文献(「高圧力の科学と技
術」1巻、4号、263〜271頁(1992))に
は、高温高圧下の超臨界水に無機酸化物や高分子を溶解
した後、急速膨張することにより、溶けきれなくなった
溶質が微粒子、繊維及び薄膜等となって析出するRES
Sの原理を利用して、SiO2 を微粒子化する技術が記
載されている。このRESSの原理は、超臨界物に固体
を溶解した状態で急速膨張させるところに特徴があった
が、この技術は、超臨界水を利用するものであり、また
SiO2 の微粒子の製造に関するものであったので、高
分子固体原料の製造に実際に応用できる可能性を示唆す
るものではなかった。
【0007】特表昭61−500210号公報には、有
機溶媒の使用量を削減する目的で、塗料原料となるアク
リル樹脂等を単独でも溶解するトルエン等の極性を持た
ない有機溶媒と超臨界流体との混合溶媒を形成させて急
速膨張させることにより、微粒子又は薄膜を製造する技
術が開示されている。
【0008】しかしながら、この技術は、有機溶媒のな
かでも極性を有しないトルエン等を使用して高分子固体
原料を溶解させた状態で急速膨張をさせるため、急速膨
張後においても有機溶媒が残存し、この残存有機溶媒が
高分子固体原料を再び溶解するので、安定的に微粒子化
できない等の問題があった。更に、トルエン等の有機溶
媒は人体に有害であるが、上記工程中に揮発することと
なり、環境保護上の問題点があった。
【0009】ところで、自動車、家電製品等の塗装にあ
たっては、種々の塗料が使用されている。近年、VOC
規制が叫ばれるようになり、これらのうち、環境を汚染
するおそれがある溶剤型塗料に代わるものとして水性塗
料及び粉体塗料が注目されるようになった。しかしなが
ら、水性塗料は、溶剤型塗料に比較して性能が劣る欠点
を有しており、例えば、湿度からの影響を避けることが
できず、また揮発性の悪さから本質的に粘性制御の困難
性を解決することができなかった。
【0010】上記事情から、最近では粉体塗料が注目さ
れ、その品質の向上が望まれるようになった。粉体塗料
の性能を向上させるためには、その微粒子を30〜50
μm程度の粒子径とし、しかも粒子径の分布を一定の範
囲内に制御する必要があった。
【0011】更に、粉体塗料は、本質的に静電気の吸着
力を応用して塗面に塗布し加熱熔融させて硬化させ、こ
れにより塗膜を形成させるものであるので、スプレー等
による塗面への塗布の工程においてロスが生じることを
避けることができないものであった。そこで、スプレー
等の塗面への塗布工程の後に生じるロス分を回収し再利
用することができれば、経済面での利点が大きくまた環
境保護の点からも優れたものとなるが、粉体塗料中に溶
媒その他の異物が混入している場合には、塗布後のロス
分の再利用をすることが困難であった。
【0012】粉体塗料は、これまで、高分子固体原料で
ある固形塗料をペレット状に製造し、これを機械的に粉
砕して製造するのが通常であった。この粉砕により製造
された粉体塗料は、その粒子径を均一にするのが難し
く、塗面への塗布したときに薄膜を形成させることが困
難であることから、ガードレール、鋼管等の一定の用途
のみに限定されているのが現状であった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、環境に悪影響を及ぼさず、しかもいったん高分子固
体原料を取得することなく、高分子固体原料調製の反応
溶液そのものから、直接、高分子固体原料を微粒子化し
て塗料用微粒子を取得する方法を提供することを目的と
するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、塗料用
高分子固体原料を製造するための重合工程における高分
子重合反応溶液を、二酸化炭素及び極性有機溶媒を用い
て超臨界相に溶解させ、急速膨張させて塗料用微粒子を
製造するところにある。
【0015】また本発明の要旨は、上記方法において、
超臨界相を急速膨張させるにあたり、使用温度、使用圧
力及び溶液の組成のうち少なくとも1つを制御すること
により、製造する高分子微粒子の粒径分布を制御すると
ころにもある。
【0016】本発明に使用する高分子重合反応溶液と
は、塗料原料として通常使用される高分子固体原料を製
造するための重合工程において、原料である1種以上の
モノマー、重合開始剤、重合調整剤、その他の添加剤等
の混合物を温度制御下に反応させた後の反応混合物を意
味する。上記高分子重合反応溶液は、調製された塗料原
料としての高分子固体原料のほか、反応のための溶媒、
未反応の原料モノマーその他の添加剤が混在している。
【0017】上記高分子重合反応溶液に含有される高分
子固体原料としては特に制限されず、一般に使用されて
いる合成樹脂等を挙げることができる。このようなもの
として、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エ
ポキシ樹脂、アクリルクリヤー粉体塗料、ポリエステル
エナメル粉体塗料等を挙げることができる。
【0018】上記高分子重合反応溶液においては、高分
子固体原料の含有量が高い方が本発明には好ましいが、
通常の高分子重合反応溶液中に存在する未反応物質その
他の微量成分は、本発明の実施には影響を及ぼすことが
少ない。また、高分子重合反応溶液中の溶媒が高分子固
体原料とともに共存する状態においても、本発明は何の
弊害もなく実施することができる。
【0019】本発明においては、二酸化炭素及び極性有
機溶媒を用いて、上記高分子重合反応溶液を超臨界相に
溶解する。上記極性有機溶媒としては特に限定されず、
例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、アセ
トン等を挙げることができる。上記極性有機溶媒は、ト
ルエン等の非極性溶媒とは異なり、微粒子化した後の高
分子固体原料を溶解することがないので好ましく、ま
た、いずれも人体への影響が少なく、環境汚染の心配が
ない。
【0020】本発明においては、上記高分子固体原料
を、二酸化炭素及び上記極性有機溶媒を用いて超臨界相
を形成させ、急速膨張させる装置を用いて、塗料用微粒
子の製造を行う。本発明で使用される塗料用微粒子製造
装置としては、例えば、図1及び図2に示すような超臨
界流体を用いた装置を使用することができる。上記塗料
用微粒子製造装置は、ボンベ1からストップバルブV−
2までの昇圧部、ストップバルブV−2より下流のV−
3までの液体二酸化炭素とアルコールとの混合部、並び
に、V−3より下流の抽出部よりなる。
【0021】ボンべ1は、液体二酸化炭素を混合用セル
9へ送るため、サイフォン式の二酸化炭素ボンベを用い
る。ボンベから送られる液体二酸化炭素中の水分を除去
するために、ボンベとポンプの間に乾燥管2を置く。乾
燥管の仕様は、材質SUS316、最高使用圧力20M
Pa、内径35.5mm、長さ310mmでよい。ま
た、乾燥剤には、例えば、モレキュラーシーブ5A(1
/16inch Pellet、GLサイエンス社製)
を使用する。
【0022】液体二酸化炭素とアルコールとの混合部
は、液体二酸化炭素とアルコールとを一定濃度で抽出セ
ルに送りだすために、予め液体二酸化炭素とアルコール
を混合するため設ける。乾燥管により水分を除去された
液体二酸化炭素とアルコールは混合用セル9に導入し攪
拌する。混合用セル9において液体二酸化炭素とアルコ
ールを完全に混合する。液体二酸化炭素とアルコールの
混合流体は、冷却ユニット13、例えば、BL−22
(ヤマト科学社製)によって約−12℃に保たれたエチ
レングリコールにより冷却され、昇圧用ポンプ35(ガ
ス供給ポンプ)に送られる。ガス供給ポンプは、高圧用
シングルプランジャーポンプ、例えば、APS−5L
(最大圧力58.8MPa、常用圧力49.0MPa、
流量0.5〜5.2ml/min、GLサイエンス社
製)を使用する。
【0023】ポンプヘッド部分には、液体二酸化炭素の
気化を防ぐために冷却ユニットを装着している。また、
ガス供給ポンプ内にゴミ等の不純物が混入することを防
ぐためにフィルター33として、例えば、FT4−10
型(GLサイエンス社製)を使用する。フィルターの細
孔平均径は約10μmでよい。系内の圧力は、圧力調節
弁V−1により任意の圧力に設定される。圧力調節弁
は、±0.1MPaで系内の圧力を制御でき、最大使用
圧力は41.5MPa(415bar)程度がよく、例
えば、26−1721−24(TESCOM社製)を使
用する。系内の圧力は、圧力計36で測定する。圧力計
は、例えば、ブルドン式のLCG−350(最大使用圧
力34.3MPa、GLサイエンス社製)を使用する。
この圧力計には、上限接点出力端子が付いており、指定
圧力でガス供給ポンプの電源が切れるように設置する。
また、これらの圧力計の検定に、エコノミー圧力計、例
えば、PE−33−A(歪ゲージ式、精度±0.3%、
司測研社製)を使用する。
【0024】抽出部の圧力を制御するために、昇圧部と
抽出部の間にストップバルブV−3を設置する。ストッ
プバルブには、例えば、2Way Valve 02−
0120(最大使用圧力98.0MPa、GLサイエン
ス社製)を用いる。また、安全のために安全弁37を設
置する。安全弁は、例えば、スプリング式(AKICO
社製)のもので、系内の圧力が34.3MPaで作動す
るように調整、検定する。なお、ボンベからフィルタま
での区間以外の昇圧部の配管には、例えば、1/16i
nchのステンレス管(SUS316、外径1.588
mm、内径0.8mm)を用い、他の部分はすべて、例
えば、1/8inchのステンレス管(SUS316、
外径3.175mm、内径2.17mm)を用いる。
【0025】抽出部は、槽全体の高さ調節が可能な水恒
温槽18内に設置する。水恒温槽の内容積は、80dm
3 がよく、例えば、温度制御器DB1000(チノー社
製)により、水温を±0.1℃で制御できる。温度測温
部17には、例えば、白金抵抗測温体1TPF483
(チノー社製)を用いる。昇圧部から供給される液体二
酸化炭素は、予熱カラム14へ送られる。予熱カラム
は、溶媒(二酸化炭素)を平衡温度まで予熱し超臨界流
体にするためのものであり、例えば、1/8inchス
テンレス管(SUS316、外径3.175mm、内径
2.17mm、長さ約4m)を直径55mm、長さ14
0mmのスパイラル状に変形して、水恒温槽中に設置す
る。
【0026】予熱カラムにより超臨界流体とした二酸化
炭素は、流体の逆流を防止する逆止弁24、例えば、S
S−53F4(最大使用圧力34.3MPa、AKIC
O社製)を通過し、ストップバルブV−4及びV−5を
調節することにより被抽出試料を含む抽出セル15に導
入される。ストップバルブV−4は、抽出セル内の気相
部分の圧力を上昇させ試料溶液が直接噴出することを防
ぐために設置する。抽出セルは、クイック開閉型抽出セ
ル(AKICO社製)を用いることができ、例えば、材
質SUS316、設計圧力39.2MPa(400kg
/cm2 )、設計温度423.15K(150℃)、内
径55mm、高さ220mm、内容積500mlでよ
い。抽出セル内の塗料及び溶媒を攪拌するために変速型
攪拌用モーター16(例えば、AKICO社製)を設置
する。攪拌速度は、20〜300rpmでよく、デジタ
ル回転表示計により攪拌シャフトの回転数を表示でき
る。変速型攪拌用モーターと抽出セル内の攪拌翼は電磁
式ノンシール攪拌機(例えば、材質SUS316)によ
り接続する。
【0027】セル内の圧力は、ブルドン式圧力計26、
例えば、E93004(最大圧力49.0MPa、山崎
計器製作所社製)により測定する。また、この圧力計の
検定に、例えば、エコノミー圧力計PE−33−A(歪
ゲージ式、精度±0.3%FS、FS:kgf/c
2 、司測研社製)を使用する。セル内の圧力上昇によ
る爆発を防止する目的で安全弁27を設置する。安全弁
は、スプリング式のもの(例えば、AKICO社製)を
使用し、系内の圧力が34.3MPaで作動するように
調整、検定してある。
【0028】試料が溶解した超臨界流体(二酸化炭素)
は、保護管19を通り空気恒温槽23に導入される。保
護管19は、例えば、1/8inchステンレス管(S
US316、外径3.175mm、内径2.17mm、
長さ約1m)を使用する。減圧に伴う試料の凝縮及び超
臨界流体(二酸化炭素)によるドライアイスの発生を防
ぐために、保護管をヒーティングシステムにより約80
℃に保持する。空気恒温槽23の内容積は、125dm
3 でよく、温度制御器、例えば、DB1000(チノー
社製)により、恒温槽内の温度を±0.05℃で制御で
きる。
【0029】超臨界流体(二酸化炭素)中に溶解された
塗料と溶媒は、予熱カラム14により操作温度まで昇温
され、ストップバルブV−6を開放することにより、ノ
ズル20から噴射される。ノズルはユニジェットノズル
(例えば、オリフィス直径0.28mm、最高使用圧力
280kg/cm2 、タングステンカーバイド社製)を
用いる。噴射された塗料と溶媒をパネル22により補集
しその粒子21を観察した。
【0030】また、図2に示すように、液体二酸化炭素
と高分子微粒子の分離部34、アルコールと高分子溶剤
の分離部44を設けることにより、二酸化炭素及びアル
コールを再利用し、かつ、塗料用高分子樹脂の微粒子を
連続的に生産することができる。
【0031】
【実施例】以下に本発明の実施例を掲げて更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。なお、以下の実施例には図1に示した装置を用い
た。 実施例1 (1)抽出セル15の中にアクリル樹脂溶液(Mn=3
500、不揮発成分=58%、有機溶媒(キシレン)=
42%、ガラス転移点=70℃)150ml及び極性有
機溶媒としてエタノール(純度99.0%、和光純薬工
業社製)150mlを仕込み、セルを所定の位置に設置
した。 (2)バルブV−3を閉じた状態で、ボンベ1より二酸
化炭素(純度99.5%、福岡酸素社製)を供給し、二
酸化炭素の上限圧力を圧力調節弁V−1で調節した。 (3)水恒温槽を35±0.2℃に、保護管を80±
0.5℃に温度制御した。 (4)抽出部のすべてのバルブが閉じているか確認し、
バルブV−3を開け、抽出部へ二酸化炭素ガスを送っ
た。
【0032】(5)バルブV−4を開け、抽出セル内が
操作圧力になるまでしばらく放置した。 (6)抽出セル内を攪拌モーターにより攪拌した。デジ
タル回転表示計により攪拌シャフトの回転速度を調整し
た。 (7)系全体を操作圧力まで加圧、調整し、圧力が一定
となってから抽出セル内を攪拌モーターにより攪拌して
30分程度放置した。攪拌シャフトの回転速度はデジタ
ル回転表示計により調整した。 (8)バルブV−6を開け、250atmから200a
tmまで減圧させる間に噴射を行った。これによって超
臨界流体(二酸化炭素)中に溶解した塗料と溶媒はノズ
ル20よりパネル22に吹き付けた。 (9)パネル22と床面(ガラス板)に堆積した微粒子
を補集した。
【0033】(10)電子顕微鏡(S−2I00B型
日立走査電子顕微鏡)によりその粒子を観察した。セル
内温度35℃、セル内圧力250atmから200at
mに急速膨張して得られたアクリル樹脂の微粒子の電子
顕微鏡写真を図3に示した。また、島津レーザー回折式
粒度分布測定装置(SALD−2000)により形成し
た微粒子の粒径分布を測定した。アクリル樹脂微粒子の
平均粒子径は12μmであった。図3より、アクリル樹
脂微粒子の粒子径は約10μmであり、島津レーザー回
折式粒度分布測定装置により測定した粒子径と一致して
いることがわかった。また、ほぼ均一な粒子径で、微粒
子間の癒着も見られず、ほぼ円形の微粒子を形成してい
ることがわかった。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、高分子の重合工程にお
ける高分子重合溶液を、二酸化炭素及び極性有機溶媒を
用いて超臨界相に溶解させ、急速膨張させることによ
り、高分子溶液の脱溶剤工程及び機械的粉砕工程の簡素
化と製造エネルギーコスト削減とを行い、かつ、高分子
の粒子径を系の温度、圧力操作により制御し、不純物の
混入のない均一な塗料用微粒子を製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により二酸化炭素及び極性有機溶媒を用
いて、急速膨張により高分子微粒子を製造する試作実験
装置を示す図である。
【図2】本発明により二酸化炭素及び極性有機溶媒を用
いて、急速膨張により高分子微粒子を製造し、かつ、二
酸化炭素及びアルコールを再利用し、連続的に高分子微
粒子を生産する装置を示す図である。
【図3】35℃、200atmから急速膨張させて得ら
れたアクリル樹脂微粒子のSEM像である。
【符号の説明】
1 ボンベ 5 昇圧用ポンプ 15 抽出セル 18 水恒温槽 22 パネル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗料用高分子固体原料を製造するための
    重合工程における高分子重合反応溶液を、二酸化炭素及
    び極性有機溶媒を用いて超臨界相に溶解させ、急速膨張
    させることを特徴とする塗料用微粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】 極性有機溶媒が、メタノール、エタノー
    ル、プロパノール及びアセトンよりなる群から選択され
    た少なくとも1種である請求項1記載の塗料用微粒子の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 急速膨張させるにあたり、使用圧力、温
    度及び溶液組成のうち少なくとも1つを制御することに
    より、製造する高分子微粒子の粒径分布を制御すること
    を特徴とする請求項1又は2記載の塗料用微粒子の製造
    方法。
JP6264692A 1994-10-03 1994-10-03 塗料用微粒子の製造方法 Pending JPH08104830A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6264692A JPH08104830A (ja) 1994-10-03 1994-10-03 塗料用微粒子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6264692A JPH08104830A (ja) 1994-10-03 1994-10-03 塗料用微粒子の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08104830A true JPH08104830A (ja) 1996-04-23

Family

ID=17406875

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6264692A Pending JPH08104830A (ja) 1994-10-03 1994-10-03 塗料用微粒子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08104830A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6048369A (en) * 1998-06-03 2000-04-11 North Carolina State University Method of dyeing hydrophobic textile fibers with colorant materials in supercritical fluid carbon dioxide
US6261326B1 (en) 2000-01-13 2001-07-17 North Carolina State University Method for introducing dyes and other chemicals into a textile treatment system
EP1201682A1 (en) * 2000-10-31 2002-05-02 E.I. Du Pont De Nemours And Company Process for the preparation of polymer powder using supercritical fluid
US6676710B2 (en) 2000-10-18 2004-01-13 North Carolina State University Process for treating textile substrates
WO2004023109A1 (ja) * 2002-09-04 2004-03-18 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology 粉体の粒径分布測定方法及びその装置
JP2004143405A (ja) * 2002-08-28 2004-05-20 Sekisui Chem Co Ltd 樹脂微粒子の製造方法
US7081486B2 (en) 2003-02-25 2006-07-25 Shizuoka University Method of producing polymer
JP2011177617A (ja) * 2010-02-26 2011-09-15 Sanyo Chem Ind Ltd 分散液の製造方法
JP2011246691A (ja) * 2010-04-27 2011-12-08 Sanyo Chem Ind Ltd 樹脂粒子の製造方法
JP6140329B1 (ja) * 2016-04-06 2017-05-31 長瀬産業株式会社 塗装装置及び塗装方法

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6048369A (en) * 1998-06-03 2000-04-11 North Carolina State University Method of dyeing hydrophobic textile fibers with colorant materials in supercritical fluid carbon dioxide
US6261326B1 (en) 2000-01-13 2001-07-17 North Carolina State University Method for introducing dyes and other chemicals into a textile treatment system
US6615620B2 (en) 2000-01-13 2003-09-09 North Carolina State University Method for introducing dyes and other chemicals into a textile treatment system
US6676710B2 (en) 2000-10-18 2004-01-13 North Carolina State University Process for treating textile substrates
EP1201682A1 (en) * 2000-10-31 2002-05-02 E.I. Du Pont De Nemours And Company Process for the preparation of polymer powder using supercritical fluid
US6828363B2 (en) 2000-10-31 2004-12-07 E.I. Du Pont De Nemours And Company Process for the preparation of powder coating compositions
JP2004143405A (ja) * 2002-08-28 2004-05-20 Sekisui Chem Co Ltd 樹脂微粒子の製造方法
JP4504629B2 (ja) * 2002-08-28 2010-07-14 積水化学工業株式会社 樹脂微粒子の製造方法
WO2004023109A1 (ja) * 2002-09-04 2004-03-18 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology 粉体の粒径分布測定方法及びその装置
US7081486B2 (en) 2003-02-25 2006-07-25 Shizuoka University Method of producing polymer
JP2011177617A (ja) * 2010-02-26 2011-09-15 Sanyo Chem Ind Ltd 分散液の製造方法
JP2011246691A (ja) * 2010-04-27 2011-12-08 Sanyo Chem Ind Ltd 樹脂粒子の製造方法
JP6140329B1 (ja) * 2016-04-06 2017-05-31 長瀬産業株式会社 塗装装置及び塗装方法
JP2017185456A (ja) * 2016-04-06 2017-10-12 長瀬産業株式会社 塗装装置及び塗装方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08113652A (ja) 高分子微粒子の製造方法
EP0609540B1 (en) Method for spraying polymer compositions with reduced solvent emission and enhanced atomization
JPH08104830A (ja) 塗料用微粒子の製造方法
JPH03504690A (ja) プリカーサーコーティング組成物
JPH03504689A (ja) エアレススプレー方法におけるスプレー巾の変化方法
KR900001418A (ko) 희석제로서 초임계 유체를 함유하는 피복제의 액체 분무 피복방법 및 이의 액체 분무 피복용 장치
Li et al. Thiol–isocyanate click reaction in a Pickering emulsion: a rapid and efficient route to encapsulation of healing agents
WO2006057374A1 (ja) 複合微粒子の製造方法
US6828363B2 (en) Process for the preparation of powder coating compositions
US20120237771A1 (en) Process for production of polyamideimide resin microparticles, and polyamideimide resin microparticles
US6583187B1 (en) Continuous processing of powder coating compositions
US5981696A (en) Process for preparing coating powder compositions and their use for making coatings
RU2184130C2 (ru) Способ получения реакционных композиций порошковых лаков
EP1834978A1 (de) Verfahren zur Mikronisierung von Polymeren
US6946087B2 (en) Resin mixtures and dispersions
JP6374594B1 (ja) 塗装方法及びコーティング組成物
Kwak et al. Preparation of anthracene fine particles by rapid expansion of a supercritical solution process utilizing supercritical CO 2
Mishima et al. Production of polyethylene glycol and polyoxyalkylenealkylphenyl ether microspheres using supercritical carbon dioxide
RU2356609C1 (ru) Способ получения нано- и микрочастиц водорастворимых веществ с использованием сверхкритического диоксида углерода
CN212263261U (zh) 一种球形聚丙烯粉末涂料的制备系统
JP4538625B2 (ja) 二酸化炭素を使用した塗装方法及びその装置
JP4443279B2 (ja) 有機板状粒子の製造方法
JP5000095B2 (ja) 有機結晶粒子の製造方法
JP2023551379A (ja) 固形エポキシ又はフェノキシ樹脂のスプレードライ法
US20030150085A1 (en) Manipulation of solvent properties for particle formation