JPH08104543A - 紫外線吸収膜形成用液組成物、および紫外線吸収膜付ガラスの製造方法 - Google Patents

紫外線吸収膜形成用液組成物、および紫外線吸収膜付ガラスの製造方法

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JPH08104543A
JPH08104543A JP23707094A JP23707094A JPH08104543A JP H08104543 A JPH08104543 A JP H08104543A JP 23707094 A JP23707094 A JP 23707094A JP 23707094 A JP23707094 A JP 23707094A JP H08104543 A JPH08104543 A JP H08104543A
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absorbing film
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forming
film
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Koichi Maeda
浩一 前田
Toshifumi Tsujino
敏文 辻野
Koichiro Nakamura
浩一郎 中村
Tatsuya Noguchi
達也 野口
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紫外線吸収能、耐熱性、耐紫外線性、表面硬
度、透明性に優れた紫外線吸収膜付きガラスのための紫
外線吸収膜形成用液組成物を提供する。 【構成】 有機チタン化合物、およびセリウム化合物、
および必要に応じて有機シリコン化合物を含有する紫外
線吸収膜形成用液組成物において、分子内にエーテル結
合と炭素−炭素二重結合を有する有機物を添加すること
を特徴とする紫外線吸収膜形成用液組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車などの車両用や
建築物の窓などに使用される、紫外線遮断ガラス及びそ
れに使用される紫外線吸収膜形成用液組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】透明ガラス基板上に紫外線吸収膜を設け
る手段としては、紫外線吸収能を有する物質をスパッタ
リング等の真空成膜法で形成する方法や有機系あるいは
無機系バインダーに紫外線吸収剤を溶解または分散させ
てガラス表面上に塗布する方法などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の内、ス
パッタリング等の真空成膜法では装置コストが大きく、
かつ真空系を要するために操作も複雑である。また、可
視光透過率を低減せずに、紫外線透過率のみを選択的に
低下させる手段としては屈折率の異なる膜を交互に積層
させる多層膜干渉法が用いられるが、1層の成膜に時間
を要し、更に複数層となるためにコストがかかるという
デメリットがあった。
【0004】また、紫外線吸収剤を含む有機系あるいは
無機系バインダーを基板に塗布する方法においては、従
来、紫外線吸収剤としてベンゾフェノン系、ベンゾトリ
アゾール系、リン系などの有機紫外線吸収剤と、酸化チ
タン、酸化亜鉛、酸化セリウム等の無機酸化物系紫外線
吸収剤が知られている。有機系の紫外線吸収剤は十分な
紫外線吸収能を示すが、熱による変質、及びそれ自身が
紫外線により劣化、変色するなどの問題点がある。
【0005】一方、無機酸化物である酸化チタン、酸化
亜鉛、酸化セリウムは、熱、紫外線による耐久性の問題
がなく、表面硬度も高いため、基本的に屋外用途に使用
される紫外線カットガラスとしては有用である。
【0006】しかしながら、酸化亜鉛は紫外線吸収能は
高いものの化学的耐久性、特に耐酸性に乏しいと言う欠
点があった。また、酸化チタン、酸化セリウムは化学的
耐久性には優れているものの、紫外線吸収能は酸化亜鉛
には劣るという問題点があった。
【0007】また、強い紫外線吸収能を示す系として酸
化セリウム−酸化チタン系があることは、従来からガラ
ス溶融法でも知られているが、Journal of American
Ce-ramics Society, 69, [6] C-127〜C-129 (1986)
では、この酸化セリウム−酸化チタン系をゾルゲル法に
よって実現しており、350nm以下の紫外線をカットす
る事が記載されている。これは、酸化セリウムに酸化チ
タンを添加することによってUV吸収端が長波長側にシ
フトすることによる。メカニズムについては明らかでは
ないが、Ti-O-Ceコンプレックスイオンが基本であり、
溶液中では少ないが、焼成により増大すると記載されて
いる。
【0008】このゾルゲル法による結果については、Jo
urnal of Non-Crystalline Solids,121(1990)315-318に
も詳細に記載されている。SiO2-TiO2系ではTi4+によ
り透明なガラスが形成され、SiO2-CeO2系ではCe3+,C
4+により紫外線領域にふたつの吸収ピークが得られ、
SiO2-TiO2-CeO2系では紫外線吸収端が長波長シフトする
事が述べられている。また、SiO2-TiO2-CeO2系では、モ
ル比TiO2/CeO2=1でTiO2/CeO2濃度が高いほど、UV吸収
能が増大し、かつ長波長シフトする事が明記されてい
る。
【0009】また、Ti4+が存在しないSiO2-CeO2系で
は、 CeO2>10モル%ではCeO2の沈澱が発生することから
Ti4+はCe4+の安定剤として作用すると考えられるこ
とも述べられている。また、この系では290nmに強い
吸収が現れるが、これはCe4+とTi4+のコンプレック
スイオンによるとも述べられている。
【0010】更にゾルゲル法によるSiO2-TiO2-CeO2系紫
外線吸収膜については特開平4−177204、同5−
345638、6−192598にも記載されている。
【0011】以上のように、紫外線吸収能、耐熱性、耐
紫外線性、表面硬度、その他を考慮すると、特にガラス
と同等の耐久性、表面硬度などの特性を要求される紫外
線吸収膜付きガラスにおいては、上記の酸化チタン−酸
化セリウム系が有望であることが従来から判明していた
が、この系は屈折率が非常に高く、反射率が高いこと及
び反射色調に難があるという欠点があった。そこで屈折
率を低減するために二酸化珪素を導入することも従来か
ら行われている。但し、SiO2を導入することによって C
eO2/TiO2モル比が低減し、紫外線吸収能が減少するとい
う難点があった。更には顕著な紫外線吸収能を得るには
膜厚を厚くする必要があるが、材料コストまたは焼成時
の残留応力低減からも低膜厚で更に高い紫外線吸収能を
示すことが期待されていた。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特にガラ
スと同等の耐久性、表面硬度などの特性を要求される紫
外線吸収膜付きガラスを重点的に検討した結果、酸化セ
リウム−酸化チタン−二酸化珪素の系において更に紫外
線吸収能を増大させることのできる液組成物、及びその
製造方法を見い出した。
【0013】すなわち、本発明は、有機チタン化合物、
およびセリウム化合物、および必要に応じて有機シリコ
ン化合物を含有する紫外線吸収膜形成用液組成物におい
て、分子内にエーテル結合と炭素−炭素二重結合を有す
る有機物を添加することを特徴とする紫外線吸収膜形成
用液組成物である。
【0014】本発明において、有機チタン化合物とし
て、チタンアルコキシド、チタンアセチルアセトネー
ト、およびチタンカルボキシレートが好適に使用され
る。チタンアルコキシドとしては一般にはTi(OR)
4 (Rは炭素数が1〜4のアルキル基)で表されるが、
反応性から考えて、チタンイソプロポキシド、チタンブ
トキシドが望ましい。また、チタンアセチルアセトネー
トは安定性が優れているので好ましく、一般式としてT
i(OR)4-nn(Rは炭素数が1〜4のアルキル基、
nは1〜3)で表されるが、Lはアセチルアセトン、メ
チルアセチルアセトン、エチルアセチルアセトン、また
はジエチルアセチルアセトンである。例えば、モノアセ
チルアセトナトチタントリイソプロポキシド、ジアセチ
ルアセトナトチタンジイソプロポキシド、ジエチルアセ
トナトチタンジイソプロポキシド、等を挙げることがで
きる。チタンアセチルアセトネートは、チタンアルコキ
シドをアセチルアセトンによってアセチルアセトネート
化して作っても構わないし、市販のチタンアセチルアセ
トネートをそのまま使用しても構わない。またチタンカ
ルボキシレートを挙げることができる。これらの加水分
解および縮重合可能な有機チタン化合物はそのまま用い
てもよく、また加水分解して用いてもよい。
【0015】また、セリウム化合物としては、セリウム
アルコキシド、セリウムアセチルアセトネート、セリウ
ムカルボキシレートなどのセリウム有機化合物、および
硝酸塩、塩化物、硫酸塩等のセリウム無機化合物を挙げ
ることができる。その中で、安定性、入手の容易さから
セリウムの硝酸塩及びセリウムアセチアセトネートが好
ましい。
【0016】更に、加水分解および縮重合可能な有機シ
リコン化合物としては、テトラメチルシリケート、テト
ラエチルシリケートなどのシリコンアルコキシドが好適
に使用できる。
【0017】紫外線吸収膜形成用液組成物中上記有機チ
タン化合物、セリウム化合物、および有機シリコン化合
物の割合は、乾燥、焼成され固体膜になった時の Ti
O2,CeO2,SiO2酸化物換算のモル比で表してそ
れぞれ10〜80、10〜60、および0〜80%であ
ることが好ましい。有機チタン化合物が少なすぎると膜
の透明性が低下すると共に、紫外線吸収性能も低下し、
逆に多すぎると成膜性が低下すると共に、可視光反射率
が高くなり過ぎる。セリウム化合物が少なすぎると成膜
性が低下すると共に、紫外線吸収性能も低下し、逆に多
すぎると膜の透明性が低下する。また有機シリコン化合
物が多すぎると膜の透明性が低下すると共に、紫外線吸
収性能も低下する。有機シリコン化合物は、可視光反射
率が高くなり過ぎるのを防止するために、10モル%以
上含ませることが好ましい。
【0018】本発明において、上記の液組成物に、分子
内にエーテル結合と炭素−炭素二重結合を有する有機物
を添加する。この添加有機物としては、好ましくは分子
内にエーテル結合を有するアクリレート、メタクリレー
ト、ビニル化合物が挙げられるが、具体的にはエチレン
オキシドユニットを6個分子内に有するトリメチロール
プロパントリアクリレートが好適な例として挙げられ
る。
【0019】この添加物は紫外線吸収能の向上に役立
ち、更に、液組成物の安定性、寿命増加、塗布した膜及
び乾燥後の膜の白化防止にも役立つ。紫外線吸収能向
上、液の安定性、塗布膜の白化防止などすべてを考慮す
ると、この添加有機物の中で分子内にエチレンオキシド
ユニットを6個有するトリメチロールプロパントリアク
リレートが最も好適である。
【0020】また、前記添加物の添加量としては、紫外
線吸収膜形成用液組成物が乾燥−焼成され固体膜になっ
た時の全固形分に対して好ましくは10〜200重量%
であり、更に好ましくは20〜100重量%である。こ
の範囲以下の添加量では、上記の紫外線吸収能向上、液
組成物の安定化、塗布膜及び乾燥後の膜の白化防止など
の期待効果が十分得られない。また、この範囲以上の添
加量でも上記期待効果を得ることも可能であるが、形成
された紫外線吸収膜の緻密性が損なわれ、特に表面硬度
に問題をきたすことがあり、また膜上にも外観欠点が発
生する恐れがある。
【0021】前記添加物がなぜ紫外線吸収能を向上させ
る効果を有するかについては明らかではないが次のよう
に推定される。全固形分に対して上記有機物を添加した
液そのもの及び100−250℃で乾燥した膜の紫外線
吸収曲線を観察すると、上記有機物無添加の場合に比較
して明白に長波長側にシフトしており、このシフトは5
00℃以上の温度で焼成しても保持される。また、焼成
後の膜では、可視光領域においても吸収曲線が無添加の
ものと比較して大きく変化している。例えば、TiO
2,CeO2,SiO2 酸化物換算で、各々40モル%、
40モル%、20モル%の組成となる全固形分対して上
記有機物を50重量%添加し、150℃で1時間乾燥し
たものの紫外線吸収曲線を図1および図2に示す。図1
および2から有機物を添加した系2においては無添加の
系1に比して長波長側に約30nmシフトしていること
が判明する。この乾燥膜をガラス温度で650℃で焼成
した後に測定した紫外線吸収曲線の測定結果を図3およ
び図4に示す。図3および4から焼成後においても有機
物を添加した系4は無添加系3と比較して約15nmの
長波長シフトが保持されていること、及び可視光領域の
吸収曲線に大きな差があることが確認された。なお、図
4で、無添加膜3は波長360nmおよび380nmの
光に対して、それぞれ0.85および0.55の吸光度
を示すのに対して、添加膜4は同波長の光に対して、そ
れぞれ1.05および0.67の吸光度を示す。
【0022】この長波長シフト、吸収曲線の差に関して
は、酸化チタン、酸化セリウム系の強い紫外線吸収能を
引き出す原因とされているTi−O−Ceコンプレック
スにおいて、イオンの電子状態、特にTiイオンの電子
状態が、添加有機物の分子内の炭素−炭素二重結合のπ
電子により変化したためと考えられる。
【0023】また、ゾルゲル反応においてチタン酸化物
の一次粒子が形成される過程において、前記添加物の分
子内にあるエーテル結合が安定剤的に作用し結果として
緻密な膜が形成されるために、同じ膜厚で無添加と比較
した際により高い紫外線吸収能を示すとも考えられる。
前記有機物を添加した焼成後の膜断面を電子顕微鏡で観
察すると、前記有機物を添加しない場合と比べて酸化物
粒子の粒径が小さく、均一に分散されていることが観察
されたが、粒子径、分散性は、ゾルゲル反応の履歴全体
に左右されるので、紫外線吸収能増大効果に実際に寄与
しているかどうかは定かではない。
【0024】本発明の紫外線吸収膜形成用液組成物の溶
媒としては、その組成物の塗布方法に大きく依存する
が、ディッピング法、フローコート法、スピンコート法
の場合には100℃以下の沸点を有するアルコール類、
エーテルアルコール類、グリコール類、セロソルブ類、
ケトン類などの低沸点溶媒沸点が望ましく、ロールコー
ト法、グラビアコート法、フレキソ印刷法、スクリーン
印刷法等には150℃以上のアルコール類、エーテルア
ルコール類、及びグリコール類等の高沸点溶媒を少なく
とも1種を含むことが望ましい。溶媒使用量は最終的に
得られる紫外線吸収膜の膜厚、採用するコーティング方
法にも依存するが、通常は全固形分が1〜20%の範囲
内に入るように使用される。
【0025】塗布方法としては、ディッピング法、フロ
ーコート法、スピンコート法、ロールコート法、グラビ
アコート法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法等の方
法があるが、これらのどの方法でも適応可能である。焼
成後の紫外線吸収膜の膜厚は膜組成にも依存するが、実
用上十分な紫外線吸収能を得るためには、30nm以上
が望ましく、他方、クラック発生などを考慮すると50
0nm以下が望ましい。更に望ましい厚みは50〜30
0nmである。
【0026】上記紫外線吸収膜形成用液組成物を用いた
紫外線遮断ガラスの製造方法としては、紫外線吸収膜形
成用液組成物を前記の種々の塗布方法を利用してガラス
基体上に塗布し、その後酸化性雰囲気中(空気中)で1
00〜250℃の温度で5〜120分乾燥した後、50
0℃以上の温度で焼成する方法が挙げられる。
【0027】そして本発明の紫外線吸収膜形成用液組成
物を用いて形成される紫外線吸収膜はチタン酸化物、お
よびセリウム酸化物、および場合によりシリコン酸化物
からなり、その組成比率は原料の液組成物中のチタン、
セリウム、およびシリコンがそのまま酸化物の形で残っ
ている。液組成物中の添加物である分子内にエーテル結
合と炭素−炭素二重結合を有する有機物は、250℃以
下の乾燥膜には残留しているが、500℃以上の焼成の
過程ですべて燃焼、分解、気化するので焼成後の膜には
殆ど残留しない。
【0028】この紫外線吸収膜は次のように多層構造に
形成させることができる。すなわち上記紫外線吸収膜を
表面に形成させるガラス板にあらかじめ、上記紫外線吸
収膜(焼成後)の屈折率をnuv、ガラスの屈折率をng
とした時に、焼成後の屈折率(n1)が 0.95×(nuv×ng)1/2〜1.05×(nuv×ng)1/2 の範囲内、より好ましくは 0.970×(nuv・ng)1/2〜1.030×(nuv・ng)1/2 の範囲内にあり、かつその膜厚が400〜700nmの
可視光線のλ/4波長の0.9〜1.1倍、より好まし
くは500〜600nmの可視光線の1/4波長の0.
95〜1.05倍の光学膜厚(n1d)である、 別組成
の紫外線吸収膜形成用液組成物からなる下地膜を設ける
ことによって、下地膜が存在しない場合に比べて、反射
率を低減し、反射色調をニュートラルに調整することが
可能である。この膜構成は特に反射率、反射色調に制限
がある用途に関しては特に有用である。
【0029】この2層からなる紫外線吸収膜付きガラス
の場合には、前記下地膜用液組成物をガラス基体上に塗
布し、その後酸化性雰囲気中で100〜250℃の温度
で5〜120分乾燥した後、必要に応じてさらに500
℃以上、好ましくは550℃以上の温度で1分〜3時間
焼成した後、前記紫外線吸収膜形成用液組成物をその上
に塗布し、更に酸化性雰囲気中で100〜250℃の温
度で5〜120分乾燥した後、500℃以上の温度で1
分〜3時間焼成する製造方法が適用される。この焼成に
より下地膜およびその上の紫外線吸収膜が同時に緻密化
される。この二層からなる紫外線吸収膜の膜厚みおよび
液組成物の組み合わせの好ましい範囲は下記に示す通り
である。
【0030】 下地膜 紫外線吸収膜(上膜) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 膜厚み(焼成後)nm 30〜150 50〜250 有機チタン化合物(モル%) 10〜 30 20〜 80 セリウム化合物(モル%) 10〜 30 15〜 60 有機シリコン化合物(モル%) 40〜 80 0〜 65 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0031】その中の一つの組み合わせを次に例示す
る。(各モル比はTiO2,CeO2,SiO2酸化物換
算) 下地膜−−−−−−−−−液組成 TiO2 14、C
eO2 14、および SiO2 72各モル% 焼成後の膜の屈折率 1.72 膜厚 80nm 紫外線吸収膜(上膜)−−液組成 TiO2 40、C
eO2 40、および SiO2 20各モル% 焼成後の膜の屈折率 1.96 膜厚 120nm
【0032】また、自動車ガラスのように強化、曲げな
どの成形工程が必要なガラスの場合には、前記下地膜用
液組成物を基体上に塗布し、その後、酸化雰囲気中(空
気中)で100〜250℃の温度で5〜120分乾燥し
た後、前記紫外線吸収膜形成用液組成物をその上に塗布
し、更に酸化性雰囲気中で100〜250℃の温度で5
〜120分乾燥した後、必要に応じて500〜650℃
の温度で1分から2時間の前焼成を施した後、ガラス到
達温度で600〜700℃の温度で強化、曲げを行い、
表面に紫外線吸収膜が形成されたガラスを強化、成形す
ることができる。紫外線吸収膜の反射率、反射色調に制
限がない場合には上記の下地膜用液組成物の塗布・乾燥
は無くても差し支えない。
【0033】勿論、強化、曲げ処理を行う場合は、上記
500〜650℃の前焼成は膜組成、膜厚、紫外線吸収
膜付きガラスの強化、成形方法に応じて、必要が無けれ
ば省いても構わない。しかし高い紫外線吸収能が要求さ
れ、膜厚が大きい場合には、ゾルゲル反応過程の収縮に
依存する残留応力が大きく、ガラスが軟化点に達し柔ら
かくなるガラス自体の温度範囲では、その残留応力によ
りガラスが膜面側に凹に反ることがあり、その反りが大
きい場合にはガラスが所望の形状通りに成形されなかっ
たり、反りが非常に大きい時にはプレス成形の場合に
は、プレス時またはプレス後の風冷時にガラスが破損し
てしまうことがある。
【0034】この場合には、上記温度、時間の前焼成を
施すことによって残留応力が緩和され、反りが大きく低
減するので、ガラスはプレス成形時においても特に破損
すること無く、所望の形状通りに成形されることができ
る。
【0035】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げて説明するが、
本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0036】実施例1 エチルシリケート(COLCOAT CO.,LTD製
「エチルシリケート40」)102.8gを反応層に入
れ、エタノール 90.4g、0.2規定塩酸水溶液1
2.4gを加えた後、4時間室温で攪拌し、エチルシリ
ケート加水分解溶液(Si液)を得た。この溶液108
gに対し、 硝酸セリウム(Ce(NO3)・6H2O)
(Ce液)を312.6g、 オルトチタン酸テトライ
ソプロピル(Ti(OIPr)4)(Ti液)を20
4.7gg加え、原液を得た。 この原液に対して固形
分が10%になるようにエタノールで希釈し、最後に全
固形分に対して、 の式で表されるトリメチロールプロパントリアクリレー
ト・6エチレンオキシドユニット付加物(TMPTA−
EO6)を80重量%添加し、紫外線吸収膜形成用液組
成物とした。この組成物中のチタン、セリウム、および
シリコン各成分がTiO2、CeO2、SiO2換算でそ
れら合計量に対して、それぞれ40,40,20各モル
%含まれていた。
【0037】この液組成物をスピンコーティング法を用
いて、厚さ3.5mm、100mm×100mmの寸法
のソーダライムガラス板上にコーティングし、150℃
の乾燥機で60分乾燥した後、720℃の電気炉におい
て、2分間(ガラス到達温度で680℃)焼成した。得
られた膜は、膜厚は230nmであり、透明でヘイズ率
(曇価)も0.1%と非常に低いものであった。
【0038】また、波長350nmの紫外線の透過率は
1.5%、波長370nmの紫外線の透過率は7.5%
と非常に高い紫外線遮断性を示した。更に、テーバー摩
耗試験による表面硬度、耐酸性、耐アルカリ性、耐ボイ
ル性も良好な結果を示し、全体として優れた性能を示す
紫外線吸収膜が得られた。
【0039】実施例2 硝酸セリウム591.6gにアセチルアセトン408.
5gを還流管付き三口フラスコに入れ、攪拌しながら9
0℃油浴中で1時間加熱攪拌してセリウムトリアセチル
アセトネート(Ce液)を得た。この溶液を実施例1と
同様なSi液に、同じく実施例1と同様なTi(OIP
r)4 と共に加え、原液を得た。その後、実施例1と同
じく、全固形分が8%になるようにイソプロピルアルコ
ール(IPA)で希釈し、最後に全固形分に対してTM
PTA−EO6を80重量%添加し、紫外線吸収膜形成
用液組成物とした。この組成物中のチタン、セリウム、
およびシリコン各成分がそれら合計量に対してTiO
2、CeO2、SiO2 換算でそれぞれ40,40,20
各モル%含まれていた。
【0040】この液組成物をディップコーティング法を
用いて、厚さ3.5mmで300mm×300mmの寸
法のソーダライムガラス上にコーティングし、150℃
の乾燥機で60分乾燥した後、720℃の電気炉におい
て、2分間(ガラス到達温度で680℃)焼成した。
【0041】得られた膜は、膜厚は210nmでありヘ
イズ率も0.1%と非常に低いものであった。また、3
50nmの紫外線の透過率は1.7%、370nmの紫
外線の透過率は9.5%であった。更に、表面硬度、耐
酸性、耐アルカリ性、耐ボイル性も良好な結果を示し
た。
【0042】実施例3 オルトチタン酸テトライソプロピル389.4gを塩化
カルシウム管、還流冷却管を付けた三口フラスコに入
れ、室温で攪拌しながら滴下ロートからアセチルアセト
ン137.2gをゆっくり加えてチタニウムアセチルア
セトネート(Ti液)を得た。この溶液を実施例2と同
様なSi液に、同じく実施例2と同様なCe液と共に加
え、原液とした。その後、実施例2と同じく、固形分が
6%になるようにIPAで希釈した後、TMPTA−E
O6を全固形分に対して80重量%添加し、紫外線吸収
膜形成用液組成物とした。
【0043】この液組成物を実施例2と同様にディップ
コーティングした後、乾燥、焼成した。得られた膜は、
膜厚は200nmでありヘイズ率も0.1%と非常に低
いものであった。また、350nmの紫外線の透過率は
1.8%、370nmの紫外線の透過率は9.8%であ
った。更に、表面硬度、耐酸性、耐アルカリ性、耐ボイ
ル性も良好な結果を示した。尚、このコーティング液を
室温で貯蔵し、2週間後に同様な実験を行ったが、膜の
特性の劣化はなかった。
【0044】実施例4 TMPTA−EO6を全固形分に対して50重量%添加
した以外は実施例3と同様に行い、紫外線吸収膜形成用
液組成物を得た。この液組成物を実施例2と同様にディ
ップコーティングした後に、乾燥、焼成した。
【0045】得られた膜は、膜厚は200nmでありヘ
イズ率も0.1%と非常に低いものであった。また、3
50nmの紫外線の透過率は1.8%、370nmの紫
外線の透過率は9.6%であり、表面硬度、耐酸性、耐
アルカリ性、耐ボイル性も良好な結果を示し、実施例3
の場合と同様な結果が得られた。。尚、このコーティン
グ液を室温放置して、2週間後に同様な実験を行った
が、膜の特性の劣化はなかった。
【0046】実施例5 TMPTA−EO6を全固形分に対して30重量%添加
した以外は実施例3と同様に行い、紫外線吸収膜形成用
液組成物を得た。
【0047】この液組成物を実施例3と同様にディップ
コーティングした後、乾燥、焼成した。得られた膜は、
膜厚は190nmでありヘイズ率も0.1%と非常に低
いものであった。また、350nmの紫外線の透過率は
1.8%、370nmの紫外線の透過率は10.4%で
あり、表面硬度、耐酸性、耐アルカリ性、耐ボイル性も
良好な結果を示し、実施例3の場合と同様な結果が得ら
れた。。尚、2週間後に同様な実験を行ったが、膜の特
性の劣化はなかった。
【0048】実施例6 溶媒としてIPAの代わりに高沸点溶媒としてジアセト
ンアルコール(DAA)を用いた以外は実施例3と同様
に行い、紫外線吸収膜形成用液組成物を得た。この液組
成物をグラビアコーティング法を用いて、厚さ3.5m
mのソーダライムガラス上にコーティングし、170℃
の乾燥機で30分乾燥した後、720℃の電気炉におい
て、2分間焼成した。
【0049】得られた膜は、膜厚は180nmでありヘ
イズ率も0.1%と非常に低いものであった。また、3
50nmの紫外線の透過率は2.1%、370nmの紫
外線の透過率は11.6%であり、表面硬度、耐酸性、
耐アルカリ性、耐ボイル性も良好な結果を示し、実施例
3の場合と同様な結果が得られた。尚、2週間後に同様
な実験を行ったが、膜の特性の劣化はなかった。
【0050】実施例7 実施例3と同様にして得た各Si液、Ce液、Ti液に
おいて、Si液を280.8g,Ce液を131.4
g,Ti液を69.3gから原液を調整し、全固形分が
3%になるようにIPAで希釈した。その後、全固形分
に対してTMPTA−EO6を50重量%添加し、下地
膜用液組成物とした。これを実施例3と同様にディップ
コートを行った後、150℃で30分乾燥し下地膜とし
た。
【0051】次に実施例3で得た原液をIPAで固形分
8%になるように希釈した後、TMPTA−EO6を全
固形分に対して80%添加し、紫外線吸収用液組成物と
した。これを実施例3と同様にして、下地乾燥膜の上に
直接ディップコートを行い、全体をもう一度150℃で
30分乾燥した後、720℃で2分間焼成(ガラス到達
温度で680℃)した。
【0052】得られた膜は、全体膜厚は200nm、下
地膜は80nm、紫外線吸収膜は120nmであった。
そして、紫外線吸収膜の屈折率nuvは1.96、ガラス
基体の屈折率ngは1.52であり、下地膜の焼成後の
屈折率nlは1.69であって(nuv×ng)1/2の値
1.726の0.979倍に相当し、下地膜の膜厚み8
0nmは波長541nm(400〜700nmの範囲
内)の可視光線のλ/4波長の光学膜厚に相当してい
た。この膜はヘイズ率は0.1%と非常に低い上に、か
つガラス面側反射率も10.3%と低く、かつ透過、反
射色調もニュートラルであった。
【0053】また、350nmの紫外線の透過率は6.
7%、370nmの紫外線の透過率は20.7%であ
り、実用上十分な紫外線遮断性能を示した。更に、表面
硬度、耐酸性、耐アルカリ性、耐ボイル性も良好な結果
を示した。
【0054】実施例8 実施例7と同様にして下地膜、紫外線吸収膜から成る二
層コートを行い、150℃で30分乾燥した後、電気炉
を用いて580℃で30分間、または600℃で15分
間、前焼成を行った。その後760℃の炉中に2分間保
持し(ガラス到達温度は680℃)た後に引き上げて、
ガラス板の膜面が凹側になるように(自動車の窓ガラス
の内面が膜面になるように)プレス成形を行ない、その
直後に風冷、強化処理して、自動車用窓ガラスに適した
紫外線吸収膜付強化曲げガラス板を製造した。どちらの
前焼成条件で得られた紫外線吸収膜付ガラスもほぼ設計
通りに成形され、透視歪も観察されなかった。
【0055】実施例9 実施例5と同様にして紫外線吸収膜のみからなる1層コ
ートを行い、150℃で60分乾燥した後、電気炉を用
いて580℃で60分間、または600℃で30分間、
前焼成を行った。その後760℃の炉中に2分間保持し
(ガラス到達温度は680℃)た後に引き上げてプレス
成形を行ない、その直後に風冷、強化処理して強化、曲
げ成形を行った。どちらの前焼成条件で得られた紫外線
吸収膜付ガラスもほぼ設計通りに成形され、透視歪も観
察されなかった。
【0056】比較例1 実施例1においてTMPTA−EO6を添加しなかった
以外は実施例1と同様に行った。得られた膜は白濁して
おり、ヘイズ率は10%以上あった。また、350nm
の紫外線透過率は8%あり、TMPTA−EO6を添加
した実施例1の場合の1.5%に比べて紫外線遮断性能
は劣っていた。また、テーバー摩耗試験による表面硬度
も低い値を示した。
【0057】比較例2 実施例3においてTMPTA−EO6を添加しなかった
以外は実施例3と同様に行った。得られた膜はほぼ透明
であったが、ヘイズ率は0.8%と高かった。また、3
50nmの紫外線透過率は6%あり、添加した場合に比
べて紫外線遮断性能は劣っていた。また、この液組成物
を室温で貯蔵しておき、3日後、同様にコーティングし
た結果、ヘイズ率は20%以上あり、透明な膜は得られ
なかった。
【0058】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、高い紫外
線遮断性能を有し、透明でヘイズ率も低く、かつ表面硬
度、耐酸性、耐アルカリ性、耐ボイル性も良好な紫外線
吸収膜付きガラスを得ることができる。特に紫外線吸収
膜とガラスの間に規定の屈折率と膜厚を有する下地膜を
形成すれば、更に反射率が低く、透過、反射色調もニュ
ートラルを示し、全体的に優れた基本性能を有する紫外
線吸収膜付きガラスが得られる。
【0059】更に、乾燥後の紫外線吸収膜付きガラスの
段階で強化、曲げ等の成形を行う場合には、前焼成を行
うことにより、透視歪のない強化(または/及び)曲げ
成形ガラス板を製造することができる。
【0060】以上の効果から本発明は特に、通常ガラス
と同等の表面硬度、耐久性、成形性、色調などを有する
紫外線遮断ガラスを実現することができ、車両用、住
宅、ビル用途などにも応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紫外線吸収膜形成用液組成物を塗布、
乾燥した膜の紫外線吸収性能を示すグラフ。
【図2】図1の部分拡大図。
【図3】本発明の紫外線吸収膜形成用液組成物を塗布、
乾燥、焼成した膜の紫外線吸収性能を示すグラフ。
【図4】図3の部分拡大図。
【符号の説明】
1:有機物無添加 2:有機物添加 3:有機物無添加 4:有機物添加
フロントページの続き (72)発明者 野口 達也 大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本 板硝子株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機チタン化合物、およびセリウム化合
    物、および必要に応じて有機シリコン化合物を含有する
    紫外線吸収膜形成用液組成物において、分子内にエーテ
    ル結合と炭素−炭素二重結合を有する有機物を添加する
    ことを特徴とする紫外線吸収膜形成用液組成物。
  2. 【請求項2】 前記添加する有機物の添加量が、紫外線
    吸収膜形成用液組成物が乾燥、焼成され固体膜になった
    時の全固形分に対して10〜200重量%、である請求
    項1記載の紫外線吸収膜形成用液組成物。
  3. 【請求項3】 前記添加する有機物が分子内にエーテル
    結合を有する単官能または多官能アクリレートである請
    求項1記載の紫外線吸収膜形成用液組成物。
  4. 【請求項4】 前記多官能アクリレートが分子内にエチ
    レンオキシドユニットを6個有するトリメチロールプロ
    パントリアクリレートである請求項1記載の紫外線吸収
    膜形成用液組成物。
  5. 【請求項5】 前記有機チタン化合物が、チタンアルコ
    キシド、チタンアセチルアセトネート、チタンカルボキ
    シレートから選ばれる少なくとも1種である請求項1記
    載の紫外線吸収膜形成用液組成物。
  6. 【請求項6】 前記セリウム化合物が、セリウムアルコ
    キシド、セリウムアセチルアセトネート、セリウムカル
    ボキシレート、セリウムの硝酸塩、セリウムの塩化物、
    およびセリウムの硫酸塩から選ばれる少なくとも1種で
    ある請求項1記載の紫外線吸収膜用液組成物。
  7. 【請求項7】 前記有機シリコン化合物が、シリコンア
    ルコキシドである請求項1記載の紫外線吸収膜形成用液
    組成物。
  8. 【請求項8】 前記有機チタン化合物、セリウム化合
    物、および有機シリコン化合物が、乾燥、焼成された固
    体膜となった時のモル比で表して、それぞれ10〜80
    %、10〜60%、および0〜80%含有されている請
    求項1記載の紫外線吸収膜形成用液組成物。
  9. 【請求項9】 有機チタン化合物、およびセリウム化合
    物、および必要に応じて有機シリコン化合物を含有し、
    かつ、分子内にエーテル結合と炭素−炭素二重結合を有
    する有機物を添加してなる紫外線吸収膜形成用液組成物
    をガラス基体上に塗布し、その後100〜250℃の温
    度で乾燥した後、500℃以上の温度で焼成することを
    特徴とする紫外線吸収膜付ガラスの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記紫外線吸収膜形成用液組成物をガ
    ラス基体上に塗布する前に、有機チタン化合物、および
    セリウム化合物、および必要に応じて有機シリコン化合
    物を含有し、かつ、分子内にエーテル結合と炭素−炭素
    二重結合を有する有機物を添加してなる紫外線吸収膜形
    成用液組成物であって、前記焼成後の紫外線吸収膜の屈
    折率をnuv、ガラス基体の屈折率をngとした時に、 乾
    燥−焼成後の屈折率が0.95×(nuv×ng)1/2
    1.05×(nuv×ng)1/2の範囲内の屈折率を有する
    紫外線吸収膜形成用液組成物を、波長が400〜700
    nmの可視光線の1/4波長の 0.9〜1.1倍の焼
    成後の光学膜厚みn1dになるようにガラス基体上に塗
    布し、その後100〜250℃の温度で乾燥して下地膜
    を形成する請求項9記載の紫外線吸収膜付ガラスの製造
    方法。
JP23707094A 1994-09-30 1994-09-30 紫外線吸収膜形成用液組成物、および紫外線吸収膜付ガラスの製造方法 Pending JPH08104543A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6244074B1 (en) 1997-12-25 2001-06-12 Nippon Sheet Glass Co., Ltd. Method of manufacturing glass plate with light-transmissive colored film
WO2019225593A1 (ja) * 2018-05-21 2019-11-28 日本板硝子株式会社 ガラス積層体
WO2022014607A1 (ja) * 2020-07-14 2022-01-20 日本板硝子株式会社 撥水膜付きガラス物品及びその製造方法
CN114230194A (zh) * 2021-12-08 2022-03-25 中稀产业发展(天津)集团有限公司 一种稀土基的紫外线屏蔽型镀膜玻璃

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