JPH08104503A - 過酸化水素の精製方法 - Google Patents

過酸化水素の精製方法

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JPH08104503A
JPH08104503A JP7242121A JP24212195A JPH08104503A JP H08104503 A JPH08104503 A JP H08104503A JP 7242121 A JP7242121 A JP 7242121A JP 24212195 A JP24212195 A JP 24212195A JP H08104503 A JPH08104503 A JP H08104503A
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solvent
hydrogen peroxide
substance
dissolves
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JP7242121A
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Ilkka Turunen
トゥルネン イルッカ
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Kemira Chemicals Oy
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D11/00Solvent extraction
    • B01D11/04Solvent extraction of solutions which are liquid
    • B01D11/0403Solvent extraction of solutions which are liquid with a supercritical fluid
    • B01D11/0407Solvent extraction of solutions which are liquid with a supercritical fluid the supercritical fluid acting as solvent for the solute
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B15/00Peroxides; Peroxyhydrates; Peroxyacids or salts thereof; Superoxides; Ozonides
    • C01B15/01Hydrogen peroxide
    • C01B15/013Separation; Purification; Concentration
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明は、a)不純物を含有する過酸化
水素水溶液を、不純物を溶解する物質を少なくとも1種
含む溶媒と接触させて、不純物を過酸化水素水溶液から
溶媒へ移動させ、b)不純物が除去された過酸化水素水
溶液を該溶媒と分離し、回収することを特徴とする、抽
出による過酸化水素の精製方法に関する。なお、不純物
を溶解する該物質は超臨界状態にある。 【効果】 本発明の精製方法によれば、溶媒の消費量が
少なくてすみ、非常に少量の不純物を除去するのに適し
ており、安全性が高く、過酸化水素の損失が少ない等の
利点がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、過酸化水素の精製
方法に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】現在、過
酸化水素製造の主要部分は、一般に所謂アントラキノン
法によって行われている。この方法は、アルキルアント
ラキノンの交互の水素化及び酸化に基づく。アルキルア
ントラキノンは、多種の有機物質から成る溶媒に溶解さ
れる。この運転溶液と呼ばれる溶液は、該方法の最必須
工程の間ずっと、連続的に循環させられる。水素化工程
において、アルキルアントラキノンは、触媒作用的に水
素化されてアルキルアントラヒドロキノンとなる。次の
酸化工程で、アルキルアントラヒドロキノンは酸素と反
応し、元の形、即ちアルキルアントラキノンに戻る。同
時に、過酸化水素が生成する。
【0003】酸化に続く工程は、運転溶液に溶解した過
酸化水素を水で抽出し、過酸化水素を分離する抽出工程
である。過酸化水素水溶液はこのようにして得られる。
抽出工程の後、過酸化水素が除去された運転溶液は再
び、乾燥を経て水素化工程へポンプで送り込まれる。抽
出後、有機物質の残渣は、適当な精製方法によって、過
酸化水素水溶液から通常除去される。この後、過酸化水
素は、一般に蒸留によって濃縮される。蒸留の際、不純
物が水と共に留去して、主生成物として得られる濃縮過
酸化水素から分離され、過酸化水素の精製も同時に行わ
れうる。アントラキノン法に関するより詳細な情報は、
ウルマン工業化学百科事典(Ullmann's Encyclopedia o
f Industrial Chemistry),第5版,A13巻,447
−456頁に記載されている。
【0004】アントラキノン法の抽出で得られる過酸化
水素水溶液は、不純物として有機物質を含んでいる。こ
れらには、運転溶液の反応化合物、アルキルアントラキ
ノン並びに溶媒中に含有されている多数の有機物質が含
まれる。更に、運転溶液のこれら成分から、他の化合物
が化学的に生成し、それらの一部が過酸化水素水溶液中
に最終的に存在することになる。運転溶液が、その工程
において十分長く循環すると、その全てを分析的に同定
することが非常に困難である不可能である程多数の微量
有機物質が実際に含まれる。蒸留による過酸化水素の濃
縮時、水と共に留去しない有機不純物は濃過酸化水素中
に濃縮されている。換言すれば、それらの含量が増加す
る。
【0005】過酸化水素の利用分野によっては、このよ
うな有機不純物は、許容できない欠点となる。有機不純
物によって生じる1つの欠点は、それらが容易に生成物
に色をつけてしまうことである。着色成分としては、特
にアルキルアントラキノン及びその誘導体が挙げられ
る。利用の途によっては、有機物質を事実上含まない極
めて純粋な製品が求められる。従って、アントラキノン
法は、一般に過酸化水素水溶液から有機物質を除去する
1又はそれ以上の精製工程を含んでいる。更に、極めて
高い純度が要求される場合は、最終製品に必要に応じて
別個に精製を施さなければならない。
【0006】過酸化水素を精製するために数多くの異な
った方法が採用されており、例えば蒸留、種々の有機溶
媒によって行われる抽出、活性炭、酸化アルミニウム、
酸化マグネシウム又はポリマー樹脂への不純物の吸着、
陰イオン交換樹脂又は陽イオン交換樹脂を用いる処理並
びに逆浸透が挙げられる。
【0007】有機液体を用いる抽出は、過酸化水素水溶
液から有機物質の残渣を除去するために用いられる非常
に一般的な精製方法である。アントラキノン法では、実
際の過酸化水素抽出の後に、この方法に基づく工程が含
まれていることが多い。不純物を抽出するための有機液
体としては、該工程の運転溶液の溶媒化合物又はその成
分が用いられる。公知文献によれば、用いる溶媒として
は、例えばキシレン、メチルシクロヘキサノールアセテ
ート又は上記物質の混合物が挙げられる(ウルマン工業
化学百科事典,第5版,A13巻,第456頁)。GB
841323公開明細書には、沸点145〜200℃の
芳香族炭化水素の混合物による抽出が開示されている。
有機液体を用いる抽出による過酸化水素の精製を開示す
る刊行物は他にも多数あり、例えばDE103622
5,DE1135866,JP352361がある。
【0008】不純物を過酸化水素、特にその水溶液から
有機液体中へ抽出する上記精製方法には、この方法を時
々不適当な又は不利なものにする幾つかの欠点がある。
第一に、抽出溶媒として用いられる有機液体から残渣が
過酸化水素中に残るのを避けられない。この残渣の一部
は、過酸化水素水溶液中に溶解した形で存在し、その一
部は、分離相として、換言すれば小さな液滴として存在
する。一般的にそうなのだが、高純度が厳しく要求され
る場合には、有機溶媒のこの残渣を過酸化水素水溶液か
ら除去しなければならない。このためには、いくつかの
精製工程が必要であり、有機液体による単なる抽出では
十分でない。当該精製が過酸化水素の従来の製造工程の
一部である場合、抽出溶媒として用いる有機液体は精留
の間に排出することができる。しかしながら、有機液体
によって生じる小滴中に溶解しているアントラキノン誘
導体のような他の有機物質は過酸化水素から除去され
ず、反対に有機液体を留去する際、むしろ濃縮されてし
まうという危険性がある。
【0009】上記方法の第2の欠点は、物質移動効率に
関する。ここで物質移動とは、有機不純物が、一つの相
から他の相へと移動すること、より詳しくは、過酸化水
素水溶液から抽出溶媒として機能する有機溶液へと移動
することを意味する。有機不純物は、過酸化水素から非
常に正確に除去されねばならない。その含量は数百又は
数十mg/リットル程度、特級の場合には、過酸化水素
1リットルに対して有機物質が10mgより少ないこと
さえある。液−液抽出により、そのような低い濃度を達
成することは、周知のように極めて難しいことである。
そのような低濃度を達成しようとする場合には、物質移
動の駆動力、即ち濃度差が不可避的に大変小さいために
困難が生じる。低濃度での濃度差が小さい場合、相間の
たくさんの界面領域を生じさせるために、装置中での長
い保持時間及び極めて効率的な分散が必要となる。たと
えこのような条件を満たしていたとしても、液中での拡
散係数が低く、密度及び粘度が高いために、液−液抽出
において非常に低い濃度を達成することは困難である。
蒸留や吸着のような液体と気体間の物質移動操作で、低
濃度を達成することは、はるかに容易である。非常に効
率的でありかつ物質移動を高める上で必要となる分散
が、互いの相を分離する際には容易に困難をもたらすこ
とをさらに注意すべきである。
【0010】上記精製方法の第3の問題は安全性であ
る。過酸化水素水溶液と有機液体の化合物によって、し
ばしば爆発の危険がある。特に、過酸化水素溶液の濃度
が40%以上である時、問題となる。
【0011】有機不純物を除去するための吸着に基づく
方法は、例えばUS4792403,JP712609
5,DE3826720,GB1197655,GB9
24625にも開示されている。不純物は、例えばポリ
マー樹脂、活性炭、酸化マグネシウム又は酸化アルミニ
ウムに吸着される。しかしながら、この精製方法は安全
性についてかなりの危険がある。例えば、吸着される有
機物質の十分量が樹脂の表面に蓄積されると、酸化条件
下で発火する可能性がある。実際、過酸化水素は強力な
酸化剤であり、吸着装置内には過酸化水素が分解された
際に生じる一定量の純粋な酸素が常に存在することは有
り得る。従って、吸着された有機物質の蓄積を大変注意
深く、絶えず監視する必要があり、吸着物質を頻繁に取
り替えなければならない。たとえそのようにしても、こ
のような工程単位には、現代の製造工程においては望ま
しくない安全性の危険が常にある。更に、比表面積が大
きい為、吸着物が一般に過酸化水素をある程度分解する
ことに注意すべきである。これは、結果的に経済的損失
及び安全性についての危険の増大の両方をもたらす。
【0012】本発明の目的は、上記従来方法の欠点を解
消するか若しくは欠点を減らすために、不純物を、特に
有機不純物を過酸化水素水溶液から除去する方法を提供
することにある。本発明は、過酸化水素水溶液の精製に
おいて、超臨界抽出を適用することに基づく。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために鋭意研究を行った結果、本発明を完成す
るに至った。
【0014】即ち、本発明は以下の通りである。 (1) a)不純物を含有する過酸化水素水溶液を、不純物
を溶解する物質を少なくとも1種含む溶媒と接触させ
て、不純物を過酸化水素水溶液から溶媒へ移動させ、
b)不純物が除去された過酸化水素水溶液を該溶媒と分
離し、回収する方法であって、不純物を溶解する該物質
が超臨界状態にあることを特徴とする、抽出による過酸
化水素の精製方法。 (2) 工程b)において、溶媒を回収し、該溶媒から不純
物を除去することにより溶媒を再生した後、工程a)に
再供給することを特徴とする (1)記載の方法。 (3) 溶媒を再生するために臨界圧以下に減圧することを
特徴とする (2)記載の方法。 (4) 溶媒を再生するために吸着を用いることを特徴とす
る (1)〜(3) のいずれかに記載の方法。 (5) 溶媒が、不純物を溶解する物質を90重量%以上含
有することを特徴とする(1)の方法。 (6) 不純物を溶解する物質が二酸化炭素である (1)〜
(5) のいずれかに記載の方法。 (7) 有機不純物を溶解する溶媒の能力を改善する添加
剤、共溶媒又は共沸添加剤を溶媒が含有していることを
特徴とする (1)記載の方法。 (8) 極性有機化合物を添加剤として用いることを特徴と
する (7)記載の方法。 (9) 添加剤としての極性有機化合物がアルコール類であ
ることを特徴とする (8)の方法。 (10)工程a)において、不純物を含有する過酸化水素水
溶液にキレート化剤を添加し、当該キレート化剤が不純
物のイオン性の部分と複合体を形成し、この複合体が、
不純物を溶解する超臨界物質に溶解可能であることを特
徴とする (1)〜(9) のいずれかに記載の方法。 (11)不純物を溶解する超臨界物質が二酸化炭素であるこ
とを特徴とする(10)記載の方法。 (12)キレート化剤が、金属イオンと結合して、不純物を
溶解する超臨界物質に溶解する化合物に変化する化合物
であることを特徴とする(10)記載の方法。 (13)金属イオンが鉄イオン及び/又はクロムイオンであ
ることを特徴とする(12)記載の方法。 (14)キレート化剤が、陰イオンと結合して、不純物を溶
解する超臨界物質に溶解する化合物に変化する化合物で
あることを特徴とする(10)又は(12)記載の方法。 (15)陰イオンがフォスフェート陰イオンである(14)記載
の方法。
【0015】
【発明の実施の形態】本精製方法は、過酸化水素の製造
工程の一部に組み込んでもよく、或いは製造工程からは
独立した別個の精製方法としてもよい。本発明は、特に
有機物質からの過酸化水素の精製に関するが、他の物質
からの精製にも適用可能である。生成物としての過酸化
水素は、殆どの場合、水溶液中に存在する。従って、本
明細書において、過酸化水素の精製とは常に過酸化水素
水溶液から不純物を除去することをいう。
【0016】上述したように、本発明は、不純物を含有
する過酸化水素水溶液を抽出溶媒と接触させ、不純物を
抽出溶媒に移動させる抽出による過酸化水素の精製方法
に関する。ここで、不純物を溶解する抽出溶媒の物質を
超臨界状態に保てば、より有用な方法が達成できること
を見出した。超臨界状態とは、その圧力が当該物質の臨
界圧力より高く、その温度が当該物質の臨界温度より高
いことを意味する。臨界圧力及び臨界温度は、物質の物
理的性質であり、大部分の従来物質の値は文献に見られ
る。
【0017】本発明の概念によれば、不純物を溶解し、
かつ超臨界状態にある物質がより有用であり、過酸化水
素の不純物を溶かせば溶かす程、超臨界状態にし易い。
上記不純物を溶解する有利な物質の1つは、二酸化炭素
であり、その臨界圧力は73.81bar、臨界温度は
+31.3℃である。本発明の範囲には、溶媒の圧力と
温度が、臨界圧力と臨界温度にかなり近い抽出に基づく
過酸化水素の精製方法も含まれる。溶媒は、多種の物質
から成っていてもよい。この場合、不純物を溶解する溶
媒の物質が溶媒の主成分であることが好ましい。不純物
を溶解し、超臨界状態に保たれる物質の量は、好ましく
は溶媒の90重量%以上である。
【0018】本発明の有利な実施態様によれば、溶媒
は、溶媒より不純物を除去することにより、好ましくは
吸着により再生され、その後該溶媒は工程a)に再供給
される。超臨界溶媒からその中に溶解する不純物を、減
圧により溶媒を揮発させて分離することは容易である。
液体又は固体形態のどちらにおいても、溶媒蒸気から有
機不純物を分離することは容易である。従って、該溶媒
は再び超臨界状態へと圧縮され、再使用される。かくし
て、同じ溶媒が本工程において連続的に循環し、わずか
な損失を埋めるためにのみ追加溶媒が必要となる。
【0019】本発明による方法は、過酸化水素の製造工
程における一単位工程であってもよいし、或いは特定の
用途のための過酸化水素を精製するのに用いられる別個
の精製方法であってもかまわない。本発明の一つの有利
な適用は、溶媒として又は溶媒の主成分として超臨界二
酸化炭素を用いることである。
【0020】過酸化水素水溶液を超臨界二酸化炭素によ
り抽出する精製試験を行うと、驚くべきことに運転溶液
のもとの成分の殆ど全ての残渣が、過酸化水素水溶液か
ら除去されていた。過酸化水素を着色したかもしれない
それらの有機不純物、即ち主としてアントラキノン誘導
体は、超臨界抽出において完全に排出された。アントラ
キノン法に基づく工程において、該工程は問題もなく通
常に行われるが、脱色は一般に充分な精製結果である。
【0021】本発明の方法は、過酸化水素の従来の精製
方法と比較して、いくつかの利点がある。
【0022】まず第一に、超臨界物質と過酸化水素水溶
液の間の密度差がかなり大きく、これは従来の液−液抽
出における相間密度差に比べてはるかに大きい。従っ
て、抽出装置中で超臨界溶媒を過酸化水素から分離する
ことは容易である。過酸化水素中に溶解した状態で残留
している溶媒は、次に、抽出装置を通過した後に減圧し
て、溶媒を蒸発させることによって、容易に除去でき
る。このような理由から、アントラキノン法に基づく過
酸化水素の従来の製造方法では、生成物の一回の精製工
程、すなわち超臨界抽出だけで足りると思われる。従来
技術では、粗製の過酸化物の精製は、4つもの異なる工
程で行われうる。例えば、有機溶媒による抽出;液滴分
離機を用いた、残存する液滴の溶媒からの分離;精留に
おける、溶媒の最後の残留分の除去;並びに、ポリマー
樹脂による吸着も可能である。特に、非常に濃い過酸化
水素が製造される場合や、工程に種々の障害がある場合
には、最後の工程を施す必要がある。この場合、生成物
は、精留時に再び着色されるかもしれない。実施した試
験に基づけば、これら全ての精製工程を超臨界抽出の1
つの操作に置き換えうることは、確かに可能である(も
ちろん、精留は濃縮の為に必要であるが、精製方法とし
ての役割は必要ない。)。上記のように、溶媒の消費量
が少なくてすむことは、本方法のもう1つの利点と考え
られる。
【0023】本方法の3番目の利点として、本方法が非
常に少量の不純物を除去するのに本質的に適している点
が挙げられる。これは、超臨界物質の物性、すなわち、
密度、粘度及びその超臨界物質の拡散係数に基づく。当
該物性は、液体と気体に相当する値の間の値である。し
かしながら、密度が非常に高いため、超臨界物質の溶解
力はほとんど液体の水準である。高い拡散係数と低い粘
度によって、例えば、液−液抽出に比べて、はるかに効
果的に物質移動が起こる。従って、不純物が極めて正確
に除去され、又比較的小さいサイズの装置で十分であ
る。
【0024】本方法の4番目の利点として、使用する超
臨界物質が二酸化炭素である場合の安全性が挙げられ
る。二酸化炭素は不活性で不燃性の物質なので、過酸化
水素溶液と一緒に安全に使用できる。安全性は、濃過酸
化水素溶液の場合に強調される。このとき、有機溶媒に
よる抽出や吸着のような従来方法は危険であり、危険す
ぎて非常に濃い過酸化水素には適用できない。
【0025】従来の方法に比べて、本方法の5番目の利
点は、過酸化水素の損失が少ないことである。特に、物
質移動の効率が高いために保持時間を短くすることがで
きる場合は、本方法においては過酸化水素はほとんど分
解しない。
【0026】本方法の6番目の利点は、変換性に関す
る。上述したように、超臨界二酸化炭素は、運転溶液中
に最初から存在する全ての有機成分を、過酸化水素水溶
液から除去するのに十分な溶媒と考えられる。更に、超
臨界二酸化炭素は、元の成分から生成する副生成物の一
部、例えば、フェノール性化合物の大部分も除去する。
しかしながら、多種の副生成物が存在している可能性が
あり、これら全てを、1つの溶媒で除去できるわけでは
ない。しかし、様々な共溶媒や添加剤を主溶媒に加える
ことによって、超臨界物質の溶解特性を改良することが
できる。このように、共溶媒や添加剤を用いることによ
って、特別な純度が厳格に求められている場合にも、本
方法を適用することができる。これに関連して、アルコ
ールのような種々の極性有機化合物等の添加剤や共溶媒
を用いることができる。これらは、主溶媒への極性不純
物の溶解度を高める。
【0027】本発明は、上記したように、主として有機
物質から、さらには適用可能な他の物質から過酸化水素
を精製する方法に関する。本発明は、過酸化水素溶液か
ら無機イオンを除くために利用することもでき、その為
に、精製すべき溶液に適当なキレート化剤を加え、イオ
ンを、超臨界溶媒に溶解されている化合物に結合させ
る。本方法は、鉄イオンやクロムイオンのような金属イ
オンの除去に、特によく適用される。原則的には、過酸
化水素水溶液から、フォスフェートイオンのような陰イ
オンを除去するために、類似の方法を用いることができ
る。その際、用いた添加剤は、超臨界溶媒中に溶解して
いる陰イオンとともに化合物を形成する。
【0028】図1は、本発明の精製方法を実施するのに
用いることができるプロセス装置の概略原理図を示す。
しかしながら、これはほんの1例であり、本発明の方法
は他の形態の装置でも実施できる。
【0029】図1において、参照番号1は、精製すべき
過酸化水素の流体、すなわち、不純物を含有する過酸化
水素水溶液を示す。これは抽出装置3に供給され、また
同時に超臨界物質4も抽出装置に供給される。抽出装置
は、空のプロセス容器であっても、例えば、充填カラム
あるいは平板カラムであってもよい。不純物が抽出され
た過酸化水素の精製水溶液2は、抽出装置から排出され
る。抽出装置から排出される超臨界物質の圧力はバルブ
6で下げられ、分離機7で不純物8が超臨界物質から分
離され、超臨界物質は、コンプレッサー5を用いて超臨
界状態に再圧縮される。この装置は、図1の概略図では
省略されている熱交換器を当然のことながら含んでいて
もよい。
【0030】
【実施例】本精製方法の性能を調べるために、多くの試
験を行った。過酸化水素の製造工程から取り出した過酸
化水素水溶液を、精製されるべき溶液として用いた。当
該水溶液中の過酸化水素含有量は約30〜40%であ
る。当該溶液は、抽出工程の後、工程から取り出した
が、溶液は溶解した形態の不純物と分離相としての不純
物の両方の有機不純物を含んでいた。当該過酸化水素の
製造方法において、芳香族炭化水素及びトリオクチルフ
ォスフェートは、運転溶液中における溶媒として用いら
れる。以下の不純物、すなわち、エチルアントラキノ
ン、その各種誘導体、芳香族炭化水素、トリオクチルフ
ォスフェート、フェノール性化合物が、精製されるべき
過酸化水素水溶液中に見出された。更に、当該溶液は未
知の極性有機不純物も含んでいた。
【0031】実施例1 当該試験は、精製されるべき過酸化水素水溶液0.5リ
ットルを含むオートクレーブ中で行った。40リットル
/時間(常温一気圧:NTP)の二酸化炭素を、170
barの圧力、温度35℃でオートクレーブに送り込ん
だ。精製前、当該溶液はエチルアントラキノンとその誘
導体3.2mg/リットル、芳香族炭化水素28mg/
リットル、及びフェノール性化合物20mgを含有して
いた。3時間の試験後には、当該溶液はエチルアントラ
キノンとその誘導体0.1mg/リットル未満、芳香族
炭化水素1mg/リットル未満、及びフェノール性化合
物1mg/リットルしか含んでいなかった。当該試験に
おいて、総炭素含量は145mg/リットルから84m
g/リットルに減少した。
【0032】実施例2 2番目の試験は、向流的、連続的に操作される充填カラ
ムで行った。カラム中の連続相は超臨界二酸化炭素であ
り、これをゆっくりと上向きに流した。精製されるべき
液体である過酸化水素水は、小さな液滴状で下向きに流
した。カラムは、金属性充填物で満たした。カラムの内
径は58mm、充填物の高さは3mであった。カラムの
圧力は175bar、温度は35℃であった。過酸化水
素は19.7kg/時間で供給し、二酸化炭素は41.
3kg/時間で供給した。供給流体はアントラキノン化
合物0.09mg/リットル、芳香族炭化水素3.0m
g/リットル、及びフェノール性化合物11.8mg/
リットルを含有していた。精製された流体はアントラキ
ノン化合物を一切含まず、芳香族炭化水素1.3mg/
リットル、フェノール性化合物1.7mg/リットルを
含有していた。
【0033】実施例3 3番目の試験は、スタティックミキサー(static mixe
r)を備えている管の中で行った。過酸化水素水と超臨
界二酸化炭素を、この管に同時に流した。管の内径は6
mm、長さは4mであった。管の入口の圧力は175b
ar、温度は35℃であった。過酸化水素の流速は1
9.7kg/時間、二酸化炭素の流速は41.3kg/
時間であった。過酸化水素の供給流体は、アントラキノ
ン化合物8.44mg/リットル、トリオクチルフォス
フェート0.62mg/リットル、芳香族炭化水素31
mg/リットル、オクタノール12mg/リットル、及
びフェノール性化合物147mg/リットルを含有して
いた。管を通過した後、流体は分離され、過酸化水素の
流体は、アントラキノン化合物0.42mg/リットル
を含み、トリオクチルフォスフェートを一切含まず、芳
香族炭化水素2mg/リットル、オクタノール0.4m
g/リットル、及びフェノール性化合物8mg/リット
ルを含有していた。
【0034】
【発明の効果】本発明の精製方法によれば、溶媒の消費
量が少なくてすみ、非常に少量の不純物を除去するのに
適しており、安全性が高く、過酸化水素の損失が少ない
等の利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の精製方法に用いるプロセス装置の概略
図の一例である。
【符号の説明】
1 不純物を含有する過酸化水素水溶液 2 過酸化水素の精製水溶液 3 抽出装置 4 超臨界物質 5 コンプレッサー 6 バルブ 7 分離機 8 不純物
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年9月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】有機液体を用いる抽出は、過酸化水素水溶
液から有機物質の残渣を除去するために用いられる非常
に一般的な精製方法である。アントラキノン法では、実
際の過酸化水素抽出の後に、この方法に基づく工程が含
まれていることが多い。不純物を抽出するための有機液
体としては、該工程の運転溶液の溶媒化合物又はその成
分が用いられる。公知文献によれば、用いる溶媒として
は、例えばキシレン、メチルシクロヘキサノールアセテ
ート又は上記物質の混合物が挙げられる(ウルマン工業
化学百科事典,第5版,A13巻,第456頁)。GB
841323公開明細書には、沸点145〜200℃の
芳香族炭化水素の混合物による抽出が開示されている。
有機液体を用いる抽出による過酸化水素の精製を開示す
る刊行物は他にも多数あり、例えばDE103622
5,DE1135866,JP352361(特公昭3
5−2361号公報)がある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】有機不純物を除去するための吸着に基づく
方法は、例えばUS4792403,JP712609
(特公昭46−26095号公報),DE38267
20,GB1197655,GB924625にも開示
されている。不純物は、例えばポリマー樹脂、活性炭、
酸化マグネシウム又は酸化アルミニウムに吸着される。
しかしながら、この精製方法は安全性についてかなりの
危険がある。例えば、吸着される有機物質の十分量が樹
脂の表面に蓄積されると、酸化条件下で発火する可能性
がある。実際、過酸化水素は強力な酸化剤であり、吸着
装置内には過酸化水素が分解された際に生じる一定量の
純粋な酸素が常に存在することは有り得る。従って、吸
着された有機物質の蓄積を大変注意深く、絶えず監視す
る必要があり、吸着物質を頻繁に取り替えなければなら
ない。たとえそのようにしても、このような工程単位に
は、現代の製造工程においては望ましくない安全性の危
険が常にある。更に、比表面積が大きい為、吸着物が一
般に過酸化水素をある程度分解することに注意すべきで
ある。これは、結果的に経済的損失及び安全性について
の危険の増大の両方をもたらす。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)不純物を含有する過酸化水素水溶液
    を、不純物を溶解する物質を少なくとも1種含む溶媒と
    接触させて、不純物を過酸化水素水溶液から溶媒へ移動
    させ、b)不純物が除去された過酸化水素水溶液を該溶
    媒と分離し、回収する方法であって、不純物を溶解する
    該物質が超臨界状態にあることを特徴とする、抽出によ
    る過酸化水素の精製方法。
  2. 【請求項2】 工程b)において、溶媒を回収し、該溶
    媒から不純物を除去することにより溶媒を再生した後、
    工程a)に再供給することを特徴とする請求項1記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 溶媒を再生するために臨界圧以下に減圧
    することを特徴とする請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 溶媒を再生するために吸着を用いること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 溶媒が、不純物を溶解する物質を90重
    量%以上含有することを特徴とする請求項1記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 不純物を溶解する物質が二酸化炭素であ
    る請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 有機不純物を溶解する溶媒の能力を改善
    する添加剤、共溶媒又は共沸添加剤を溶媒が含有してい
    ることを特徴とする請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 極性有機化合物を添加剤として用いるこ
    とを特徴とする請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 添加剤としての極性有機化合物がアルコ
    ール類であることを特徴とする請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 工程a)において、不純物を含有する
    過酸化水素水溶液にキレート化剤を添加し、当該キレー
    ト化剤が不純物のイオン性の部分と複合体を形成し、こ
    の複合体が、不純物を溶解する超臨界物質に溶解可能で
    あることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の
    方法。
  11. 【請求項11】 不純物を溶解する超臨界物質が二酸化
    炭素であることを特徴とする請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 キレート化剤が、金属イオンと結合し
    て、不純物を溶解する超臨界物質に溶解する化合物に変
    化する化合物であることを特徴とする請求項10記載の
    方法。
  13. 【請求項13】 金属イオンが鉄イオン及び/又はクロ
    ムイオンであることを特徴とする請求項12記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 キレート化剤が、陰イオンと結合し
    て、不純物を溶解する超臨界物質に溶解する化合物に変
    化する化合物であることを特徴とする請求項10又は1
    2記載の方法。
  15. 【請求項15】 陰イオンがフォスフェート陰イオンで
    ある請求項14記載の方法。
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FI944373A0 (fi) 1994-09-21
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