JPH08103928A - 射出圧縮成形機の型締力設定方法 - Google Patents

射出圧縮成形機の型締力設定方法

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JPH08103928A
JPH08103928A JP18536294A JP18536294A JPH08103928A JP H08103928 A JPH08103928 A JP H08103928A JP 18536294 A JP18536294 A JP 18536294A JP 18536294 A JP18536294 A JP 18536294A JP H08103928 A JPH08103928 A JP H08103928A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 射出圧縮成形で型締力を下げて金型の圧縮を
行う場合、単に油圧力を下げて対応するのではなく区分
されたシリンダ対に対し選択的に圧油を送り込み段階的
に型締力のランクを得る型締設定方法。 【構成】 早送り用の2本のシリンダと型締用の4本の
シリンダより構成される型締装置の対角にある2本の型
締シリンダによるシリンダ対Aと、他の対角にある2本
の型締シリンダによるシリンダ対Bと、早送り用シリン
ダによるシリンダ対Cに、これらに接続した油圧機構内
の電磁弁で選択的に切り換えて圧油を送り込み段階的な
型締力を発生させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は射出圧縮成形の際に圧縮
する金型の状態に応じて型締力を段階的に調節する射出
圧縮成形機の型締力設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用のラジエータグリルのように格
子構造を持つ合成樹脂製品を射出成形する為には、大き
な投影面積である上に格子内での樹脂の流動抵抗のた
め、高射出圧力及び高射出率の大型の射出成型機が必要
となるが、射出圧縮成形で製作すれば前記の高射出圧力
や高射出率の成型機でなくとも成形可能である。
【0003】予め圧縮分だけ開いた金型内に成形品体積
分の厳密に計量された溶融樹脂を射出し、該金型を圧締
めして閉じることにより、金型内の溶融樹脂を圧縮しな
がら流動させ、次第に隅々迄充填していく。金型閉鎖時
点で流動が停止するので充填完了となる。後は冷却して
取り出せばよい。予め金型を開いておくため樹脂の通路
は、金型閉鎖をして射出成形する場合より格段に広く楽
に流動し、金型を締め付ける力も小さくてよく、また金
型内で流動中の樹脂の圧力も低く、加熱筒内へ逆流する
樹脂を止めるためのスクリュを押さえる射出シリンダの
力も小さくてよい。
【0004】以上の様な射出圧縮成形の際に小さい型締
力と低い射出圧力で成形する場合はアルミ合金製の金型
を使用し、重量軽減による取り扱いの容易さとコスト削
減の効果を出す場合がある。しかしアルミ合金は金型の
通常の素材である炭素鋼や工具鋼に比べて表面硬度が低
く荷重に対しても弱いので、無理な型締力や高射出圧力
をかけることができなく、型締力の管理を厳密に行う必
要がある。
【0005】このような場合通常の油圧駆動の射出圧縮
成型機に於いては、小さい型締力を必要とした場合には
型締のリリーフ弁の設定をを下げて対応していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】然し専用機でない限り
単にリリーフ弁を下げて使用すると、常に高い圧力に戻
る危険が有るし、人為的設定ミスによるリリーフ弁誤設
定の心配もある。又作動油の温度が成型機使用初期では
低く、油圧力が油温平衡時より5kg/cm2 以上高く
なることは珍しくない。油圧力が設定した圧力に上昇し
てリリーフ弁が吹く際には10〜15kg/cm2 のピ
ーク圧力が発生することもよくある。このように圧力上
昇の原因はありふれた問題であり、過剰な型締力発生の
危険は常にある。
【0007】こうした状況で、僅かに上回る力に対して
も破損の心配のあるアルミ合金製の金型を使用する場合
は特にではあるが、一般に射出圧縮成形において型締力
過大によるトラブルとして樹脂をパーティング面で挟だ
際に傷を付けたり、金型圧縮時の樹脂の過剰な流動によ
る圧力でコアずれやピン類の折損の発生、また樹脂量が
多過ぎる際の保持圧過大による内部寸法の歪み等の事故
が起きやすい。
【0008】
【課題を解決するための手段】アルミ合金製の金型で成
形する際は勿論、低い型締力で射出圧縮成形する場合で
もリリーフ弁の設定圧力は変化させずに常用の圧力のま
まで、型締シリンダの有効面積を減らして型締力を小さ
くして射出圧縮成形を行い、型締力に対する油圧力の影
響を低くして成形すれば金型の破損を減らすことができ
る。
【0009】
【作用】例えば型締シリンダの有効面積を通常の半分に
すれば、油温やピーク圧による型締力の増加は前記の型
締シリンダの有効面積に比例し半分となる。このことは
締付力に対し余裕の少ないアルミ合金製の金型で成形す
る際に有効である。而も原則としてリリーフ弁の設定は
変えないので人為的設定ミスは無い。
【0010】
【実施例】図1は早送り用シリンダ2本と型締シリンダ
4本を使用した型締装置に複数のポンプと電磁弁を組み
合わせた油圧機構を接続したもので、前記シリンダを各
シリンダ対A,A′とB,B′とC,C′とに纏め、電
磁弁の操作で各シリンダ対に選択的に作動油を圧送し、
5段階の型締力を得る型締力調節方法の例である。図2
は図1の型締装置の2−2断面を表示した図で、型締装
置に使用の各シリンダの配置を示す。各シリンダ対は金
型取り付け位置に対して対称の位置にあるもの同士を選
定してある。
【0011】型締装置は図1において、図示しない基台
に固定盤10を立設し、固定盤10の4隅に設けた挿通
孔12に整合して支持壁30を取り付け、該支持壁30
でタイバー16の一端を保持し、タイバー16の他端を
同じく図示しない基台に立設した支持部材14で保持し
ている。可動盤20の4隅に型締シリンダ24を構成
し、ラム25の中心に穿設した挿通孔28に前記タイバ
ー16を摺動自在に挿通し、該可動盤20は該固定盤1
0に対し接近離隔可能にタイバー16上に支持されてい
る。
【0012】固定盤10の上下側面で金型に対し対称な
位置に早送り用シリンダ22を固定し、ピストンロッド
23の先端を可動盤20に固定してある。早送り用シリ
ンダ22のピストンにより区画された油室78,80の
いずれかに作動油を圧送して可動盤20を固定盤10に
対し、高速度で接近離隔することができる。ラム25の
左右両方に伸びたピストンロッドはどちらも同一の外径
である。固定盤10側に伸ばしたピストンロッド26の
先端は係止用の溝を刻設した係止部32を形成してい
る。各支持壁30の内部に一対の割りナット34を対向
させて組み込み、シリンダ36の駆動により対向方向に
接近離隔可能である。
【0013】早送り用シリンダ22に引き寄せられて、
可動盤20が固定盤10に接近するとラム25は右側端
の係止部32の先端がタイバー16に沿って固定盤10
の挿通孔12を通過し、可動盤20に取り付けた可動金
型18と固定盤10に取り付けた固定金型13が閉鎖す
る前に、支持壁30に当接して停止する。この位置でシ
リンダ36を駆動し、割りナット34を対向方向に移動
し、係止部32に噛合させる。割りナット34は係止部
32の先端が支持壁30に当接停止した位置で完全に噛
合する様に両者の位相を合わせてある。
【0014】前記の如く割りナット34にて係止部32
を噛合するとラム25は固定盤10に固定されることに
なる。この時ラム25内部に組込んだチェック弁42の
パイロットラインをタンクに開放してやると連絡通路4
4が開放され、可動盤20はラム25停止後もシリンダ
22に引き寄せられて移動を続けることができ、金型が
予め設定した圧縮開度になると停止する。即ち型締シリ
ンダ24は内部に組込んだラム25にて油室38と油室
40に区画されており、前記の如くラム25内部に組み
込んだチェック弁42を開放し、ラム25停止により油
室44から押し出される作動油は連絡通路44を通って
油室38に吸入されるからである。
【0015】型締シリンダ25の油室38と油室40は
シリンダとしての有効面積は同じでありラム25が内部
で移動すると、移動側から押し出された作動油はチェッ
ク弁42開放により連絡通路44を移動してそのまま反
対側の油室にきっちり収まることができる。それ故外部
から吸排する油圧回路は不要となる。またチェック弁4
2を閉鎖状態にしておくと油室38に作動油を圧送して
可動盤20を固定盤10に引き寄せ、金型13,18を
締め付けることができる。
【0016】型締装置には制御用のセンサーとして、型
締シリンダ24とラム25の相対位置を検出するリミッ
トスイッチ41と、係合部32の先端が支持壁30に当
接したことを確認するリミットスイッチ63と、可動盤
20の位置を検出するピニオン,ラックとで構成するロ
ータリーエンコーダ65、増圧完了を確認する圧力スイ
ッチ67がある。
【0017】次に油圧装置の説明に移る。図2に可動盤
20側から見たシリンダの配置を記してある。シリンダ
にはA,A′,B,B′,C,C′の同じアルファベッ
トのシリンダ同士でシリンダ対を構成している。各シリ
ンダ対は金型に対して対称に位置し、この対同士であれ
ば同時に加圧使用しても何ら不都合は生じない。従って
これら3グループのシリンダ対を組み合わせて各種の型
締力を得ることができる。また図1の型締装置は中心線
を境にして違う状態が表示されている。上が型開時の状
態を示し、下が型締時の状態を示している。各シリンダ
対は立体的な形状を平面図で表している関係上1本で代
表してあるが、早送り用シリンダであるC,C′は2本
で記してある。
【0018】固定吐出のダブルポンプ56,60は電動
機66に直結され、常時吐出をしている。小容量のポン
プ60の吐出口にシーケンス弁92が接続してあり、2
0kg/cm2 程度の低い圧力に設定してある。シーケ
ンス弁92出口側の分岐回路にリリーフ弁58とそのベ
ントラインに電磁弁70を接続してある。小容量ポンプ
60の吐出油は電磁弁70を解磁しておくことでリリー
フ弁58のベントラインがタンクに開放され、リリーフ
弁58からタンク82へアンロードしている。吐出油は
シーケンス弁92を通過後にタンクへアンロードされる
ので小容量ポンプ吐出量は常にシーケンス弁92を通過
しており20kg/cm2 の制御に関与できる。またシ
ーケンス弁92は入口側の圧力が20kg/cm2 以上
になると圧力制御能力はなくなり、高い方の圧力に追従
する。即ち入口側の圧力を常時20kg/cm2 以上に
保持する機能を持つ。この20kg/cm2 でシリンダ
36と油圧作動のチェック弁42は常に駆動できる状態
にある。
【0019】シーケンス弁92の入口側のラインから分
岐して電磁弁94に接続され、その先は割りナットを駆
動するシリンダ36に接続されている。同じくシーケン
ス弁92の入口側のラインから分岐して電磁弁96,6
2に接続され、その先はシリンダ対Aとシリンダ対Bに
内蔵の油圧作動のチェック弁42,42のパイロット部
に接続している。これらのアクチュエータは後に説明す
る圧抜き時に於いて回路の圧力が下がった時にも作用力
を及ぼすためである。
【0020】また大容量ポンプ56の吐出口から分岐し
てリリーフ弁54とそのベントラインに電磁弁68を接
続してある。電磁弁68を解磁のままにしておくとベン
トラインはタンクに開放され、大容量ポンプ56の吐出
量はリリーフ弁54からタンク82へアンロードされ
る。大容量ポンプ56の吐出口のチェック弁72は大容
量ポンプ56の吐出量をアンロードした際に小容量ポン
プ側からの逆流を阻止する目的がある。大容量ポンプ5
6と小容量ポンプ60はチェック弁72の先で合流し、
電磁弁76に接続している。
【0021】電磁弁76は型閉めを行うか、型開を行う
かの基本作動を行う電磁弁である。ソレノイド76aは
型閉用であり、ソレノイド76bは型開用である。ソレ
ノイド76aが励磁するとポンプ吐出油は通路71に接
続し、通路71には電磁弁50,51,52が接続して
あり、それぞれその先のシリンダ対C,B,Aの金型を
閉鎖する側の油室78,38,38に接続してある。
【0022】ソレノイド76bを励磁するとポンプ吐出
油は通路73に接続し、通路73は直接シリンダ対Cの
金型を開き側の油室80に接続すると共に、電磁弁5
5,59に接続し、その先はシリンダ対B,Aの金型を
開く側の油室40,40に接続してある。
【0023】以下、このような油圧機構を備えた本実施
例における型締装置の作動について、それぞれの各行程
での電磁弁の作動を図3の作動表を基に追いながら更に
説明を加えることとする。図3の作動表において+はソ
レノイドが励磁したことを表し、無記号は解磁の状態を
表す。型締保持1〜型締保持5はシリンダ対の組合せの
結果発生する型締力のランクを表している。成形におい
ては必要とする型締力を選択すれば良い。従って射出行
程に於いては各シリンダ対の選択によって励磁するソレ
ノイドが変化するので混乱防止のため表示はしない。ま
た型締圧力は最高値のままで変化させないものとする。
【0024】高速型閉じではソレノイド68,70,7
6a,50,62,96を励磁し、ポンプ56,60か
らの吐出油をシリンダ対C(早送り用シリンダ22、以
下シリンダ対Cと称する)の油室78に送り込むと共に
ヘッド側油室80からの戻り油は電磁弁76からタンク
82へ戻される。こうすることによって可動盤20は固
定盤10に向かって高速移動することになる。尚ラム2
5やピストンロッド26も可動盤20と共に移動する。
【0025】低速型閉じでは高速型閉じに比べ、ソレノ
イド68を解磁する。大容量ポンプ56はリリーフ弁5
4からタンク82へアンドードし、小容量ポンプ60の
みの使用となり型閉じ速度は低速となる。ラム25は可
動盤20と共に低速移動となり、ピストンロッド26は
固定盤10の挿通孔12を通過し、先端部が支持壁30
に低速で当接する。ピストンロッド26の当接はリミッ
トスイッチ63によって検出され、この信号でソレノイ
ド94を励磁し、シリンダ36を伸長させ割りナット3
4をピストンロッド26の係止部32に噛合させ、ピス
トンロッド26を固定盤10に固定する。ピストンロッ
ド26の固定後も可動盤20は移動を続けるので、当接
と同時にソレノイド62,96も解磁して、連絡通路4
4を開放し、可動盤20移動で縮小する油室40から押
し出された作動油は連絡通路44を通り、油室38に吸
入される。
【0026】予め設定した金型の圧縮開度の少し手前の
位置でソレノイド50,51b,52b,55a,59
aを励磁して、シリンダ対Cの油室78と,シリンダ対
A,Bの油室38に同時に小容量ポンプ60の吐出油を
送り込む。同時にソレノイド62,96は励磁して連絡
通路44を閉鎖する。シリンダ対A,Bの反対側油室4
0の作動油は押し出されて電磁弁55と59をそれぞれ
通り、タンク82に戻される。大きな油室を使用して速
度を極低速とする。
【0027】こうして可動盤20は極低速で金型閉鎖を
行い、予め設定した圧縮量分の金型開度の位置でソレノ
イド62,96を残して他は全て解磁し停止する。この
位置は可動盤に取り付けたロータリーエンコーダ65で
監視され、精密に位置出しされる。型締速度が特に遅い
ので停止の際のブレーキは掛かり易い。この極低速区間
は成形に於いてはロスタイムであるからできるだけ短距
離が良い。
【0028】次の射出行程に於いては加熱装置により予
めスクリュの後退位置で樹脂量の計量を行っておき、ス
クリュ押切で射出する。金型は圧縮分開いているので樹
脂は楽に注入でき、射出圧力も低いままである。
【0029】型締圧縮は各シリンダ対の組合せにより5
通りの型締力ランクが実現できる。ソレノイド68,7
0は励磁してポンプ56,60両吐出量を使用する。但
し型締保持5はシリンダ有効面積が小さいためソレノイ
ド70のみを励磁して小容量ポンプ60の吐出量を使用
する。
【0030】型締圧縮1は成形機の常用の締付力であ
り、シリンダ対A,B,C全てを使用する。基本のソレ
ノイド76aの他にソレノイド50,51b,52bを
励磁して通路71の圧油をシリンダ対Cの油室78とシ
リンダ対A,Bの油室38,38に圧送し、前記の各シ
リンダの縮小する油室80,40,40から排出する作
動油はソレノイド55a,59aを励磁することにより
電磁弁76,55,59を通じてタンク82に戻す。こ
うして発生する圧縮力は最大ランクの締付力となる。
【0031】型締圧縮2はシリンダ対A,Bを使用す
る。上記型締圧縮1と比べてソレノイド50が解磁され
ている。シリンダ対Cの膨張する油室78は電磁弁50
を通じてタンク82より作動油を吸入し、縮小する油室
80から押し出される作動油は電磁弁76を通りタンク
82へ戻される。
【0032】型締圧縮3はシリンダ対B,Cを使用す
る。ソレノイド50,51b,55aを励磁して通路7
1の圧油をシリンダ対B,Cの油室78と38に供給
し、縮小する油室80,40から排出する作動油は電磁
弁76と55からタンク82へ排出する。シリンダ対A
は使用しないため電磁弁52と59のソレノイドを解磁
すると共に、電磁弁62のソレノイド62を解磁してシ
リンダ対A側のチェック弁42のパロットラインをタン
ク82に開放し、同連絡通路44を開放する。シリンダ
対Aの縮小する油室40から押し出された作動油は同連
絡通路44を通り、膨張する油室38に吸入される。
【0033】型締圧縮4はシリンダ対Aのみの使用で、
ソレノイド52bと59aを励磁する。油室38に圧油
を供給し、油室40からタンク82へ排出する。使用し
ないシリンダ対Bの作動油の流れは電磁弁96のソレノ
イド96を解磁して、シリンダ対B側の連絡通路44を
開放することにより、縮小するシリンダ対Bの油室40
から押し出された作動油は連絡通路44を通り膨張する
油室38に吸入される。またソレノイド50は解磁して
いるから、シリンダ対Cの膨張する油室87は電磁弁5
0を通じて作動油を吸入し、縮小する油室80は電磁弁
76を通じてタンク82に作動油を排出する。
【0034】型締圧縮5はシリンダ対Cのみ使用する。
ソレノイド50を励磁してシリンダ対Cの油室78に圧
油を供給すると共に、縮小する油室80からは電磁弁7
6を通じてタンク82に作動油を排出する。使用しない
シリンダ対A,Bはソレノイド62,96を解磁して連
絡通路44を開放することにより、縮小する油室40か
ら押し出された作動油を上記連絡通路44を通り油室3
8に吸入させる。
【0035】型締の力は型締圧縮1が最大で、型締圧縮
5が最小である。圧縮成形をする際には必要とする型締
力に応じて予め型締圧縮1〜型締圧縮5の内から選択す
ることになる。圧縮分開いていた金型が圧縮力により締
め付けられ閉鎖すると油圧力はリリーフ弁54,58の
設定値迄上昇する。これ以後は型締の保持のみを行えば
よいから圧力スイッチ67により圧力上昇を検出し、こ
の信号で型締圧縮1〜型締圧縮4迄は併用していたポン
プ56,60をのうち電力節約のためソレノイド68を
解磁し、ポンプ56をアンロードする。以後一定時間型
締力を保持しながら成形品の冷却を行う。
【0036】冷却終了後各シリンダの圧抜きを行う。ソ
レノイド51a,52aを励磁して圧力を抜くと共にソ
レノイド94は引き続き励磁のままである。電磁弁94
は各シリンダ対の圧力が完全に抜けるまで絶対に切換え
てはならない。若し各シリンダ対に油圧力があるうちに
割ナット34が緩む様なことがあると係止部32の損傷
や係止が外れた場合に大きな衝撃が発生する。このため
電磁弁94は停電時にもその状態を維持できる自己保持
型の電磁弁を使用することが望ましい。
【0037】キャビティを樹脂で充満した金型を開くに
は大きな型開力を必要とする。強力型開では基本の電磁
弁76のソレノイド76bを励磁すると共にソレノイド
55b,59bを励磁してシリンダ対C,B,Aの開き
側の油室80,40,40に圧油を圧送し、同時にソレ
ノイド51a,52aを励磁して、各シリンダ対の縮小
する油室78,38,38から押し出される作動油はそ
れぞれ電磁弁50,51,52よりタンク82へ排出す
る。前記の作動によりラム25は固定盤10側に押さ
れ、ピストンロッド26の係止部32側先端が指示壁3
0を押し、その反作用により金型を開く。圧送する作動
油はソレノイド68,70を励磁してポンプ56,60
で行う。また支持壁30とピストンロッド26端部が当
接している間にソレノイド94を解磁して割りナット3
4を後退させ、固定盤10との固定を解除する。
【0038】ラム25と可動盤20との間で相対位置を
検出するリミットスイッチ41が押された時点で強力型
開から低速型開となる。ソレノイド76bと70を励磁
すると圧油はシリンダ対Cの油室80に圧送され、縮小
する油室78から押し出される作動油は電磁弁50より
タンク82へ排出される。シリンダ対A,Bに接続した
電磁弁51,52,55,59はソレノイドを解磁のま
まとし、シリンダ対A,Bに出入りする作動油を停止し
て、ラム25と可動盤20との相対位置は変えずに型開
きを行う。
【0039】高速型開においては上記低速型開時のソレ
ノイドに加えてソレノイド68を励磁する。使用する圧
油が増加し、型開速度は高速となる。型開きの終点では
衝撃を与えないように前記の低速型開に戻して停止す
る。以上の様にして成形サイクルが一周する。
【0040】以上は可動盤に型締シリンダを設置し固定
盤に割りナットを設置する型締装置の例で、この形式の
型締装置には前記の逆で、型締シリンダを固定盤に設置
し、割りナットを可動盤に設置する形式の型締装置も存
在するが、当発明と同様に各シリンダ対別に外部接続の
油圧機構の電磁弁を選択的に切り換えて3〜5段階の型
締力を得る方法は同じである。
【0041】次に別の形式の型締装置について上記と同
様の考えで射出圧縮成形時における3ランクの型締力を
実現する方法を簡単に説明する。図4は小型に類する成
形機で、早送り用のブースタシリンダを復動形に構成
し、外部に接続した油圧機構の電磁弁を選択的に切り換
えて型締シリンダの有効面積を変えることができる。こ
こでは型の開閉は省略して型締時のみを説明する。
【0042】図4において型締シリンダ105を図示し
ていない基台の上に立設し、シリンダプレート145に
タイバー127の一端を保持し、他端を同様に基台の上
に立設した固定盤101で保持する。4隅に挿通孔を有
する可動盤103の該挿通孔にタイバー127を挿通
し、該タイバー127上を摺動可能に支持する。また該
可動盤103には型締シリンダ105から突出している
ラム107の一端を固定し、ラム107の伸長,退縮に
応じて固定盤101に対し近接離隔するようになってい
る。
【0043】型締シリンダ100はラム107により油
室137と117に区分されている。またラム107と
早送り用のブースタラム125とで構成するブースタシ
リンダ147も複動形に構成して油室113と油室14
0に区分されている。型締シリンダ100の油室117
は内部がくびれてシート150を構成している。中心孔
にラム125を隙間151を設けて挿通し、型締シリン
ダ105内に外径を摺動して組込まれたプランジャ12
1はシート150と共にプレフィル弁を構成する。
【0044】内孔に装着したコイルばね123は該プラ
ンジャ121を右側に押すように付勢しており、押され
てシート150に当接すると油室117はタンク135
に接続している接続口149との間を遮断される。油室
119に圧油を送り込むとプランジャ121はコイルば
ね123の付勢力に抗して左側に移動し、シート150
から離隔して油室117はタンク135に接続する。ま
た外部に接続した油圧機構には132,137,14
1,143の4台の電磁弁が共通油圧源130に接続さ
れている。
【0045】即ち電磁弁のソレノイド132a,13
7,141,143を励磁すれば、圧油は油室117と
油室113に圧送され、シリンダの最も大きい有効面積
による型締を行うことができる。ソレノイド132a,
141を励磁すると圧油は油室113に圧送され、2番
目に大きいシリンダの有効面積で型締を行うことができ
る。またソレノイド132aのみを励磁すると油室11
3と油室115に圧油が圧送される。この場合油室11
3による力の作用する方向と、油室115による力の作
用する方向は互いに反対方向であるから両油室による力
の差によって型締を行うことができるので両油室の面積
の差が3番目のシリンダの有効面積となる。
【0046】以上のように射出圧縮成形機の型締装置は
2種類以上のシリンダを使用する例が多く、これらのシ
リンダを区画することにより有効面積を変化させ、型締
力を段階的に変えることができる。
【発明の効果】以上、2種類の型締装置について型締圧
力を変えることなく5段階と3段階の型締力を得る方法
を説明した。型締シリンダの有効面積を幾つかに区画
し、その一部に常用圧力を圧送して型締力を下げて成形
すれば、油圧力によって型締力を変える場合に比べ、型
締シリンダの有効面積が減ったことにより油圧力変動の
影響が小さくなる。アルミ合金製の金型を使用した際は
勿論のこと射出圧縮成形時において油温変動やピーク圧
力等で金型を破損する事故を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】5段階の型締力を得る型締装置の例
【図2】図1の型締装置のシリンダ配置を示す図
【図3】図1の型締装置におけるソレノイド作動表
【図4】3段階の型締力を得る型締装置の例
【符号の説明】
10 固定盤 12 挿通孔 14 支持部材 16 タイバー 20 可動盤 25 ラム 26 ピストンロッド 30 支持壁 32 係止部 34 割りナット 44 チェック弁 101 固定盤 103 可動盤 107 ラム 125 ブースタラム 127 タイバー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定金型を取り付ける固定盤と、可動金
    型を取り付ける可動盤と、可動盤を固定盤に対して接近
    離隔させる早送り用のシリンダと、圧縮代を設けて開い
    ている金型を型締する型締シリンダよりなる型締機構
    と、該型締機構に接続した油圧機構よりなる型締装置に
    おいて、 該電磁弁を選択的に切り換えて前記のシリンダに圧油を
    送り込み、段階的な型締力をうることを特徴とする射出
    圧縮成形機の型締力設定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、2本の早送り用シリ
    ンダを用いて該可動盤を該固定盤に対し接近離隔させて
    型閉じ型開きを行うと共に、前記可動盤が固定盤に接近
    し、可動金型と固定金型が閉鎖する直前にタイバーを係
    止機構で係止し、可動盤又は固定盤のいずれかに内蔵し
    た4本の型締シリンダの推力で該可動盤または固定盤を
    引き寄せる作用を利用し、型締を行って成形する射出圧
    縮成型機用の型締の機構と、複数の電磁弁と油圧ポンプ
    を組み合わせた油圧機構において、該電磁弁を選択的に
    切り換えることにより、 1) 早送り用シリンダの推力で型締を行う。 2) 対角にある2本の型締シリンダの推力で型締を行
    う。 3) 対角にある2本の型締シリンダと早送りシリンダ
    の推力で型締を行う。 4) 4本の型締シリンダの推力で型締を行う。 5) 4本の型締シリンダと早送り用シリンダの推力で
    型締を行う。 以上の五通りの型締力を得ることを特徴とする射出圧縮
    成型機の型締力設定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005014471A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Toshiba Mach Co Ltd 射出プレス成形方法

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