JPH08102802A - 年金電話相談本人特定システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、今まで利用者の本人特定が不
可能であったため、個人データを使用した相談が不可能
とされていた年金電話相談に対して、利用者の本人特定
を可能にすることにより、個人データを使用した相談を
可能とすることにある。 【構成】図１の電話相談端末１１は公衆回線と接続し
て、利用者の発信電話番号あるいは入力パスワードと本
人特定ファイル１２に登録されている電話番号あるいは
パスワードを照合し、照合結果に応じて個人データを使
用する相談あるいは個人データを使用しない相談に切り
替える年金電話相談本人特定システム。 【効果】年金電話相談における本人の特定を可能にし、
個人データを使用した相談を可能とすることにより、利
用者はどこからでも気軽に個人データを使用した相談を
受けることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、本人以外に対して守秘
義務を要する個人データを扱う年金電話相談における本
人の特定方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】現在、年金相談として文書相談、来訪相
談及び電話相談が実施されている。年金相談では個人デ
ータ（年金被保険者記録及び年金受給者記録）を参考に
することが通常であるが、その個人データには守秘義務
があるため、相談者が本人と特定できない場合は個人デ
ータを参照することは不可能である。

【０００３】現状の年金相談における文書相談及び来訪
相談では、個人データを使用した相談が実施されている
が、電話相談においては本人を特定する手段がないた
め、個人データを使用した相談が実施されていない。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】現在の電話相談におい
ては本人と特定するための手段がないため、個人データ
を使用した相談が不可能である。そのため、利用者は個
人データを使用した相談をする場合、文書相談、来訪相
談を利用しているが、文書相談は利用者が文書を書く手
間があるだけでなく郵送に費やす時間を要し、来訪相談
は利用者が出向かなければいけないという手間が生じ
る。

【０００５】本発明の目的は、電話相談において本人の
特定を可能にすることにより、電話相談において個人デ
ータを使用した相談を可能にし、利用者が個人データを
使用した相談をどこからでも手軽に利用できるようにす
ることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、公衆回線に接続してディスプレイ・入力装置を備え
る電話相談端末、電話相談端末に接続して年金番号別に
電話番号・パスワードを格納する本人特定データベース
及び電話相談端末に接続して年金番号別に個人データを
格納する個人データベースを備え、少なくとも利用者と
通信する通信手段と、利用者の年金番号・発信電話番号
・パスワードを入力する入力手段と、年金番号をもとに
本人特定データベースや個人データベースを検索する検
索手段と、利用者の発信電話番号と本人特定データベー
スから検索した電話番号を照合する手段と、利用者の入
力したパスワードと本人特定データベースから検索した
パスワードを照合し、２つの照合結果のうち少なくとも
一つは照合された場合は個人データベースへアクセス可
能となり、２つとも照合できなかった場合は個人データ
ベースにアクセスさせない手段を備える。

【０００７】

【作用】本発明では、電話相談端末により利用者と通信
し、利用者の発信電話番号、年金番号及びパスワードを
得ると、電話相談端末が、利用者の年金番号や電話番号
とパスワードを格納するデータベースより電話番号とパ
スワードを検索し、利用者より得た電話番号とデータベ
ースより検索した電話番号、及び、利用者より得たパス
ワードとデータベースより検索したパスワードを照合す
る。

【０００８】これらの２つの照合のうち、少なくとも１
つ照合できた場合は本人と特定できたとみなし、年金番
号や個人データを格納するデータベースとアクセスさ
せ、個人データを使用した相談を可能にする。また、２
つとも照合できなかった場合は本人と特定できなかった
とみなし、年金番号や個人データを格納するデータベー
スとアクセスさせず、個人データを使用した相談を不可
能とさせる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。

【００１０】図１は、本発明を実現する各システム構成
を示す図である。図１において、１１は公衆回線を通し
て相談者と通信する機能を持ち、電話相談が発生した場
合、相談者が本人であるか否かを特定し、その結果に応
じて以後の相談のモードを切り替える電話相談端末であ
る。相談者との通信の手段として電話を例として挙げて
いるが、通信手段に関しては本実施例の範囲を出ても構
わない。１２は本人特定に必要なデータを格納するファ
イル、１３は年金保険料を徴収する年金被保険者及び年
金を支払う年金受給者のデータを格納するファイル、１
４は年金制度や年金の施設についての相談等の個人デー
タを使用しない相談の情報を格納するファイルである。
なお１２、１３、及び１４のファイルは電話相談端末１
１に接続されている。

【００１１】図２は、前記１２の本人特定ファイルの具
体的な構成例である。構成項目は３項目で、２１欄は各
年金被保険者及び各年金受給者に固有の年金番号、２２
欄は電話番号、２３欄はパスワードを格納している。

【００１２】図３は、前記１３の個人データファイルの
具体的な構成例である。年金被保険者や年金受給者の個
人データには多数の項目があるためここでは６項目を例
示として挙げる。３１欄は各年金被保険者及び各年金受
給者に固有の年金番号、３２欄は氏名、３３欄は生年月
日、３４欄は被保険者であった期間を示す被保険者期
間、３５欄には年金額計算のための基礎データとなる平
均報酬月額、３６欄には年金障害等級を格納している。

【００１３】図４は、前記１４の個人データを使用しな
い相談ファイルの具体的な構成例である。４１欄は相談
分類、４２欄は相談内容、４３欄は回答を格納してい
る。

【００１４】図５は前記１１の電話相談端末が実行する
処理の流れを示す。

【００１５】図６は前記１１の電話相談端末の画面遷移
を示す。

【００１６】以下、本実施例の動作を図５及び図６に従
って説明する。

【００１７】電話相談利用者（年金被保険者あるいは年
金受給者）が電話をかけてくると電話相談端末はディス
プレイに年金番号表示画面６１を表示して（ステップ５
０１）発信電話番号を自動探知し（ステップ５０２）、
年金番号表示画面６１に発信電話番号を表示する（ステ
ップ５０３）。次に利用者が電話のプッシュボタンで入
力した年金番号を取得し（ステップ５０４）、それを年
金番号表示画面６１に表示する（ステップ５０５）。そ
して年金番号をキーに本人特定ファイル１２から電話番
号とパスワードを検索して（ステップ５０６）、発信電
話番号と本人特定ファイル１２からとりだした電話番号
とを照合する（ステップ５０７）。照合結果が一致した
場合は利用者が本人であると特定し、一致しなかった場
合はディスプレイにパスワード入力確認画面６２を表示
して（ステップ５０８）、利用者が電話のプッシュボタ
ンでパスワードを入力すると（ステップ５０９）、電話
相談端末は利用者から取得したパスワードと本人特定フ
ァイル１２からとりだしたパスワードを照合する（ステ
ップ５１０）。一致した場合は利用者が本人であると特
定し、一致しなかった場合は利用者本人であることの特
定不可能となる。

【００１８】利用者が本人と特定できた場合は個人デー
タを使用した相談が可能となり、ディスプレイに相談メ
ニュー１画面６３を表示する（ステップ５１１）。個人
データを使用する相談を行う場合は、年金番号をキーに
個人データファイル１３から個人データを検索して（ス
テップ５１２）、個人データを使用した相談が可能とな
る（ステップ５１３）。また、個人データを使用しない
相談の場合は、個人データを使用しない相談ファイル１
４を検索して（ステップ５１４）、個人データを使用し
ない相談を実施する（ステップ５１５）。これを（ステ
ップ５１１〜１１５）を相談が終了する（ステップ５１
６）まで繰り返す。

【００１９】利用者が本人であると特定できなかった場
合はディスプレイに相談メニュー２画面６４を表示し
（ステップ５１７）、個人データを使用しない相談ファ
イル１４を検索して（ステップ５１８）、個人データを
使用しない範囲での相談を実施する（ステップ５１
９）。これを（ステップ５１７〜５２０）を相談が終了
（ステップ５２０）するまで繰り返す。

【００２０】なお、本実施例では電話番号あるいはパス
ワードのどちらかが照合できた場合に本人であると特定
しているが、電話番号及びパスワードの両方とも照合で
きた場合にのみ本人と特定する場合もある。

【００２１】

【発明の効果】以上述べたように、本発明では、年金に
関する個人データは本人にのみ提供可能であるという条
件のもと、電話相談において本人特定を可能にすること
によって、個人データを使用した相談が可能になり、利
用者はどこからでも手軽に個人データを使用した相談を
受けられるようになるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例のシステム構成図である。

【図２】本人特定時に使用する情報を格納するファイル
である。

【図３】個人データを使用する相談に必要な個人データ
を格納するファイルである。

【図４】個人データを使用しない相談に必要な情報を格
納するファイルである。

【図５】本発明の実施例の全体の動作の流れを表すフロ
ーチャートである。

【図６】本発明の実施例における電話相談端末の画面遷
移図である。

【符号の説明】

１１…電話相談端末、 １２…本人特定ファイル、 １３…個人データファイル、 １４…個人データを使用しない相談ファイル、 ５０１〜５２０…処理ステップ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 雅弘 神奈川県川崎市幸区鹿島田890番地の12 株式会社日立製作所情報システム事業部内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】公衆回線に接続してディスプレイと入力装
   置を備える電話相談端末、電話相談端末に接続して年金
   番号別に電話番号を格納する本人特定データベース及び
   電話相談端末に接続して年金番号別に個人データを格納
   する個人データベースを備え、少なくとも利用者との通
   信機能、利用者の年金番号と発信電話番号を入力する機
   能、年金番号をもとに本人特定データベースや個人デー
   タベースを検索する機能、利用者の発信電話番号と本人
   特定データベースから検索した電話番号を照合し、照合
   できた場合は個人データベースへアクセスして、照合で
   きなかった場合は個人データベースにアクセスさせない
   機能を有することを特徴とする年金電話相談本人特定シ
   ステム。
2. 【請求項２】公衆回線に接続してディスプレイと入力装
   置を備える電話相談端末、電話相談端末に接続して年金
   番号別にパスワードを格納する本人特定データベース及
   び電話相談端末に接続して年金番号別に個人データを格
   納する個人データベースを備え、少なくとも利用者との
   通信機能、利用者の年金番号とパスワードを入力する機
   能、年金番号をもとに本人特定データベースや個人デー
   タベースを検索する機能、利用者の入力したパスワード
   と本人特定データベースから検索したパスワードを照合
   し、照合できた場合は個人データベースへアクセスし
   て、照合できなかった場合は個人データベースにアクセ
   スさせない機能を有することを特徴とする年金電話相談
   本人特定システム。