JPH08101693A - 適応化型相互相関装置 - Google Patents

適応化型相互相関装置

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JPH08101693A
JPH08101693A JP6236809A JP23680994A JPH08101693A JP H08101693 A JPH08101693 A JP H08101693A JP 6236809 A JP6236809 A JP 6236809A JP 23680994 A JP23680994 A JP 23680994A JP H08101693 A JPH08101693 A JP H08101693A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 非ガウス性の雑音中での時間遅延の検出にお
いて、誤差を生じないようにフィルタの伝達関数を適応
化することができ、かつ信号対雑音電力比を与える必要
がない。 【構成】 互いに異なる2つの位置で信号を2つの入力
手段、例えばマイクロホン41,51で受信し、第1及
び第2のフィルタ11,12は、それぞれマイクロホン
41,51で受信した2つの入力信号を変更可能な第1
及び第2の伝達関数でろ波して出力する。相互相関器1
3は、第1及び第2のフィルタ11,12から出力され
る2つの出力信号に基づいて、所定の相互相関関数を用
い相互相関値を計算して出力する。適応制御部10は、
計算された相互相関値、及び2つの入力信号の間の真の
遅延量に基づいて、2つの入力信号の誤分類度を示す識
別関数値を計算し、それが最小になるように、第1のフ
ィルタの第1の伝達関数及び第2のフィルタの第2の伝
達関数とを変更して適応化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2つのフィルタを備
え、入力信号に応答して上記2つのフィルタの伝達関数
を適応化する適応化相互相関装置に関する。
【0002】
【従来の技術】2つの信号x1(t)とx2(t)との間
の時間遅延を決定する最も一般的な方法は、次の数1で
表される相互相関関数の相互相関値Rx12(τ)を計算
することである。
【0003】
【数1】 Rx12(τ)={1/(T−τ)}∫τ T1(t)x2(t−τ)dt
【0004】ここで、上記数1を最大にする変数τは遅
延の推定値を提供する。この推定結果を改善するため
に、相互相関の動作の前に、2つの信号x1(t)とx2
(t)とを前置ろ波することが望ましい。この簡単であ
るが非常に重要な処理は、一般化された相互相関として
知られている(例えば、G.Clifford Car
ter,“Coherence and time d
elay estimation”,Proceedi
ngs of IEEE,Vol.75,No.2,p
p236−255,1987年2月(以下、参考文献1
という。)参照。)。入力された波形に対する前置プロ
セッサとして提供された従来例の一般化相互相関装置が
図2に図示されている。
【0005】図2に示すように、入力信号x1(t),
2(t)がそれぞれ、例えば有限インパルス応答フィ
ルタ(以下、FIRフィルタという。)1,2に入力さ
れ、それらのFIRフィルタ1,2からろ波結果を示す
出力信号y1(t),y2(t)が出力されて、相互相関
器3に入力される。相互相関器3は、入力された信号y
1(t),y2(t)に対して数1の相互相関の計算を実
行して、相互相関値Ry12(τ)を計算して出力す
る。
【0006】図2の相互相関装置において、FIRフィ
ルタ1,2の伝達関数H1(ω)とH2(ω)が適当に選
択されれば、伝達関数H1(ω)とH2(ω)を有するF
IRフィルタ1,2がフィルタ時間遅延の推定値を著し
く改善することができることが上記参考文献1において
示されている。上記2つのFIRフィルタ1,2は、コ
ヒーレントの度合い又は信号対雑音電力比(SNR)は
最大となる周波数において相互相関器3を通過する信号
を強調させることができる。例えば、2つの信号がガウ
ス性であり、ガウス雑音を含むという仮定のもとで、最
小の誤差で時間遅延の推定(Time Delay Estimation:
TDE)を行うために、上記2つのFIRフィルタ1,
2の伝達関数H1(ω)とH2(ω)をどのように選択す
るかの方法は公知である。さらに、上記参考文献1で
は、フィルタの全部の集合又は群が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の方法のアプローチにおける問題点は、非ガウス性の
雑音中での時間遅延の検出や信号対雑音電力比の推定に
おいて原理的に誤差を生じるという問題点があった。本
発明の目的は以上の問題点を解決し、非ガウス性の雑音
中での時間遅延の検出において誤差を生じないようにフ
ィルタの伝達関数H1(ω)とH2(ω)を適応化するこ
とができ、かつ信号対雑音比を与える必要がない適応化
型相互相関装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載の適応化型相互相関装置は、互いに異なる2つの位置
で信号を受信する第1と第2の受信手段と、上記第1の
受信手段から出力される第1の入力信号を、変更可能な
第1の伝達関数でろ波して出力する第1のろ波手段と、
上記第2の受信手段から出力される第2の入力信号を、
変更可能な第2の伝達関数でろ波して出力する第2のろ
波手段と、上記第1のろ波手段から出力される出力信号
と、上記第2のろ波手段から出力される出力信号とに基
づいて、所定の相互相関関数を用いて相互相関値を計算
して出力する相互相関手段と、上記相互相関手段から出
力される相互相関値と、上記第1の入力信号と上記第2
の入力信号との間の真の遅延量とに基づいて、上記2つ
の入力信号の誤分類度を示す識別関数値を計算し、上記
計算した識別関数値が最小になるように、上記第1のろ
波手段の第1の伝達関数と、上記第2のろ波手段の第2
の伝達関数とを変更して適応化させる適応制御手段とを
備えたことを特徴とする。
【0009】また、請求項2記載の適応化型相互相関装
置は、請求項1記載の適応化型相互相関装置において、
上記適応制御手段の適応化動作の後に、上記相互相関手
段から出力される相互相関値に基づいて、上記第1の入
力信号と上記第2の入力信号との間の遅延量を計算する
遅延計算手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0010】さらに、請求項3記載の適応化型相互相関
装置は、請求項1記載の適応化型相互相関装置におい
て、互いにスペクトル特性が異なりかつ互いに異なる位
置で発生された、第1の音源からの第1の音声信号と、
第2の音源からの第2の音声信号とを分離するための適
応化型相互相関装置であって、上記第1のろ波手段から
出力される出力信号を、上記第1の音源からの第1の音
声信号を上記第1と第2の受信手段で受信したときの上
記第1と第2の受信手段の間の遅延量だけ遅延させて出
力する遅延手段と、上記遅延手段から出力される信号
と、上記第2のろ波手段から出力される出力信号とを加
算して出力する加算手段とをさらに備えたことを特徴と
する。
【0011】また、請求項4記載の適応化型相互相関装
置は、請求項1、2又は3記載の適応化型相互相関装置
において、上記2つの入力信号の誤分類度を示す識別関
数は1次微分可能であって、上記適応制御手段は、勾配
降下法を用いて、上記計算した識別関数値が最小になる
ように、上記第1のろ波手段の第1の伝達関数と、上記
第2のろ波手段の第2の伝達関数とを変更して適応化さ
せることを特徴とする。
【0012】さらに、請求項5記載の適応化型相互相関
装置は、請求項1、2、3又は4記載の適応化型相互相
関装置において、上記第1と第2のろ波手段は、有限イ
ンパルスフィルタであり、上記適応制御手段は、上記計
算した識別関数値が最小になるように、上記第1のろ波
手段の有限インパルスフィルタのフィルタ係数と、上記
第2のろ波手段の有限インパルスフィルタのフィルタ係
数とを変更して適応化させることを特徴とする。
【0013】
【作用】以上のように構成された請求項1記載の適応化
型相互相関装置においては、上記第1と第2の受信手段
は、互いに異なる2つの位置で信号を受信し、上記第1
のろ波手段は、上記第1の受信手段から出力される第1
の入力信号を、変更可能な第1の伝達関数でろ波して出
力する一方、上記第2のろ波手段は、上記第2の受信手
段から出力される第2の入力信号を、変更可能な第2の
伝達関数でろ波して出力する。次いで、上記相互相関手
段は、上記第1のろ波手段から出力される出力信号と、
上記第2のろ波手段から出力される出力信号とに基づい
て、所定の相互相関関数を用いて相互相関値を計算して
出力する。さらに、上記適応制御手段は、上記相互相関
手段から出力される相互相関値と、上記第1の入力信号
と上記第2の入力信号との間の真の遅延量とに基づい
て、上記2つの入力信号の誤分類度を示す識別関数値を
計算し、上記計算した識別関数値が最小になるように、
上記第1のろ波手段の第1の伝達関数と、上記第2のろ
波手段の第2の伝達関数とを変更して適応化させる。こ
れによって、非ガウス性の雑音中での時間遅延の検出の
推定において従来例に比較してより小さい誤差で、上記
第1と第2のろ波手段の第1と第2の伝達関数を正確に
適応化することができる。また、信号対雑音電力比を計
算する必要がない。
【0014】また、請求項2記載の適応化型相互相関装
置においては、上記遅延計算手段は、上記適応制御手段
の適応化動作の後に、上記相互相関手段から出力される
相互相関値に基づいて、上記第1の入力信号と上記第2
の入力信号との間の遅延量を計算する。これによって、
非ガウス性の雑音中であっても、1つの信号に対する上
記第1の入力信号と上記第2の入力信号との間の遅延量
を、従来例に比較してより小さい誤差で正確に計算する
ことができる。
【0015】さらに、請求項3記載の適応化型相互相関
装置においては、上記遅延手段は、上記第1のろ波手段
から出力される出力信号を、上記第1の音源からの第1
の音声信号を上記第1と第2の受信手段で受信したとき
の上記第1と第2の受信手段の間の遅延量だけ遅延させ
て出力し、上記加算手段は、上記遅延手段から出力され
る信号と、上記第2のろ波手段から出力される出力信号
とを加算して出力する。これによって、上記第1の音源
からの第1の音声信号を上記加算手段によって同相合成
することができるので、出力信号として、上記第1の音
源からの第1の音声信号が優勢な信号を得ることができ
る。すなわち、上記第1の音源からの第1の音声信号
を、上記第2の音源からの第2の音声信号から分離する
ことができる。
【0016】また、請求項4記載の適応化型相互相関装
置においては、上記2つの入力信号の誤分類度を示す識
別関数は1次微分可能であり必要があり、上記適応制御
手段は、勾配降下法を用いて、上記計算した識別関数値
が最小になるように、上記第1のろ波手段の第1の伝達
関数と、上記第2のろ波手段の第2の伝達関数とを変更
して適応化させる。これによって、従来例に比較してど
のような信号に対しても、上記第1のろ波手段の第1の
伝達関数と、上記第2のろ波手段の第2の伝達関数とを
適応化させることができる。
【0017】さらに、請求項5記載の適応化型相互相関
装置においては、上記第1と第2のろ波手段は、好まし
くは、有限インパルスフィルタであり、上記適応制御手
段は、上記計算した識別関数値が最小になるように、上
記第1のろ波手段の有限インパルスフィルタのフィルタ
係数と、上記第2のろ波手段の有限インパルスフィルタ
のフィルタ係数とを変更して適応化させる。これによっ
て、従来例に比較してより簡単に、上記第1のろ波手段
の第1の伝達関数と、上記第2のろ波手段の第2の伝達
関数とを適応化させることができる。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して本発明に係る実施例に
ついて説明する。図1は、本発明に係る一実施例の適応
化型相互相関装置100のブロック図である。本実施例
の適応化型相互相関装置100は、同一の音源から出力
されて異なる伝搬路で伝送されて相対的に遅延が生じて
互いに異なる入力信号x1(t),x2(t)に基づいて
係数可変型FIRフィルタ11,12の伝達関数H
1(ω),H2(ω)を適応化する学習モードと、入力信
号x1(t),x2(t)に基づいてそれらの信号間の遅
延量τestimatedを検出する検出モードとを有し、図1
に示すように、(a)入力信号x1(t),x2(t)を
それぞれろ波する係数可変型FIRフィルタ11,12
と、(b)FIRフィルタ11,12からの出力信号y
1(t),y2(t)に基づいて数1の計算を実行して相
互相関値を計算する相互相関器13と、(c)学習モー
ドのときに動作して、相互相関器13からの出力信号R
1,y2(τ,t)に基づいて、非ガウス性の雑音中で
の時間遅延の検出において誤差を生じないように、すな
わち誤分類度を示す識別関数値が最小になるように、F
IRフィルタ11,12の伝達関数H1(ω),H
2(ω)を、すなわち具体的には、それらのフィルタ係
数を最適な値に適応化する適応制御部10と、(d)検
出モードのときに動作して、相互相関器13からの出力
信号Ry1,y2(τ,t)に基づいて、入力信号x
1(t),x2(t)の信号間の遅延量τestimatedを検
出して出力する遅延検出器14とを備える。
【0019】本実施例の適応化型相互相関装置100
は、遅延の推定におけるエラーを最小にするようにFI
Rフィルタ11,12の伝達関数H1(ω),H2(ω)
を適応化調整することを特徴としている。各入力信号x
1(t),x2(t)の対は、相互相関器13によって遅
延量τestimatedを用いて分離される。ここで、遅延量
τestimatedは次の数2で表される。
【0020】
【数2】
【0021】ここで、τに関する関数argmaxは、
Ry12(τ)が最大となる引数τの値を示す関数であ
る。従来のパターン認識の技術分野では、Ry1
2(τ)は入力信号x1(t),x2(t)の対に対する
識別関数値という。入力信号x1(t),x2(t)の対
は例えば、次の数3で表わすことができる。
【0022】
【数3】x1(t)=n1(t)+s(t) x2(t)=n2(t)+s(t+τtrue
【0023】ここで、n(t),n2(t)は雑音源
からの雑音信号であり、s(t)は本発明者が推定しよ
うとする遅延量τestimatedが存在する信号であり、遅
延量τestimatedが真の遅延量τtrueと異なるときに、
すなわちτestimated≠τtrueのときに推定検出の誤差
が生じる。これらの誤差を評価するために、誤分類の度
合い、すなわち誤分類度dx1,x2(H1(ω),H
2(ω))が本発明の実施例において導入される。誤分
類度dx1,x2(H1(ω),H2(ω))は、τ
estimated≠τtrueのときに正となる一方、estimated
=τtrueのときに負となるように設定される。誤分類度
としては、多くの選択可能な尺度関数が存在するが、好
ましくは、最も簡単な定義として、次の数4のように表
わすことができる。
【0024】
【数4】 dx1,x2(H1(ω),H2(ω))=−Ry1y2true)+Ry1y2max) τmax=argmaxRy1y2(τ) τ≠τtrue
【0025】上記数4の第2式の右辺の関数argma
xはτ≠τtrueのときに識別関数値Ry12(τ)が最
大となる引数τの値であって、当該引数τの最大値τ
maxを示す関数である。評価誤差の数を最小化するため
には、FIRフィルタ11,12の伝達関数H
1(ω),H2(ω)は、誤分類度dx1,x2(H
1(ω),H2(ω))を最小にするように調整される。
この調整は、理論的には、例えばシミュレーションされ
たアニーリング法などの適当な最適化の方法を用いるこ
とが可能であるが、本実施例においては、勾配降下法を
用いて実行される。相互相関値は、典型的には、次の数
5で示される、リアルタイムで変動し時間関数である相
互相関関数の一般化された形式で表される。
【0026】
【数5】 Ry1y2(τ,t)=∫τ t1(t')y2(t'−τ)w(t−t')dt’
【0027】ここで、w(・)は予め適当に選択された
窓関数である。例えば、窓関数w(・)として1つの可
能な好ましい選択は、次の数6で表される指数関数であ
る。
【0028】
【数6】w(t)=e−t/Tc,t≧0のとき w(t)=0,t<0のとき
【0029】ここで、Tcは予め決められた窓時定数で
あり、Tc>0である。数6に示すような指数関数的に
減衰する窓関数を識別関数に適用するときの簡単な方法
は、次の数7で表される。
【0030】
【数7】 Ry1,y2(τ,t)=(1−α)Ry1y2(τ,t−1)+αy1(t)y2(t−τ), 0≦α≦1
【0031】ここで、αは忘却係数であり、窓時定数T
cの逆数に正比例する。上記数4で定義された誤分類度
の時間的に変化する等価物は、次の数8で表される。
【0032】
【数8】 dx1,x2(Ht-1,1(ω),Ht-1,2(ω))=−Ry1y2true,t)+Ry1y2max,t) τmax=argmaxRy1y2(τ,t) τ≠τtrue
【0033】ここで、数8の第2式の右辺のargma
xは、τ≠τtrueのときに識別関数値Ry12(τ,
t)が最大となる引数τの値であって、当該引数τの最
大値τmaxを示す関数である。数8のフィルタ11,1
2の伝達関数Ht-1,1(ω),Ht-1,2(ω)はそれぞれ
次の数9で表される勾配降下法を用いて各時刻tで更新
される。
【0034】
【数9】 Ht,j(ω)=Ht-1,j(ω)−η{(∂dx1,x2(Ht-1,1(ω),Ht-1,2(ω))/∂Ht-1,j (ω)}, j=1,2
【0035】ここで、j=1はFIRフィルタ11の場
合であり、j=2はFIRフィルタ12の場合であり、
ηは予め適当に選択された学習定数である。本実施例に
おいては、誤分類度dx1,x2(Ht-1,1(ω),Ht-1,
2(ω)が伝達関数Ht-1,j(ω)で1次偏微分すること
が可能であることが必要条件であり、信号の統計と雑音
の統計に関する唯一の仮定条件は以下の通りである。 (a)入力信号x1(t),x2(t)と、入力信号とと
もに入力される雑音は、学習モードと検出モードの時間
周期にわたって長時間変化がないものであること。 (b)入力信号x1(t),x2(t)と、入力信号とと
もに入力される雑音は、当該適応化型相互相関装置10
0の入力端から見て、異なった空間的な位置から到達す
るものであること。
【0036】なお、本実施例の適応化型相互相関装置1
00は、同一の空間的な位置から到達した信号と雑音と
を分離することはできない。本発明に係る実施例におい
ては、従来例の一般化相互相関装置とは異なり、エラー
が生じやすいコヒーレントの評価や、エラーが生じやす
い信号対雑音電力比の計算は必要とされない。信号電力
又は雑音電力のいずれかのスペクトルがどのようである
かの情報は必要とされない。上記2つのFIRフィルタ
11,12の伝達関数、すなわちそれらのフィルタ係数
は単に、真実の遅延で相互相関関数がピーク値となるま
で調整される。この方法は非常に簡単であるが、非常に
有効的である。
【0037】図3は図1の係数可変型FIRフィルタ1
1,12の詳細な構成を示すブロック図である。ここ
で、係数可変型FIRフィルタ11,12はそれぞれ、
時間的に変化するフィルタ係数ベクトル→wt,1,→
t,2によって特徴づけられる。ここで、記号→はそれ
に続く記号のベクトルを示す。図3に示すように、FI
Rフィルタ11,12は、複数(M+1)個のフィルタ
係数を有する、いわゆる非巡回型ディジタルフィルタで
あってトランスバーサル型ディジタルフィルタであり、
互いに縦続接続された複数M個の遅延回路20−1乃至
20−Mと、それぞれ適応制御部10から変化すること
が可能な増幅度wt-1,j(0)乃至wt-1,j(M)を有す
る複数(M+1)個の増幅度可変型増幅器21−0乃至
21−Mと、互いに縦続接続された複数M個の加算器2
2−1乃至22−Mとを備える。ここで、増幅度wt-1,
j(0)乃至wt-1,j(M)はFIRフィルタ11,12
のフィルタ係数となる。図3において、j=1,2であ
り、図3は、時刻tにおけるFIRフィルタ11,12
の伝達関数Hj(ω)を示し、すなわち、j=1のとき
FIRフィルタ11の場合を示し、j=2のときFIR
フィルタ12の場合を示す。
【0038】入力信号xj(t)は、増幅器21−0を
介して加算器22−1に入力されるとともに、それぞれ
所定の同一の遅延量を有し互いに縦続に接続された複数
M個の遅延回路20−1乃至20−Mを介して増幅器2
1−Mに入力される。遅延回路20−1から出力される
信号xj(t−1)は、増幅器21−1を介して加算器
22−1に入力される。加算器22−1は入力される2
つの信号を加算して、加算結果を示す信号を加算器22
−2に出力する。また、遅延回路20−2から出力され
る信号xj(t−2)は、増幅器21−2を介して加算
器22−2に入力される。加算器22−2は入力される
2つの信号を加算して、加算結果を示す信号を加算器2
2−3に出力する。さらに、遅延回路20−3から出力
される信号xj(t−3)は、増幅器21−3を介して
加算器22−3に入力される。加算器22−3は入力さ
れる2つの信号を加算して、加算結果を示す信号を加算
器22−4に出力する。以下、同様にして動作するよう
に構成され、遅延回路20−Mから出力される信号xj
(t−M)は、増幅器21−Mを介して加算器22−M
に入力される。加算器22−Mは入力される2つの信号
を加算して、加算結果を示す信号をフィルタリングの結
果である出力信号yj(t)として出力する。
【0039】上記数8における誤分類度dx1,x2(H
t-1,1(ω),Ht-1,2(ω))を、図3のFIRフィルタ1
1,12に適用するために、時刻t−1におけるフィル
タ係数ベクトル→wt-1,1,→wt-1,2で表わすと、次の
数10で表わすことができる。
【0040】
【数10】 dx1,x2(→wt-1,1,→wt-1,2)=−Ry1y2true,t)+Ry1y2max,t) ここで、
【数11】
【数12】 Ry1y2(τ,t)=(1−α)Ry1y2(τ,t−1)+αy1(t)y2(t−τ), 0≦α≦1
【数13】
【数14】 →wt,j=[wt,j(0),wt,j(1),…,wt,j(M)], j=1,2
【0041】上記数11の右辺のargmaxは、τ≠
τtrueのときに識別関数値Ry12(τ,t)が最大と
なる引数τの値であって、当該引数τの最大値τmax
示す関数である。時刻t+1において、j番目のFIR
フィルタ11又は12は複数(M+1)個のフィルタ係
数wt,j(i)を有する。FIRフィルタ11,12の
フィルタ係数wt,j(i)(i=0,1,2,…,M)
は、各新しい入力サンプル毎に次の数15に従って適応
制御部10によって更新される。
【0042】
【数15】 wt,j(i)=wt-1,j(i)−η{(δdx1,x2(→wt-1,1,→wt-1,2)/δwt-1,j(i) }, j=1,2; i=0,1,2,…,M
【0043】上記数15の右辺におけるδは、それに続
く量の微小変位量を示す。以上に示した原理を用いて構
成した図1の適応化型相互相関装置100の構成及び動
作について以下に説明する。
【0044】図1に示すように、入力信号x1(t),
2(t)はそれぞれ係数可変型FIRフィルタ11,
12に入力され、ここで、FIRフィルタ11,12は
図3のように構成される。FIRフィルタ11は、学習
モードにおいてその伝達関数、すなわちフィルタ係数が
適応制御部10によって適応制御されて設定され、入力
された信号x1(t)を設定された伝達関数H1(ω)で
ろ波して出力信号y1(t)として相互相関器13に出
力する一方、FIRフィルタ12は、学習モードにおい
てその伝達関数、すなわち係数が適応制御部10によっ
て誤分類度を示す識別関数値が最小になるように適応制
御されて設定され、入力された信号x2(t)を設定さ
れた伝達関数H2(ω)でろ波して出力信号y2(t)と
して相互相関器13に出力する。なお、FIRフィルタ
11,12の初期状態の伝達関数又は初期状態のフィル
タ係数(増幅度)は予め適宜決められる。相互相関器1
3は、例えば数7を用いて相互相関値Ry12(τ,
t)を計算してスイッチSW1の接点aを介して適応制
御部10に出力するとともに、スイッチSW1の接点b
を介して遅延検出器14に出力する。
【0045】学習モードにおいて必要とされる入力信号
1(t)とx2(t)との間の真の遅延量τtrueは、キ
ーボード15を用いて入力されてキーボード15からス
イッチSW10の接点aを介して適応制御部10に入力
され、もしくは、外部装置から入力端子16及びスイッ
チSW10の接点bを介して適応制御部10に入力され
る。学習モードにおいて動作する適応制御部10は、入
力される相互相関値Ry12(τ,t)と真の遅延量τ
trueとに基づいて、誤分類度を示す識別関数値が最小に
なるように、上記数15を用いてFIRフィルタ11,
12のフィルタ係数wt,j(i)を計算して更新して、
FIRフィルタ11のフィルタ係数wt,1(i)をスイ
ッチSW2の接点aを介してFIRフィルタ11に出力
して図3に示す各増幅器21−0乃至21−Mの増幅度
として設定更新するとともに、FIRフィルタ12のフ
ィルタ係数wt,2(i)をスイッチSW3の接点aを介
してFIRフィルタ12に出力して図3に示す各増幅器
21−0乃至21−Mの増幅度として設定更新する。な
お、スイッチSW1,SW2,SW10はそれぞれ、学
習モードのときに接点a側に切り換えられる一方、検出
モードのときに接点b側に切り換えられる。さらに、検
出モードにおいて動作する遅延検出器14は、入力され
る相互相関値Ry12(τ,t)に基づいて、上記数1
1を用いて遅延量τmaxを計算して検出された遅延量τ
estimatedとして出力する。
【0046】なお、適応化型相互相関装置100におけ
るFIRフィルタ11,12と、相互相関器13と、適
応制御部10と、遅延検出器14は、例えば、電気的デ
ィジタル計算機によって構成される。
【0047】次いで、本実施例の適応化型相互相関装置
100を用いた遅延量検出のための第1の応用例につい
て図4及び図5を用いて説明する。
【0048】図4に示すように、適応化型相互相関装置
100は、互いに所定の距離だけ離れて設けられた、音
声信号の受信手段である2つのマイクロホン41,51
と、2つの増幅器42,52とを備え、マイクロホン4
1に入力される信号は増幅器42を介して入力信号x1
(t)として適応化型相互相関装置100に入力される
とともに、マイクロホン51に入力される信号は増幅器
52を介して入力信号x2(t)として適応化型相互相
関装置100に入力される。一方、マイクロホン41,
51に対面する側に、複数N個のスピーカ30−1乃至
30−Nがマイクロホン41,51から所定の既知の位
置で設けられるとともに、それぞれ雑音を発生する複数
M個の非ガウス性雑音源31−1乃至31−Mがランダ
ムな位置関係で設けられる。音声信号発生器32は、所
定の可聴周波数を有する音声信号を発生して、スイッチ
SW11を介してスピーカ30−1乃至30−Nのいず
れかに1つに選択的に出力して、スピーカ30−1乃至
30−Nのうちの1つから音声信号をマイクロホン4
1,51に向けて発生させる。ルックアップテーブルR
OM34には、スピーカ30−1乃至30−Nのいずれ
か1つから音声信号を発生して各マイクロホン41,5
1に到達するときの到達した2つの音声信号の真の遅延
量τtrueがスピーカ30−1乃至30−Nに対応して予
め測定されて格納される。音源選択制御部33は、音声
信号発生器32から出力される音声信号がスピーカ30
−1乃至30−Nに順次選択的に出力されるように所定
の周期でスイッチSW11を順次選択的に切り換えると
ともに、各スピーカ30−1乃至30−Nに対応する真
の遅延量τtrueがルックアップテーブルROM34から
入力端子16を介して適応制御部10に入力されるよう
にアドレスデータをルックアップテーブルROM34に
出力する。ここで、すべてのスピーカ30−1乃至30
−Nから出力される音声信号は同一のスペクトル特性を
有する音声信号である。
【0049】第1の応用例の学習モードでは、適応化型
相互相関装置100が学習モードに設定され、スイッチ
SW1,SW2,SW3が接点a側に切り換えられる。
また、FIRフィルタ11,12の伝達関数H1(ω)
とH2(ω)が適当に初期化され、ランダムに又は発見
的(ヒューリスティック)に当該伝達関数が決定され
る。学習モード中においては、2つの信号が既知の位置
から発生される。学習モードで用いるすべてのスピーカ
の位置とそれに対応する真の遅延量τtrueが知られてい
ることが必要である。音源選択制御部33は、音声信号
発生器32から出力される音声信号がスピーカ30−1
乃至30−Nに順次選択的に出力されるように所定の周
期でスイッチSW11を順次選択的に切り換えるととも
に、それに対応する真の遅延量τtrueがルックアップテ
ーブルROM34から入力端子16を介して適応制御部
10に入力される。これによって、適応化型相互相関装
置100の学習が行われ、適応化型相互相関装置100
の適応制御部10は、誤分類度を示す識別関数値を最小
化するように、各FIRフィルタ11,12の伝達関数
1(ω),H2(ω)、すなわち図3の増幅器21−0
乃至21−Mの増幅度であるフィルタ係数を更新してそ
れが収束するまで、もしくは識別関数値が所定のしきい
値以下に低下するまでゆっくりと適応化される。そし
て、適応化の終了したとき、2つのFIRフィルタ1
1,12の伝達関数H1(ω)とH2(ω)が固定されて
設定される。
【0050】続く検出モードにおいては、適応化型相互
相関装置100内のスイッチSW1,SW2,SW3が
接点b側に切り換えられる。また、学習モード中におい
て用いられた同一のスペクトル特性を有する音声信号な
どの低周波信号が、スピーカの同一の範囲の位置から発
生され、それらの位置は適応化型相互相関装置100を
用いて推定決定される。すなわち、図5に示すように、
雑音源31−1乃至31−Mはそのまま載置した状態で
適応化型相互相関装置100が検出モードに設定され
る。ここで、例えば、スピーカ30−3と同一の位置に
スピーカ30−Zを載置して学習モードと同一の音声信
号を発生する音声信号発生器32を用いてスピーカ30
−Zから発生することにより、適応化型相互相関装置1
00は遅延量τeestimatedを検出して出力する。この
検出された遅延量τeestimatedを真の遅延量τtrue
比較することにより、スピーカ30−Zの位置を検出す
ることができる。
【0051】さらに、本実施例の適応化型相互相関装置
100を用いた音源分離のための第2の応用例について
図6を用いて説明する。この第2の応用例は、例えば、
1つの部屋に二人の人が居て、同時に二人の人がしゃべ
るが、どちらか一方の人の声のみを聞きたい場合であ
る。
【0052】図6に示すように、適応化型相互相関装置
100は、第1の応用例と同様に、互いに所定の距離だ
け離れて設けられた2つのマイクロホン41,51と、
2つの増幅器42,52とを備える。一方、マイクロホ
ン41,51に対面する側に、2個のスピーカ61,6
2がマイクロホン41,51から所定の位置で設けら
れ、ここで、スピーカ61の位置は既知の位置で設けら
れる。音声信号発生器71と72はそれぞれ、互いに異
なるスペクトル特性を有する所定の可聴周波数の音声信
号を発生してスピーカ61,62に出力してスピーカ6
1,62から2つのマイクロホン41,42に向けて発
生される。ここで、スピーカ61,62から発生される
音源をそれぞれ以下、第1の音源、第2の音源という。
さらに、適応化型相互相関装置100内のFIRフィル
タ11から出力されるろ波後の信号y1(t)は、遅延
回路91を介して加算器82に入力される一方、FIR
フィルタ12から出力されるろ波後の信号y2(t)
は、そのまま直接に加算器82に入力される。加算器8
2は入力される2つの信号を加算して加算結果を示す信
号を出力する。
【0053】適応化型相互相関装置100は学習モード
に設定され、スピーカ61から発生される第1の音源の
音声信号に関する入力信号x1(t),x2(t)間の遅
延量τ1を予め測定して、それを適応制御部10に真の
遅延量τtrueとして設定する。同時に、遅延回路81の
遅延量を第1の音源の音声信号の遅延量τ1として入力
端子16を介して適応制御部10に入力する。そして、
適応化型相互相関装置100を学習モードで動作させる
ことにより、加算器82は、信号y1(t+t1)と信
号y2(t)とを加算するので、スピーカ61からの第
1の音源の音声信号を同相合成することになるので、第
1の音源の音声信号が優勢な音声信号を得ることができ
る。
【0054】さらに、本実施例の適応化型相互相関装置
100を用いたシミュレーション結果について以下に説
明する。次に示す予備的なシミュレーションは、雑音の
あるバックグラウンドからきれいな信号のスペクトル特
性を抽出するときの適応化型相互相関装置100の能力
をデモンストレートするために行った。通常我々は種々
の位置で発生される雑音のある信号の全体を用いて適応
化型相互相関装置100を学習することを期待するが、
ここで、1個の位置から発生される1個の雑音のある信
号を用いる。このシミュレーションで用いる雑音電力と
雑音なしのきれいな信号電力のスペクトル(0−5kH
z)をそれぞれ図7及び図8に示す。雑音のある入力信
号x1(n)とx2(n)は、例えば、次の数16のよう
に定義される。
【0055】
【数16】x1(n)=noise(n)+signal(n) x2(n)=noise(n)+signal(n+4)
【0056】ここで、nは自然数である通算サンプリン
グ回数(時間)であり、0≦n≦10000の範囲にあ
る。また、noise(n)は第n番目のサンプルにおける
非ガウス性雑音成分であり、signal(n)は第n番目の
サンプルにおける信号成分である。上記雑音のある入力
信号x1(n)とx2(n)をそれぞれ図9及び図10に
示す。
【0057】本実施例の適応化型相互相関装置100に
対して提供されるただ1つの情報は、雑音なしのきれい
な信号が4サンプルだけの遅延を有していることであ
る。なお、本実施例において雑音は遅延量0であること
を言及していないが、当該シミュレーションにおいて雑
音は遅延量0であるように設定された。当該シミュレー
ションにおいては、FIRフィルタ11,12はそれぞ
れ伝達関数H1(ω)とH2(ω)を有し、2つのFIR
フィルタ11,12が21個のフィルタ係数を有する対
称FIRフィルタとなるように選択され、かつ両方のF
IRフィルタ11,12は同一のフィルタ係数を有して
同一のフィルタとなるように初期化された。なお、本発
明は、これに限らず、上記2つのFIRフィルタ11,
12は非対称フィルタであってもよい。少量のシミュレ
ーションの後に、学習係数ηは0.00001にセット
され、動作中の相互相関の忘却係数αは1/500にセ
ットされた。可能性のある遅延の範囲は、−10から1
0までの範囲に制限された。
【0058】そして2つのシミュレーションが実行され
る。まず第1のシミュレーションにおいては、FIRフ
ィルタ11,12の伝達関数H1(ω)とH2(ω)が適
応化されず、信号期間にわたって遅延が推定される。図
13からわかるように、推定決定された遅延量は雑音の
遅延であって、すなわち、実質的に0に等しく、信号の
遅延ではない。その理由は、雑音エネルギーが信号エネ
ルギーよりもきわめて大きいからである。FIRフィル
タ11,12の伝達関数H1(ω)とH2(ω)が適応化
される前の識別関数値d(→wt,1,→wt,2)と遅延量
τestimatedをそれぞれ図11及び図13に示す。第2
のシミュレーションは、伝達関数H1(ω)とH2(ω)
が適応化されないことを除いて第1のシミュレーション
と同一である。
【0059】適応化の結果として得られた検出された遅
延量τestimatedと、識別関数値d(→wt,1,→
t,2)をそれぞれ図12及び図14に示す。これらの
図面からわかるように、3000サンプル後の伝達関数
1(ω)とH2(ω)は雑音の大部分を相殺するように
適応化されて成功した結果を得ており、結果として得ら
れた検出された遅延量τestimatedは、真実の信号の遅
延量、すなわち4に近接していた。2つのFIRフィル
タ11,12に対する適応化後の伝達関数H1(ω)と
2(ω)は、雑音は入力信号x1(t)とx2(t)の
両方において同一であるので、予想されたように同一で
あった。しかしながら、入力信号x1(t)とx2(t)
における雑音は異なるというより一般的な条件のもとで
は、伝達関数H1(ω)とH2(ω)はまた異なるであろ
う。
【0060】適応化の前と後の伝達関数H1(ω)=H2
(ω)がそれぞれ図15及び図16に図示されている。
図17及び図18はそれぞれ、信号のスペクトルと雑音
のスペクトル上に重畳するようにともに示した、適応化
後の伝達関数H1(ω)=H2(ω)を示している。これ
らの図面のプロットは、両方のFIRフィルタ11,1
2が、スペクトルにおいて雑音のある部分を減衰するよ
うに適応化されて成功した結果が得られたことを明確に
示している。すなわち、適応化後の伝達関数H1(ω)
=H2(ω)は、雑音電力を除去するが信号電力を通過
させるように適応化されている。これらといくつかの同
様の成功した予備的なシミュレーションは本発明の方法
の効果を証明するために十分であると考えられる。
【0061】以上説明したように、適当に定義された識
別関数値を最小化するという概念に基づいて、新しいタ
イプの適応化フィルタを発明した。可能性のあるアプリ
ケーションとしては、上述したように遅延時間の推定検
出と、話者分離(インフェーマス・カクテル・パーティ
ー効果)とを含む。
【0062】以上説明したように、本発明に係る実施例
によれば、相互相関器13から出力される識別関数値に
基づいて、誤分類度を示す識別関数値が最小になるよう
にFIRフィルタ11,12の伝達関数H1(ω)とH2
(ω)を適応化するので、非ガウス性の雑音中での時間
遅延の検出において誤差を生じないようにFIRフィル
タ11,12の伝達関数H1(ω)とH2(ω)を適応化
することができる。従って、従来例に比較してより小さ
い誤差で2つの入力信号間の遅延時間の推定検出と、話
者分離を実行することができる。また、信号対雑音電力
比を計算する必要がない。
【0063】以上の実施例においては、係数可変型FI
Rフィルタ11,12を用いているが、本発明はこれに
限らず、伝達関数を外部回路から変化させることができ
る他の種々のフィルタを用いてもよい。
【0064】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係る請求項
1記載の適応化型相互相関装置によれば、互いに異なる
2つの位置で信号を受信する第1と第2の受信手段と、
上記第1の受信手段から出力される第1の入力信号を、
変更可能な第1の伝達関数でろ波して出力する第1のろ
波手段と、上記第2の受信手段から出力される第2の入
力信号を、変更可能な第2の伝達関数でろ波して出力す
る第2のろ波手段と、上記第1のろ波手段から出力され
る出力信号と、上記第2のろ波手段から出力される出力
信号とに基づいて、所定の相互相関関数を用いて相互相
関値を計算して出力する相互相関手段と、上記相互相関
手段から出力される相互相関値と、上記第1の入力信号
と上記第2の入力信号との間の真の遅延量とに基づい
て、上記2つの入力信号の誤分類度を示す識別関数値を
計算し、上記計算した識別関数値が最小になるように、
上記第1のろ波手段の第1の伝達関数と、上記第2のろ
波手段の第2の伝達関数とを変更して適応化させる適応
制御手段とを備える。これによって、非ガウス性の雑音
中での時間遅延の検出の推定において従来例に比較して
より小さい誤差で、上記第1と第2のろ波手段の第1と
第2の伝達関数をより正確に適応化することができる。
また、信号対雑音電力比を計算する必要がない。
【0065】また、請求項2記載の適応化型相互相関装
置においては、上記遅延計算手段は、上記適応制御手段
の適応化動作の後に、上記相互相関手段から出力される
相互相関値に基づいて、上記第1の入力信号と上記第2
の入力信号との間の遅延量を計算する。これによって、
非ガウス性の雑音中であっても、1つの信号に対する上
記第1の入力信号と上記第2の入力信号との間の遅延量
を、従来例に比較してより小さい誤差でより正確に計算
することができる。
【0066】さらに、請求項3記載の適応化型相互相関
装置においては、上記遅延手段は、上記第1のろ波手段
から出力される出力信号を、上記第1の音源からの第1
の音声信号を上記第1と第2の受信手段で受信したとき
の上記第1と第2の受信手段の間の遅延量だけ遅延させ
て出力し、上記加算手段は、上記遅延手段から出力され
る信号と、上記第2のろ波手段から出力される出力信号
とを加算して出力する。これによって、上記第1の音源
からの第1の音声信号を上記加算手段によって同相合成
することができるので、出力信号として、上記第1の音
源からの第1の音声信号が優勢な信号を得ることがで
き、上記第1の音源からの第1の音声信号を、上記第2
の音源からの第2の音声信号からより正確に分離するこ
とができる。
【0067】また、請求項4記載の適応化型相互相関装
置においては、上記2つの入力信号の誤分類度を示す識
別関数は1次微分可能であって、上記適応制御手段は、
勾配降下法を用いて、上記計算した識別関数値が最小に
なるように、上記第1のろ波手段の第1の伝達関数と、
上記第2のろ波手段の第2の伝達関数とを変更して適応
化させる。これによって、従来例に比較してより簡単
に、上記第1のろ波手段の第1の伝達関数と、上記第2
のろ波手段の第2の伝達関数とをより適応化させること
ができる。
【0068】さらに、請求項5記載の適応化型相互相関
装置においては、上記第1と第2のろ波手段は有限イン
パルスフィルタであり、上記適応制御手段は、上記計算
した識別関数値が最小になるように、上記第1のろ波手
段の有限インパルスフィルタのフィルタ係数と、上記第
2のろ波手段の有限インパルスフィルタのフィルタ係数
とを変更して適応化させる。これによって、従来例に比
較してより簡単に、上記第1のろ波手段の第1の伝達関
数と、上記第2のろ波手段の第2の伝達関数とを適応化
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る一実施例である適応化型相互相
関装置のブロック図である。
【図2】 従来例の相互相関装置のブロック図である。
【図3】 図1の係数可変型FIRフィルタ11,12
のブロック図である。
【図4】 図1の適応化型相互相関装置の学習モードに
おける応用例を示すブロック図である。
【図5】 図1の適応化型相互相関装置の検出モードに
おける応用例を示すブロック図である。
【図6】 図1の適応化型相互相関装置を用いて音源分
離を行うための構成を示すブロック図である。
【図7】 図1の適応化型相互相関装置のシミュレーシ
ョンにおいて用いた雑音電力のスペクトラムを示すグラ
フである。
【図8】 図1の適応化型相互相関装置のシミュレーシ
ョンにおいて用いた雑音の無いきれいな信号電力のスペ
クトラムを示すグラフである。
【図9】 図1の適応化型相互相関装置のシミュレーシ
ョンにおいて用いた雑音のある入力信号x1(t)を示
すグラフである。
【図10】 図1の適応化型相互相関装置のシミュレー
ションにおいて用いた雑音のある入力信号x2(t)を
示すグラフである。
【図11】 図1の適応化型相互相関装置のシミュレー
ションにおいて適応化した場合の通算サンプリング回数
(時間)に対する識別関数値を示すグラフである。
【図12】 図1の適応化型相互相関装置のシミュレー
ションにおいて適応化しない場合の通算サンプリング回
数(時間)に対する識別関数値を示すグラフである。
【図13】 図1の適応化型相互相関装置のシミュレー
ションにおいて適応化した場合の通算サンプリング回数
(時間)に対する検出された遅延量τestimatedを示す
グラフである。
【図14】 図1の適応化型相互相関装置のシミュレー
ションにおいて適応化しない場合の通算サンプリング回
数(時間)に対する検出された遅延量τestimatedを示
すグラフである。
【図15】 図1の適応化型相互相関装置のシミュレー
ションにおいて適応化する前のFIRフィルタ11,1
2の伝達関数H1(ω)=H2(ω)の周波数特性を示す
グラフである。
【図16】 図1の適応化型相互相関装置のシミュレー
ションにおいて適応化した後のFIRフィルタ11,1
2の伝達関数H1(ω)=H2(ω)の周波数特性を示す
グラフである。
【図17】 図1の適応化型相互相関装置のシミュレー
ションにおいて適応化した後のFIRフィルタ11,1
2の伝達関数H1(ω)=H2(ω)の周波数特性に、雑
音電力のスペクトラムを重畳したグラフである。
【図18】 図1の適応化型相互相関装置のシミュレー
ションにおいて適応化した後のFIRフィルタ11,1
2の伝達関数H1(ω)=H2(ω)の周波数特性に、雑
音の無いきれいな信号電力のスペクトラムを重畳したグ
ラフである。
【符号の説明】
10…適応制御部、 11,12…係数可変型FIRフィルタ、 13…相互相関器、 14…遅延検出器、 15…キーボード、 16…入力端子、 20−1乃至20−M…遅延回路、 21−0乃至21−M…利得可変型増幅器、 22−1乃至22−M…加算器、 30−1乃至30−N,30−Z,61,62…スピー
カ、 31−1乃至31−M…雑音源、 32,71,72…音声信号発生器、 33…音源選択制御部、 34…ルックアップテーブルROM、 41,51…マイクロホン、 42,52…増幅器、 81…遅延回路、 82…加算器、 100…適応化型相互相関装置、 SW1,SW2,SW3,SW10…スイッチ。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年8月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して本発明に係る実施例に
ついて説明する。図1は、本発明に係る一実施例の適応
化型相互相関装置100のブロック図である。本実施例
の適応化型相互相関装置100は、同一の音源から出力
されて異なる伝搬路で伝送されて相対的に遅延が生じて
互いに異なる入力信号x1(t),x2(t)に基づいて
係数可変型FIRフィルタ11,12の伝達関数H
1(ω),H2(ω)を適応化する学習モードと、入力信
号x1(t),x2(t)に基づいてそれらの信号間の遅
延量τestimatedを検出する検出モードとを有し、図1
に示すように、(a)入力信号x1(t),x2(t)を
それぞれろ波する係数可変型FIRフィルタ11,12
と、(b)FIRフィルタ11,12からの出力信号y
1(t),y2(t)に基づいて数1の計算を実行して相
互相関値を計算する相互相関器13と、(c)学習モー
ドのときに動作して、相互相関器13からの出力信号R
12(τ,t)に基づいて、非ガウス性の雑音中での
時間遅延の検出において誤差を生じないように、すなわ
ち誤分類度を示す識別関数値が最小になるように、FI
Rフィルタ11,12の伝達関数H1(ω),H2(ω)
を、すなわち具体的には、それらのフィルタ係数を最適
な値に適応化する適応制御部10と、(d)検出モード
のときに動作して、相互相関器13からの出力信号Ry
12(τ,t)に基づいて、入力信号x1(t),x
2(t)の信号間の遅延量τestimatedを検出して出力す
る遅延検出器14とを備える。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】ここで、n1(t),n2(t)は雑音源か
らの雑音信号であり、s(t)は本発明者が推定しよう
とする遅延量τestimatedが存在する信号であり、遅延
量τe stimatedが真の遅延量τtrueと異なるときに、す
なわちτestimated≠τtrueのときに推定検出の誤差が
生じる。これらの誤差を評価するために、誤分類の度合
い、すなわち誤分類度dx1,x2(H1(ω),H
2(ω))が本発明の実施例において導入される。誤分
類度dx1,x2(H1(ω),H2(ω))は、τestimat
ed≠τtrueのときに正となる一方、eestimated=τ
trueのときに負となるように設定される。誤分類度とし
ては、多くの選択可能な尺度関数が存在するが、好まし
くは、最も簡単な定義として、次の数4のように表わす
ことができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】
【数7】 Ry1y2(τ,t)=(1−α)Ry1y2(τ,t−1)+αy1(t)y2(t−τ), 0≦α≦1
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】
【数8】 dx1,x2(Ht-1,1(ω),Ht-1,2(ω))=−Ry1y2true,t)+Ry1y2max,t) τmax=argmaxRy1y2(τ,t) τ≠τtrue
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】ここで、数8の第2式の右辺のargma
xは、τ≠τtrueのときに識別関数値Ry1
2(τ,t)が最大となる引数τの値であって、当該引
数τの最大値τmaxを示す関数である。数8のフィルタ
11,12の伝達関数Ht-1,1(ω),Ht-1,2(ω)は
それぞれ次の数9で表される勾配降下法を用いて各時刻
tで更新される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】
【数9】 Ht,j(ω) =Ht-1,j(ω)−η{(∂dx1,x2(Ht-1,1(ω),Ht-1,2(ω))/∂Ht-1,j(ω)}, j=1,2
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】ここで、j=1はFIRフィルタ11の場
合であり、j=2はFIRフィルタ12の場合であり、
ηは予め適当に選択された学習定数である。本実施例に
おいては、誤分類度dx1,x2(Ht-1,1(ω),H
t-1,2(ω)が伝達関数Ht-1,j(ω)で1次偏微分する
ことが可能であることが必要条件であり、信号の統計と
雑音の統計に関する唯一の仮定条件は以下の通りであ
る。 (a)入力信号x1(t),x2(t)と、入力信号とと
もに入力される雑音は、学習モードと検出モードの時間
周期にわたって長時間変化がないものであること。 (b)入力信号x1(t),x2(t)と、入力信号とと
もに入力される雑音は、当該適応化型相互相関装置10
0の入力端から見て、異なった空間的な位置から到達す
るものであること。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】図3は図1の係数可変型FIRフィルタ1
1,12の詳細な構成を示すブロック図である。ここ
で、係数可変型FIRフィルタ11,12はそれぞれ、
時間的に変化するフィルタ係数ベクトル→wt,1,→w
t,2によって特徴づけられる。ここで、記号→はそれに
続く記号のベクトルを示す。図3に示すように、FIR
フィルタ11,12は、複数(M+1)個のフィルタ係
数を有する、いわゆる非巡回型ディジタルフィルタであ
ってトランスバーサル型ディジタルフィルタであり、互
いに縦続接続された複数M個の遅延回路20−1乃至2
0−Mと、それぞれ適応制御部10から変化することが
可能な増幅度wt-1,j(0)乃至wt-1,j(M)を有する
複数(M+1)個の増幅度可変型増幅器21−0乃至2
1−Mと、互いに縦続接続された複数M個の加算器22
−1乃至22−Mとを備える。ここで、増幅度wt-1,j
(0)乃至wt-1,j(M)はFIRフィルタ11,12
のフィルタ係数となる。図3において、j=1,2であ
り、図3は、時刻tにおけるFIRフィルタ11,12
の伝達関数Hj(ω)を示し、すなわち、j=1のとき
FIRフィルタ11の場合を示し、j=2のときFIR
フィルタ12の場合を示す。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】上記数8における誤分類度dx1,x2(H
t-1,1(ω),Ht-1,2(ω))を、図3のFIRフィルタ1
1,12に適用するために、時刻t−1におけるフィル
タ係数ベクトル→wt-1,1,→wt-1,2で表わすと、次の
数10で表わすことができる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】
【数10】 dx1,x2(→wt-1,1,→wt-1,2)=−Ry1y2true,t)+Ry1y2max,t) ここで、
【数11】
【数12】 Ry1y2(τ,t)=(1−α)Ry1y2(τ,t−1)+αy1(t)y2(t−τ), 0≦α≦1
【数13】
【数14】 →wt,j=[wt,j(0),wt,j(1),…,wt,j(M)], j=1,2
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】上記数11の右辺のargmaxは、τ≠
τtrueのときに識別関数値Ry12(τ,t)が最大と
なる引数τの値であって、当該引数τの最大値τmax
示す関数である。時刻t+1において、j番目のFIR
フィルタ11又は12は複数(M+1)個のフィルタ係
数wt,j(i)を有する。FIRフィルタ11,12の
フィルタ係数wt,j(i)(i=0,1,2,…,M)
は、各新しい入力サンプル毎に次の数15に従って適応
制御部10によって更新される。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】
【数15】 wt,j(i) =wt-1,j(i)−η{(δdx1,x2(→wt-1,1,→wt-1,2)/δwt-1,j(i)}, j=1,2; i=0,1,2,…,M
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】学習モードにおいて必要とされる入力信号
1(t)とx2(t)との間の真の遅延量τtrueは、キ
ーボード15を用いて入力されてキーボード15からス
イッチSW10の接点aを介して適応制御部10に入力
され、もしくは、外部装置から入力端子16及びスイッ
チSW10の接点bを介して適応制御部10に入力され
る。学習モードにおいて動作する適応制御部10は、入
力される相互相関値Ry12(τ,t)と真の遅延量τ
trueとに基づいて、誤分類度を示す識別関数値が最小に
なるように、上記数15を用いてFIRフィルタ11,
12のフィルタ係数wt,j(i)を計算して更新して、
FIRフィルタ11のフィルタ係数wt,1(i)をスイ
ッチSW2の接点aを介してFIRフィルタ11に出力
して図3に示す各増幅器21−0乃至21−Mの増幅度
として設定更新するとともに、FIRフィルタ12のフ
ィルタ係数wt,2(i)をスイッチSW3の接点aを介
してFIRフィルタ12に出力して図3に示す各増幅器
21−0乃至21−Mの増幅度として設定更新する。な
お、スイッチSW1,SW2,SW10はそれぞれ、学
習モードのときに接点a側に切り換えられる一方、検出
モードのときに接点b側に切り換えられる。さらに、検
出モードにおいて動作する遅延検出器14は、入力され
る相互相関値Ry12(τ,t)に基づいて、上記数1
1を用いて遅延量τmaxを計算して検出された遅延量τ
estimatedとして出力する。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】続く検出モードにおいては、適応化型相互
相関装置100内のスイッチSW1,SW2,SW3が
接点b側に切り換えられる。また、学習モード中におい
て用いられた同一のスペクトル特性を有する音声信号な
どの低周波信号が、スピーカの同一の範囲の位置から発
生され、それらの位置は適応化型相互相関装置100を
用いて推定決定される。すなわち、図5に示すように、
雑音源31−1乃至31−Mはそのまま載置した状態で
適応化型相互相関装置100が検出モードに設定され
る。ここで、例えば、スピーカ30−3と同一の位置に
スピーカ30−Zを載置して学習モードと同一の音声信
号を発生する音声信号発生器32を用いてスピーカ30
−Zから発生することにより、適応化型相互相関装置1
00は遅延量τestimatedを検出して出力する。この検
出された遅延量τestimatedを真の遅延量τtrueと比較
することにより、スピーカ30−Zの位置を検出するこ
とができる。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正内容】
【0052】図6に示すように、適応化型相互相関装置
100は、第1の応用例と同様に、互いに所定の距離だ
け離れて設けられた2つのマイクロホン41,51と、
2つの増幅器42,52とを備える。一方、マイクロホ
ン41,51に対面する側に、2個のスピーカ61,6
2がマイクロホン41,51から所定の位置で設けら
れ、ここで、スピーカ61の位置は既知の位置で設けら
れる。音声信号発生器71と72はそれぞれ、互いに異
なるスペクトル特性を有する所定の可聴周波数の音声信
号を発生してスピーカ61,62に出力してスピーカ6
1,62から2つのマイクロホン41,42に向けて発
生される。ここで、スピーカ61,62から発生される
音源をそれぞれ以下、第1の音源、第2の音源という。
さらに、適応化型相互相関装置100内のFIRフィル
タ11から出力されるろ波後の信号y1(t)は、遅延
回路81を介して加算器82に入力される一方、FIR
フィルタ12から出力されるろ波後の信号y2(t)
は、そのまま直接に加算器82に入力される。加算器8
2は入力される2つの信号を加算して加算結果を示す信
号を出力する。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正内容】
【0058】そして2つのシミュレーションが実行され
る。まず第1のシミュレーションにおいては、FIRフ
ィルタ11,12の伝達関数H1(ω)とH2(ω)が適
応化されず、信号期間にわたって遅延が推定される。図
13からわかるように、推定決定された遅延量は雑音の
遅延であって、すなわち、実質的に0に等しく、信号の
遅延ではない。その理由は、雑音エネルギーが信号エネ
ルギーよりもきわめて大きいからである。FIRフィル
タ11,12の伝達関数H1(ω)とH2(ω)が適応化
される前の識別関数値d(→wt,1,→wt,2)と遅延量
τestimatedをそれぞれ図11及び図13に示す。第2
のシミュレーションは、伝達関数H1(ω)とH2(ω)
が適応化されないことを除いて第1のシミュレーション
と同一である。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】適応化の結果として得られた検出された遅
延量τestimatedと、識別関数値d(→wt,1,→
t,2)をそれぞれ図12及び図14に示す。これらの
図面からわかるように、3000サンプル後の伝達関数
1(ω)とH2(ω)は雑音の大部分を相殺するように
適応化されて成功した結果を得ており、結果として得ら
れた検出された遅延量τestimatedは、真実の信号の遅
延量、すなわち4に近接していた。2つのFIRフィル
タ11,12に対する適応化後の伝達関数H1(ω)と
2(ω)は、雑音は入力信号x1(t)とx2(t)の
両方において同一であるので、予想されたように同一で
あった。しかしながら、入力信号x1(t)とx2(t)
における雑音は異なるというより一般的な条件のもとで
は、伝達関数H1(ω)とH2(ω)はまた異なるであろ
う。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04R 3/00 310

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに異なる2つの位置で信号を受信す
    る第1と第2の受信手段と、 上記第1の受信手段から出力される第1の入力信号を、
    変更可能な第1の伝達関数でろ波して出力する第1のろ
    波手段と、 上記第2の受信手段から出力される第2の入力信号を、
    変更可能な第2の伝達関数でろ波して出力する第2のろ
    波手段と、 上記第1のろ波手段から出力される出力信号と、上記第
    2のろ波手段から出力される出力信号とに基づいて、所
    定の相互相関関数を用いて相互相関値を計算して出力す
    る相互相関手段と、 上記相互相関手段から出力される相互相関値と、上記第
    1の入力信号と上記第2の入力信号との間の真の遅延量
    とに基づいて、上記2つの入力信号の誤分類度を示す識
    別関数値を計算し、上記計算した識別関数値が最小にな
    るように、上記第1のろ波手段の第1の伝達関数と、上
    記第2のろ波手段の第2の伝達関数とを変更して適応化
    させる適応制御手段とを備えたことを特徴とする適応化
    型相互相関装置。
  2. 【請求項2】 上記適応制御手段の適応化動作の後に、
    上記相互相関手段から出力される相互相関値に基づい
    て、上記第1の入力信号と上記第2の入力信号との間の
    遅延量を計算する遅延計算手段をさらに備えたことを特
    徴とする請求項1記載の適応化型相互相関装置。
  3. 【請求項3】 互いにスペクトル特性が異なりかつ互い
    に異なる位置で発生された、第1の音源からの第1の音
    声信号と、第2の音源からの第2の音声信号とを分離す
    るための適応化型相互相関装置であって、 上記第1のろ波手段から出力される出力信号を、上記第
    1の音源からの第1の音声信号を上記第1と第2の受信
    手段で受信したときの上記第1と第2の受信手段の間の
    遅延量だけ遅延させて出力する遅延手段と、 上記遅延手段から出力される信号と、上記第2のろ波手
    段から出力される出力信号とを加算して出力する加算手
    段とをさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の適
    応化型相互相関装置。
  4. 【請求項4】 上記2つの入力信号の誤分類度を示す識
    別関数は1次微分可能であって、上記適応制御手段は、
    勾配降下法を用いて、上記計算した識別関数値が最小に
    なるように、上記第1のろ波手段の第1の伝達関数と、
    上記第2のろ波手段の第2の伝達関数とを変更して適応
    化させることを特徴とする請求項1、2又は3記載の適
    応化型相互相関装置。
  5. 【請求項5】 上記第1と第2のろ波手段は、有限イン
    パルスフィルタであり、 上記適応制御手段は、上記計算した識別関数値が最小に
    なるように、上記第1のろ波手段の有限インパルスフィ
    ルタのフィルタ係数と、上記第2のろ波手段の有限イン
    パルスフィルタのフィルタ係数とを変更して適応化させ
    ることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の適応
    化型相互相関装置。
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