JPH0810150Y2

JPH0810150Y2 - 防音板

Info

Publication number: JPH0810150Y2
Application number: JP4780690U
Authority: JP
Inventors: 一弥佐藤
Original assignee: サリホン工業株式会社
Priority date: 1990-05-08
Filing date: 1990-05-08
Publication date: 1996-03-27
Anticipated expiration: 2005-05-08
Also published as: JPH046488U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は間仕切り、扉、襖、雨戸等に使う遮音性能が
優れた防音板に関する。

（従来の技術）遮音性能を持たせるため、グラスウールや発泡プラス
チックを内部に入れたり、石膏ボードを使った防音板は
既に市販されているが、低価格でしかも充分な遮音性能
を具えたものは提供されていない。

（考案が解決しようとする課題）本考案は低価格を可能とする簡単な構成でしかも遮音
性能の優れた防音板を提供することを課題としている。
また、本考案は特殊な材料を使用せずに遮音性能を具え
る共に建材や建具を構成する上で必要な強度をもつ防音
板を提供することを課題としている。

（課題を解決するための手段）本考案はグラスウールを芯にしてその両面を石膏ボー
ドで挟む構造とし、この石膏ボードにはグラスウールに
対向する面に各々が１cm²〜２cm²の面積を持ち、相隣る
ものの間隔が4cm〜6cmに形成された多数の窪みを設けた
構造を採用する。

（作用）この構造によると、この防音板を突き抜ける音波はグ
ラスウールを間に挟んだ石膏ボードの窪みによって多方
面に散乱され、その間、グラスウールで効果的に減衰さ
れることによって遮音される。

度重なる実験で裏付けつつ行った本考案者による検討
によれば、窪みの数が本考案のものより少なくても、ま
た、窪みの面積が本考案のものより小さくても乱反射に
よる所望の遮音効果が得られない。また、窪みの数が本
考案のものより多すぎたり窪みの面積が大きすぎると、
石膏ボードの厚みが薄くなって、これを貫通する音が増
え、また、強度が低下する。

石膏ボードを厚くすると、防音板の重量が増加し、建
材や建具材としての適応性を失うことになる。

本考案は遮音性が高く、しかも、強度と重量がバラン
スした防音板を提供できたのである。

（実施例）以下、本考案による防音板を襖に適用した場合につい
て具体的に説明する。

図において、１は鴨居２と敷居３の間に摺動可能に嵌
め合わされた本考案の１実施例による防音襖である。

４は上框、５は縦框、６は下框、７は左右の縦框６の
間に上下に所定間隔を隔てて架け渡された桟で、これら
の各框４、５、６と桟７で襖１のフレームが構成されて
いる。

これらのフレームは木材でもアルミ材でも良い。

桟７が入っている一番中心部には通常市販されている
24Kgのグラスウール８が、１例として9mmの厚さで収納
されている。

グラスウール８の両側は石膏ボード９によって挟まれ
ている。石膏ボード９には、グラスウール８に対向する
面に１つの面積が１cm²〜２cm²の面積の大きさで相隣る
ものとの間の間隔を4cm〜6cmに保って、第３図に示すよ
うに、曲線状の窪み10が多数形成されている。石膏ボー
ド９の厚さは例えば6mmであるが、窪み10の深さは、石
膏ボード９の厚みの1/3程度とするのが好ましい。

石膏ボード９の外面には、合板11が貼り合わされ、合
板11の外面には襖紙12が各々貼り付けられている。

石膏ボード９に形成する窪み10の形は円、四角形、三
角形その他特に限定されない。

また、合板11は市販のラワンベニヤ板等でよく、その
厚さは例えば2.7mmである。

本考案で用いる石膏ボード９において、窪み10を形成
させる方法は限定されないが、石膏ボード９を製造する
ときに表面から押圧してこれを形成すると窪み10の部分
の強度が大きくなり、密度もあがって遮音効果上も好ま
しい。

（考案の効果）本考案による防音板は、グラスウールを両面から石膏
ボードで挟んだ構造にし、この石膏ボードにはグラスウ
ールに対向する面に１cm²〜２cm²の面積と、相隣るもの
の間隔が4cm〜6cmになるように特に設定した多数の窪み
を設けただけという単純な構成とし、極普通の素材を使
って低価格で高い遮音効果をもたらす防音板を提供する
ことができたものである。

１例として、6mm厚さの石膏ボードを使用して直径15m
mの窪みを多数設け、市販の24Kgグラスウールを9mmの厚
さにして両側から挟み、その外側を両側から2.7mmのラ
ワンベニヤ板で挟んで構成した本考案による防音襖では
防音効果は23〜25デシベルであった。

通常の襖は５デシベル程度の防音効果しかないので、
本考案による防音板の性能は十分に発揮される。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の１実施例による防音板を採用した襖を示
し、第１図は部分的に破断して内部構造を示した平面
図、第２図はその縦断面図、第３図は第２図の部分的拡
大図である。グラスウール……８、石膏ボード……９、窪み……10、
合板……11、襖紙……12

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】グラスウール及び同グラスウールを両面か
ら挟む石膏ボードを有し、同石膏ボードには前記グラス
ウールに対向する面に各々が１cm²〜２cm²の面積を持
ち、相隣るものの間隔が4cm〜6cmに形成された多数の窪
みを有することを特徴とする防音板
【請求項２】上記石膏ボードの多数の窪みが部分的押圧
によって形成されたことを特徴とする請求項（１）記載
の防音板。