JPH08101315A - 紫外線伝送チューブ - Google Patents

紫外線伝送チューブ

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JPH08101315A
JPH08101315A JP6237202A JP23720294A JPH08101315A JP H08101315 A JPH08101315 A JP H08101315A JP 6237202 A JP6237202 A JP 6237202A JP 23720294 A JP23720294 A JP 23720294A JP H08101315 A JPH08101315 A JP H08101315A
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JP
Japan
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core
transmission tube
ultraviolet
siloxane polymer
clad
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Application number
JP6237202A
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English (en)
Inventor
Minoru Ishiharada
石原田  稔
Itsuo Tanuma
逸夫 田沼
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/02Optical fibres with cladding with or without a coating
    • G02B6/032Optical fibres with cladding with or without a coating with non solid core or cladding

Landscapes

  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 可撓性を有するとともに、紫外線透過性およ
び紫外線に対する化学的安定性に優れ、かつ大量の紫外
線を伝送することができる紫外線伝送チューブを提供す
ることを目的とする。 【構成】 コアと該コアよりも低屈折率のクラッドより
構成される紫外線伝送チューブにおいて、該コアに特定
のシロキサンポリマー、即ちアルキル基またはフルオロ
アルキル基を含有するシロキサンポリマーを使用するこ
とによって、目的を達成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可撓性を有するととも
に、紫外線透過性および紫外線に対する化学的安定性に
優れ、かつ大量の紫外線を伝送することができる紫外線
伝送チューブに関する。また、このような紫外線伝送チ
ューブは、樹脂とか接着剤などの紫外線による硬化反応
などに利用することができる。
【0002】
【従来の技術】従来より、紫外線透過型のライトガイド
としては石英ガラス系ライトガイド(石英光ファイバ
ー)が一般的に用いられている。これら石英光ファイバ
ーは大量の紫外線を伝送するために、その径を太くする
と柔軟性が損なわれるため、大口径化と柔軟性を両立す
るために、直径10〜1000μm程度の比較的細いフ
ァイバーを多数束ねて、ライトガイドとして利用してい
る。しかし、このような細い光ファイバーをどんなに高
密度に束ねても、ファイバー間には空隙が残るため、紫
外線を入射するときの有効受光面積がどうしても狭くな
り、紫外線入射の効率が悪くなる。一般的に、この有効
受光面積は低く、50%程度であると言われている。ま
た細い光ファイバーを多数束ねるため、どうしても高価
な紫外線ライトガイドにならざるを得なかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
紫外線透過に対する化学的安定性に着目してなされたも
のである。即ち、本発明が解決しようとする課題は、大
口径で、かつ可撓性に優れ、有効受光面積も広く、軽量
で安価であるという従来提案されている(特開昭648
0910号公報)光伝送チューブの特徴を維持しつつ、
それに加えて、従来の問題点であった、光伝送チューブ
の紫外線透過性を長期の使用にわたって維持する性質、
即ち、紫外線に対する化学的安定性にも優れた紫外線伝
送チューブを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するため鋭意検討を行った結果、コアとして、特定の
シロキサンポリマーを使用することによって、紫外線に
対する化学的安定性に優れ、しかも大口径にしても高い
可撓性を有し、紫外線伝送効率も高い紫外線伝送チュー
ブが得られることを知見し、本発明をなすに至ったもの
である。
【0005】即ち、請求項1に記載する紫外線伝送チュ
ーブは、コアと、該コアよりも低屈折率を有するクラッ
ドとを具備する紫外線伝送チューブにおいて、該コアが
アルキル基またはフルオロアルキル基を含有するシロキ
サンポリマーからなることを特徴としている。
【0006】請求項2に記載する紫外線伝送チューブ
は、請求項1記載の紫外線伝送チューブにおいて、前記
コアがアルキル基含有ポリシロキサンであって、そのア
ルキル基の炭素数が6以下であることを特徴としてい
る。
【0007】請求項3に記載する紫外線伝送チューブ
は、請求項1または請求項2記載の紫外線伝送チューブ
において、コアがジメチルシロキサンポリマーであるこ
とを特徴としている。
【0008】請求項4に記載する紫外線伝送チューブ
は、請求項1、2または3に記載する紫外線伝送チュー
ブにおいて、シロキサンポリマーの末端の少なくとも一
部がトリメチルシリル基で封鎖されていることを特徴と
している。
【0009】請求項5に記載する紫外線伝送チューブ
は、請求項1、2、3または4に記載する紫外線伝送チ
ューブにおいて、コアの封入圧力が使用温度範囲で0.
1kg/cm2 以上であることを特徴としている。
【0010】本発明による紫外線伝送チューブの基本構
造を図1、2及び3に示す。図1、図2、図3に示す紫
外線伝送チューブ1は、筒状のクラッド2、液状または
半固体状のコア3、光源からの入射光が入る入射側封止
栓4、非入射側封止栓5、コア側端面6、非コア側端面
7、末端締結部8の基本構造より構成されている。
【0011】図1の紫外線伝送チューブ1は光源からの
入射光が入射側封止栓4を通過して、非入射側封止栓5
から出射している。図2の紫外線伝送チューブ1は、光
源から入射側封止栓4を通過して光が入射しているが、
紫外線はチューブの側面から出射している。図3に示し
た紫外線伝送チューブ1は、被覆材9でチューブを保護
している点で図1または図2に示した紫外線伝送チュー
ブ1とは異なっている。この被覆材9は紫外線伝送チュ
ーブ1の保護という目的だけでなく、遮光の目的にも使
用できるし、または、所用部分だけを紫外線発光させる
目的で設けることも可能である。たとえば、被覆材9の
所用部分に穴を開け、その部分から出射させる構造の一
例を図3は示しており、図4及び図5はその部分断面図
を示している。しかし、被覆材9の所用部分から紫外線
が外に漏れ、多数のスポット状あるいはライン状の紫外
線発光体とするためには、その出射部分に穴を開けるほ
かにも、その部分だけを透明にしたりすることもでき
る。
【0012】筒状のクラッド2に充填されるコア3の材
質としては、クラッドの材質より、屈折率が高く、紫外
線透過性及び紫外線に対する化学的安定性に優れる必要
があり、特定のシロキサンポリマーを使用することによ
り、本発明に到達したのである。
【0013】このような特性を有するシロキサンポリマ
ーとしては、式1で示される構造の
【0014】
【化1】
【0015】[式中、R1 よびR2 は同一または異なっ
てもよいが、アルキル基またはフルオロアルキル基であ
り、R1 またはR2 のいずれかのみが水素でもよい]ポ
リマーが考えられる。
【0016】R1 またはR2 で表されるアルキル基の具
体的な例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、ヘキシル基などが挙げられる。また、フルオ
ロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、トリフ
ルオロエチル基、トリフルオロプロピル基などが、具体
的な例として挙げられる。
【0017】アルキル基でない場合、例えばフェニル
基、ビニル基、エステル基、ケトン基などのように2重
結合を有する場合、紫外線吸収が起こるため、紫外線透
過性が劣るのみならず、紫外線により劣化して、着色し
てしまう。
【0018】また、上記のアルキル基の中でも、炭素数
が少ないものが紫外線による劣化を防止し、長期間の使
用においても優れた紫外線透過性を保持できるという点
で望ましい。具体的には、炭素数が6以下、さらに好ま
しくはメチル基である。即ち、R1 及びR2 が共にメチ
ル基であるような、ジメチルシロキサンポリマーが好ま
しい。
【0019】上記、式(1)で表されるシロキサンポリ
マーの末端は、トリメチルシリル基で少なくとも一部が
封鎖されることが、コアの分子量の制御による流動性、
即ち可撓性の制御という観点からも、コアの紫外線安定
性という点からも好ましい。さらに、ポリマー末端の5
0モル%以上がトリメチルシリル基で封鎖されているこ
とがより好ましく、最も好ましくは、ポリマー末端の7
0モル%以上がトリメチルシリル基で封鎖されているこ
とである。
【0020】なお、ここで用いられるコアは、紫外線透
過性及び紫外線に対する化学的安定性を向上させるため
に、精製されたものを用いることが好ましい。不純物を
除去するための精製法としては、蒸留、液液抽出、吸着
法等が用いられるが、有機シロキサンポリマーは沸点が
高い場合が多く、高温による蒸留では蒸留の過程で分解
して、劣化してしまい、かえって不純物を含有させてし
まう場合がある。そこで、精製が簡単で、かつ高純度の
精製が可能である方法として、吸着法を用いることが好
ましい。吸着剤としては、モレキュラー・シーブ、活性
炭、シリカゲル、アルミナ、セライト等の吸着剤が使用
できる。有機シロキサンポリマーをこれら吸着剤と混合
攪拌するか、あるいは、これら吸着剤を充填したカラム
を通した後、0.4ミクロン以下のフィルターで濾過す
ることにより、簡単に精製されたコアを得ることができ
る。
【0021】本発明の紫外線伝送チューブ1は、上記の
シロキサンポリマーをコア3とするものであるが、筒状
のクラッド2の材質としてはコアより低屈折率であれ
ば、いずれのものを使用することもできるが、特にコア
とクラッドとの熱膨脹係数の差に起因するコアの内圧の
変化を緩和するため、ゴム弾性材料を用いることが好ま
しく、可撓性を有し、チューブ状に成型可能で、屈折率
が低く、かつ、コアの紫外線に対する化学的安定性を活
かすため、クラッドも紫外線に対する化学的安定性に優
れたものが好ましい。
【0022】このような点から、クラッド2の材料とし
ては、フッ素樹脂、シリコン樹脂、フッ素ゴム、シリコ
ンゴム等があげられる。この中でも屈折率の低い、ポリ
ジメチルシロキサンポリマー、フルオロシリコーンポリ
マー等のシリコーン系ポリマーや、ポリテトラフルオロ
エチレン(PTFE)、四フッ化エチレンーパーフロロ
アルコキシエチレン共重合体(PFE)、四フッ化エチ
レンー六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、ポリク
ロルトリフルオロエチレン(PCTFE)、四フッ化エ
チレンーエチレン共重合体(ETFE)、ポリビニリデ
ンフルオライド、ポリビニルフルオライド、フッ化ビニ
リデンー三フッ化塩化エチレン共重合体、フッ化ビニリ
デンー六フッ化プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン
ー六フッ化プロピレンー四フッ化エチレン三元共重合
体、四フッ化エチレンプロピレンゴム、フッ素系熱可塑
性エラストマー等のフッ素系ポリマーが特に好ましい。
【0023】これらのクラッドの材料は単独またはブレ
ンド物として用いることもできるし、単管または多重管
として用いることもできる。場合によっては、コアの材
料によるクラッドの膨潤が起こることもあるので、その
ような場合には、シロキサンポリマーによる膨潤が起こ
りにくい、フルオロシリコーンゴムやフッ素ゴムが好ま
しく用いられる。この場合、クラッドは2層以上の多層
構造とすることができ、コアと接する最内層をフルオロ
シリコーンゴムやフッ素ゴムにて形成し、外層側を他の
ゴム材料、たとえばジメチルシリコーンゴムにより形成
することができる。 封止栓4及び5は、コア及び内圧
の保持のために設けられるものであり、無機ガラス、有
機ガラス、無機材料、プラスチック等、なんでもその目
的を達成できるものであれば用いられうる。例えば、図
1に示すように、紫外線を紫外線伝送チューブ1へ入射
させたり、伝送してきた紫外線を出射させるための紫外
線の窓材として作用させるためには、入射側封止栓4あ
るいは非入射側封止栓5は透明である必要があるが、例
えば図2に示すように、チューブの側面から紫外線を出
射させる場合には、必ずしも非入射側封止栓5は透明で
なくても良い。
【0024】具体的な入射側封止栓4あるいは非入射側
封止栓5の例としては、透明性が要求される場合には、
石英ガラス、パイレックスガラス、他成分ガラス、サフ
ァイヤ、水晶、フッ素樹脂、シリコン樹脂等の透明材料
が好ましい。中でも、石英ガラスは紫外線透過性のみな
らず、紫外線に対する安定性にも優れているし、コア側
端面6で接触するコア材料や、非コア側端面7で接触す
るガスや水分に対する安定性も優れているので、好まし
く使用される。
【0025】また、透明性が要求されない非入射側封止
栓5の例としては、上記材料の他に、金属やセラミック
材料も用いることができる。このような材料を使用する
場合は、非入射側封止栓5で紫外線を反射させ、側面か
らの発光を増やすために、少なくとも非入射側封止栓5
のコア側端面6を研磨したり、コア側端面6に反射膜を
設けることもできる。また、入射側封止栓4の非コア側
端面7には、赤外線反射膜、反射防止膜を設けることが
好ましい。
【0026】末端締結部8は封止栓の抜け防止、コアの
液漏れ防止の目的で設けられるもので、ホースバンド等
による締め付け、ワイアー素線などによる巻き付け、ス
リーブ、O−リング、パッキン等を介しての締め付け等
の機械的封止や、熱収縮処理、接着処理、硬化性材料に
よる封止等を単独または併用して行うことができる。こ
の中でも、ステンレス・スチール、アルミ、銅、真鍮等
の銅合金、スチール、チタン、ニッケル等の金属スリー
ブをクラッドの外周部にこれを覆って嵌合し、スリーブ
を圧縮変形させる加締め方法が好適である。
【0027】また、目的に応じて、本発明の紫外線伝送
チューブ1を保護する目的で、被覆材9で被覆すること
もできる。被覆材としては、プラスチック、エラストマ
ー、金属、ガラス、無機材料の中から特に紫外線に対す
る化学的安定性を有する材料を選定することが好まし
い。
【0028】被覆材9の具体的な例としては、フッ素樹
脂、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
ウレタン、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、
ブチルゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、EPD
M、フッ素ゴム等の高分子材料をコーティング、押し出
し成型、あるいはテープ状材料の巻き付け、熱収縮処理
等により、クラッド2に被覆することができる。あるい
は、ステンレス・スチール、アルミ、銅、鉄等の金属材
料、あるいは、上記の高分子材料をパイプ状、蛇腹管
状、螺旋ワイアー状に成型したものの中に、紫外線伝送
チューブを内装してもよい。さらには、金属材料をクラ
ッド2の外周に鍍金、蒸着、スパッタリング等により、
金属膜を被覆することもできる。これら被覆材9は単体
または他の材料との複合体として用いることもできる。
なお、これらの被覆材は紫外線伝送チューブの保護だけ
でなく、遮光または所用部分だけを発光させる目的で設
けることもできる。例えば、上記被覆材の所用部分に穴
を開けたり、透明にすると、その部分から紫外線が外に
漏れるため、多数のスポット状またはライン状の発光体
とすることができる。
【0029】本発明の紫外線伝送チューブによれば、予
めコア3の圧力を高くしておくことにより、クラッド2
の座屈を防止し、可撓性をさらに優れたものとすること
ができるとともに、座屈部での紫外線散乱による透明性
の低下を防止することができる。
【0030】さらに環境温度が低下した場合でも、コア
の圧力は高く保たれるため、外部からのガスの侵入によ
る、コア内部での気泡の発生を有効に防止して、優れた
透明性を長期にわたって、維持することができる。
【0031】ここで、コアの内圧は、クラッドの材質、
内径及び外径、そして紫外線伝送チューブが使用される
温度範囲に応じて、選定することができる。例えば、0
℃以上、50℃以下の温度範囲で使用する場合には、0
℃での内圧が0.1kg/cm2 以上となるように、そ
して50℃での内圧がクラッドの耐圧圧力より小さくな
るように、内圧を設定することが好ましい。ここにおい
て、クラッドの耐圧性が低い場合には、金属またはプラ
スチック材料を被覆したり、テープ状物を巻き付けた
り、あるいは繊維補強等の方法により耐圧性を高めて、
クラッドとして使用することもできる。
【0032】
【作用】従来の光伝送チューブの特徴を維持しつつ、光
伝送チューブの従来の問題点であった紫外線透過性を長
期の使用にわたって維持する性質、即ち、紫外線に対す
る化学的安定性にも優れた紫外線伝送チューブを開発す
るために鋭意努力した結果、紫外線伝送チューブのコア
として、紫外線を吸収しにくく、また紫外線による分解
を起こしにくい特定のシロキサンポリマー、例えば、ア
ルキル基またはフルオロアルキル基含有のシロキサンポ
リマーを使用することによって達成し得ることを知見す
るに至った。
【0033】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0034】図1、図2および図3に示す紫外線伝送チ
ューブ1は、コア3を取り巻く筒状のクラッド2、コア
および内圧を保持する目的の入射側封止栓4および非入
射側封止栓5を基本的に備えており、図1に示すように
末端締結部8を備えている場合もあり、また図3に示す
ように、被覆材9を備えている場合もある。
【0035】図1、図2および図3に示す紫外線伝送チ
ューブ1において、入射光は入射側封止栓4の非コア側
端面7から入り、コア側端面6を通過して、コア3の内
部をクラッド2で全反射されながら伝送される。このよ
うに伝送された紫外線は、図1の紫外線伝送チューブ1
においては、非入射側封止栓5のコア側端面6から非コ
ア側端面7を通って、出射される。また図2および図3
の紫外線伝送チューブ1においては、伝送された紫外線
が非入射側端面5を通って出射されることなく、図2に
おいてはクラッド2を通過して出射され、図3において
は、コアを取り巻く筒状クラッド2の外側の被覆材9に
設けられた穴から出射される。
【0036】図4は図3に示す紫外線伝送チューブ1の
A−A´断面図であり、図5は同じくB−B´断面図で
ある。ここにおいて、筒状のクラッド2の内部に、該ク
ラッドより高屈折率のコア3を備えており、該クラッド
の外側に被覆材9を配置している。また、図5に明示す
るように、被覆材9に設けた穴10より、紫外線が出射
するようにしている。
【0037】[実施例1]内径5.5mmφ、外径6.
5mmφ、長さ1mの四フッ化エチレン・六フッ化プロ
ピレン共重合体(屈折率1.34)の筒状のクラッド
に、ポリマー末端をトリメチルシリル基によって封鎖し
たジメチルシロキサンポリマー(屈折率1.405、粘
度100cp)を精製して充填した後、内圧が室温で2
kg/cm2となるように、直径6mmφ、長さ30m
mの石英ロッドを両端から封止栓として挿入し、内径
7.2mmφ、外径9.0mmφ、長さ30mmのアル
ミ・スリーブを嵌め込み、スリーブを圧縮変形させて加
締めることにより、図1に示すような紫外線伝送チュー
ブを作成した。ジメチルシロキサンポリマーの精製は、
和光純薬製モレキュラーシーブ4Aを吸着剤として用
い、120°Cで24時間混合攪拌したのち、ポアサイ
ズ0.2μmのメンブランフィルターで濾過することに
より実施した。
【0038】該紫外線伝送チューブを、オゾンレスタイ
プの水銀灯をランプとする紫外線照射装置に接続し、5
00時間紫外線を通した。出射強度は300mWであっ
た。紫外可視分光光度計を用いて、光透過スペクトルを
測定した結果を図6のに示す。紫外線ランプの中心発
光波長である、365nmで80%の透過率を示してお
り、紫外線透過性および紫外線に対する化学的安定性も
優れていることがわかる。また、この紫外線伝送チュー
ブを曲率半径50mmまで曲げても、座屈は生ぜず、可
撓性も優れていることがわかった。
【0039】[実施例2]コアをトリフルオロプロピル
シロキサンポリマーとした以外は、実施例1と同様の材
料と方法で作成した、紫外線伝送チューブの実施例1と
同じ方法で試験した結果は、図6のに示すように紫外
線透過後の365nmの透過率は68%であって、紫外
線透過性および紫外線に対する化学的安定性も満足でき
る結果であった。
【0040】[比較例1]365nmでの紫外線透過率
は82%である石英ファイバーを束ねた、受光径6mm
の石英系バンドルファイバーの出射強度は、140mW
であり、実施例1の紫外線伝送チューブに比較して低
く、劣っていた。
【0041】[比較例2]コアをフェニルメチルシロキ
サンポリマー(フェニル含量5%)とした以外は実施例
1と同様の材料と方法で作成した、紫外線伝送チューブ
を実施例1と同様に試験した結果、紫外線透過後の36
5nmの透過率は、図6のに示すように、0%であっ
た。紫外線に対する化学的安定性が、このように紫外線
の吸収が起こるような置換基を有するシロキサンポリマ
ーをコアに使用すると、低下してしまう例である。
【0042】[実施例3]コアをアルキル変性シロキサ
ンポリマー(アルキル基の炭素数6)とした以外は、実
施例1と同様の材料と方法で作成した、紫外線伝送チュ
ーブを実施例1と同様に試験した結果、紫外線透過後の
365nmの透過率は、図6のに示すように、28%
であり、使用できないことはないレベルの性能であっ
た。
【0043】[実施例4]信越シリコーン社が販売して
いるKF96という、実施例1にてコアに使用したジメ
チルシロキサンポリマーを、実施例1と異なって、精製
しないで使用した以外は、実施例1と同様の材料と方法
で作成した、紫外線伝送チューブを実施例1と同様に試
験した結果、紫外線透過後の365nmの透過率は、図
6のに示すように78%であり、満足できる結果であ
った。
【0044】
【発明の効果】本発明に従う特定のシロキサンポリマ
ー、即ちアルキル基またはフルオロアルキル基を含有す
るシロキサンポリマーをコアに使用することによって、
紫外線の透過率および紫外線に対する化学的安定性が優
れ、紫外線の透過性を長期の使用にわたって維持でき、
また可撓性にも優れた紫外線伝送チユーブを提供するこ
とが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】紫外線伝送チューブの構成図である。
【図2】紫外線伝送チューブの他の構成図である。
【図3】紫外線伝送チューブのさらに他の構成図であ
る。
【図4】図3に示す紫外線伝送チューブのA−A´断面
図である。
【図5】図3に示す紫外線伝送チューブのB−B´断面
図である。
【図6】コアのシロキサンポリマーを変えた場合の紫外
線スペクトルである。
【符号の説明】
1、紫外線伝送チューブ 2、クラッド 3、コア 4、入射側封止栓 5、非入射側封止栓 6、コア側端面 7、非コア側端面 8、末端締結部 9、被覆材 10、被覆材に設けられた穴

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアと、該コアよりも低屈折率を有する
    クラッドとを具備する紫外線伝送チューブにおいて、該
    コアがアルキル基またはフルオロアルキル基を含有する
    シロキサンポリマーからなることを特徴とする紫外線伝
    送チューブ。
  2. 【請求項2】 前記コアがアルキル基含有ポリシロキサ
    ンであって、そのアルキル基の炭素数が6以下であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載する紫外線伝送チュー
    ブ。
  3. 【請求項3】 前記コアがジメチルシロキサンポリマー
    であることを特徴とする請求項1に記載する紫外線伝送
    チューブ。
  4. 【請求項4】 前記シロキサンポリマーの末端の少なく
    とも一部分がトリメチルシリル基で封鎖されていること
    を特徴とする請求項1、2または3に記載する紫外線伝
    送チューブ。
  5. 【請求項5】 前記コアの前記クラッドへの封入圧力
    が、使用温度範囲で、0.1kg/cm2 以上であるこ
    とを特徴とする請求項1、2、3または4に記載する紫
    外線伝送チューブ。
JP6237202A 1994-09-30 1994-09-30 紫外線伝送チューブ Pending JPH08101315A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015219293A (ja) * 2014-05-15 2015-12-07 ユーヴィックス株式会社 液体ライトガイド及びその製造方法
CN113348389A (zh) * 2018-12-26 2021-09-03 3M创新有限公司 紫外c光导

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