JPH08100701A - バルブシートの接合方法及びその方法に適したシリンダヘッド - Google Patents

バルブシートの接合方法及びその方法に適したシリンダヘッド

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JPH08100701A
JPH08100701A JP23746294A JP23746294A JPH08100701A JP H08100701 A JPH08100701 A JP H08100701A JP 23746294 A JP23746294 A JP 23746294A JP 23746294 A JP23746294 A JP 23746294A JP H08100701 A JPH08100701 A JP H08100701A
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valve seat
brazing
cylinder head
annular
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Akihisa Nishimura
晃尚 西村
Fumio Shimizu
富美男 清水
Kenichi Suzuki
憲一 鈴木
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱伝導効率が良く、バルブシート温度を低減
でき、耐ノック性を向上する。 【構成】 シリンダヘッド2における排気ポート3の開
口に設けた環状凹部6に対してAl−Zn系ろう材7及
び55mol%CsF−45mol%AlF3 からなるフラック
ス8をセットする。クランプ等でバルブシート1を下方
へ押圧した状態で、炉に入れ、500℃近傍まで加熱す
る。500℃近傍まで加熱されると、フラックス8は活
性化されてバルブシート1、接合段部4、環状せき部5
のろう付けされる面の酸化物除去が行われる。又、ろう
材7が溶けてバルブシート1と、接合段部4及び環状せ
き部5との間に形成されているろう付け隙間がろう材に
て充填される。その後、冷却し、環状せき部5を切削機
等により除去し、合わせてバルブシート1の3面加工を
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動車エンジンに用い
られるバルブシートとシリンダヘッドとを一体的に接合
する接合方法及びその製造方法に適したシリンダヘッド
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車用エンジンは高出力、高回
転化の傾向にあり、エンジンの給排気弁であるバルブ及
びバルブが当接するバルブシートには、高温においても
優れた耐摩耗性が要求されている。上述の要求を満たす
バルブシートの材質は、近年Cr,Ni,Co,Mo等
の合金元素を含有した鉄系焼結合金が用いられている。
このバルブシートはシリンダヘッドの吸気又は排気ポー
トの開口部に対して強固に固定する必要がある。しか
し、バルブシートとシリンダヘッドとは材質が異なるた
め、別体として形成する必要があり、従来、バルブシー
トをシリンダヘッドに固定する方法は、圧入方式が一般
的に行われている。
【0003】又、バルブシートにCu,Al等の金属を
含浸させ、抵抗溶接等により接合する方式も提案されて
いる(特開平5−287324号)。さらに、バルブシ
ートとシリンダヘッドとを爆発溶接により、金属結合さ
せる方式も提案されている(特開平5−332106
号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、圧入方法は
バルブシートとシリンダヘッドが金属結合していないば
かりか、シリンダヘッドとバルブシートとの間は空気、
油等が介在している。そのため、熱伝導効率が悪く、冷
却効率が小さいためにバルブシートが高温になりやす
い。又、バルブシートにCu,Al等の金属を含浸さ
せ、抵抗溶接等により接合する方式は、バルブシートと
シリンダヘッド間を全面結合することが難しく、依然と
して熱伝導効率が悪い問題は解決されていない。
【0005】さらに、爆発溶接方式はバルブシートとシ
リンダヘッドの接合面間に介在している空気や、油等が
吹き飛ばされるため、金属結合が確実になされる点では
良いが、火薬を使用するため、施行上の制約が多く生産
性が悪いという問題がある。
【0006】この発明の目的は上記従来技術の問題点を
解消するためになされたものであって、バルブシートと
シリンダヘッド間が金属充填結合しているため、熱伝導
効率が良く、バルブシート温度を低減でき、耐ノック性
を向上することができるバルブシートの接合方法及びそ
の方法に適したシリンダヘッドを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに請求項1の発明は、アルミニウム製シリンダヘッド
に対してバルブシートを接合する方法において、Al−
Zn系ろう材と弗化物系フラックスにより、バルブシー
トをシリンダヘッドに対してろう付け接合することをそ
の要旨としている。
【0008】一般に、アルミニウム用のろう材として使
用されているのはAl−Si系のろう材である。又、ア
ルミニウム製のシリンダヘッドはAl−Si系合金で構
成されている。従って、Al−Si系のろう材ではその
融点がシリンダヘッドの融点に近接していることから、
不向きである。そのため、シリンダヘッドよりも融点が
低く、かつ、エンジン作動時の使用温度域(〜300
℃)でも溶融しないろう材である必要がある。上記のよ
うなろう材としては、Al−Zn系(共晶温度382
℃)、Al−Mg系(共晶温度437℃)、Mg−Zn
系(共晶温度340℃)、Mg−Pb系(共晶温度46
6℃)、Mg−Cu系(共晶温度485℃)、Ag−M
g系(共晶温度472℃)等が挙げられる。
【0009】一方、ろう材を用いてろう付けする際に、
活性温度がろう付温度内にあるとともに、金属表面の酸
化物を除去するために使用されるアルミ用非腐食性フラ
ックス(ろう付け後に残存していても母材を腐食させな
いもの)が必要である。このフラックスとして,弗化物
系フラックスがある。弗化物系フラックスはMgと優先
的に反応するため、ろう材にMgが含まれるものはろう
付部の酸化物除去効果が弱まり、ろう付け性が阻害され
るため、本発明ではAl−Zn系ろう材が好適なろう材
として選択されている。なお、Al−Zn系ろう材には
Al−ZnをベースにしてSi,Cu等を含んでいても
よい。特に、Siを少量(0.5重量%程度)含むと、
更に湯流れ性が良くなる。又、Znは70重量%以上含
むことが好ましい。
【0010】弗化物系フラックスとしては、例えば、x
CsF・(100-x )AlF3 を挙げることができる。な
お、x は50≦x ≦65(mol%)である。このフラックスに
KF,LiF,NaF,Cs2CO3 ,Al(OH)3
が5mol%以下であれば、含んでいてもよい。
【0011】図6はAl−Zn系状態図が示されてい
る。Al−Znの共晶点はAl−95重量%Znで共晶
温度382℃となるが、Znが多くなると延性が低くな
り、所望形状に加工できないことからできるだけAl含
有量を多くすることが必要である。しかし、アルミニウ
ム製のシリンダヘッドの融点が520℃〜580℃であ
ることから、ろう材の融点は500℃以下にする必要が
ある。430℃〜500℃の範囲が好ましい。特に、ろ
う材の組成としては、AlとZnとの合計量のうちZn
が70〜90重量%含まれることが好ましい。
【0012】従って、請求項2の発明は、請求項1にお
いて、ろう材はAlとZnとの合計量のうちZnが70
〜90重量%含有していることを要旨としている。図7
はAl−78重量%Znろう材のろう付温度とろう付隙
間のろう材の充填率の関係を示している。ろう付温度が
500℃より低いと湯流れが悪く、充填率が低くなる。
又、ろう付温度が500℃より高いとろう材が母材に拡
散していくため、充填率が低くなる。充填率が高いほど
ろう付面積が大きく、ろう付強度や熱伝導率も高くなる
ため、Al−78重量%Znろう材(融点:mps 425
℃, mpl 483 ℃)のろう付温度は500近傍が最適であ
る。同様の理由からAl−90重量%Znではろう付温
度は470℃近傍、Al−70重量%Znではろう付温
度は520℃近傍が最適である。
【0013】すなわち、請求項3の発明は、請求項2の
発明において、ろう付温度は470℃〜520℃である
ことをその要旨としている。請求項4の発明は、シリン
ダヘッドの環状をなすバルブシート用の接合段部の内周
面側に沿うように環状せき部を形成して接合段部と環状
せき部とにより環状凹部を構成したシリンダヘッドの同
環状凹部内にバルブシートを配置し、この後、ろう付け
し、ろう付けした後環状せき部を除去することを特徴と
するバルブシートの接合方法であることを要旨としてい
る。
【0014】
【作用】請求項1の発明では、Al−Zn系ろう材と弗
化物系フラックスにより、アルミニウム製シリンダヘッ
ドに対してバルブシートがろう付けされる。ろう付けさ
れたバルブシートは、バルブシートとシリンダヘッド間
が金属充填されているため、接合面積が大となり、バル
ブシートの熱伝導効率が良くなる。
【0015】請求項2の発明では、ろう材はAlとZn
との合計量のうちZnを70〜90重量%含有している
ため、アルミニウム製のシリンダヘッドの融点以下の融
点を備えたろう材にてバルブシートがろう付けされる。
【0016】請求項3の発明では、ろう付温度が470
℃〜520℃であるため、湯流れが良く、充填率も良く
なり、ろう付面積が大きく得られ、ろう付強度やバルブ
シートの熱伝導効率も高くなる。
【0017】請求項4の発明では、環状せき部により、
環状凹部内に収納配置されたバルブシートが位置決めさ
れ、ろう材やフラックスが吸気ポート或いは排気ポート
へ流出するのが防止される。
【0018】請求項5の発明では、シリンダヘッド本体
に環状せき部が設けられているため、請求項4の発明に
適しており、バルブシートが位置決めされ、ろう材フラ
ックスの流出が防止される。
【0019】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜
図5に従って説明する。まず、バルブシート1が接合さ
れた状態から説明する。
【0020】図5はバルブシート1がシリンダヘッド2
の排気ポート3の開口部において接合された状態を示し
ている。シリンダヘッド2はAl−Si系合金から鋳造
されており、排気ポート3の開口には接合段部4が環状
に形成されている。その接合段部4に対して環状に形成
されたバルブシート1がろう付け固定されている。前記
バルブシート1はCr,Ni,Co,Mo等の合金元素
を含有した鉄系焼結合金から構成されている。図3に示
すようにバルブシート1の表面、特に接合面となる外周
面及び底面にはNi−P無電気メッキが施され、Ni層
1aが形成されている。このNi層1aを形成する理由
は、Niは後記ろう材との濡れ性が良くなり、又、バル
ブシート1の鉄及びAl−Zn系ろう材との親和性が良
いためである。
【0021】前記シリンダヘッド1はその鋳造後におい
ては、図1に示すようにその排気ポート3の接合段部4
の内周面に対して対向しかつ沿うように環状せき部5が
形成されており、環状せき部5と接合段部4とにより、
環状凹部6が形成されている。又、環状せき部5はその
基端外側面が排気ポート3の開口内周面と一体に連結さ
れ、排気ポート3の開口の内周面よりも径方向内方に突
出されている。なお、図1、図2においては説明の便宜
上図5の上下関係とは逆になっている。
【0022】前記バルブシート1はその外周面と接合段
部4の内周面との間に図2に示すように所定距離b離間
してろう付隙間を有するように配置可能となっている。
又、バルブシート1はその内周面は環状せき部5の内周
面と所定距離a(a<b)離間してろう付隙間を有する
ように配置可能となっている。すなわち、バルブシート
1は環状凹部6(接合段部4)に対して偏心してろう付
けされないように環状せき部5により位置決めされるよ
うになっている。なお、環状せき部5とろう付けされな
い場合にはろう付け隙間をなくしてaを0としても良
い。
【0023】次に、図1に示された排気ポート3の開口
における環状凹部6に対してバルブシート1を接合する
方法について説明する。まず、環状凹部6に対して図4
に示すようにろう材7及び弗化物系フラックス8をセッ
トする。すなわち、ろう材7を環状凹部6の底面上に沿
うように全体に載置するとともに、フラックス8を環状
凹部6に充填する。この実施例では、前記ろう材とし
て、Al−Zn系であって、AlにZnが78重量%含
まれる物を使用した。又、弗化物系フラックス8は55
mol%CsF−45mol%AlF3 (活性温度440℃〜5
80℃)のものを使用した。又、図4に示すようにバル
ブシート1を図2に示すろう付け隙間a,bを有するよ
うに載置する。この後、クランプ等でバルブシート1を
図4において下方へ押圧した状態で、図示しない炉に入
れ、500℃近傍まで加熱する。なお、炉内における加
熱は窒素雰囲気露点−30℃以下で行うことが好まし
い。
【0024】500℃近傍まで加熱されると、フラック
ス8は活性化されてバルブシート1、接合段部4、環状
せき部5のろう付けされる面の酸化物除去が行われる。
又、ろう材7が融けてバルブシート1と、接合段部4及
び環状せき部5との間に形成されているろう付け隙間が
ろう材にて充填される。ろう材の充填が完了した後、冷
却し、その後、環状せき部5を切削機等により除去し、
合わせてバルブシート1の3面加工を行う。すなわち、
接合段部4に接していないバルブシート1の内周面α、
シート面β、及びシリンダ室に向かう面γを所定形状に
切削する。
【0025】上記の説明では排気ポート3に対してバル
ブシート1をろう付け接合したが、本実施例においては
1気筒における図示しない吸気ポートにおいても同様に
バルブシートをろう付け接合した。そして、4気筒の半
分に従来技術の圧入バルブシートを使用し、残り半分に
前記ろう付けバルブシートを配したシリンダヘッドをエ
ンジンに組付けた。このエンジンを6000rpmで回
転させ、バルブの当たり面(シート面β)の測温を行っ
た。その結果、本実施例でのバルブシートでは、平均2
48℃であるのに対し、従来の圧入バルブシートでは、
平均282℃であった。従って、本実施例のろう付けバ
ルブシートの方が冷却に効果があることが確認できた。
【0026】又、上記実施例におけるバルブシート1の
接合強度と、従来の圧入バルブシートとの接合強度とを
比較すると、従来の圧入バルブシートは1kgf/mm2
度で抜けてしまうが、本実施例では10倍の接合強度が
得られたことを確認できた。
【0027】この実施例ではバルブシート1のろう付け
接合面に対してNi層1aが形成されているため、バル
ブシート1の鉄とろう材7の拡散によるアルミニウム金
属間化合物の生成が抑制できるとともに、バルブシート
1に対するろう材7の濡れ性が向上し、バルブシート1
とシリンダヘッド2を隙間なくろう付けできる。
【0028】又、この実施例では、ろう材はAlにZn
が78重量%含有し、500℃近傍で加熱しているた
め、ろう材7は湯流れが良く、充填率が高くでき、ろう
付強度や熱伝導率を高くすることができる。
【0029】なお、この発明は前記実施例に限定される
ものではなく、下記のように実施してもよい。 (イ)前記実施例では、バルブシート1のNi層1aは
Ni−P無電気メッキにて形成したが、蒸着、スパッタ
リング、CVD、溶射、Ni−B無電界メッキ、電気メ
ッキ等にて形成してもよい。
【0030】(ロ)前記実施例では、シートバルブ1の
ろう付け前の前処理としてメッキにより、Niのコーテ
ィングを行ったが、ろう材の濡れ性を向上するものであ
れば、Ni以外の金属コーティング処理を行ってもよ
い。
【0031】(ハ)図8に示すようにシリンダヘッド2
に設けられるウォータジャケット10と接合段部4間と
を連通孔11にて連通し、バルブシート1のろう付け時
に連通孔11をろう材7にて塞ぐ構造に形成してもよ
い。こうすることにより、バルブシート1はろう付け隙
間に充填されたろう付け部を介してウォータジャケット
10内の冷却水にて直冷されることになり、冷却性能の
向上を図ることができる。
【0032】(ニ)前記実施例では、ろう付け方法は炉
中ろう付けで行ったが、その代わりに図9に示すよう
に、高周波ろう付けで行ってもよい。すなわち、環状凹
部6の周囲に円形状をなすコイル13を配置し、クラン
プ等にてバルブシート1が下方に押圧された状態で、コ
イル13により高周波誘導加熱を行う。この状態で、環
状凹部6内のろう材7及び弗化物系フラックス8が50
0℃まで加熱されることにより、バルブシート1がろう
付けされる。ろう付けが行われた後は、環状せき部5は
前記実施例と同様に除去される。
【0033】(ホ)又、抵抗ろう付けで行うことも可能
である。図10に示すように前記実施例と同様のろう材
7及び弗化物系フラックス8をセットし、シリンダヘッ
ド2の上下に配置した電極14,15にてバルブシート
1を加圧し、通電することにより、抵抗発熱でろう材7
を溶かしてろう付けを行う。そして、ろう付けが行われ
た後は、環状せき部5は前記実施例と同様に除去され
る。
【0034】前記実施例に基づき特許請求の範囲以外に
把握される技術的思想をその効果とともに記載する。 (1)バルブシートの表面にはNi層がコーテイングさ
れている請求項1に記載のバルブシートの接合方法。N
i層を備えているため、ろう材の濡れ性が向上し、バル
ブシートとシリンダヘッドを隙間なくろう付けできる。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明に
よれば、バルブシートとシリンダヘッド間が金属充填結
合しているため、熱伝導効率が良く、バルブシート温度
を低減できる。そして、バルブシートの温度低下によ
り、耐ノック性を向上することができる。又、圧入バル
ブシートと比較してバルブシートの圧入代が不要となる
ため、バルブシートの肉厚を薄くでき、吸気・排気弁の
径を大きくすることができ、充填効率の向上により、出
力・燃費向上を図ることができる。バルブシートの肉厚
を薄くできることにより、バルブシート材料費の低減を
図ることもできる。
【0036】請求項2の発明では、シリンダヘッドの融
点以下のろう付温度を得ることができる。請求項3の発
明では、ろう付温度が470℃〜520℃であるため、
湯流れが良く、充填率も良くなり、ろう付面積が大きく
得られ、ろう付強度やバルブシートの熱伝導効率を高く
することができる。
【0037】請求項4の発明では、環状せき部により、
環状凹部内に収納配置されたバルブシートが位置決めさ
れて偏心してろう付けされることが防止でき、ろう材や
フラックスが吸気ポート或いは排気ポートへ流出するの
が防止することができる優れた効果を奏する。
【0038】請求項5の発明では、シリンダヘッド本体
に環状せき部が設けられているため、請求項4の発明に
適しており、バルブシートが位置決めされ、ろう材フラ
ックスの流出が防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の要部断面図である。
【図2】要部断面図である。
【図3】バルブシートリングの半断面図である。
【図4】ろう付け接合する場合の要部断面図である。
【図5】シリンダヘッドにバルブシートが接合された状
態の断面図である。
【図6】Al−Zn状態図である。
【図7】充填率とろう付温度との関係を示す特性図であ
る。
【図8】他の実施例の要部断面図である。
【図9】他の実施例を示し、(a)は要部断面図、
(b)は平断面図である。
【図10】他の実施例の要部断面図である。
【符号の説明】
1…バルブシート、2…シリンダヘッド、3…排気ポー
ト、4…接合段部、5…環状せき部、6…環状凹部、7
…ろう材、8…フラックス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 富美男 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 鈴木 憲一 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム製シリンダヘッドに対して
    バルブシートを接合する方法において、 Al−Zn系ろう材と弗化物系フラックスにより、バル
    ブシートをシリンダヘッドに対してろう付け接合するこ
    とを特徴とするバルブシートの接合方法。
  2. 【請求項2】 前記ろう材はAlとZnとの合計量のう
    ちZnが70〜90重量%含有されている請求項1に記
    載のバルブシートの接合方法。
  3. 【請求項3】 ろう付温度は470℃〜520℃である
    請求項2に記載のバルブシートの接合方法。
  4. 【請求項4】 シリンダヘッドの環状をなすバルブシー
    ト用の接合段部の内周面側に沿うように環状せき部を形
    成して接合段部と環状せき部とにより環状凹部を構成し
    たシリンダヘッドの同環状凹部内にバルブシートを配置
    し、この後、ろう付けし、ろう付けした後環状せき部を
    除去することを特徴とするバルブシートの接合方法。
  5. 【請求項5】 シリンダヘッド本体の環状のバルブシー
    ト用の接合段部の内周面側に沿うように環状せき部を設
    け、前記環状せき部と接合段部とにより環状凹部を構成
    したことを特徴とするシリンダヘッド。
JP23746294A 1994-09-30 1994-09-30 バルブシートの接合方法及びその方法に適したシリンダヘッド Pending JPH08100701A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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