JPH08100118A - 難燃性ナイロン樹脂組成物 - Google Patents
難燃性ナイロン樹脂組成物Info
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- JPH08100118A JPH08100118A JP21149195A JP21149195A JPH08100118A JP H08100118 A JPH08100118 A JP H08100118A JP 21149195 A JP21149195 A JP 21149195A JP 21149195 A JP21149195 A JP 21149195A JP H08100118 A JPH08100118 A JP H08100118A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】高度な難燃性を有し、優れた成形品外観を有
し、かつ耐熱性も良好なポリアミド成形品を提供するこ
と。 【解決手段】(A)(a)ヘキサメチレンテレフタルア
ミド単位および(b)ヘキサメチレンアジパミド単位ま
たは(c)カプロアミドからなる共重合ナイロン,30
〜90重量%、 (B)ハロゲン化ポリフェニレンエーテルまたはハロゲ
ン化ポリスチレンからなる難燃剤5〜35重量%、 (C)酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダ、酸化ス
ズ、酸化亜鉛の中から選ばれた少なくとも1種の難燃助
剤1〜10重量%および (D)無機質補強剤0〜50重量%、からなる難燃性ナ
イロン樹脂組成物。
し、かつ耐熱性も良好なポリアミド成形品を提供するこ
と。 【解決手段】(A)(a)ヘキサメチレンテレフタルア
ミド単位および(b)ヘキサメチレンアジパミド単位ま
たは(c)カプロアミドからなる共重合ナイロン,30
〜90重量%、 (B)ハロゲン化ポリフェニレンエーテルまたはハロゲ
ン化ポリスチレンからなる難燃剤5〜35重量%、 (C)酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダ、酸化ス
ズ、酸化亜鉛の中から選ばれた少なくとも1種の難燃助
剤1〜10重量%および (D)無機質補強剤0〜50重量%、からなる難燃性ナ
イロン樹脂組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は溶融時の安定性のす
ぐれた難燃性ナイロン樹脂組成物に関するものであり、
さらに詳しくは耐ハンダ性などの高い耐熱性を有し、か
つ溶融成形時に分解、劣化のない溶融安定性良好な難燃
性ナイロン樹脂組成物に関するものである。
ぐれた難燃性ナイロン樹脂組成物に関するものであり、
さらに詳しくは耐ハンダ性などの高い耐熱性を有し、か
つ溶融成形時に分解、劣化のない溶融安定性良好な難燃
性ナイロン樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ヘキサメチレンテレフタルアミドとヘキ
サメチレンアジパミドとを共重合せしめてなる共重合ポ
リアミド、またはヘキサメチレンテレフタルアミドとカ
プロアミドとを共重合せしめてなる共重合ポリアミドは
耐熱性および成形性も良好なことが知られている(特開
昭60−206827、特開昭61−159422、特
開昭61−283653)。
サメチレンアジパミドとを共重合せしめてなる共重合ポ
リアミド、またはヘキサメチレンテレフタルアミドとカ
プロアミドとを共重合せしめてなる共重合ポリアミドは
耐熱性および成形性も良好なことが知られている(特開
昭60−206827、特開昭61−159422、特
開昭61−283653)。
【0003】電気・電子分野においては、米国のアンダ
ーライターズ・ラボラトリーズ・スタンダードUL−9
4規格に基ずく高い難燃性が要求され、これに対し種々
のハロゲン系難燃剤が提案されてきた。
ーライターズ・ラボラトリーズ・スタンダードUL−9
4規格に基ずく高い難燃性が要求され、これに対し種々
のハロゲン系難燃剤が提案されてきた。
【0004】一般にポリアミドに臭素化ポリスチレンを
難燃剤として配合したり、これにさらに金属酸化物を難
燃助剤として配合することは公知である(特開昭51−
47044、特開昭51−1403)。また、特開昭5
4−116054(ナイロンと臭素化ポリフェニレンエ
ーテルとからなる組成物)や上記のような組成物に、さ
らに、添加物を加えて改良しようとする試み(特開昭6
2−223260、特開平1−138264)などが提
案されている。
難燃剤として配合したり、これにさらに金属酸化物を難
燃助剤として配合することは公知である(特開昭51−
47044、特開昭51−1403)。また、特開昭5
4−116054(ナイロンと臭素化ポリフェニレンエ
ーテルとからなる組成物)や上記のような組成物に、さ
らに、添加物を加えて改良しようとする試み(特開昭6
2−223260、特開平1−138264)などが提
案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ナイロンの融
点が高くなると加工温度を上げなければならず、溶融成
形時に分解や劣化を起こし、成形品外観が悪くなるのが
実情である。
点が高くなると加工温度を上げなければならず、溶融成
形時に分解や劣化を起こし、成形品外観が悪くなるのが
実情である。
【0006】以上の状況に鑑み本発明者らは、高度な耐
熱性、難燃性を有し、ブルーミングがなく、かつ良好な
成形品外観を有する難燃性組成物を得るべく鋭意検討し
た。
熱性、難燃性を有し、ブルーミングがなく、かつ良好な
成形品外観を有する難燃性組成物を得るべく鋭意検討し
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく検討した結果、特定のナイロンに特定の難燃
剤、難燃助剤、無機補強剤などを組み合わせることによ
ってすべての問題を解決できることを見いだし本発明に
到達した。
解決すべく検討した結果、特定のナイロンに特定の難燃
剤、難燃助剤、無機補強剤などを組み合わせることによ
ってすべての問題を解決できることを見いだし本発明に
到達した。
【0008】すなわち、本発明は「(A)(a)ヘキサ
メチレンテレフタルアミド単位80〜20重量%および
(b)ヘキサメチレンアジパミド単位または(c)カプ
ロアミド単位20〜80重量%からなる共重合ナイロ
ン,30〜90重量%、 (B)ハロゲン含有率50〜70重量%、平均分子量
5,000以上のハロゲン化ポリフェニレンエーテルか
らなる難燃剤5〜35重量%、 (C)酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダ、酸化ス
ズ、酸化亜鉛の中から選ばれた少なくとも1種の難燃助
剤1〜10重量%および (D)無機質補強剤0〜50重量%、からなることを特
徴とする難燃性ナイロン樹脂組成物」、ならびに 「(A)(a)ヘキサメチレンテレフタルアミド単位4
0重量%未満20重量%以上および(b)ヘキサメチレ
ンアジパミド単位または(c)カプロアミド単位60重
量%を越えて80重量%以下からなる共重合ナイロン、
30〜90重量%、 (B)ハロゲン含有率50〜70重量%、平均分子量
5,000以上のハロゲン化ポリスチレンからなる難燃
剤5〜35重量%、 (C)酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダ、酸化ス
ズ、酸化亜鉛の中から選ばれた少なくとも1種の難燃助
剤1〜10重量%および (D)無機質補強剤0〜50重量%、からなることを特
徴とする難燃性ナイロン樹脂組成物」である。
メチレンテレフタルアミド単位80〜20重量%および
(b)ヘキサメチレンアジパミド単位または(c)カプ
ロアミド単位20〜80重量%からなる共重合ナイロ
ン,30〜90重量%、 (B)ハロゲン含有率50〜70重量%、平均分子量
5,000以上のハロゲン化ポリフェニレンエーテルか
らなる難燃剤5〜35重量%、 (C)酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダ、酸化ス
ズ、酸化亜鉛の中から選ばれた少なくとも1種の難燃助
剤1〜10重量%および (D)無機質補強剤0〜50重量%、からなることを特
徴とする難燃性ナイロン樹脂組成物」、ならびに 「(A)(a)ヘキサメチレンテレフタルアミド単位4
0重量%未満20重量%以上および(b)ヘキサメチレ
ンアジパミド単位または(c)カプロアミド単位60重
量%を越えて80重量%以下からなる共重合ナイロン、
30〜90重量%、 (B)ハロゲン含有率50〜70重量%、平均分子量
5,000以上のハロゲン化ポリスチレンからなる難燃
剤5〜35重量%、 (C)酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダ、酸化ス
ズ、酸化亜鉛の中から選ばれた少なくとも1種の難燃助
剤1〜10重量%および (D)無機質補強剤0〜50重量%、からなることを特
徴とする難燃性ナイロン樹脂組成物」である。
【0009】
【発明の実施の形態】難燃剤としてハロゲン含有率50
〜70重量%、平均分子量5,000以上のハロゲン化
ポリフェニレンエーテルを含む難燃剤を用いる場合の本
発明で用いられる(A)(a)ヘキサメチレンテレフタルアミ
ド単位80〜20重量%および(b)ハキサメチレンアジ
パミド単位または(C) カプロアミド単位20〜80重量
%からなる共重合ナイロンとは、ヘキサメチレンジアン
モニウムテレフタレートとヘキサメチレンジアンモニウ
ムアジペートとを共重合せしめてなる共重合ポリアミド
(以下、6T/66コポリアミドという)またはヘキサ
メチレンジアンモニウムテレフタレートとε−カプロラ
クタムまたは6−アミノカプロン酸から選ばれた少なく
とも1種とを共重合せしめてなる共重合ポリアミド(以
下、6T/6コポリアミドという)を示し、その共重合
比率は6T/66=80〜20/20〜80(重量比)
好ましくは65〜25/35〜75、より好ましくは5
9〜30/41〜70あるいは6T/6=80〜20/
20〜80(重量比)好ましくは78〜45/22〜5
5、より好ましくは78〜60/22〜40の範囲のも
のをいう。
〜70重量%、平均分子量5,000以上のハロゲン化
ポリフェニレンエーテルを含む難燃剤を用いる場合の本
発明で用いられる(A)(a)ヘキサメチレンテレフタルアミ
ド単位80〜20重量%および(b)ハキサメチレンアジ
パミド単位または(C) カプロアミド単位20〜80重量
%からなる共重合ナイロンとは、ヘキサメチレンジアン
モニウムテレフタレートとヘキサメチレンジアンモニウ
ムアジペートとを共重合せしめてなる共重合ポリアミド
(以下、6T/66コポリアミドという)またはヘキサ
メチレンジアンモニウムテレフタレートとε−カプロラ
クタムまたは6−アミノカプロン酸から選ばれた少なく
とも1種とを共重合せしめてなる共重合ポリアミド(以
下、6T/6コポリアミドという)を示し、その共重合
比率は6T/66=80〜20/20〜80(重量比)
好ましくは65〜25/35〜75、より好ましくは5
9〜30/41〜70あるいは6T/6=80〜20/
20〜80(重量比)好ましくは78〜45/22〜5
5、より好ましくは78〜60/22〜40の範囲のも
のをいう。
【0010】また難燃剤としてハロゲン含有率50〜7
0重量%、平均分子量5,000以上のハロゲン化ポリ
スチレンを含む難燃剤を用いる場合の本発明で用いられ
る(A)(a)ヘキサメチレンテレフタルアミド単位4
0重量%未満20重量%以上および(b)ヘキサメチレ
ンアジパミド単位または(c)カプロアミド単位60重
量%を越えて80重量%以下からなる共重合ナイロンと
は、6T/66コポリアミドまたは6T/6コポリアミ
ドを示し、その共重合比率は6T/66=(40未満2
0以上)/(60を越えて80以下)[重量比]、ある
いは、6T/6=(40未満20以上)/(60を越え
て80以下)[重量比]の範囲のものをいう。
0重量%、平均分子量5,000以上のハロゲン化ポリ
スチレンを含む難燃剤を用いる場合の本発明で用いられ
る(A)(a)ヘキサメチレンテレフタルアミド単位4
0重量%未満20重量%以上および(b)ヘキサメチレ
ンアジパミド単位または(c)カプロアミド単位60重
量%を越えて80重量%以下からなる共重合ナイロンと
は、6T/66コポリアミドまたは6T/6コポリアミ
ドを示し、その共重合比率は6T/66=(40未満2
0以上)/(60を越えて80以下)[重量比]、ある
いは、6T/6=(40未満20以上)/(60を越え
て80以下)[重量比]の範囲のものをいう。
【0011】6T成分が少ないとポリマ融点が低くなる
ため耐熱性が低下し好ましくない。また、6T成分が多
すぎるとポリマ融点が高くなり耐熱性は向上するが、加
工温度が高くなりポリマが熱分解を起こし好ましくな
い。ここで用いられる6T/66コポリアミドまたは6
T/6コポリアミドの重合度については特に制限がな
く、通常1%硫酸溶液の25℃における相対粘度が1.
5〜5.0にあるものを任意に用いることができる。本
発明の樹脂組成物においては、6T/66コポリアミド
または6T/6コポリアミドの使用割合は35〜80重
量%、好ましくは40〜80重量%である。30重量%
未満では成形加工性、耐衝撃性などの機械的強度が低下
し好ましくない。一方、80重量%を越えると耐熱性、
剛性、クリープ特性、寸法安定性、ソリ変形性などの改
良が十分でないため好ましくない。
ため耐熱性が低下し好ましくない。また、6T成分が多
すぎるとポリマ融点が高くなり耐熱性は向上するが、加
工温度が高くなりポリマが熱分解を起こし好ましくな
い。ここで用いられる6T/66コポリアミドまたは6
T/6コポリアミドの重合度については特に制限がな
く、通常1%硫酸溶液の25℃における相対粘度が1.
5〜5.0にあるものを任意に用いることができる。本
発明の樹脂組成物においては、6T/66コポリアミド
または6T/6コポリアミドの使用割合は35〜80重
量%、好ましくは40〜80重量%である。30重量%
未満では成形加工性、耐衝撃性などの機械的強度が低下
し好ましくない。一方、80重量%を越えると耐熱性、
剛性、クリープ特性、寸法安定性、ソリ変形性などの改
良が十分でないため好ましくない。
【0012】本発明のコポリアミド樹脂の製造法は特に
制限されないが、通常の溶融重合、ヘキサメチレンジア
ミンとテレフタル酸の塩(6T塩)とヘキサメチレンジ
アミンとアジピン酸の塩(66塩)または6T塩とε−
カプロラクタムあるいは6−アミノカプロン酸から選ば
れた少なくとも1種を用いた水溶液を150〜320℃
で加熱し、プレポリマーを作り、これをさらに融点以下
の温度で固相重合する方法あるいは溶融押出機で高重合
度化する方法、6T塩と66塩(または6−アミノカプ
ロン酸)を融点以下の温度で直接固相重合する方法など
が簡便で適している。
制限されないが、通常の溶融重合、ヘキサメチレンジア
ミンとテレフタル酸の塩(6T塩)とヘキサメチレンジ
アミンとアジピン酸の塩(66塩)または6T塩とε−
カプロラクタムあるいは6−アミノカプロン酸から選ば
れた少なくとも1種を用いた水溶液を150〜320℃
で加熱し、プレポリマーを作り、これをさらに融点以下
の温度で固相重合する方法あるいは溶融押出機で高重合
度化する方法、6T塩と66塩(または6−アミノカプ
ロン酸)を融点以下の温度で直接固相重合する方法など
が簡便で適している。
【0013】本発明のコポリアミド樹脂にはその特性を
損なわない限りにおいて添加剤例えば粘度調整剤、顔
料、染料、酸化劣化防止剤、耐熱剤などを添加すること
ができる。
損なわない限りにおいて添加剤例えば粘度調整剤、顔
料、染料、酸化劣化防止剤、耐熱剤などを添加すること
ができる。
【0014】本発明でいう難燃剤(B) とは、ハロゲン含
有率50〜70重量%、重量平均分子量が5,000以
上好ましくは20,000以上、さらに好ましくは2
8,000以上のハロゲン化ポリスチレンまたはハロゲ
ン化ポリフェニレンエーテルを含む難燃剤であり、添加
量は5〜35重量%が適している。重量平均分子量が
5,000未満では成形品の外観が悪化したり、組成物
熱減量が大きくなるため好ましくない。また、添加量が
5重量%よりも少ないと、目的とする難燃性が得られ
ず、35重量%以上添加すると衝撃強度などの機械的強
度が低下するので好ましくない。
有率50〜70重量%、重量平均分子量が5,000以
上好ましくは20,000以上、さらに好ましくは2
8,000以上のハロゲン化ポリスチレンまたはハロゲ
ン化ポリフェニレンエーテルを含む難燃剤であり、添加
量は5〜35重量%が適している。重量平均分子量が
5,000未満では成形品の外観が悪化したり、組成物
熱減量が大きくなるため好ましくない。また、添加量が
5重量%よりも少ないと、目的とする難燃性が得られ
ず、35重量%以上添加すると衝撃強度などの機械的強
度が低下するので好ましくない。
【0015】ハロゲン含有難燃剤の効果は、難燃助剤
(C) 特に特定の金属酸化物を組成物中に含有させること
によって改良される。
(C) 特に特定の金属酸化物を組成物中に含有させること
によって改良される。
【0016】本発明においては酸化アンチモン、アンチ
モン酸ソーダ、酸化スズ、酸化亜鉛の中から選ばれた少
なくとも1種の難燃助剤を使用することができ、特に酸
化アンチモンが本発明に有効である。また、本発明の難
燃助剤の添加量は1〜10重量%が適しており、好まし
くは2〜8重量%である。
モン酸ソーダ、酸化スズ、酸化亜鉛の中から選ばれた少
なくとも1種の難燃助剤を使用することができ、特に酸
化アンチモンが本発明に有効である。また、本発明の難
燃助剤の添加量は1〜10重量%が適しており、好まし
くは2〜8重量%である。
【0017】本発明の無機質補強剤(D) とは、ガラス製
の繊維あるいはビーズ、タルク、カオリン、ウオラスト
ナイト、マイカなどの無機フィラー、他のポリマー繊維
(炭素繊維)などであり、好ましくはガラス繊維であ
る。ガラス繊維としては熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂な
どの補強剤として一般に用いられているガラス繊維が用
いられるが、特に好ましいのは直径3〜20μm程度の
連続長繊維のストランドから作られたガラスロービイン
グ、ガラスチョップドストランド、ガラス糸などであ
る。
の繊維あるいはビーズ、タルク、カオリン、ウオラスト
ナイト、マイカなどの無機フィラー、他のポリマー繊維
(炭素繊維)などであり、好ましくはガラス繊維であ
る。ガラス繊維としては熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂な
どの補強剤として一般に用いられているガラス繊維が用
いられるが、特に好ましいのは直径3〜20μm程度の
連続長繊維のストランドから作られたガラスロービイン
グ、ガラスチョップドストランド、ガラス糸などであ
る。
【0018】添加量は成形品の用途によって0〜50重
量%の範囲で任意に添加することができる。
量%の範囲で任意に添加することができる。
【0019】本発明の樹脂組成物にはその特性を損なわ
ない限りにおいて無機補強剤の他に1種または2種以上
の公知の添加剤、たとえば、安定剤、滑材、充填剤、結
晶核剤、発泡剤および発泡助材、帯電防止剤、顔料、染
料などを添加することができる。
ない限りにおいて無機補強剤の他に1種または2種以上
の公知の添加剤、たとえば、安定剤、滑材、充填剤、結
晶核剤、発泡剤および発泡助材、帯電防止剤、顔料、染
料などを添加することができる。
【0020】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をさらに詳しく
説明する。なお、実施例および比較例中の諸特性は次の
方法で測定した。
説明する。なお、実施例および比較例中の諸特性は次の
方法で測定した。
【0021】1)垂直燃焼試験 以下に示すUL規格の規定に準じて行った。試験片の上
端をクランプで止めて試験片を垂直にセットし、下端に
所定の炎を10秒間当てて離し、試験片の燃焼時間(1
回目)を測定する。消火したらただちに再び下端に炎を
10秒間当てて離し、試験片の燃焼時間(2回目)を測
定する。5片について同じ測定を繰返し、1回目燃焼時
間データ5個と、2回目燃焼時間データ5個との計10
個のデータを得る。10個のデータの合計をT、10個
のデータのうち最大値をMとする。Tが50秒以下、M
が10秒以下でクランプまで燃え上がらず、炎のついた
溶融物が落ちて、12インチ下の木綿に着火するような
ことがなければV−0相当、Tが250秒以下、Mが3
0秒以下でそのV−0と同様の条件を満たせばV−1相
当となる。 2)成形品外観 燃焼試験片を射出成形し、成形品表面の肌荒れ、気泡、
色調等を見た。結果を次の記号で示した。 ○………光沢あり表面が平滑である。 △………光沢は落ちるが表面が平滑である。 ×………光沢もなく表面がザラザラである。 3)ブルーミング性 燃焼試験片を熱風オーブン中で140℃で3日間エージ
ングし、表面状態を観察した。結果は次の記号で表現し
た。 ○………表面は汚れていない。 △----- 表面が一部汚れている。 ×………表面が著しく汚れている。 4)融点(Tm−2) DSC(PERKIN−ELMER7型)を用い、サン
プル8〜10mgを昇温速度20℃/min で測定して得ら
れた融解曲線の最大値を示す温度を(Tm−1)とす
る。サンプル8〜10mgを昇温速度20℃/min で加熱
し、(Tm−1)+20℃で5分間保持し、次に20℃
/min の降温速度で30℃まで冷却し、30℃で5分間
保持した後、再び20℃/min の昇温速度で(Tm−
1)+20℃まで加熱する。この時の融解曲線の最大値
を融点(Tm−2)とした。
端をクランプで止めて試験片を垂直にセットし、下端に
所定の炎を10秒間当てて離し、試験片の燃焼時間(1
回目)を測定する。消火したらただちに再び下端に炎を
10秒間当てて離し、試験片の燃焼時間(2回目)を測
定する。5片について同じ測定を繰返し、1回目燃焼時
間データ5個と、2回目燃焼時間データ5個との計10
個のデータを得る。10個のデータの合計をT、10個
のデータのうち最大値をMとする。Tが50秒以下、M
が10秒以下でクランプまで燃え上がらず、炎のついた
溶融物が落ちて、12インチ下の木綿に着火するような
ことがなければV−0相当、Tが250秒以下、Mが3
0秒以下でそのV−0と同様の条件を満たせばV−1相
当となる。 2)成形品外観 燃焼試験片を射出成形し、成形品表面の肌荒れ、気泡、
色調等を見た。結果を次の記号で示した。 ○………光沢あり表面が平滑である。 △………光沢は落ちるが表面が平滑である。 ×………光沢もなく表面がザラザラである。 3)ブルーミング性 燃焼試験片を熱風オーブン中で140℃で3日間エージ
ングし、表面状態を観察した。結果は次の記号で表現し
た。 ○………表面は汚れていない。 △----- 表面が一部汚れている。 ×………表面が著しく汚れている。 4)融点(Tm−2) DSC(PERKIN−ELMER7型)を用い、サン
プル8〜10mgを昇温速度20℃/min で測定して得ら
れた融解曲線の最大値を示す温度を(Tm−1)とす
る。サンプル8〜10mgを昇温速度20℃/min で加熱
し、(Tm−1)+20℃で5分間保持し、次に20℃
/min の降温速度で30℃まで冷却し、30℃で5分間
保持した後、再び20℃/min の昇温速度で(Tm−
1)+20℃まで加熱する。この時の融解曲線の最大値
を融点(Tm−2)とした。
【0022】実施例1〜6 6T/66=35/65〜50/50重量%のコポリア
ミドあるいは6T/6=80/20〜60/40重量%
の4水準のコポリアミドのペレット、長さ3mm直径13
μmのガラス繊維チョプドストランド、難燃剤として臭
素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、難
燃助剤として三酸化アンチモン,アンチモン酸ソーダを
表1に示した割合(表中数字は重量部を表わす)で混合
し、次いで、30mmのベント式二軸スクリュー押出機を
用いて260〜335℃でのシリンダー温度条件で溶融
混合した。その混合物を射出成形機により成形し、テス
トピースを作成した。得られたテストピースを評価した
結果を表1に示す。
ミドあるいは6T/6=80/20〜60/40重量%
の4水準のコポリアミドのペレット、長さ3mm直径13
μmのガラス繊維チョプドストランド、難燃剤として臭
素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、難
燃助剤として三酸化アンチモン,アンチモン酸ソーダを
表1に示した割合(表中数字は重量部を表わす)で混合
し、次いで、30mmのベント式二軸スクリュー押出機を
用いて260〜335℃でのシリンダー温度条件で溶融
混合した。その混合物を射出成形機により成形し、テス
トピースを作成した。得られたテストピースを評価した
結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】比較例1〜10 実施例で使用したコポリアミド、ガラス繊維および三酸
化アンチモンを用い、難燃剤として臭素化ポリカーボネ
ート、パークロロシクロペンタデカン、テトラブロモビ
スフェノールAのオリゴマーおよび臭素化エポキシにつ
いて、実施例1〜10と同様の方法でテストピースを作
成し評価した。結果を表2に示す。難燃剤としてパーク
ロロシクロペンタデカンを使用したものは溶融混合時の
温度が高いと(6T/66=50/50重量%および6
T/6=80/20重量%コポリアミド)熱分解が著し
く良好なペレットが得られなかった(比較例3、4)、
6T/6=60/40重量%のコポリアミドにパークロ
ロシクロペンタデカンを添加したものはV−0規格には
不合格なレベルであり、目的とする物性は得られなかっ
た(比較例10)。テトラブロモビスフェノールAの場
合もまたV−0規格には不合格なレベルであり、目的と
する物性が得られなかった(比較例5、6)。臭素化ポ
リカーボネートを使用したものは溶融混合する段階で熱
分解、発泡が著しく良好なテストピースが得られなかっ
た(比較例1、2、9)。また、臭素化エポキシを使用
したものは溶融混合する段階でゲル化による増粘が著し
く良好なペレットが得られなかった(比較例7、8)。
ナイロン46を用いた場合にはブルーミング性試験にお
いて褐色に着色した(比較例11)。
化アンチモンを用い、難燃剤として臭素化ポリカーボネ
ート、パークロロシクロペンタデカン、テトラブロモビ
スフェノールAのオリゴマーおよび臭素化エポキシにつ
いて、実施例1〜10と同様の方法でテストピースを作
成し評価した。結果を表2に示す。難燃剤としてパーク
ロロシクロペンタデカンを使用したものは溶融混合時の
温度が高いと(6T/66=50/50重量%および6
T/6=80/20重量%コポリアミド)熱分解が著し
く良好なペレットが得られなかった(比較例3、4)、
6T/6=60/40重量%のコポリアミドにパークロ
ロシクロペンタデカンを添加したものはV−0規格には
不合格なレベルであり、目的とする物性は得られなかっ
た(比較例10)。テトラブロモビスフェノールAの場
合もまたV−0規格には不合格なレベルであり、目的と
する物性が得られなかった(比較例5、6)。臭素化ポ
リカーボネートを使用したものは溶融混合する段階で熱
分解、発泡が著しく良好なテストピースが得られなかっ
た(比較例1、2、9)。また、臭素化エポキシを使用
したものは溶融混合する段階でゲル化による増粘が著し
く良好なペレットが得られなかった(比較例7、8)。
ナイロン46を用いた場合にはブルーミング性試験にお
いて褐色に着色した(比較例11)。
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は特定の難燃剤と助
剤を特定の割合で6T/66コポリアミドまたは6T/
6コポリアミドに混合することにより得られた。高度な
難燃性を有し、優れた成形品外観を有し、耐熱性も良好
である。
剤を特定の割合で6T/66コポリアミドまたは6T/
6コポリアミドに混合することにより得られた。高度な
難燃性を有し、優れた成形品外観を有し、耐熱性も良好
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 25/18 LEE 71/12 LQP
Claims (2)
- 【請求項1】(A)(a)ヘキサメチレンテレフタルア
ミド単位80〜20重量%および(b)ヘキサメチレン
アジパミド単位または(c)カプロアミド単位20〜8
0重量%からなる共重合ナイロン,30〜90重量%、 (B)ハロゲン含有率50〜70重量%、平均分子量
5,000以上のハロゲン化ポリフェニレンエーテルか
らなる難燃剤5〜35重量%、 (C)酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダ、酸化ス
ズ、酸化亜鉛の中から選ばれた少なくとも1種の難燃助
剤1〜10重量%および (D)無機質補強剤0〜50重量%、からなることを特
徴とする難燃性ナイロン樹脂組成物。 - 【請求項2】(A)(a)ヘキサメチレンテレフタルア
ミド単位40重量%未満20重量%以上および(b)ヘ
キサメチレンアジパミド単位または(c)カプロアミド
単位60重量%を越えて80重量%以下からなる共重合
ナイロン,30〜90重量%、 (B)ハロゲン含有率50〜70重量%、平均分子量
5,000以上のハロゲン化ポリスチレンからなる難燃
剤5〜35重量%、 (C)酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダ、酸化ス
ズ、酸化亜鉛の中から選ばれた少なくとも1種の難燃助
剤1〜10重量%および (D)無機質補強剤0〜50重量%、からなることを特
徴とする難燃性ナイロン樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21149195A JP2976859B2 (ja) | 1995-08-21 | 1995-08-21 | 難燃性ナイロン樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21149195A JP2976859B2 (ja) | 1995-08-21 | 1995-08-21 | 難燃性ナイロン樹脂組成物 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2037998A Division JPH03239755A (ja) | 1990-02-19 | 1990-02-19 | 難燃性ナイロン樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08100118A true JPH08100118A (ja) | 1996-04-16 |
JP2976859B2 JP2976859B2 (ja) | 1999-11-10 |
Family
ID=16606837
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21149195A Expired - Fee Related JP2976859B2 (ja) | 1995-08-21 | 1995-08-21 | 難燃性ナイロン樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2976859B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7550551B2 (en) | 2006-08-22 | 2009-06-23 | Chemtura Corporation | Brominated flame retardant |
-
1995
- 1995-08-21 JP JP21149195A patent/JP2976859B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2976859B2 (ja) | 1999-11-10 |
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