JPH0799768B2 - リードフレームへのピン保持部の形成方法、および形成装置 - Google Patents

リードフレームへのピン保持部の形成方法、および形成装置

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JPH0799768B2
JPH0799768B2 JP4247245A JP24724592A JPH0799768B2 JP H0799768 B2 JPH0799768 B2 JP H0799768B2 JP 4247245 A JP4247245 A JP 4247245A JP 24724592 A JP24724592 A JP 24724592A JP H0799768 B2 JPH0799768 B2 JP H0799768B2
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徹也 北城
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徹也 北城
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  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)
  • Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばICやLSI等
の電子部品の組立て・製造工程において、リードフレー
ムのインナーリードピンやアウターリードピンが変形・
不揃いになるのを防止するピン保持部の形成方法、およ
びその方法の実施に使用する形成装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】リードフレームが多ピン化・細密化して
くるに伴い、各リードピン(以下単にピンという)の変
形・不揃いを防止するため、各ピンと各ピン間を保持固
定する必要がある。その保持固定手段として従来広く行
われているのが、耐熱性接着剤を塗布したポリイミド系
フィルムを、適当な幅・寸法・形状に切断してなるピン
保持テープを、リードフレームのアイランド部を中心と
する各ブロック毎に、各ピンの所定箇所に貼付するもの
である。
【0003】しかしこれは、テープをリードフレームへ
貼付するのに、リードフレームの種類に応じて高価な金
型を多種類用意する必要があるし、リードフレームの種
類が変わると、その金型を取り替える手間を要し即応性
にも欠ける。またテープ母材をリードフレームの種類に
応じた幅・寸法・形状に打ち抜いた際、使用不可能な部
分が多く残るが、このテープ母材は高価なために経済面
でも問題がある。
【0004】それに代わるものとして、リードフレーム
の各ピンと各ピン間に樹脂材料製のピン保持部を形成す
ることが考えられた。例えば実開昭61−241953
号公報に記載のものがある。これは、リードフレームの
枠部から中央方向に向かって延設される複数の各ピン
に、そのピン先端が互いに連結されるように合成樹脂製
のピン保持部を形成するようにしてある。
【0005】上記公報では、樹脂製のピン保持部をリー
ドフレームに形成する手段は必ずしも明白でない。樹脂
製のピン保持部を形成する具体的な手段として、例えば
本願と同一人の出願に係る特開昭63−283054号
公報に記載のものがある。これは、リードフレームの各
ピンと各ピン間に、耐熱性・高純度・不電導性を有する
とともに線膨張率の小さい光硬化性の樹脂材料を、ディ
スペンサーとXYテーブルにより塗付し、そのリードフ
レームを硬化処理工程へ送り、少なくとも一方が透明な
押圧板間で押圧して、各ピン表面では薄く平坦状でかつ
ピン間に充分に入り込ませ、その状態で光を照射して硬
化処理を行い、ピン保持部を形成するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記樹脂製
のピン保持部は一般に、リードフレームの搬送時や積み
重ね時の支障とならぬように、樹脂材料が各ピンの表面
では薄く平坦状になり、また各ピン間から裏面へ流れ出
ない状態に形成されることが望ましい。
【0007】しかし、上記従来の樹脂製ピン保持部の形
成手段では、樹脂材料を1枚のリードフレームの各ブロ
ック毎に、各ピンと各ピン間に所望の形状に塗付した
後、そのリードフレームを硬化処理室へ送り、光を照射
して硬化処理するというものである。
【0008】そのため、リードフレームの各ピンおよび
各ピン間に樹脂材料を塗付した後、その樹脂材料を硬化
処理する迄にある程度の時間が経過することになり、そ
の間にピン表面に塗付した液状性の樹脂材料が表面張力
によって盛り上がり、断面がやや偏平な半円形状になっ
て硬化してしまう(図12・図13参照、なお図面符号
は、本発明に関する図面の符号と同一のものを付してあ
る。図14・図15も同じ)。また各ピン間では、樹脂
材料が下方へ流れ出てしまい、下方へ膨らんだ状態のピ
ン保持部が形成されてしまうことが多い(図14・図1
5参照)。
【0009】仮に塗付する樹脂材料の塗付量を少なくし
た場合には、ピン間での樹脂材料が少なくなり(上記図
12・図13参照)、ピン保持力の弱いピン保持部にな
ってしまう。またディスペンサーの下端をリードフレー
ムに近づけて塗付すると、樹脂材料が各ピン間から裏面
へ流れ出て、下方へ膨らんだ状態のピン保持部が一層形
成されやすくなる(上記図14・図15参照)。
【0010】そこで、上記特開昭63−283054号
公報に記載のものでは、樹脂材料を塗付後に押圧板間で
押圧して硬化処理を行うようにした。その結果、樹脂材
料を各ピン表面では薄く平坦状で、各ピン間には充分に
入り込んだ状態でピン保持部を形成することが可能とな
った。しかしこのピン保持部形成手段では、押圧板への
樹脂材料の転写や再付着が生じることがあり、時にそれ
が不良品の原因となる場合のあることが判明した。
【0011】同じくディスペンサーを用いるもので、紫
外線硬化型の樹脂材料を塗付するとともに、ディスペン
サーの側部に付設した光ファイバーにより、塗付した樹
脂材料に紫外線を照射して硬化処理するようにしたもの
もある(例えば特開昭63−7954号公報参照)。こ
れは、ディスペンサーの移動に伴って紫外線を照射する
光ファイバーも移動可能としたものである。
【0012】しかし、ディスペンサーの一側部に設けた
光ファイバーから紫外線が照射されているため、ディス
ペンサーの移動方向によっては、塗付後の樹脂材料に紫
外線が充分に照射されない場合が生じる。即ち、光ファ
イバーを付設した側の方向へディスペンサーが移動する
場合には、光ファイバーは主として樹脂材料が塗付され
る前方位置を照射しながら移動することになり、塗付さ
れた樹脂材料には紫外線は殆ど照射されず、硬化処理が
充分に行われ難いことになる。同様のことは、ディスペ
ンサーが固定で、XYテーブルが移動する場合に、該X
Yテーブルの移動方向によっても生じる。
【0013】本発明は、リードフレームへのピン保持部
の形成手段に関し、上記従来技術がもつ問題点を解決し
ようとするものである。即ち本発明の目的は、ディスペ
ンサーによりピン保持部がいかなる形状に描かれようと
も、リードフレームへ塗布直後の樹脂材料を、迅速かつ
確実に硬化処理して、各ピン表面で盛り上がらず極めて
薄く平坦状に、また各ピン間から裏面へ流れて膨出せず
ピンの厚みとほぼ同程度の厚みに形成可能な、また必要
によって所望の厚みにも形成可能な、リードフレームへ
のピン保持部の形成方法、および形成装置を提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1に、本発明に係るリ
ードフレームへのピン保持部の形成方法は、テーブル1
上に載置したリードフレーム2に、上方のディスペンサ
ーから樹脂材料4を各ピン5の所定箇所の表面と各ピン
間6に塗付し、それを硬化処理して樹脂性のピン保持部
7を形成するようにした、リードフレームへのピン保持
部の形成方法において、硬化後も弾力性を備える紫外線
硬化型の樹脂材料4を、ディスペンサー下端のニードル
部8から単位時間当たり精度良く吐出させて、リードフ
レーム1にピン保持部を形成する樹脂材料4を塗付する
とともに、 上記の塗付された樹脂材料4に、ニードル部
8に追従して移動する紫外線照射ライト9から、紫外線
をリング状に照射して当てることにより、 リードフレー
ム2へ樹脂材料4を塗付しながら、その塗布直後の樹脂
材料4に確実に紫外線を照射させて、硬化処理を行うよ
うにしたものである。
【0015】第2に、本発明に係るリードフレームへの
ピン保持部の形成装置は、リードフレーム2を載置する
テーブル1と、その上方に樹脂材料塗付用のディスペン
サーを設け、上記テーブル1とディスペンサーの少なく
とも一方を水平移動可能に設けるとともに、樹脂材料硬
化手段9を備えたリードフレームへのピン保持部の形成
装置において、樹脂材料4に、硬化後も弾力性をもつ紫
外線硬化型のものを用いるとともに、該樹脂材料4が単
位時間当たりに精度良く吐出可能にニードル部8を設
け、 かつ樹脂材料硬化手段としての紫外線照射ライト9
を、下方へ向けて上記ニードル部8と一体的に設けると
ともに、該紫外線照射ライト9の横断面形状を、ニード
ル部8を囲むリング状に形成したものである。
【0016】上記構成において、樹脂材料4は、硬化後
の弾力性の他に、不電導性を備えかつ低不純物で熱膨張
係数の小さいものとする。該樹脂材料4の硬化前の性状
は、 ペーストやクリームの如き液状性のものとする。
該樹脂材料4を塗付するリードフレーム2の所定箇所
とは、インナーピンに限らずアウターピンの場合もあ
る。上記テーブル1とディスペンサーとは、その一方ま
たは両方の動きによって、リードフレーム2の幅方向即
ちX方向と、長手方向即ちY方向へ水平移動可能とし、
かつ上下方向即ちZ方向へも移動可能としておく。図に
おいて、15はリードフレーム2のアイランド部を示
す。
【0017】
【作用】本発明に係るリードフレームへのピン保持部の
形成方法、および形成装置の作用は以下の如くである。 a)アイランド部18や多数のピン5が形成されたリー
ドフレーム2を搬送して、本発明に係る形成方法、およ
び形成装置におけるテーブル1上に載置する。そして、
該リードフレーム2に応じたピン保持部7を形成可能
に、ピン保持部の位置・形状・厚み等を、テーブル1や
ディスペンサー・ニードル部8の動き、ニードル部8と
リードフレーム2との間隔、樹脂材料4の吐出量等でセ
ットしておく。
【0018】上記場合に、ディスペンサー下端のニード
ル部8からの樹脂材料4の吐出を、単位時間当たり精度
よく行えるから、吐出時間または単位時間当たりの吐出
量を調節して、樹脂材料4の厚みを任意のものにし、所
望の厚みのピン保持部7を形成することが容易になって
いる。同様にして、各ピン間6への樹脂材料4の量も調
節可能であるため、裏面へ流出する量を少なくしピン6
の厚みにほぼ等しいピン保持部7を形成することも容易
になっている。
【0019】この状態で、テーブル1やディスペンサー
・ニードル部8に所定の移動をさせながら、ニードル部
8から樹脂材料4を単位時間当たりに精度良く吐出させ
る。これで、リードフレーム2の所定位置の各ピン5表
面と各ピン間6に、紫外線硬化型の樹脂材料4が細紐状
に塗付され、ピン保持部7が描かれていく。
【0020】上記のリードフレーム2への樹脂材料4の
塗付と同時に、ニードル部8と一体的に下方へ向けて設
けた紫外線照射ランプ9から、その塗付された樹脂材料
4に紫外線3が照射されていく。これで、ニードル部8
から吐出されリードフレーム2へ塗付された紫外線硬化
型の樹脂材料4は、従来の塗付工程と硬化工程という2
段階の工程を経るものと異なり、塗付と同時に紫外線3
の照射を受けて硬化反応が始まり、硬化されていく。
【0021】そのため、各ピン5表面に塗付された樹脂
材料4は、それが液状性のものでありながら、表面張力
により盛り上がらない間に表面から硬化されていくこと
になる。リードフレーム2の各ピン5表面には、ニード
ル部8で塗付されたままの薄く平坦状のピン保持部7が
形成されることになる(図8・図9参照)。
【0022】他方、各ピン間6に流入した樹脂材料4
も、それが液状性のものでありながらピン間6を下方へ
流れ出す前に表面から硬化されることになる。樹脂材料
4が下方へ膨らんだ状態にはならず、ピン5の厚みとほ
ぼ等しい程度の厚みのピン保持部7が形成される(図1
0・図11参照)。
【0023】上記の硬化処理において、ここでの紫外線
照射ランプ9は、ニードル部8と一体的に向けて設けて
ある。そのため、テーブル1やディスペンサー・ニード
ル部8の移動で、リードフレーム2ニードル部8にて
所定状に樹脂材料4が塗付されていく際に、紫外線
照射ライト9ニードル部8の動きに常に追従して、塗
された樹脂材料4に直ちに紫外線3が照射される。
【0024】しかも、該紫外線照射ライト9は、横断面
形状をニードル部8を囲むリング状に形成してある(図
1,図2,図3,図5参照)。これで該紫外線照射ライ
ト9からは、ニードル部8を中心としてリング状に紫外
線が照射されている。そのため、テーブル1やディスペ
ンサー・ニードル部8の移動でリードフレーム2に塗布
されていく樹脂材料4は、その移動が四方八方いずれの
方向へのものであって も、常に必ず紫外線のリングのい
ずれかの箇所を通過して行くことになる(図4参照)。
【0025】即ち、ニードル部8の動きに常に追従する
紫外線照射ライト9の紫外線は、それがリング状に照射
されていることにより、ニードル部8がリードフレーム
2上にいかなる形状のピン保持部7を描いても、常にリ
ング状の紫外線の一部が塗布直後の樹脂材料4上を通過
して行くことになり、迅速な硬化処理が行われることに
なる。またその結果、リードフレーム2の種類やパター
ンの形状に対応していかなる形状のピン保持部7を描い
ても、その硬化処理は常に確実で効率良く行われること
になる。
【0026】なお、上記の如く迅速な硬化処理により、
各ピン5表面に塗付された樹脂材料4が盛り上がらず、
薄く平坦状のままで硬化されるので、ディスペンサー下
端のニードル部8を各ピン5表面に限り無く接近させる
ことができ、その状態で樹脂材料4を各ピン5表面へ塗
付可能となる。そのためこの点からも、ピン5表面への
樹脂材料の塗付を極めて薄く行えるし、また各ピン間6
へ樹脂材料4を充分に充填させられるようになる。他
面、各ピン5表面に厚く樹脂材料4を塗付する必要があ
る場合には、ニードル部8と各ピン5表面との間隔を大
きくすればよく、厚いピン保持部7を形成可能となる。
【0027】上記で用いる樹脂材料4は、硬化後も弾力
性を有するものを用いているため、インナーピンの先端
部寄りにディスペンサーで高精度にピン保持部7を塗付
・形成することにより、このピン保持部7でメッキ処理
時のメッキエリアを規制することが可能である。また従
来のようなシリコンゴム製で寸法精度の高い高価なマス
クを用いずとも、例えば硬質塩化ビニル製のマスクによ
っても充分なシール作用が得られ、高精度に部分メッキ
を行える。
【0028】
【実施例】図示実施例において、リードフレーム2が載
置されるテーブル1は、図示は省略するが、送りネジ、
油圧または空圧シリンダの如き往復移動手段にて、リー
ドフレーム2の幅方向即ちX方向へ移動可能であるとと
もに、Z方向即ち上下方向へ移動可能としてある。他方
上記テーブル1上方に設けたディスペンサーも、送りネ
ジ、油圧または空圧シリンダの如き往復移動手段(図示
略)にて、アームモジュール23を介して、リードフレ
ーム2の長手方向即ちY方向へ移動可能としてある。図
において、24は搬送ベルトを示し、ピン保持部7を形
成前のリードフレーム2をディスペンサー下方へ搬送さ
せ、樹脂材料4を塗付しピン保持部7を形成後のリード
フレーム2を次工程へ搬送させるものである。
【0029】そして該ディスペンサー下端のニードル部
8は、樹脂容器10と直接に連通するのではなく、切り
換え式の三方バルブ11を介して、シリンジ12と連通
させてある。即ち、上記三方バルブ11は、樹脂材料4
の塗付前には樹脂容器10からの供給パイプ13とシリ
ンジ12とを連通させ(図2参照)、塗付時には三方バ
ルブ切替え手段16にて切り替わり、シリンジ12とニ
ードル部8とを連通可能としてある(図3参照)。また
塗付前の樹脂容器10内の樹脂材料4は、樹脂容器10
へ空圧を加えることで流出可能としてあり(図1参
照)、またシリンジ12内のプランジャー部14は、サ
ーボモータと送りネジ(図示略)により、必要長さだけ
往復動可能としてある。
【0030】上記ニードル部8には、下方に向けて樹脂
材料硬化用の紫外線照射ライト9を一体的に設けてあ
り、図示例ではニードル部8を囲むリング状のものを用
いている(図1・図2・図3・図5参照)。該リング状
の紫外線照射ライト9は、外部に設けた紫外線光源(図
示略)と連通する多数本のグラスファイバー17が内装
されており、各グラスファイバー17下端から紫外線3
が全体としてリング状に照射されるようにしてある(図
3・図4参照)。
【0031】上記の如くリング状の紫外線照射ランプ9
を用いたのは、テーブル1とディスペンサー・ニードル
部8の移動でリードフレーム2へ樹脂材料4が塗付され
て行く際に、塗付の方向にかかわらず常に塗付と同時に
樹脂材料4に紫外線3を照射可能とするためである(図
4参照)。なお、図示は省略するが、例えばニードル部
8または紫外線照射ライト9を縦軸の回りに可回動と
し、紫外線照射ライト9が常にニードル部8の進行する
後を追って移動させることも可能ではある。
【0032】上記紫外線照射ライト9内の各グラスファ
イバー17は、リング状の紫外線照射ライト9内で放射
方向へ、換言すれば中心側から外側へ向けて傾斜状に設
けておくことが望ましい(図2・図3参照)。これは、
紫外線照射ライト9からの紫外線3がニードル部8の先
端へ照射されると、ニードル部8の出口で塗付前の樹脂
材料4が硬化するので、紫外線3を外側方へ逃がすため
である(図3参照)。この場合に、紫外線照射ライトを
ニードル部に近接して設置できるので、紫外線照射ライ
ト付きニードル部の小型化も図れる。しかし、ニードル
部8から少し離して紫外線照射ライト9を取り付けるな
ら、紫外線3はニードル部8の先端へ照射されないの
で、紫外線照射ライト9内で各グラスファイバー17を
垂直状に配設してもよい(図5参照)。
【0033】上記実施例の作動状態は、まず樹脂材料4
を塗付前には、樹脂容器10内へ空気を送ることによ
り、該容器10内の樹脂材料4が押し出され、供給パイ
プ13から三方バルブ11により、シリンジ12内へ一
旦流入し充填されている(図2参照)。なお、樹脂材料
4のシリンジ12への供給は、上記空気圧によるものに
限らずギヤポンプその他の手段によってもよい。
【0034】樹脂材料4を塗付時には、上記三方バルブ
11が切り替わり、シリンジ12とディスペンサー下端
のニードル部8とが連通するとともに、シリンジ12内
のプランジャー部14がサーボモータ・送りネジにより
必要長さだけ前進する。これで、シリンジ12内の樹脂
材料4が単位時間当たりに精度良くニードル部8へ供給
され、ニードル部8から細紐状に吐出される(図3参
照)。この際、ディスペンサー・ニードル部8がY方向
へ移動し、リードフレーム2を載置したテーブル1がX
方向へ移動するため、樹脂材料4はニードル部8からリ
ードフレーム2の所定箇所へ細紐状に、所望の形状・所
望の厚みで塗付されていく。シリンジ12のプランジャ
ー部14の移動速度、あるいはテーブル1やディイペン
サー・ニードル部8の移動速度を可変としてあれば、所
望の厚みでの塗付が容易に行える。
【0035】上記樹脂材料4の塗付と同時に、ニードル
部8に一体的に設けた紫外線照射ライト9の各グラスフ
ァイバー9下端から紫外線3が照射されるので、リード
フレーム2へ塗付された紫外線硬化型の樹脂材料4は、
直ちに硬化作用が始まり迅速に硬化していく。この際、
紫外線照射ライト9がニードル部8に一体的に設けてあ
るため、テーブル1とディスペンサー・ニードル部8の
移動でリードフレーム2に塗付されていく樹脂材料4
に、常に追従して直ちに紫外線3が照射される。また上
記の如くリング状の紫外線照射ライト9を用いているの
で、塗付される方向にかかわらず常に塗付後の樹脂材料
4せ紫外線3が照射されることになり、迅速かく確実に
硬化処理が行われる。
【0036】図示実施例では、紫外線照射ライト9をニ
ードル部8と一体的に設けて、塗付と同時に樹脂材料4
を硬化処理しており、通常はこの硬化手段で充分であ
る。しかし、リードフレーム2のピン5の裏面や側面部
分の樹脂材料4の硬化を早めるため、あるいは塗付を高
速で行う場合の樹脂材料4の硬化処理の効率を上げるた
めに、上記紫外線照射ライト9による硬化処理の後に、
続いて紫外線照射ランプ19を上・下の反射板20で囲
んだ硬化補助室18(図6参照)内を通すようにしても
よい。図6で21は空気吸入口、22は排気口を示し、
紫外線照射により発生するオゾンガスや、樹脂の重合反
応で発生するアウトガスを除去するものである。
【0037】また図示実施例では、上記紫外線照射ライ
ト9付きのニードル部8は1台のみを示しているが、リ
ードフレーム2のアイランド部15を中心とする各ブロ
ック毎に1台ずつ設けるようにしてもよい。もし紫外線
照射ライト9付きのニードル部8の横幅が大きく、隣接
のニードル部8同士で干渉し合う可能性があれば、リー
ドフレーム2の各ブロックの一つおきに対応して設け
て、2回の塗付作業を行うようにすればよい。
【0038】なお、上記の紫外線照射ライト9をニード
ル部8に下方へ向けて一体的に設ける樹脂材料硬化手段
の用途は、上記のリードフレームへのピン保持部の形成
方法および装置に限らず、例えばプリント基板やタブ
(TAB)に組み込む部品の封止に紫外線硬化型樹脂材
料を用いる場合、その樹脂材料硬化手段としても用いる
ことができ、この場合も装置のシンプル化・小型化を図
ることができる。
【0039】
【発明の効果】上記の本発明に係るリードフレームへの
ピン保持部の形成方法、および形成装置は以下の効果を
奏する。
【0040】1)樹脂製のピン保持部を、ピン表面で盛
り上がらず薄く平坦に形成することができる。即ち、
外線硬化型の樹脂材料をニードル部でリードフレームへ
塗付すると同時に、ニードル部と一体的な紫外線照射ラ
イトから紫外線を照射している。そのため、各ピン表面
に塗付された樹脂材料は直ちに硬化反応が始まり、液状
性のものでありながら表面張力で盛り上がらない間に表
面から硬化され、各ピン表面には、ニードル部で塗付さ
れたままの薄く平坦な状態のピン保持部を形成すること
ができる。
【0041】2)樹脂製のピン保持部を、ピン裏面側で
大きく膨出させず、ピンの厚みとほぼ等しく薄いものに
形成できる。即ち、上記の如く紫外線硬化型の樹脂材料
を塗付と同時に、紫外線照射ライトで紫外線を照射して
いるため、各ピン間に流入した樹脂材料も直ちに硬化反
応が始まり、液状性のものでありながら下方へ流れ出る
前に表面から硬化する。これで、樹脂材料が下方へ流れ
出るのを少なくでき、ピンの厚みとほぼ等しい薄いピン
保持部を形成することができる
【0042】3)リードフレームへ塗付した樹脂材料
を、その塗布直後に紫外線を照射し硬化させることが
できる。即ち、紫外線照射ライトをディスペンサー下端
のニードル部に一体的に設けてあるため、テーブルやデ
ィスペンサー・ニードル部の移動で、リードフレームへ
樹脂材料が塗付されていく際に、紫外線照射ライトはニ
ードル部に常に追従して移動し、樹脂材料の塗付直後に
紫外線を照射させることができる。これで、迅速かつ確
実な硬化処理ができ、各ピン表面で樹脂材料の表面張力
による盛り上がりや、各ピン間から樹脂材料の流れ落ち
を防止できる。
【0043】4)リードフレームに描かれるピン保持部
の形状がいかなるものであっても、常に確実に塗布直後
の樹脂材料を硬化処理することができる。 即ち本発明で
は、ニードル部に一体的に設けた紫外線照射ライトを、
ニードル部先端を中心に横断面リング状のものにしてあ
り、紫外線がリング状に照射されるようにしてある。
のため、該紫外線照射ライトはリング状の紫外線を照射
しながら、ニードル部の動きに常に追従することにな
る。これで、ニードル部がいかなる形状のピン保持部を
描いても、それに追従してリング状の紫外線の一部が常
に塗布直後の樹脂材料上を通過して行くことになる。し
たがって、本発明での硬化処理は常に、確実で迅速に行
われることになる。
【0044】5)樹脂製のピン保持部を、必要に応じて
各ピン表面に厚く形成したり、各ピン間に充分に樹脂を
充填させたり、所望の厚みに形成することが容易であ
る。即ち、ニードル部から単位時間当たり精度良くの樹
脂材料を吐出するようにしてあるので、ニードル部とリ
ードフレームの各ピン表面との間隔を大きくすれば、各
ピン表面に樹脂材料を厚く塗付でき、厚いピン保持部も
形成することができる。また上記の如くニードル部を各
ピン表面に接近させて樹脂材料を塗付すれば、各ピン間
への樹脂材料の塗付も充分にできる。そのため、所望の
厚みのピン保持部の形成を容易に行える。
【0045】6)リードフレームへ部分メッキをする際
に、安価なマスクを用いた場合でも高精度な部分メッキ
を行える。即ち、ここではニードル部で塗布される樹脂
材料を、硬化後も弾力性のあるものを用いているため、
これで形成されたピン保持部で、部分メッキ処理時のメ
ッキエリアを規制することができるし、例えば硬質塩化
ビニル製の如きマスクを用いても、弾力性のあるピン保
持部で充分なシール作用を得ることができる。
【0046】7)なお、図示実施例の如く紫外線の照射
を、紫外線照射ライトの中心側から外側方へ向けて傾斜
状に行うようにしておけば、紫外線がニードル部先端に
照射して塗付前の樹脂材料を硬化させる不都合を防止す
ることが可能となる。この場合には紫外線照射ライトを
ニードル部に近接して設置できるので、紫外線照射ライ
ト付きニードル部の小型化を図ることができる。
【0047】8)同じく、樹脂容器とディスペンサー
ードル部とを直接に連通せず、塗付前の樹脂材料を一
旦シリンジ内へ充填させておき、塗付時に高精度に前進
するプランジャー部でニードル部から吐出させるように
してあれば、シンプルな構成ながら樹脂材料をリードフ
レームへ極めて精度よく塗付することができる。またプ
ランジャー部やテーブルまたはディスペンサー・ニード
ル部の移動速度を可変としてあれば、所望の厚みのピン
保持部の形成がきわめて容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリードフレームへのピン保持部の
形成装置の実施例の概略を示す一部縦断側面図である。
【図2】図1で示した形成装置で、樹脂材料をシリンジ
へ供給時の一部の拡大縦断側面図である。
【図3】図2で示した形成装置で、樹脂材料をニードル
部にて塗付時の一部の拡大縦断側面図である。
【図4】リードフレームへの樹脂材料の塗付と紫外線の
リング状照射との関係を示す平面図である。
【図5】紫外線照射ライト付きニードル部の他の実施例
を示す一部縦断側面図である。
【図6】硬化補助室の実施例を示す一部切り欠き正面図
である。
【図7】本発明に係る形成方法および形成装置で形成さ
れたピン保持部付きリードフレームの一部の拡大平面図
である。
【図8】樹脂材料をやや少なめに塗付してピン保持部を
形成した場合の図7におけるA−A線拡大断面図であ
る。
【図9】図8図で示すものについての図7におけるB−
B線拡大断面図である。
【図10】樹脂材料をやや多めに塗付してピン保持部を
形成した場合の図7におけるA−A線拡大断面図であ
る。
【図11】図10で示すものについての図7におけるB
−B線拡大断面図である。
【図12】従来手段により、樹脂材料をやや少なめに塗
付してピン保持部を形成した場合の拡大縦断面図であ
る。
【図13】図12で示したものについて別の角度からの
拡大縦断面図である。
【図14】従来手段により、樹脂材料をやや多めに塗付
してピン保持部を形成した場合の拡大縦断面図である。
【図15】図14で示したものについて別の角度からの
拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1−テーブル 2−リードフレ
ーム 3−紫外線 4−樹脂材料 5−ピン 6−ピン間 7−ピン保持部 8−ニードル部 9−紫外線照射ライト 10−樹脂容器 11−三方バルブ 12−シリンジ 13−供給パイプ 14−プランジ
ャー部 15−アイランド部 16−三方バル
ブ切替え手段 17−グラスファイバー 18−硬化補助
室 19−紫外線照射ランプ 20−反射板 21−空気吸入口 22−排気口 23−アームモジュール 24−搬送ベル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/29 23/31

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テーブル1上に載置したリードフレーム2
    に、上方のディスペンサーから樹脂材料4を各ピン5の
    所定箇所の表面と各ピン間6に塗付し、それを硬化処理
    して樹脂性のピン保持部7を形成するようにした、リー
    ドフレームへのピン保持部の形成方法において、硬化後も弾力性を備える紫外線硬化型の樹脂材料4を、
    ディスペンサー下端のニードル部8から単位時間当たり
    精度良く吐出させて、リードフレーム1にピン保持部を
    形成する樹脂材料4を塗付するとともに、 上記の塗付された樹脂材料4に、ニードル部8に追従し
    て移動する紫外線照射ライト9から、紫外線をリング状
    に照射して当てることにより、 リードフレーム2へ樹脂材料4を塗付しながら、その塗
    布直後の樹脂材料4に確実に紫外線を照射させて、硬化
    処理を行うようにした ことを特徴とする、リードフレー
    ムへのピン保持部の形成方法。
  2. 【請求項2】リードフレーム2を載置するテーブル1
    と、その上方に樹脂材料塗付用のディスペンサーを設
    け、上記テーブル1とディスペンサーの少なくとも一方
    を水平移動可能に設けるとともに、樹脂材料硬化手段9
    を備えたリードフレームへのピン保持部の形成装置にお
    いて、樹脂材料4に硬化後も弾力性をもつ紫外線硬化型のもの
    を用いるとともに、該樹脂材料4が単位時間当たりに精
    度良く吐出可能にニードル部8を設け、 かつ樹脂材料硬化手段としての紫外線照射ライト9を、
    下方へ向けて上記ニードル部8と一体的に設けるととも
    に、該紫外線照射ライト9の横断面形状を、ニードル部
    8を囲むリング状に形成した ことを特徴とする、リード
    フレームへのピン保持部の形成装置。
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