JPH0798897B2 - 耐熱性樹脂組成物 - Google Patents

耐熱性樹脂組成物

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JPH0798897B2
JPH0798897B2 JP61174308A JP17430886A JPH0798897B2 JP H0798897 B2 JPH0798897 B2 JP H0798897B2 JP 61174308 A JP61174308 A JP 61174308A JP 17430886 A JP17430886 A JP 17430886A JP H0798897 B2 JPH0798897 B2 JP H0798897B2
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JP
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resin
resin composition
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heat resistant
heat
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JP61174308A
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昇 梅本
憲 倉本
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エヌティエヌ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は耐熱性樹脂組成物に関するものである。
〔従来の技術〕
芳香族ポリエーテル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポ
リアリーレンエーテルスルホン樹脂などは、いずれも耐
熱性、耐薬品性、電気的特性、機械的特性などに優れた
樹脂であり、電気・電子関連業界、自動車関連業界、一
般機械関連業界その他数多くの分野で広く利用されてい
る。しかし、これら樹脂も、機械的特性、摺動特性など
に対する需要者の強い要望に充分対応できるものとはい
えない。そのため、これら樹脂に各種充填剤を添加して
改質しようとする試みがなされて来たが、近年各分野に
おいてより高度の機械的特性、摺動特性などが要求され
るようになり、充填剤の添加量もそれに伴つて増加する
必要に迫られて来た。しかし、充填剤を増量すれば樹脂
の流れ性は極度に悪くなり、成形が困難になり特に薄肉
品の成形はほとんど出来なくなる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
以上のように、従来の技術においては、充填剤を高充填
した芳香族ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルイミ
ド樹脂、ポリアリーレンエーテルスルホン樹脂は流れ性
が著しく劣り、成形することが出来ないという問題点が
あつた。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の問題点を解決するために、この発明は芳香族ポリ
エーテルケトン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂またはポ
リアリーレンエーテルスルホン樹脂に、5個のベンゼン
核を4個のエーテル結合で結ぶ構造のポリフェニルエー
テルオイルおよび充填剤を添加するという手段を採用し
たものである。以下その詳細を述べる。
まず、この発明における芳香族ポリエーテルケトン樹脂
は、 で示される繰り返えし単位を単独で、またはこの繰り返
えし単位と で示される他の繰り返えし単位とがポリエーテルケトン
樹脂本来の特性が失われない程度に共存した重合体であ
つて、たとえば英国アイ・シー・アイ社製の登録商標名
Udel−PEEKとして市販されているポリエーテルエーテル
ケトンのような耐熱性、耐燃性、機械的強度など優れた
諸特性を有する樹脂(以下このような樹脂をPEEKと略称
する)であり、その製造方法は特開昭54−90296号公報
などに開示されている。
つぎに、この発明のポリエーテルイミド樹脂はエーテル
結合およびイミド結合を必須の結合単位とし、その組み
合わせによつて構成される熱可塑性重合体(以下これを
PEIと略称する)であり、たとえば で表わされる米国ジー・イー社製の登録商標名ウルテム
として市販されている樹脂などを例示することができ
る。この製造方法は特公昭57−9372号公報などに示され
ている。
また、この発明のポリアリーレンエーテルスルホン(芳
香族ポリスルホン)はアリーレン結合(芳香族結合)、
エーテル結合およびスルホン結合の三者を必須の結合単
位とし、その組み合わせによつて構成される線状重合体
であり、たとえば代表的な例としてつぎのような構造式
からなるものが挙げられる。(以下このような樹脂をPE
Sと略記する。)すなわち、 などである。これらPESはたとえば特公昭40−10067号公
報、特公昭42−7799号公報および特公昭47−617号公報
などに記載された方法によつて容易に製造されるもので
あつて、上記の重合体の1種または2種以上の混合物で
あつてもよい。
また、この発明における充填剤は、たとえば前記のPEE
K、PEI、PESの各樹脂のほかポリアミドイミド樹脂、フ
ェノール系樹脂、ポリアリーレンスルフイド樹脂、芳香
族ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹
脂、フツ素樹脂等の有機質耐熱性高分子材料を始めと
し、ガラス、炭素、グラフアイト、ウオラストナイト、
チタン酸カリウム、シリコンカーバイド、サフアイア、
金属等の無機質単一繊維、タングステン芯線もしくは炭
素繊維などにボロンもしくは炭化珪素繊維などの無機質
耐熱性複合繊維、芳香族アミド繊維などの有機質耐熱性
繊維、グラフアイトまたは亜鉛、アルミニウム、マグネ
シウムなどの金属もしくは酸化物などの熱伝導改良用無
機粉末、ガラスビーズ、シリカバルーン、珪藻土、石
綿、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の無機質粉
末、二硫化モリブデン、グラフアイト、カーボン、マイ
カ、タルク、三酸化モリブデン等の潤滑性向上用無機質
粉末、および酸化鉄、硫化カドミウム、セレン化カドミ
ウム、カーボンブラツク等の無機質顔料など数多くのも
のを例示することができる。
さらに、この発明において使用されるポリフエニルエー
テルオイルは5個のベンゼン核を4個のエーテル結合で
結ぶ構造異性体を含むポリフエニルエーテルオイルであ
り、市販品としては米国モンサント社製ポリフエニレン
エーテルOS−124などを挙げることができる。
この発明におけるポリフエニルエーテルオイルの添加量
は、このオイル添加後の充填剤入り耐熱性樹脂組成物全
量に対して0.05〜3.50重量%、好ましくは0.2〜2.8重量
%である。なぜならばポリフエニルエーテルオイルの添
加量が0.05重量%未満の少量では流れ性の改良は期待で
きず、また3.5重量%を越える多量では充填剤入り耐熱
性樹脂の機械的特性を始めとする諸特性を損うからであ
る。
〔作用〕
この発明の耐熱性樹脂組成物に添加されるポリフェニル
エーテルオイルは、所定の構造からなる熱安定性に優れ
た低分子量の化合物であるので、主成分の耐熱性樹脂を
可塑化せずに滑剤として作用する。すなわち、前記所定
構造のポリフェニルエーテルオイルは、所定の耐熱性樹
脂成形体の機械的特性を損なわずに、成形時の溶融粘度
を下げる。
〔実施例〕
実施例および比較例に使用した原材料を一括して示すと
つぎのとおりである。
PEEK(英国アイ・シー・アイ社製:Udel−PEEK 150
P)、 PEI(米国ジー・イー社製:ウルテム1000)、 PES(英国アイ・シー・アイ社製:PES−300P)、 四フツ化エチレン樹脂(喜多村社製:KTL600)、 芳香族ポリエステル樹脂(住友化学社製:エコノー
ルE101−S)、 炭素繊維(呉羽化学社製:クレハM207S)、 ブロンズ(福田金属箔粉社製:AT−350 メツシ
ユ)、 ポリフエニルエーテルオイル(米国モンサント社
製:ポリフエニレンエーテルオイルOS−124)、 フツ素化ポリエーテルオイル(伊国モンテフルオス
社製:FOMBLIN Z−25)、 ステアリン酸亜鉛(和光純薬社製試薬)、 シリコーンオイル(東芝シリコーン社製:TSF433) 実施例1〜4: 第1表に示す配合割合(重量%)で諸原材料を配合し、
よく混合した後二軸溶融押出機(池貝鉄工社製:PCM−30
押出機)に供給し、第2表に記載した溶融混合条件およ
び射出成形条件のもとに造粒および射出成形を行ない、
流れ性、曲げ強度、衝撃強度、溶融粘度を測定するため
の試験片を成形した。ここで各試験方法はつぎのとおり
である。
イ)流れ性: 第2表に示す射出成形条件のもとに、幅5mm、厚さを0.2
mm、0.4mmおよび0.6mmとする形状のものを成形したとき
の到達した長さで表わす。
ロ)曲げ強度: ASTM−D790に準拠、 ハ)アイゾツト衝撃強度: ASTM−D256に準拠 ニ)溶融粘度: ブラベンダー型粘度計(東洋製機製作所:ラボプラスト
ミル)により第2表に示した溶融混合条件より5℃高い
温度およびロータ回転数60rpmの条件下で測定した。
以上の測定結果は第2表に併記したが、この表から明ら
かなように実施例1〜3においては機械的強度を低下さ
せることなく流れ性を著しく改善することができたが、
比較例1〜6においてはいずれも流れ性が悪い(比較例
1〜4および6)か、または機械的強度の低下する(比
較例5)かのいずれかであり、流れ性と機械的強度とが
共に優れているものは得られなかつた。
〔効果〕 この発明の耐熱性樹脂組成物は、以上述べたように、従
来得られなかつた優れた機械的特性と優れた流れ性とを
兼ね備えたものであつて、基材樹脂本来の耐熱性、耐薬
品性、電気的特性等の優れた諸性質と相俟つてその利用
分野はきわめて広く電気・電子関連業界、自動車関連業
界、一般機械関連業界その他多くの分野、特に薄肉の成
形品が要求される分野では最適のものである。したがつ
てこの発明の意義はきわめて大きいといえる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ポリエーテルケトン樹脂、ポリエー
    テルイミド樹脂またはポリアリーレンエーテルスルホン
    樹脂に、5個のベンゼン核を4個のエーテル結合で結ぶ
    構造のポリフェニルエーテルオイルおよび充填剤を添加
    したことを特徴とする耐熱性樹脂組成物。
JP61174308A 1986-07-23 1986-07-23 耐熱性樹脂組成物 Expired - Lifetime JPH0798897B2 (ja)

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JPS6330557A JPS6330557A (ja) 1988-02-09
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DE3932882A1 (de) * 1989-10-02 1991-04-11 Siemens Ag Gut waermeleitender verbundwerkstoff
JPH0733993Y2 (ja) * 1992-10-05 1995-08-02 株式会社フォームテック 独立タンク型液化ガス運搬船向カーゴタンクの防熱装置

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JPS58217553A (ja) * 1982-06-12 1983-12-17 Hodogaya Chem Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物
CA1205236A (en) * 1982-06-30 1986-05-27 Bp Corporation North America Inc. Plasticized thermoplastic polymer

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