JPH079818A - 乗用車用ラジアルタイヤ - Google Patents
乗用車用ラジアルタイヤInfo
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- JPH079818A JPH079818A JP5155186A JP15518693A JPH079818A JP H079818 A JPH079818 A JP H079818A JP 5155186 A JP5155186 A JP 5155186A JP 15518693 A JP15518693 A JP 15518693A JP H079818 A JPH079818 A JP H079818A
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- radial tire
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高速耐久性および操縦安定性が共に優れる補
強構造を備える乗用車用ラジアルタイヤを提供する。 【構成】 扁平率40%以下のラジアルタイヤTにおい
て、少なくとも1層のベルトB2 あるいはベルト補強層
の両側端部を、サイド部7を越えてビード部2まで延成
してコード端をビード部2で終端させ、該ベルトB2 あ
るいはベルト補強層の延成部分b2 によりサイド部7を
補強して、サイド部7のトレッド部5やビード部2との
剛性差を小さくし、過度の局部的変形や応力集中が生じ
ないようにする。
強構造を備える乗用車用ラジアルタイヤを提供する。 【構成】 扁平率40%以下のラジアルタイヤTにおい
て、少なくとも1層のベルトB2 あるいはベルト補強層
の両側端部を、サイド部7を越えてビード部2まで延成
してコード端をビード部2で終端させ、該ベルトB2 あ
るいはベルト補強層の延成部分b2 によりサイド部7を
補強して、サイド部7のトレッド部5やビード部2との
剛性差を小さくし、過度の局部的変形や応力集中が生じ
ないようにする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として乗用車用のラ
ジアルタイヤ、特に扁平率が40%以下の扁平ラジアル
タイヤに関するものである。
ジアルタイヤ、特に扁平率が40%以下の扁平ラジアル
タイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ラジアルタイヤは、有機繊維コードをラ
ジアル方向に配列したカーカスプライを有し、このカー
カスプライの両端部は一対のビードコアの回りに巻つけ
られて係止されている。ビード部におけるカーカスプラ
イとその折返し部との間には硬質ゴム等よりなるビード
フィラーが配されており、さらに必要によりその外側に
補強層が配される。またトレッド部の領域におけるカー
カスプライの外側には、1層もしくは複数層のベルト層
が配されており、さらにその外側にベルト補強層が配さ
れることも多い。
ジアル方向に配列したカーカスプライを有し、このカー
カスプライの両端部は一対のビードコアの回りに巻つけ
られて係止されている。ビード部におけるカーカスプラ
イとその折返し部との間には硬質ゴム等よりなるビード
フィラーが配されており、さらに必要によりその外側に
補強層が配される。またトレッド部の領域におけるカー
カスプライの外側には、1層もしくは複数層のベルト層
が配されており、さらにその外側にベルト補強層が配さ
れることも多い。
【0003】すなわち、前記構成のラジアルタイヤは、
比較的剛性の高いトレッド部およびビード部と、この間
の比較的柔軟な領域のサイド部から構成されている。
比較的剛性の高いトレッド部およびビード部と、この間
の比較的柔軟な領域のサイド部から構成されている。
【0004】近年、操縦安定性が重視される乗用車等の
車両には、一般に、扁平率(タイヤ高さHとタイヤ幅W
の比:H/W)の小さい扁平タイヤが使用されることが
多くなってきている。
車両には、一般に、扁平率(タイヤ高さHとタイヤ幅W
の比:H/W)の小さい扁平タイヤが使用されることが
多くなってきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記の扁平率が40%
以下の超扁平タイヤの場合には、タイヤ幅および走行面
(接地幅)は大幅に増加し、タイヤ使用時、特にコーナ
リング時にはサイド部にかかる荷重が増加し、コーナリ
ングフォース(負荷能力)が増加した状態で使用される
のに対し、トレッド部とビード部との間に存する実質的
に柔軟なサイド部の領域が極めて狭くなる。
以下の超扁平タイヤの場合には、タイヤ幅および走行面
(接地幅)は大幅に増加し、タイヤ使用時、特にコーナ
リング時にはサイド部にかかる荷重が増加し、コーナリ
ングフォース(負荷能力)が増加した状態で使用される
のに対し、トレッド部とビード部との間に存する実質的
に柔軟なサイド部の領域が極めて狭くなる。
【0006】すなわち、コーナリングフォースの能力の
指数としてのコーナリングパワー(スリップ角1°当り
のコーナリングフォース)指数は、図5に示すように扁
平率が40%以下になると大幅に増加するが、これに対
して、サイド部の柔軟な領域が極端に狭くなり、増大し
た負荷による変形が前記の狭くなったサイド部に集中す
ることになる。しかもこのサイド部と、剛性の高いトレ
ッド部やビード部との剛性やモジュラスの差も大きくな
る。そのため剛性等の分布が極端に変化することにな
り、これが原因で、荷重を負荷した走行時に、サイド部
での局部的変形が生じ易い。
指数としてのコーナリングパワー(スリップ角1°当り
のコーナリングフォース)指数は、図5に示すように扁
平率が40%以下になると大幅に増加するが、これに対
して、サイド部の柔軟な領域が極端に狭くなり、増大し
た負荷による変形が前記の狭くなったサイド部に集中す
ることになる。しかもこのサイド部と、剛性の高いトレ
ッド部やビード部との剛性やモジュラスの差も大きくな
る。そのため剛性等の分布が極端に変化することにな
り、これが原因で、荷重を負荷した走行時に、サイド部
での局部的変形が生じ易い。
【0007】これらのことに起因して、操縦安定性、特
に高速走行時の操縦安定性が低下する上、柔軟なサイド
部の領域、特にビードフィラーやビード部補強層の上端
部付近で応力集中が生じ、この部分でセパレーションが
発生し易く、比較的短期に走行不可能になる。つまり高
速耐久性に劣ることになる。
に高速走行時の操縦安定性が低下する上、柔軟なサイド
部の領域、特にビードフィラーやビード部補強層の上端
部付近で応力集中が生じ、この部分でセパレーションが
発生し易く、比較的短期に走行不可能になる。つまり高
速耐久性に劣ることになる。
【0008】なお、ナイロン繊維コード等よりなるビー
ド部の補強層を上方に延長してサイド部を補強するの
は、その補強層の上端部(コード端)をベルト端部近傍
に配置する必要があるが、その場合、剛性の高いベルト
層とカーカス層の層間剪断歪みにより、補強層の上端で
セパレーションが発生し易く、好ましいものではない。
本発明は、上記に鑑みてなしたもので、高速耐久性と操
縦安定性を共に改善し得る補強構造を備える乗用車用ラ
ジアルタイヤを提供するものである。
ド部の補強層を上方に延長してサイド部を補強するの
は、その補強層の上端部(コード端)をベルト端部近傍
に配置する必要があるが、その場合、剛性の高いベルト
層とカーカス層の層間剪断歪みにより、補強層の上端で
セパレーションが発生し易く、好ましいものではない。
本発明は、上記に鑑みてなしたもので、高速耐久性と操
縦安定性を共に改善し得る補強構造を備える乗用車用ラ
ジアルタイヤを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する第
1の発明の乗用車用ラジアルタイヤは、カーカスプライ
の外側に複数層のベルト層を有する、扁平率40%以下
のラジアルタイヤにおいて、ベルト層の少なくとも1層
のベルトの両側端部が、サイド部を越えてビード部まで
延成されてコード端がビード部で終端し、該ベルトの延
成部分によりサイド部が補強されてなることを特徴とす
る。
1の発明の乗用車用ラジアルタイヤは、カーカスプライ
の外側に複数層のベルト層を有する、扁平率40%以下
のラジアルタイヤにおいて、ベルト層の少なくとも1層
のベルトの両側端部が、サイド部を越えてビード部まで
延成されてコード端がビード部で終端し、該ベルトの延
成部分によりサイド部が補強されてなることを特徴とす
る。
【0010】また第2の発明の乗用車用ラジアルタイヤ
は、ベルト層の外側にベルト補強層を有する前記同様に
扁平なラジアルタイヤにおいて、少なくとも1層のベル
ト補強層の両側端部が、サイド部を越えてビード部まで
延成されてコード端が剛性の高いビード部、好ましくは
ビードコア近傍で終端し、該ベルト補強層の延成部分に
よりサイド部が補強されてなることを特徴とする。
は、ベルト層の外側にベルト補強層を有する前記同様に
扁平なラジアルタイヤにおいて、少なくとも1層のベル
ト補強層の両側端部が、サイド部を越えてビード部まで
延成されてコード端が剛性の高いビード部、好ましくは
ビードコア近傍で終端し、該ベルト補強層の延成部分に
よりサイド部が補強されてなることを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明の乗用車用ラジアルタイヤは、請求項1
のように、ベルトの両側端部がビード部まで延成されて
終端するか、あるいは請求項2のように、ベルト補強層
の両側端部がビード部まで延成されて終端してなるもの
である。
のように、ベルトの両側端部がビード部まで延成されて
終端するか、あるいは請求項2のように、ベルト補強層
の両側端部がビード部まで延成されて終端してなるもの
である。
【0012】そのため、比較的柔軟な領域であるサイド
部は、前記ベルトあるいはベルト補強層の延成部分によ
り補強されて、剛性の高いトレッド部およびビード部と
サイド部との間では極端な剛性差やモジュラスの差が生
じず、荷重を負荷した走行時の局部的変形が抑制され、
また過度の応力集中も生じない。
部は、前記ベルトあるいはベルト補強層の延成部分によ
り補強されて、剛性の高いトレッド部およびビード部と
サイド部との間では極端な剛性差やモジュラスの差が生
じず、荷重を負荷した走行時の局部的変形が抑制され、
また過度の応力集中も生じない。
【0013】それゆえ、走行時の操縦安定性が良好にな
る上、ベルトあるいはベルト補強層の延成部分がビード
部で終端し、そのコード端がサイド部に存さないことも
あって、ビード部の上端部付近等でのビード部補強層上
端に起因するセパレーションは元より、フィラー上端部
やカーカス折り返し端のセパレーションの発生も防止で
きる。
る上、ベルトあるいはベルト補強層の延成部分がビード
部で終端し、そのコード端がサイド部に存さないことも
あって、ビード部の上端部付近等でのビード部補強層上
端に起因するセパレーションは元より、フィラー上端部
やカーカス折り返し端のセパレーションの発生も防止で
きる。
【0014】
【実施例】図1および図2は、扁平率(H/W)が40
%以下の扁平ラジアルタイヤ(T)における第1の発明
の実施例を示している。
%以下の扁平ラジアルタイヤ(T)における第1の発明
の実施例を示している。
【0015】図において、(1)は1もしくは数層のゴ
ム引きの有機繊維コードからなるカーカスプライで、両
側のビード部(2)の中心に位置するビードコア(3)
の回りに巻つけられ係止されている。(4)は硬質ゴム
等よりなるビードフィラーを示している。
ム引きの有機繊維コードからなるカーカスプライで、両
側のビード部(2)の中心に位置するビードコア(3)
の回りに巻つけられ係止されている。(4)は硬質ゴム
等よりなるビードフィラーを示している。
【0016】(B)はカーカスプライ(1)の外側に配
された複数層のベルト層であり、図の場合は、カーカス
プライ(1)の側から順に第1ベルト(B1 )と第2ベ
ルト(B2 )からなる。第1ベルト(B1 )は、スチー
ルコードよりなるベルトで、トレッド部(5)に配され
ており、そのコード角度は通常タイヤ周方向に対して1
5°〜30°である。また第2ベルト(B2 )は、アラ
ミド繊維等の繊維コードよりなるベルトで、そのコード
角度はタイヤ周方向に対し19°〜30°である。
された複数層のベルト層であり、図の場合は、カーカス
プライ(1)の側から順に第1ベルト(B1 )と第2ベ
ルト(B2 )からなる。第1ベルト(B1 )は、スチー
ルコードよりなるベルトで、トレッド部(5)に配され
ており、そのコード角度は通常タイヤ周方向に対して1
5°〜30°である。また第2ベルト(B2 )は、アラ
ミド繊維等の繊維コードよりなるベルトで、そのコード
角度はタイヤ周方向に対し19°〜30°である。
【0017】そして第2ベルト(B2 )の両側端部は、
そのコード端が比較的柔軟な領域のサイド部(6)に存
しないように、トレッド部(5)からサイド部(6)を
越えてビード部(2)の下部(ヒール部)にまで延成さ
れて終端している。
そのコード端が比較的柔軟な領域のサイド部(6)に存
しないように、トレッド部(5)からサイド部(6)を
越えてビード部(2)の下部(ヒール部)にまで延成さ
れて終端している。
【0018】前記第2ベルト(B2 )の延成部分(b2
)は、ビード部(2)におけるホイールのリムフラン
ジで押えられる位置まで延成されて終端していることが
望ましく、さらにビードコア(3)より外側(サイド部
の側)の位置から、ビードコア(3)を回ってビードト
ウ部の位置までの範囲内に終端してもよい。
)は、ビード部(2)におけるホイールのリムフラン
ジで押えられる位置まで延成されて終端していることが
望ましく、さらにビードコア(3)より外側(サイド部
の側)の位置から、ビードコア(3)を回ってビードト
ウ部の位置までの範囲内に終端してもよい。
【0019】このラジアルタイヤ(T)においては、前
記第2ベルト(B2 )の延成部分(b2 )が、比較的柔
軟な領域のサイド部(6)からビード部(2)にかけて
の補強層としての役目を果し、従来のようなビード部
(2)の補強層が不要になる上、特にサイド部(6)が
前記延成部分(b2 )によって補強されるため、このサ
イド部(6)と、剛性の高いトレッド部(5)およびビ
ード部(2)との間の剛性差およびモジュラスの差がそ
れほど極端に大きくならず、剛性分布が連続的になり、
荷重を負荷した走行時の局部的変形および応力集中を防
止できる。
記第2ベルト(B2 )の延成部分(b2 )が、比較的柔
軟な領域のサイド部(6)からビード部(2)にかけて
の補強層としての役目を果し、従来のようなビード部
(2)の補強層が不要になる上、特にサイド部(6)が
前記延成部分(b2 )によって補強されるため、このサ
イド部(6)と、剛性の高いトレッド部(5)およびビ
ード部(2)との間の剛性差およびモジュラスの差がそ
れほど極端に大きくならず、剛性分布が連続的になり、
荷重を負荷した走行時の局部的変形および応力集中を防
止できる。
【0020】それゆえ、コード端がサイド部(6)の領
域に存さないこともあって、ビード部(2)の上端部、
すなわちビードフィラー(4)の上端部付近でのセパレ
ーションの発生を防止でき、耐久性に優れ、高速走行時
の操縦安定性にも優れる。
域に存さないこともあって、ビード部(2)の上端部、
すなわちビードフィラー(4)の上端部付近でのセパレ
ーションの発生を防止でき、耐久性に優れ、高速走行時
の操縦安定性にも優れる。
【0021】なお、この実施例において、図示を省略し
ているが、前記第2ベルト(B2 )の外側にベルト補強
層を配する場合がある。
ているが、前記第2ベルト(B2 )の外側にベルト補強
層を配する場合がある。
【0022】図3および図4は、上記と同様の扁平率
(H/W)が40%以下のラジアルタイヤ(T)におい
て、ベルト補強層の延成部分でサイド部を補強する第2
の発明の実施例を示している。
(H/W)が40%以下のラジアルタイヤ(T)におい
て、ベルト補強層の延成部分でサイド部を補強する第2
の発明の実施例を示している。
【0023】この実施例の場合、トレッド部(5)にお
けるカーカスプライ(1)の外側に第1および第2ベル
ト(B1 )(B2 )よりなるベルト層(B)を配し、さ
らにこのベルト層(B)の外側に、ナイロン繊維等の繊
維コードよりなる1層もしくは複数層(図の場合2層)
のベルト補強層(7)を配している。
けるカーカスプライ(1)の外側に第1および第2ベル
ト(B1 )(B2 )よりなるベルト層(B)を配し、さ
らにこのベルト層(B)の外側に、ナイロン繊維等の繊
維コードよりなる1層もしくは複数層(図の場合2層)
のベルト補強層(7)を配している。
【0024】ベルト補強層(7)のうち、内側の第1の
ベルト補強層(7a)は、繊維コードがタイヤ周方向に
対し実質的に0°のコード方向で配されてなり、また外
側の第2のベルト補強層(7b)はタイヤ周方向に対し
20°〜40°の角度方向で配されてなる。この第2の
ベルト補強層(7b)は、左右に分離されてベルト層の
側端部分のみに配される場合があり、また省略される場
合もある。
ベルト補強層(7a)は、繊維コードがタイヤ周方向に
対し実質的に0°のコード方向で配されてなり、また外
側の第2のベルト補強層(7b)はタイヤ周方向に対し
20°〜40°の角度方向で配されてなる。この第2の
ベルト補強層(7b)は、左右に分離されてベルト層の
側端部分のみに配される場合があり、また省略される場
合もある。
【0025】そして前記第1のベルト補強層(7a)の
両側端部は、そのコード端が比較的柔軟な領域のサイド
部(6)に存しないように、トレッド部(5)からサイ
ド部(6)を越えてビード部(2)の下部にまで延成さ
れて終端している。この実施例においても、コード端の
終端位置は、上記の実施例と同様に、ビード部(2)に
おけるホイールのリムフランジで押えられる位置で終端
していることが望ましく、さらにビードコア(3)より
外側(サイド部の側)の位置から、ビードコア(3)を
回ってビードトウ部の位置までの範囲内に終端してもよ
い。
両側端部は、そのコード端が比較的柔軟な領域のサイド
部(6)に存しないように、トレッド部(5)からサイ
ド部(6)を越えてビード部(2)の下部にまで延成さ
れて終端している。この実施例においても、コード端の
終端位置は、上記の実施例と同様に、ビード部(2)に
おけるホイールのリムフランジで押えられる位置で終端
していることが望ましく、さらにビードコア(3)より
外側(サイド部の側)の位置から、ビードコア(3)を
回ってビードトウ部の位置までの範囲内に終端してもよ
い。
【0026】この実施例のラジアルタイヤ(T)におい
ても、前記ベルト補強層(7a)の延成部分(17a)
によって、サイド部(6)からビード部(2)にかけて
補強されるため、従来のようなビード部(2)の補強層
が不要になり、しかもこのサイド部(6)と、剛性の高
いトレッド部(5)やビード部(2)との剛性差が小さ
く、局部的変形及び応力集中が抑制されることになり、
ビード部(2)の上端部付近でのセパレーションの発生
を防止できる。また操縦安定性も良好になる。なお、図
示していないが、前記とは反対に、外側の第2のベルト
補強層をビード部(2)まで延成した構成にして実施す
ることも可能である。
ても、前記ベルト補強層(7a)の延成部分(17a)
によって、サイド部(6)からビード部(2)にかけて
補強されるため、従来のようなビード部(2)の補強層
が不要になり、しかもこのサイド部(6)と、剛性の高
いトレッド部(5)やビード部(2)との剛性差が小さ
く、局部的変形及び応力集中が抑制されることになり、
ビード部(2)の上端部付近でのセパレーションの発生
を防止できる。また操縦安定性も良好になる。なお、図
示していないが、前記とは反対に、外側の第2のベルト
補強層をビード部(2)まで延成した構成にして実施す
ることも可能である。
【0027】なお、上記の第1の発明および第2の発明
のタイヤ(T)は、いずれも扁平率が40%以下の扁平
タイヤであるため、少なくとも1層のベルトあるいはベ
ルト補強層を広幅にして、ビード部(2)まで延成した
構造とするものであるにも拘らず、例えばこれらのベル
トあるいはベルト補強層のコード方向に適度の角度をつ
けておくことにより、1ステージ成型により問題なく成
型できる。
のタイヤ(T)は、いずれも扁平率が40%以下の扁平
タイヤであるため、少なくとも1層のベルトあるいはベ
ルト補強層を広幅にして、ビード部(2)まで延成した
構造とするものであるにも拘らず、例えばこれらのベル
トあるいはベルト補強層のコード方向に適度の角度をつ
けておくことにより、1ステージ成型により問題なく成
型できる。
【0028】本発明による上記の効果を確認するため、
カーカスプライ、ベルト層、ベルト補強層を、下記表1
に示す構造の実施例タイヤ(実施例Aおよび実施例B)
と、比較例タイヤとについて、それぞれ操縦安定性と耐
久力を調べた。
カーカスプライ、ベルト層、ベルト補強層を、下記表1
に示す構造の実施例タイヤ(実施例Aおよび実施例B)
と、比較例タイヤとについて、それぞれ操縦安定性と耐
久力を調べた。
【0029】ここで、実施例Aは、ベルト層を2層にし
てその外側に1層のベルト補強層を配したもので、第2
ベルトをビート部まで延成した第1の発明の実施例を示
し、実施例Bは、ベルト層およびベルト補強層を共に2
層にして、第1のベルト補強層をビード部まで延成した
タイヤである。また比較例は、実施例Aと同様に、ベル
ト層を2層にしてその外側に1層のベルト補強層を配し
た、延成部分を有さないタイヤである。これらのいずれ
も、タイヤサイズは、275/35 R18である。
てその外側に1層のベルト補強層を配したもので、第2
ベルトをビート部まで延成した第1の発明の実施例を示
し、実施例Bは、ベルト層およびベルト補強層を共に2
層にして、第1のベルト補強層をビード部まで延成した
タイヤである。また比較例は、実施例Aと同様に、ベル
ト層を2層にしてその外側に1層のベルト補強層を配し
た、延成部分を有さないタイヤである。これらのいずれ
も、タイヤサイズは、275/35 R18である。
【0030】試験結果の操縦安定性については、180
km/hの速度でのテストコース実車(国産FR車)に
よる運転者の官能評価とし、比較例を100として指数
表示した。
km/hの速度でのテストコース実車(国産FR車)に
よる運転者の官能評価とし、比較例を100として指数
表示した。
【0031】また耐久力については、下記の条件でドラ
ム試験を実施した。
ム試験を実施した。
【0032】ドラム試験条件 ドラム径 :1708mm タイヤ空気圧:1.8kg/cm2 荷 重 :1104kg 速 度 :80km/h 室 温 :38℃
【表1】 上記から明らかなように、ベルトあるいはベルト補強層
による延成部分をサイド部からビード部にまで延成して
終端させた本発明の実施例タイヤは、高速時の操縦安定
性が従来タイヤの比較例よりも優れており、さらに耐久
力についても、実施例タイヤのタイヤの場合、サイド部
では故障が発生せず、しかも故障までの走行距離が比較
例のタイヤに比してかなり長くなり、耐久性を向上させ
ることができた。
による延成部分をサイド部からビード部にまで延成して
終端させた本発明の実施例タイヤは、高速時の操縦安定
性が従来タイヤの比較例よりも優れており、さらに耐久
力についても、実施例タイヤのタイヤの場合、サイド部
では故障が発生せず、しかも故障までの走行距離が比較
例のタイヤに比してかなり長くなり、耐久性を向上させ
ることができた。
【0033】
【発明の効果】上記したように本発明の乗用車用ラジア
ルタイヤによれば、ベルトあるいはベルト補強層の延成
部分で比較的柔軟な領域のサイド部を補強する構成とし
たことにより、剛性の高いトレッド部およびビード部
と、その間の比較的柔軟な領域のサイド部との剛性差を
小さくでき、走行時におけるサイド部での局部的変形や
応力集中を防止できるため、コード端がサイド部に存在
しないこともあって、ビードフィラー上端部付近でのセ
パレーション等の故障発生を防ぎ、耐久性に優れ、操縦
安定性にも優れる。
ルタイヤによれば、ベルトあるいはベルト補強層の延成
部分で比較的柔軟な領域のサイド部を補強する構成とし
たことにより、剛性の高いトレッド部およびビード部
と、その間の比較的柔軟な領域のサイド部との剛性差を
小さくでき、走行時におけるサイド部での局部的変形や
応力集中を防止できるため、コード端がサイド部に存在
しないこともあって、ビードフィラー上端部付近でのセ
パレーション等の故障発生を防ぎ、耐久性に優れ、操縦
安定性にも優れる。
【図1】本発明の1実施例に係る半部断面図である。
【図2】同上の補強層構造を示す略示断面図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す半部断面図である。
【図4】同上の補強層構造を示す略示断面図である。
【図5】コーナリングパワー指数と扁平率の関係を示す
グラフである。
グラフである。
(T) タイヤ (B) ベルト層 (B1 ) 第1ベルト (B2 ) 第2ベルト (1) カーカスプライ (2) ビード部 (3) ビードコア (4) ビードフィラー (5) トレッド部 (6) サイド部 (7) ベルト補強層 (7a) 第1のベルト補強層 (7b) 第2のベルト補強層
Claims (2)
- 【請求項1】カーカスプライの外側に複数層のベルト層
を有する、扁平率40%以下のラジアルタイヤにおい
て、 ベルト層の少なくとも1層のベルトの両側端部が、サイ
ド部を越えてビード部まで延成されてそのコード端がビ
ード部で終端し、該ベルトの延成部分によりサイド部が
補強されてなることを特徴とする乗用車用ラジアルタイ
ヤ。 - 【請求項2】カーカスプライの外側にベルト層を有する
とともに、その外側にベルト補強層を有する、扁平率4
0%以下のラジアルタイヤにおいて、 少なくとも1層のベルト補強層の両側端部が、サイド部
を越えてビード部まで延成されてそのコード端がビード
部で終端し、該ベルト補強層の延成部分によりサイド部
が補強されてなることを特徴とする乗用車用ラジアルタ
イヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5155186A JPH079818A (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 乗用車用ラジアルタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5155186A JPH079818A (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 乗用車用ラジアルタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH079818A true JPH079818A (ja) | 1995-01-13 |
Family
ID=15600370
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5155186A Withdrawn JPH079818A (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 乗用車用ラジアルタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH079818A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101530842B1 (ko) * | 2006-07-05 | 2015-06-23 | 에스씨피에스 서사이트 드 컨세일 엣 드 프로스펙티브 사이언티피큐 에스아 | 신규한 알칼리 축전지용 은 양극 |
-
1993
- 1993-06-25 JP JP5155186A patent/JPH079818A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101530842B1 (ko) * | 2006-07-05 | 2015-06-23 | 에스씨피에스 서사이트 드 컨세일 엣 드 프로스펙티브 사이언티피큐 에스아 | 신규한 알칼리 축전지용 은 양극 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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