JPH0797818B2 - カラ−画像処理装置 - Google Patents

カラ−画像処理装置

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JPH0797818B2
JPH0797818B2 JP62016554A JP1655487A JPH0797818B2 JP H0797818 B2 JPH0797818 B2 JP H0797818B2 JP 62016554 A JP62016554 A JP 62016554A JP 1655487 A JP1655487 A JP 1655487A JP H0797818 B2 JPH0797818 B2 JP H0797818B2
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color
image
signal
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black
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浩 加藤
裕之 山本
孝 長谷部
喜則 阿部
哲雄 木本
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、解像度補正やカラーゴースト補正などの画
像処理機能を備えたカラー画像処理装置、特に簡易形の
電子写真式カラー複写機などに適用して好適なカラー画
像処理装置に関する。
[発明の背景] 原稿などのカラー画像情報を光学的に読み取り、これを
黒、赤、青などの複数の色に分離し、これに基づいて電
子写真式カラー複写機などの出力装置を用いて記録紙上
に記録するようにしたカラー画像処理装置は、特開昭57
-147374号、特開昭58-62769号などに開示されている。
第61図はその一例を示す構成の要部を示すものである。
同図において、カラー画像情報は白色とシアン色に色分
解され、その夫々がCCDなどのイメージセンサ104,105に
投影されて、光電変換される。
白及びシアンの各色信号は減算器2に供給されて、これ
より赤信号が色分離され、これらの各色信号が夫々AGC
回路3,4,5でゲイン調整されたのち、2値化回路6,7,8に
おいて2値化される。2値化出力は演算回路9で例え
ば、赤及び黒の各色信号に再変換され、これがカラー複
写機に画像信号として供給されることにより、カラー画
像が再現される。
[発明が解決しようとする問題点] ところで、このようなカラー画像をコピーできるカラー
画像処理装置において、光電変換された画像信号に対し
て、解像度調整、拡大・縮小処理などの各種の画像処理
を実行しようとする場合には、第62図に示すように、色
分離前のアナログ画像データ群に対して行なう場合と、
第63図に示すように、2値化された画像データ群に対し
て行なう場合の2種類が考えられる。
しかし、前者の手段では、色分離された複数の色信号の
夫々に対して画像処理手段10を設けて、画像処理を実行
する必要があるために、回路規模が大きくなる欠点の
他、処理対象がアナログ信号であるために各種の画像処
理が困難になるという問題がある。
後者の処理手段を採用する場合は、対象となる信号が2
値化されたデジタル信号であるために、前者の処理より
も信号の取り扱えが容易である反面、処理対象が2値化
信号であるため、今度は画像処理が拡大・縮小処理など
限定されてしまう。従って、例えば解像度補正などは情
報量が少ないために、逆にその処理が制限されてしまう
という欠点がある。
そこで、この発明では、このような従来の問題点を構成
簡単に解決したものであって、回路規模を削減しなが
ら、所定の画像処理を容易に実行できるようにしたカラ
ー画像処理装置を提案するものである。
[問題点を解決するための手段] 上述の問題点は、原カラー画像信号を処理して、一画素
に対応するものをカラーデータと濃度データとに分離
し、各々が複数ビットで構成されるカラー画像信号を発
生する第1画像処理手段と、前記カラー画像信号を処理
して画像再生用信号を発生する第2画像処理手段とを有
し、前記第2画像処理手段が前記カラーデータに基づい
て部分色変換を行う画像処理手段を有することを特徴と
するカラー画像処理装置によって解決される。
[作用] カラー画像処理とは、解像度補正、部分色変換処理、カ
ラーゴースト処理など、複写されたカラー画像の高画質
化やユーザの好みに応じた画像処理を実現するための各
種処理をいう。
このようなカラー画像処理は色分離後でしかも2値化な
どの多値化処理を実行する前に実行される。
色分離後の色信号は、その色を示すカラーデータ(以
下、カラーコードデータと称す)とその濃度データとで
表わされる。
従って、部分色変換の場合には、色信号のカラーコード
データを基準にして処理すればよい。
これがため、回路規模を増大することなく、しかも処理
情報が十分存在する状態で画像処理を実行できる。
[実施例] 以下、この発明に係るカラー画像処理装置の一例を、第
1図以下を参照して詳細に説明する。
第1図はこの発明に係るカラー画像処理装置の概略構成
を示す。
原稿52のカラー画像情報(光学像)はダイクロイックミ
ラー55において2つの色分解像に分離される。この例で
は、赤Rの色分解像とシアンCyの色分解像とに分離され
る。そのため、ダイクロイックミラー55のカットオフは
540〜600nm程度のものが使用される。これによって、赤
成分が透過光となり、シアン成分が反射光となる。
赤R及びシアンCyの各色分解像は画像読み取り手段例え
ばCCD104,105に供給されて、夫々から赤成分R及びシア
ン成分Cyのみの画像信号が出力される。
画像信号R,CyはA/D変換器60,61に供給されることによ
り、所定ビット数、この例では6ビットのデジタル信号
に変換される。A/D変換と同時にシェーデング補正され
る。15A,15Bはシェーデング補正回路を示す。シェーデ
ング補正の詳細は後述する。
シェーデング補正されたデジタル画像信号はゲート回路
30,31において最大原稿サイズ幅の信号分のみ抽出され
て、次段の色分離回路35に供給される。取り扱う最大原
稿幅がB4判であるときにはゲート信号としてはシステム
のタイミング信号形成手段(図示せず)で生成されたサ
イズ信号B4が利用される。
ここで、シェーデング補正されたデジタル画像信号を夫
々VR,VCとすれば、これら画像信号VR,VCが色分離回路35
に供給されて複数の色信号に分離される。
この例では、赤、青及び黒の3つの色信号に分離するよ
うに構成された場合を例示する。
分離された各色信号は、夫々その色情報を示すカラーコ
ードデータ(2ビットデータ)とその濃度データ(6ビ
ットデータ)とで構成される。これらの各色信号のデー
タは、例えばROM構成の色分離マップに格納されたもの
が使用される。
色分離された画像データはカラー画像処理工程に移る。
まず、次段のカラーゴースト補正手段300に供給され
て、主走査方向(水平走査方向)及び副走査方向(ドラ
ム回転方向)でのカラーゴーストが補正される。300Aが
主走査方向のカラーゴースト補正回路であり、300Bが副
走査方向のカラーゴースト補正回路である。
色分離時、特に黒の文字の周辺で不要な色ゴースト(カ
ラーゴースト)が発生するからである。色分離マップの
構成によっては、黒文字の周辺に赤または青の色がその
エッジ部で現れる。カラーゴーストを除去することによ
って画質が改善される。カラーゴースト処理はカラーコ
ードデータのみ対象となる。
画像処理としてはカラーゴースト補正の他に、解像度補
正、部分色変換処理、多値化のための閾値補正を例示す
る。
画像処理としては、この他に拡大・縮小処理などがある
が、説明の都合上上述した3種類の画像処理についてそ
の具体例を示すことにする。
450は解像度補正手段である。解像度補正は輪郭補正で
あるので、対象となる処理用の画像データは濃度データ
である。
部分色変換処理の一例を次に説明する。部分色変換手段
500は原稿などに色マーカによってマークされた原画領
域を検出する領域抽出回路500Aと、抽出された領域内を
指定した色で複写するためのカラーデータ選択回路500B
とで構成される。指定した領域外を指定した色で記録す
ることも勿論可能である。
領域抽出回路500Aからは色マーカで囲まれた領域を示す
信号(領域信号)が出力され、これとカラーコードデー
タがカラーデータ選択回路500Bに供給される。
カラーデータ選択回路500Bには、表示・操作部からどの
ような画像処理を行なうかを指示する処理指定信号と、
現在撮像し、出力しなければならない色を示すBBR信号
とが入力され、これらと上述の入力信号とから解像度補
正された濃度データを次段の多値化手段600に送出する
か否かの選択がなされる。
例えば、単に複写するときには、BBR信号と同一の色を
もつ画像データのみが出力され、原稿全体に対して色変
換を行なう場合、つまり例えば、赤を青に、青を赤に夫
々色変換しようとする場合には、まず青の記録を行なう
ときに赤の画像データを出力し、赤の記録を行なうとき
に青の画像データを出力するように制御されるものであ
る。
部分的に色変換を実行する場合、色マーカで囲まれた領
域内の黒情報は、そのマーカの色で記録される。例え
ば、赤マーカで囲まれた領域の黒情報を、赤色を記録す
るフェーズのとき出力するように制御すれば、その領域
内を部分色変換して記録することができる。
このような部分色変換や色指定処理は、カラーを現像す
る場合、色ごとにドラムを回転させて現像し、最終の色
の現像終了によって始めて、定着処理を行なうような現
像システムを採用することによって、始めて可能にな
る。
この場合、撮像動作も複数回実行される。このように、
撮像動作と現像動作とを各々複数回行なうことによっ
て、画像記録処理をリアルタイムで行なうことができ
る。リアルタイム処理によって画像記憶用のメモリを削
減できる。
カラーデータ選択回路500Bから出力された画像データ
(濃度データ)は多値化手段600によって多値化され
る。この例では、6ビットの濃度データが、1,0の1ビ
ットデータ(2値データ)に変換される。2値化のため
の基準となる閾値データ(6ビット)は手動若しくは自
動設定される。
そのため、閾値選択手段600Aは手動設定のための閾値決
定手段630と、自動設定のための閾値決定手段610とで構
成される。手動閾値決定手段630には、色ごとに独立し
て閾値を決定できるようになされており、外部で指定さ
れた閾値が出力され、この閾値をもって2値化される。
自動閾値決定手段630は、所定の閾値が格納されたROMで
構成される。手動、自動の切り換えはEE解除信号によっ
て行なわれる。通常は自動設定モード(EEモード)であ
る。また。今どのシーケンスで現像器が現像処理中であ
るかを示すBBR信号が供給される。
2値化回路600Bによって2値化された画像データはイン
ターフェース回路40を介して出力装置700に供給され
る。インターフェース回路40は、第1及び第2のインタ
ーフェースを有し、その一方はトナー濃度コントロール
を行なうために使用するパッチ画像データなどを受入れ
るためのものである。
出力装置700としては、レーザ記録装置などを使用する
ことができ、レーザ記録装置を使用する場合には、2値
化された画像が所定の光信号に変換されると共に、これ
が2値データに基づいて変調される。
現像器は、電子写真式カラー複写機が使用される。この
例では、2成分非接触ジャンピング現像で、かつ反転現
像が採用される。つまり、従来のカラー画像形成で使用
される転写ドラムは使用されない。実施例では、装置の
小型化を図るため、画像形成用のOPC感光体(ドラム)
上に、青、赤及び黒の3色像をドラム3回転で現像し、
現像後転写を1回行なって、普通紙などの記録紙に転写
するようにしている。
続いて、このように構成されたこの発明におけるカラー
画像処理装置の各部の構成を詳細に説明する。
まず、この発明に適用して好適な簡易形のカラー複写機
について第2図以下を参照して説明しよう。
簡易形のカラー複写機は色情報を3種類程度の色情報に
分解してカラー画像を記録しようとするものである。分
離すべき3種類の色情報として、この例では、黒BK,赤
R及び青Bを例示する。
装置のコピー釦をオンすることによって原稿読み取部A
が駆動される。
まず、原稿台81の原稿82が光学系により光走査される。
この光学系は、蛍光灯85,86及び反射ミラー87が設けら
れたキャリッジ84,Vミラー89及び89′が設けられた可動
ミラーユニット88で構成される。
キャリッジ84及び可動ユニット88はステッピングモータ
ー90により、スライドレール83上をそれぞれ所定の速度
及び方向に走行せしめられる。
蛍光灯85,86により原稿82を照射して得られた光学情報
(画像情報)が反射ミラー87、Vミラー89,89′を介し
て、光学情報変換ユニット100に導かれる。
なお、カラー原稿の光走査に際しては、光学に基づく特
定の色の強調や減衰を防ぐため、蛍光灯85及び86として
は、市販の温白色系の蛍光灯が使用され、また、ちらつ
き防止のためこれら蛍光灯85及び86は、約40kHzの高周
波電源で点灯、駆動される。また管壁の定温保持あるい
は、ウオームアップ促進のため、ポジスタ使用のヒータ
ーで保温されている。
プラテンガラス81の左端部裏面側には標準白色板97が設
けられている。これは、標準白色板97を光走査すること
により画像信号を白色信号に正規化するためである。
光学情報変換ユニット100はレンズ101、プリズム102、
ダイクロイックミラー103及び赤の色分解像が投光され
るCCD104と、シアン色の色分解像が投光されるCCD105と
で構成される。
光学系より得られる光信号はレンズ101により集約さ
れ、上述したプリズム102内に設けられたダイクロイッ
クミラーにより赤色光学情報と、シアン色光学情報に色
分解される。
それぞれの色分解像は各CCDの受光面で結像されること
により、電気信号に変換された画像信号が得られる。画
像信号は信号処理系で信号処理された後、各色信号が書
き込み部Bへと出力される。
信号処理系は第1図に示したように、A/D変換手段の
他、色分離手段、2値化手段等の信号処理回路を含む。
書き込み部Bは偏向器935を有する。偏向器935として
は、ガルバノミラーや回転多面鏡などの他、水晶等を使
用した光偏向子からなる偏向器を使用してもよい。色信
号により変調されたレーザビームはこの偏向器935によ
って偏向走査される。
偏向走査が開始されると、レーザビームインデックスセ
ンサー(図示せず)によりビーム走査が検出されて、第
1の色信号(例えば青信号)によるビーム変調が開始さ
れる。変調されたビームは帯電器121によって、一様な
帯電が付与された像形成体(感光体ドラム)11上を走査
するようになされる。
ここで、レーザビームによる主走査と、像形成体11の回
転による副走査とにより、像形成体11上には第1の色信
号に対応する静電像が形成されることになる。
この静電像は、青トナーを収容する現像器123によって
現像される。現像器123には高電圧源からの所定のバイ
アス電圧が印可されている。現像により青トナー像が形
成される。
なお、現像器123のトナー補給はシステムコントロール
用のCPU(図示せず)からの指令信号に基づいて、トナ
ー補給手段(図示せず)が制御されることにより、必要
時トナーが補給されることになる。
青トナー像はクリーニングブレード127の圧着が解除さ
れた状態で回転され、第1の色信号の場合と同様にして
第2の色信号(例えば赤信号)に基づき、静電像が形成
され赤トナーを収容する現像器124を使用することによ
って、これが現像されて赤トナー像が形成される。
現像器124には高圧電源から所定のバイアス電圧が印加
されるは言うまでもない。
同様にして、第3の色信号(黒信号)に基づき静電像が
形成され、黒トナーが充填された現像器125により、前
回と同様にして現像される。
従って、像形成体11上には多色トナー像が書き込まれた
ことになる。
なお、ここでは3色の多色トナー像の形成について説明
したが、2色又は単色トナー像を形成することができる
は言うまでもない。
現像処理としては、上述したように、高圧電源からの交
流及び直流バイアス電圧が印加された状態において、像
形成体11に向けて各トナーを飛翔させて現像するように
した、いわゆる非接触2成分ジャンピング現像の例を示
した。
現像器124,125へのトナー補給は、上述と同様にCPUから
の指令信号に基づき、所定量のトナー量が補給される。
一方、給紙装置141から送り出しロール142及びタイミン
グロール143を介して送給された記録紙Pは、像形成体1
1の回転とタイミングをあわせられた状態で、像形成体1
1の表面上に搬送される。そして、高圧電源から高圧電
圧が印加された転写極130により、多色トナー像が記録
紙P上に転写され、かつ分離極131により分離される。
分離された記録紙Pは定着装置132へと搬送されること
により定着処理がなされてカラー画像が得られる。
転写終了した像形成体11はクリーニング装置126により
清掃され、次の像形成プロセスに備えられる。
クリーニング装置126においては、ブレード127により清
掃されたトナーの回収をしやすくするため、プレード12
7に設けられた金属ロール128に所定の直流電圧が印加さ
れる。この金属ロール128が像形成体11の表面に非接状
態に配置される。
ブレード127はクリーニング終了後、圧着を解除される
が、解除時、取り残される不要トナーを除去するため、
更に補助クリーニングローラ129が設けられ、このロー
ラ129を像形成体11と反対方向に回転、圧着することに
より、不要トナーが十分に清掃、除去される。
なお、給紙装置141にはセンサ65aが設けられ、その検出
出力がCPUに送出される。
上述したダイクロイックミラーの透過率特性を第3図
に、光源の発光スペクトルを第4図に、そしてCCDの分
光感度特性を第5図に夫々示す。
光源としては、昼光色(D)や温白色(WW)系の蛍光灯
あるいはハロゲンランプ等を用いることができる。ハロ
ゲンランプを使用するときは、適当なフィルタを用いて
蛍光灯の発光スペクトルと同じになるように工夫され
る。
シェーデング補正を必要とするのは次のような理由に基
づく。
1つは光学系に、2つに光源に問題があるからであり、
3つには、CCDのPRNU(Photo Response Non Uniformit
y)補正が必要だからである。
光学系については、COS4θ則である。
第2の問題である光源について次に説明する。光源例え
ば蛍光灯は線状の光源であるが、フィラメントの影響な
どにより、第6図に示すように管長方向に対して光量の
不均一性が発生する。一方、光源を長時間使用する場合
においては、管の端部でいわゆる黒化現象が発生し、周
辺での光量低下が著しい。さらに、蛍光灯以外の光源に
おいては管壁温度に依存して光量が変化する。
このような理由から光量の不均一性が生ずる。
第2の問題であるCCDは、通常2048〜5000画素程度まで
の画素数が一列に配列された構造となっている。これだ
けの数の各画素の特性を均一にすることは一般に困難で
ある。通常はPRNUとして±10%あり、高画質化を図るた
めにはこの感度ムラを補正する必要があるからである。
シェーデングがあると、同じ白の原稿を撮像しても、そ
の出力は第7図Aのようにその周辺で出力レベルが低下
した白信号しか得られない。
そこで、シェーデング補正を行なうため、まず光学系が
動作し、本走査に入る前に白基準板97を走査して白信号
(第7図B)を得、これをA/D変換時のリファレンス信
号として使用すれば、A/D変換時の量子化ステップがこ
のリファレンス信号によって変調される。つまり、第7
図Aに示すように、量子化ステップは画像端部ではその
刻みが小さく、中央では大きくなるように制御される。
その結果、このようにリファレンス信号を変調しながら
A/D変換すると、その出力(アナログ出力)は第7図C
に示すように一定の出力レベルとなってシェーデング歪
みが補正されることになる。このように、本走査前に撮
像された白信号はシェーデング補正用の基準信号として
利用される。
シェーデング補正回路15Aの一例を第8図に示す。
この例では、2ラインにわたり白基準板97を撮像して、
これをリファレンス信号として利用するようにした場合
であって、第1のバッファ16はこの2ラインの期間の
み、これに供給される切り換え信号VS(第9図B)によ
って能動状態に制御され、その結果A/D変換された白信
号がこの第1のバッファ16を介してメモリ19に格納され
る。
通常の画像読み取り動作モードになると、第9図Aに示
す画像信号が出力され、これがA/D変換器60でデジタル
化される。画像読み取り動作モードに至ると、メモリ19
は読出しモードに制御されると共に、第2のバッファ17
が能動状態に制御され、メモリ19から読み出された基準
信号(白信号)はD/A変換器20においてアナログ信号に
変換され、これがA/D変換器60に対するリファレンス信
号として使用される。
A/D変換器60は第10図に示すような並列型のA/D変換器が
使用され、並列構成の比較器61の夫々に上述のリファレ
ンス信号が印加される。なお、このA/D変換器60におい
て、62は複数のブリーダ抵抗器で構成された基準信号形
成手段、63はエンコーダ、64はラッチ回路である。
第2のバッファ17を動作期間のみ能動状態に制御するた
め、オア回路21を介して切り換え信号と画像有効信号の
オア出力OR1(第9図E)が供給される。
この例では、第3のバッファ18が設けられ、水平ブラン
キング期間中、所定レベル(ハイレベル)の基準信号で
A/D変換するようにしている。そのため、水平ブランキ
ング期間(画像非有効期間)のみ能動状態となるよう
に、インバータ22でオア出力OR1を位相反転した出力OR2
(同図F)が供給される。
従って、同図Gに示すリファレンス信号で比較器61に対
する基準信号が変調されるため、A/D変換された画像デ
ータをアナログ化すると、同図Hに示すようになる。
なお、CCDの全画素の白信号をメモリ19に格納すれば、P
RNUの補正も同時にできる。
シェーデング補正は赤及びシアンの各チャンネルに対し
て独立に行なわれる。これは、例えば赤側の白信号を用
いてシアン側の信号を補正使用とした場合には、赤側の
CCDのPRNUとシアン側のそれとが相違するために、補正
後のシアン側の白信号出力のバラツキが大きくなるとい
う問題が生ずるおそれがあるからである。
第8図では、水平ブランキング期間HBLKにも所定の基準
レベルをもった基準信号でA/D変換されるようになされ
ているが、これは次のような理由に基づく。
シェーデング補正時、特に画像有効期間外のA/D変換動
作は、1ラインメモリに記憶されたシェーデング補正デ
ータをそのままA/D変換器60の基準端子62a(第10図)に
印加した場合、A/D変換器60としては、そのA/D変換の変
換範囲がほぼ0となり、さらに入力信号とシェーデング
補正用の基準信号が同電位となる。さらには、この入力
信号にはすくなからずノイズNが混入している(第11図
A)。
A/D変換器60は入力画像信号、基準信号夫々の電圧変動
により判定を順次実行する関係上、変換範囲がほぼ0で
あるために、その判定結果は出力の最大値(ハイレベ
ル)か、最小値(ローレベル)のいづれかに決定され
る。
この出力値の変動がノイズなどの影響により、比較的短
かい期間に行なわれると、A/D変換器の比較器などがほ
ぼ同時にオン、オフを繰り返し、A/D変換器として大き
な電流の変化が発生する。
この電流の変化は、比較的周波数が高く、信号波形には
存在しないものであるため、入力信号へノイズとして影
響を及ぼす可能性が大きい。さらには、発生源には比較
的多く電流が流れているため、インピーダンスが小さ
く、電源ラインや接地ラインに通常の場合よりもおおき
なノイズとなって混入する可能性が大きい。
A/D変換器の入力信号及びシェーデング補正用リファレ
ンス信号(第11図B)の値が原因となって発生するノイ
ズは入力信号黒レベルに混入し、これによって黒レベル
が大きく変動してしまう(同図C)。
そこで、この例では、少なくとも画像非有効期間外の黒
レベルの期間は、変換範囲が0にはならないようにし
て、ノイズの混入を防止したものである。
画像の有効期間以外に設定する電圧値は、実施例では、
A/Dのフルスケール値とし、変化範囲が0Vとなること
や、被シェーデング補正信号とシェーデング補正信号が
同一電圧になることを防いでいる。
以上の処理によりA/D変換とシェーデング補正は同時に
行えることとなる。このような補正方式においては、白
入力信号がA/Dのフルスケールの30〜40%以上であれば
ほぼ補正が可能である(第12図A)。
ただし、この限界を越える低い白信号がくると(例え
ば、黒化や長時間点灯による光量低下)一応は補正が可
能であるが、画像信号は、非常にノイズが重畳した形と
なり、そのままの形で使用することは実用上困難である
(第12図B)。
以上のようにシェーデング補正された赤、シアン出力信
号を用いて次に色分離(複数ビットの画像データ)を行
う。ここでは、黒、赤、青の3色について例を示す。
従来例のように画像信号を2値化した後に色分離する方
式を採用すると、色分離後のデータは2値化信号であ
り、各種の処理を施すことを考えると不適当である。
ここでは2値化される前に色分離される。色分離のため
に第13図に示すようなマップが用意される。色分離マッ
プはROM(バイポーラROM)とする。この場合には、中間
調レベルを有する6ビットの画像データVRとVCで与えら
れるアドレス先にカラーコード(赤、青、黒を指定)と
濃度情報が格納されている。つまり、 1画像情報=カラーコード+濃度情報 である。
ここで、濃度データとは、白が0、ベタが63となるよう
に設定され、本実施例では原稿の反射濃度に応じたもの
である。
例えば、16進数表示で濃度値が30レベル(XX011110)の
画素は 同様に、 青色=01011110=5E 黒色=00011110=1E 白色=11011110=DE 白についてはDEでもC0でもよい。つまり白の濃度情報は
役立っていないのである。
以上のデータが第13図のように各アドレスに格納されて
いる。ここで、カラーコードは白も含めて赤、青、黒の
4色であるので2ビットとしたが、色数が増えるとそれ
に従ってビット数を増加すればよいことは明らかであ
る。又、濃度情報もここでは6ビットとしたが、文字の
みでは4ビットでも実用上は充分である。従って、対象
画像によりビット数を変えれば良いことも明らかであ
る。
第13図のような色分離の境界は、線部のエッジ部の出力
変動も考慮して決定する必要がある。さもないと黒文字
等のエッジで色誤りの一種であるカラーゴーストと呼ば
れる不要色が発生してしまうからである。
色分離境界は一般に固定であるために境界線の設定によ
り色が大きく変動してしまう。特に、色分け(マルチカ
ラー)を行う場合には、特にその影響が大きく、色分け
結果のバラツキを防止するためには、 (イ)光源の発光スペクトル変動の防止 (ロ)レンズの色収差等のバラツキ防止 (ハ)ダイクロイックプリズムのカットオフ波長のバラ
ツキの防止 が特に必要となる。
(イ)については既に述べたが、蛍光灯の場合には低温
+Arのスペクトルが出現する場合があり、これを防ぐ
ことが重要である。本例ではファンヒータを用いて管壁
温度を一定レベル内に収める制御を行なっている。管壁
温度は30℃〜80℃好ましくは40℃〜70℃の間に設定され
る。
(ロ)については後述する。
(ハ)は通常膜のバラツキ管理の問題に帰着するが、設
定されたカットオフ波長に対して、±15nm以内好ましく
は±10nm以内にすることが良い。このようにしないと、
原画の中で赤と黒または青と黒の境界色はプリズムのカ
ットオフ波長のバラツキによって大きく異なってしまう
ためである。
色分離方式として本例では、VR,VCの2つの信号を用い
て行なっているが、このような方式ではなく別の色分離
軸f1(VR,VC),f2(VR,VC)を用いてもよい。色分離軸
を演算等で用いる場合には演算式によってはVR,VCにノ
イズが重畳した場合には、ノイズがない場合に比べてア
ドレスが相違し、色の異なる孤立ノイズが発生し易くな
るので注意が必要である。
一方、実用上は特定の色を取り出したい、または赤、
青、黒以外の色を抽出したいという場合である。これら
に対しては、色分離マップを本例と異なるものを用意し
ておき、要望に応じて複数の色分離マップの中から1つ
を選択する。または色分離ROMを着脱可能としておき、
必要なROM(実際はROMパックの形)を交換する形にして
もよい。
3色の場合のマップを第14図A,Bに,4色の場合のマップ
を第14図Cに示す。
次に、以上のようにして色分離された画像データにおい
てカラーゴーストを除去するカラーゴースト補正回路30
0について説明する。
カラーゴースト発生原因は多種あるが、主なものとして
は 1.2つのCCDの画素ズレ(取り付け精度、経時変化) 2.シアン、赤像倍率不一致 3.レンズ色収差に起因するシアン、赤出力レベル差 4.ノイズ がある。以下説明する。
カラーゴーストの出現例を第15図に示す。
同図は黒文字の「性」という漢字を撮像し色分離後に出
現しているカラーゴーストを示したものである。この例
をみても分るように、カラーゴーストとしては、第16図
A〜Cに示すように、黒の線のエッジ部では赤と青が、
青線のエッジ部では黒が、赤線のエッジ部では黒が出現
している。
他の色の組合せではカラーゴーストの出現の仕方が異な
っているのは明らかである。
このような現象を発生する原因を上記の例をとって示
す。
1.2つのCCDの画素ズレ(第17図、18図参照) 第17図に示すように、CCDの位置合わせが厳密に行なわ
れていないと、色分離時には第18図のように、黒のエッ
ジでは赤と青、赤のエッジで黒、青のエッジで黒のゴー
ストが出現することとなる。
従って、これを防ぐためには2つのCCDの位置合わせを
厳密に行なう必要がある。通常は1画素以内、好ましく
は1/4画素以内で位置合わせを行なう必要がある。本例
では、これを実現するために2つのCCDを治具上で一致
させ、次に接着剤で固定する方式を採用し実現してい
る。
第19図以下にその一例を示す。
レンズ鏡胴801は、第19図に示すように保持部材801aの
上方に向けて直角に開いたV字状の受け部に収められて
締め金具801cによって固定された上で装置基板810の所
定位置に取り付けられるようになっている。
保持部材801aの後側面にプリズム802の前面部を落とし
込める取り付け面801bを設けていて、該取り付け面801b
に対し取り付け部材802aによって抱持した前記プリズム
802をネジ止めにより圧接して固定することが出来るよ
うになっている。
取り付け面801bは単純な機械加工工程によって形成され
るものであるからレンズ鏡胴801との距離やその光軸に
対する垂直度の精度が極めて高く、それに取り付けられ
るプリズム802を通じて前述したCCD104,CCD105の受光面
に所定の光像を正しく結像することが出来るようになっ
ている。
第20図に示すように、レンズ鏡胴801の光軸への直角な
平面801bとプリズム802のレンズに相対する面802aとの
平面の直角度R1,R1′のずれ量(レンズ光軸に対するダ
イクロイック面の直角度R1,R1′の傾き量)のきき方
は、白地に対する白線部と黒線部の信号出力より求めら
れる解像度MTF MTF=(y−x/y+x)×100%で与えられ、通常で30%
以上の値に対して傾き量が角度に対して10分で3割前後
(9%)の低下となり、更に角度30分で5割(15%)以
上の低下をきたしてしまい、白黒判別信号取出に支障を
きたしてしまうので、この間の面精度保持は重要である
(この場合レンズ鏡胴端にプリズム面を接する構造とし
ても良い)。
プリズム802に対するCCD104,105は取り付け部材804及び
806を介して接着剤によって固設される。
第21図はその要部断面を示す実施例で、光分割部材でプ
リズム802の両側部に対称的に接着剤で固設した取り付
け部材804a,804b(806a,806b)を介して結像部にCCD10
4,105が接着剤で固設される。
取り付け部材の材質としては、2つの理由から線膨張係
数の小さい材質のものが望まれる。1つは温度変動によ
って画素ズレが生じないようにするためと、他の1つは
プリズムに接着した取り付け部材が両者の線膨張係数の
相違によって内部歪が生じ、プリズムにヒビ割れ等の発
生するのを防止するためである。
温度変動による画素ズレの問題は各CCDの取り付け部材
との固設条件を全く同じにすることで、CCD相互間の画
素ズレは減じることができるが、更に線膨張係数が小さ
い必要がある。
通常、プリズムの線膨張係数は7.4×10-6(光学ガラスB
K-7)程度小さいことから、取り付け部材としてはガラ
ス、セラミック材(7.0〜8.4×10-6)や低熱膨張合金
(例えばインバー合金(1〜3×10-6)、ニジレスト鋳
鉄(4〜10×10-6))等が適当で、アルミニウム材(25
×10-6)はあまり適当でない。
上述の実施例ではプリズムと取り付け部材、取り付け部
材とCCDとの固設には接着剤を用い、分割された光像に
ついて各CCDの関係位置調整を行なったところで第21図
の例のように接着剤による密着固設を行なうようにし
た。特に、第21図においては取付部材として線膨張係数
の大きい鉄(12×10-6)を用いても実用上はc方向の寸
法が短かいため熱による延びはあまり影響されず、又d
方向はラインセンサの並びの方向であり、かつプリズム
材質とラインセンサのパッケージ材質がセラミック材で
あるため、その線膨張係数が同じとなり、このような構
成では、画素ズレは発生しなかった。
接着剤は、2液性タイプ接着剤及び光硬化形接着剤で特
に紫外線硬化型接着剤が最も好ましい。
特に、光硬化型接着剤は単に光の強度により接着剤の硬
化時間を速めることができ、作業性の向上とコスト低
減、製品の安定化を図ることができる。光硬化型接着剤
の中でも特に紫外線硬化型のものは紫外線照射によって
も熱変化が殆どなく、安定した硬化が得られる。
光硬化型接着剤としてスリーボンドTB3060B(商品
名)、電化1045K(商品名)、ノーランド65(商品名)
等を用い、高圧水銀灯による紫外線照射を行なったとこ
ろ、後に述べる環境テスト等に対しても良好な結果を得
ることができた。
同じく紫外線硬化型のウレタン系スリーボンド3062B
(商品名)、LT350(商品名)等を用いたところ耐湿性
にも一段と効果があり、且つ強度補償を有する接着を得
ることができた。
以上の方法でCCDの全体としての位置ずれは、1画素を
7μとした場合7/4=1.75μ以内に抑えることが可能に
なった。
2.シアン、赤像倍率不一致 色原稿を対象とする場合、レンズの色収差等の影響があ
る。これは、シアンと赤に光の波長域を2つに分けた場
合、例えば第22図に示すように、シアン側の結像位置F
と赤側の結像位置Eが異なるために、特に像高の高い所
で顕著に現れる現象である。レンズによっては1画素程
度のズレ量を発生する場合がある。
3.シアン、赤出力のレベル差 レンズ色収差改善への設計を行なわないと、レンズの色
収差のためにMTF値がシアン、赤で大きく異なることが
ある。これはCCDの出力としてはレベルの差として現れ
てくる。
黒線を撮像した時に、シアン、赤の出力信号レベルが、
6ビットA/D出量子化したとして |Vr−Vc|≦10(レベル) 好ましくは、 |Vr−Vc|≦6(レベル) となるようにCCD取り付け時に配慮することが好まし
い。
以上のような対応により、カラーゴーストはある程度軽
減することが可能であるが、量産時のレンズ性能バラツ
キ、CCD取り付け精度のバラツキを考えると、実用上は
完全に除去することは困難である。
このような理由により、色分離後のカーラコードを用い
て電気的にもカラーゴースト補正を行なうようにしてい
る。
カラーゴースト除去はカラーパターン法による。これ
は、 オリジナル黒→赤、青のゴースト オリジナル赤、青→黒のゴースト のように、オリジナルの色に対して、出現するカラーゴ
ースト色が決まっているからである。カラーパターン法
による場合、着目画素の色を決めるのに着目画素と、そ
の周囲の画素の色の出方(パターン)を調べれば、原画
の色を識別できる。
例として、第23図に着目画素と周囲のカラーパターン
と、その時に決定される着目画素の色についての決定を
示す。
第1の例では、着目画素の両側は白と黒であるので着目
画素の青色は黒のエッジで出現したカラーゴーストと判
断される。第3の例の赤も黒のカラーゴーストと判断さ
れる。従って、第1、第3の例はともに、着目画素は黒
色に変更される。
これに対して、第2、第4の例ではカラーゴーストが出
現しているとは判断されず、着目画素の色がそのまま出
力される。
このような処理はなかなか演算回路では実現し難く、本
例ではROM化してLUT(ルックアップテーブル)形式で利
用している。カラーパターンとしては、1次元、2次元
の方式が考えられるが、色数をN、着目画素を含む周辺
画素数をMとするとカラーパターンのサイズは NM個 となる。従って、2次元のパターンを用いるとMの数が
急に増え、実用に耐えなくなってしまう。つまり2次元
のパターンでは各次元方向の(主走査方向/副走査方
向)周辺画素数が多く取れない割に、パターン数のみ多
くなるのである。第24図にサイズとカラーパターン数の
関係を示す。
本例では、1次元で1×7の大きさのサイズ(つまりN
=4,M=7)のカラーパターンを用いており、主走査方
向、副走査方向独立にカラーゴースト除去を行なってい
る。このとき、主走査方向と副走査方向では画像中のカ
ラーゴーストの出方に差がないために、本例では主走査
方向、副走査方向で同一のカラーパターンを用いてい
る。
カラーパターンサイズとしては、1×7の大きさを選定
しているが、カラーゴースト出現の程度が少なければ1
×5のように、より小さいサイズのカラーパターンを用
いることも可能である。1×5のサイズのカラーパター
ンでは1画素の、1×7のカラーパターンでは2画素ま
でのカラーゴーストを夫々除去できる。
1×7のサイズのカラーパターンを用いた場合、カラー
コードがROMのアドレスとして入力される。例えば、下
記のカラーパターンでは カラーコードのパターンとしては 白:白:青:青:黒:黒:黒 11:11:01:01:00:00:00 となりアドレスは、 3D40 またこのアドレス先には、第23図に示すように黒のコー
ド 00 が格納されている。以上の方式によりLUTを実行する。
実際には1×7のパターンでは、14ビットのアドレス線
が必要であり、バイポーラROMとしては、アドレス14ビ
ット入力、カラーコード2ビット出力のものがあればよ
いが、これだけの大容量の高速ROMは余り市場に出回っ
ておらず、かつ高価である。
実施例では、先頭の1画素によりROMを選択し、残りの
6画素のコードでLUTを行なうようにしている。つま
り、ROMを2つ用いる形態であり、第1のROMは先頭が
黒、青の場合、第2のROMは先頭が赤、白の場合であ
る。
第1のROM(黒、青ROM) 先頭コード 黒(00)、青(01) アドレス内容 00000000000000(黒黒黒黒黒黒黒) : : : : 00111111111111(黒白白白白白白) 01000000000000(青黒黒黒黒黒黒) : : : : 01111111111111(青白白白白白白) 第2のROM(黒、青ROM) 先頭コード 赤(10)、白(11) アドレス内容 10000000000000(赤黒黒黒黒黒黒) : : : : 10111111111111(赤白白白白白白) 11000000000000(白黒黒黒黒黒黒) : : : : 11111111111111(白白白白白白白) 第23図のカラーパターンでは、先頭が白であるので第2
のROMが選択される。
もし、高速のROM(大容量)があれば全カラーパターン
を同一ROMに格納できる。ROMを4個用いて先頭画素のカ
ラーによりROMを切り換えてLUTを行なってもよい。
大容量高速のバイポーラROMとしては、例えば富士通製M
B7143/7144などがある。
低速、大容量のEPROMを使用する場合、動作前に複数のS
RAM等にデータを転送し、このSRAMを用いてカラーゴー
スト補正を行なうこともできる。
第25図はカラーゴースト補正回路300の一例を示す。カ
ラーゴースト処理は、主走査方向(水平走査方向)と副
走査方向(垂直走査方向)に対して行なわれる。
この例では、水平方向に7画素、垂直方向に7ライン分
の画像データを利用して水平及び垂直方向のゴーストを
除去するようにした場合である。
カラーゴースト処理は画像データのうち、カラーコード
のみが対象となる。
そのため、色分離ROMから読み出されたカラーコードは
まず、出力走査方向のゴースト補正回路300Aに供給され
る。そのため、カラーコードデータは順次7ビット構成
のシフトレジスタ301に供給されて並列化される。この
7画素分の並列カラーコードデータは水平方向のゴース
ト除去用ROM302に供給されて各画素ごとにゴースト除去
処理がなされる。ROM302の使用例は上述した通りであ
る。ゴースト処理が終了するとラッチ回路303でラッチ
される。
これに対して、色分離ROMから出力された濃度データは
タイミング調整用のシフトレジスタ305(7ビット構
成)を介してラッチ回路306に供給されて、カラーコー
ドデータに続いて濃度データがシリアル転送されるよう
にデータの転送条件が定められる。
シリアル処理されたカラーコードデータと濃度データと
がカラーゴースト補正回路300Bに設けられたラインメモ
リ部310に供給される。
ラインメモリ部310は7ラインの画像データを使用して
垂直方向のカラーゴーストを除去するために設けられた
ものである。なお、ラインメモリは合計8ライン分使用
されているが、これはリアルタイム処理の一手段を示す
もので、勿論7ライン分でもリアルタイム処理は可能で
ある。
8ライン分のカラーコードデータと濃度データは後段の
ゲート回路群320において夫々分離される。ゲート回路
群320は夫々のラインメモリ311〜318に対応して夫々ゲ
ート回路321〜328が設けられている。
ラインメモリ部310において同時化された8ラインメモ
リの出力データはゲート回路群320において、カラーコ
ードデータと濃度データとに分離され、分離されたカラ
ーコードデータは選択回路330に供給されて合計8本の
ラインメモリのうち、カラーゴースト処理に必要な7本
のラインメモリのカラーコードデータが選択される。こ
の場合、ラインメモリ311〜317が選択されたときには、
次の処理タイミングでは、ラインメモリ312〜318が選択
されるごとく、選択されるラインメモリが順次シフトす
る。
選択され、かつ同時化された7ラインメモリ分のカラー
コードデータは、次段の垂直方向のゴースト除去ROM340
に供給されて垂直方向のカラーゴーストが除去される。
その後、ラッチ回路341でラッチされる。
これに対して、ゲート回路群320で分離された濃度デー
タは直接ラッチ回路342に供給されて、カラーコードデ
ータとタイミング調整された上で出力されることにな
る。
画像処理の他の例として、次に解像度補正手段について
説明する。
この解像度補正は色分離後に処理するようにしている。
まず、これについて説明する。
従来では、上述したように画像データを2値化した後に
色分離を行なう処理工程が一般的であるから、解像度補
正は2値化処理の前段階で実行する必要があった。その
ため、複数のCCDを使用して原稿の色分解像を撮像する
ものでは、各CCD出力に対応して解像度補正を実行しな
ければならない。つまり、解像度のための回路を複数個
用意する必要があった。
しかも、複数の色分離ごとに光学レンズのMTFが相違す
るため、MTF補正用のパラメータが夫々の解像度補正回
路によって異なってしまうという欠点もある。
この発明のように色分離後で多値化処理前に解像度補正
処理を施すようにすれば、取り扱う情報が1つであるた
めに、回路規模の縮小、補正パラメータの決定の簡略化
などの実用上のメリットを有することになる。
さて、一般に画像を記録再生するまでのMTF劣化の要因
としては、以下に示すように、 1.光学系 2.光学走行系 3.処理回路 4.記録系 の問題がある。
1については、レンズのMTF(波長域別、像高に対する
変化、結像位置の許容幅、加工精度)、プリズム面の精
度、CCDの取り付け精度、CCDチップのそり、光源のスペ
クトル変動などによって、光学系の性能が変動するから
である。
2の光学走行系では、光学ミラーなどの振動や移動速度
の変動が挙げられる。
3の処理回路に関しては、アナログ回路での容量成分に
よる信号波形の歪み、特に伝送線などを通過することに
よって生ずる信号歪みがある。
4の記録系の問題としては、以下のような点を列挙でき
る。
・レーザビームのビーム径、ビーム形状 ・感光体ドラムへのトナーの現像特性(トナー付着量、
トナー濃度、トナー粒径、トナー色など) ・転写特性(転写率、転写紙への転写特性など) ・定着特性(トナーの定着前後のトナー径の変動など) このような要因のなかで、解像度の劣化に直接影響を及
ぼすのは、光学系とその走行系である。
第26図に光学系を駆動したときの主走査方向と副走査方
向のMTF値(補正前)を示す。この特性は2〜16dots/mm
までの空間周波数をもつ白黒のパターンを走査したとき
の計測値である。
この場合のMTFは MTF=(W−BK)/(W+BK)(%) として定義して使用した。ここに、Wは白信号、BKは黒
信号である。
第26図からも明らかなように、MTFの劣化は副走査方向
の方が著しい。同程度に補正するには、主走査方向に対
して副走査方向の補正量を2〜4倍に設定すればよい。
画像の細線部の再現性を向上させるには、MTF値とし
て、30%以上必要であると言われている。
そこで、着目画素とその周辺画素の重み付け加算処理に
よって解像度補正手段を構成した場合において、上述し
た主及び副走査方向を同程度に補正し、しかも細線部の
再現性を劣化させないようにするには、解像度補正手段
としては、3×3の画素の画像データを使用するコンボ
リュウションフィルタを採用すればよい。
フィルタの要素を左側に、そのときの対応する画素の位
置(i,j)を右側に書くと、下記のようになる。
(i,j)の画素の濃度Iijに対してその周りの8個の画素
に着目する。このとき、(i−1,J−1)〜(i+1,J+
1)に対して新しい濃度値をIijとすると、 Iij=Iij×Cij ここに、Cijはフィルタ係数であって、Cij=a,b,c,・・
・iである。
上述した補正内容を実現するためのフィルタ係数の一例
を以下に示す。
補正量を強くしたいときは、それに応じてフィルタ係数
を適宜設定すればよい。
上式の補正係数を使用したコンボリュウションフィルタ
による補正結果を第27図に示す。
第28図はこのコンボリュウションフィルタを使用した解
像度補正手段450の一例を示す回路構成図である。
3×3のマトリックスを使用する関係上、2個のライン
メモリ451,452と、9個のラッチ回路461〜469が使用さ
れ、第1の加算器470と乗算器(ビットシフト回路)471
とで1行2列と3行3列の畳み込み処理が行なわれ、第
2の加算器473によって2行1列と2行2列の畳み込み
処理が行なわれる。3ビットシフト回路で構成された乗
算器472で2行2列の処理が実行される。そして、これ
らの演算出力をさらに第3及び第4の加算器474,475を
使用して加算処理することにより、畳み込み処理された
新たな濃度値Iijが得られることになる。
解像度補正手段450の変形例を列挙すると以下のように
なる。
乗算や加減算処理の代りにROMなどを使用してもよい。
カラーゴースト処理後に解像度補正を実行しているが、
色分離後多値化処理の前であれば、その処理位置は問わ
ない。
ラインメモリはカラーゴースト補正用に使用されるライ
ンメモリを共通に使用するように構成してもよい。
解像度補正と同時に画像記録用のレーザビームのパワー
を制御してもよい。これによって、特に細線部の再現性
が向上する。具体例はないが後述する出力装置700にお
いては、解像度補正と同時にパワー調整(パワーダウ
ン)できるような選択スイッチが操作・表示部202に付
設されている。
続いて説明する画像処理例は部分色変換処理である。
部分色変換処理とは、色マーカで指定された任意の領域
内若しくは領域外の画像(黒画像)を、そのマーカの色
でコピーできるようにした一種の編集処理である。
従来では、デジタイザなどで位置指定を行ない、その後
原画を載せて走査処理が開始されると共に、位置指定の
都度位置データ入力用のスイッチを操作していた。ま
た、位置指定は正方形若しくは長方形などの矩形状であ
り、任意の領域を指定することができなかった。
以下説明する部分色変換処理では、マーカで書かれた任
意の領域をそのマーカの色でコピーできるようにしたも
ので、例えば、第29図に示すように赤マーカで領域aを
指定すると、この領域aが自動的に検出され、その領域
a内に含まれる画像がマーカ色の赤色でコピーされる。
領域a外は通常の白黒コピーである。色マーカとして
は、青マーカでもよい。部分色変換の対象となる原稿は
白黒の原稿である。
このように特定された領域a内の画像を、特定した色で
コピーするには、第30図に示すように色マータの領域を
示すマーカ信号BP,RP(実際はカラーコードデータ)
と、領域aを示す領域信号QB′,QR′を夫々検出する必
要がある。
そのため、第1図にも示すように、領域抽出回路500Aの
他にカラーデータ選択回路500Bが設けられる。カラーデ
ータ選択回路500Bは、部分色指定時におけるコピーシー
ケンス(現像シーケンス)に対応した現像色の濃度デー
タの選択と、通常コピー時のコピーシーケンスに対応し
た現像色の濃度データの選択を行なうための回路であ
る。
第31図はそれらの具体例であって、色マーカを走査する
ことによって得られるカラーコードデータの各ビットデ
ータが色マーカ検出回路501に供給されて、特定の色マ
ーカの有無が検出される。実施例では、赤及び青マーカ
の2種類について適用した場合であるから、2つのマー
カ信号BP,RPが検出されることになる。
各マーカ信号RP,BPは夫々前処理回路502,503に供給され
て、指定領域に忠実なマーカ信号となるように前処理さ
れる。前処理とは、一種の信号波形の整形処理であっ
て、実施例ではカスレ補正回路504,507、ノイズ補正回
路505,508(いづれも主走査方向)及び副走査方向にお
けるマーカ切れ補正回路506,509で前処理回路502,503が
構成されている。色マーカのカスレ補正は、16dots/mm
以内のカスレが補正され、ノイズ補正は、8dots/mm以内
のデータ欠如が補正される。
波形整形されたマーカ信号RP,BPはカラーコードデータ
と共に、領域抽出部520に供給されて、指定領域a内を
示す領域信号に基づいて形成された濃度データ抽出用の
ゲート信号Sが各走査ラインごとに出力される。
これらのより具体的な構成を以下に説明する。
第32図は色マーカ検出回路501の一例である。色マーカ
を走査することによって、マーカ自身の色を検出でき
る。
青のカラーコードデータは“01"であり、赤のカラーコ
ードデータは“10"である。
そこで、図示するように、上位ビットデータそのもの及
びこれをインバータ511で位相反転したものが一方のナ
ンド回路513に供給される。
同様に、下位のビット及びこれをインバータ512で位相
反転したものが他方のナンド回路514に供給される。そ
して、垂直有効域信号V-VALIDとサイズ信号B4のアンド
出力がゲート信号として各ナンド回路513,514に供給さ
れる。515はアンド回路を示す。
その結果、色マーカが青であるときには、そのマーカの
輪郭の太さに対応したパルス幅を有する青マーカ信号BP
が端子516より出力される。
同様に、色マーカが赤であるときは他方の端子517に赤
マーカ信号RPが出力されることになる。マーカ信号の一
例を第30図に示した。
領域抽出部520の一例を第33図に示す。
領域抽出部520は第1及び第2の領域抽出部520A,520Bで
構成され、夫々はデータ保存回路521A,522Aと領域演算
回路521B,522Bとを有する。第1及び第2の領域抽出部5
20A,520Bは共に,青マーカの領域を抽出する機能の他
に、赤マーカの領域抽出機能も有する。説明の適宜上、
青マーカの領域抽出を説明する。
青の領域信号を形成する場合、直前に走査して得られた
領域信号と、現走査ラインを走査することによって得ら
れるマーカ信号から、現走査ラインの領域信号が演算さ
れて形成される。
そのためには、少なくとも3ラインの期間を利用して演
算処理する必要がある。それ故、第1のデータ保存回路
521Aでは、直前の走査ラインの最終データである領域信
号を1ラインにわたりメモリする機能と、この領域信号
と現走査ラインを走査することによって得られるマーカ
信号BPから形成された第1及び第2の領域信号(実際は
ナンド出力)をメモリする機能と、さらにこれら領域信
号を演算処理して得られた現走査ラインの領域信号をメ
モリする機能を持たせなければならない。
また、実施例においては第2の領域信号はメモリを逆方
向から読み出して形成するようにしているので、これら
のメモリ機能を実現するために要するメモリの個数は、
合計16個となる。さらに、赤マーカを検出する必要があ
るため、トータル的には32個のラインメモリが必要であ
る。
そのため、第1のデータ保存回路521Aには、夫々8個の
ラインメモリで構成された一対のメモリ525,526を有す
る。そして、これらをラインごとに切り換え使用するた
め、一対のシュミットトリガ回路523,524、一対のデー
タセレクタ527,528及びラッチ回路529が設けられてい
る。
第1のデータ保存回路521Aには入力信号として青マーカ
信号BPの他に、青用の第1の領域演算回路530Bで得られ
た3つの信号が供給される。
第1の領域演算回路530Bでは、直前の領域信号QBと現走
査ライン上のマーカ信号BPとから、現走査ラインn上の
青マーカの領域信号QB′が形成される。
説明の便宜上、第30図に示す走査ラインnを考えると、
領域信号QB(これは走査ライン(n−1)の領域信号で
ある)と、マーカ信号BPとの関係は第34図B,Cに示すよ
うになる。これらの信号がメモリ525にライン単位で格
納される。次の走査ライン(n+1)では、これらの信
号がデータセレクタ527及びラッチ回路529を介して読み
出される(同図D,E)。
一対の信号QB,BPはナンド回路531に供給され、そのナン
ド出力PB1(同図F)がD型フリップフロップ532のプリ
セット端子PRに供給され、直前領域信号QBがそのクリヤ
端子CLに供給される。その結果、同図Gに示すような第
1のナンド出力(第1の輪郭信号)BN0が得られる。
第1のナンド出力BN0及びマーカ信号BPは逐次メモリ526
に保存される。そのため、走査ライン(n+1)ではシ
ュミットトリガ回路524が能動状態となるように制御さ
れる。
第2の領域抽出部520Bでも同様な処理動作が同タイミン
グに実行される。ただし、これに設けられたメモリはい
づれも、順方向書き込みで、逆方向の読み出しとなるよ
うにアドレス制御される。
従って、マーカ信号BP及び直前領域信号QBの出力タイミ
ングは、nラインではW1であるのに対し、(n+1)ラ
インではW2となり、若干速く読み出されることになる
(同図H,I)。その結果、第2のナンド出力BN1は同図K
のようになる。マーカ信号BP及び第2のナンド出力BN1
は再び、データ保存回路521Bで保存される。
次の走査ライン(n+2)では、第1のナンド出力BF
1、マーカ信号BP及び第2のナンド出力BN1が読み出され
る(同図L〜N)。
ここで、第2の領域抽出部520Bに設けられたメモリは上
述したように、順方向書き込み、逆方向の読み出しであ
るから、この例では第1のナンド出力BN1と第2のナン
ド出力BN2の読み出しタイミングW3,W4は一致する。
両者はアンド回路533に供給され、アンド出力ABとマー
カ信号BP(同図N,O)がオア回路534に供給されることに
よって、同図Pに示すようなオア出力QB′が得られる。
このオア出力QB′は取りも直さず現走査ラインn上に描
かれた青マーカの輪郭内を示す信号に他ならない。つま
り、このオア出力は現走査ラインの領域信号QB′とな
る。
領域信号QB′は次の走査ライン上における直前の領域信
号QBとして使用するため、データ保存回路521A,521Bに
フィードバックされることは容易に理解できよう。
このように、メモリの読み出し方向を逆転することによ
って得られる一対のナンド出力BN0,BN1を利用すること
によって、マーカ領域を正確に検出することができる。
赤マーカの検出も全く同様であるので、領域演算回路53
0Rの説明は省略する。ただし、535はナンド回路、536は
D形フリップフロップ、537はアンド回路、538はオア回
路である。そして、QR′は赤マーカの領域信号を示す。
シュミットトリガ回路523,524、メモリ525,526及びデー
タセレクタ527,528を夫々一対用意したのは、青マーカ
と赤マーカが同時に存在するときを考慮したためであ
る。それ故、端子A,Bに供給された2ライン周期の切り
換え信号によって、これらはラインごとに交互に切り換
え使用される。
出力端子に夫々得られた領域信号QB′,QR′は第35図に
示す領域判定回路540に供給される。
領域判定回路540は、第36図Aに示すようなマーカ指定
のとき、同図Bに示すような具合に画像が記録されるよ
うにするための領域信号に対する制御手段である。
すなわち、区間I、Vでは白黒像が記録され、区間II、
IVでは黒の画像が赤の画像として記録され、そして区間
IIIでは黒の画像が青の画像として記録されるように領
域信号QB′,QR′から濃度データのゲート信号Sが形成
される。
領域判定回路540は4個のフリップフロップ541〜544を
有し、前段のフリップフロップ541,542でラッチされた
領域信号QB′,QR′は対応するナンド回路545〜548に供
給され、後段のフリップフロップ543,544でラッチされ
た領域信号QB′,QR′が対応するナンド回路545〜548に
供給される。そして、夫々のナンド回路545〜548には黒
を示すカラーコードデータCCがアンド回路554を介して
供給される。スイッチング回路553には、現在何色をコ
ピー中であるかを示すBBR信号が供給される。
従って、第38図A〜Cに示す信号によって第1のナンド
回路545からは同図Dに示す第1のナンド出力M1が得ら
れる。同様に、第2のナンド回路546には同図E〜Gに
示す入力信号に基づいて同図Iに示す第2のナンド出力
M2が得られる。その結果、第1のアンド回路551からは
同図Hに示す区間IIIに関連したゲート信号S1が出力さ
れる。
同様にして、同図J〜Kの入力信号から同図Lの第3の
ナンド出力M3が、同図M,Nの入力信号から同図Oの第4
のナンド出力M4が得られる。その結果、第2のアンド回
路552からは区間II及びIVに関連したゲート信号S2(同
図P)が出力される。
そして、同図Q〜Sの入力信号によって第5のナンド回
路549から区間IとVに対応したゲート信号S3(同図
T)が出力される。
ゲート信号S1〜S3はスイッチング回路553において、コ
ピーシーケンスを示すBBR信号に応じて選択される。従
って、青色の記録モードにあるときはゲート信号S1が選
択され、赤の記録モードにあるときにはゲート信号S2
が、そして黒の記録モードにあるときにはゲート信号S3
が選択されることになる。
スイッチング回路553より出力されたゲート信号S1〜S3
は、第39図に示すカラーデータ選択回路500Bに供給され
る。
まず、ゲート信号Sとカラーコードデータはゲート回路
570に供給される。ゲート回路570は一対のナンド回路57
1,572で構成される。
カラーコードデータが黒であるとき、ゲート信号Sがゲ
ートされ、これとBBR信号は選択回路573でそのいづれか
が選択される。どれを選択するかは第58図に示す操作・
表示部202で指定された処理信号に基づいて制御され
る。
そして、それらの出力でカラーコードデータに対応した
濃度データが濃度データ選択回路574で選択される。
その場合、ゲート信号S以外の区間では白の濃度データ
(常に、1)が選択される。従って、例えば青の記録モ
ードのとき区間III以外は常に白データが選択される。
その結果、青の記録モードのとき区間IIIのみ青の画像
が記録され、赤の記録モードでは区間IIとIVの区間のみ
赤の画像が記録され、最後の黒の記録モードでは区間I
とVのみ黒の画像が記録される(第36図B)。
以上のように領域判定回路540を設けることによって、
重複して指定した領域でも、優先されるのは内側のマー
カの色である。重複していない領域は重複していない領
域を指定したマーカの色でコピーされることになる。
部分色変換の変形例を以下に示す。
部分色変換は、取りも直さず、指定領域の検出及び指定
領域内の画像データないしは色の処理を表わすものであ
るから、部分領域の抽出、消去、反転、鏡像、拡大・縮
小、位置移動、これらの任意の組合せ処理も同様な考え
方で処理できる。
色マーカごとに処理内容を予め決めておき、予め予約さ
れた処理を検出された領域に対して施すことも可能であ
る。
原稿の地色は白色であるが、その他の色であってもよ
い。
色マーカとしては、赤系統の色(橙、ピンク)や青系統
の色が好適である。通常のコピーモードでは、これらの
色はコピーされにくいからである。
色マーカを直接原稿に記入できないときは、透明シート
上にマークしても同じことである。
領域の指定は第40図に示すように必要な領域を塗りつぶ
してもよい。
画像処理として、次に自動・手動の濃度調整について説
明する。
従来において、記録画像の濃度を設定するには、操作部
上に設けられたレベル選択釦を操作して現像時のバイア
ス電圧や光源の光量を制御することにより、所定の濃度
の画像を得るようにしていた。
ところが、これらのレベル決定はある程度複写装置の操
作に慣れた者でなければ、適正なレベルを1回の操作で
設定することが困難である場合が多い。つまり、従来で
は無駄な試し焼きをすることが多かった。
このような欠点を解消するものとして、自動濃度方式が
案出されている。これは、原稿に対する本走査の前段階
として、プリスキャンを実行して、濃度情報を得、この
濃度情報に基づき、原稿の濃度を決定するようにしてい
る。
この方式の欠点は、プリスキャンによって濃度情報を検
出する点にある。これによって、複写を行なう場合の最
初のコピー時間が長くなり、複写の生産性がそれ程改善
されない点にある。
リアルタイムで原稿の濃度を設定しようとする場合、原
稿の濃度ヒストグラムを作成することが考えられる。
今、濃度情報から第41図に示すような濃度ヒストグラム
が得られたとき、この濃度ヒストグラムにおけるピーク
度数を与えるレベルより多値化、例えば2値化用の閾値
を算出している。そのため、この手段を採用する場合に
は、各濃度レベルでの度数をカウントしなければならな
いから、回路規模が増大する嫌いがあった。
以下説明する内容は、プリスキャンなしにリアルタイム
で最適な原稿濃度を、回路規模を大きくすることなく設
定できるようにした閾値決定手段610を例示する。この
閾値決定手段610は多値化回路600Bに関連して設けられ
る。
そのポイントは、各走査ラインにおける濃度データのう
ち、最大値DHと最小値DLの各データからライン単位で閾
値を決定するようにしたものである。カラーコピーで
は、青、赤、黒の順でコピー動作が行なわれる関係上、
現在記録する色に相当する画素の濃度データをサンプリ
ングして、各色ごとにその最大、最小値が算出される。
2値化用の閾値Tの算出式の一例を示す。
Ti=ki(DH−DL)+αi+DL ここに、i=青、赤、黒 k=0.1〜0.8までの係数で好ましくは0.2〜0.6 α=補正値 k、αの値は色ごとに相違する。ただし、上述した色分
離用のマップに格納される濃度データの値によっても相
違することは明らかである。
例えば、kは黒色で1/2〜1/3、赤及び青色で1/2程度で
ある。αは、黒色で−10、赤及び青色で2〜6程度であ
る。
最大あるいは最小値を算出する過程で、ノイズなどが混
入することが考えられるが、そのようなときの対策とし
て、濃度データが急変する場合にはサンプリングしない
で前の濃度データをそのまま使用したり、または前後の
濃度データの平均値を使用したりすることが考えられ
る。また、算出された閾値の急変を避けるために、すで
に決定された複数ラインの閾値の平均値を、現ラインの
閾値として使用してもよい。
多値化する場合も、係数k,αを各々の閾値に対応して選
択すればよいことも明らかであろう。
単色で原画を複写する場合には、係数k,αが色ごとに異
なる。つまり、原画には黒主体の文字が存在し、これに
比べて少ない頻度で色文字などが存在している。従っ
て、黒文字に合わせて閾値を決定すると、赤あるいは青
に対しては再現画像中の色文字が飛び気味になってしま
う。色文字に合わせたときには、黒文字がつぶれ気味に
なってしまう。
これを防止するには、まず自動閾値決定手段610がない
ものでは、手動で色ごとに独立に閾値を設定しておき、
2値化時に各画素のカラーコードで色ごとの閾値をアド
レスするように構成する。
閾値決定手段610があるときには、色分離ROMの濃度デー
タの配列を変えることによって、指定色で複写するとき
に選択される閾値で、他の色もよりよく再現できるよう
に工夫すればよい。
自動閾値決定手段610の具体例を次に説明しよう。
第42図の例は、上述した閾値算出式より求められる各色
ごとに閾値が格納されたROMを用意し、その閾値データ
を、そのラインの最大及び最小値から選択するようにし
た場合である。
同図において、611はこのような閾値が各色ごとに格納
されたROMを示す。濃度データは最大値算出回路612と最
小値算出回路616とに同時に供給される。
これらは内容的に同一であるので、最大値算出回路612
の構成について説明する。
現画素の濃度データと、ラッチ回路614でラッチされた
1画素前の濃度データがスイッチング回路613に供給さ
れる。そして、現画素の濃度データと1画素前の濃度デ
ータがその大小を比較するための比較器615に供給され
てレベルが比較され、その比較出力で現画素と1画素前
の各濃度データの何れかが選択される。原画素の濃度デ
ータの方が大きいときは、図示のようにその比較出力で
現画素の濃度データが選択される。
このような大小の比較動作が、そのラインのすべての画
素に対して実行されて、そのラインの最大値DHが検出さ
れる。
同様にして、最小値算出回路616においても、比較器619
で得られた最小値を示す比較出力でそのラインの最小値
DLが検出される。
1ライン終了したした時点で得られた最大及び最大値D
H,DLによって閾値ROM611がアドレスされる。どの色に関
する閾値を選択するかは、この閾値ROM611に供給される
BBR信号によって決定される。
閾値ROM611は第43図に示すように各色ごとに独立してそ
の閾値データを格納したROM621〜623を用意し、それら
をBBR信号で選択するように構成してもよい。この場
合、BBR信号をエンコードするエンコーダ624が必要とな
る。
上述した算出式そのままをリアルタイムで、逐次演算し
て閾値を算出してもよい。第44図はその一例である。
上述のようにして検出された最大及び最小値DH,DLが減
算器625で、(DH−DL)なる演算がなされ、これが係数
kを格納した第1のROM626に供給されて、BBR信号によ
って選択された係数との掛算処理が実行される。掛算処
理された出力ki(DH−DL)と最初値DLが加算器627で加
算処理される。
一方、αiの格納された係数ROM628のデータがBBR信号
によって選択され、これと加算出力が第2の加算器629
に供給されることによって、最終的な閾値Tiが得られ
る。
なお、ノイズ対策として、濃度データに対する平均化回
路などの前処理回路を設けることもできる。算出された
閾値Tiに対して平均化する後処理回路を設けてもよい。
上述した算出手段を使用する場合、単色(全黒、全赤、
全青)でコピーするときは、黒の閾値を用いて他の色を
2値化するようにすればよい。つまり、単色コピーのと
きには、黒コードのみでデータをとり、黒の画像再現の
みを十分に行なうようにする。
このようにした場合には、低濃度の色、例えば蛍光ペン
などの色は再現され難いという欠点がある。これは次の
ように工夫することで解決することができる。
すなわち、色分離マップの濃度対応値は通常、第45図A
に示すように、赤、青、黒で(VR+VC)/2の値で並ぶよ
うに配置されている。この濃度値を同図Bに示すように
色ごとにずらし、黒に合うように赤及び青の濃度値を合
わせ込む。そして、同一の閾値で全色を2値化するよう
にすればよい。
さて、操作・表示部からは閾値選択信号が2値化回路60
0Bに供給され、EEモード時の閾値若しくは手動モード時
の閾値のいづれかが選択される。通常はEEモードとし、
操作スイッチによってこのEEモードが解除されたとき、
BBR信号と操作・表示部で指定されたレベル指定信号に
より、手動閾値決定手段である閾値ROM630のアドレスが
指定されて2値化用の所定の閾値が出力される。
写真画像をも2値化するときには、閾値ROM630として、
例えば8×8のディザマトリックスを用意し、閾値ROM6
30のアドレス制御として、行、列を指定するカウンタ出
力を用いればよい。画像データは灰色を表現できるよう
に3値化してもよい。
2値化された画像信号はインターフェース回路40を介し
て出力装置700に供給される。続いて、このインターフ
ェース回路40の構成及び動作を第46図を参照して説明す
る。
インターフェース回路40は2値データを受ける第1のイ
ンターフェース41と、これより送出された2値データを
受ける第2のインターフェース42とで構成される。
第1のインターフェース41には、タイミング回路43から
水平及び垂直有効域信号H-VALID,V-VALIDが供給される
と共に、カウンタクロック回路44から所定周波数(この
例では、6MHz)のクロックが供給される。
これによって、水平及び垂直有効域信号が生成された期
間のみ、CCD駆動クロックに同期して2値データが第2
のインターフェース42に送出されることになる。
カウンタクロック回路44は光学インデックス信号に同期
した主走査側のタイミングクロックを生成している。
第2のインターフェース42は第1のインターフェース41
より送出された2値データと、その他の画像データとを
選択して出力装置700側に送出するようにするためのイ
ンターフェースである。
その他の画像データとは次のような画像データをいう。
第1に、テストパターン発生回路46から得られるテスト
パターン画像データであり、第2に、パッチ回路47から
得られるパッチ画像データであり、第3に、プリンタコ
ントロール回路45から得られるコントロールデータであ
る。
テストパターン画像データは画像処理の点検時に使用す
るものであり、トナー濃度検出用のパッチ画像データは
パッチ処理時に使用するものである。
テストパターン発生回路46及びパッチ回路47はいづれも
カウンタクロック回路44のクロックに基づいて駆動さ
れ、これによって第1のインターフェース41から送出さ
れた2値データとのタイミング合わせを行なうようにし
ている。
第2のインターフェース42から出力された2値データは
出力装置700に対し、レーザビームの変調信号として使
用されることになる。
第47図は第1のインターフェース41の具体例であって、
これには一対のラインメモリ901,902が使用される。こ
れはリアルタイムで2値データを処理するためである。
一対のラインメモリ901,902には2ラインを1周期とす
るイネーブル信号が供給されると共に、夫々アドレスカ
ウンタ903,904から所定のアドレスデータが供給され
る。CKはアドレスカウンタに対するクロックを示す(第
48図B)。
イネーブル信号形成回路910は図示するように第1のア
ンド回路911が設けられ、これには上述のクロックCKと
この装置の取り扱うことのできるサイズ信号B4(この例
では、最大サイズをB4判とした。第48図A)が供給され
て、第1のアンド出力A1(同図C)が形成される。
一方、D型フリップフロップ912が設けられ、そのクロ
ックとして出力装置700に設けられた偏向器935の偏向タ
イミングに同期した1ラインに1回の割合で出力される
ライン信号SH(同図D)が印加される。その結果、Q及
び端子からは、同図E,Fに示す極性の出力(Q,とし
て示す)が得られるものとする。
出力と第1のアンド出力A1が第1のナンド回路913に
供給され、Q出力と第1のアンド出力A1とが第2のナン
ド回路914に供給され、夫々より出力された第1及び第
2のナンド出力N1,N2(同図G,H)がラインメモリ901,90
2に対するイネーブル信号として供給される。
従って、各ラインメモリ901,902は1ラインごとに交互
に書き込みイネーブル状態となる。
各ラインメモリ901,902の出力は3ステート構成のゲー
ト回路905,906によってその出力状態が規制される。そ
のためのゲート信号形成回路920が設けられる。
この形成回路920は一対のアンド回路921,922とナンド回
路923,924とで構成され、Q及び出力と水平有効域信
号H-VALID(同図I)とが第2及び第3のアンド回路92
1,922に供給されて、同図J,Kに示すアンド出力A2,A3が
形成される。そして、次段に設けられた第3及び第4の
ナンド回路923,924にはこれらアンド出力A2,A3の他に、
垂直有効域信号V-VALID(同図L)が共通に供給され、
第3のナンド出力N3(同図M)がゲート回路905に、第
4のナンド出力N4(同図N)が他方のゲート回路906に
供給される。
その結果、この場合も、1ラインごとに交互にゲート状
態が制御され、第1のインターフェース41からは各ライ
ンの2値画像データが順次交互に読み出されることにな
る。
水平有効域信号H-VALIDと垂直有効域信号V-VALIDとによ
って、水平方向及び垂直方向の有効幅が決定される。ク
ロックCK、水平有効域信号H-VALID及び垂直有効域信号V
-VALIDはいづれも、出力装置700側から供給される。
第49図は出力装置700の周辺回路を示すもので、半導体
レーザ931にはその駆動回路932が設けられ、この駆動回
路932に上述した2値データが変調信号として供給され
て、この変調信号によりレーザビームが内部変調され
る。レーザ駆動回路932は水平及び垂直有効域区間のみ
駆動状態となるように、タイミング回路933からの制御
信号で制御される。また、このレーザ駆動回路932には
レーザビームの光量を示す信号が帰還され、ビームの光
量が一定となるようにレーザの駆動が制御される。
8面体のポリゴン935によって偏向されたレーザビーム
はその操作開始点がインデックスセンサ936によって検
出され、これがI/Vアンプ937によって、インデックス信
号が電圧信号に変換されたのち、このインデックス信号
がカウンタクロック回路44などに供給されて、ライン信
号SHが形成されると共に、光学主走査のタイミングが調
節される。
なお、934はポリゴンモータの駆動回路であり、そのオ
ン、オフ信号はタイミング回路933から供給される。
第50図に示す像露光手段はレーザビームスキャナ(光走
査装置)を使用した場合である。
レーザビームスキャナ940は、半導体レーザなどのレー
ザ931を有し、レーザ931は色分解像(例えば2値デー
タ)に基づいてオン・オフ制御される。レーザ931から
出射されたレーザビームはミラー942,943を介して八面
体の回転多面鏡からなるポリゴン935に入射する。この
ポリゴン935によってレーザビームが偏向され、これが
結像用のf-θレンズ944を通して像形成体11の表面に照
射される。
945,946は倒れ角補正用のシリンドリカルレンズであ
る。
ポリゴ935によってレーザビームは像形成体11の表面を
一定速度で所定の方向aに走査されることになり、この
ような走査により色分解像に対応した像露光がなされる
ことになる。
なお、f-θレンズ944は、像形成体11上でのビーム直径
を所定の径にするために使用されるものである。
ポリゴン935としては、回転多面鏡に代えてガルバノミ
ラー、光水晶偏向子などを使用することができる。
第2図に示したレーザ記録装置において使用することが
できる現像器123〜125の一例を第51図に示す。これらの
基本構成はいずれもほぼ同一であるため、そのうちの1
つ例えば現像器123の構成について説明しよう。
図において、421はハウジングを示し、このハウジング4
21内には円筒状のスリーブ422が回転自在に収納され
る。スリーブ422内にはN,S8極を有する磁気ロール423が
設けられる。スリーブ422の外周面には層規制片424が圧
接され、スリーブ422に付着した現像剤の層厚が所定の
厚みとなるように規制される。所定の厚みとは、10〜50
0μmのうち、予め規定された値をいう。
ハウジング421内にはさらに第1及び第2の撹拌部材42
5,426が設けられる。現像剤溜り429にある現像剤Dは、
反時計方向に回転する第1の撹拌部材425と、第1の撹
拌部材425とは逆方向に、しかも互いに重畳するように
回転する第2の撹拌部材426とによって十分撹拌混合さ
れ、撹拌混合された現像剤Dは、互いに逆方向に回転す
るスリーブ422と磁気ロール423との回転搬送力により、
スリーブ422の表面に現像剤が付着搬送される。
像形成体11上に付着した現像剤Dによって、この像形成
体11に形成された静電潜像が非接触状態で現像される。
なお、現像時には、電源430から供給される現像バイア
ス信号が、スリーブ422に印加される。現像バイアス信
号は電源430から供給されるが、この現像バイアス信号
は像形成体11の非露光部の電位とほぼ同電位に選定され
た直流成分と、これに重畳された交流成分によりなる。
その結果、スリーブ422上の現像剤DのトナーTのみが
選択的に潜像化された像形成体11の表面に移行すること
によってその表面上に付着されて、現像処理が行なわれ
ることになる。
なお、427は補給トナー容器、428はトナー補給ローラで
ある。431は現像領域を示す。
現像剤としては、2成分現像剤が用いられ、現像バイア
スを印加していない状態では、像形成体11と現像剤Dと
が接触しない状態で、しかも交流バイアス印刷による振
動電解の下で、トナーTを飛翔させ、像形成体11の静電
像に選択的に付着させて現像するようにしている。
このような非接触での現像方法を用いる場合には、像形
成体11上に青トナー像、赤トナー像、黒トナー像等から
なる多色トナー像を順次現像するとき、先のトナー像を
後の現像で損傷することがなく、しかも薄層現像を実現
できるなどの利点を有する。
第52図は像形成体11の表面電位の変化を示したものであ
り、帯電極性が正の場合を例にとっている。pHは像形成
対の露光部、DAは像形成対の非露光部、DUPは露光部pH
に第1の現像で正帯電トナーT1が付着したため生じた電
位の上昇分を示す。
像形成体11は帯電器により一様な帯電が施されて、一定
の正の表面電位Eとなる。
レーザを露光源とする第1像露光が与えられ、露光部pH
の電位はその光量に応じて低下する。
このようにして形成された静電潜像を、未露光部の表面
電位Eにほぼ等しい正のバイアスを印加された現像装置
が現像する。その結果、正帯電トナーT1が相対的に電位
の低い露光部pHに付着し、第1のトナー像が形成され
る。このトナー像が形成された領域は、正帯電トナーT1
が付着したことにより電位がDUPだけ上昇するが、通常
は未露光部DAと同電位にはならない。
次に、第1トナー像が形成された像形成体表面は帯電器
により2回目の帯電が施され、その結果、トナーT1の有
無にかかわらず、均一な表面電位Eとなる。
この像形成体11の表面に第2の像露光が施されて静電潜
像が形成される。
上記と同様にしてトナーT1とは異なる色の正帯電トナー
T2がの現象が行なわれた第2トナー像が得られる。
以下同様のプロセスを合計3回行なって、像形成体上に
多色トナー像が得られる。これを転写紙Pに転写し、さ
らにこれを加熱または加圧して定着することにより多色
記録画像データが得られる。この場合には像形成体の表
面に残留するトナー及び電荷をクリーニングして次の多
色像形成体に用いられる。
現像工程は現像剤層が像形成体表面に接触しないように
して行なう。
多色像形成のための潜像の形成方法としては、電子写真
法のほかに多針電極などにより直接像形成体上に電荷を
注入して静電潜像を形成する方法や、磁気ヘッドにより
磁気潜像を形成する方法などを用いることができる。
本装置においては、トナーの摩擦帯電の制御が容易で現
像性が優れ、かつトナーに任意の色を付与できるという
特徴があることから、非磁性トナーと磁性キャリヤとか
らなる2成分現像剤が好ましく用いられる。
なお、像形成体11には次のような態様が考えられる。
一つの潜像を1種類のトナーで現像し、現像の度にトナ
ーを換えて多色トナー像を得る。
一つの潜像を、複数種のトナーで連続して現像する。こ
の結果2色以上の色が重ね合わされたトナー像を得る。
二つ以上の潜像を同種のトナー(一種類あるいは複数種
類)で現像する。この結果、画像の合成ができる。
現像剤として上述したような2成分現像剤を使用するば
あいにおいては、現像剤の厚みは、厚みが2000μm以
下、好ましくは1000μm以下、就中10〜500μm、更に
好ましくは10〜400μmという従来にない薄い現像剤層
となる。この場合、像形成体11とスリーブ422との間隙
を小さくして現像するようにされる。
なお、現像剤のキャリアとトナーとの結合力やキャリア
とスリーブ422との間の結合力が弱い場合であっても、
現像剤層が極く薄くしてあるために、スリーブ422上に
十分強く付着されているのでトナー飛散等を生ずること
がない。
現像剤層を薄層化して像形成体11とスリーブ422との間
隙を小さくすれば、トナーを飛ばすに要する振動電解が
低くできる。これによって、現像バイアス電圧を低くす
ることができる。
従って、トナー飛散はこの点からも軽減される他、スリ
ーブ面からの現像バイアスに基ずくリーク放電等が制御
されるなどの利点がある。
また、像形成体11とスリーブ422との間隙を小さくした
場合、潜像により現像領域431(像形成体11とスリーブ4
22とが対向する空間領域)に形成される電解強度が大き
くなり、その結果、階調の微妙な変化や細かなパターン
もよく現像できるようになる。
現像層を薄くすれば、一般に現像領域に搬送されるトナ
ーの量は少なくなり、現像量は少なくなる。搬送量を大
きくするには、スリーブを高速で回転させることが効果
的である。
但し、像形成体11とスリーブ422との線速度比が1:10に
なると、現像されるトナーが潜像めんに対して持つ平行
な速度成分が大きくなり、現像に方向性が現れ、画質が
劣化する。
このことから薄層の下限として、スリーブ画上に少なく
とも0.04mg/cm2程度の密度でトナーが付着している状態
であることが必要である。一般には、スリーブ422の線
速度をVsl、像形成体11の線速度をVd、スリーブ422上の
薄層中のトナー量をMtとするとき |Vsl/Vd|・Mt≧0.4(mg/cm2) |Vsl/Vd|≦10 という条件を満たす必要がある。
現像効率を考慮すれば、 |Vsl/Vd|・Mt≧0.5(mg/cm2) |Vsl/Vd|≦8 とするのが好ましく、更に実験結果からは、 |VSl/Vd|・Mt≧0.5(mg/cm2) |VSL/Vd|≦5 であることがより好ましいことがわかった。
このときの現像剤中のトナーとキャリアとの比は、前記
したように単位体積中のトナーとキャリアとの総表面積
の比が0.5〜2とのなるのが望ましい。
以上のような条件に設定すれば、薄層中のトナーを効率
よく現像することができ、現像性は安定しており、良好
な画質を得ることができる。
薄層の現像剤層を形成する手段としては、スリーブ422
に対して弾性的に軽度に圧接された圧接板からなる層規
制片424が好ましく用いられる。
この層規制片424は、スリーブ422に対し、先端がスリー
ブ回転の上流を向くように押圧された弾性板で構成され
たものである。現像剤をスリーブ422と層規制片422の間
をすり抜けさせることにより薄層が形成される。
層規制片424とスリーブ422の間隙を0.08mm以上とする
と、取付け精度や機械的精度のバラツキに対し安定に一
定量のトナーを搬送することができる。更に、先端の間
隙を0.1mm以上とすれば安定度が増すので好ましい。
勿論、先端の間隙を徒におおきくとることは望ましいこ
とではなく、この間隙を5mm以上にすると、現像剤すべ
ての均一性が崩れるのが観察された。
次に、薄層化された現像剤層は現像領域に搬送された像
形成体11の静電像を非接触で現像することとなるが、そ
のとき好ましい現像が達成されるには、以下のような条
件式(1)及び(2)を満たせばよいことが判明した。
|(vsl-nωmh′/3)/Vd|≦10 ‥‥(1) |(vsl-nωmh′/3)/Vd|・mt≧0.4[mg/cm2] ‥‥
(2) ここに、 Vslはスリーブの線速度[mm/sec] nは磁気ロールの磁極数[極] ωmは磁気ロールの回転角速度[radian/sec] h′は磁気ブラシの高さ[mm] Vdは像形成体の線速度[mm/sec] mtは前記スリーブの単位面積当りのトナー付着量[mg/c
m2] を表わす。
Vsl,ωmは像形成体11の移動に対して同方向となるとき
正とする。また、磁気ブラシの高さとは、スリーブ内に
ある磁気の上に穂立ちした、スリーブ上の磁気ブラシの
平均の高さをいう。
具体的には、 スリーブの線速度Vslは100〜500mm/sec 磁極数nは4〜16 磁気ロールの回転角速度ωmは30〜150radian/sec 磁気ブラシの高さh′は50〜400μm 像形成体11の線速度Vdは30〜150mm/sec スリーブの単位面積当りのトナー付着量mtは30〜10mg/c
m2 とされる。
これらの関係は好ましい現象を達成するための一つの目
安となるが、像形成体11とスリーブ422の間隔d及びバ
イアス電圧の大きさ等により変化する。
このような要因を考慮した好ましい現像条件は下記式に
より示される。
5≦Vp−p/d−h″≦50(KV/mm) ‥‥(3) ここに、 Vp=pは交流バイアスのビーク間電圧(KV) dは像形成体とスリーブとの間隔(μm) h″は磁気ブラシの最大高さ(μm) を表わす。
磁気ブラシの最大高さとは、スリーブ422内にある磁極
上に穂立した磁気ブラシの最大高さをいう。
上述した各種の装置あるいは回路は、第53図に示すよう
に、第1及び第2の制御部200,250によって全てコント
ロールされる。第2の制御部250から説明する。
第2の制御部250は主として画像読み取り系の制御及び
その周辺機器の制御を司るものであって、251は光学駆
動制御用のマイクロコンピュータ(第2のマイクロコン
ピュータ)であり、本体制御用のマイクロコンピュータ
(第1のマイクロコンピュータ)201との間の各種情報
信号の授受はシリアル通信である。また、第1のマイク
ロコンピュータ201から送出された光学走査開始信号は
第2のマイクロコンピュータ251の割込端子に直接供給
される。
第2のマイクロコンピュータ251は、基準クロック発生
器258から得られる所定周波数(12MHz)のクロックに同
期して各種の指令信号が生成される。
第2のマイクロコンピュータ251からは、閾値選択信号
や、カラー記録に際してのBBR信号(色選択信号)等が
出力される。
第2のマイクロコンピュータ251からはさらに次のよう
な制御信号が出力される。
第1に、CCD104,105の駆動回路をオン、オフする制御信
号がその電源制御回路(図示せず)に供給される。第2
に、原稿81に必要な光を照射するための光源85,86に対
する点灯制御回路254に対し、所定の制御信号が供給さ
れる。第3に、画像読み取り部A側に設けられた可動ミ
ラーユニット(88など)を移動させるためのステッピン
グモータ253を駆動する駆動回路252にも制御信号が供給
される。第4に、ヒーター257への制御回路256にも制御
信号が供給される。
第2のマイクロコンピュータ251には、光源の光量情報
やホームポジションを示すデータが入力される。
第1のマイクロコンピュータ201は主としてカラー複写
機を制御するためのものである。第53図はカラー複写機
からの入力系及び出力系の一例を示す。
操作・表示部202は、倍率指定、記録位置の指定、記録
色の指定などの各種の入力データがインプットされた
り、その内容などが表示される。表示手段はLEDなどの
素子が使用される。
紙サイズ検知回路203は、トレーに装填されたカセット
用紙のサイズを検知して、これを表示したり、原稿のサ
イズに応じて自動的に紙サイズを選択するような場合に
使用される。
ドラムインデックスセンサ220によって像形成体11の回
転位置が検出され、そのインデックス信号で静電処理工
程のタイミングが制御される。
カセットゼロ枚検知センサ221では、カセット内の用紙
が零かどうかが検知される。手差しゼロ枚検知センサ22
2は同様に手差しモードにおける手差し用の用紙の有無
が検出される。
トナー濃度検知センサ223では、ドラム11上あるいは定
着後のトナーの濃度が検出される。
また、3個のトナー残量検知センサー224〜226によっ
て、各現像器123〜125のトナー残量が夫々個別に検出さ
れ、トナー補給が必要なときには操作部上に設けられた
トナー補給用の表示素子が点灯するように制御される。
一時停止センサ227はカラー複写機の使用中においてカ
セットより第2給紙ローラ(図示せず)側に用紙が正し
く給紙されたかどうかを検出するためのものである。
排紙センサ228は、上述とは逆に定着後の用紙が正しく
外部に排紙されたか否を知るためのものである。
手差しセンサ229は手差し皿がセットされたかどうかの
検出に使用される。セットされていれば自動的に手差し
モードとなる。
以上のような各センサから得られるセンサ出力は第1の
マイクロコンピュータ201に取り込まれて、操作・表示
部202上に必要なデータが表示されたり、カラー複写機
の駆動状態が所望のごとく制御される。
カラー複写の場合、赤及び青の現像用のモータ230の他
に、黒専用のモータ231が設けられ、これらはいづれも
第1のマイクロコンピュータ201からの指令信号によっ
て制御される。同様に、主モータ(ドラムモータ)204
はPLL構成の駆動回路205でその駆動状態が制御される
が、この駆動回路205もまた第1のマイクロコンピュー
タ201からの制御信号によってその駆動状態が制御され
ることになる。
カラー現像時には現像中の現像器などに対し、所定の高
圧電圧を印加する必要がある。そのため、帯電用の高圧
電源232、現像用の高圧電源233、転写及び分離用の高圧
電源234、さらにはトナー受け用の高圧電源235が夫々設
けられ、必要時にそれらに対して、所定の高圧電圧が印
加されることになる。
なお、237はクリーニングローラ駆動部、238は第1給紙
用ローラの駆動部、239は第2給紙用ローラの駆動部で
あり、また236はクリーニング圧着解除用のモータであ
る。さらに、240は分離爪の駆動部である。
第2給紙ローラは、第1給紙ローラより搬送された用紙
をドラム11上に形成された静電潜像のもとへ搬送するた
めに使用される。
定着ヒータ208は定着ヒータオン,オフ回路207により、
第1のマイクロコンピュータ201の制御信号にしたがっ
てコントロールされる。
定着温度はサーミスタ209によって読み取られ、常時は
適正温度になるように第1のマイクロコンピュータ201
により制御される。
206はクロック回路(12MHz程度)である。
第1のマイクロコンピュータ201に付随して設けられた
不揮発性のメモリ210は電源を切っても保存しておきた
いデータを格納しておくのに用いられる。例えば、トー
タルカウンタのデータや初期設定値などである。
このように、第1及び第2のマイクロコンピュータ201,
251では、カラー画像処理に必要な各種のコントロール
が所定のシーケンスに則って実行される。
続いて、カラー記録における一連の処理を第55図〜第57
図を参照して詳細に説明する。この実施例では、マルチ
カラー(青、赤及び黒の3色)の記録の他に、外部より
の指定で単色で記録できるようになされているので、ま
ず、マルチカラーの記録を第55図及び第56図を参照して
説明することにする。
第55図及び第56図において、区間F1は装置の主電源がオ
ンされてからコピーボタンが操作されるまでの区間を示
す。区間F2は像形成体(以下ドラムという)の前回転処
理の区間である。区間Iは青現像(記録)区間であり、
区間IIは赤現像区間であり、区間IIIは黒現像区間であ
る。そして、区間IVは後回転処理の区間である。
また、図中に示した数字はドラムカウンタのカウント値
あるいは後述する前回転カウンタなどの他のカウンタの
カウント値を示す。
主電源がオンすると、ドラムモータ204などの主モータ
が所定の期間だけ回転し、コピーボタンが操作されると
主モータが回転し(第55図D)、ドラム11に取り付けら
れたV字状のインデックス素子246(第58図)をそのイ
ンデックスセンサ247が検出すると、ドラムカウンタが
クリヤーされる(同図B,C)。以後の処理動作はこのド
ラムカウンタのカウント値を基準にして実行される。区
間I〜IVの長さ(時間)は等しく、この例では、カウン
ト値が778でドラム11が1回転するようになされてい
る。
前回転区間F2では、そのほぼ中間の時点から前転写ラン
プが一定の期間(青現像区間Iの中間の時点まで)点灯
し、カラー現像の前処理が実行される。
青ないし黒までの現像区間に入ると、夫々対応する区間
に現像器123〜125に設けられた磁石体423及び現像スリ
ーブ422が回転されると共に、これらの回転タイミング
に同期して現像バイアスも立ち上げられる(同図F〜
K)。
クリーニングブレード127は、前回転区間F2のドラムイ
ンデックス信号の立ち上がりに同期して圧着されて、ド
ラム11に付着したトナーが除去され(同図L)、その解
除は圧着後ドラム11が1回転した時点に実施されるが
(同図M)、このトナー除去によっても多少ドラム上に
トナーが残ることがあったり、ブレード解除時にトナー
が飛散することもあるので、ブレード解除開始から若干
遅れたタイミングにクリーニングローラが作動を開始し
て、このような残量トナーの除去作業が行なわれる(同
図N)。
青現像区間Iの直前には第1給紙ローラが回転して記録
用紙が第2給紙ローラ側に搬送される(同図O)。第1
給紙ローラはカセット内にある用紙を搬送するために設
けられたもので、第1の給紙ローラで搬送された用紙は
第2の給紙ローラを駆動することによりドラム11側に搬
送される。その搬送タイミングは最終露光プロセス区間
(図では、露光プロセスIII)である。(同図P)。
第1給紙ローラによる給紙動作は第2給紙ローラ直前に
設けられた一時停止センサに記録用紙が達すると停止
し、第2給紙ローラが駆動され、記録用紙が通過する
と、そのセンサ出力が零となる(同図S)。
第2給紙ローラの駆動より若干遅れて転写処理が実行さ
れると共に、これに同期して転写時におけるドラム11へ
の用紙の巻き付けを防止するため、用紙分離電極に所定
の交流電圧が印加される(同図Q)。
一時停止センサ227が零に立ち下ったのち、現像及び定
着処理が終了することによって、排紙センサ228が定着
後の用紙の排紙状態を検出することになる(同図T)。
カラー記録の場合、トナーの濃度検出は各現像処理毎に
実現される。濃度検出タイミングは青〜黒の各検出カウ
ンタのカウント値により定められる(同図U2〜U4)。こ
れらカウンタはいづれも、濃度検出用パッチを書き始め
るタイミングを基準としてリセットされ、青カウンタは
ドラムカウンタのカウント値が706のときリセットさ
れ、リセット後のカウント値が602の時点でトナー濃度
が検出される。
同様に、赤カウンタは707のときリセットされ、また黒
カウンタも707のときにリセットされる。
ここで、トナー濃度はある特定の画像領域を参照して検
出される。そのため、同図Zに示す濃度検出用のパッチ
信号(例えば、8×16mmサイズの画像領域に対応した画
像信号)が利用され、これが得られてから所定の期間経
過後にトナー濃度検出用の信号(同図R)が出力され
て、その特定領域の画像濃度が検出されるものである。
前回転カウンタはコピーオン後最初のドラムインデック
ス信号の入ったタイミングの時点でクリヤーされ、その
カウント値が1266となったときに、前回転処理が終了す
る(同図U1)。
主電源がオンされると、ポリゴン935を駆動するポリゴ
ンモータ934も同時に駆動され、これによってポリゴン9
35は常時一定速度で回転駆動されることになる(同図
V)。
画像記録に必要な画像データは次のようなタイミングで
送出される。つまり、青カウンタと同期してビデオゲー
トが“1"となり、黒色レーザ書き込み終了と同時に“0"
となるように設定され(同図W)、ビデオゲートが“1"
の期間のみ画像データが出力装置700側に送出される。
垂直有効域信号V-VALIDは各現像処理ステップにおい
て、一定の期間(記録用紙がA4判の場合、カウント値が
528となるまでの期間)だけ有効となるように送出され
る(同図Y)。
なお、出力装置700側の制御回路よりコピー信号が送出
されると共に(同図AA)、光学走査のためのスタート信
号が出力される。この光学走査信号は“1"から“0"への
立ち下りエッジのときスタート状態となる(同図BB)。
また、画像読み取り部Bにおいて、画像読み取り手段の
一部である光源を取り付けた可動ミラーユニットを移動
されるように構成する場合には、この光学系のホームポ
ジションを示すホームポジション信号が各現像処理ステ
ップごとに、出力装置700の制御回路に送出される(同
図CC)。
このホームポジション信号を受け、次の露光プロセスを
行いたいときは、コピーR信号(同図AA)が送出される
(同図DD)。
以上が、マルチカラーを記録するときの概略を示すタイ
ミングチャートである。
外部で指定した色(1色のみ)で元の画像を記録する場
合には、第57図に示すようなタイミングチャートとな
り、指定された色に関する画像処理が実行され、その他
の色の画像処理ステップはいづれも実行されない。
そのため、この単色の画像処理ステップの各動作説明に
ついては、その詳細な説明は割愛する。ただし、第57図
に示す画像処理ステップは黒色(通常の白黒コピー)で
画像を記録するようにした場合である。
次に本装置の操作・表示部202について第59図を参照し
て説明する。
イはコピースイッチであり、このスイッチを押下するこ
とにより上述したシーケンスで複写動作が行なわれる。
またこのスイッチの下にはLEDがあり赤LEDが点灯中には
ウォーミングアップ時を示し、緑LEDの点灯によって始
めてレディー状態をとなる。
ロは複写枚数や自己診断モードの表示または異常状態や
その部位を示す表示部である。7セグメントのLEDから
構成されており数字でその内容が表示される。
ハはコピー枚数等の設定、自己診断モード動作指示、複
写動作の中断、枚数セットのクリヤー等を行なうキー群
である。例えば、数字キーの4と7を押して電源スイッ
チをオンすると自己診断モードに入ることが可能であ
り、かつこの時特定の数字をインプットすることによ
り、例えば赤現像器のモータ等を独立して回転すること
が可能である。このモードからは特定の数字のインプッ
ト、または電源オフ後キーを押さないで電源オンとする
ことで通常モードに復帰することが可能となる。
通常モードでは通常の複写動作が可能であるが、数字キ
ーとPボタンを組合せることにより、データのプリント
アウト、テストパターンのプリントアウト等の動作が可
能となっている。例えば、第2のインターフェース42に
プリントコントローラを結線して“52P"と入力し、コピ
ーボタンをオンすれば、プリンタコントローラのデータ
が出力される。
同様にして、“53P"とすることによりテストパターンの
プリントアウトが可能となる。またコピー動作中、例え
ば3色1枚複写で青現像中にストップ/クリヤーキーが
押されると、青現像終了後に後回転プロセス動作に移
り、この動作終了後初期状態に復帰する。多数枚複写時
でも同様である。
ニはEEモードの解除キーである。このキーを押してEEモ
ードを解除した状態で、ホまたはリのキーを操作するこ
とによって、閾値を手動調整できる。
ホは画像全体の閾値レベルを決定するキーである。左側
のキーを押すと低閾値が選択される。1回押すことによ
り7段階のうちノーマル閾値から次の閾値に離散的に変
化する。右側のキーはこの逆の動作を行なう。原稿のう
ちの黒、赤、青色は濃度的には色ごとに異なっているの
が普通であるから、閾値を色毎に決定する場合には、リ
のキー群を利用する。
リは色毎に独立して閾値を決定するキー群である。例え
ば青の閾値を変える時にも青のスイッチを押す。この時
このキー中のLEDが点灯し、7レベルのレベルメータ中
の真中のLEDが点滅する。次に希望の閾値にするため
に、ホのキーの左または右側を押して1段階毎に設定レ
ベルを変える。希望のレベルにしたい時には再度青スイ
ッチを押すことにより点滅中のレベルにセットされる。
この段階でレベルメータ中のLEDの点滅は終了し、LEDは
点灯状態になる。赤と黒についても同様である。
カラーコピーモードとしては、1色モード、2色モー
ド、3色モードがある。これを指定するのがヘとトのキ
ー群である。以下説明する。
1色で記録する場合、最初にモノキーを押し、次に青で
記録する時には、ヘの青キーを、黒で記録する時には黒
キーを押せばよい。赤1色記録の時にも同様である。次
に、3色で記録する時にはトのマルチキーを押す。この
操作のみで3色モードとなり、コピーキーを押すことに
より、青→赤→黒の順に複写が行なわれる。
次に、このモードで例えば赤キーを押すことにより赤消
しのモードつまり2色モードとなり、コピーキーを押す
と、青→黒の順に複写が行なわれる。同様に、青キーを
押すことにより青消しのモードとなり、コピーキーを押
すことにより、赤→黒の順で複写が行なわれる。黒キー
を押しても同様に赤→青の順となる。
チは部分的に色変換を行なうことを指示するキーで、こ
のキーが押されることにより原稿上のマーカ領域が検出
され、上述したプロセスによりマーカで囲まれた黒色部
がマーカ色と同一色で記録されることになる。
ここで、このキーは本例では部分色変換のみを代表する
キーとして示したが、ハのキー群と組合せることにより
検出領域の各種画像処理が可能である。
例えば、マーカ内処理をキー“0XP"、マーカ外処理をキ
ー“1XP"で指定できる。このうち、Xは処理内容により
決定すれば、第60図に示すようなコピー処理の組合せが
可能になる。
第60図に示す処理は例えば赤マーカを抽出、青マーカを
消去というようにマーカ色と処理を1:1に対応させてお
くと有効である。
このような機能は第39図に示したカラーデータ選択回路
500Bを用いることにより可能である。
ヌは透明フィルムを用いてOHP用の資料を作成するとき
に用いられるキーである。このときの定着温度は200℃
前後である。これは、定着温度を上げてフィルム上のト
ナーを溶融させ、トナー表面層の平滑性を高め、透明性
をあげることを目的としたものである。
ルは細線モード用のキーであり、レーザのパワーを通常
使用の5mWより下げ1〜2mW程度で使用可能とし、特に文
字再現性を向上するようにしたものである。このモード
は特に上記したMTF補正をかなり強くした後に用いると
効果的である。
オは複写機の動作状態の表示(ジャム、紙補給、紙の移
動位置)とトナー補給を指示するLED表示素子である。
キー操作の組合せを以下に説明する。
トのキー群とホとリのキー群、トとニのキー群、チとホ
とリのキー群、チとニのキー群、またヌやルとこれらの
キーを組合せて使用できる。
また、ハのキースイッチ群を使用すれば、動作確認のた
めの各種動作の指示を行なうことができる。例えば、 イ)6XP:スキャナチェック 60P+コピー;光源(FL)オンし、スキャナ光学系は停
止、この状態で 1+コピー;FLオンのまま、副走査方向に正規スピード
より遅い速度で光学系のみ移動。但しコピースイッチを
オフするとFLオンのままその位置で光学系は停止 2+コピー;1+コピーと同様の機能で光学系の移動は逆
方向 3+コピー;FLオンのまま正規のスキャンを連続的に行
なう(3色モード) 4+コピー;FLオンのまま正規のスキャンを連続的に行
なう(1色黒モード) 5+コピー;FLオンのまま正規のスキャンを連続的に行
なう(1色赤モード) 6+コピー;FLオンのまま正規のスキャンを連続的に行
なう(1色青モード) 61P+コピー;FLオフのまま、スキャナは光学系停止状態
のまま、この状態で1〜6+コピーを押すと上記と同様
の動作となる。
この操作はストップ/クリヤキーを押すことにより解除
される。また各々の動作時には画像データは各々の回路
から出力され信号レベルの確認を行なうことが可能とな
る。
ロ)7XP:プリンタ部チェック 70P+コピー;ポリゴンモータのみ回転しレーザはオン
となる。インデックスの信号確認が可能、この状態で 1+コピー;プリンタコントローラデータの出力 2+コピー;テストパターンデータの出力 3+コピー;パッチデータの出力が可能 71P+コピー;記録部関係のチェックモード、この状態
で 1+コピー;帯電機オン 2+コピー;青現像器モータオン、現像バイアスオン 3+コピー;赤現像器モータオン、現像バイアスオン 4+コピー;黒現像器モータオン、現像バイアスオン 5+コピー;転写極オン 6+コピー;クリーニングブレード圧着 7+コピー;クリーニングブレード解除 8+コピー;クリーニングローラ印加 (電圧) 9+コピー;分離極オン 10+コピー;第1給紙モータオン 11+コピー;第2給紙モータオン 等が行なわれる。この場合上述と同様にストップ/クリ
ヤキーを押すことによりこのモードは解除される。
この例に限らずこのような自己診断チェックを行なうこ
とが可能であり、市場でのサービスマンの保守の容易
化、または保守に行く前にユーザで簡単なチャックを行
なってもらうことにより、故障への対応がすみやかにな
る。
[発明の効果] 以上説明したように、従来の画像処理装置のように例え
ばYMCの色毎に色情報を処理する回路が必要であり、複
雑且つ大規模だったものが、この発明によれば、カラー
データに対して処理を行うので、1つの回路で対応でき
るため、回路規模を小さくできるという実益を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係るカラー画像処理装置の概略説明
に供する装置全体のブロック図、第2図はこの発明に適
用できるカラー複写機の一例を示す要部の構成図、第3
図はダイクロイックミラーの透過率の特性図、第4図は
光源の相対スペクトル図、第5図はCCDの分光特性図、
第6図は光源の相対輝度分布を示す特性図、第7図はシ
ェーデング補正の説明図、第8図はシェーデング補正回
路の系統図、第9図及び第11図は夫々シェーデング補正
動作の説明に供する波形図、第10図はA/D変換器の構成
図、第12図はその動作説明図、第13図及び第14図は夫々
色分離マップの一例を示す図、第15図及び第16図は夫々
カラーゴーストの説明図、第17図,第18図及び第22図は
夫々カラーゴースト発生の説明図、第19図はCCD取り付
け装置の構成図、第20図はその要部の構成図、第21図は
その一部断面図、第23図及び第24図はカラーゴースト補
正の説明図、第25図はカラーゴースト補正回路の系統
図、第26図及び第27図はその説明に供する特性図、第28
図は解像度補正手段の系統図、第29図及び第30図は夫々
部分色変換の説明図、第31図は領域抽出回路の系統図、
第32図は色マーカ検出回路の系統図、第33図は領域抽出
部の系統図、第34図はその動作説明に供する波形図、第
35図は領域判定回路の系統図、第36図〜第38図及び第40
図はその動作説明図、第39図はデータ選択回路の系統
図、第41図は濃度ヒストグラムの特性図、第42図〜第44
図は夫々自動閾値決定手段の系統図、第45図は色分離マ
ップの他の例を示す図、第46図はインターフェース回路
の系統図、第47図は第1のインターフェースの系統図、
第48図はその動作説明に供する波形図、第49図は出力装
置の構成図、第50図はレーザビームスキャナの構成図、
第51図は現像器の要部断面図、第52図は現像プロセスの
説明図、第53図は第2の制御部の構成図、第54図は第1
の制御部の構成図、第55図〜第57図はその動作説明に供
する波形図、第58図はインデックスセンサの説明図、第
59図は操作・表示部のキー配列状態を示す図、第60図は
キー操作処理の説明図、第61図〜第63図は夫々従来の説
明に供する装置系統図である。 15A,15B……シェーデング補正回路 35……色分離回路 40……インターフェース回路 60,61……A/D変換器 300……カラーゴースト補正手段 450……解像度補正手段 500……部分色変換手段 500A……領域抽出回路 500B……データ選択回路 600……多値化手段 600A……閾値決定手段 600B……2値化回路 700……出力装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷部 孝 東京都八王子市石川町2970番地 小西六写 真工業株式会社内 (72)発明者 阿部 喜則 東京都八王子市石川町2970番地 小西六写 真工業株式会社内 (72)発明者 木本 哲雄 東京都八王子市石川町2970番地 小西六写 真工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−163980(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原カラー画像信号を処理して、一画素に対
    応するものをカラーデータと濃度データとに分離し、各
    々が複数ビットで構成されるカラー画像信号を発生する
    第1画像処理手段と、前記カラー画像信号を処理して画
    像再生用信号を発生する第2画像処理手段とを有し、 前記第2画像処理手段が前記カラーデータに基づいて部
    分色変換を行う画像処理手段を有することを特徴とする
    カラー画像処理装置。
JP62016554A 1987-01-27 1987-01-27 カラ−画像処理装置 Expired - Lifetime JPH0797818B2 (ja)

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PCT/JP1988/000056 WO1988005622A1 (fr) 1987-01-27 1988-01-26 Processeur d'images en couleurs
DE3855413T DE3855413T2 (de) 1987-01-27 1988-01-26 Vorrichtung zur Verarbeitung von Halbton-Farbbildsignalen
US07/251,373 US4937662A (en) 1987-01-27 1988-01-26 Color image processing device having ability to process and record an outside or inside region enclosed with a color marker

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