JPH0797330A - 経口コレステロール低下剤 - Google Patents

経口コレステロール低下剤

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JPH0797330A
JPH0797330A JP18016694A JP18016694A JPH0797330A JP H0797330 A JPH0797330 A JP H0797330A JP 18016694 A JP18016694 A JP 18016694A JP 18016694 A JP18016694 A JP 18016694A JP H0797330 A JPH0797330 A JP H0797330A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 陰イオン交換樹脂に対し14〜20重量%の
水および陰イオン交換樹脂に対し2重量%以下の二酸化
ケイ素を含有し、陰イオン交換樹脂を活性成分として含
有する素錠にヒドロキシプロピルメチルセルロースをコ
ーティングしてなる経口コレステロ−ル低下剤。該経口
コレステロール低下剤は、上記素錠に10〜30cSt
のヒドロキシプロピルメチルセルロ−スの水溶液をコ−
ティングして得られる。 【効果】 本発明によれば、打錠成形性に優れ、加湿下
でも安定で、且つ流動性に優れた、服用しやすい経口コ
レステロ−ル低下剤が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は経口コレステロ−ル低下
剤に関し、更に詳しくは、打錠成形性に優れ、加湿下で
も安定で、且つ流動性に優れた、服用しやすい経口コレ
ステロ−ル低下剤に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、陰イオン交換樹脂は1回の服用量が多いため、錠剤
も大きくなり、服用性を考慮すると異形錠が好ましいと
されている。しかし、異形錠の場合、円形錠と異なり打
錠時、杵の一部に歪みが生じ杵が破損しやすい。従来行
われている一定量の水分を含有させて打錠する方法(特
開平2−286621号公報および特開平3−2363
26号公報)では、さらに大きな打錠圧が必要であり、
素錠の製造法としては不十分であった。
【0003】一方、陰イオン交換樹脂を活性成分とする
錠剤のコ−ティングに関しては、コレスチラミン樹脂を
用い無溶媒でポリエチレングリコ−ルの中にステアリン
酸を加熱溶融しコ−ティングする方法(特開平3−23
6326号公報)が知られている。しかしこの方法でコ
−ティングされた錠剤は、開放状態では保存安定性が悪
く、室温下、数時間で錠剤が吸湿崩壊してしまい、包装
を開封した後の安定性が極めて悪いという難点があっ
た。さらに、コ−ティング膜の強度が弱く摩損度が大き
いため、錠剤の包装工程や輸送中に破損が生じるという
欠点もあった。現在市販されているコレスチラミンは用
時懸濁用ドライシロップであり、取り扱いのしやすさ及
び服用のしやすさからも、錠剤化が望まれているが、上
記のような理由から望ましい錠剤は得られていなかっ
た。
【0004】また、本発明者らは、先に陰イオン交換樹
脂に対しヒドロキシプロピルセルロ−スをコ−ティング
する方法を見出だした(特願平4−320155号)。
しかし、この方法でコ−ティングされた錠剤は、加湿下
での安定性は向上したが、コ−ティング膜に使用してい
るヒドロキシプロピルセルロ−スが吸湿して粘性が増す
ため、錠剤同志が付着し流動性が損なわれるという欠点
があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、陰イオン交換樹脂を活
性成分とし、一定量の水分および従来流動化剤として使
用されている二酸化ケイ素を副成分として含ませること
により、著しい打錠成形性の向上がみられることを見出
だした。さらに、通常使用するものよりも高粘度のヒド
ロキシプロピルメチルセルロ−スをコ−ティングに使用
することにより、加湿下でも安定で、かつ、流動性が低
下しない服用しやすい経口コレステロ−ル低下剤が得ら
れることを見出だした。
【0006】すなわち、本発明の要旨は、陰イオン交換
樹脂に対し14〜20重量%の水および陰イオン交換樹
脂に対し2重量%以下の二酸化ケイ素を含有し、陰イオ
ン交換樹脂を活性成分として含有する素錠にヒドロキシ
プロピルメチルセルロースをコーティングしてなる経口
コレステロ−ル低下剤および該経口コレステロール低下
剤の素錠に10〜30cStのヒドロキシプロピルメチ
ルセルロ−スの水溶液をコ−ティングして得られる経口
コレステロ−ル低下剤に存する。
【0007】さらに本発明の要旨は、下記工程からなる
経口コレステロール低下剤の製造方法に存する。 工程1:陰イオン交換樹脂に、陰イオン交換樹脂に対し
14〜20重量%の水を加え混合し、さらに陰イオン交
換樹脂に対し2重量%以下の二酸化ケイ素を加え混合後
打錠して素錠を得る。
【0008】工程2:素錠に、10〜30cStのヒド
ロキシプロピルメチルセルロ−スの水溶液からなるコ−
ティング液をコーティングする。 本発明において、活性成分として用いられる陰イオン交
換樹脂としては、血中のコレステロ−ルを低下させるた
めにコレステロ−ル低下剤として使用されるものであれ
ば特に限定されないが、特開昭60−209523号公
報に記載の方法により得られる2−メチルイミダゾール
−エピクロロヒドリン共重合体が特に好ましいものとし
て挙げられる。2−メチルイミダゾール−エピクロロヒ
ドリン共重合体(以下、「MCI−196」と称するこ
ともある)は、不規則に入り乱れた複雑な立体構造を有
するが、下記式(I)の基本構造で示され、また、その
構造は部分的には下記式(II)で示される。
【0009】
【化1】
【0010】
【化2】
【0011】これらの陰イオン交換樹脂に対し、14〜
20重量%、好ましくは15〜19重量%の水を含むよ
うに水を加え混合する。このとき、水のほかにヒドロキ
シプロピルセルロ−ス等の結合液を加えてもよい。さら
に陰イオン交換樹脂に対し、2重量%以下、好ましくは
0.2〜1.0重量%の二酸化ケイ素を加え混合した
後、スピ−ドミルで整粒する。これに、硬化油等の滑沢
剤を加え、混合後打錠する。ここで、上記の水分が20
%を越えると錠剤がスポンジ状になり好ましくない。ま
た、二酸化ケイ素の量が2%を越えると打錠成形性が低
下する。
【0012】こうして製造された陰イオン交換樹脂を含
む素錠に、10〜30cSt(センチスト−クス:日本
薬局方に2%水溶液の20℃における粘度と定義されて
いる)のヒドロキシプロピルメチルセルロ−ス(以下、
「高粘度のヒドロキシプロピルメチルセルロ−ス」と称
することもある。)を含むコ−ティング液を、ハイコ−
タ−HCT−30(フロイント産業(株)製)等のコ−
ティング装置を用いて、例えば、吸気温度80〜90
℃、スプレ−速度5〜10g/分の条件でコ−ティング
を行う。
【0013】本発明においては、コ−ティング液の溶媒
として水の使用が可能である。水溶媒のコ−ティングで
は陰イオン交換樹脂に対し、水分が14%未満の素錠で
は、コ−ティング中に素錠が膨潤してスポンジ状にな
り、コ−ティング膜の破損が生じる。従って、水溶媒を
使用したコ−ティングを行うためには、上記のように素
錠は14%以上の水分を含む必要がある。
【0014】本発明においては、コ−ティング液中に目
的に応じ酸化チタン、タルク、低置換度ヒドロキシプロ
ピルセルロ−ス、エチルセルロ−ス、色素等の固形成分
を加えることも可能である。このとき、これらの固形成
分の量を、ヒドロキシプロピルメチルセルロ−スに対し
50重量%以下にするとコ−ティング膜の強度を高める
ことができる。固形成分の量が50%を越えると、湿度
に対するコ−ティング錠の安定性が著しく低下する。
【0015】コ−ティング液には、上記の高粘度のヒド
ロキシプロピルメチルセルロ−ス以外に、低粘度のヒド
ロキシプロピルメチルセルロ−ス、さらに、pH非依存
性であり、かつ、水溶性であるヒドロキシプロピルセル
ロ−ス、メチルセルロ−ス等のセルロ−ス類を単独ある
いは適宜組み合わせて使用することも可能である。さら
に、錠剤の崩壊時間の調整や防湿効果を上げるため、こ
れらの水溶性のセルロ−ス類に、水不溶性であるエチル
セルロ−スや少量のワックスを加えてもよい。
【0016】ヒドロキシプロピルセルロ−スや低粘度の
ヒドロキプロピルメチルセルロ−ス等を高粘度のヒドロ
キプロピルメチルセルロ−スと組み合わせて使用する場
合、それらを混合すると、コ−ティング膜の安定性が大
きく低下する。従って、この場合は、まずヒドロキシプ
ロピルセルロ−スや低粘度のヒドロキプロピルメチルセ
ルロ−ス等からなるコ−ティング液を素錠にアンダ−コ
−ティングし、その上に、高粘度のヒドロキプロピルメ
チルセルロ−スから成るコ−ティング液をオ−バ−コ−
ティングすることにより、加湿下でも安定な錠剤を得る
ことができる。
【0017】コ−ティング量は、高粘度のヒドロキシプ
ロピルメチルセルロ−ス単独の場合、陰イオン交換樹脂
を含む素錠に対し、1〜5重量%が好ましい。このよう
にして得られた本発明の経口コレステロール低下剤はコ
ーティング層の厚さが約30μm〜約160μm、好ま
しくは約60〜約120μmである。なお、二重にコ−
ティングする場合は、アンダ−コ−ティングが1〜4重
量%、オ−バ−コ−ティングが0.5〜2重量%が好ま
しい。
【0018】本発明の経口コレステロール低下剤は、錠
剤、好ましくは異形錠の形態に成形される。本発明の経
口コレステロール低下剤の服用量は、成人1日量1〜1
0g、好ましくは1.5〜4gであり、1日1〜3回に
分けて、食前、食後又は食間に服用する。
【0019】
【実施例】以下、実施例によりさらに詳細に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り以下に限定される
ものではない。 (実施例1)スピ−ドニ−ダ−(岡田精工(株)製)に
MCI−196(水分5%)500gを入れ、5%ヒド
ロキシプロピルセルロ−ス水溶液58.7gを加え練合
する。さらに攪拌しながら含水二酸化ケイ素2.38g
を加え混合する。取り出し後、スピ−ドミル(岡田精工
(株)製)で整粒する。これに硬化油1.9gを加え混
合後打錠する。このようにして得られた素錠は、陰イオ
ン交換樹脂に対し、17重量%の水分および0.5重量
%の含水二酸化ケイ素を含む。
【0020】得られた素錠に対し、ハイコ−タ−HCT
−30(フロイント産業(株))を用いて、吸気温度8
0℃、スプレ−速度5g/分の条件で、コ−ティングを
行い、経口コレステロ−ル低下剤を製造した。コ−ティ
ング液は、下記に示した組成で、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロ−ス(15cSt)を水に溶解後、酸化チタ
ン、タルク、ポリエチレングリコ−ルを加え良く混合
し、80メッシュ篩を通したのち、コ−ティングに供し
た。コ−ティング量は、素錠に対し、2.5重量%とし
た。コーティング層の厚さは約90μmであった。
【0021】
【表1】 コ−ティング液組成 ヒドロキシプロピルメチルセルロ−ス 4.0重量% 酸化チタン 0.5 タルク 0.5 ポリエチレングリコ−ル 0.8 精製水 94.2 ─────────────────────────── 計 100.0重量%
【0022】(実施例2)実施例1と同様にして得られ
た素錠に対し、下記に示した組成のアンダ−コ−ティン
グを行った後、次いで、下記に示した組成のオ−バ−コ
−ティングを行って経口コレステロ−ル低下剤を製造し
た。コ−ティングは実施例1と同様の条件でハイコ−タ
−HCT−30を用いて行った。コ−ティング量は、素
錠に対し、アンダ−コ−ティングの場合は2.0重量
%、オ−バ−コ−ティングの場合は1.5重量%とし
た。コーティング層の厚さは約110μmであった。
【0023】
【表2】 アンダ−コ−ティング液組成 ヒドロキシプロピルセルロ−ス 10.0重量% 酸化チタン 1.5 タルク 1.5 ポリエチレングリコ−ル 2.0 精製水 85.0 ────────────────────────── 計 100.0重量%
【0024】
【表3】 オ−バ−コ−ティング液組成 ヒドロキシプロピルメチルセルロ−ス 4.0重量% 酸化チタン 0.5 タルク 0.5 ポリエチレングリコ−ル 0.8 精製水 94.2 ────────────────────────── 計 100.0重量%
【0025】(実施例3)以下のような処方で素錠中の
二酸化ケイ素の量を陰イオン交換樹脂(MCI−19
6)に対し0.1〜2.0重量%に変化させて、二酸化
ケイ素の添加量と錠剤硬度との関係を調べた。錠剤硬度
はモンサント硬度計を用い、打錠圧700kgで測定し
た。結果を図1に示す。二酸化ケイ素の量が2.0重量
%以下の場合、より優れた打錠成形性が得られることが
わかる。
【0026】
【表4】 錠剤処方 陰イオン交換樹脂(MCI−196)500mg 精製水 85 二酸化ケイ素 0〜10.0 硬化ヒマシ油 2.0 ────────────────────────── 587〜597mg
【0027】(比較例1)実施例1において、素錠中の
5%ヒドロキシプロピルセルロ−ス水溶液の量を38.
7gとした(得られた素錠は、陰イオン交換樹脂に対
し、13重量%の水分を含む)以外は同様にして素錠を
製造し、実施例1と同様な方法でコ−ティングを行った
が、コ−ティング中にコ−ティング膜が破損し、コ−テ
ィング錠は得られなかった。
【0028】(比較例2)実施例1において、コ−ティ
ング液の組成を以下のようにした(ヒドロキシプロピル
メチルセルロースの代わりにヒドロキシプロピルセルロ
ースを用いた)以外は同様にして経口コレステロ−ル低
下剤を製造した。
【0029】
【表5】 コ−ティング液組成 ヒドロキシプロピルセルロ−ス 10.0重量% 酸化チタン 1.5 タルク 1.5 ポリエチレングリコ−ル 2.0 精製水 85.0 ────────────────────────── 計 100.0重量%
【0030】(比較例3)実施例1において、コーティ
ング液の組成を以下のようにした(酸化チタン、タルク
の固形成分量を55%とした)以外は同様にして経口コ
レステロール低下剤を製造した。
【0031】
【表6】 コーティング液組成 ヒドロキシプロピルメチルセルロ−ス 4.0重量% 酸化チタン 1.2 タルク 1.0 ポリエチレングリコ−ル 0.8 精製水 93.0 ────────────────────────── 計 100.0重量%
【0032】(試験例1)実施例1及び2並びに比較例
2及び3で得られた経口コレステロ−ル低下剤を用いて
加湿条件下(40℃、湿度75%、瓶開放)における安
定化試験を行った。以下の結果より本発明の経口コレス
テロ−ル低下剤は、加湿下でも安定で、かつ、流動性が
低下しないことがわかる。
【0033】
【表7】
【0034】(実施例4)実施例1で5%ヒドロキシプ
ロピルセルロース水溶液58.7gを7.1%ヒドロキ
シプロピルセルロース水溶液60.0gに、コーティン
グ量を2.5重量%から2.7重量%に変えた以外は同
様にして得られた経口コレステロール低下剤(錠剤)、
MCI−196(原体)およびMCI−196を後述の
参考例に示す方法に従って顆粒に調製したもの(顆粒
剤)の同等性を、ウサギ高コレステロール食モデルを用
いて調べた。
【0035】体重2.2〜3.2kgのNew Zea
land White系雄ウサギ(10〜12週令)を
1群5〜9匹として実験に供した。予備飼育中、高コレ
ステロール食(0.5%コレステロール含有ウサギ飼料
(オリエンタル酵母(株)製)で5日間飼育し、高脂血
症ウサギを得た。A群のウサギ5匹には引続き高コレス
テロール食および10ml生理食塩水を与え、B群のウ
サギ9匹には高コレステロール食および原体(投与量5
00mg/匹)を10ml生理食塩水に懸濁させたもの
を、C群のウサギ7匹には高コレステロール食および顆
粒剤(投与量500mg/匹)を10ml生理食塩水に
懸濁させたものを、D群のウサギ8匹には高コレステロ
ール食、錠剤(投与量250mg×2錠/匹)および1
0ml生理食塩水を与えた。原体、顆粒剤および錠剤は
1日1回強制経口投与を行った。
【0036】高コレステロール食投与開始日、高コレス
テロール食および薬物投与開始日、投与から3日目、7
日目および11日目の各々薬物投与3時間後にウサギの
耳介静脈より採血し、遠心分離した血漿中の総コレステ
ロール量を和光純薬社製コレステロールテストワコーキ
ットを用いて定量した。結果を図2に示す。図中、○は
A群の、●はB群の、△はC群の、■はD群の結果を表
す。
【0037】図2より、本願発明の経口コレステロール
低下剤(錠剤)は、原体および顆粒剤による投与の場合
と比較して同等の生物学的活性を有することがわかる。 (実施例5)胆汁酸吸着試験 実施例4と同様にして得られた本発明の経口コレステロ
ール低下剤の錠剤(1g錠1錠および500mg錠2
錠)並びに顆粒剤(1g)を37±0.5℃に保った6
mMコール酸ナトリウム水溶液1000ml中に投入し
た後、経時的に液をサンプリングし、コール酸ナトリウ
ム濃度を測定した。
【0038】装置は日局の溶出試験法(第2法)を用
い、回転数50rpmで行った。なお、コール酸ナトリ
ウム吸着率は、MCI−196原薬1gを60mMコー
ル酸ナトリウム水溶液1000mlに投入し吸着した量
を100%として算出した。結果を図3に示す。図中、
○は1g錠1錠、●は500mg錠2錠、□は1g顆粒
状の結果を示す。これより、本発明の経口コレステロー
ル低下剤(錠剤)は、胆汁酸吸着試験においても顆粒剤
と同等の効果を示すことがわかる。
【0039】(参考例)顆粒剤製造方法 MCI−196 10kgおよびヒドロキシプロピルセ
ルロース1.20kgをバーチカルグラニュレータ(パ
ウレック社製)に入れ混合する。さらにモノステアリン
酸グリセリン530gをエタノールに加温溶解して混合
後、押し出し造粒を行う。造粒物を乾燥した後、スピー
ドミル(岡田精工社製)で整粒し、篩分を行う(12メ
ッシュから42メッシュを素顆粒とする)。素顆粒82
10gをスパイラフロー(フロイント社製)に仕込み、
モノステアリン酸グリセリン750gおよびエチルセル
ロース187gをエタノールに加温度溶解した液でコー
ティングする。次いで、ヒドロキシプロピルセルロース
47gをエタノールに溶解し、ラウリル硫酸ナトリウム
19g、酸化チタン75gを懸濁させた液でコーティン
グする。
【0040】コーティングした顆粒を篩分、12メッシ
ュから42メッシュを採取する(12メッシュから42
メッシュをコーティング顆粒とする)。コーティング顆
粒に対し、0.5gのステアリン酸カルシウムを加え混
合することにより顆粒剤を得る。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、打錠成形性に優れ、加
湿下でも安定で、且つ流動性に優れた、服用しやすい経
口コレステロ−ル低下剤が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例3の二酸化ケイ素の添加量と錠剤硬度の
関係を示す図である。
【図2】実施例4の本発明の経口コレステロール低下剤
(錠剤)、原体、顆粒剤の生物学的活性を示す図であ
る。
【図3】実施例5の本発明の経口コレステロール低下剤
(錠剤)および顆粒剤の胆汁酸吸着試験結果を示す図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 47/38 J

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陰イオン交換樹脂に対し14〜20重量%
    の水および陰イオン交換樹脂に対し2重量%以下の二酸
    化ケイ素を含有し、陰イオン交換樹脂を活性成分として
    含有する素錠にヒドロキシプロピルメチルセルロースを
    コーティングしてなる経口コレステロ−ル低下剤。
  2. 【請求項2】陰イオン交換樹脂が2−メチルイミダゾー
    ル−エピクロロヒドリン共重合体であることを特徴とす
    る請求項1記載の経口コレステロール低下剤。
  3. 【請求項3】コーティング層の厚さが30μm〜160
    μmであることを特徴とする請求項1または2記載の経
    口コレステロール低下剤。
  4. 【請求項4】異形錠であることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の経口コレステロール低下剤。
  5. 【請求項5】10〜30cStのヒドロキシプロピルメ
    チルセルロ−スの水溶液をコ−ティングして得られる請
    求項1記載の経口コレステロ−ル低下剤。
  6. 【請求項6】ヒドロキシプロピルメチルセルロースの水
    溶液が50重量%以下の固形成分を含むことを特徴とす
    る請求項5記載の経口コレステロール低下剤。
  7. 【請求項7】下記工程から成る経口コレステロール低下
    剤の製造方法。 工程1:陰イオン交換樹脂に、陰イオン交換樹脂に対し
    14〜20重量%の水を加え混合し、さらに陰イオン交
    換樹脂に対し2重量%以下の二酸化ケイ素を加え混合後
    打錠して素錠を得る。 工程2:素錠に、10〜30cStのヒドロキシプロピ
    ルメチルセルロ−スの水溶液からなるコ−ティング液を
    コーティングする。
  8. 【請求項8】コ−ティング液の重量が素錠に対し1〜5
    重量%であることを特徴とする請求項7記載の経口コレ
    ステロ−ル低下剤の製造方法。
  9. 【請求項9】コ−ティング液がヒドロキシプロピルメチ
    ルセルロースに対し50重量%以下の固形成分を含むこ
    とを特徴とする請求項7または8記載の経口コレステロ
    −ル低下剤の製造方法。
JP18016694A 1993-08-03 1994-08-01 経口コレステロール低下剤 Expired - Lifetime JP3552285B2 (ja)

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